JPWO2004109814A1 - 光送信装置 - Google Patents

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Abstract

光ファイバを伝送媒体として光信号を送信する光送信装置である。貫通孔を有する基板と、基板の裏面に搭載され発光部を有する発光素子とを備え、貫通孔は基板の裏面側から表面側へ向かって内径が大きくなる内壁を有し、発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように配置され、発光部は貫通孔内に広がる放射光を基板の表面へ向けて放射し、貫通孔は放射光を基板の表面側へ通過させると共に内壁に照射された放射光を基板の表面側へ反射する光送信装置であり、放射角の広い光を有効に利用して結合効率の向上を図りつつ、装置の小型化、低価格化および放熱性の向上を図ることができる。

Description

この発明は、光送信装置に関し、詳しくは、光ファイバを伝送媒体として光信号を送信する光送信装置に関する。
従来より、LAN(Local Area Network)を用いた家庭内通信や自動車内通信等において、発光ダイオードを光源とし、マルチモード光ファイバを伝送媒体とする光送信装置が用いられている。ここで、この発明に関連する従来技術としては次のようなものが知られている。
(1)対向して配置された一対の導電性リードと、反射面を有し、前記導電性リードの一方の先端部に設けられた金属製容器と、この金属製容器の反射面内に配設され、一方の電極が前記導電性リードの一方に接続された光半導体素子と、この光半導体素子の他方の電極と前記導電性リードの他方とを接続する金属細線とを具備したことを特徴とする光半導体装置(例えば、特開昭58−56483号公報参照)。
(2)素子基台部上の発光素子ペレットからの光を透明体を通して導く光ファイバ結合用発光素子において、上記透明体は発光素子ペレットと対向する中央部が平盤状で周辺部が透明体の中心から遠ざかるにつれ肉厚が薄くなっていることを特徴とする光ファイバ結合用発光素子(例えば、特開昭59−180515号公報参照)。
(3)ケースと、該ケース内に収納された発光素子と、該発光素子に外部から電力を供給するリード部と、前記ケースに設けられ且つ前記発光素子が発した光を案内する光ファイバを結合する結合部とを有し、前記発光素子が発した光を前記結合部に結合した前記光ファイバを介して放射する半導体発光装置において、前記発光素子の発光面側に前記発光素子と対向して凹面状反射面を設け、前記発光素子が発する光を前記凹面状反射面で反射した後に、前記結合部に結合された前記光ファイバの受光面に放射するように構成したことを特徴とする半導体発光装置(例えば、特開平1−241185号公報参照)。
(4)複数の発光源と少なくとも1つの受光素子により複数地点の測距を行う測距装置において、上記発光源は、リードフレーム上に形成された複数の段差部にそれぞれ半導体としての素片を取付けたものであることを特徴とする測距装置(例えば、特開平3−188312号公報参照)。
(5)回転放物面をその回転軸を含む面で分割し、その片側半分以下を鏡面とし、該放物面鏡の焦点近傍に射出光の中心光束が該放物面鏡に入射するように光源を配設したことを特徴とする投光装置(例えば、特開昭62−17721号公報参照)。
(6)発光素子から射出された光を、前記発光素子と対向する光ファイバの基端側の入光面に導く光結合装置において、前記発光素子と前記光ファイバとの間に配され、前記発光素子から射出された光を透過して前記光ファイバに集光する透過型集光手段と、前記透過型集光手段の側方に配され、前記発光素子から放射状に射出された光を反射して前記光ファイバに集光する反射面を有した反射型集光手段とを備え、前記反射型集光手段の前記反射面を、回転楕円面で構成して、その回転楕円面の一方の焦点に、前記発光素子を配すると共に、他方の焦点に前記光ファイバの入光面を配したことを特徴とする光結合装置(例えば、特開2002−40299号公報参照)。
(7)光通し穴をチップ取付座に設けた第1リードフレームに、LEDチップの発光面が第1リードフレームの光通し穴に対向するようLEDチップをマウントし、LEDチップの裏面電極と、第2リードフレームとをワイヤボンディングし、LEDチップ、ボンディングワイヤ、第1リードフレーム、第2リードフレームの先端を含むように透明樹脂でモールドしたことを特徴とする発光ダイオード実装構造(例えば、特開昭60−12782号公報参照)。
発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)と光ファイバとを結合させる一般的な光送信装置としては、例えば、図21に示されるような、トランスファ成形を利用して作製されたものが知られている。
図21に示される光送信装置101は、リードフレーム105上に配置されたLED103を樹脂モールド109で覆い、同樹脂モールド109で形成されたレンズ104によりLED103から放射される光を集光し、光ファイバ102へ結合させるものである。
しかしながら、このような光送信装置ではLED103から放射される光を光ファイバ102へ高効率で結合させることが困難であるという問題がある。
この問題には、図22に示されるLEDの放射分布(FFP:Far Field Pattern)が影響している。すなわち、LEDの放射分布は、一般にその放射強度がcos関数で表わされるランバート分布となり、半導体レーザ等の光源と比較すると放射角度が広いという特徴がある。このため、例えば、図21に示されるように、トランスファ成形を利用して作製された光学系では、LED103から出射される光のうち放射角の広い光をレンズ104に結合させることができず損失となる。
このような現象に対する対策として、レンズ104をLED103へ近づけることにより、放射角の広い光線をレンズ104に結合させることが考えられる。しかしながら、レンズ104をLED103へ近づけると、LED103の電極をリードフレームへワイヤーボンディングするための厚み方向のスペースが確保できなくなるという問題が生じる。また、レンズ104の焦点距離を短く(すなわちレンズ104の曲率を小さく)設定する必要も生じる。このため、結局のところ、レンズ104をLED103へ近づけることにより、光ファイバ102への結合効率を向上させることは困難である。
一方、放射角の広い光を凹面形状のミラーによって反射させることにより、光路を変換し光の利用効率を向上させる方法が種々提案されている。
凹面形状のミラーを利用する一般的な光送信装置としては、例えば、図23に示されるようなものが知られている。
図23に示される光送信装置201において、基板205はその一部に凹部を有し、凹部の内壁面は、底面側から上端側へ向かって内径が徐々に広くなる高反射率の凹面ミラー108とされている。LED103は、凹部の底面にLED103の裏面側(発光面106とは逆側)が接合されて搭載されている。
LED103の発光面106から出射される光のうち、放射角の広い光は凹面ミラー108で反射されて光ファイバ(図示せず)の端部方向に光路が変換されるため、放射角の広い光であっても有効に利用される。
しかしながら、凹面形状のミラーを用いる光送信装置では、結合効率の向上と、小型化および低価格化とを両立させることが困難である。
すなわち、例えば、図23に示される光送信装置201において、LED103を厚さ、幅共に300μmの立方体状、凹面ミラー108のテーパー角度θを60°、凹部の底面側の内径をφ500μmとすると、LED103の発光面106の中心から放射される光のうち、放射角が45°以上の光を凹面ミラー108により光路変換するためには、凹部の深さT0が約1.3mm、凹部の上端側の内径R0が2mmそれぞれ必要となる。この結果、凹面ミラー108で光路変換された光を光ファイバに結合させるには、φ2mm以上のレンズにより集光する必要がある。
放射光の立ち上げ面、すなわち凹面ミラー108の上端側の内径がφ2mm程度と大きいと、焦点距離の短いレンズにより集光を行った場合、光ファイバへの入射NAが大きくなり、光ファイバに結合できない場合が生ずる恐れがある。一方、入射NAを小さくするために焦点距離の長いレンズを使用した場合には、光ファイバを含めた光送信装置の小型化が困難になる。
ここで、凹面ミラー108を湾曲した凹面状とすることにより、若干の小型化が可能となるが、図21に示されるものと比べると大型化することは避けられない。さらには、凹面ミラー108の一部にLED103の電極とワイヤーボンディングするためのスペースを形成する必要もあり、作製方法が複雑になるという問題や、送信効率の変動が大きくなり、光ファイバに結合する光量変動が大きくなるという問題もある。すなわち、凹面ミラー108の配置精度や形状精度により、光の方向が変化してしまうため、送信効率が変動してしまい、光ファイバに結合する光量変動が大きくなり、光通信のダイナミックレンジを大きくする必要が生ずる。また、基板205に凹面ミラー108を形成する必要があることから、価格が高くなるという問題もある。このように、凹面形状のミラーを用いる光送信装置では、結局、高い結合効率と、小型化および低価格化との両立を図ることが困難である。
凹面形状のミラー以外にも、高い結合効率を得るために、放物面形状のミラーを用いるものや、レンズの側面にミラーを形成したものなどが知られているが、結局のところ、部品点数が増加するため、光送信装置の大型化および高価格化につながるという問題がある。
一方、リードフレームにLEDからの放射光を通過させる開口部を形成し、LEDの発光面側をリードフレームに接合し、発光面からの放射光を開口部を介して光ファイバへ結合させる光送信装置も知られている。つまり、このような光送信装置では、LEDがリードフレームの裏面側に配置されるため、レンズが配設されるリードフレームの表面側とは逆の裏面側でワイヤーボンディングを行うことができる。この結果、上述したようなワイヤーボンディングのためのスペースを考慮せずにレンズ(もしくは光ファイバ)をLEDに近づけて配置でき、比較的、高い結合効率を得ることができる。
しかしながら、リードフレームに単に光出射部となる開口を形成するのみでは、放射角の大きい光をレンズに対して有効な角度で案内できないため、結局のところ、放射角の大きい光を利用することは困難である。
ところで、光送信装置では、発光素子で発生した熱の放熱性も重要となる。放熱性が悪いと、発光素子のチップ自体の温度が上昇してしまうため、材料の耐熱性等の問題から、発光素子に流せる電流が制限される。したがって、使用できる環境が限定されてしまい、例えば、自動車内や工場内のように温度が高くなる環境で使用できなくなる。このため、LEDチップおよびその周辺での熱抵抗を低減する必要がある。熱抵抗を低減させる方法として、LEDチップを放熱性の高い材料で形成された基板上に実装すること等が知られているが、LEDチップ自体の熱抵抗は低減できないことや、高価格化・装置の大型化につながってしまうという問題がある。
一方、図21に示される従来の光送信装置101では、LED103の表面が樹脂モールド109で覆われているが、一般にLED103と樹脂モールド109とは線膨張係数の差が大きいため、環境温度が変化した場合、LED103に大きな熱応力が発生するという問題もあった。例えば、赤色LEDで一般に使用されているGaAsでは線膨張係数が約6ppm/Kなのに対し、エポキシ樹脂等の透明な樹脂モールド材料の線膨張係数は60〜65ppm/Kと約1桁大きい値となっている。このため、車載デバイス等で要求される広い温度環境下(例えば、−40℃から110℃)では、LED103の発光面に大きな熱応力が発生し、発光状態が不安定となったり、LED103自体が破損したり、また、同様にボンディングワイヤーとエポキシ樹脂の線膨張係数の違いによりボンディングワイヤーが断線するという問題があり、高い信頼性を得ることが困難であった。
この発明は以上のような事情を考慮してなされたものであり、高い結合効率と、小型化および低価格化を両立させることができ、さらには放熱性が高く、使用および保存温度範囲が広い光送信装置を提供するものである。
この発明は、貫通孔を有する基板と、基板の裏面に搭載され発光部を有する発光素子とを備え、貫通孔は基板の裏面側から表面側へ向かって内径が大きくなる内壁を有し、発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように配置され、発光部は貫通孔内に広がる放射光を基板の表面へ向けて放射し、貫通孔は放射光を基板の表面側へ通過させると共に内壁に照射された放射光を基板の表面側へ反射する第1の光送信装置を提供するものである。
つまり、この発明による第1の光送信装置は、基板が貫通孔を有し、その貫通孔は裏面から表面へ向かって内径が大きくなる内壁を有するので、発光部から放射される放射光のうち放射角の広い光を貫通孔の内壁によって基板の表面側へ反射させることができる。このため、発光部から放射される放射光のうち、放射角の広い光も光ファイバ等への光結合に有効に利用できるようになり、結合効率の向上が図られる。
また、発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように基板の裏面に配置されるので、発光素子の発光部と貫通孔の内壁とが近接することとなる。このため、放射角の広い光を基板の表面側へ反射させるのに必要となる貫通孔の深さを極力小さくでき、光送信装置の小型化が図られる。
また、基板に形成された貫通孔によって発光素子からの放射光を案内するので、本来は配線部品である基板を光学部品としても利用できることとなり、部品点数の削減と作製工程の簡易化により低価格化が図られる。
また、発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように基板の裏面に配置されることから、熱の発生源である発光部と放熱媒体である基板との距離が近くなり、発光素子の放熱性が向上する。
この発明による第1の光送信装置は、貫通孔を有する基板と、基板の裏面に搭載され発光部を有する発光素子とを備え、貫通孔は基板の裏面側から表面側へ向かって内径が大きくなる内壁を有し、発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように配置され、発光部は貫通孔内に広がる放射光を基板の表面へ向けて放射し、貫通孔は放射光を基板の表面側へ通過させると共に内壁に照射された放射光を基板の表面側へ反射することを特徴とする。
この発明において、放射光とは、ある放射角をもって発光部から放射される光を意味する。
この発明による第1の光送信装置において、基板は、外部の電気回路と接続するためのリードフレームからなっていてもよい。リードフレームとしては、例えば、後の実施形態1の項に記載のものを用いることができる。
この発明による第1の光送信装置において、発光素子は、発光部の周囲に形成される電極を備え、電極は基板の裏面に電気的に導通するように接合されてもよい。
このような構成によれば、発光部の周囲に電極が設けられ、この電極が放熱媒体である基板の裏面に面接触するように接合されるので、発光部で発生した熱を速やかに基板に伝達でき、発光素子の放熱性がより一層向上する。
この発明による第1の光送信装置において、貫通孔の内壁は、基板の裏面側に配される第1内壁と、基板の表面側に配される第2内壁とからなり、第1内壁は内径が基板の表面側へ向かって徐々に大きくなり、第2内壁は第1内壁の最大内径よりも大きい内径を有していてもよい。このような構成によれば、貫通孔の形成工程において、内径の大きい第2内壁を形成してから第1内壁を形成することができるため、貫通孔の加工性が改善される。また、厚さの厚い基板を採用できるようになることから、発光素子の放熱性も改善される。
この発明による第1の光送信装置において、貫通孔の内壁は凹面状に湾曲していてもよい。このような構成によれば、発光素子から放射される光の放射角に係わりなく基板から略垂直方向に光が立ち上がるように光路変換し易くなり、より一層結合効率を高めることができる。
この発明による第1の光送信装置において、基板は厚さが50〜500μmであってもよい。このような構成によれば、光送信装置の小型化が図られる。なお、このような薄い基板を採用できるのは、前述のとおり、貫通孔の内壁を発光素子の発光部に近接させて配置することにより、放射角の広い光を基板の表面側へ反射させるのに必要となる貫通孔の深さを極力小さくできることによる。
この発明による第1の光送信装置は、発光素子を基板との間で挟むように設けられる補助基板を更に備え、発光素子は発光部と対向する裏面に裏面電極を有し、裏面電極は補助基板に電気的に導通するように接合されていてもよい。このような構成によれば、発光素子の裏面電極が補助基板に面接触するように接合されるため、発光部で発生した熱が発光部側からだけでなく裏面側からも放熱されることとなり、発光素子の放熱性がより一層向上する。なお、補助基板としては、例えば、後の実施形態3の項に記載のものを用いることができる。
この発明による第1の光送信装置は、基板の裏面側に発光素子を封止するように封止樹脂体が更に設けられていてもよい。このような構成によれば、発光素子を外気から封止することができ、経時的な劣化を低減できる。
封止樹脂体が設けられる上記構成において、封止樹脂体はその線膨張係数を下げ、熱伝導率を上げるためのフィラーが添加された樹脂からなっていてもよい。このような構成によれば、封止樹脂体を構成する樹脂にフィラーが添加されることにより、樹脂の線膨張係数や熱伝導率を容易に変化させることができ、発光素子に加わる熱応力の低減や、発光素子の放熱性の向上を図ることができる。また、封止樹脂体は、光学素子の光路以外の部分に形成されているため、光学的特性を損なうことなく、熱応力や放熱性の改善を図ることができる。
この発明による第1の光送信装置は、貫通孔に充填され発光素子の発光面を覆う透明樹脂を更に備えてもよい。このような構成によれば、発光素子の発光面を透明樹脂によって覆うことにより、発光素子から取り出される光量を増加させることができる。その理由については後の実施形態1の項に記載の通りである。さらに、発光面を外気から封止することができ、経時的な劣化を低減できる。
貫通孔に透明樹脂が充填される上記構成において、第1の光送信装置は、貫通孔に充填された透明樹脂により基板の貫通孔に対向されるように接着されるレンズを更に備えてもよい。
貫通孔に透明樹脂が充填される上記構成において、透明樹脂は硬度がJIS−A50度以下であることが好ましい。このような構成によれば、透明樹脂が弾性を備えるので、発光素子に生じる熱応力を低減することができ、広い温度範囲での使用が可能となる。また、レンズが設けられる場合には、レンズに生じる熱応力を低減することができ、広い温度範囲での使用が可能となる。
この発明による第1の光送信装置は、基板の表面側に貫通孔を埋めるように透光性樹脂体が更に設けられ、透光性樹脂体の一部に発光素子からの放射光を集光するレンズが形成されていてもよい。このような構成によれば、発光素子から取り出される光量を増加させることができる。その理由については後の実施形態1の項に記載の通りである。
基板の表面側に透光性樹脂体を設けた構成において、基板は表面側の一部に透光性樹脂体の形成時に透光性樹脂を貫通孔へ流し易くするための樹脂注入溝が貫通孔へ通ずるように形成されていてもよい。
この発明は、別の観点からみると、開口を有する基板と、基板に結合され貫通孔を有するサブマウントと、サブマウントの裏面に搭載され発光部を有する発光素子とを備え、貫通孔はサブマウントの裏面側から表面側へ向かって内径が大きくなる内壁を有し、発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように配置され、発光部は貫通孔内に広がる放射光を基板の開口へ向けて放射し、貫通孔は放射光を基板の開口側へ通過させると共に内壁に照射された放射光を基板の開口側へ反射する第2の光送信装置を提供するものでもある。
この発明による第2の光送信装置でも、基板に貫通孔を形成した第1の光送信装置で得られる効果と同様の効果が得られる。特に、サブマウントは、基板と異なり、発光素子を搭載できる程度の寸法があればよいため、用いる材料が少量で済む。このため、サブマウントに熱伝導性の高い高価な材料を用いても、価格に大きな影響を与えることはなく、むしろ、発光素子の放熱性をより一層向上させることができるという好ましい効果が得られる。
この発明による第2の光送信装置において、サブマウントと発光素子との線膨張係数の差は、基板と発光素子との線膨張係数の差より小さく設定されてもよい。このような構成によれば、発光素子は、線膨張係数が近いサブマウントに設置されることとなり、発光素子に生じる熱応力が低減され、広い温度範囲での使用が可能となる。
この発明による第2の光送信装置において、サブマウントはシリコンからなり、貫通孔はシリコンを異方性エッチングすることにより形成されていてもよい。このような構成によれば、面精度に優れた内壁を形成でき、優れた反射性能を有する内壁を得ることができる。
この発明による第2の光送信装置において、基板は外部の電気回路と接続するためのリードフレームからなっていてもよい。
この発明による第2の光送信装置において、発光素子は発光部の周囲に形成される電極を備え、電極はサブマウントの裏面に電気的に導通するように接合されていてもよい。このような構成によれば、発光部の周囲に電極が設けられ、この電極が放熱媒体であるサブマウントの裏面に面接触するように接合されるので、発光部で発生した熱を速やかにサブマウントに伝達でき、発光素子の放熱性がより一層向上する。
この発明による第2の光送信装置において、貫通孔の内壁は、サブマウントの裏面側に配される第1内壁と、サブマウントの表面側に配される第2内壁とからなり、第1内壁は内径がサブマウントの表面側へ向かって徐々に大きくなり、第2内壁は第1内壁の最大内径よりも大きい内径を有していてもよい。このような構成によれば、貫通孔の形成工程において、内径の大きい第2内壁を形成してから第1内壁を形成することができるため、貫通孔の加工性が改善される。また、厚さの厚いサブマウントを採用できるようになることから、発光素子の放熱性も改善される。
この発明による第2の光送信装置において、貫通孔の内壁は凹面状に湾曲していてもよい。このような構成によれば、発光素子から放射される光の放射角に係わりなく基板から略垂直方向に光が立ち上がるように光路変換し易くなり、より一層結合効率を高めることができる。
この発明による第2の光送信装置において、サブマウントは厚さが50〜500μmであってもよい。このような構成によれば、光送信装置の小型化が図られる。このような薄いサブマウントを採用できる理由は、基板に貫通孔が形成された第1の光送信装置の場合と同様である。
この発明による第2の光送信装置は、発光素子をサブマウントとの間で挟むように設けられる補助基板を更に備え、発光素子は発光部と対向する裏面に裏面電極を有し、裏面電極は、補助基板に電気的に導通するように接合されていてもよい。このような構成によれば、発光素子の裏面電極が補助基板に面接触するように接合されるため、発光部で発生した熱が発光部側からだけでなく裏面側からも放熱されることとなり、発光素子の放熱性がより一層向上する。
この発明による第2の光送信装置は、基板の裏面側にサブマウントおよび発光素子を封止するように封止樹脂体が更に設けられていてもよい。このような構成によれば、発光素子およびサブマウントを外気から封止することができ、経時的な劣化を低減できる。
封止樹脂体が設けられる上記構成において、封止樹脂体はその線膨張係数を下げ、熱伝導率を上げるためのフィラーが添加された樹脂からなっていてもよい。このような構成によれば、封止樹脂体を構成する樹脂にフィラーが添加されることにより、樹脂の線膨張係数や熱伝導率を容易に変化させることができ、発光素子やサブマウントに加わる熱応力の低減や、発光素子やサブマウントの放熱性の向上を図ることができる。また、封止樹脂体は、光学素子の光路以外の部分に形成されているため、光学的特性を損なうことなく熱応力や放熱性の改善を図ることができる。
この発明による第2の光送信装置は、貫通孔および開口に充填され発光素子の発光面を覆う透明樹脂を更に備えてもよい。このような構成によれば、発光素子の発光面を透明樹脂によって覆うことにより、発光素子から取り出される光量を増加させることができる。その理由については後の実施形態1の項に記載の通りである。さらに、発光面を外気から封止することができ、経時的な劣化を低減できる。
貫通孔および開口に透明樹脂が充填される上記構成において、第2の光送信装置は、貫通孔および開口に充填された透明樹脂により基板の開口に対向するように接着されるレンズを更に備えてもよい。
貫通孔および開口に透明樹脂が充填される上記構成において、透明樹脂は硬度がJIS−A50度以下であることが好ましい。このような構成によれば、透明樹脂が弾性を備えるので、発光素子に生じる熱応力を低減することができ、広い温度範囲での使用が可能となる。また、レンズが設けられる場合には、レンズに生じる熱応力を低減することができ、広い温度範囲での使用が可能となる。
この発明による第2の光送信装置は、基板の表面側に貫通孔及び開口を埋めるように透光性樹脂体が更に設けられ、透光性樹脂体の一部に発光素子からの放射光を集光するレンズが形成されていてもよい。このような構成によれば、発光素子から取り出される光量を増加させることができる。その理由については後の実施形態1の項に記載の通りである。
基板の表面側に透光性樹脂体が設けられた構成において、基板は表面側の一部に、透光性樹脂体の形成時に透光性樹脂を開口およびそれに通ずる貫通孔へ流し易くするための樹脂注入溝が開口へ通ずるように形成されていてもよい。
この発明は更に別の観点からみると、第1貫通孔を有する基板と、基板に結合され第2貫通孔を有するサブマウントと、サブマウントの裏面に搭載され発光部を有する発光素子とを備え、第1貫通孔および第2貫通孔は裏面側から表面側に向かって内径が大きくなる内壁をそれぞれ有し、発光素子は発光部が第2貫通孔内に露出するように配置され、発光部は第1貫通孔および第2貫通孔内に広がる放射光を基板の表面へ向けて放射し、第1貫通孔および第2貫通孔は放射光を基板の表面側へ通過させると共にそれぞれの内壁に照射された放射光を基板の表面側へ反射する第3の光送信装置を提供するものでもある。
この発明による第3の光送信装置でも、基板のみに貫通孔を形成した第1の光送信装置やサブマウントのみに貫通孔を形成した第2の光送信装置で得られる効果と同様の効果が得られる。特に、2つの貫通孔を異なる形状とすることができるため、発光素子の放射パターンに合わせてそれぞれの貫通孔の形状を任意に選択することにより、より高い送信効率を得ることができるという効果が得られる。なお、この発明による第3の光送信装置において、第1貫通孔と第2貫通孔は連通し、第1貫通孔の内壁の最小内径は、第2貫通孔の最大内径と同じか若しくはそれよりも大きいことが好ましい。
この発明による第3の光送信装置において、サブマウントと発光素子との線膨張係数の差は、基板と発光素子との線膨張係数の差より小さく設定されてもよい。このような構成によれば、発光素子は、線膨張係数が近いサブマウントに設置されることとなり、発光素子に生じる熱応力が低減され、広い温度範囲での使用が可能となる。
この発明による第3の光送信装置において、第1貫通孔の内壁と発光素子の光軸とのなす角度は、第2貫通孔の内壁と発光素子の光軸とがなす角度より小さく設定されてもよい。このような構成によれば、発光素子から放射される光のうち、放射角の広い光は第2貫通孔の内壁に照射され、放射角の小さい光は第1貫通孔の内壁に照射されることから、第1貫通孔の内壁と発光素子の光軸とがなす角度を第2貫通孔の内壁と発光素子の光軸とがなす角度より小さく設定することで、発光素子から出射される放射角の広い光と放射角の狭い光の両方を発光素子の発光面に対して垂直に近い方向に光路変換することが可能となり、高い送信効率を得ることができる。
この発明による第3の光送信装置において、サブマウントはシリコンからなり、貫通孔はシリコンを異方性エッチングすることにより形成されていてもよい。このような構成によれば、面精度に優れた内壁を形成でき、優れた反射性能を有する内壁を得ることができる。
この発明による第3の光送信装置において、発光素子は、発光部の周囲に形成される電極を備え、電極はサブマウントの裏面に電気的に導通するように接合されてもよい。このような構成によれば、発光部の周囲に電極が設けられ、この電極が放熱媒体であるサブマウントの裏面に面接触するように接合されるので、発光部で発生した熱を速やかにサブマウントに伝達でき、発光素子の放熱性がより一層向上する。
この発明による第3の光送信装置において、基板は外部の電気回路と接続するためのリードフレームからなっていてもよい。
この発明による第3の光送信装置において、第1貫通孔の内壁は、基板の裏面側に配される第1内壁と、基板の表面側に配される第2内壁とからなり、第1内壁は内径が基板の表面側へ向かって徐々に大きくなり、第2内壁は第1内壁の最大内径よりも大きい内径を有していてもよい。このような構成によれば、第1貫通孔の形成工程において、内径の大きい第2内壁を形成してから第1内壁を形成することができるため、第1貫通孔の加工性が改善される。また、厚さの厚い基板を採用できるようになることから、発光素子の放熱性も改善される。
この発明による第3の光送信装置において、第2貫通孔の内壁は、サブマウントの裏面側に配される第1内壁と、サブマウントの表面側に配される第2内壁とからなり、第1内壁は内径がサブマウントの表面側に向かって徐々に大きくなり、第2内壁は第1内壁の最大内径よりも大きい内径を有していてもよい。このような構成によれば、第2貫通孔の形成工程において、内径の大きい第2内壁を形成してから第1内壁を形成することができるため、第2貫通孔の加工性が改善される。また、厚さの厚いサブマウントを採用できるようになることから、発光素子の放熱性も改善される。
この発明による第3の光送信装置において、第1貫通孔あるいは第2貫通孔の内壁は凹面上に湾曲していてもよい。このような構成によれば、発光素子から放射される光の放射角に係わりなく基板から略垂直方向に光が立ち上がるように光路変換し易くなり、より一層結合効率を高めることができる。
この発明による第3の光送信装置において、基板およびサブマウントは厚さがそれぞれ50〜500μmてあってもよい。このような構成によれば、光送信装置の小型化が図られる。このような薄いサブマウントや基板を採用できる理由は、基板に貫通孔が形成された第1の光送信装置の場合と同様である。
この発明による第3の光送信装置において、発光素子をサブマウントとの間で挟むように設けられる補助基板を更に備え、発光素子は発光部と対向する裏面に裏面電極を有し、裏面電極は、補助基板に電気的に導通するように接合されてもよい。このような構成によれば、発光素子の裏面電極が補助基板に面接触するように接合されるため、発光部で発生した熱が発光部側からだけでなく裏面側からも放熱されることとなり、発光素子の放熱性がより一層向上する。
この発明による第3の光送信装置は、基板の裏面側にサブマウントおよび発光素子を封止するように封止樹脂体が更に設けられていてもよい。このような構成によれば、発光素子およびサブマウントを外気から封止することができ、経時的な劣化を低減できる。
封止樹脂体が設けられる上記構成において、封止樹脂体はその線膨張係数を下げ、熱伝導率を上げるためのフィラーが添加された樹脂からなっていてもよい。このような構成によれば、封止樹脂体を構成する樹脂にフィラーが添加されることにより、樹脂の線膨張係数や熱伝導率を容易に変化させることができ、発光素子やサブマウントに加わる熱応力の低減や、発光素子やサブマウントの放熱性の向上を図ることができる。また、封止樹脂体は、光学素子の光路以外の部分に形成されているため、光学的特性を損なうことなく、熱応力や放熱性の改善を図ることができる。
この発明による第3の光送信装置は、第1貫通孔および第2貫通孔に充填され発光素子の発光面を覆う透明樹脂を更に備えてもよい。このような構成によれば、発光素子の発光面を透明樹脂によって覆うことにより、発光素子から取り出される光量を増加させることができる。その理由については後の実施形態1の項に記載の通りである。さらに、発光面を外気から封止することができ、経時的な劣化を低減できる。
透明樹脂が設けられる上記構成において、第3の光送信装置は、第1貫通孔および第2貫通孔に充填された透明樹脂により基板の第1貫通孔に対向するように接着されるレンズを更に備えてもよい。
透明樹脂が設けられる上記構成において、透明樹脂は硬度がJIS−A50度以下であることが好ましい。このような構成によれば、透明樹脂が弾性を備えるので、発光素子に生じる熱応力を低減することができ、広い温度範囲での使用が可能となる。また、レンズが設けられる場合には、レンズに生じる熱応力を低減することができ、広い温度範囲での使用が可能となる。
この発明による第3の光送信装置において、基板の表面側に第1貫通孔および第2貫通孔を埋めるように透光性樹脂体が更に設けられ、透光性樹脂体の一部に発光素子からの放射光を集光するレンズが形成されていてもよい。このような構成によれば、発光素子から取り出される光量を増加させることができる。その理由については後の実施形態1の項に記載の通りである。
基板の表面側に透光性樹脂体が設けられた構成において、基板は表面側の一部に、透光性樹脂体の形成時に透光性樹脂を第1貫通孔およびそれに通ずる第2貫通孔へ流し易くするための樹脂注入溝が第1貫通孔へ通ずるように形成されていてもよい。
この発明は更に別の観点からみると、複数の光送信装置が互いに隣接するように並べられ、各光送信装置がこの発明による上述の光送信装置からなる照明装置を提供するものでもある。
以下、この発明の実施形態について、図に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す複数の実施形態において同一の機能を有する部材には同じ符号を用いて説明する。
実施形態1
図1は、この発明の実施形態1による光送信装置の概略的な構成を示す説明図である。
光送信装置1は、発光素子3、レンズ4および発光素子3が配置されるリードフレーム(基板)5を備えている。
リードフレーム5には発光素子3の発光面(発光部)6と対向する位置に貫通孔7が形成されている。貫通孔7は、発光素子3が搭載される裏面側から表面側へ向かって徐々にその内径が大きくなるテーパ形状となっている。このテーパ形状を有する貫通孔7の内壁をテーパミラー8と称する。
発光素子3から放射される光のうち、放射角の狭い光は貫通孔7を通過してレンズ4に入射し、屈折されて光ファイバ2に結合する。一方、発光素子3から放射される光のうち、放射角の広い光はテーパミラー8で反射された後、レンズ4に入射し、屈折されて光ファイバ2に結合する。
したがって、発光素子3として放射角度の広いLED等を使用した場合でも、発光素子3から出射される光を高効率で光ファイバ2に結合させることができる。
発光素子3は発光面6がリードフレーム5の貫通孔7に対向するように位置合わせされ、例えば、銀ペースト等の導電性を有する接着剤や、金錫等の共晶によりリードフレーム5に接合されている。
すなわち発光素子3の発光面6側の電極(例えば、図3のp電極15参照)とリードフレーム5とが導通している。リードフレーム5は図示しない回路基板と電気的に導通している。
発光素子3は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等からなるモールド樹脂(透光性樹脂体)9により覆われており、このモールド樹脂9によりレンズ4が形成されている。
また、図示しないが、リードフレーム5には発光素子3以外に発光素子3を駆動するためのドライバIC等が搭載されており、同様にモールド樹脂9により封止されている。
発光素子3としてLEDのように比較的放射角度の大きいものを使用する場合、図1に示したようにモールド樹脂9により覆われた構成が好ましい。
発光素子3から放射される光は、発光素子3の表面とその外部(空気やモールド樹脂9)との屈折率差により屈折されて放射される。このため、外部の屈折率が空気のように小さい場合よりモールド樹脂9に覆われている方が全反射を受ける角度が大きくなり、より多くの光量を取り出すことができる。
例えば、外部の屈折率が1から1.56になることにより、発光素子3から出射される光量は約2.4倍に増加する。よって、モールド樹脂9により発光素子3を覆うことにより、光の利用効率を向上させることができる。また、発光素子3やドライバIC等を外気から封止することにより経時的な劣化を低減できるという効果もある。
発光素子3としては、面発光型の発光ダイオード(LED)を用いるのが好ましい。図2および図3に一般的なダブルヘテロ構造のLEDを示す。
図3に示されるように、GaAs等からなるn型基板10の下面にはn電極11が形成されている。n型基板10の上にはn型クラッド層12、活性層13、p型クラッド層14、p電極15がこの順に形成されている。
図2および図3に示されるように、p電極15には発光面6となる開口部が形成されており、この発光面6から光が放射される。
発光素子3の構造や材料は、要求される波長や特性により任意に選択される。以下の説明では、発光素子3として、図2および図3に示した構造のLEDを用いることを前提とするが、もちろん、この発明はこの他の構造を持つ発光素子3にも対応できる。
放射角の広い光をリードフレーム5の表面から立ち上げるために、リードフレーム5の貫通孔7にテーパミラー8を形成していることがこの発明の特徴の1つであり、テーパミラー8が、光送信装置1の小型化・低価格化を可能とするとともに、光送信効率の高効率化、光送信効率の変動の低減、発光素子3の放熱特性の改善に寄与している。以下、これらの効果について説明する。
実施形態1による光送信装置1の大きさについて、図1、図4および図5に基づいて、図23に示した従来の光送信装置201と比較して説明する。図4は図1に示される光送信装置1の要部拡大図、図5は、図1に示される実施形態1による光送信装置1の大きさと、図23で示した従来の光送信装置201の大きさを同一図面上で比較する説明図である。なお、図5において、従来の光送信装置201は破線で表わされている。
前述のように、図23に示した従来の光送信装置201では、LED103を高さ、幅共に300μmの立方体状、凹面ミラー108のテーパー角度θを60°、凹部の底面側の内径をφ500μmとすると、LED103の発光面106の中心から放射される光のうち、放射角が45°以上の光を凹面ミラー108により光路変換するためには、凹部の深さT0が約1.3mm、凹部の上端側の内径R0が2mmそれぞれ必要となる。
一方、図1に示される実施形態1による光送信装置1において、貫通孔7の裏面側の内径を約φ100μmとし、その他の条件を図23に示す従来のものと同条件として計算すると、図4に示すように、従来のものの凹部の深さT0(図23参照)に相当するリードフレーム5の厚さT1は0.12mm、従来のものの凹部の上端側の内径R0(図23参照)に相当する貫通孔7の表面側の内径R1は約0.24mmとなり、従来例に比べ厚さ、大きさともに約1/10程度に低減することができる。
図5を参照すると明らかなように、実施形態1では貫通孔7の表面側の内径R1を0.24mm程度に小さくできることから、光ファイバ2に集光するためのレンズ4(図1参照)の径も小さくすることが可能である。
このため、レンズ4の設計自由度が大きくなり、貫通孔7の表面側から立ち上がる光を高い結合効率で光ファイバ2へ結合させるうえで、理想的な性能を有するレンズ4を容易に得ることができる。
また、リードフレーム5の厚さは通常0.25mm前後のものが使用されるため、図21で示した従来のトランスファ成形による光送信装置101と同等の大きさの光送信装置1を得ることができる。
一方、図23示される従来の光送信装置201のように、凹部の上端側の内径R0がφ2mm程度と大きいと、焦点距離の短いレンズにより集光を行った場合には光ファイバへの入射NAが大きくなり光ファイバに結合できない場合が生じたり、入射NAを小さくするために焦点距離の長いレンズを使用した場合には光ファイバを含めた光送信装置の小型化が困難となるという問題があり、高い結合効率と小型化・低価格化の両立が困難となる。
更には、凹面ミラー108の一部にLED103の電極にワイヤーボンディングするためのスペースを形成する必要があり、作製工程が複雑になるという問題もある。
これに対し、この発明では発光面7にテーパミラー8を極めて近接させて配置し、更にテーパミラー8をリードフレーム5に形成していることから、光送信効率の高効率化や光送信装置1の小型化が可能となる。
すなわち、この発明によれば、従来は困難であった、光送信装置1の小型化と、発光素子3から光ファイバ2への結合効率の向上との両立が可能となる。
実施形態1による光送信装置1において、貫通孔7はエッチングやプレス加工等により、リードフレーム5のパターニング加工の際に同時に形成することができるため、価格を増大させることなく低価格の光送信装置1が得られる。
なお、貫通孔7を加工する際に、発光素子3やレンズ4、光ファイバ2を位置合せするための基準孔(図示せず)を併せて形成することが好ましい。このような基準孔を光送信装置1の組み立て基準とし、貫通孔7、発光素子3、レンズ4、光ファイバ2を位置合せすることにより、高精度で組み立てを行うことができる。
次に貫通孔7について説明する。リードフレーム5の貫通孔7の裏面側の内径は発光素子3の発光面6の径に対して、僅かに大きいか、或いは、僅かに小さく形成することが好ましい。大きく形成するか、或いは、小さく形成するかは、送信効率の向上と、送信効率の変動低減のどちらを優先するかにより決定される。
送信効率の向上を優先するのであれば、貫通孔7の裏面側の内径は発光素子3の発光面6の径より、若干大きく形成することが好ましい。例えば、発光面6がφ70μmであった場合、貫通孔7の裏面側の内径は100μm程度に設定される。すなわち、貫通孔7に対する発光素子3の配置位置がずれた場合でも、発光面6から出射される光がリードフレーム5によって蹴られることがなくなり、発光面6から放射される全光量を利用することができる。
一方、送信効率の変動低減を優先するのであれば、貫通孔7の裏面側の内径は発光素子3の発光面6の径より、若干小さく形成することが好ましい。例えば、発光面6がφ70μmであった場合、貫通孔7の裏面側の内径は50μm程度に設定される。すなわち、発光素子3の配置位置がずれた場合でも、貫通孔7を通過する光量の変動が少なくなるため、送信効率の変動を低減することができる。
また、実施形態1による光送信装置1では、図23に示される従来の光送信装置よりもテーパミラー8を発光面6に近接させて配置できることから、発光素子3の配置位置がずれても、光の立ち上げ位置の変動が少なくなり、しいてはレンズ4や光ファイバ2への結合効率の変動も低減される。
貫通孔7の形状としては、例えば、図6〜図13に示すようなものを利用できる。
図6および図7に示す貫通孔7は、図1に示したものと同様に、貫通孔7の断面において内壁面が直線状に表われるテーパミラー8を有している。
このように、断面において内壁面が直線状に表われるテーパミラー8は加工が容易であり、発光素子3から放射される光のうち放射角が広い光も確実に光路変換される。
なお、発光素子3から出射される光の放射分布に対応するため、テーパ角度θ(図4参照)は40°〜80°程度が好ましく、使用する発光素子3の放射分布により最適なテーパ角度を選択するとよい。
また、図8および図9に示すように、貫通孔7の断面における内壁面が曲面形状となる(すなわち凹面状)テーパミラー8も好適に用いられる。
例えば、断面における内壁面の表面が放物線状となるテーパミラー8を用い、放物線の焦点位置に発光面6を配置すれば、発光素子3から放射される光の放射角に係わりなくリードフレーム5に対して略垂直方向に光路変換することが可能となる。このような曲面形状は、例えば、リードフレーム5を片側からエッチング加工することにより得ることができる。
更に、図10および図11に示すように、貫通孔7の内壁が、リードフレーム5の裏面側に配されるテーパミラー(第1内壁)8と、リードフレーム5の表面側に配される拡大孔(第2内壁)17とからなり、テーパミラー8は内径がリードフレーム5の表面側へ向かって徐々に大きくなり、拡大孔17はテーパミラー8の最大内径よりも大きい内径を有するものも好適に用いられる。
図10および図11に示される貫通孔7において、拡大孔17は発光素子3の放熱性の改善と、テーパミラー8の加工性の改善という効果を有する。
つまり、貫通孔7の裏面側の内径は前述のようにφ100μm程度であるが、リードフレーム5の厚みがこの径よりも十分に厚い場合、貫通孔7の加工が困難となる。また、リードフレーム5は厚い方が発光素子3や発光素子3を駆動させるためのドライバICの放熱性には有利である。
このため、リードフレーム5の表面側に拡大孔17を形成することにより、テーパミラー8の加工が容易になり、また、厚いリードフレーム5を利用できることから放熱性も改善することができる。なお、拡大孔17は光の照射を受けないため、光学的な役割は有していない。
更にまた、図12および図13に示すように、リードフレーム5の表面側の一部に、貫通孔7へ通ずる樹脂注入溝18が形成されたものも好適に用いられる。
つまり、図1に示したように、モールド樹脂9によりモールド封止を行う場合、貫通孔7へ樹脂が流入しにくくなるという問題が生ずるが、樹脂注入溝18を形成することにより、確実にモールド封止を行うことができる。なお、図10および図11に示した拡大孔17にも樹脂注入溝18と同様の効果がある。
更に、テーパミラー8での反射回数が1回となるように、リードフレーム5の厚さや、テーパ角度θを設定することが好ましい。複数回の反射を用いた、いわゆる光導波路や導光路等では、反射による損失が大きくなることや、長さ(リードフレーム5の厚さに相当する部分)が長くなり、装置の大型化につながる。
以上のように、この発明では貫通孔7の形状を種々変更できるが、貫通孔7の深さとしては、50〜500μmに設定されることが好ましい。
つまり、この発明ではテーパミラー8を発光面6に近接させて配置できることから、貫通孔7の深さが浅くても、放射角が広い光を光路変換させるうえで十分な効果が得られる。
また、リードフレーム5の表面又は裏面から貫通孔7を見た場合に、貫通孔7は必ずしも円形である必要はなく、楕円形や方形であってもよい。例えば、発光素子3の光放射分布に偏りがある場合等は、円形以外の形状とした方がよい。
この発明では、前述の通り、発光素子3がリードフレーム5の裏面側に配置され、貫通孔7は、基本的にその断面形状がリードフレームの裏面側から表面側へ向かって内径が徐々に広くなるテーパ形状となっている。
また、貫通孔7の裏面側の内径は発光素子3のチップサイズより小さくなるように設定されている。貫通孔7を発光素子3のチップサイズより小さく形成するほど、発光素子3とリードフレーム5の接触面積が大きくなる。
そして、発光素子3の発光面7側をリードフレーム5に配置することと、発光素子3とリードフレーム5との接触面積を大きくすることは発光素子3の放熱特性を向上させる上で重要である。
すなわち、発光素子3として図2および図3に示すLEDを使用する場合、LEDのn型基板10の熱抵抗が問題となる。
LEDの裏面側(n電極11側)から放熱する場合、活性層13で発生した熱はn型基板10、n電極11を介してリードフレーム5等の放熱性の高い材料で形成された部材に放熱される。
しかし、n型基板10は通常GaAs等の熱抵抗の高い材料で形成されているため、LED自体の放熱特性が悪くなり、活性層13の温度上昇につながる。
これに対し、この発明では、発光面7側がリードフレーム5に配置されるので、活性層13で発生した熱をp型クラッド層14、p型電極15を介してリードフレーム5に放熱することができる。例えば、GaAsの熱伝導率である45W/m・Kと比較すると、リードフレーム5(銅材)は約360W/m・Kと熱伝導率が高い。さらには、p型クラッド層14、p型電極15はともに厚さ数μm程度であるため厚さ数100μmのn型基板10を介して放熱する場合に比べ放熱特性を大幅に向上させることができる。
発光素子3とリードフレーム5との接合には、例えば、銀ペーストのように導電性の高い接着剤や、金錫等の共晶を使用することが好ましい。また、導電性の高い接着剤のなかでも、熱伝導性の高い材料や薄膜の材料と熱的なコンタクトが十分得られ、かつ、リードフレーム5と発光素子3との線膨張係数の差を吸収できるようなものがより好ましい。
なお、接着剤は発光素子3の発光面6に付着しないようにする必要がある。発光素子3の表面にあらかじめ、フォトリソグラフィー等の手法により、発光面6以外の部分に接着剤の薄膜を形成することにより、確実に接着剤が発光面6に付着しないようにすることができる。あるいは金錫等の共晶を用いる場合は、リードフレーム5の表面を金メッキし、発光素子3のp電極15上に金錫膜を形成しておき、熱圧着することで接着してもよい。
以下、各構成部品について説明する。
光ファイバ2としては、例えば、プラスチック光ファイバ(POF:Polymer Optical Fiber)や石英ガラス光ファイバ(GOF:Glass Optical Fiber)等のマルチモード光ファイバを用いることが好ましい。
POFは、コアがPMMA(PolymethylMethaAcrylate)やポリカーボネート等の光透過性に優れたプラスチックからなり、クラッドが上記コアより屈折率の低いプラスチックで構成されている。
POFは、GOFに比べそのコアの径を約200μmから約1mmと大きくすることが容易であることから、光送信装置1との結合調整が容易であり、安価な光通信リンクを得ることができる。
また、コアが石英ガラスよりなり、クラッドがポリマーで構成されたPCF(Polymer Clad Fiber)を用いても良い。
GOFはPOFに比べると価格が高いが、伝送損失が小さく、伝送帯域が広いという特徴がある。このため、GOFを伝送媒体とすることにより、より長距離の通信やより高速の通信を行える光通信リンクを得ることができる。
発光素子3としては、発光ダイオード(LED)、面発光レーザ(VCSEL)等のように面発光タイプのものが用いられる。
発光素子3の波長としては、使用する光ファイバ2の伝送損失が少ない波長であることが好ましい。
例えば、光ファイバ2としてPOFを用いる場合には波長650nm前後の発光素子3を用い、GOFを用いる場合には波長850nm前後の発光素子3を用いる。
リードフレーム5としては、銅やリン青銅のように熱伝導性の高い金属からなる薄板状の金属板に、エッチングやプレス、切削加工等により貫通孔7を形成し、高い反射率が得られるように表面に銀や金等によるメッキを施したものが用いられる。
ここでリードフレーム5とは、発光素子3やドライバIC等の部品を搭載して支えるとともに、各部品へ電気を伝える役割を果たす薄板状の金属板を意味する。もちろん、リードフレーム5の代わりに、例えば、ステムやプリント基板等の各種の基板を用いることもできる。
実施形態2
上述した実施形態1による光送信装置の変形例を、実施形態2として図14に基づいて説明する。図14はこの発明の実施形態2による光送信装置の概略的な構成を示す説明図である。
図14に示されるように、実施形態2による光送信装置21は、モールド樹脂9によりレンズ4を形成しておらず、モールド樹脂(封止樹脂体)9はリードフレーム5の発光素子3を搭載する裏面側のみを覆っている。発光素子3およびドライバIC19はモールド樹脂9により封止され外気から保護されている。発光素子3やドライバIC19はボンディングワイヤー33により電気的に接続されている(実際には複数のボンディングワイヤー33があるが、図面では省略している)。
レンズ4としては、ガラスやアクリル樹脂等を材料とするボールレンズを使用できる。レンズ4としてのボールレンズは、接着剤(透明樹脂)16によりリードフレーム5の貫通孔7に位置合わせされたうえで配置されている。
接着剤16は発光素子3の波長領域において透明な材料のものが使用され、貫通孔7は接着剤16によって埋められ発光素子3の発光面6は接着剤16によって覆われている。貫通孔7を接着剤16で埋めることにより、前述したように空気中の場合より屈折率を大きくすることができ、発光素子3から取り出される光量を増加させることができる。
接着剤16は弾性を有する材料であることが好ましい。リードフレーム5は銅等の金属で形成されており、一般に接着剤16とは線膨張係数が大きく異なる。このため、環境温度が変化した場合、接着剤16とリードフレーム5との界面や、発光素子3と接着剤16との界面に大きな熱応力が発生し、接着剤16が剥離しやすくなる。接着剤16として、例えば、シリコーンのように弾性を有する(いわゆるヤング率が低い)材料を使用することにより、熱応力が緩和され、接着剤16の剥離を防止することができる。接着剤16の弾性としては、硬度がJIS−Aで50度以下であることが好ましい。あるいはヤング率が10MPa以下であることが好ましい。
更に、レンズ4は弾性を有する接着剤16により接着することが好ましい。レンズ4にも上述したのと同様に、環境温度の変化により熱応力が発生するが、接着剤16が弾性を有するため、熱応力を緩和することができ、レンズ4の剥離を生じにくくすることができる。
また、モールド樹脂9は透明である必要がないため、例えば、熱伝導性の高い材料や線膨張係数が発光素子3やボンディングワイヤー33の線膨張係数に近い材料、安価な材料を使用することができる。透明なモールド樹脂(エポキシ樹脂で一般に、線膨張係数60〜65ppm/K、熱伝導率約0.2W/m・K)は、発光素子3(GaAsで線膨張係数6ppm/K)やボンディングワイヤー(金で線膨張係数約14ppm/K)と比較して、線膨張係数が大きいため、発光素子3やボンディングワイヤー33に大きな熱応力が発生する。このため、モールド用の樹脂にシリカ等の線膨張係数が低いフィラーを添加した樹脂を使用することが好ましい。このような樹脂としては、光学特性を必要としないICのパッケージング等に一般に使用されている黒色の樹脂(線膨張係数15〜20ppm/K、熱伝導率約0.7W/m・K)を使用することができる。このような樹脂は広く使用されており、安価で入手することができる。本発明により、発光素子3およびボンディングワイヤー33とモールド樹脂9との線膨張係数の差を大幅に低減できることから、発光素子3やボンディングワイヤー33に生じる熱応力を低減できる。
同時にフィラーの添加により樹脂自体の熱伝導率も高くなることから、発光素子3やドライバIC19の放熱性も向上することができる。よって、光送信装置1のより一層の高機能化や高信頼性、低価格化が図られる。例えば、リードフレーム5とモールド樹脂9の線膨張係数の差に起因するワイヤーの断線等を防止することが可能となる。
実施形態3
上述した実施形態1による光送信装置の変形例を、実施形態3として図15に基づいて説明する。図15はこの発明の実施形態3による光送信装置の要部拡大図である。
図15に示されるように、実施形態3による光送信装置31は、貫通孔7として図10および図11に示した形状のものを採用している。
発光素子から出射された光は拡大孔17の内壁には照射されることなく、テーパミラー8により反射されてその光路が変換される。
このような構成では、前述したように、リードフレーム5の厚みを厚くすることができるので放熱性の向上を図ることができ、さらには、モールド樹脂(透光性樹脂体)9、あるいは接着剤(透明樹脂)16が貫通孔7に流入しやすくなるという効果も得られる。
また、発光素子3は、発光面6と対向する裏面に設けられた電極(図3のn電極11参照)が裏面電極基板(補助基板)22に銀ペースト等の導電性を有する接着剤により接合されている。
リードフレーム5および裏面電極基板22は、いずれも図示しない電気回路に電気的に結合され発光素子3のオン・オフが制御される。
裏面電極基板22は例えば、アルミニウムや銅、りん青銅等の熱伝導性の良い金属で形成されている。
すなわち、発光素子3はワイヤー等の細い部材で電気的に接続されるのではなく、発光面6側の電極(図3のp電極15参照)と裏面側の電極がリードフレーム5と裏面電極基板22にそれぞれ面接触しているので、発光素子3で発生した熱を効率良く逃がすことができ、放熱性が極めて良くなっている。
なお、実施形態3においても、実施形態1と同様に貫通孔7および拡大孔17を埋めるようにリードフレーム5の表面側にモールド樹脂(透光性樹脂体)を設けその一部に同材料によるレンズを一体に形成したり、実施形態2と同様に貫通孔7および拡大孔17に接着剤(透明樹脂)を充填して発光素子3の発光面6を覆い、拡大孔17と対向するようにレンズを接着したりすることができる。
実施形態4
上述した実施形態1による光送信装置の変形例を、実施形態4として図16に基づいて説明する。図16はこの発明の実施形態4による光送信装置の要部拡大図である。
図16に示されるように、実施形態4による光送信装置41は、発光素子3がサブマウント24を介して第2基板25に配置されている。
サブマウント24には、上述の実施形態1のリードフレーム5に形成されたものと同様の貫通孔7およびテーパミラー8が形成されており、発光素子3は発光面6が貫通孔7に対向するように位置合わせされたうえで、サブマウント24の裏面上に配置されている。
第2基板25にはサブマウント24の貫通孔より大きい光出射口(開口)26が形成されている。サブマウント24の貫通孔と第2基板25の光出射口は連通している。
サブマウント24は上述したリードフレーム5と同様の効果を有し、テーパミラー8の作用により光送信効率を向上させることができる。
このような構成では、テーパミラー8が形成される部材、すなわちサブマウント24の大きさを発光素子3より若干大きい程度に留めることができるため、仮に、サブマウント24に高価な材料を使用したとしても、それが価格に大きく影響することはない。
つまり、価格を考慮することなく、サブマウント24の材料を自由に選択でき、例えば、熱伝導性の高い材料や、加工性の良い材料を使用することにより、光送信装置41の更なる高性能化、高機能化を容易に図ることができる。
サブマウント24としては、例えば、単結晶シリコン基板を異方性エッチングにより加工したものを使用することが好ましい。
例えば、KOH(水酸化カリウム)で単結晶シリコンの(100)面をエッチングすることにより54.74°の角度をもった(111)面が、正確な角度をもった平滑面として得られる。
すなわち、リードフレーム5を加工して得られるテーパミラー8(図4参照)は、単結晶シリコンを加工して得られるテーパミラー8よりも加工精度や面精度において劣り、反射面としての性能も劣る。
このため、サブマウント24として、高い加工精度が得られる単結晶シリコン等の材料を使用することにより、価格の増大を招くことなく高精度のテーパミラー8を得ることができるようになる。
サブマウント24として単結晶シリコンを用いる場合、貫通孔7は四角錐状となる。サブマウント24としては、Si以外にSiCやAlN等を用いることができる。
サブマウント24が非導電性の材料である場合、発光素子3を搭載するサブマウント24の裏面には、蒸着法等によりアルミニウム等の金属からなる電極(図示せず)を形成し、発光素子3の発光面6の周囲に形成されている電極(図3のp電極15参照)と電気的に導通するように接合する。また、サブマウント24は第2基板25に電気的に導通するように接合されていてもよい。
サブマウント24と発光素子3との線膨張係数の差は、第2基板25と発光素子3との線膨張係数の差より小さく設定することが好ましい。一般に、銅等からなるリードフレーム5とGaAs等からなる発光素子3とはその線膨張係数の差が大きく、環境温度の変化により高い熱応力が発生し、発光素子3の発光状態が不安定になる場合がある。サブマウント24として発光素子3との線膨張係数の差が小さい材料を選定することにより、この熱応力を低減することができ、広い温度で安定した性能を得ることができる。例えば、第2基板25として銅(線膨張係数約18ppm/K)、発光素子3としてGaAs(線膨張係数6ppm/K)を用いる場合、サブマウント24としてSi(線膨張係数約3ppm/K)を用いることが好ましい。上述したように、Siは貫通孔7の加工も容易に行うことができる。
図17にサブマウント24の裏面側(発光素子を搭載する側)の一例を示している。貫通孔7の外周には金錫膜34がパターニングされている。金錫膜34は金に対し錫が20〜30wt%含まれるものである。一方、発光素子3のp電極15(図2、図3参照)は金の薄膜で形成されており、貫通孔7と発光素子3の発光面6とを位置合わせして加圧しつつ加熱することにより、金錫膜34とp電極15とが金錫の共晶となり、発光素子3をサブマウント24に接合することができる。図17の破線部は発光素子3を表してしる。
第1電極35は金錫膜34と電気的に接合しており、第1電極35と第2基板25とがボンディングワイヤー33により結合される。一方、第2電極36は発光素子3の裏面側であるn電極11とボンディングワイヤー33により結合され、かつ、第2基板25ともボンディングワイヤー33により結合される。これにより、サブマウント24を介して、発光素子3が第2基板25と電気的に結合される。
なお、実施形態4においても、実施形態1と同様に光出射口26と貫通孔7を埋めるように第2基板25の表面側にモールド樹脂(透光性樹脂体)を設けその一部に同材料からなるレンズを一体に形成したり、実施形態2と同様に、光出射口26と貫通孔7に接着剤を充填し、光出射口26と対向するようにレンズを接着したりすることができる。
実施形態5
上述した実施形態1による光送信装置1の変形例を、実施形態5として図18に基づいて説明する。図18はこの発明の実施形態5による光送信装置の概略的な構成を示す説明図である。
図18に示されるように、実施形態5による光送信装置51は、発光素子3がサブマウント24を介して第3基板27に配置されている。サブマウント24には実施形態4で示したのと同様に第2貫通孔29および第2ミラー32が形成されている。一方、第3基板27にも実施形態1で示したのと同様に第1貫通孔28および第1ミラー31が形成されている。発光素子3は発光面6が第2貫通孔29に対向するように位置合わせされたうえで、サブマウント24の裏面上に配置されている。サブマウント24の第2貫通孔29と第3基板27の第1貫通孔28とは連通している。
第1ミラー31と第2ミラー32の両方を用いることにより、ミラーの厚みを厚くでき、光路変換できる光が増えることから、光送信効率を向上させることができる。第1ミラー31と第2ミラー32とは異なる形状に形成することが好ましく、これにより、光送信効率をより向上させることができるとともに、発光素子3の光放射形状に合わせて任意にミラー形状を選択することができる。
一般には、発光素子3は図22に示すように、放射角の広い光と放射角の狭い光の両方が含まれることから、第3基板27の内壁(第1ミラー31)と発光素子3の発光面6とがなすテーパ角度θ1を、サブマウント24の内壁(第2ミラー32)と発光素子3の発光面6とがなすテーパ角度θ2より大きく設定することが好ましい。
発光面6に近接した位置に配置される第2ミラー32は、放射角が広い光が照射されるため、テーパ角度θ2を小さく設定し、放射角が狭い光が照射される第1ミラー31は、テーパ角度θ1を大きく設定することで、各ミラーにより反射される光を発光素子3の光軸と平行に近い角度に変換することができ、光ファイバとの結合効率を高くすることができる。
第1ミラー31のテーパ角度は70°〜85°、第2ミラー32のテーパ角度は40°〜70°に設定することが好ましい。すなわち、第3基板27とサブマウント24の両方の貫通孔をミラーとして利用することにより、ミラー部の厚みが増し、広い放射角範囲の光の光路変換ができ、また、放射角の大小に合わせたミラー角度を選択できることから、高い利用効率を得ることが可能となる。
さらに、サブマウント24を用いることにより、実施形態4で示したように、発光素子3に生じる熱応力を低減させる効果等がある。サブマウント24としては実施形態4で示したのと同様にSiを用いることが好ましい。
なお、実施形態5においても、実施形態1と同様に第1貫通孔28および第2貫通孔29を埋めるように第3基板27の表面側にモールド樹脂(透光性樹脂体)を設けその一部に同材料からなるレンズを一体に形成したり、実施形態2と同様に、第1貫通孔28と第2貫通孔29に接着剤を充填し、第1貫通孔28と対向するようにレンズを接着したりすることができる。
以上のように、実施形態1〜5で示した光送信装置1,21,31,41,51は、リードフレーム5又はサブマウント24に形成した貫通孔7、或いは、第3基板27とサブマウント24に形成した第1貫通孔28および第2貫通孔29によって発光素子3からの放射光を立ち上げることにより、高い光送信効率と良好な放熱特性を得るとともに、光通信装置の小型化と低価格化を図っている。実施形態1〜5で示した光送信装置1,21,31,41,51はこの発明の一例であり、発明の要旨を変更しない範囲で様々な変更を加えることができる。
実施形態6
上述した実施形態1による光送信装置の応用例を、実施形態6として図19に基づいて説明する。図19はこの発明の実施形態6による照明装置の概略的な構成を示す説明図である。
図19に示されるように、この発明の実施形態6による照明装置61は、上述の実施形態1による光送信装置1(図1参照)を応用したものである。
図19において、発光素子3a,3b,3cは、それぞれ異なる波長の光を放射し、例えば、RGB(赤、緑、青)の3色の光を放射する。
発光素子3a,3b,3cから放射された光は、実施形態1で説明したように、テーパミラー8により光路を変換される。
これらの光線は、モールド樹脂9を通過して光散乱膜20に照射され、光散乱膜20において散乱し各色の光が混合して、例えば、白色等の光となって外部へ出射される。
実施形態1で説明したように、テーパミラー8を有するリードフレーム5を用いることにより、放射角が広いため通常は利用できない光を有効に利用でき、光利用効率の向上が図られる。
更に、前述のように放熱性が高いため発光素子3に流すことのできる電流量を増加させることができ、高輝度で、小型・低価格の照明装置61を得ることができる。照明装置61の用途により、発光素子3a,3b,3cを1セットとし、複数セットを配置しても良い。
実施形態7
上述した実施形態7による照明装置の変形例を、実施形態7として図20に基づいて説明する。図20はこの発明の実施形態7による照明装置の概略的な構成を示す説明図である。
図20に示されるように、この発明の実施形態7による照明装置71は、全ての発光素子3が、例えば、青色等の同一の波長の光を放射するように構成されている。
発光素子3から放射された光は、蛍光体23に入射してその一部が黄色等の光に変換され、元の発光色と混色されて白色光等に変換される。
他の白色光を得る方法として、紫外光を出射する発光素子3を用い、RGBの蛍光体23を通して出射させる等、従来より知られている方法を用いることができる。
実施形態7において、発光素子3は、図19に示されるように複数個のチップを個別に配置するのではなく、例えば、同一のウエハー上に発光面6がアレイ状に配置されたものを使用することができる。
図示されないが、発光面6は図面に表われる幅方向だけでなく奥行き方向にも形成されており、数十〜数百の発光面6を有する発光素子3を用いることができる。すなわち、一つ一つのチップを個別に実装する必要がなくなるため、作製コストを低減することができ、小型化も図れる。
また、発光素子3は、発光面6と対向する裏面に設けられた電極(図3のn電極11参照)が裏面電極基板22に銀ペースト等の導電性を有する接着剤により接合されている。
リードフレーム5および裏面電極基板22は、いずれも図示しない電気回路に電気的に結合され発光素子3のオン・オフが制御される。
裏面電極基板22は例えば、アルミニウムや銅、りん青銅等の熱伝導性の良い金属で形成されている。
すなわち、発光素子3はワイヤー等の細い部材で電気的に接続されるのではなく、発光面6側の電極(図3のp電極15参照)と裏面側の電極がリードフレーム5と裏面電極基板22にそれぞれ面接触しているので、発光素子3で発生した熱を効率良く逃がすことができ、放熱性が極めて良くなっている。
以上のように、実施形態6および実施形態7で示した照明装置61,71は、リードフレーム5に形成した貫通孔7によって発光素子3からの放射光を立ち上げることにより、高い光利用効率と良好な放熱特性を得るとともに、小型化と低価格化を図っている。実施形態6および実施形態7で示した照明装置61,71はこの発明の一例であり、発明の要旨を変更しない範囲で様々な変更を加えることができる。この発明による照明装置61,71は、一般の照明機器の他に、液晶装置のバックライトや投光装置用の照明、車のヘッドライト、カメラのフラッシュ等にも広く応用することができる。
この発明によれば、次のような産業上の利用可能性が得られる。
(1)基板が貫通孔を有し、その貫通孔は裏面から表面へ向かって内径が大きくなる内壁を有するので、発光部から放射される放射光のうち放射角の広い光を貫通孔の内壁によって基板の表面側へ反射させることができ、結果として、放射角の広い光も光ファイバ等への光結合に有効に利用できるようになることから結合効率の向上が図られる。
(2)発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように基板の裏面に配置され、発光素子の発光部と貫通孔の内壁とが近接するので、放射角の広い光を基板の表面側へ反射させるのに必要となる貫通孔の深さを極力小さくでき、光送信装置の小型化が図られる。
(3)基板に形成された貫通孔によって発光素子からの放射光を案内するので、本来は配線部品である基板を光学部品としても利用できることとなり、部品点数の削減と作製工程の簡易化により低価格化が図られる。
(4)発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように基板の裏面に配置されることから、熱の発生源である発光部と放熱媒体である基板との距離が近くなり、発光素子の放熱性が向上する。
(5)発光素子やボンディングワイヤーを、フィラーの添加されたモールド樹脂により封止できることから発光素子やボンディングワイヤーに生じる熱応力を低減することができる。さらに、発光素子の発光面を弾性を有する樹脂により封止すること、発光素子を線膨張係数が近いサブマウントに実装することにより、発光素子に生じる熱応力を低減することができ、広い温度範囲の使用および保存が可能で高い信頼性を有する光送信装置を得ることができる。
[図1]この発明の実施形態1による光送信装置の概略的な構成を示す説明図である。
[図2]図1に示される光送信装置に用いられる発光素子の平面図である。
[図3]図2に示される発光素子の断面図である。
[図4]図1に示される光送信装置の要部拡大図である。
[図5]実施形態1による光送信装置の大きさと、従来の光送信装置の大きさとを同一図面上で比較する説明図である。
[図6]図1に示される光送信装置のリードフレームに形成される貫通孔の平面図である。
[図7]図6に示される貫通孔の断面図である。
[図8]貫通孔の変形例を示す平面図である。
[図9]図8に示される貫通孔の断面図である。
[図10]貫通孔の変形例を示す平面図である。
[図11]図10に示される貫通孔の断面図である。
[図12]貫通孔の変形例を示す平面図である。
[図13]図12に示される貫通孔の断面図である。
[図14]この発明の実施形態2による光送信装置の概略的な構成を示す説明図である。
[図15]この発明の実施形態3による光送信装置の要部拡大図である。
[図16]この発明の実施形態4による光送信装置の要部拡大図である。
[図17]図16で示されるサブマウントの裏面側の詳細図である。
[図18]この発明の実施形態5による光送信装置の概略的な構成を示す説明図である。
[図19]この発明の実施形態6による照明装置の概略的な構成を示す説明図である。
[図20]この発明の実施形態7による照明装置の概略的な構成を示す説明図である。
[図21]従来の光送信装置の概略的な構成を示す説明図である。
[図22]LEDの放射分布の一例を示す説明図である。
[図23]従来の光送信装置の概略的な構成を示す説明図である。

Claims (48)

  1. 貫通孔を有する基板と、基板の裏面に搭載され発光部を有する発光素子とを備え、貫通孔は基板の裏面側から表面側へ向かって内径が大きくなる内壁を有し、発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように配置され、発光部は貫通孔内に広がる放射光を基板の表面へ向けて放射し、貫通孔は放射光を基板の表面側へ通過させると共に内壁に照射された放射光を基板の表面側へ反射する光送信装置。
  2. 基板は外部の電気回路と接続するためのリードフレームからなる請求項1に記載の光送信装置。
  3. 発光素子は、発光部の周囲に形成される電極を備え、電極は基板の裏面に電気的に導通するように接合される請求項1に記載の光送信装置。
  4. 貫通孔の内壁は、基板の裏面側に配される第1内壁と、基板の表面側に配される第2内壁とからなり、第1内壁は内径が基板の表面側へ向かって徐々に大きくなり、第2内壁は第1内壁の最大内径よりも大きい内径を有する請求項1に記載の光送信装置。
  5. 貫通孔の内壁は凹面状に湾曲してなる請求項1に記載の光送信装置。
  6. 基板は厚さが50〜500μmである請求項1に記載の光送信装置。
  7. 発光素子を基板との間で挟むように設けられる補助基板を更に備え、発光素子は発光部と対向する裏面に裏面電極を有し、裏面電極は、補助基板に電気的に導通するように接合される請求項1に記載の光送信装置。
  8. 基板の裏面側に発光素子を封止するように封止樹脂体が更に設けられてなる請求項1に記載の光送信装置。
  9. 封止樹脂体はその線膨張係数を下げ、熱伝導率を上げるためのフィラーが添加された樹脂からなる請求項8に記載の光送信装置。
  10. 貫通孔に充填され発光素子の発光面を覆う透明樹脂を更に備える請求項1に記載の光送信装置。
  11. 貫通孔に充填された透明樹脂により基板の貫通孔に対向するように接着されるレンズを更に備える請求項10に記載の光送信装置。
  12. 透明樹脂の硬度がJIS−A50度以下である請求項10に記載の光送信装置。
  13. 基板の表面側に貫通孔を埋めるように透光性樹脂体が更に設けられ、透光性樹脂体の一部に発光素子からの放射光を集光するレンズが形成されてなる請求項1に記載の光送信装置。
  14. 基板は表面側の一部に、透光性樹脂体の形成時に透光性樹脂を貫通孔へ流し易くするための樹脂注入溝が貫通孔へ通ずるように形成されてなる請求項13に記載の光送信装置。
  15. 開口を有する基板と、基板に結合され貫通孔を有するサブマウントと、サブマウントの裏面に搭載され発光部を有する発光素子とを備え、貫通孔はサブマウントの裏面側から表面側へ向かって内径が大きくなる内壁を有し、発光素子は発光部が貫通孔内に露出するように配置され、発光部は貫通孔内に広がる放射光を基板の開口へ向けて放射し、貫通孔は放射光を基板の開口側へ通過させると共に内壁に照射された放射光を基板の開口側へ反射する光送信装置。
  16. サブマウントと発光素子との線膨張係数の差を、基板と発光素子との線膨張係数の差より小さく設定した請求項15に記載の光送信装置。
  17. サブマウントがシリコンからなり、貫通孔はシリコンを異方性エッチングすることにより形成されてなる請求項15に記載の光送信装置。
  18. 基板は外部の電気回路と接続するためのリードフレームからなる請求項15に記載の光送信装置。
  19. 発光素子は、発光部の周囲に形成される電極を備え、電極はサブマウントの裏面に電気的に導通するように接合される請求項15に記載の光送信装置。
  20. 貫通孔の内壁は、サブマウントの裏面側に配される第1内壁と、サブマウントの表面側に配される第2内壁とからなり、第1内壁は内径がサブマウントの表面側へ向かって徐々に大きくなり、第2内壁は第1内壁の最大内径よりも大きい内径を有する請求項15に記載の光送信装置。
  21. 貫通孔の内壁は凹面状に湾曲してなる請求項15に記載の光送信装置。
  22. サブマウントは厚さが50〜500μmである請求項15に記載の光送信装置。
  23. 発光素子をサブマウントとの間で挟むように設けられる補助基板を更に備え、発光素子は発光部と対向する裏面に裏面電極を有し、裏面電極は、補助基板に電気的に導通するように接合される請求項15に記載の光送信装置。
  24. 基板の裏面側にサブマウントおよび発光素子を封止するように封止樹脂体が更に設けられてなる請求項15に記載の光送信装置。
  25. 封止樹脂体はその線膨張係数を下げ、熱伝導率を上げるためのフィラーが添加された樹脂からなる請求項24に記載の光送信装置。
  26. 貫通孔および開口に充填され発光素子の発光面を覆う透明樹脂を更に備える請求項15に記載の光送信装置。
  27. 貫通孔および開口に充填された透明樹脂により基板の開口に対向するように接着されるレンズを更に備える請求項26に記載の光送信装置。
  28. 透明樹脂の硬度がJIS−A50度以下である請求項26に記載の光送信装置。
  29. 基板の表面側に貫通孔及び開口を埋めるように透光性樹脂体が更に設けられ、透光性樹脂体の一部に発光素子からの放射光を集光するレンズが形成されてなる請求項15に記載の光送信装置。
  30. 基板は表面側の一部に、透光性樹脂体の形成時に透光性樹脂を開口およびそれに通ずる貫通孔へ流し易くするための樹脂注入溝が開口へ通ずるように形成されてなる請求項29に記載の光送信装置。
  31. 第1貫通孔を有する基板と、基板に結合され第2貫通孔を有するサブマウントと、サブマウントの裏面に搭載され発光部を有する発光素子とを備え、第1貫通孔および第2貫通孔は裏面側から表面側に向かって内径が大きくなる内壁をそれぞれ有し、発光素子は発光部が第2貫通孔内に露出するように配置され、発光部は第1貫通孔および第2貫通孔内に広がる放射光を基板の表面へ向けて放射し、第1貫通孔および第2貫通孔は放射光を基板の表面側へ通過させると共にそれぞれの内壁に照射された放射光を基板の表面側へ反射する光送信装置。
  32. サブマウントと発光素子との線膨張係数の差を、基板と発光素子との線膨張係数の差より小さく設定した請求項31に記載の光送信装置。
  33. 第1貫通孔の内壁と発光素子の光軸とのなす角度が、第2貫通孔の内壁と発光素子の光軸とのなす角度より小さく設定される請求項31に記載の光送信装置。
  34. サブマウントがシリコンからなり、貫通孔はシリコンを異方性エッチングすることにより形成されてなる請求項31に記載の光送信装置。
  35. 発光素子は、発光部の周囲に形成される電極を備え、電極はサブマウントの裏面に電気的に導通するように接合される請求項31に記載の光送信装置。
  36. 基板は外部の電気回路と接続するためのリードフレームからなる請求項31に記載の光送信装置。
  37. 第1貫通孔の内壁は、基板の裏面側に配される第1内壁と、基板の表面側に配される第2内壁とからなり、第1内壁は内径が基板の表面側へ向かって徐々に大きくなり、第2内壁は第1内壁の最大内径よりも大きい内径を有する請求項31に記載の光送信装置。
  38. 第2貫通孔の内壁は、サブマウントの裏面側に配される第1内壁と、サブマウントの表面側に配される第2内壁とからなり、第1内壁は内径がサブマウントの表面側へ向かって徐々に大きくなり、第2内壁は第1内壁の最大内径よりも大きい内径を有する請求項31に記載の光送信装置。
  39. 第1貫通孔あるいは第2貫通孔の内壁は凹面状に湾曲してなる請求項31に記載の光送信装置。
  40. 基板およびサブマウントは厚さがそれぞれ50〜500μmである請求項31に記載の光送信装置。
  41. 発光素子をサブマウントとの間で挟むように設けられる補助基板を更に備え、発光素子は発光部と対向する裏面に裏面電極を有し、裏面電極は、補助基板に電気的に導通するように接合される請求項31に記載の光送信装置。
  42. 基板の裏面側にサブマウントおよび発光素子を封止するように封止樹脂体が更に設けられてなる請求項31に記載の光送信装置。
  43. 封止樹脂体はその線膨張係数を下げ、熱伝導率を上げるためのフィラーが添加された樹脂からなる請求項42に記載の光送信装置。
  44. 第1貫通孔および第2貫通孔に充填され発光素子の発光面を覆う透明樹脂を更に備える請求項31に記載の光送信装置。
  45. 第1貫通孔および第2貫通孔に充填された透明樹脂により基板の第1貫通孔に対向するように接着されるレンズを更に備える請求項44に記載の光送信装置。
  46. 透明樹脂の硬度がJIS−A50度以下である請求項44に記載の光送信装置。
  47. 基板の表面側に第1貫通孔および第2貫通孔を埋めるように透光性樹脂体が更に設けられ、透光性樹脂体の一部に発光素子からの放射光を集光するレンズが形成されてなる請求項31に記載の光送信装置。
  48. 基板は表面側の一部に、透光性樹脂体の形成時に透光性樹脂を第1貫通孔およびそれに通ずる第2貫通孔へ流し易くするための樹脂注入溝が第1貫通孔へ通ずるように形成されてなる請求項47に記載の光送信装置。
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