JPWO2005034595A1 - 樹脂層へのビアホールの形成方法 - Google Patents

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Abstract

無機フィラーを含有する樹脂層においても、ビアホールの底面に下地層を確実に露出させて、ビアホールを形成することを可能にする。無機フィラー(12)を含む樹脂層(10)にレーザ光を照射してビアホールを形成する方法において、前記樹脂層のビアホールを形成する位置に赤外線域の(CO2)レーザ光を照射し、樹脂(11)とともに前記無機フィラー(12)を飛散させて前記樹脂層に凹穴(18)を形成する第1のレーザ光照射工程と、前記凹穴が形成された位置に合わせて、紫外線域の(UV−YAG)レーザ光を照射し、前記凹穴の底面に残留する樹脂の変質層(16)を除去して底面に下地層(14)が露出するビアホール(20)を形成する第2のレーザ光照射工程と、を含むことを特徴とする。

Description

本発明は多層配線基板の樹脂層にビアホールを形成する場合に適用可能な、樹脂層へのビアホールの形成方法に関する。
多層配線基板はエポキシ樹脂等の電気的絶縁性を有する樹脂層を介して配線パターンを積層して形成したものであり、樹脂層を厚さ方向に貫通するようにビアを設けることによって、層間で配線パターンを電気的に接続している。ビアを形成する方法にはいくつかの方法があるが、未硬化のエポキシ樹脂等の樹脂フィルムをラミネートして樹脂層を形成し、この樹脂層にCOレーザ光やUV−YAGレーザを照射して下層の配線パターンが底面に露出するようにビアホールを形成し、次にビアホールの内面にめっき等を施してビアホールの底面に露出する配線パターンと電気的に接続した導体層を形成する方法が一般的に行われている。
上記のCOレーザ加工によって樹脂層にビアホールを形成する場合には、ビアホールの内底面に薄く残渣物が残るため、レーザ加工後に、過マンガン酸ナトリウム溶液あるいは過マンガン酸カリウム溶液を用いて化学的に残渣物を除去するデスミア処理がなされる。
また、COレーザではなくUV−YAGレーザによってビアホールを形成する場合は、UV−YAGレーザ光が紫外線域の光であるため、樹脂を構成するC−C結合が開裂し、ビアホールの内底面は残渣物のない表面として得ることができる。
なお、ビアホールを加工した際にビアホールの底面やビアホールの開口部の周辺に形成された残渣物を除去する方法として、化学的処理によらずに、パルスレーザ光を照射する方法(特開2000−197987号公報参照)や、グリーンのレーザ光を照射する方法が提案されている(特開平11−333585号公報参照)。
ところで、COレーザ加工によって樹脂層にビアホールを形成する場合に、樹脂層がエポキシ樹脂からなる場合には、レーザ加工の際にビアホールの底面等に付着する残渣物をデスミア処理によって除去することは比較的容易である。しかし、絶縁層を構成する樹脂材は、従来使用されているエポキシ樹脂よりも、電気的特性の温度・湿度変動が少ない低吸水率のもので、低誘電率・低誘電正接であるものが望ましい。また、バンドギャップが3〜4eVの無機フィラーを添加した樹脂材は、温度・湿度変化による電気的特性の変動が少なく、誘電率が比較的高いため、多層配線基板の層間に形成するキャパシターの誘電体層として好適である。しかしながら、低誘電率・低誘電正接である樹脂は、レーザ加工の際に生じた残渣をデスミア処理によって処理することが難しいという問題がある。
また、バンドギャップが3〜4eVの無機フィラーを添加した樹脂材を用いて形成した基板については、単にCOレーザやUV−YAGレーザを用いてレーザ光を照射する方法では、有効にビアホールを形成することができず、ビア部分での電気的導通が不確実になるという問題や、ビアホールを加工するための加工時間が長くかかり実際の製品を製造する方法として採用できないといった問題があった。
本発明者は、この無機フィラーを含有した樹脂層のレーザ光を用いたビアホール形成について詳しく解析し、導通不良となる原因を明らかにして本発明に至ったものである。すなわち、本発明の目的は、無機フィラーを含有する樹脂層であっても、ビアホールの底面に下地層を確実に露出させてビアホールを形成することを可能とし、無機フィラーを含有する樹脂層を有する多層配線基板等を製造する等の場合に好適に利用することができるビアホールの形成方法を提供するものである。
本発明者は、樹脂層に含まれるバンドギャップが3〜4eVである無機フィラーが紫外線レーザ光を吸収すると変質・溶融して下地層に残ることを発見した。これは、樹脂が紫外線を吸収すると、C−C結合が開裂し、飛散する現象とはまったく異なるものである。本発明はこの知見に基づいてなされたものであり、次の構成を備えることを特徴とする。
すなわち、無機フィラーを含む樹脂層にレーザ光を照射してビアホールを形成する方法において、前記樹脂層のビアホールを形成する位置に赤外線域のレーザ光を照射し、樹脂とともに無機フィラーを飛散させて凹穴を形成する第1のレーザ光照射工程と、前記凹穴が形成された位置に合わせて、紫外線域のレーザ光を照射し、前記凹穴の底面に残留する樹脂の変質層を除去して底面に下地層が露出するビアホールを形成する第2のレーザ光照射工程とを備えることを特徴とする。
なお、本明細書で赤外線域とは800nmを下限としてこれよりも長波長側の波長領域をいい、紫外線域とは400nmを上限としてこれよりも短波長側の波長領域をいうものとする。
また、前記第1のレーザ光照射工程においては、COレーザを使用し、前記第2のレーザ光照射工程においては、UV−YAGレーザを使用することが有効である。
また、前記樹脂層が、チタン酸バリウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム・ストロンチウムのうちの、少なくとも一種類の無機フィラーを含むものであること、また、前記樹脂層が、誘電率30〜15000の無機フィラーを含むものであることを特徴とする。或いは、前記樹脂層は、バンドギャップが3〜4eVである無機フィラーを含むことを特徴とする。
本発明によれば、樹脂層にレーザ光を照射してビアホールを形成する際に、レーザ光照射工程を、赤外線域のレーザ光を照射する第1のレーザ光照射工程と紫外線域のレーザ光を照射する第2のレーザ光照射工程に分けることによって、樹脂層にバンドギャップ3〜4eVの無機フィラーが含まれている場合であっても、短時間で確実にビアホールを形成することが可能となり、特定の機能を有する絶縁層を備えた多層配線基板を製造するといった場合に好適に利用することができる等の著効を奏する。
図1(a)〜図1(d)は本発明に係るビアホールの形成方法を示す説明図である。
図2(a)〜図2(d)は無機フィラーを含む樹脂層に、UV−YAGレーザを用いてビアホールを形成する方法を示す説明図である。
図3(a)、図3(b)は無機フィラーを含む樹脂層に、COレーザを用いてビアホールを形成する方法を示す説明図である。
図4は比較例1,2、参照例、及び実施例1〜3におけるビアホールを示す。
以下、本発明の好適な実施の形態を比較例1〜3と実施例1〜3とを対比しながら添付図面にしたがって詳細に説明する。
(比較例1)
図2(a)〜図2(d)は、本発明の比較例として、バンドギャップが3〜4eVの無機フィラー12を含む樹脂層10に対してUV−YAGレーザを使用してビアホールを形成する場合を示す。
図2(a)は、ポリフェニレンエーテルからなる樹脂層10にUV−YAGレーザを用いてレーザ光を照射している状態を示す。なお、樹脂層10は樹脂中に無機フィラー12として酸化チタンを含むものである。このように無機フィラー12を含む樹脂層10にレーザ光を照射すると、酸化チタンはUV−YAGレーザの波長(355nm,266nm)で光を吸収するから、無機フィラー12がレーザ光を吸収して発熱、溶融する(図2(b))。一方、樹脂はレーザ光が照射されることによって樹脂層10から飛散するから、下地層14の表面には無機フィラー12が溶融した無機層12aが残るようになる(図2(c))。
比較例1におけるビアホールの形成方法においては、下地層表面のレーザ加工残渣は、過マンガン酸ナトリウム溶液あるいは過マンガン酸カリウム溶液等を用いてデスミア処理によって除去する。
しかしながら、図2(c)の状態で下地層14の表面に残った無機層12aはデスミア処理によってはまったく除去することができなかった。
そのため、レーザ光をさらに照射しつづけて下地層14の表面に残った無機層12aを除去した。この操作は、ビアホール1つあたり40Jのエネルギーを投入したことになり、局所的に1000℃以上に加熱されたことになる。
この比較例1に示す方法は、長い加工時間を要し、無機フィラー12を含む樹脂層10にビアホールを形成する方法として現実的な方法とはいえない。また、無機層12aは完全には除去されておらず導通信頼性は低い。
(比較例2)
図3(a)、図3(b)は、本発明の比較例として、バンドギャップが3〜4eVの無機フィラー12として酸化チタンを含む樹脂層10に対しCOレーザを利用してビアホールを形成する場合を示す。樹脂層10としてはポリフェニレンエーテル樹脂を使用した。この樹脂はデスミア処理によってほとんど溶解しない樹脂である。このようにデスミア処理によってほとんど溶解しない樹脂としては、シクロアルカン樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、液晶ポリマーなどがある。
図3(a)は、樹脂層10にCOレーザを照射している状態を示す。COレーザは、0.8mJのレーザパルスをビアホール1個あたり3パルス、合計2.4mJ照射した。COレーザの波長は9.4μmで赤外線域にあり、無機フィラー12の酸化チタンはこの波長の光をほとんど吸収しない。したがって、COレーザによるレーザ光を照射することによって無機フィラー12は樹脂とともに飛散する。しかしながら、COレーザを照射して無機フィラー12と樹脂とを飛散させると、下地層14の表面に、樹脂が変質した変質層16が残る(図3(b))。
この変質層16を、従来の過マンガン酸ナトリウム溶液等を用いたデスミア処理によって除去することを試みたが、デスミア処理によって変質層16を除去することができなかった。この変質層(樹脂スミア)16は、樹脂層10にレーザ光を照射することによって樹脂が変質し、COレーザによっては除去されず、デスミア処理によっても除去されないものとなったものと考えられる。
この比較例2に示す方法も、無機フィラー12を含む樹脂層10にビアホールを形成する現実的な方法になり得ない。
(参照例)
無機フィラーとしてバンドギャップが約9eVであるシリカ(SiO)を使用したポリフェニレンエーテルからなる樹脂層に対し、波長355nmのUV−YAGレーザを用いてビアホール加工を行った。レーザ光の照射エネルギーはビアホール1個あたり2mJとした。UV−YAGレーザの照射により、樹脂が分散・飛散・除去された。シリカフィラーはバンドギャップが9eVであるため、UV−YAGレーザの照射によってシリカフィラーの変質は発生せず、樹脂と共にシリカが飛散・除去され、レーザ光が照射された部位の下地層が露出した。
図1(a)〜図1(d)は、本発明の方法(実施例1)によって樹脂層にビアホールを形成する方法を示す説明図である。10が樹脂層、14が下地層である。樹脂層10は無機フィラー12を含むもので、実施例1ではバンドギャップが3〜4eVの無機フィラー12として酸化チタンを含む樹脂層10に対してビアホールを形成している。樹脂層10を構成する樹脂11としてはポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂を使用した。PPE樹脂はデスミア処理によって除去しにくい樹脂であり、無機フィラー12は樹脂11との重量比1:1の割合で混入されたものである。なお、本発明における無機フィラーの混入比率は実施例1における比率に限定されるものではない。
本実施例1においても、従来方法(比較例1〜3)と同様に樹脂層にレーザ光を照射して、ビアホールを形成する部位の樹脂を除去するが、本実施例1においてはレーザ光を樹脂層10に照射する操作を、COレーザによるレーザ光を照射する第1のレーザ光照射工程と、UV−YAGレーザによるレーザ光を照射する第2のレーザ光照射工程とに分けることを特徴とする。
図1(a)は、第1のレーザ光照射工程として、まず、COレーザ(波長9.4μm)を用いて、樹脂層10のビアホールを形成する位置に合わせてレーザ光を照射している状態を示す。
本実施例1における樹脂層の厚さは40μmであり、第1のレーザであるCOレーザの照射条件としては0.8mJのレーザパルスを、ビアホール1個あたり3パルス、合計2.4mJ照射した。なお、COレーザの照射条件は、無機フィラーの含有量や樹脂層の厚さによって適宜条件を変える必要がある。第2のレーザであるUV−YAGレーザは、波長が355nmであり、ビアホール1個あたり0.1mJ照射した。なお、UV−YAGレーザの照射条件は、樹脂残渣の厚さによって適宜変えて使用すればよく、本発明では実施例1におけるこの照射条件に限定されるものではない。
COレーザを用いて樹脂層10にレーザ光を照射すると、レーザ光が照射された部位については、樹脂11とともに無機フィラー12が飛散して除去される。無機フィラー12である酸化チタンはCOレーザの波長の光を吸収しないから、レーザ光を照射しても酸化チタンが電子構造的に励起されたり、溶融されたりせず、したがって、樹脂11とともに無機フィラー12を容易に飛散させて除去することができる。
この第1のレーザ光照射工程は、樹脂11とともに無機フィラー12を飛散させて除去することを目的とするものである。この工程で特徴とする点は、レーザ光源として樹脂層10を構成する無機フィラー12が吸収しない波長のレーザ光を選ぶことである。
本実施例1において無機フィラー12として使用している酸化チタンは、バンドギャップが約3eVであり、COレーザ光を吸収しない。本発明では、実施例1におけるこの酸化チタンと同様に、COレーザ光を吸収しないものであれば無機フィラー12として適宜材料を使用することができる。
COレーザを使用して樹脂層10にレーザ光を照射し、樹脂11とともに無機フィラー12を飛散させると、図1(b)に示すように、樹脂層10にビアホールの形成位置に合わせて凹穴18が形成され、凹穴18の内底面に樹脂材が変質した変質層16が0.05〜1.0μmの厚さで残るようになる。凹穴18の内底面に樹脂材が変質した変質層16が薄く残る作用は、図3(a)、図3(b)に示した比較例2の場合とまったく同じ作用である。
本実施例1においては、第2のレーザ光照射工程として、次にUV−YAGレーザを使用して、前工程で形成した凹穴18の位置に合わせてレーザ光を照射する(図1(c))。このように、凹穴18の位置に合わせてレーザ光を照射すると、レーザ光が照射された部位について、下地層14の表面に残留している変質層16がきれいに除去され、凹穴18の底面に下地層14が露出した。これは変質層が主にC−C結合により構成されたものであり、UV−YAGレーザによるレーザ照射によりこのC−C結合が開裂させたものと考えられる。
こうして、図1(d)に示すように、樹脂層10に下地層14の表面が底面で露出するビアホール20を形成することができる。配線基板では下地層14は銅等の導体層からなる配線パターンである。
上述の実施例1において、形成すべきビアホール20の径を変化させた。即ち、ビアホールの径を示す図4において、実施例1においては、ビアホール20のトップの径aを90μm、ボトムの径bを60μm(比較例1,2、参照例、後述の実施例3においても同様)としたが、この実施例2においては、ビアホール20のトップの径aを150μm、ボトムの径bを120μmとした。これに伴って、照射するレーザ光の照射条件、特に照射量を、第1のレーザであるCOレーザは、1.0mJのレーザパルスをビアホール1つあたり4パルス、合計4.0mJ照射した。一方、第2のレーザであるUV−YAGレーザは、波長は実施例1と同じ355nmであるが、ビアホール1つあたり0.6mJを照射した。
その他の条件は、実施例1と全く同様である。
実施例3では、形成すべきビアホール20の径は上述の実施例1と同様であるが、第2レーザとして用いるUV−YAGレーザについて、実施例1,2において用いた波長355nmのものではなく、波長266nmのものを用いた。
その他の条件は、実施例1と全く同様である。
(比較例と実施例との対比)
下記の表1には、上述の比較例1,2、参照例及び実施例1〜3における結果を対比して示すものである。図4は形成すべきビアホール20を形成する部分の樹脂層の厚さt、ビアホール20のトップの径a、ボトムの径bを示す。
Figure 2005034595
表1から理解されるように、実施例1〜3においては、いずれも、ビアホール20を形成した後のパッド、即ち下地層14である配線基板の銅配線パターン上におけるビアホールの品質は良好であった。
実施例1〜3において、UV−YAGレーザは第1のレーザ光照射工程によって凹穴18の内底面に付着して残った変質層16をクリーニングして除去し、ビアホール20の内底面で下地層14を露出させる作用を有するものである。
本実施例1,2で使用しているUV−YAGレーザは波長が355nmのもの(実施例3では、266nmのもの)であり、無機フィラー12として使用している酸化チタンによって吸収される波長域のレーザ光であるが、下地層14の表面に残っている変質層16では、第1のレーザ光照射工程で無機フィラー12がほとんど除去されているから、樹脂を飛散させるUV−YAGレーザ光を利用することで、変質層16を効果的に除去することが可能になる。
UV−YAGレーザ光を利用して変質層16を除去した場合は、下地層14の表面からきれいに変質層16を除去することができ、第2のレーザ光照射工程を行った後に、デスミア処理を施す必要がない。
このように実施例1〜3で代表される本発明のビアホール形成方法によれば、ドライ処理のみでビアホールを形成することができるという利点がある。
なお、PPE樹脂の他にシクロアルカン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、液晶ポリマーなどのデスミア処理に対して溶解されにくい樹脂を用いた場合でも同様である。
本発明に係るビアホールの形成方法は、バンドギャップが3〜4eVの無機フィラーを含む絶縁層を備えた配線基板を形成するといった場合に好適に利用することができる。すなわち、特定の絶縁層が上述したような無機フィラーを含む絶縁層からなる場合には、当該絶縁層にCOレーザによるレーザ光照射と、UV−YAGレーザによるレーザ光照射を行ってビアホールを形成し、層間で配線パターンを電気的に接続するビアを形成するようにすればよい。
以上添付図面を参照して本発明について、実施例1〜3を比較例1,2、参照例と対比しながら説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の精神ないし範囲内において種々の形態、変形、修正等が可能である。
例えば、上記実施例1〜3においては、樹脂11とともに無機フィラー12を飛散させる第1のレーザ光照射工程においてCOレーザを使用したが、第1のレーザ光照射工程は無機フィラー12による光吸収がない波長域のレーザ光を利用して樹脂11とともに無機フィラー12を飛散させることを目的とするものであり、このような波長域のレーザ光であればレーザ光源はCOレーザに限定されるものではない。また、第2のレーザ光の照射工程では、下地層14の表面に残った樹脂スミアである変質層16を除去することを目的とするものであり、UV−YAGレーザのような紫外線域の波長を有するレーザ光を利用することによって好適に変質層16を除去してビアホール20を形成することができる。
以上、説明したように、本発明によれば、樹脂層にレーザ光を照射してビアホールを形成する際に、レーザ光照射工程を、赤外線域のレーザ光を照射する第1のレーザ光照射工程と紫外線域のレーザ光を照射する第2のレーザ光照射工程に分けることによって、樹脂層にバンドギャップ3〜4eVの無機フィラーが含まれている場合であっても、短時間で確実にビアホールを形成することが可能となる。従って、キャパシタの誘電体層として用いる等、特定の機能を有する絶縁層を備えた多層配線基板を製造するといった場合に好適に利用することができる。

Claims (5)

  1. 無機フィラーを含む樹脂層にレーザ光を照射してビアホールを形成する方法において、
    前記樹脂層のビアホールを形成する位置に赤外線域のレーザ光を照射し、樹脂とともに前記無機フィラーを飛散させて前記樹脂層に凹穴を形成する第1のレーザ光照射工程と、
    前記凹穴が形成された位置に合わせて、紫外線域のレーザ光を照射し、前記凹穴の底面に残留する樹脂の変質層を除去して底面に下地層が露出するビアホールを形成する第2のレーザ光照射工程と、
    を含むことを特徴とする樹脂層へのビアホールの形成方法。
  2. 第1のレーザ光照射工程においては、COレーザを使用し、
    第2のレーザ光照射工程においては、UV−YAGレーザを使用する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂層へのビアホールの形成方法。
  3. 樹脂層が、チタン酸バリウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム・ストロンチウムのうちの、少なくとも一種類の無機フィラーを含むものであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂層へのビアホールの形成方法。
  4. 樹脂層が、誘電率30〜15000の無機フィラーを含むものであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂層へのビアホールの形成方法。
  5. 樹脂層が、バンドギャップが3〜4eVである無機フィラーを含むことを特徴とする請求項1に記載の樹脂層へのビアホールの形成方法。
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