JPWO2005045839A1 - ディスクカートリッジ - Google Patents

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裕典 岡澤
滝沢 輝之
輝之 滝沢
中田 邦子
邦子 中田
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Abstract

本発明のディスクカートリッジは、カートリッジ本体11、12、シャッタ21、22、ディスク保持部および脱落防止部材23を備える。カートリッジ本体は、ディスク開口部12wおよび底部11uを有し、ディスク100を回転可能な状態で、かつ、ディスク開口部からディスク100の一面を外部に露出するように収納する。底部には、ディスクをチャッキングし、ヘッドがアクセスするための底部開口部11c、11hが設けられている。シャッタ21,22は、底部開口部11c、11hを外部に対して、開放または閉塞する。回転部材25は、カートリッジ本体11、12に回転可能なように支持され、回転することによってシャッタ21、22が開閉動作を行うようにシャッタ21、22と係合している。ディスク保持部21d、22c、22dは、シャッタ21、22の開閉動作に連動して、ディスク100を固定しまたは解放する。脱落防止部材23は、ディスク開口部12w内に突出した状態および突出しない状態を取るようにカートリッジ本体に対し移動可能なように支持される。ディスク保持部部21d、22c、22dは脱落防止部材23に連動し、脱落防止部材23がディスク開口部12w内に突出しない状態を取るように移動したとき、ディスク100の解放を行う。

Description

本発明は、光ディスク、磁気ディスク等のディスク状の情報記録媒体を、回転可能な状態で収納するディスクカートリッジに関する。
従来より、ディスク状の情報記録媒体を収納するためのディスクカートリッジが提案されている。
例えば、特許文献1は、片面もしくは両面に情報記録面を有するディスク状の記録媒体(以下ディスクと称する)が、上ハーフおよび下ハーフからなるカートリッジ本体の内部に設けたディスク収納部の中に、完全に覆われた形で収納されるディスクカートリッジを開示している。このカートリッジ本体には、スピンドルモータのターンテーブルおよびクランパがディスクをチャッキングするためのチャッキング開口部と、ヘッドがディスクに対して情報の再生および記録を行うためのヘッド開口部が形成されている。これらの開口部は連なった1つの開口部を構成しており、カートリッジ本体内へ埃が侵入したり、ディスクに指紋が付着したりするのを防止するため、開口部にはシャッタが設けられている。
特開平9−153264号公報 国際公開 WO97/11463号パンフレット
しかし、この構造のディスクカートリッジの場合、ディスクカートリッジに収納されたままディスクをディスク装置に挿入し、記録再生を行うため、ディスク回転時の面ぶれ、ディスクの反り、およびカートリッジのディスク装置への位置決め誤差を許容するための空間を、上ハーフと下ハーフとの間に形成されるディスク収納部に確保する必要が生じる。このため、カートリッジ本体の厚みが大きくなってしまうという問題点を有していた。
また、下ハーフにはスピンドルモータのターンテーブル用の開口部とヘッド開口部とが設けられ、上ハーフにはクランパ用の開口部が設けられているため、これらを同時に塞ぐためのシャッタは、上ハーフから下ハーフにかけて連なるコの字形状を備えている必要がある。しかし、このような形状のシャッタは高価であるため、ディスクカートリッジの製造コストを上昇させる結果となっていた。
さらに、カートリッジにCDやDVDといったハブの無い光ディスクが収納される場合、一般にディスクはカートリッジ内で固定されずにフリーの状態にある。このため、ディスクのガタつきによりディスクの情報記録面が傷ついたり、ディスクとカートリッジ内壁との衝突により、粉塵を生じ、その粉塵がディスクに付着するという問題点も有していた。
特許文献2も、カートリッジ本体にディスクを収納するディスクカートリッジを開示している。このディスクカートリッジでは、開閉蓋を回動することによりディスク脱着口が開き、ディスクを取り出すことができる。しかし開閉蓋を開けるためのロック解除が困難であるという問題点や、ディスク脱着口が狭いためにディスク着脱時にディスクが脱着口周辺に接触し、ディスクを傷つけるという問題点も有していた。
本発明は上記課題を解決し、ディスクが移動しないように保持することができ、かつ、ディスクを傷つけることなく容易に取り出せるディスクカートリッジを提供することを目的とする。
本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングし、かつ、情報の記録および再生の少なくともいずれか一方を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために、前記ディスク収納部の底部に設けられた底部開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記底部開口部を外部に対して、開放または閉塞するためのシャッタ、カートリッジ本体に回転可能なように支持され、回転することによって前記シャッタが開閉動作を行うように前記シャッタと係合している回転部材、前記シャッタの開閉動作に連動して、前記シャッタが底部開口部を閉塞する際、前記シャッタもしくは前記カートリッジ本体に対して前記ディスクを固定し、前記シャッタが底部開口部を開放する際、前記ディスクを解放するディスク保持部、および前記ディスク開口部内に突出した状態および突出しない状態を取るように前記カートリッジ本体に対し移動可能なように支持された脱落防止部材を備え、前記ディスク保持部は前記脱落防止部材に連動し、前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出しない状態を取るように移動したとき、前記ディスクの解放を行う。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材と前記回転部材とが連動することにより、前記ディスク保持部は前記脱落防止部材と連動する。
ある好ましい実施形態において、ディスクカートリッジは、前記脱落防止部材と前記回転部材とを連動させるための連結部材をさらに備える。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材は、前記脱落防止部材および前記回転部材にそれぞれ係合可能な第1および第2の係合部を有し、前記第2の係合部は、前記脱落防止部材が移動するときに前記回転部材と接触し、係合する。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材の第1の係合部は、前記脱落防止部材に回転可能なように支持されている。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出した状態にあるとき、前記連結部材の第2の係合部が前記回転部材と接触しないように前記連結部材は位置している。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材は前記第2の係合部に設けられたピン部を有し、前記カートリッジ本体は、前記ピン部と係合し、前記第2の係合部の移動方向を規定する溝部を有する。
ある好ましい実施形態において、前記カートリッジ本体は、前記カートリッジ本体に設けられた取り出し履歴ホールと、前記取り出し履歴ホールの少なくとも一部を覆っており、前記カートリッジ本体に対して脱離可能なように取り付けられた柱状の蓋材とを含み、前記脱落防止部材は、前記蓋材が挿入される孔を有する。
ある好ましい実施形態において、ディスクカートリッジは、前記シャッタが底部開口部を閉塞している状態において、前記回転部材をカートリッジ本体に対して固定するロック部材をさらに備える。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材と前記ロック部材とは連動し、前記脱落防止部材を移動させることにより前記ロック部材による前記回転部材の固定を解除する。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材と前記回転部材とが連動することにより、前記ディスク保持部は前記脱落防止部材に連動する。
ある好ましい実施形態において、ディスクカートリッジは、前記脱落防止部材と前記回転部材とを連動させるための連結部材をさらに備える。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材は、前記脱落防止部材および前記回転部材にそれぞれ係合可能な第1および第2の係合部を有し、前記第2の係合部は、前記脱落防止部材が移動するときに前記回転部材と接触し、係合する。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材の第1の係合部は、前記脱落防止部材に回転可能なように支持されている。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出した状態にあるとき、前記連結部材の第2の係合部が前記回転部材と接触しないように前記連結部材は位置している。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材は前記第2の係合部に設けられたピン部を有し、前記カートリッジ本体は、前記ピン部と係合し、前記第2の係合部の移動方向を規定する溝部を有する。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材が、前記ディスク開口部内に突出しない状態では、前記ディスク保持部も前記ディスク開口部内に突出しない。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材は、前記カートリッジ本体に対して回動もしくはスライドすることにより、前記ディスク開口部内に突出した状態と突出しない状態とをとることができる。
ある好ましい実施形態において、ディスクカートリッジは、前記シャッタを2つ備え、前記ディスク保持部は、2つのシャッタの一部にそれぞれ設けられている。
ある好ましい実施形態において、前記ディスク保持部は、前記ディスクの第2の面のうち、少なくとも外周部近傍を前記ディスク収納部の底部側に押し付けて保持する。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材は、前記カートリッジ本体に対して着脱可能に設けられている。
ある好ましい実施形態において、前記ロック部は前記カートリッジ本体に対して着脱可能に設けられている。
本発明によれば、ディスク保持部により、ディスクをがたつきなく固定することができる。このため、ディスクをディスクカートリッジに挿入する場合にもディスクを傷つけることがない。また、脱落防止部材がディスク保持部と連動し、脱落防止部材をディスク開口部から突出しないように移動させる動作に連動して、ディスク保持部がディスクを解放する。このため、ディスクを傷つけることなくディスク開口部から取り出すことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明によるディスクカートリッジの第1の実施形態を説明する。まず図1および図2を参照してディスクカートリッジ301の全体の構造を説明する。
ディスクカートリッジ301は、カートリッジ下体11およびカートリッジ上体12、第1のシャッタ21、第2のシャッタ22、脱落防止部材23、ロック部材24、回転部材25および連結部材26を備えている。これらの部材は合成樹脂等によって好適に形成される。また、これらの部材は、同じ材料を用いて形成される必要はなく、各部材に要求される強度や外観等を考慮して、各部材に最適な材料が決定される。
カートリッジ下体11は、内側下面11uを有している。内側下面11uには、外部からディスク100を回転させるためのスピンドルモータ等のチャッキング部材が侵入できるよう開口したチャッキング開口部11cと、情報の記録および再生のいずれか少なくとも一方を行うヘッドが侵入し、ディスク100にアクセスできるよう開口したヘッド開口部11hとが設けられている。ヘッド開口部11hとチャッキング開口部11cとは連通し、底部開口部を構成している。ヘッド開口部11hは、カートリッジ下体11の側面に達するように設けられており、ヘッド開口部11hの設けられた側面に隣接する側面には凹部11rが設けられている。
以下で詳述するように、内側下面11uには、回転部材25に設けられた凸部25eおよび25fの先端を受ける溝11eおよび11fが設けられている。溝11eおよび11fは、内側下面11uを貫通していないことが好ましい。また、内側下面11uには、連結部材26のピン部26pを受ける溝部11mが設けられている。これも内側下面11uを貫通していないことが好ましい。さらに、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22にそれぞれ設けられた回転孔21aおよび22aを受ける一対の回動軸11pが内側下面11uに設けられている。本実施形態では、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に回転孔21aおよび22aを設け、カートリッジ下体に回動軸11pを設けているが、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に回動軸を設け、カートリッジ下体11に回転孔を設けてもよい。また、内側下面11uには、ディスクの取り出しを判別するための取り出し履歴ホール11kと、取り出し履歴ホール11kを覆う蓋材11nが設けられている。蓋材11nは取り出し履歴ホール11kに対し、離脱可能な程度の強度で繋がっている。
カートリッジ上体12は、ディスク100の全投影領域を開口する円形のディスク開口部12wを有しており、ディスク開口部12wは、円筒状の側面12iによって規定される。このディスク開口部12wを通してディスク100をディスクカートリッジ301に挿入したり、取り出したりすることが可能となる。
カートリッジ上体12とカートリッジ下体11とは外縁部で接着もしくは超音波溶着され、あるいは、ねじなどの接続部材を用いて締結されることにより、カートリッジ本体を構成している。また、カートリッジ下体11の内側下面11uとカートリッジ上体12の側面12iとは、ディスク100を収納するディスク収納部を構成している。
ディスク収納部において、側面12iが規定する空間は、ディスク100が回転しても接触しない程度にディスク100よりも大きく、ディスク100は収納部内で回転することが可能である。ディスク収納部の上部はディスク開口部12wとして開放されており、ディスク収納部にセットされたディスク100の第1の面100Aの全面が、ディスク開口部12wから外部に露出される。一方、ディスク100の情報記録面である第2の面100Bは、内側下面11uに面している。
カートリッジ上体12の上面12dには、上面12dと一体に形成され、開口部12wへ張り出している脱落防止部材12sが形成されている。脱落防止部材12sおよび後述する脱落防止部材23は、カートリッジ本体のディスク収納部に収納されたディスク100がディスク開口部12wから脱落することを防止する。
特に、ディスクカートリッジをドライブ装置に垂直に挿入して使用する場合において脱落防止の効果を発揮する。脱落防止部材の数は3個以上であってもよい。また、図1に示す以外の他の形状を有する脱落防止部材を設けてもよいし、脱落防止部材を設ける場所も図1に示される以外の場所であってもよい。
このような構造を採用することにより、ディスクの両面を覆う従来のカートリッジを形成する場合に較べて、カートリッジ301を薄くすることができる。また、ディスク開口部12wからディスクのレーベル面を露出させることができるため、レーベル面(第1の面)100Aに書かれたディスクのコンテンツ等を確認することが容易となる。また、レーベル面の意匠を露出させることによって、ディスクが収納されたディスクカートリッジ全体の意匠も優れたものとなる。
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、カートリッジ下体11の内側下面11u上に設けられ、ディスク100がディスクカートリッジ301に収納されているときには、ディスク100の情報記録面(第2の面)100Bと内側下面11uとの間に位置している。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、回転孔21aおよび22aをそれぞれ有しており、回転孔21aおよび22aは、カートリッジ下体11の一対の回動軸11pに挿入されている。このため、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、一対の回動軸11pを中心に回動し、ヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを外部に対して開放または閉塞する。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放状態にあるとき、ディスク100の第2の面100Bの一部はヘッド開口部100hから外部に露出する。
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が底部開口部を閉塞する状態にあるとき、カートリッジ本体に収納されたディスク100のセンタホール100hと重なる領域において、孔20hが形成されるように第1のシャッタ21および第2のシャッタ22には切り欠きがそれぞれ設けられている。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の切り欠きの周縁には、凸部21wおよび22wが形成されている。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、凸部21wおよび22wは密接し、ディスク100のセンタホール100h近傍の全周に接触する凸部20wを構成する。凸部20wはセンタホール100hからディスク100の情報記録面100B側へ埃が侵入するのを防ぐ。凸部21wおよび22wの孔20h側には三つの突起20pが形成されている。突起20pの上面は、凸部21wおよび22wの上面よりも高くなっている。突起20pは、第1および第2のシャッタ21、22が開閉するときに、ディスク100の情報記録面である第2の面100Bの情報記録領域外に当接しディスクを上方に持ち上げる。これにより、開閉時に凸部20wが第2の面100Bの情報記録領域に接触し傷付けるのを防止する。
また、第1のシャッタ21はディスク保持部21dを有し、第2のシャッタ22はディスク保持部22cおよび22dを有している。これらのディスク保持部は、ディスク収納部の底面に面した逆テーパー形状の斜面を有している。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、ディスク保持部21d、22c、22dはディスク収納部内に突出し、斜面がディスク100の第1の面100Aの外縁部と当接する。これにより、少なくともディスク100の第2の面100Bの外周近傍をディスク保持部の底部側に押し付けてディスク100をがたつきなく保持、つまり、固定する。
第1のシャッタ21の先端には凸部21cが設けられている。凸部21cは、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、カートリッジ下体11の側面に達したチャッキング開口部11hからディスク100の側面が露出するのを防ぐ。
以下で詳述するように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、回転部材25の凸部25eおよび25fに係合する案内溝21sおよび22sを有している。回転部材25の凸部25eおよび25fが突き抜けるよう、案内溝21sおよび22sは第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を貫通している。
回転部材25は、側壁25iと側壁25iの底部に設けられたディスク受け部25aとを含む。側壁25iは、収納されたディスク100の側面を取り囲むようなサイズと形状を備えた円筒状を有し、切り欠き25d、25gおよび25hによって分断されている。ディスク受け部25aは、平らなリング形状を有しており、その一部に切り欠き25cが設けられている。回転部材25が回転することにより、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放状態となる。このとき、回転部材25は切り欠き25cがヘッド開口部11hと重なるような回転角度をとる。
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にある時には、ディスク保持部21d、22d、21c、22cがそれぞれ切り欠き25g、25h、25dからディスク受け部25a側に突出し、ディスク100を保持する。ディスク受け部25aの下面には、ディスク下体11側へ突出した凸部25eおよび25fが設けられている。また、側壁25iの外側にはディスクドライブ装置のシャッタ開閉機構と係合する凹部25sおよび歯車25jが設けられている。凹部25sおよび歯車25jは、回転部材25の回転角度に応じて、側面凹部11r底部に設けられた開口から露出する。また、側壁25iの外側には、後述するロック24のロック先端部24kと係合するための係合窓25kと、後述する連結部材26の凸部26aと係合するための凹部25mが設けられている。
ロック部材24は、回転部材25の回転をロックする働きをする。ロック部材24の回動孔24hはカートリッジ下体11に設けられた回動軸11sに挿入され、ロック部材24は回動軸11sに回動可能に支持される。また、バネ部24bはカートリッジ下体11の内側側面に当接し、ロック先端部24kが回転部材25の係合窓25kに入り込む方向に付勢する働きをする。また解除部24sはディスクカートリッジ301の側面に露出している。回転部材25の回転ロックを解除するには、ドライブメカニズムにより解除部24sを押圧すればよい。解除部24sを押圧することによりロック部材24は回動孔24hを中心に回動し、ロック先端部24kは係合窓25kから外れ、ロック解除状態となる。以上の様に、ロック部材24により、回転部材25は回転しないようにロックされる。これにより回転部材25に係合した第1および第2のシャッタ21、22は、閉塞した状態でロックされる。
本実施形態では、ロック部材24は回転部材25の回転をロックするが、ロック部材24は第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の一方もしくは両方の回動をロックしてもよい。また、ロック部材を着脱可能な構造を用いてカートリッジ本体301に設け、ロック部材を脱離させることにより、回転部材25、第1のシャッタ21あるいは第2のシャッタ22のロックを解除するようにしてもよい。
脱落防止部材23は、カートリッジ上体12およびカートリッジ下体11からなるカートリッジ本体のヘッド開口部11hが設けられた側面と対向する側面に近接して設けられている。脱落防止部材23の長手方向の一端近傍には回転軸23aが設けられており、長手方向の他端には、バネ部23eを有する係止部23dが設けられている。また、蓋材11nが挿入される孔23hが設けられている。
カートリッジ上体12には、脱落防止部材23の回転軸23aを受ける回動孔12mが設けられており、回転軸23aを回動孔12mに挿入すると回動軸23aの先端に設けられた係止めにより抜けないように係止めされる。またカートリッジ下体11には、係止部23dを受ける係止壁11dが設けられている。脱落防止部材23がカートリッジ上体12に取り付けられたとき、脱落防止部材23の上面がカートリッジ上体12の上面12dと同じ高さとなるように、回動孔12mを含む領域に凹部12kが設けられている。脱落防止部材23がディスク開口部12wへ張り出し、ディスク100の上方へ突出した状態にある時、係止部23dは係止壁11dに係止し、脱落防止部材23がカートリッジ本体に固定される。
図2は、カートリッジ本体の取出し履歴ホール11k近傍の構造を示している。上述したように、カートリッジ下体11の取出し履歴ホール11kの一部は蓋材11nで覆れている。蓋材11nは柱状を有し、カートリッジ下体11において、取出し履歴ホール11kの周囲から伸びる細い接続部11qと接続されている。接続部11qは薄く、また、幅も小さい。このため、蓋材11nを矢印Cで示すように強く押すことによって、接続部11qが破断し、蓋材11nがカートリッジ本体から脱離する。つまり、接続部11qによって、蓋材11nは脱離可能なようにカートリッジ本体に取り付けられている。
図2に示すように、取出し履歴ホール11kの中心は、脱落防止部材23の孔23hの中心と一致し、蓋材11nの一部は孔23hに挿入されている。このため、蓋材11nがカートリッジ本体のカートリッジ下体11と接続部11qと接続されている場合には、蓋材11nが脱落防止部材23の移動を防止する。
再び図1を参照する。連結部材26は、脱落防止部材23とカートリッジ下体11との間に配置され、第1の係合部となる連結部材26の一端には回動孔26hが設けられており、回動孔26hを脱落防止部材23の裏面に設けられた回動軸23nに挿入固定することにより、連結部材26は脱落防止部材に対して離れることなく自在に回動することができる。第2の係合部となる連結部材26の他端には凸部26aとピン部26pが設けられている。凸部26aは回転部材25の側面に設けられた凹部25mと係合し、回転部材25を回転させることができる。また、ピン部26pはカートリッジ下体11に設けられた溝部11mと係合し、溝部11mに沿って移動する。
ディスクカートリッジ301は図1に示すような各部品の上下関係を維持して組み立てられる。具体的には、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22がカートリッジ下体11に配置され、これらの上に回転部材25が位置するように、カートリッジ下体11とカートリッジ上体12が接合される。この状態でディスク100をディスク開口部12wから挿入し、最後に脱落防止部材23をはめ込むことにより、ディスクカートリッジ301が完成する。
以下に、ディスクカートリッジ301からディスク100を脱着する操作を図3から図6を用いて詳述する。
図3および図5は脱落防止部材23の一部がディスク開口部12上に突出し、ディスク開口部12wからディスク100が脱落するのを防いでいる状態を示している。また、図4および図6は脱落防止部材23がディスク開口部12上に突出しない状態を示している。これらの図のうち、図3および図4では、ディスクカートリッジ301の構造をよく示すため、ディスク100は図示されていない。
図3において、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は閉塞状態にあり、回転部材25とロック部材24により閉塞状態は維持された状態にある。この時には図5に示すように、ディスク100はディスク収納部内に突出したディスク保持部21dおよび22d、22cにより保持固定されている。より詳しくは、ディスク保持部21dおよび22d、22cの斜面とディスク100の外周部分とが当接することによって、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞した状態にあるとき、回転部材25の切り欠き25cが位置する領域において、ディスク収納部の側壁12iにディスク100の外側面が当接するように、ディスク保持部21dおよび22d、22cがディスク100の中心をディスク収納部の中心に対してオフセットさせてディスク100を保持している。同時に、ディスク保持部21dおよび22d、22cの斜面とディスク100の外周部分とが当接することによって、ディスク100をディスク収納部の底部側へ押し付ける。これにより、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22ならびにディスクカートリッジ本体に対してディスク100を固定する。また、ディスクの情報記録面100Bの外周部分および内周部分を回転部材25のディスク受け部25aおよびシャッタの凸部20wに当接させ、これらによって情報記録面100Bの情報記録領域を密閉して、情報記録領域に埃が付着するのを防止している。
脱落防止部材23の一部は、ディスク開口部12w内へ突出し、ディスク100の上方に位置している状態にある。ディスク100が保持固定されている状態を維持できるのは、ディスク保持部21dおよび22d、22cを有する第1および第2のシャッタ21、22が閉塞状態を維持しているためである。
まず、第1および第2のシャッタ21、22が閉塞状態を維持できる理由を図3を参照して説明する。第1のシャッタ21の回動は、案内溝21sと回転部材25の凸部25eとの係合を介して回転部材25により規制される。同様に、第2のシャッタ22の回動は、案内溝22sと回転部材25の凸部25fとの係合を介して回転部材25により規制される。一方、回転部材25は、ロック部材24のロック先端部24kが回転部材25の係合窓25kに係合しているため回転を規制されている。従って、ロック先端部24kが係合窓25kに係合している状態では、第1および第2のシャッタ21、23は閉塞状態を維持できることになる。
次に、脱落防止部材23がディスク100の上方に突出した状態を維持できる理由を同様に図3を参照して説明する。脱落防止部材23は一端に回動軸23aを備えており自在に回動できる形態であるが、他端の係止部23dがカートリッジ下体11の係止壁11dに係り止めしているために回動を規制されている。さらにカートリッジ下体11の蓋材11nが脱落防止部材23の孔23hに係合しているため、脱落防止部材23は回転を規制されている。従って、係止部23dと係止壁11dとが係合かつ蓋材11nと孔23hとが係合している状態では、図5に示すように脱落防止部材23はディスク100の上方に突出した状態を維持できる。
また、脱落防止部材23がディスク100の上方に突出した状態では、連結部材26の先端の凸部26aと回転部材25の凹部25mとは接触せず、係合状態にはない。このため、ディスクカートリッジ301をディスク装置に挿入し、ディスク装置がシャッタを開閉するために回転部材25を回転させても、回転部材25の回転動作に連結部材26は影響を与えない。
次に、ディスクカートリッジ301からディスク100を取り出す操作を説明する。まず操作者が蓋材11nをペン先等で押圧してカートリッジ下体11から離脱する(図2)。これにより、取り出し履歴ホール11kは開いた状態となる。また、蓋材11nが脱落防止部材23の孔23hから抜ける。
ロック部材24の解除部24sを指先等で押圧すると、ロック部材24は回動孔24hを中心に回動し、ロック先端部24kが回転部材25の係合窓25kから離れる。脱落防止部材23の係止部23d近傍を図3のA方向に撓ませながらB方向に引っ張る。これにより脱落防止部材23の固定は解除され回動自在な状態となる。脱落防止部材23のこの回動に伴い、連結部材26は回動孔26hを中心に回動を始める。同時に連結部材26先端のピン部26pはカートリッジ下体11の溝部11mに沿ってA方向に移動し始める。
さらに脱落防止部材23の回動が進むと、連結部材26の回動も進み、かつピン部26pもA方向に進む。これによりピン部26p周辺の凸部26aは回転部材25の凹部25mに係合する。凸部26aが凹部25mに係合した後は、脱落防止部材23の回動に伴い連結部材26のピン部26pは回転部材25の回転軌道とほぼ同じ溝部11mに沿って移動し、凸部26aと凹部25mとの係合により回転部材25は時計方向に回転することになる。
図4および図6は脱落防止部材23の回動が終了した状態を示している。脱落防止部材23の回動により連結部材26を介して回転部材25が回転し、さらに回転部材25を介して第1および第2のシャッタ21、22が回動する。これにより、第1および第2のシャッタ21、22は少し開いた状態をとる。この時、ディスク保持部21d、22dはディスク開口部12w内へ突出しない状態を取るよう移動している。
図6に示すように、脱落防止部材23はディスク100の上方には位置していない。さらにディスク保持部21d、22dもディスク開口部12wには突出していない状態でかつ、ディスク100は保持から開放された状態にある。
この時、操作者はディスク100のセンタホール100hに指を入れ、脱落防止部材23近傍においてディスク100をカートリッジ上体12から浮かせて、ディスク100をディスクカートリッジ301から取り出すことができる。
上述したように、蓋材11nを脱離させないと、脱落防止部材23は回動できず、ディスク100の取り出しもできない。ディスク100の取り出しのため、蓋材11nを脱離させると、取出し履歴ホール11kが開く。したがって、取出し履歴ホール11kが閉じている限り、ディスク100は取り出されておらず、ディスクカートリッジ301を製造した時に装填されたディスク100がそのまま収納されていることが分かる。
ディスクカートリッジ301を装着するディスク装置はこの取出し履歴ホール11kの開閉状態を検出して、検出結果を記録・再生動作の制御に用いることができる。例えば、所定の規格で記録・再生の可能なディスクを収納したディスクカートリッジ301が製造された場合を考える。ディスク装置は、挿入されたディスクカートリッジ301の取り出し履歴ホールの状態を検出する。取出し履歴ホール11kが閉じていると、ディスク装置は、ディスクカートリッジが所定の規格で記録・再生が可能なディスクを収納していると判断する。そして、直ちにその規格で記録または再生の動作を行う。一方、取出し履歴ホール11kが開いていると、ディスク装置はディスクカートリッジに収められているディスクの種類が既知ではないと判断する。そして、ディスク装置は、ディスクカートリッジ内のディスクがどのような種類のディスクであるかを決定するために、種々のテスト情報を含む光をディスクに照射してディスクの種類を確認する動作をまず行う。続いて、確認結果に基づいて、最適な条件でディスクへ情報を記録し、または、ディスクから情報を再生する。
次に、取り出したディスク100を再度カートリッジ301に収納する方法を説明する。操作者はディスク100のセンタホール100hに指を入れてディスク100を持ち、脱落防止部材12sの下方に潜り込ませながらディスク開口部12w内へ設置する。その後、脱落防止部材23を回動させ元の位置に戻し、係止部23dと係止壁11dを係合させる。この動作に連動して、連結部材26は回転部材25を反時計方向に回転させ、回転部材25は第1および第2のシャッタ21、22を閉塞させる。同時に、ロック部材24はバネ部24bにより反時計方向に回動することにより、係合窓25kとロック先端部24kは係合し、回転部材25の回転は規制される。従って、第1および第2のシャッタ21、22が閉塞すると、ディスク保持部21d、22dがディスク100を保持する。
本実施形態によれば、ディスクカートリッジ301からディスク100を取り出すには、ロック部材24の押圧操作と脱落防止部材23の回動操作のみでできる。このとき脱落防止部材23とシャッタに設けられたディスク保持部は連結部材26および回転部材25を介して連動し、脱落防止部材23をディスク開口部から突出しないように移動させる動作に連動して、ディスク保持部がディスクを解放する。このため、ディスク100を傷つけることなくディスク開口部12wから取り出すことができる。
また、取り出したディスク100をディスクカートリッジ301へ戻す場合、ディスク開口部12wからディスク100をカートリッジ本体に収め、脱落防止部材23を回動させて元の位置に戻す。これにより、ディスク100のディスクカートリッジ301への挿入が完了する。このとき、脱落防止部材23をディスク開口部から突出するように移動させる動作に連動して、ディスク保持部がディスク100を固定する。このため、ディスクをディスクカートリッジに挿入する場合にもディスクを傷つけることがない。また、ディスクはディスクカートリッジ内で固定されるため、カートリッジ内でがたつき、発塵が生じることもない。
(第2の実施形態)
以下に、本発明によるディスクカートリッジの第2の実施形態を説明する。本実施形態のディスクカートリッジも、ディスクの取り出しを向上させることにより、実用性を高める構造を備えている。第1の実施形態と大きく異なるのは、脱落防止部材の位置、およびディスクを取り出す操作中、ロック部材を押圧する必要がないことである。このため、これらの特徴を詳述する。第1の実施形態と同様の働きをする構成要素には同じ参照符号を付与している。
図7は、本実施形態のディスクカートリッジ302にディスク100が保持されている状態を示している。図8はディスク100が取り出せる状態を示している。
本実施形態の脱落防止部材33はロック部材24の回動孔24hを中心に回動する。つまり、第1の実施形態に示す脱落防止部材23に換えて、ディスク開口部へ突出した状態と突出しない状態をとり得る脱落防止部材33がヘッド開口部11hに近接して設けられている。
以下に、ディスク100を取り出す方法を説明する。操作者は脱落防止部材33の係合部33dをディスクカートリッジ302から外す。さらにA方向に移動させると脱落防止部材33は回動する。これに伴い、脱落防止部材33に設けられた凸部33pがロック部材24と当接し、ロック部材24をロックが解除する方向に回動させる。つまり、脱落防止部材33とロック部材24とは連動する。ロック部材24の回動により、回転部材25のロックが解除される。
同時に、第1の実施形態と同様、脱落防止部材33の回動に連動して、連結部材26により回転部材25が時計方向に回転し、さらに回転部材25の回転により第1および第2のシャッタ21、22が開放動作を開始する。連結部材26が設けられる位置は、第1の実施形態と異なっているが、連結部材26の構造や、連結部材26と係合するために、脱落防止部材33および回転部材25に設けられる構造は第1の実施形態の対応する構造と同じである。
図8に示すように、脱落防止部材33が回動し終わると、ディスク100の上方に突出していない状態となる。この時には、ディスク保持部21d、22dはディスク開口部12wへ突出しない位置にあり、ディスク開口部12wから回避している状態となる。これにより、ディスク100が解放される。従って、第1の実施形態と同様に、操作者はディスク100のセンタホール100hに指を入れ、脱落防止部材33近傍においてディスク100をカートリッジ上体12から浮かせて、ディスク100をディスクカートリッジ302から取り出すことができる。
次に、取り出したディスク100を再度カートリッジ302に収納する方法を説明する。操作者はディスク100のセンタホール100hに指を入れてディスク100を持ち、脱落防止部材12sに潜り込ませながらディスク開口部12wからディスク収納部内へ挿入する。その後、脱落防止部材33を回動させ元の位置に戻すと、係止部33dにより固定される。この動作に連動して、連結部材26は回転部材25を反時計方向に回転させ、回転部材25が第1および第2のシャッタ21、22を閉塞させる。同時に、ロック部材24はバネ部24bにより反時計方向に回動する。第1および第2のシャッタ21、22が閉塞した状態において、ロック部材24が回転部材25と係合することにより、回転部材25の回転が規制される。回転部材25の回転により、第1および第2のシャッタ21、22が閉塞する際、ディスク保持部21d、22d、22cがディスク収納部内へ突出する。そして、ディスク保持部内において、ディスク100の第2の面100Bの外周近傍をディスク保持部の底部側に押し付けてディスク100を保持する。
本実施形態によれば、脱落防止部材33のみを操作することによって、ディスクカートリッジ302からディスク100を取り出すことができる。また、取り出したディスク100をディスクカートリッジ302へ戻す場合にも、脱落防止部材33を回動させ元の位置に戻すだけでよい。このため、より容易にディスクカートリッジからディスクを取り出すことが可能である。
上記第1および第2の実施形態では脱落防止部材は、ディスクに対しておおよそ水平な面内において回動する。しかし、例えば、ディスクに対しておよそ垂直な面で回動する構造あるいはディスクに対しておよそ水平な面でスライドする構造を採用してもよく、同様の効果が得られる。さらに、脱落防止部材がカートリッジ本体に対し着脱可能な構造を備えていても同様の効果が得られる。
また、第1の実施形態では脱落防止部材と回転部材とが連動し、第2の実施形態では脱落防止部材と回転部材およびロック部材が連動していた。これらの部材を連動させる構造は、実施形態で説明した構造に限られず、回転部材と回転部材を連動させる公知の連動構造や回転部材とスライド部材とを連動させる公知の連動構造を採用してもよい。
また、上記第1および第2の実施形態では、特にディスク100の大きさについて言及しなかったが、12cmのディスクや、その他のサイズのディスクなど、種々のサイズのディスクを収納するディスクカートリッジとして本発明を実施することができる。
さらに、上記第1および第2の実施形態では、ディスクカートリッジの外形は、ディスクよりわずかに大きい程度であるように図示されていたが、ディスクとディスクカートリッジとの大きさは、図示される関係に限定されるものではない。例えば、ディスクカートリッジの外形は12cmのディスクを収納できる程度に大きいが、ディスクカートリッジに設けられたディスク収納部やディスク保持部は8cmのディスクを収納するのに適した大きさおよび構造であってもよい。このようなディスクカートリッジは、例えば、12cmディスク用記録/再生装置において、8cmのディスクに対して記録/再生するためのアダプターとしても機能する。
本発明のディスクカートリッジは、回転体を回動させることによりシャッタを開閉させる種々の規格のディスクカートリッジに好適に用いられる。光ディスクのみならず、磁気や光磁気など他の記録方式のディスクを収納するディスクカートリッジにも好適に用いられる。
[図1]本発明の第1の実施形態によるディスクカートリッジの構造を示す分解斜視図である。
[図2]図1のディスクカートリッジの取り出し履歴ホール近傍の構造を拡大して示す斜視図である。
[図3]図1のディスクカートリッジにおいて、脱落防止部材が閉じている状態を示す平面図である。
[図4]図1のディスクカートリッジにおいて、脱落防止部材が開いている状態を示す平面図である。
[図5]図1のディスクカートリッジにおいて、ディスクが収納され、脱落防止部材が閉じている状態を示す平面図である。
[図6]図1のディスクカートリッジにおいて、ディスクが収納され、脱落防止部材が開いている状態を示す平面図である。
[図7]本発明の第2の実施形態によるディスクカートリッジにおいて、ディスクが収納され、脱落防止部材が閉じている状態を示す平面図である。
[図8]本発明の第2の実施形態によるディスクカートリッジにおいて、ディスクが収納され、脱落防止部材が開いている状態を示す平面図である。
符号の説明
11 カートリッジ下体
11m 溝部
11d 係止壁
11n 蓋材
11k 取り出し履歴ホール
12 カートリッジ上体
12s 脱落防止部材
12w ディスク開口部
21 第1のシャッタ
22 第2のシャッタ
21d、22d、22c ディスク保持部
23、33 脱落防止部材
23d 係止部
24 ロック部材
24k ロック先端部
24s 解除部
25 回転部材
25k 係合窓
25m 凹部
26 連結部材
26a 凸部
26p ピン部
33 脱落防止部材
33p 凸部
100 ディスク
100h センタホール
301、302 ディスクカートリッジ
本発明は、光ディスク、磁気ディスク等のディスク状の情報記録媒体を、回転可能な状態で収納するディスクカートリッジに関する。
従来より、ディスク状の情報記録媒体を収納するためのディスクカートリッジが提案されている。
例えば、特許文献1は、片面もしくは両面に情報記録面を有するディスク状の記録媒体(以下ディスクと称する)が、上ハーフおよび下ハーフからなるカートリッジ本体の内部に設けたディスク収納部の中に、完全に覆われた形で収納されるディスクカートリッジを開示している。このカートリッジ本体には、スピンドルモータのターンテーブルおよびクランパがディスクをチャッキングするためのチャッキング開口部と、ヘッドがディスクに対して情報の再生および記録を行うためのヘッド開口部が形成されている。これらの開口部は連なった1つの開口部を構成しており、カートリッジ本体内へ埃が侵入したり、ディスクに指紋が付着したりするのを防止するため、開口部にはシャッタが設けられている。
特開平9−153264号公報 国際公開 WO97/11463号パンフレット
しかし、この構造のディスクカートリッジの場合、ディスクカートリッジに収納されたままディスクをディスク装置に挿入し、記録再生を行うため、ディスク回転時の面ぶれ、ディスクの反り、およびカートリッジのディスク装置への位置決め誤差を許容するための空間を、上ハーフと下ハーフとの間に形成されるディスク収納部に確保する必要が生じる。このため、カートリッジ本体の厚みが大きくなってしまうという問題点を有していた。
また、下ハーフにはスピンドルモータのターンテーブル用の開口部とヘッド開口部とが設けられ、上ハーフにはクランパ用の開口部が設けられているため、これらを同時に塞ぐためのシャッタは、上ハーフから下ハーフにかけて連なるコの字形状を備えている必要がある。しかし、このような形状のシャッタは高価であるため、ディスクカートリッジの製造コストを上昇させる結果となっていた。
さらに、カートリッジにCDやDVDといったハブの無い光ディスクが収納される場合、一般にディスクはカートリッジ内で固定されずにフリーの状態にある。このため、ディスクのガタつきによりディスクの情報記録面が傷ついたり、ディスクとカートリッジ内壁との衝突により、粉塵を生じ、その粉塵がディスクに付着するという問題点も有していた。
特許文献2も、カートリッジ本体にディスクを収納するディスクカートリッジを開示している。このディスクカートリッジでは、開閉蓋を回動することによりディスク脱着口が開き、ディスクを取り出すことができる。しかし開閉蓋を開けるためのロック解除が困難であるという問題点や、ディスク脱着口が狭いためにディスク着脱時にディスクが脱着口周辺に接触し、ディスクを傷つけるという問題点も有していた。
本発明は上記課題を解決し、ディスクが移動しないように保持することができ、かつ、ディスクを傷つけることなく容易に取り出せるディスクカートリッジを提供することを目的とする。
本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングし、かつ、情報の記録および再生の少なくともいずれか一方を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために、前記ディスク収納部の底部に設けられた底部開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記底部開口部を外部に対して、開放または閉塞するためのシャッタ、カートリッジ本体に回転可能なように支持され、回転することによって前記シャッタが開閉動作を行うように前記シャッタと係合している回転部材、前記シャッタの開閉動作に連動して、前記シャッタが底部開口部を閉塞する際、前記シャッタもしくは前記カートリッジ本体に対して前記ディスクを固定し、前記シャッタが底部開口部を開放する際、前記ディスクを解放するディスク保持部、および前記ディスク開口部内に突出した状態および突出しない状態を取るように前記カートリッジ本体に対し移動可能なように支持された脱落防止部材を備え、前記ディスク保持部は前記脱落防止部材に連動し、前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出しない状態を取るように移動したとき、前記ディスクの解放を行う。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材と前記回転部材とが連動することにより、前記ディスク保持部は前記脱落防止部材と連動する。
ある好ましい実施形態において、ディスクカートリッジは、前記脱落防止部材と前記回転部材とを連動させるための連結部材をさらに備える。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材は、前記脱落防止部材および前記回転部材にそれぞれ係合可能な第1および第2の係合部を有し、前記第2の係合部は、前記脱落防止部材が移動するときに前記回転部材と接触し、係合する。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材の第1の係合部は、前記脱落防止部材に回転可能なように支持されている。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出した状態にあるとき、前記連結部材の第2の係合部が前記回転部材と接触しないように前記連結部材は位置している。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材は前記第2の係合部に設けられたピン部を有し、前記カートリッジ本体は、前記ピン部と係合し、前記第2の係合部の移動方向を規定する溝部を有する。
ある好ましい実施形態において、前記カートリッジ本体は、前記カートリッジ本体に設けられた取り出し履歴ホールと、前記取り出し履歴ホールの少なくとも一部を覆っており、前記カートリッジ本体に対して脱離可能なように取り付けられた柱状の蓋材とを含み、前記脱落防止部材は、前記蓋材が挿入される孔を有する。
ある好ましい実施形態において、ディスクカートリッジは、前記シャッタが底部開口部を閉塞している状態において、前記回転部材をカートリッジ本体に対して固定するロック部材をさらに備える。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材と前記ロック部材とは連動し、前記脱落防止部材を移動させることにより前記ロック部材による前記回転部材の固定を解除する。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材と前記回転部材とが連動することにより、前記ディスク保持部は前記脱落防止部材に連動する。
ある好ましい実施形態において、ディスクカートリッジは、前記脱落防止部材と前記回転部材とを連動させるための連結部材をさらに備える。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材は、前記脱落防止部材および前記回転部材にそれぞれ係合可能な第1および第2の係合部を有し、前記第2の係合部は、前記脱落防止部材が移動するときに前記回転部材と接触し、係合する。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材の第1の係合部は、前記脱落防止部材に回転可能なように支持されている。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出した状態にあるとき、前記連結部材の第2の係合部が前記回転部材と接触しないように前記連結部材は位置している。
ある好ましい実施形態において、前記連結部材は前記第2の係合部に設けられたピン部を有し、前記カートリッジ本体は、前記ピン部と係合し、前記第2の係合部の移動方向を規定する溝部を有する。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材が、前記ディスク開口部内に突出しない状態では、前記ディスク保持部も前記ディスク開口部内に突出しない。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材は、前記カートリッジ本体に対して回動もしくはスライドすることにより、前記ディスク開口部内に突出した状態と突出しない状態とをとることができる。
ある好ましい実施形態において、ディスクカートリッジは、前記シャッタを2つ備え、前記ディスク保持部は、2つのシャッタの一部にそれぞれ設けられている。
ある好ましい実施形態において、前記ディスク保持部は、前記ディスクの第2の面のうち、少なくとも外周部近傍を前記ディスク収納部の底部側に押し付けて保持する。
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材は、前記カートリッジ本体に対して着脱可能に設けられている。
ある好ましい実施形態において、前記ロック部は前記カートリッジ本体に対して着脱可能に設けられている。
本発明によれば、ディスク保持部により、ディスクをがたつきなく固定することができる。このため、ディスクをディスクカートリッジに挿入する場合にもディスクを傷つけることがない。また、脱落防止部材がディスク保持部と連動し、脱落防止部材をディスク開口部から突出しないように移動させる動作に連動して、ディスク保持部がディスクを解放する。このため、ディスクを傷つけることなくディスク開口部から取り出すことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明によるディスクカートリッジの第1の実施形態を説明する。まず図1および図2を参照してディスクカートリッジ301の全体の構造を説明する。
ディスクカートリッジ301は、カートリッジ下体11およびカートリッジ上体12、第1のシャッタ21、第2のシャッタ22、脱落防止部材23、ロック部材24、回転部材25および連結部材26を備えている。これらの部材は合成樹脂等によって好適に形成される。また、これらの部材は、同じ材料を用いて形成される必要はなく、各部材に要求される強度や外観等を考慮して、各部材に最適な材料が決定される。
カートリッジ下体11は、内側下面11uを有している。内側下面11uには、外部からディスク100を回転させるためのスピンドルモータ等のチャッキング部材が侵入できるよう開口したチャッキング開口部11cと、情報の記録および再生のいずれか少なくとも一方を行うヘッドが侵入し、ディスク100にアクセスできるよう開口したヘッド開口部11hとが設けられている。ヘッド開口部11hとチャッキング開口部11cとは連通し、底部開口部を構成している。ヘッド開口部11hは、カートリッジ下体11の側面に達するように設けられており、ヘッド開口部11hの設けられた側面に隣接する側面には凹部11rが設けられている。
以下で詳述するように、内側下面11uには、回転部材25に設けられた凸部25eおよび25fの先端を受ける溝11eおよび11fが設けられている。溝11eおよび11fは、内側下面11uを貫通していないことが好ましい。また、内側下面11uには、連結部材26のピン部26pを受ける溝部11mが設けられている。これも内側下面11uを貫通していないことが好ましい。さらに、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22にそれぞれ設けられた回転孔21aおよび22aを受ける一対の回動軸11pが内側下面11uに設けられている。本実施形態では、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に回転孔21aおよび22aを設け、カートリッジ下体に回動軸11pを設けているが、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に回動軸を設け、カートリッジ下体11に回転孔を設けてもよい。また、内側下面11uには、ディスクの取り出しを判別するための取り出し履歴ホール11kと、取り出し履歴ホール11kを覆う蓋材11nが設けられている。蓋材11nは取り出し履歴ホール11kに対し、離脱可能な程度の強度で繋がっている。
カートリッジ上体12は、ディスク100の全投影領域を開口する円形のディスク開口部12wを有しており、ディスク開口部12wは、円筒状の側面12iによって規定される。このディスク開口部12wを通してディスク100をディスクカートリッジ301に挿入したり、取り出したりすることが可能となる。
カートリッジ上体12とカートリッジ下体11とは外縁部で接着もしくは超音波溶着され、あるいは、ねじなどの接続部材を用いて締結されることにより、カートリッジ本体を構成している。また、カートリッジ下体11の内側下面11uとカートリッジ上体12の側面12iとは、ディスク100を収納するディスク収納部を構成している。
ディスク収納部において、側面12iが規定する空間は、ディスク100が回転しても接触しない程度にディスク100よりも大きく、ディスク100は収納部内で回転することが可能である。ディスク収納部の上部はディスク開口部12wとして開放されており、ディスク収納部にセットされたディスク100の第1の面100Aの全面が、ディスク開口部12wから外部に露出される。一方、ディスク100の情報記録面である第2の面100Bは、内側下面11uに面している。
カートリッジ上体12の上面12dには、上面12dと一体に形成され、開口部12wへ張り出している脱落防止部材12sが形成されている。脱落防止部材12sおよび後述する脱落防止部材23は、カートリッジ本体のディスク収納部に収納されたディスク100がディスク開口部12wから脱落することを防止する。
特に、ディスクカートリッジをドライブ装置に垂直に挿入して使用する場合において脱落防止の効果を発揮する。脱落防止部材の数は3個以上であってもよい。また、図1に示す以外の他の形状を有する脱落防止部材を設けてもよいし、脱落防止部材を設ける場所も図1に示される以外の場所であってもよい。
このような構造を採用することにより、ディスクの両面を覆う従来のカートリッジを形成する場合に較べて、カートリッジ301を薄くすることができる。また、ディスク開口部12wからディスクのレーベル面を露出させることができるため、レーベル面(第1の面)100Aに書かれたディスクのコンテンツ等を確認することが容易となる。また、レーベル面の意匠を露出させることによって、ディスクが収納されたディスクカートリッジ全体の意匠も優れたものとなる。
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、カートリッジ下体11の内側下面11u上に設けられ、ディスク100がディスクカートリッジ301に収納されているときには、ディスク100の情報記録面(第2の面)100Bと内側下面11uとの間に位置している。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、回転孔21aおよび22aをそれぞれ有しており、回転孔21aおよび22aは、カートリッジ下体11の一対の回動軸11pに挿入されている。このため、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、一対の回動軸11pを中心に回動し、ヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを外部に対して開放または閉塞する。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放状態にあるとき、ディスク100の第2の面100Bの一部はヘッド開口部11hから外部に露出する。
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が底部開口部を閉塞する状態にあるとき、カートリッジ本体に収納されたディスク100のセンタホール100hと重なる領域において、孔20hが形成されるように第1のシャッタ21および第2のシャッタ22には切り欠きがそれぞれ設けられている。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の切り欠きの周縁には、凸部21wおよび22wが形成されている。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、凸部21wおよび22wは密接し、ディスク100のセンタホール100h近傍の全周に接触する凸部20wを構成する。凸部20wはセンタホール100hからディスク100の情報記録面100B側へ埃が侵入するのを防ぐ。凸部21wおよび22wの孔20h側には三つの突起20pが形成されている。突起20pの上面は、凸部21wおよび22wの上面よりも高くなっている。突起20pは、第1および第2のシャッタ21、22が開閉するときに、ディスク100の情報記録面である第2の面100Bの情報記録領域外に当接しディスクを上方に持ち上げる。これにより、開閉時に凸部20wが第2の面100Bの情報記録領域に接触し傷付けるのを防止する。
また、第1のシャッタ21はディスク保持部21dを有し、第2のシャッタ22はディスク保持部22cおよび22dを有している。これらのディスク保持部は、ディスク収納部の底面に面した逆テーパー形状の斜面を有している。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、ディスク保持部21d、22c、22dはディスク収納部内に突出し、斜面がディスク100の第1の面100Aの外縁部と当接する。これにより、少なくともディスク100の第2の面100Bの外周近傍をディスク保持部の底部側に押し付けてディスク100をがたつきなく保持、つまり、固定する。
第1のシャッタ21の先端には凸部21cが設けられている。凸部21cは、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、カートリッジ下体11の側面に達したチャッキング開口部11cからディスク100の側面が露出するのを防ぐ。
以下で詳述するように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、回転部材25の凸部25eおよび25fに係合する案内溝21sおよび22sを有している。回転部材25の凸部25eおよび25fが突き抜けるよう、案内溝21sおよび22sは第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を貫通している。
回転部材25は、側壁25iと側壁25iの底部に設けられたディスク受け部25aとを含む。側壁25iは、収納されたディスク100の側面を取り囲むようなサイズと形状を備えた円筒状を有し、切り欠き25d、25gおよび25hによって分断されている。ディスク受け部25aは、平らなリング形状を有しており、その一部に切り欠き25cが設けられている。回転部材25が回転することにより、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放状態となる。このとき、回転部材25は切り欠き25cがヘッド開口部11hと重なるような回転角度をとる。
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にある時には、ディスク保持部21d、22d、21c、22cがそれぞれ切り欠き25g、25h、25dからディスク受け部25a側に突出し、ディスク100を保持する。ディスク受け部25aの下面には、ディスク下体11側へ突出した凸部25eおよび25fが設けられている。また、側壁25iの外側にはディスクドライブ装置のシャッタ開閉機構と係合する凹部25sおよび歯車25jが設けられている。凹部25sおよび歯車25jは、回転部材25の回転角度に応じて、側面凹部11r底部に設けられた開口から露出する。また、側壁25iの外側には、後述するロック24のロック先端部24kと係合するための係合窓25kと、後述する連結部材26の凸部26aと係合するための凹部25mが設けられている。
ロック部材24は、回転部材25の回転をロックする働きをする。ロック部材24の回動孔24hはカートリッジ下体11に設けられた回動軸11sに挿入され、ロック部材24は回動軸11sに回動可能に支持される。また、バネ部24bはカートリッジ下体11の内側側面に当接し、ロック先端部24kが回転部材25の係合窓25kに入り込む方向に付勢する働きをする。また解除部24sはディスクカートリッジ301の側面に露出している。回転部材25の回転ロックを解除するには、ドライブメカニズムにより解除部24sを押圧すればよい。解除部24sを押圧することによりロック部材24は回動孔24hを中心に回動し、ロック先端部24kは係合窓25kから外れ、ロック解除状態となる。以上の様に、ロック部材24により、回転部材25は回転しないようにロックされる。これにより回転部材25に係合した第1および第2のシャッタ21、22は、閉塞した状態でロックされる。
本実施形態では、ロック部材24は回転部材25の回転をロックするが、ロック部材24は第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の一方もしくは両方の回動をロックしてもよい。また、ロック部材を着脱可能な構造を用いてカートリッジ本体301に設け、ロック部材を脱離させることにより、回転部材25、第1のシャッタ21あるいは第2のシャッタ22のロックを解除するようにしてもよい。
脱落防止部材23は、カートリッジ上体12およびカートリッジ下体11からなるカートリッジ本体のヘッド開口部11hが設けられた側面と対向する側面に近接して設けられている。脱落防止部材23の長手方向の一端近傍には回転軸23aが設けられており、長手方向の他端には、バネ部23eを有する係止部23dが設けられている。また、蓋材11nが挿入される孔23hが設けられている。
カートリッジ上体12には、脱落防止部材23の回転軸23aを受ける回動孔12mが設けられており、回転軸23aを回動孔12mに挿入すると回転軸23aの先端に設けられた係止めにより抜けないように係止めされる。またカートリッジ下体11には、係止部23dを受ける係止壁11dが設けられている。脱落防止部材23がカートリッジ上体12に取り付けられたとき、脱落防止部材23の上面がカートリッジ上体12の上面12dと同じ高さとなるように、回動孔12mを含む領域に凹部12kが設けられている。脱落防止部材23がディスク開口部12wへ張り出し、ディスク100の上方へ突出した状態にある時、係止部23dは係止壁11dに係止し、脱落防止部材23がカートリッジ本体に固定される。
図2は、カートリッジ本体の取出し履歴ホール11k近傍の構造を示している。上述したように、カートリッジ下体11の取出し履歴ホール11kの一部は蓋材11nで覆れている。蓋材11nは柱状を有し、カートリッジ下体11において、取出し履歴ホール11kの周囲から伸びる細い接続部11qと接続されている。接続部11qは薄く、また、幅も小さい。このため、蓋材11nを矢印Cで示すように強く押すことによって、接続部11qが破断し、蓋材11nがカートリッジ本体から脱離する。つまり、接続部11qによって、蓋材11nは脱離可能なようにカートリッジ本体に取り付けられている。
図2に示すように、取出し履歴ホール11kの中心は、脱落防止部材23の孔23hの中心と一致し、蓋材11nの一部は孔23hに挿入されている。このため、蓋材11nがカートリッジ本体のカートリッジ下体11と接続部11qと接続されている場合には、蓋材11nが脱落防止部材23の移動を防止する。
再び図1を参照する。連結部材26は、脱落防止部材23とカートリッジ下体11との間に配置され、第1の係合部となる連結部材26の一端には回動孔26hが設けられており、回動孔26hを脱落防止部材23の裏面に設けられた回動軸23nに挿入固定することにより、連結部材26は脱落防止部材に対して離れることなく自在に回動することができる。第2の係合部となる連結部材26の他端には凸部26aとピン部26pが設けられている。凸部26aは回転部材25の側面に設けられた凹部25mと係合し、回転部材25を回転させることができる。また、ピン部26pはカートリッジ下体11に設けられた溝部11mと係合し、溝部11mに沿って移動する。
ディスクカートリッジ301は図1に示すような各部品の上下関係を維持して組み立てられる。具体的には、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22がカートリッジ下体11に配置され、これらの上に回転部材25が位置するように、カートリッジ下体11とカートリッジ上体12が接合される。この状態でディスク100をディスク開口部12wから挿入し、最後に脱落防止部材23をはめ込むことにより、ディスクカートリッジ301が完成する。
以下に、ディスクカートリッジ301からディスク100を脱着する操作を図3から図6を用いて詳述する。
図3および図5は脱落防止部材23の一部がディスク開口部12w上に突出し、ディスク開口部12wからディスク100が脱落するのを防いでいる状態を示している。また、図4および図6は脱落防止部材23がディスク開口部12w上に突出しない状態を示している。これらの図のうち、図3および図4では、ディスクカートリッジ301の構造をよく示すため、ディスク100は図示されていない。
図3において、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は閉塞状態にあり、回転部材25とロック部材24により閉塞状態は維持された状態にある。この時には図5に示すように、ディスク100はディスク収納部内に突出したディスク保持部21dおよび22d、22cにより保持固定されている。より詳しくは、ディスク保持部21dおよび22d、22cの斜面とディスク100の外周部分とが当接することによって、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞した状態にあるとき、回転部材25の切り欠き25cが位置する領域において、ディスク収納部の側壁12iにディスク100の外側面が当接するように、ディスク保持部21dおよび22d、22cがディスク100の中心をディスク収納部の中心に対してオフセットさせてディスク100を保持している。同時に、ディスク保持部21dおよび22d、22cの斜面とディスク100の外周部分とが当接することによって、ディスク100をディスク収納部の底部側へ押し付ける。これにより、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22ならびにディスクカートリッジ本体に対してディスク100を固定する。また、ディスクの情報記録面100Bの外周部分および内周部分を回転部材25のディスク受け部25aおよびシャッタの凸部20wに当接させ、これらによって情報記録面100Bの情報記録領域を密閉して、情報記録領域に埃が付着するのを防止している。
脱落防止部材23の一部は、ディスク開口部12w内へ突出し、ディスク100の上方に位置している状態にある。ディスク100が保持固定されている状態を維持できるのは、ディスク保持部21dおよび22d、22cを有する第1および第2のシャッタ21、22が閉塞状態を維持しているためである。
まず、第1および第2のシャッタ21、22が閉塞状態を維持できる理由を図3を参照して説明する。第1のシャッタ21の回動は、案内溝21sと回転部材25の凸部25eとの係合を介して回転部材25により規制される。同様に、第2のシャッタ22の回動は、案内溝22sと回転部材25の凸部25fとの係合を介して回転部材25により規制される。一方、回転部材25は、ロック部材24のロック先端部24kが回転部材25の係合窓25kに係合しているため回転を規制されている。従って、ロック先端部24kが係合窓25kに係合している状態では、第1および第2のシャッタ21、22は閉塞状態を維持できることになる。
次に、脱落防止部材23がディスク100の上方に突出した状態を維持できる理由を同様に図3を参照して説明する。脱落防止部材23は一端に回転軸23aを備えており自在に回動できる形態であるが、他端の係止部23dがカートリッジ下体11の係止壁11dに係り止めしているために回動を規制されている。さらにカートリッジ下体11の蓋材11nが脱落防止部材23の孔23hに係合しているため、脱落防止部材23は回転を規制されている。従って、係止部23dと係止壁11dとが係合かつ蓋材11nと孔23hとが係合している状態では、図5に示すように脱落防止部材23はディスク100の上方に突出した状態を維持できる。
また、脱落防止部材23がディスク100の上方に突出した状態では、連結部材26の先端の凸部26aと回転部材25の凹部25mとは接触せず、係合状態にはない。このため、ディスクカートリッジ301をディスク装置に挿入し、ディスク装置がシャッタを開閉するために回転部材25を回転させても、回転部材25の回転動作に連結部材26は影響を与えない。
次に、ディスクカートリッジ301からディスク100を取り出す操作を説明する。まず操作者が蓋材11nをペン先等で押圧してカートリッジ下体11から離脱する(図2)。これにより、取り出し履歴ホール11kは開いた状態となる。また、蓋材11nが脱落防止部材23の孔23hから抜ける。
ロック部材24の解除部24sを指先等で押圧すると、ロック部材24は回動孔24hを中心に回動し、ロック先端部24kが回転部材25の係合窓25kから離れる。脱落防止部材23の係止部23d近傍を図3のA方向に撓ませながらB方向に引っ張る。これにより脱落防止部材23の固定は解除され回動自在な状態となる。脱落防止部材23のこの回動に伴い、連結部材26は回動孔26hを中心に回動を始める。同時に連結部材26先端のピン部26pはカートリッジ下体11の溝部11mに沿ってA方向に移動し始める。
さらに脱落防止部材23の回動が進むと、連結部材26の回動も進み、かつピン部26pもA方向に進む。これによりピン部26p周辺の凸部26aは回転部材25の凹部25mに係合する。凸部26aが凹部25mに係合した後は、脱落防止部材23の回動に伴い連結部材26のピン部26pは回転部材25の回転軌道とほぼ同じ溝部11mに沿って移動し、凸部26aと凹部25mとの係合により回転部材25は時計方向に回転することになる。
図4および図6は脱落防止部材23の回動が終了した状態を示している。脱落防止部材23の回動により連結部材26を介して回転部材25が回転し、さらに回転部材25を介して第1および第2のシャッタ21、22が回動する。これにより、第1および第2のシャッタ21、22は少し開いた状態をとる。この時、ディスク保持部21d、22dはディスク開口部12w内へ突出しない状態を取るよう移動している。
図6に示すように、脱落防止部材23はディスク100の上方には位置していない。さらにディスク保持部21d、22dもディスク開口部12wには突出していない状態でかつ、ディスク100は保持から開放された状態にある。
この時、操作者はディスク100のセンタホール100hに指を入れ、脱落防止部材23近傍においてディスク100をカートリッジ上体12から浮かせて、ディスク100をディスクカートリッジ301から取り出すことができる。
上述したように、蓋材11nを脱離させないと、脱落防止部材23は回動できず、ディスク100の取り出しもできない。ディスク100の取り出しのため、蓋材11nを脱離させると、取出し履歴ホール11kが開く。したがって、取出し履歴ホール11kが閉じている限り、ディスク100は取り出されておらず、ディスクカートリッジ301を製造した時に装填されたディスク100がそのまま収納されていることが分かる。
ディスクカートリッジ301を装着するディスク装置はこの取出し履歴ホール11kの開閉状態を検出して、検出結果を記録・再生動作の制御に用いることができる。例えば、所定の規格で記録・再生の可能なディスクを収納したディスクカートリッジ301が製造された場合を考える。ディスク装置は、挿入されたディスクカートリッジ301の取り出し履歴ホールの状態を検出する。取出し履歴ホール11kが閉じていると、ディスク装置は、ディスクカートリッジが所定の規格で記録・再生が可能なディスクを収納していると判断する。そして、直ちにその規格で記録または再生の動作を行う。一方、取出し履歴ホール11kが開いていると、ディスク装置はディスクカートリッジに収められているディスクの種類が既知ではないと判断する。そして、ディスク装置は、ディスクカートリッジ内のディスクがどのような種類のディスクであるかを決定するために、種々のテスト情報を含む光をディスクに照射してディスクの種類を確認する動作をまず行う。続いて、確認結果に基づいて、最適な条件でディスクへ情報を記録し、または、ディスクから情報を再生する。
次に、取り出したディスク100を再度カートリッジ301に収納する方法を説明する。操作者はディスク100のセンタホール100hに指を入れてディスク100を持ち、脱落防止部材12sの下方に潜り込ませながらディスク開口部12w内へ設置する。その後、脱落防止部材23を回動させ元の位置に戻し、係止部23dと係止壁11dを係合させる。この動作に連動して、連結部材26は回転部材25を反時計方向に回転させ、回転部材25は第1および第2のシャッタ21、22を閉塞させる。同時に、ロック部材24はバネ部24bにより反時計方向に回動することにより、係合窓25kとロック先端部24kは係合し、回転部材25の回転は規制される。従って、第1および第2のシャッタ21、22が閉塞すると、ディスク保持部21d、22dがディスク100を保持する。
本実施形態によれば、ディスクカートリッジ301からディスク100を取り出すには、ロック部材24の押圧操作と脱落防止部材23の回動操作のみでできる。このとき脱落防止部材23とシャッタに設けられたディスク保持部は連結部材26および回転部材25を介して連動し、脱落防止部材23をディスク開口部から突出しないように移動させる動作に連動して、ディスク保持部がディスクを解放する。このため、ディスク100を傷つけることなくディスク開口部12wから取り出すことができる。
また、取り出したディスク100をディスクカートリッジ301へ戻す場合、ディスク開口部12wからディスク100をカートリッジ本体に収め、脱落防止部材23を回動させて元の位置に戻す。これにより、ディスク100のディスクカートリッジ301への挿入が完了する。このとき、脱落防止部材23をディスク開口部から突出するように移動させる動作に連動して、ディスク保持部がディスク100を固定する。このため、ディスクをディスクカートリッジに挿入する場合にもディスクを傷つけることがない。また、ディスクはディスクカートリッジ内で固定されるため、カートリッジ内でがたつき、発塵が生じることもない。
(第2の実施形態)
以下に、本発明によるディスクカートリッジの第2の実施形態を説明する。本実施形態のディスクカートリッジも、ディスクの取り出しを向上させることにより、実用性を高める構造を備えている。第1の実施形態と大きく異なるのは、脱落防止部材の位置、およびディスクを取り出す操作中、ロック部材を押圧する必要がないことである。このため、これらの特徴を詳述する。第1の実施形態と同様の働きをする構成要素には同じ参照符号を付与している。
図7は、本実施形態のディスクカートリッジ302にディスク100が保持されている状態を示している。図8はディスク100が取り出せる状態を示している。
本実施形態の脱落防止部材33はロック部材24の回動孔24hを中心に回動する。つまり、第1の実施形態に示す脱落防止部材23に換えて、ディスク開口部へ突出した状態と突出しない状態をとり得る脱落防止部材33がヘッド開口部11hに近接して設けられている。
以下に、ディスク100を取り出す方法を説明する。操作者は脱落防止部材33の係合部33dをディスクカートリッジ302から外す。さらにA方向に移動させると脱落防止部材33は回動する。これに伴い、脱落防止部材33に設けられた凸部33pがロック部材24と当接し、ロック部材24をロックが解除する方向に回動させる。つまり、脱落防止部材33とロック部材24とは連動する。ロック部材24の回動により、回転部材25のロックが解除される。
同時に、第1の実施形態と同様、脱落防止部材33の回動に連動して、連結部材26により回転部材25が時計方向に回転し、さらに回転部材25の回転により第1および第2のシャッタ21、22が開放動作を開始する。連結部材26が設けられる位置は、第1の実施形態と異なっているが、連結部材26の構造や、連結部材26と係合するために、脱落防止部材33および回転部材25に設けられる構造は第1の実施形態の対応する構造と同じである。
図8に示すように、脱落防止部材33が回動し終わると、ディスク100の上方に突出していない状態となる。この時には、ディスク保持部21d、22dはディスク開口部12wへ突出しない位置にあり、ディスク開口部12wから回避している状態となる。これにより、ディスク100が解放される。従って、第1の実施形態と同様に、操作者はディスク100のセンタホール100hに指を入れ、脱落防止部材33近傍においてディスク100をカートリッジ上体12から浮かせて、ディスク100をディスクカートリッジ302から取り出すことができる。
次に、取り出したディスク100を再度カートリッジ302に収納する方法を説明する。操作者はディスク100のセンタホール100hに指を入れてディスク100を持ち、脱落防止部材12sに潜り込ませながらディスク開口部12wからディスク収納部内へ挿入する。その後、脱落防止部材33を回動させ元の位置に戻すと、係止部33dにより固定される。この動作に連動して、連結部材26は回転部材25を反時計方向に回転させ、回転部材25が第1および第2のシャッタ21、22を閉塞させる。同時に、ロック部材24はバネ部24bにより反時計方向に回動する。第1および第2のシャッタ21、22が閉塞した状態において、ロック部材24が回転部材25と係合することにより、回転部材25の回転が規制される。回転部材25の回転により、第1および第2のシャッタ21、22が閉塞する際、ディスク保持部21d、22d、22cがディスク収納部内へ突出する。そして、ディスク保持部内において、ディスク100の第2の面100Bの外周近傍をディスク保持部の底部側に押し付けてディスク100を保持する。
本実施形態によれば、脱落防止部材33のみを操作することによって、ディスクカートリッジ302からディスク100を取り出すことができる。また、取り出したディスク100をディスクカートリッジ302へ戻す場合にも、脱落防止部材33を回動させ元の位置に戻すだけでよい。このため、より容易にディスクカートリッジからディスクを取り出すことが可能である。
上記第1および第2の実施形態では脱落防止部材は、ディスクに対しておおよそ水平な面内において回動する。しかし、例えば、ディスクに対しておよそ垂直な面で回動する構造あるいはディスクに対しておよそ水平な面でスライドする構造を採用してもよく、同様の効果が得られる。さらに、脱落防止部材がカートリッジ本体に対し着脱可能な構造を備えていても同様の効果が得られる。
また、第1の実施形態では脱落防止部材と回転部材とが連動し、第2の実施形態では脱落防止部材と回転部材およびロック部材が連動していた。これらの部材を連動させる構造は、実施形態で説明した構造に限られず、回転部材と回転部材を連動させる公知の連動構造や回転部材とスライド部材とを連動させる公知の連動構造を採用してもよい。
また、上記第1および第2の実施形態では、特にディスク100の大きさについて言及しなかったが、12cmのディスクや、その他のサイズのディスクなど、種々のサイズのディスクを収納するディスクカートリッジとして本発明を実施することができる。
さらに、上記第1および第2の実施形態では、ディスクカートリッジの外形は、ディスクよりわずかに大きい程度であるように図示されていたが、ディスクとディスクカートリッジとの大きさは、図示される関係に限定されるものではない。例えば、ディスクカートリッジの外形は12cmのディスクを収納できる程度に大きいが、ディスクカートリッジに設けられたディスク収納部やディスク保持部は8cmのディスクを収納するのに適した大きさおよび構造であってもよい。このようなディスクカートリッジは、例えば、12cmディスク用記録/再生装置において、8cmのディスクに対して記録/再生するためのアダプターとしても機能する。
本発明のディスクカートリッジは、回転体を回動させることによりシャッタを開閉させる種々の規格のディスクカートリッジに好適に用いられる。光ディスクのみならず、磁気や光磁気など他の記録方式のディスクを収納するディスクカートリッジにも好適に用いられる。
本発明の第1の実施形態によるディスクカートリッジの構造を示す分解斜視図である。 図1のディスクカートリッジの取り出し履歴ホール近傍の構造を拡大して示す斜視図である。 図1のディスクカートリッジにおいて、脱落防止部材が閉じている状態を示す平面図である。 図1のディスクカートリッジにおいて、脱落防止部材が開いている状態を示す平面図である。 図1のディスクカートリッジにおいて、ディスクが収納され、脱落防止部材が閉じている状態を示す平面図である。 図1のディスクカートリッジにおいて、ディスクが収納され、脱落防止部材が開いている状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態によるディスクカートリッジにおいて、ディスクが収納され、脱落防止部材が閉じている状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態によるディスクカートリッジにおいて、ディスクが収納され、脱落防止部材が開いている状態を示す平面図である。
符号の説明
11 カートリッジ下体
11m 溝部
11d 係止壁
11n 蓋材
11k 取り出し履歴ホール
12 カートリッジ上体
12s 脱落防止部材
12w ディスク開口部
21 第1のシャッタ
22 第2のシャッタ
21d、22d、22c ディスク保持部
23、33 脱落防止部材
23d 係止部
24 ロック部材
24k ロック先端部
24s 解除部
25 回転部材
25k 係合窓
25m 凹部
26 連結部材
26a 凸部
26p ピン部
33 脱落防止部材
33p 凸部
100 ディスク
100h センタホール
301、302 ディスクカートリッジ

Claims (22)

  1. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングし、かつ、情報の記録および再生の少なくともいずれか一方を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために、前記ディスク収納部の底部に設けられた底部開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記底部開口部を外部に対して、開放または閉塞するためのシャッタ、
    カートリッジ本体に回転可能なように支持され、回転することによって前記シャッタが開閉動作を行うように前記シャッタと係合している回転部材、
    前記シャッタの開閉動作に連動して、前記シャッタが底部開口部を閉塞する際、前記シャッタもしくは前記カートリッジ本体に対して前記ディスクを固定し、前記シャッタが底部開口部を開放する際、前記ディスクを解放するディスク保持部、および
    前記ディスク開口部内に突出した状態および突出しない状態を取るように前記カートリッジ本体に対し移動可能なように支持された脱落防止部材、
    を備え、
    前記ディスク保持部は前記脱落防止部材に連動し、前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出しない状態を取るように移動したとき、前記ディスクの解放を行うディスクカートリッジ。
  2. 前記脱落防止部材と前記回転部材とが連動することにより、前記ディスク保持部は前記脱落防止部材と連動する請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  3. 前記脱落防止部材と前記回転部材とを連動させるための連結部材をさらに備える請求項2に記載のディスクカートリッジ。
  4. 前記連結部材は、前記脱落防止部材および前記回転部材にそれぞれ係合可能な第1および第2の係合部を有し、前記第2の係合部は、前記脱落防止部材が移動するときに前記回転部材と接触し、係合する請求項3に記載のディスクカートリッジ。
  5. 前記連結部材の第1の係合部は、前記脱落防止部材に回転可能なように支持されている請求項4に記載のディスクカートリッジ。
  6. 前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出した状態にあるとき、前記連結部材の第2の係合部が前記回転部材と接触しないように前記連結部材は位置している請求項4に記載のディスクカートリッジ。
  7. 前記連結部材は前記第2の係合部に設けられたピン部を有し、
    前記カートリッジ本体は、前記ピン部と係合し、前記第2の係合部の移動方向を規定する溝部を有する請求項6に記載のディスクカートリッジ。
  8. 前記カートリッジ本体は、前記カートリッジ本体に設けられた取り出し履歴ホールと、前記取り出し履歴ホールの少なくとも一部を覆っており、前記カートリッジ本体に対して脱離可能なように取り付けられた柱状の蓋材とを含み、
    前記脱落防止部材は、前記蓋材が挿入される孔を有する請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  9. 前記シャッタが底部開口部を閉塞している状態において、前記回転部材をカートリッジ本体に対して固定するロック部材をさらに備える請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  10. 前記脱落防止部材と前記ロック部材とは連動し、前記脱落防止部材を移動させることにより前記ロック部材による前記回転部材の固定を解除する請求項9に記載のディスクカートリッジ。
  11. 前記脱落防止部材と前記回転部材とが連動することにより、前記ディスク保持部は前記脱落防止部材に連動する請求項10に記載のディスクカートリッジ。
  12. 前記脱落防止部材と前記回転部材とを連動させるための連結部材をさらに備える請求項11に記載のディスクカートリッジ。
  13. 前記連結部材は、前記脱落防止部材および前記回転部材にそれぞれ係合可能な第1および第2の係合部を有し、前記第2の係合部は、前記脱落防止部材が移動するときに前記回転部材と接触し、係合する請求項12に記載のディスクカートリッジ。
  14. 前記連結部材の第1の係合部は、前記脱落防止部材に回転可能なように支持されている請求項13に記載のディスクカートリッジ。
  15. 前記脱落防止部材が前記ディスク開口部内に突出した状態にあるとき、前記連結部材の第2の係合部が前記回転部材と接触しないように前記連結部材は位置している請求項14に記載のディスクカートリッジ。
  16. 前記連結部材は前記第2の係合部に設けられたピン部を有し、
    前記カートリッジ本体は、前記ピン部と係合し、前記第2の係合部の移動方向を規定する溝部を有する請求項15に記載のディスクカートリッジ。
  17. 前記脱落防止部材が、前記ディスク開口部内に突出しない状態では、前記ディスク保持部も前記ディスク開口部内に突出しない請求項1から16のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
  18. 前記脱落防止部材は、前記カートリッジ本体に対して回動もしくはスライドすることにより、前記ディスク開口部内に突出した状態と突出しない状態とをとることができる請求項1から16のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
  19. 前記シャッタを2つ備え、前記ディスク保持部は、2つのシャッタの一部にそれぞれ設けられている請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  20. 前記ディスク保持部は、前記ディスクの第2の面のうち、少なくとも外周部近傍を前記ディスク収納部の底部側に押し付けて保持する請求項19に記載のディスクカートリッジ。
  21. 前記脱落防止部材は、前記カートリッジ本体に対して着脱可能に設けられている請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  22. 前記ロック部は前記カートリッジ本体に対して着脱可能に設けられている請求項9に記載のディスクカートリッジ。
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