JPWO2004075200A1 - メモリ装置 - Google Patents
メモリ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2004075200A1 JPWO2004075200A1 JP2004568467A JP2004568467A JPWO2004075200A1 JP WO2004075200 A1 JPWO2004075200 A1 JP WO2004075200A1 JP 2004568467 A JP2004568467 A JP 2004568467A JP 2004568467 A JP2004568467 A JP 2004568467A JP WO2004075200 A1 JPWO2004075200 A1 JP WO2004075200A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bus
- data
- memory cell
- line
- memory device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11C—STATIC STORES
- G11C16/00—Erasable programmable read-only memories
- G11C16/02—Erasable programmable read-only memories electrically programmable
- G11C16/06—Auxiliary circuits, e.g. for writing into memory
- G11C16/26—Sensing or reading circuits; Data output circuits
- G11C16/28—Sensing or reading circuits; Data output circuits using differential sensing or reference cells, e.g. dummy cells
Abstract
メモリ装置は、メモリセルに接続するためのデータ線(DATA−BUS)と、リファレンスのためのリファレンス線(Reference−BUS)と、プリチャージ回路(101)と、ロード回路(102)と、増幅回路(103)とを有する。プリチャージ回路は、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線及びリファレンス線をプリチャージする。ロード回路は、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線に第1の定電流を流し、リファレンス線に第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流す。増幅回路は、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線及びリファレンス線の差電圧を増幅する。
Description
本発明は、メモリ装置に関し、特にメモリセルに接続されるデータ線及びリファレンス線の差電圧を増幅する技術に関する。
図12は、不揮発性半導体記憶装置のメモリセルの例を示す。ここでは一般にフラッシュメモリと呼ばれる不揮発性半導体記憶装置の例を示す。
フラッシュメモリのセルは、フローティングゲート、コントロールゲート、ソース及びドレインを持った1個のMOS電界効果トランジスタ(FET)で構成され、そのフローティングゲートにマイナスの電荷を溜める、または溜めないことにより2種類の状態を保持することが可能である。以下、特に断わらない限り、トランジスタは、MOS電界効果トランジスタを指すものとする。
メモリセルは、コントロールゲートがワードラインWLに接続され、ソースが基準電位(グランド)VSSに接続され、ドレインがビットラインBLに接続される。メモリセルが選択されると、ワードラインWLが高電位に持ち上げられ、ビットラインBLに電圧がかけられる。このとき、もしフローティングゲートにマイナスの電荷が溜まっていれば、トランジスタはオフ状態のままであり、電流は流さない。しかし、もしマイナスの電荷が溜まっていなければ、トランジスタはオン状態となり、ビットラインBLから基準電位VSSに向かって10数μAオーダーの電流を流す。
図13は、上記メモリセルを含む不揮発性半導体記憶装置の全体図を示す。入力する複数ビットのアドレス情報は、複数ビットのアドレスA1及び複数ビットのアドレスA2に分割可能である。メモリセルアレイ1301は、2次元配列された複数のメモリセルMCを有する。各メモリセルMCは、図12のメモリセルに対応し、ワードラインWL及びビットラインBLに接続される。
デコーダ1302は、アドレスA1をデコードし、所定のワードラインWLを高電位に活性化する。アドレスA1により1本のワードラインWLが高電位に持ち上げられることにより、そのワードラインWLに接続するメモリセルMCが選択される。
コラム選択回路1303は、アドレスA2を基に複数のビットラインBLのうちの1本をデータバス(線)DATA−BUSに接続する。すなわち、ビットラインBLは、アドレスA2によって選択されてデータバスDATA−BUSにつなげられ、結局一つのメモリセルMCがセンス回路1304に接続される。センス回路1304は、選択されたメモリセルMCにつながるビットラインBLに電圧をかけ、そこに電流が流れるか否かを検出して、出力線OUTPUTにその結果をハイレベルまたはローレベルの電圧情報として出力する。
図14は、従来技術におけるセンス回路1304の構成例を示す。このセンス回路は、電流−電圧変換を行うプリアンプ部1401,1402と2入力の微小電圧差を検出するメインアンプ部(差動増幅回路)1403に分かれる。
プリアンプ部1401は、以下の構成を有する。pチャネルMOSトランジスタm01は、ゲートが活性化信号/pre−enに接続され、ソースが電源電位に接続され、ドレインがノードnode−Dに接続される。本明細書において、記号「/」は、論理否定を示す。活性化信号/pre−enは、ローレベルで活性化する。nチャネルMOSトランジスタm02は、ゲートがインバータx01の出力に接続され、ソースがデータバスDATA−BUSに接続され、ドレインがノードnode−Dに接続される。インバータx01の入力は、データバスDATA−BUSに接続される。nチャネルMOSトランジスタm03は、ゲートが活性化信号/pre−enに接続され、ソースがグランド電位に接続され、ドレインがデータバスDATA−BUSに接続される。
プリアンプ部1402は、上記のプリアンプ部1401と同様な構成を有する。プリアンプ部1401はデータバスDATA−BUSに接続されるが、その代わりに、プリアンプ部1402はリファレンスバス(線)Reference−BUSに接続される。リファレンスバスReference−BUSは、リファレンスメモリセルに接続される。また、プリアンプ部1401はノードnode−Dに接続されるが、その代わりに、プリアンプ部1402はノードnode−Rに接続される。
差動増幅回路1403は、イネーブル信号out−enによりイネーブル状態になり、ノードnode−D及びnode−Rの2入力信号の差電圧を増幅して出力線OUTPUTに出力する。
プリアンプ部1401は、一般にCASCODE回路とも呼ばれていて、データバスDATA−BUSに流れる電流に応じて、出力であるノードnode−Dの電圧レベルを変動させる。図15に示すように、活性化信号/pre−enがハイレベル(以下、Hと記す)からローレベル(以下、Lと記す)に変化することにより活性化され、まずトランジスタm01及びm02が両方オンしてデータバスDATA−BUSに電圧をかける。データバスDATA−BUSはビットラインBLに接続されており、結局ビットラインBLにも電圧がかかる。この状態で、もしメモリセルMCがオフ状態であるなら、データバスDATA−BUSの電位はインバータx01のしきい値電圧まで上がり、インバータx01の出力をHからLに反転させ、トランジスタm02をオフさせる。すると、ノードnode−Dは電荷が抜けるパスが無くなるため、電源レベルに向かって上昇する。一方、もしメモリセルMCがオン状態であるなら、データバスDATA−BUSの電位はインバータx01のしきい値までは上がらず、よってトランジスタm02もオフしない。すると、ノードnode−Dは電源レベルまで上がらず、トランジスタm01,m02とメモリセルMCのトランジスタのオン抵抗比で決まる中間の電位に落ち着く。
プリアンプ部(CASCODE回路)1402は、上記のデータバスDATA−BUSの代わりにリファレンスバスReference−BUSに接続され、リファレンス電位をノードnode−Rに出力する。リファレンスバスReference−BUSには、センス用に特別に用意されたリファレンスメモリセルが接続されている。このリファレンスメモリセルは、通常のメモリセルMCがオン状態で流す電流の約半分の電流が流れるように調整されており、ノードnode−Rの電位もメモリセルMCがオン状態のときのノードnode−Dの電圧とメモリセルMCがオフ状態のときのノードnode−Dの電圧のちょうど中間になるように調整されている。
図15に、このときのデータバスDATA−BUSとノードnode−D,node−Rの電圧波形を示す。データバスDATA−BUS及びノードnode−Dの電圧はメモリセルがオフのときの波形を実線でデータバス電圧DATA−BUS−OFF及びノード電圧node−D−OFFとして示し、メモリセルがオンのときの波形を点線でデータバス電圧DATA−BUS−ON及びノード電圧node−D−ONとして示している。
ノードnode−Dとnode−Rの電圧差はそれほど大きなものではない。よって、センス回路にはこれらの差電圧を増幅する差動増幅回路1403がメインアンプとして用意されている。この差動増幅回路1403はさまざまなタイプがあり得るが、一般の半導体装置では良く見られるものである。差動増幅回路1403は、イネーブル信号out−enがLからHになることにより活性化され、ノードnode−Dとnode−Rの電圧差を検出して出力線OUTPUTに情報を出す。
一般に半導体装置上のセンス回路には、その構成素子の製造ばらつきにより、ある程度のアンバランスが発生する。そのため、2つの信号の差電圧を正しく検出するためには、センス回路入力にアンバランス以上の差電圧が発生するまで、センス結果出力を待たせておく必要がある。図14の例で言えば、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの間に十分な差電圧が付くまで、差動増幅回路1403の活性化を待たせる必要がある。ところが、半導体記憶装置は微細化の進展により1チップ内の総メモリセル数が大きくなり、それにつれてビットラインBL及びデータバスDATA−BUSの寄生容量が大きくなってきているため、データバスDATA−BUSの電位変動は遅くなり、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUS間に十分な差電圧が付くまでの時間が延び、センス結果出力までに時間がかかって来ている。その結果、アドレスが投入されてからデータが出力するまでのアクセス速度が遅くなる恐れが出てきている。
図16に、拡大したデータバスDATA−BUSの電圧波形とデータバスDATA−BUSに送り込まれるロード電流の波形を示す。ロード電流I−DATA−BUS−ONはメモリセルがオン状態のロード電流であり、ロード電流I−DATA−BUS−OFFはメモリセルがオフ状態のロード電流である。センス回路入力に必要な差電圧をΔVとすると、リファレンスバスReference−BUSはメモリセルがオフ状態のときのデータバス電圧DATA−BUS−OFFとオン状態のときのデータバス電圧DATA−BUS−ONの中間の電位になるように調整されているから、両状態のデータバスDATA−BUSの差電圧が(2×ΔV)になる時間が、センス回路が出力を出せる時間ということになる。
プリアンプ部1401が活性化されるとロード電流I−DATA−BUS−ON,I−DATA−BUS−OFFに一旦大きなピーク電流が現われ、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFが比較的速い速度で持ち上げられる。しかし、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFがあるレベルに来るとロード電流I−DATA−BUS−ON,I−DATA−BUS−OFFは小さくなり、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFの上昇がゆっくりになる。その後、もしメモリセルがオン状態にあるならロード電流I−DATA−BUS−ONとセル電流は釣り合うようになって、データバスDATA−BUSの電位上昇は早い段階で止まるが、もしメモリセルがオフ状態であるならデータバス電圧DATA−BUS−OFFはゆっくり上昇を続ける。しかし、上昇するにつれてトランジスタm02がオフしてロード電流I−DATA−BUS−OFFが減っていき、ついには0になって、やがてデータバス電圧DATA−BUS−OFFの上昇は止まる。リファレンスバスReference−BUSの電圧は、ロード電流I−Reference−BUSがリファレンスメモリセル電流と釣り合うようになって、メモリセルのオン状態のデータバス電圧DATA−BUS−ONとオフ状態のデータバス電圧DATA−BUS−OFFのほぼ中間で電位上昇が止まる。このような動きの違いによって、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの間に差電圧ΔVが生まれる。
この電位差を生むスピードは、データバスDATA−BUS及びビットラインBLの寄生容量とそこに流れ込むロード電流量で決まる。寄生容量が大きくなっても、それに比例して電流を大きくできればデータバスDATA−BUSの電位変動は遅くならず、アクセス速度の低下は起きないのであるが、データバスDATA−BUSに差電圧を生じさせる電流値はメモリセルのオン電流以下に制限されている。本方式の場合、それが、差電圧が付くにつれて徐々に減っていくため、より一層必要な差電圧が付くのを遅くしている。メモリセルに流れる電流は、その製造プロセスによって上限が決まっており、容易には大きくできない。
フラッシュメモリのセルは、フローティングゲート、コントロールゲート、ソース及びドレインを持った1個のMOS電界効果トランジスタ(FET)で構成され、そのフローティングゲートにマイナスの電荷を溜める、または溜めないことにより2種類の状態を保持することが可能である。以下、特に断わらない限り、トランジスタは、MOS電界効果トランジスタを指すものとする。
メモリセルは、コントロールゲートがワードラインWLに接続され、ソースが基準電位(グランド)VSSに接続され、ドレインがビットラインBLに接続される。メモリセルが選択されると、ワードラインWLが高電位に持ち上げられ、ビットラインBLに電圧がかけられる。このとき、もしフローティングゲートにマイナスの電荷が溜まっていれば、トランジスタはオフ状態のままであり、電流は流さない。しかし、もしマイナスの電荷が溜まっていなければ、トランジスタはオン状態となり、ビットラインBLから基準電位VSSに向かって10数μAオーダーの電流を流す。
図13は、上記メモリセルを含む不揮発性半導体記憶装置の全体図を示す。入力する複数ビットのアドレス情報は、複数ビットのアドレスA1及び複数ビットのアドレスA2に分割可能である。メモリセルアレイ1301は、2次元配列された複数のメモリセルMCを有する。各メモリセルMCは、図12のメモリセルに対応し、ワードラインWL及びビットラインBLに接続される。
デコーダ1302は、アドレスA1をデコードし、所定のワードラインWLを高電位に活性化する。アドレスA1により1本のワードラインWLが高電位に持ち上げられることにより、そのワードラインWLに接続するメモリセルMCが選択される。
コラム選択回路1303は、アドレスA2を基に複数のビットラインBLのうちの1本をデータバス(線)DATA−BUSに接続する。すなわち、ビットラインBLは、アドレスA2によって選択されてデータバスDATA−BUSにつなげられ、結局一つのメモリセルMCがセンス回路1304に接続される。センス回路1304は、選択されたメモリセルMCにつながるビットラインBLに電圧をかけ、そこに電流が流れるか否かを検出して、出力線OUTPUTにその結果をハイレベルまたはローレベルの電圧情報として出力する。
図14は、従来技術におけるセンス回路1304の構成例を示す。このセンス回路は、電流−電圧変換を行うプリアンプ部1401,1402と2入力の微小電圧差を検出するメインアンプ部(差動増幅回路)1403に分かれる。
プリアンプ部1401は、以下の構成を有する。pチャネルMOSトランジスタm01は、ゲートが活性化信号/pre−enに接続され、ソースが電源電位に接続され、ドレインがノードnode−Dに接続される。本明細書において、記号「/」は、論理否定を示す。活性化信号/pre−enは、ローレベルで活性化する。nチャネルMOSトランジスタm02は、ゲートがインバータx01の出力に接続され、ソースがデータバスDATA−BUSに接続され、ドレインがノードnode−Dに接続される。インバータx01の入力は、データバスDATA−BUSに接続される。nチャネルMOSトランジスタm03は、ゲートが活性化信号/pre−enに接続され、ソースがグランド電位に接続され、ドレインがデータバスDATA−BUSに接続される。
プリアンプ部1402は、上記のプリアンプ部1401と同様な構成を有する。プリアンプ部1401はデータバスDATA−BUSに接続されるが、その代わりに、プリアンプ部1402はリファレンスバス(線)Reference−BUSに接続される。リファレンスバスReference−BUSは、リファレンスメモリセルに接続される。また、プリアンプ部1401はノードnode−Dに接続されるが、その代わりに、プリアンプ部1402はノードnode−Rに接続される。
差動増幅回路1403は、イネーブル信号out−enによりイネーブル状態になり、ノードnode−D及びnode−Rの2入力信号の差電圧を増幅して出力線OUTPUTに出力する。
プリアンプ部1401は、一般にCASCODE回路とも呼ばれていて、データバスDATA−BUSに流れる電流に応じて、出力であるノードnode−Dの電圧レベルを変動させる。図15に示すように、活性化信号/pre−enがハイレベル(以下、Hと記す)からローレベル(以下、Lと記す)に変化することにより活性化され、まずトランジスタm01及びm02が両方オンしてデータバスDATA−BUSに電圧をかける。データバスDATA−BUSはビットラインBLに接続されており、結局ビットラインBLにも電圧がかかる。この状態で、もしメモリセルMCがオフ状態であるなら、データバスDATA−BUSの電位はインバータx01のしきい値電圧まで上がり、インバータx01の出力をHからLに反転させ、トランジスタm02をオフさせる。すると、ノードnode−Dは電荷が抜けるパスが無くなるため、電源レベルに向かって上昇する。一方、もしメモリセルMCがオン状態であるなら、データバスDATA−BUSの電位はインバータx01のしきい値までは上がらず、よってトランジスタm02もオフしない。すると、ノードnode−Dは電源レベルまで上がらず、トランジスタm01,m02とメモリセルMCのトランジスタのオン抵抗比で決まる中間の電位に落ち着く。
プリアンプ部(CASCODE回路)1402は、上記のデータバスDATA−BUSの代わりにリファレンスバスReference−BUSに接続され、リファレンス電位をノードnode−Rに出力する。リファレンスバスReference−BUSには、センス用に特別に用意されたリファレンスメモリセルが接続されている。このリファレンスメモリセルは、通常のメモリセルMCがオン状態で流す電流の約半分の電流が流れるように調整されており、ノードnode−Rの電位もメモリセルMCがオン状態のときのノードnode−Dの電圧とメモリセルMCがオフ状態のときのノードnode−Dの電圧のちょうど中間になるように調整されている。
図15に、このときのデータバスDATA−BUSとノードnode−D,node−Rの電圧波形を示す。データバスDATA−BUS及びノードnode−Dの電圧はメモリセルがオフのときの波形を実線でデータバス電圧DATA−BUS−OFF及びノード電圧node−D−OFFとして示し、メモリセルがオンのときの波形を点線でデータバス電圧DATA−BUS−ON及びノード電圧node−D−ONとして示している。
ノードnode−Dとnode−Rの電圧差はそれほど大きなものではない。よって、センス回路にはこれらの差電圧を増幅する差動増幅回路1403がメインアンプとして用意されている。この差動増幅回路1403はさまざまなタイプがあり得るが、一般の半導体装置では良く見られるものである。差動増幅回路1403は、イネーブル信号out−enがLからHになることにより活性化され、ノードnode−Dとnode−Rの電圧差を検出して出力線OUTPUTに情報を出す。
一般に半導体装置上のセンス回路には、その構成素子の製造ばらつきにより、ある程度のアンバランスが発生する。そのため、2つの信号の差電圧を正しく検出するためには、センス回路入力にアンバランス以上の差電圧が発生するまで、センス結果出力を待たせておく必要がある。図14の例で言えば、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの間に十分な差電圧が付くまで、差動増幅回路1403の活性化を待たせる必要がある。ところが、半導体記憶装置は微細化の進展により1チップ内の総メモリセル数が大きくなり、それにつれてビットラインBL及びデータバスDATA−BUSの寄生容量が大きくなってきているため、データバスDATA−BUSの電位変動は遅くなり、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUS間に十分な差電圧が付くまでの時間が延び、センス結果出力までに時間がかかって来ている。その結果、アドレスが投入されてからデータが出力するまでのアクセス速度が遅くなる恐れが出てきている。
図16に、拡大したデータバスDATA−BUSの電圧波形とデータバスDATA−BUSに送り込まれるロード電流の波形を示す。ロード電流I−DATA−BUS−ONはメモリセルがオン状態のロード電流であり、ロード電流I−DATA−BUS−OFFはメモリセルがオフ状態のロード電流である。センス回路入力に必要な差電圧をΔVとすると、リファレンスバスReference−BUSはメモリセルがオフ状態のときのデータバス電圧DATA−BUS−OFFとオン状態のときのデータバス電圧DATA−BUS−ONの中間の電位になるように調整されているから、両状態のデータバスDATA−BUSの差電圧が(2×ΔV)になる時間が、センス回路が出力を出せる時間ということになる。
プリアンプ部1401が活性化されるとロード電流I−DATA−BUS−ON,I−DATA−BUS−OFFに一旦大きなピーク電流が現われ、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFが比較的速い速度で持ち上げられる。しかし、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFがあるレベルに来るとロード電流I−DATA−BUS−ON,I−DATA−BUS−OFFは小さくなり、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFの上昇がゆっくりになる。その後、もしメモリセルがオン状態にあるならロード電流I−DATA−BUS−ONとセル電流は釣り合うようになって、データバスDATA−BUSの電位上昇は早い段階で止まるが、もしメモリセルがオフ状態であるならデータバス電圧DATA−BUS−OFFはゆっくり上昇を続ける。しかし、上昇するにつれてトランジスタm02がオフしてロード電流I−DATA−BUS−OFFが減っていき、ついには0になって、やがてデータバス電圧DATA−BUS−OFFの上昇は止まる。リファレンスバスReference−BUSの電圧は、ロード電流I−Reference−BUSがリファレンスメモリセル電流と釣り合うようになって、メモリセルのオン状態のデータバス電圧DATA−BUS−ONとオフ状態のデータバス電圧DATA−BUS−OFFのほぼ中間で電位上昇が止まる。このような動きの違いによって、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの間に差電圧ΔVが生まれる。
この電位差を生むスピードは、データバスDATA−BUS及びビットラインBLの寄生容量とそこに流れ込むロード電流量で決まる。寄生容量が大きくなっても、それに比例して電流を大きくできればデータバスDATA−BUSの電位変動は遅くならず、アクセス速度の低下は起きないのであるが、データバスDATA−BUSに差電圧を生じさせる電流値はメモリセルのオン電流以下に制限されている。本方式の場合、それが、差電圧が付くにつれて徐々に減っていくため、より一層必要な差電圧が付くのを遅くしている。メモリセルに流れる電流は、その製造プロセスによって上限が決まっており、容易には大きくできない。
本発明の目的は、通常のメモリセルを使いながら、アクセス速度を向上することができるメモリ装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、メモリセルに接続するためのデータ線と、リファレンスのためのリファレンス線と、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線及びリファレンス線をプリチャージするためのプリチャージ回路と、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線に第1の定電流を流し、リファレンス線に第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流すためのロード回路と、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線及びリファレンス線の差電圧を増幅するための増幅回路とを有するメモリ装置が提供される。
データバスに第1の定電流を流し、リファレンスバスに第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流すことにより、データバスとリファレンスバスの差電圧が速く広がり、メモリ装置が出力を出せる時間が早くなり、アクセス速度を速めることが可能となる。また、通常のメモリセルを使うので、製造工程になんらのコストアップをもたらすことなく、メモリ装置のアクセス速度を向上させることができる。
本発明の一観点によれば、メモリセルに接続するためのデータ線と、リファレンスのためのリファレンス線と、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線及びリファレンス線をプリチャージするためのプリチャージ回路と、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線に第1の定電流を流し、リファレンス線に第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流すためのロード回路と、データ線及びリファレンス線に接続され、データ線及びリファレンス線の差電圧を増幅するための増幅回路とを有するメモリ装置が提供される。
データバスに第1の定電流を流し、リファレンスバスに第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流すことにより、データバスとリファレンスバスの差電圧が速く広がり、メモリ装置が出力を出せる時間が早くなり、アクセス速度を速めることが可能となる。また、通常のメモリセルを使うので、製造工程になんらのコストアップをもたらすことなく、メモリ装置のアクセス速度を向上させることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態によるセンス回路の構成例を示すブロック図である。
図2は、第1の実施形態によるセンス回路の動作波形を示す図である。
図3は、第1の実施形態によるデータバス及びリファレンスバスの電圧及びロード電流を示す波形図である。
図4は、第1の実施形態によるプリチャージ回路及び定電流ロード回路の構成例を示す回路図である。
図5は、第1の実施形態による差動増幅回路の第1の例を示す回路図である。
図6は、第1の実施形態による差動増幅回路の第2の例を示す回路図である。
図7は、本発明の第2の実施形態による定電流ロード回路の構成例を示す回路図である。
図8は、本発明の第3の実施形態による定電流ロード回路の構成例を示す回路図である。
図9は、第3の実施形態によるメモリセルアレイの構成例を示す図である。
図10は、第3の実施形態によるローカルビットライン選択信号発生回路を示す図である。
図11は、第3の実施形態による差動増幅回路の例を示す回路図である。
図12は、不揮発性メモリセルの例を示す図である。
図13は、不揮発性半導体記憶装置の全体構成を示す図である。
図14は、従来技術によるセンス回路を示す回路図である。
図15は、従来技術によるセンス回路の動作波形を示す図である。
図16は、図15のデータバス波形を拡大したものに、ロード電流波形を追加した図である。
図2は、第1の実施形態によるセンス回路の動作波形を示す図である。
図3は、第1の実施形態によるデータバス及びリファレンスバスの電圧及びロード電流を示す波形図である。
図4は、第1の実施形態によるプリチャージ回路及び定電流ロード回路の構成例を示す回路図である。
図5は、第1の実施形態による差動増幅回路の第1の例を示す回路図である。
図6は、第1の実施形態による差動増幅回路の第2の例を示す回路図である。
図7は、本発明の第2の実施形態による定電流ロード回路の構成例を示す回路図である。
図8は、本発明の第3の実施形態による定電流ロード回路の構成例を示す回路図である。
図9は、第3の実施形態によるメモリセルアレイの構成例を示す図である。
図10は、第3の実施形態によるローカルビットライン選択信号発生回路を示す図である。
図11は、第3の実施形態による差動増幅回路の例を示す回路図である。
図12は、不揮発性メモリセルの例を示す図である。
図13は、不揮発性半導体記憶装置の全体構成を示す図である。
図14は、従来技術によるセンス回路を示す回路図である。
図15は、従来技術によるセンス回路の動作波形を示す図である。
図16は、図15のデータバス波形を拡大したものに、ロード電流波形を追加した図である。
(第1の実施形態)
図13に、本発明の第1の実施形態による不揮発性半導体記憶装置(メモリ装置)の構成例を示す。図12に、図13の不揮発性メモリセルMCの例を示す。これらの詳細は、上記の説明と同じである。
図1は、図13のセンス回路1304の構成例を示す。データバス(線)DATA−BUSは、図13のメモリセルMCに接続するための線である。リファレンスバス(線)Reference−BUSは、リファレンスのための線である。プリチャージ回路101は、データバスDATA−BUS及びレファレンスバスReference−BUSに接続され、活性化パルスen−plsにより活性化されてデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSをプリチャージする。定電流ロード回路102は、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSに接続され、活性化信号ld−enにより活性化され、データバスDATA−BUSに定電流I−DATA−BUS(図3)を流し、リファレンスバスReference−BUSに定電流I−DATA−BUSよりも小さい定電流I−Rerefence−BUS(図3)を流す。定電流I−Rerefence−BUSは、定電流I−DATA−BUSの1/2が好ましい。差動増幅回路103は、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSに接続され、イネーブル信号out−enによりイネーブル状態にされてデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスRefence−BUSの差電圧を増幅して出力線OUTPUTに出力する。データバスDATA−BUSの他端は、メモリセルMCのビットラインBLに接続可能である。リファレンスバスReference−BUSの他端はオープンである。
図2は、図1のセンス回路の動作波形を示す。データバス電圧DATA−BUS−ON及びDATA−BUS−OFFは、それぞれメモリセルMCがオン状態及びオフ状態のときのデータバスDATA−BUSの電圧である。出力電圧OUTPUT−ON及びOUTPUT−OFFは、それぞれメモリセルMCがオン状態及びオフ状態のときの出力線OUTPUTの電圧である。
まず、プリチャージ期間TPの開始時に、活性化信号ld−en及び活性化パルスen−plsをLからHにする。活性化パルスen−plsは、プリチャージ期間TPだけ1ショットパルスでHになる。すると、プリチャージ回路101は、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSにプリチャージを行う。活性化信号ld−enは、プリチャージ中及びプリチャージ後もHになる。すると、ロード回路102は、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSに定電流を供給する。なお、図では、活性化パルスen−plsのHと活性化信号ld−enのHをずらして区別しているが、両者のHは実際には同じレベルである。
プリチャージ開始後、ワードラインWLをLからHにし、メモリセルMCを選択する。また、所定のビットラインBLをデータバスDATA−BUSに接続し、メモリセルMCを2次元行列状に選択する。選択されたメモリセルMCがオン状態又はオフ状態のいずれかにより、データバスDATA−BUSにはデータバス電圧DATA−BUS−ON又はDATA−BUS−OFFが生じる。リファレンスバスReference−BUSの電圧は、電圧DATA−BUS−ON及びDATA−BUS−OFFの中間の電圧になる。
次に、イネーブル信号out−enをLからHにする。すると、差動増幅回路103は、イネーブル状態になり、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSの2入力の差電圧を増幅して出力線OUTPUTに出力する。選択されたメモリセルMCがオン状態又はオフ状態のいずれかにより、出力線OUTPUTには電圧OUTPUT−ON又はOUTPUT−OFFが生じる。電圧OUTPUT−ONはHになる。電圧OUTPUT−OFFはLになる。
図3は、図2のデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSの電圧及びロード電流の拡大波形図である。プリチャージ回路101が活性化されると、一旦、電流I−DATA−BUSとして大きなピーク電流がデータバスDATA−BUSに流れ込み、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFを上昇させる。この電流ピークは、図16のピーク電流と同程度である。本実施形態においては、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFが所定の電圧まで上がったところでプリチャージ回路101は非活性化され、データバスDATA−BUSへのロード電流I−DATA−BUSは定電流ロード回路102によって制御されるようになる。図16では、CASCODE回路1401が、データバスDATA−BUSの電位が上昇するにつれてロード電流I−DATA−BUS−ON,I−DATA−BUS−OFFを減らしていく。これに対して、この定電流ロード回路102は、データバスDATA−BUSの電位にかかわらず一定の電流I−DATA−BUSを流し続ける。このロード電流I−DATA−BUSは、オン状態のメモリセルが流す電流値と同程度に設定されている。もしメモリセルがオン状態ならロード電流I−DATA−BUSがセル電流と相殺されてデータバス電圧DATA−BUS−ONはほぼ一定となる。逆に、もしメモリセルがオフ状態ならデータバス電圧DATA−BUS−OFFは直線的に上がり続ける。
定電流ロード回路102は、リファレンスバスReference−BUSにも、リファレンスバスReference−BUSの電位にも関わらず一定の電流I−Reference−BUSを流し続ける。この電流I−Reference−BUSは、メモリセルが流す電流値の半分程度に設定されている。リファレンスバスReference−BUSは、メモリセルのオフ状態のデータバス電圧DATA−BUS−OFFの半分の傾きで直線的に上がり続ける。データバス電圧DATA−BUS−OFFとリファレンスバスReference−BUSの電圧が直線的に上がり続けるために、差電圧ΔVが速く広がり、センス回路が出力を出せる時間が早くなり、アクセス速度を速めることが可能となる。
なお、データバスDATA−BUSに送り込まれるロード電流I−DATA−BUSは、メモリセルが流す電流と完全に一致する必要はなく、若干大きめでも良い。その場合、メモリセルオン状態のデータバス電圧DATA−BUS−ONはゆっくりと直線的に上昇するが、メモリセルオフ状態のデータバス電圧DATA−BUS−OFFも同じ分だけ上昇が早くなる。リファレンスバスReference−BUSへのロード電流I−Reference−BUSを、リファレンスバスReference−BUSの電圧が丁度両者の中間電位に来るよう調整すれば上記と全く同じ効果が得られる。
図4は、図1のプリチャージ回路101及び定電流ロード回路102の具体的な回路図の例を示す。まず、プリチャージ回路101の構成を説明する。pチャネルMOSトランジスタm11は、ゲートが基準電位(グランド電位)VSSに接続され、ソースが電源電位に接続され、ドレインがノードnode−11に接続される。nチャネルMOSトランジスタm12は、ゲート及びドレインが共にノードnode−11に接続され、ソースがノードnode−12に接続される。nチャネルMOSトランジスタm13は、ゲート及びドレインが共にノードnode−12に接続される。nチャネルMOSトランジスタm14は、ゲートが活性化パルスen−plsに接続され、ソースがグランド電位に接続され、ドレインがトランジスタm13のソースに接続される。nチャネルMOSトランジスタm15は、ゲートがノードnode−11に接続され、ドレインが電源電位に接続され、ソースがノードnode−13に接続される。nチャネルMOSトランジスタm16は、ゲートが活性化パルスen−plsに接続され、ドレインがノードnode−13に接続され、ソースがデータバスDATA−BUSに接続される。nチャネルMOSトランジスタm17は、ゲートが活性化パルスen−plsに接続され、ドレインがノードnode−13に接続され、ソースがリファレンスバスReference−BUSに接続される。
次に、定電流ロード回路102の構成を説明する。pチャネルMOSトランジスタm21,m22,m24は、ゲートがノードnode−21に接続され、ソースが電源電位に接続される。トランジスタm21及びm22はゲート幅が同じである。トランジスタm24のゲート幅はトランジスタm21,m22のゲート幅の1/2である。トランジスタm21のドレインは、ノードnode−21に接続される。nチャネルMOSトランジスタm20,m23,m25のゲートは活性化信号ld−enに接続される。トランジスタm20のソースは、グランド電位に接続される。抵抗r21は、ノードnode−21とトランジスタm20のドレインとの間に接続される。トランジスタm23は、ドレインがトランジスタm22のドレインに接続され、ソースがデータバスDATA−BUSに接続される。トランジスタm25は、ドレインがトランジスタm24のドレインに接続され、ソースがリファレンスバスReference−BUSに接続される。
次に、プリチャージ回路101の動作を説明する。スタンバイ時は活性化パルスen−plsがLであり、トランジスタm16とm17はオフしていて、プリチャージ回路101とデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSとは切り離されている。アクセスがかかると活性化パルスen−plsがHに上がり、トランジスタm14,m16,m17がオンする。トランジスタm12,m13はダイオード接続されているので、ノードnode−12はグランド電位からトランジスタしきい値電圧Vthの1つ分(1倍)上がり、ノードnode−11はグランド電位からトランジスタしきい値電圧Vthの2つ分(2倍)上がる。トランジスタm15はnチャネルでソースフォロワ動作するから、ノードnode−13はノードnode−11のトランジスタしきい値電圧Vthの1つ分下がり、つまりグランド電位からほぼトランジスタしきい値電圧Vthの1つ分上がる。トランジスタm16,m17による電圧ドロップはほとんどないため、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSもグランド電位からほぼトランジスタしきい値電圧Vthの1つ分上がる。後述する差動増幅回路103(図5及び図6)にとって、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSの入力信号がもしVSS+Vth未満だと、増幅動作が不能になってしまう。そこで、プリチャージ回路101がこのような構成になっていることにより、それが防止されている。データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSには、トランジスタしきい値電圧の1以上の整数倍の電圧を供給することによりプリチャージする。このようにしてプリチャージ動作が行われた後、活性化パルスen−plsはLに落ち、プリチャージ回路101とデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSとは切り離される。
次に、定電流ロード回路102の動作を説明する。スタンバイ時は活性化信号ld−enがLであり、トランジスタm23とm25はオフしていて、定電流ロード回路102とデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSとは切り離されている。また、抵抗r21には電流が流れていない。アクセスがかかって、プリチャージが完了する頃に活性化信号ld−enがHとなり、まず抵抗r21に電流が流れる。抵抗r21の抵抗値はメモリセルのオン電流と同程度の一定電流I−DATA−BUSが流れるように調整されている。トランジスタm21とm22はミラー回路を構成しており、これによりトランジスタm22にはドレイン電圧値によらずに上記と同一の一定電流I−DATA−BUSが流れる。結局、データバスDATA−BUSには定電流I−DATA−BUSが流れ込む。トランジスタm24は、同様に、トランジスタm21とミラー回路を構成するが、こちらはそのチャネル幅(ゲート幅)がトランジスタm21の半分にしてある。従って、トランジスタm24には、ドレイン電圧によらず一定電流I−Reference−BUSが流れる。結局、リファレンスバスReference−BUSには、定電流I−Reference−BUSが流れ込む。定電流I−Reference−BUSは、定電流I−DATA−BUSの1/2の大きさである。もしメモリセルがオン状態ならロード電流I−DATA−BUSがメモリセル電流と相殺されてデータバス電圧DATA−BUS−ONはほぼ一定となる。一方、もしメモリセルがオフ状態ならデータバス電圧DATA−BUS−OFFは直線的に上がり続ける。リファレンスバスReference−BUSはデータバスDATA−BUSと同じ容量になるよう調整されている。電流I−Reference−BUSはデータバスDATA−BUSに送り込まれる電流I−DATA−BUSの半分の電流であるため、リファレンスバスReference−BUSの電圧はメモリセルオフ状態のデータバス電圧DATA−BUS−OFFの半分の傾きで上昇する。このようにして図3の動作波形が得られる。
本実施形態においては、差動増幅回路103は、通常の半導体装置で使用されているものを使うことが出来る。例えば図5に示すカレントミラーアンプでも良いし、図6に示すラッチ型アンプでも良い。または、プリアンプとメインアンプの2段構成にして、プリアンプをカレントミラーアンプ、メインアンプをラッチ型にしても良いし、プリアンプもメインアンプもカレントミラーアンプにしても良い。
図5は、差動増幅回路103の第1の回路例を示す。pチャネルMOSトランジスタ501及び502のソースは、電源電位に接続される。トランジスタ501のドレインは、出力線OUTPUTに接続される。トランジスタ502は、ゲート及びドレインが相互に接続される。nチャネルMOSトランジスタ503は、ゲートがデータバスDATA−BUSに接続され、ドレインが出力線OUTPUTに接続される。nチャネルMOSトランジスタ504は、ゲートがリファレンスバスReference−BUSに接続され、ドレインがトランジスタ501及び502のゲートに接続される。nチャネルMOSトランジスタ505は、ドレインがトランジスタ503及び504のソースに接続され、ソースがグランド電位に接続される。インバータ506は、イネーブル信号out−enの論理反転信号を出力する。pチャネルMOSトランジスタ507は、ゲートがインバータ506の出力に接続され、ソースが電源電位に接続される。抵抗508は、トランジスタ507のドレイン及びトランジスタ505のゲート間に接続される。nチャネルMOSトランジスタ509は、ゲート及びドレインが共にトランジスタ505のゲートに接続され、ソースがグランド電位に接続される。
図6は、差動増幅回路103の第2の回路例を示す。pチャネルMOSトランジスタ601及び602のソースは電源電位に接続される。nチャネルMOSトランジスタ603は、ゲートが出力線OUTPUTに接続され、ドレインがトランジスタ601のドレインに接続され、ソースがnチャネルMOSトランジスタ605のドレインに接続される。トランジスタ601のゲートは、出力線OUTPUTに接続される。nチャネルMOSトランジスタ604は、ゲートがトランジスタ601のドレインに接続され、ドレインが出力線OUTPUTに接続され、ソースがnチャネルMOSトランジスタ606のドレインに接続される。トランジスタ602のゲートは、トランジスタ601のドレインに接続される。nチャネルMOSトランジスタ605は、ゲートがデータバスDATA−BUSに接続され、ソースがnチャネルMOSトランジスタ607のドレインに接続される。nチャネルMOSトランジスタ606は、ゲートがリファレンスバスReference−BUSに接続され、ソースがトランジスタ607のドレインに接続される。トランジスタ607は、ゲートがイネーブル信号out−enに接続され、ソースがグランド電位に接続される。
メモリセル電流は電源電圧や温度等の動作環境によって変化する。例えばメモリセル電流が増えた場合、メモリセル情報が出易くなるため、差動増幅回路103の動作マージンを良くすることが出来得る。第1の実施形態の方式では、動作環境に応じて、メモリセルがオン状態のときはデータバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの差が付きやすくなるものの、メモリセルがオフ状態のときはその影響を受けない。従って、メモリセルのオン状態とオフ状態を合わせたトータルの性能としてはマージンが良くなったとは言えない。ロード電流I−DATA−BUSがメモリセル電流の変化に応じて変化すれば、メモリセルのオン状態とオフ状態の両方のマージンを良くすることが可能である。そのような実施形態を、第2の実施形態として、以下、説明する。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態による定電流ロード回路102(図1)の構成例を示す。本実施形態は、図1の定電流ロード回路102以外の部分は、第1の実施形態と同じである。まず、定電流ロード回路の構成を説明する。pチャネルMOSトランジスタm31は、ゲートがグランド電位に接続され、ソースが電源電位に接続され、ドレインがノードnode−31に接続される。nチャネルMOSトランジスタm32は、ゲート及びドレインが共にノードnode−31に接続され、ソースがノードnode−34に接続される。nチャネルMOSトランジスタm33は、ゲート及びドレインが共にノードnode−34に接続される。nチャネルMOSトランジスタm34は、ゲートが活性化信号ld−enに接続され、ソースがグランド電位に接続され、ドレインがトランジスタm33のソースに接続される。
pチャネルMOSトランジスタm35,m39,m41は、ソースが電源電位に接続され、ゲートがノードnode−32に接続される。トランジスタm35及びm39は、ゲート幅が同じである。トランジスタm41のゲート幅は、トランジスタm35,m39のゲート幅の1/2である。nチャネルMOSトランジスタm36は、ゲートがノードnode−31に接続され、ドレインがノードnode−32に接続される。nチャネルMOSトランジスタm37,m40,m42のゲートは、活性化信号ld−enに接続される。トランジスタm37は、ドレインがトランジスタm36のソースに接続され、ソースがノードnode−33に接続される。トランジスタm40は、ドレインがトランジスタm39のドレインに接続され、ソースがデータバスDATA−BUSに接続される。トランジスタm42は、ドレインがトランジスタm41のドレインに接続され、ソースがリファレンスバスReference−BUSに接続される。
次に、ロード回路の動作を説明する。トランジスタm31〜m34は、図4のトランジスタm11〜m14と同じ構成である。そのため、上記の説明と同様に、node−31には、トランジスタしきい値電圧Vthの2倍の電圧が生じる。トランジスタm36はゲートがノードnode−31に接続されるので、ノードnode−33にはしきい値電圧Vthの1倍の電圧が生じる。
トランジスタm38は、リファレンス用に特別に用意したリファレンスメモリセル(ダミーメモリセル)であり、そのフローティングゲートにはマイナスの電荷は溜まっていない。リファレンスメモリセルm38は、上記のメモリセルMC同一構造を有する。アクセスがかかると、リファレンスワードラインRef−WLは通常のワードラインWLと同じ電位に昇圧される。さらに、ノードnode−33は基準電位(グランド電位)からほぼしきい値電圧Vthの1倍となるよう構成されているので、ロード回路の活性化時、リファレンスメモリセルm38のコントロールゲート、ソース及びドレインには、選択されたメモリセルMCのコントロールゲート、ソース及びドレインと同一の電圧がそれぞれ供給されることになる。その結果、リファレンスメモリセルm38は、オン状態のメモリセルMCと同じ値の電流を流す。電源電圧や温度が変動しても、リファレンスメモリセルm38に流れる電流はオン状態のメモリセルMCと同じ値となる。
リファレンスメモリセルm38に流れる電流はトランジスタm35にも流れ、トランジスタm35とm39がミラー回路を構成しているためデータバスDATA−BUSにも同じ値の電流が流れる。トランジスタm35とm41もミラー回路を構成しているが、トランジスタm41のチャネル幅はトランジスタm35の半分となっているので、リファレンスバスReference−BUSには半分の電流が流れる。このように構成すると、電源電圧や温度が変動してメモリセル電流が増加した場合に、データバスDATA−BUSに流れ込む電流が同じく増加し、もしメモリセルがオン状態ならデータバスDATA−BUSは電位一定、もしオフ状態なら電流増加分に応じた速さでデータバスDATA−BUSの電位が上昇し、リファレンスバスReference−BUSもその半分の傾きで電位が上昇するため、差動増幅回路の動作マージンを良くすることが出来る。
通常の半導体装置においてセンス回路入力に必要な差電圧ΔV(図3)は、10mV程度の値となる。従って、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSは、プリチャージ動作を完了した直後で、かつ、メモリセル電流が流れ始める直前のタイミングにおいて、数mVの差電圧も生じないようにされていなければならない。つまり、図3において、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの電圧を示す3本の直線は、その始まりにおいて一点301に収束していなければならない。このように厳密な電圧差管理が必要なデータバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSであるが、データバスDATA−BUSは配線長が非常に長いため、寄生抵抗の影響により、その末端まで電圧を制御するのは実はとても困難なことである。例えば、プリチャージ回路101(図4)に接続している一点においてデータバスDATA−BUSが所望の電位にあったとしても、その反対側のデータバスDATA−BUSの末端においては電位が数mV下がっていることもある。このような状況でデータバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSを図3に示すような理想的な波形で動かすことは大きな困難を伴う。この問題を解決する実施形態を次に示す。
(第3の実施形態)
図8〜図11は、本発明の第3の実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す。本実施形態は、2本のバスDATA−BUS−0及びDATA−BUS−1のうちの一方をデータバスDATA−BUSとし、他方をリファレンスバスReference−BUSとして切り替えて使用するものである。本実施形態は、第2の実施形態と異なる点のみを以下説明する。その他の点については、本実施形態は第2の実施形態と同じである。
図8は、定電流ロード回路102(図1)の構成例を示す。本実施形態では、第2の実施形態(図7)のデータバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの代わりに、バスDATA−BUS−0とDATA−BUS−1が接続されている。これらは、どちらもメモリセル情報を伝えるためのデータバスであるが、アドレスにより、一方にメモリセル情報が伝えられるときには他方にメモリセル情報が伝えられない構成になっている。すなわち、一方がデータバス、他方がリファレンスバスとして使用される。このようにすると、データバスとして使用されるバスとリファレンスバスとして使用されるバスの間の寄生容量と寄生抵抗が同一になる。そのため、プリチャージ動作を完了した直後で、かつ、メモリセル電流が流れ始める直前のタイミング301(図3)において、両者のバス間の差電圧を完全に無くすことが出来る。たとえプリチャージ回路101から遠いデータバスのバス末端において電位が数mV下がっていたとしても、リファレンスバスとして使われるバス末端においても電位が数mV下がっているはずである。そのため、このバス末端の電位低下は両者のバス間の電圧差を生じるものとはならない。
さらに、このロード回路は、図7のロード回路のトランジスタm40及びm42の代わりに、トランジスタm61〜m64を設ける。その他の点については、図8のロード回路は、図7のロード回路と同じである。nチャネルMOSトランジスタm61は、ゲートが選択信号SEL0に接続され、ドレインがトランジスタm39のドレインに接続され、ソースがバスDATA−BUS−0に接続される。nチャネルMOSトランジスタm63は、ゲートが選択信号SEL1に接続され、ドレインがトランジスタm41のドレインに接続され、ソースがバスDATA−BUS−0に接続される。nチャネルMOSトランジスタm62は、ゲートが選択信号SEL0に接続され、ドレインがトランジスタm41のドレインに接続され、ソースがバスDATA−BUS−1に接続される。nチャネルMOSトランジスタm64は、ゲートが選択信号SEL1に接続され、ドレインがトランジスタm39のドレインに接続され、ソースがバスDATA−BUS−1に接続される。
バスDATA−BUS−0にメモリセル情報を伝えるときは選択信号SEL0がHとなってトランジスタm61,m62をオンとし、選択信号SEL1がLとなってトランジスタm63,m64をオフする。この場合、メモリセルMCに接続するデータバスとして使用される一方のバスDATA−BUS−0に、オン状態のメモリセルMCと同じ値の電流を流し、リファレンスバスとして使用される他方のバスDATA−BUS−1にその半分の電流を流す。
一方、バスDATA−BUS−1にメモリセル情報を伝えるときは選択信号SEL1がHとなってトランジスタm63,m64をオンとし、選択信号SEL0がLとなってトランジスタm61,m62をオフする。この場合、メモリセルMCに接続するデータバスとして使用される一方のバスDATA−BUS−1に、オン状態のメモリセルMCと同じ値の電流を流し、リファレンスバスとして使用される他方のバスDATA−BUS−0にその半分の電流を流す。
図9は、本実施形態におけるメモリセルアレイの構成例を示す。メモリセルアレイは、複数のメモリセルMCを含む複数のセクタSC0,SC1等に分割される。ローカルビットラインLBL00,LBL01,LBL10,LBL11は、セクタSC0等内でメモリセルMCに接続するためのビットラインである。グローバルビットラインGBL0,GBL1は、複数のセクタSC0,SC1等にまたがり、複数のローカルビットラインLBL00等のうちの1本にそれぞれ選択的に接続するためのビットラインである。
nチャネルMOSトランジスタ901は、ゲートが選択信号S00に接続され、ドレインがメモリセルMCに接続され、ソースがグローバルビットラインGBL0に接続される。nチャネルMOSトランジスタ902は、ゲートが選択信号S01に接続され、ドレインがメモリセルMCに接続され、ソースがグローバルビットラインGBL1に接続される。nチャネルMOSトランジスタ903は、ゲートが選択信号S10に接続され、ドレインがメモリセルMCに接続され、ソースがグローバルビットラインGBL0に接続される。nチャネルMOSトランジスタ904は、ゲートが選択信号S11に接続され、ドレインがメモリセルMCに接続され、ソースがグローバルビットラインGBL1に接続される。nチャネルMOSトランジスタ905は、ゲートが選択信号GBL−SELに接続され、ドレインがグローバルビットラインGBL0に接続され、ソースがバスDATA−BUS−0に接続される。nチャネルMOSトランジスタ906は、ゲートが選択信号GBL−SELに接続され、ドレインがグローバルビットラインGBL1に接続され、ソースがバスDATA−BUS−1に接続される。nチャネルMOSトランジスタ907は、ゲートがショート信号SHに接続され、ドレイン及びソースがグローバルビットラインGBL0及びGBL1に接続される。
このメモリセルアレイは、複数のセクタSC0,SC1等に分けられ、ビットラインBLもセクタSC0等内のローカルビットラインLBL00,LBL01,LBL10,LBL11等と複数セクタSC0等にまたがるグローバルビットラインGBL1,GBL1に階層化されている。例えば、ワードラインWL00とローカルビットラインLBL00の交点にあるメモリセルMCが選択された場合、まずワードラインWL00が高電位に持ち上げられる。続いて、選択信号S00がHになってローカルビットラインLBL00がグローバルビットラインGBL0と接続し、さらに選択信号GBL−SELがHとなって、グローバルビットラインGBL0がバスDATA−BUS−0と接続される。このとき、同時に選択信号S11もHとなって、ローカルビットラインLBL11とグローバルビットラインGBL1とバスDATA−BUS−1が接続される。ローカルビットラインLBL11に接続するメモリセルMCはワードラインWL10,WL11がLのままなので、バスDATA−BUS−1にメモリセル情報が出力されることはない。このようにして、ローカルビットラインLBL00、グローバルビットラインGBL0及びバスDATA−BUS−0のひとつながりと、総寄生抵抗と総寄生容量がほとんど等価なローカルビットラインLBL11、グローバルビットラインGBL1及びバスDATA−BUS−1のひとつながりが形成される。前者のバスはデータバスとして使用され、後者のバスはセル情報が出て来ないため、リファレンスバスとして使用することが可能となる。使用する対のセクタSC0及びセクタSC1は、相互に隣接したセクタである。
ローカルビットラインLBL01につながるメモリセルMCが選択された場合は、選択信号S01とS10がHとなってローカルビットラインLBL01、グローバルビットラインGBL1及びバスDATA−BUS−1のひとつながりがデータバスとしてメモリセル情報を伝え、ローカルビットラインLBL10、グローバルビットラインGBL0及びバスDATA−BUS−0のひとつながりがリファレンスバスとして使用される。
ローカルビットラインLBL10につながるメモリセルMCが選択された場合は、選択信号S10とS01がHとなってローカルビットラインLBL10、グローバルビットラインGBL0及びバスDATA−BUS−0のひとつながりがデータバスとしてメモリセル情報を伝え、ローカルビットラインLBL01、グローバルビットラインGBL1及びバスDATA−BUS−1のひとつながりがリファレンスバスとして使用される。
ローカルビットラインLBL11につながるメモリセルMCが選択された場合は、選択信号S11とS00がHとなってローカルビットラインLBL11、グローバルビットラインGBL1及びバスDATA−BUS−1のひとつながりがデータバスとしてメモリセル情報を伝え、ローカルビットラインLBL00、グローバルビットラインGBL0及びバスDATA−BUS−0のひとつながりがリファレンスバスとして使用される。
以上のように、第1のセクタ内のメモリセルが選択されたときには、そのメモリセルに接続される第1のローカルビットラインが第1のグローバルビットラインに接続され、第1のセクタとは異なる第2のセクタ内の第2のローカルビットラインが第2のグローバルビットラインに接続される。その際、第1のローカルビットライン及び第1のグローバルビットラインの組みをデータバスとして使用し、第2のローカルビットライン及び第2のグローバルビットラインの組みをリファレンスバスとして使用する。
本実施形態では、さらに、バスDATA−BUS−0及びDATA−BUS−1の間の初期差電圧をさらに完全に無くすために、グローバルビットラインGBL0及びGBL1の対をショートするためのnチャネルMOSトランジスタ907を設けている。このトランジスタ907は、プリチャージ回路101を活性化する活性化パルスen−plsとほぼ同じタイミングでHとなるショート信号SHによって制御され、プリチャージ期間中にグローバルビットラインGBL0及びGBL1の対に差電圧が付くのを完全に抑えている。
図10は、図9の選択信号S00,S01,S10及びS11を生成するためのローカルビットライン選択信号発生回路を示す。排他的論理和回路1001は、アドレスAn及びAmを入力し、それらの排他的論理和を出力する。インバータ1002は、排他的論理和回路1001の出力を入力し、その論理反転信号を出力する。排他的論理和回路1001の出力が選択信号S00及びS11になる。インバータ1002の出力が選択信号S01及びS10になる。
アドレスAnは、LでグローバルビットラインGBL0を、HでグローバルビットラインGBL1を選択するアドレスである。アドレスAmは、LでセクタSC0を、HでセクタSC1を選択するアドレスである。ローカルビットラインLBL00につながるメモリセルを選択するときはAm=An=Lとなり、両者の排他的論理和によって選択信号S00とS11がHとなる。ローカルビットラインLBL11につながるセルを選択するときはAm=An=Hとなるが、両者の排他的論理和によって、やはり選択信号S00とS11がHとなる。それ以外のときは選択信号S01とS10がHとなる。
図11は、本実施形態における差動増幅回路103(図1)の構成例を示す。以下、この差動増幅回路が、図5の差動増幅回路と異なる点のみを説明する。増幅部1101及び1102は、同様の構成を有し、並列に接続される。まず、増幅部1101の構成を説明する。トランジスタ503は、ゲートがバスDATA−BUS−0に接続され、ドレインがトランジスタ501のドレインに接続される。nチャネルMOSトランジスタ1111は、ゲートがアドレス/Anに接続され、ドレインがトランジスタ503のソースに接続され、ソースがトランジスタ505のドレインに接続される。トランジスタ504は、ゲートがバスDATA−BUS−1に接続され、ドレインがトランジスタ502のドレインに接続される。nチャネルMOSトランジスタ1112は、ゲートがアドレス/Anに接続され、ドレインがトランジスタ504のソースに接続され、ソースがトランジスタ505のドレインに接続される。
次に、増幅部1102の構成を説明する。トランジスタ503のゲートがバスDATA−BUS−1に接続され、トランジスタ504のゲートがバスDATA−BUS−0に接続される。また、トランジスタ1111及び1112のゲートがアドレスAnに接続される。その他の点については、増幅部1102は、増幅部1101と同じである。
本実施形態の場合は、バスDATA−BUS−0にメモリセル情報が出る場合とバスDATA−BUS−1にメモリセル情報が出る場合があり、アドレスによってどちらのバス情報を出力線OUTPUTに送るか選択しなければならない。バスDATA−BUS−0が選ばれるときにはアドレスAn=Lであり、従ってその反転信号であるアドレス/AnがHとなってバスDATA−BUS−0をデータバス、バスDATA−BUS−1をリファレンスバスとしてデータを出力線OUTPUTに伝える。逆に、バスDATA−BUS−1が選ばれるときにはアドレスAn=Hであり、それによって、バスDATA−BUS−1をデータバス、バスDATA−BUS−0をリファレンスバスとしてデータを出力線OUTPUTに伝える。
なお、図8における選択信号SEL0はアドレス/Anと同一、選択信号SEL1はアドレスAnと同一の信号で良い。
以上、図8〜図11に示した回路の組み合わせによって、データバス及びリファレンスバスの寄生抵抗及び寄生容量に影響されずに、高速にセンス動作を行う半導体記憶装置を構成することができる。
第1〜第3の実施形態によれば、データバスに第1の定電流を流し、リファレンスバスに第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流すことにより、データバスとリファレンスバスの差電圧が速く広がり、センス回路が出力を出せる時間が早くなり、アクセス速度を速めることが可能となる。また、通常のメモリセルを使うので、製造工程になんらのコストアップをもたらすことなく、不揮発性半導体記憶装置のアクセス速度を向上させることができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
図13に、本発明の第1の実施形態による不揮発性半導体記憶装置(メモリ装置)の構成例を示す。図12に、図13の不揮発性メモリセルMCの例を示す。これらの詳細は、上記の説明と同じである。
図1は、図13のセンス回路1304の構成例を示す。データバス(線)DATA−BUSは、図13のメモリセルMCに接続するための線である。リファレンスバス(線)Reference−BUSは、リファレンスのための線である。プリチャージ回路101は、データバスDATA−BUS及びレファレンスバスReference−BUSに接続され、活性化パルスen−plsにより活性化されてデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSをプリチャージする。定電流ロード回路102は、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSに接続され、活性化信号ld−enにより活性化され、データバスDATA−BUSに定電流I−DATA−BUS(図3)を流し、リファレンスバスReference−BUSに定電流I−DATA−BUSよりも小さい定電流I−Rerefence−BUS(図3)を流す。定電流I−Rerefence−BUSは、定電流I−DATA−BUSの1/2が好ましい。差動増幅回路103は、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSに接続され、イネーブル信号out−enによりイネーブル状態にされてデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスRefence−BUSの差電圧を増幅して出力線OUTPUTに出力する。データバスDATA−BUSの他端は、メモリセルMCのビットラインBLに接続可能である。リファレンスバスReference−BUSの他端はオープンである。
図2は、図1のセンス回路の動作波形を示す。データバス電圧DATA−BUS−ON及びDATA−BUS−OFFは、それぞれメモリセルMCがオン状態及びオフ状態のときのデータバスDATA−BUSの電圧である。出力電圧OUTPUT−ON及びOUTPUT−OFFは、それぞれメモリセルMCがオン状態及びオフ状態のときの出力線OUTPUTの電圧である。
まず、プリチャージ期間TPの開始時に、活性化信号ld−en及び活性化パルスen−plsをLからHにする。活性化パルスen−plsは、プリチャージ期間TPだけ1ショットパルスでHになる。すると、プリチャージ回路101は、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSにプリチャージを行う。活性化信号ld−enは、プリチャージ中及びプリチャージ後もHになる。すると、ロード回路102は、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSに定電流を供給する。なお、図では、活性化パルスen−plsのHと活性化信号ld−enのHをずらして区別しているが、両者のHは実際には同じレベルである。
プリチャージ開始後、ワードラインWLをLからHにし、メモリセルMCを選択する。また、所定のビットラインBLをデータバスDATA−BUSに接続し、メモリセルMCを2次元行列状に選択する。選択されたメモリセルMCがオン状態又はオフ状態のいずれかにより、データバスDATA−BUSにはデータバス電圧DATA−BUS−ON又はDATA−BUS−OFFが生じる。リファレンスバスReference−BUSの電圧は、電圧DATA−BUS−ON及びDATA−BUS−OFFの中間の電圧になる。
次に、イネーブル信号out−enをLからHにする。すると、差動増幅回路103は、イネーブル状態になり、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSの2入力の差電圧を増幅して出力線OUTPUTに出力する。選択されたメモリセルMCがオン状態又はオフ状態のいずれかにより、出力線OUTPUTには電圧OUTPUT−ON又はOUTPUT−OFFが生じる。電圧OUTPUT−ONはHになる。電圧OUTPUT−OFFはLになる。
図3は、図2のデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSの電圧及びロード電流の拡大波形図である。プリチャージ回路101が活性化されると、一旦、電流I−DATA−BUSとして大きなピーク電流がデータバスDATA−BUSに流れ込み、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFを上昇させる。この電流ピークは、図16のピーク電流と同程度である。本実施形態においては、データバス電圧DATA−BUS−ON,DATA−BUS−OFFが所定の電圧まで上がったところでプリチャージ回路101は非活性化され、データバスDATA−BUSへのロード電流I−DATA−BUSは定電流ロード回路102によって制御されるようになる。図16では、CASCODE回路1401が、データバスDATA−BUSの電位が上昇するにつれてロード電流I−DATA−BUS−ON,I−DATA−BUS−OFFを減らしていく。これに対して、この定電流ロード回路102は、データバスDATA−BUSの電位にかかわらず一定の電流I−DATA−BUSを流し続ける。このロード電流I−DATA−BUSは、オン状態のメモリセルが流す電流値と同程度に設定されている。もしメモリセルがオン状態ならロード電流I−DATA−BUSがセル電流と相殺されてデータバス電圧DATA−BUS−ONはほぼ一定となる。逆に、もしメモリセルがオフ状態ならデータバス電圧DATA−BUS−OFFは直線的に上がり続ける。
定電流ロード回路102は、リファレンスバスReference−BUSにも、リファレンスバスReference−BUSの電位にも関わらず一定の電流I−Reference−BUSを流し続ける。この電流I−Reference−BUSは、メモリセルが流す電流値の半分程度に設定されている。リファレンスバスReference−BUSは、メモリセルのオフ状態のデータバス電圧DATA−BUS−OFFの半分の傾きで直線的に上がり続ける。データバス電圧DATA−BUS−OFFとリファレンスバスReference−BUSの電圧が直線的に上がり続けるために、差電圧ΔVが速く広がり、センス回路が出力を出せる時間が早くなり、アクセス速度を速めることが可能となる。
なお、データバスDATA−BUSに送り込まれるロード電流I−DATA−BUSは、メモリセルが流す電流と完全に一致する必要はなく、若干大きめでも良い。その場合、メモリセルオン状態のデータバス電圧DATA−BUS−ONはゆっくりと直線的に上昇するが、メモリセルオフ状態のデータバス電圧DATA−BUS−OFFも同じ分だけ上昇が早くなる。リファレンスバスReference−BUSへのロード電流I−Reference−BUSを、リファレンスバスReference−BUSの電圧が丁度両者の中間電位に来るよう調整すれば上記と全く同じ効果が得られる。
図4は、図1のプリチャージ回路101及び定電流ロード回路102の具体的な回路図の例を示す。まず、プリチャージ回路101の構成を説明する。pチャネルMOSトランジスタm11は、ゲートが基準電位(グランド電位)VSSに接続され、ソースが電源電位に接続され、ドレインがノードnode−11に接続される。nチャネルMOSトランジスタm12は、ゲート及びドレインが共にノードnode−11に接続され、ソースがノードnode−12に接続される。nチャネルMOSトランジスタm13は、ゲート及びドレインが共にノードnode−12に接続される。nチャネルMOSトランジスタm14は、ゲートが活性化パルスen−plsに接続され、ソースがグランド電位に接続され、ドレインがトランジスタm13のソースに接続される。nチャネルMOSトランジスタm15は、ゲートがノードnode−11に接続され、ドレインが電源電位に接続され、ソースがノードnode−13に接続される。nチャネルMOSトランジスタm16は、ゲートが活性化パルスen−plsに接続され、ドレインがノードnode−13に接続され、ソースがデータバスDATA−BUSに接続される。nチャネルMOSトランジスタm17は、ゲートが活性化パルスen−plsに接続され、ドレインがノードnode−13に接続され、ソースがリファレンスバスReference−BUSに接続される。
次に、定電流ロード回路102の構成を説明する。pチャネルMOSトランジスタm21,m22,m24は、ゲートがノードnode−21に接続され、ソースが電源電位に接続される。トランジスタm21及びm22はゲート幅が同じである。トランジスタm24のゲート幅はトランジスタm21,m22のゲート幅の1/2である。トランジスタm21のドレインは、ノードnode−21に接続される。nチャネルMOSトランジスタm20,m23,m25のゲートは活性化信号ld−enに接続される。トランジスタm20のソースは、グランド電位に接続される。抵抗r21は、ノードnode−21とトランジスタm20のドレインとの間に接続される。トランジスタm23は、ドレインがトランジスタm22のドレインに接続され、ソースがデータバスDATA−BUSに接続される。トランジスタm25は、ドレインがトランジスタm24のドレインに接続され、ソースがリファレンスバスReference−BUSに接続される。
次に、プリチャージ回路101の動作を説明する。スタンバイ時は活性化パルスen−plsがLであり、トランジスタm16とm17はオフしていて、プリチャージ回路101とデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSとは切り離されている。アクセスがかかると活性化パルスen−plsがHに上がり、トランジスタm14,m16,m17がオンする。トランジスタm12,m13はダイオード接続されているので、ノードnode−12はグランド電位からトランジスタしきい値電圧Vthの1つ分(1倍)上がり、ノードnode−11はグランド電位からトランジスタしきい値電圧Vthの2つ分(2倍)上がる。トランジスタm15はnチャネルでソースフォロワ動作するから、ノードnode−13はノードnode−11のトランジスタしきい値電圧Vthの1つ分下がり、つまりグランド電位からほぼトランジスタしきい値電圧Vthの1つ分上がる。トランジスタm16,m17による電圧ドロップはほとんどないため、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSもグランド電位からほぼトランジスタしきい値電圧Vthの1つ分上がる。後述する差動増幅回路103(図5及び図6)にとって、データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSの入力信号がもしVSS+Vth未満だと、増幅動作が不能になってしまう。そこで、プリチャージ回路101がこのような構成になっていることにより、それが防止されている。データバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSには、トランジスタしきい値電圧の1以上の整数倍の電圧を供給することによりプリチャージする。このようにしてプリチャージ動作が行われた後、活性化パルスen−plsはLに落ち、プリチャージ回路101とデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSとは切り離される。
次に、定電流ロード回路102の動作を説明する。スタンバイ時は活性化信号ld−enがLであり、トランジスタm23とm25はオフしていて、定電流ロード回路102とデータバスDATA−BUS及びリファレンスバスReference−BUSとは切り離されている。また、抵抗r21には電流が流れていない。アクセスがかかって、プリチャージが完了する頃に活性化信号ld−enがHとなり、まず抵抗r21に電流が流れる。抵抗r21の抵抗値はメモリセルのオン電流と同程度の一定電流I−DATA−BUSが流れるように調整されている。トランジスタm21とm22はミラー回路を構成しており、これによりトランジスタm22にはドレイン電圧値によらずに上記と同一の一定電流I−DATA−BUSが流れる。結局、データバスDATA−BUSには定電流I−DATA−BUSが流れ込む。トランジスタm24は、同様に、トランジスタm21とミラー回路を構成するが、こちらはそのチャネル幅(ゲート幅)がトランジスタm21の半分にしてある。従って、トランジスタm24には、ドレイン電圧によらず一定電流I−Reference−BUSが流れる。結局、リファレンスバスReference−BUSには、定電流I−Reference−BUSが流れ込む。定電流I−Reference−BUSは、定電流I−DATA−BUSの1/2の大きさである。もしメモリセルがオン状態ならロード電流I−DATA−BUSがメモリセル電流と相殺されてデータバス電圧DATA−BUS−ONはほぼ一定となる。一方、もしメモリセルがオフ状態ならデータバス電圧DATA−BUS−OFFは直線的に上がり続ける。リファレンスバスReference−BUSはデータバスDATA−BUSと同じ容量になるよう調整されている。電流I−Reference−BUSはデータバスDATA−BUSに送り込まれる電流I−DATA−BUSの半分の電流であるため、リファレンスバスReference−BUSの電圧はメモリセルオフ状態のデータバス電圧DATA−BUS−OFFの半分の傾きで上昇する。このようにして図3の動作波形が得られる。
本実施形態においては、差動増幅回路103は、通常の半導体装置で使用されているものを使うことが出来る。例えば図5に示すカレントミラーアンプでも良いし、図6に示すラッチ型アンプでも良い。または、プリアンプとメインアンプの2段構成にして、プリアンプをカレントミラーアンプ、メインアンプをラッチ型にしても良いし、プリアンプもメインアンプもカレントミラーアンプにしても良い。
図5は、差動増幅回路103の第1の回路例を示す。pチャネルMOSトランジスタ501及び502のソースは、電源電位に接続される。トランジスタ501のドレインは、出力線OUTPUTに接続される。トランジスタ502は、ゲート及びドレインが相互に接続される。nチャネルMOSトランジスタ503は、ゲートがデータバスDATA−BUSに接続され、ドレインが出力線OUTPUTに接続される。nチャネルMOSトランジスタ504は、ゲートがリファレンスバスReference−BUSに接続され、ドレインがトランジスタ501及び502のゲートに接続される。nチャネルMOSトランジスタ505は、ドレインがトランジスタ503及び504のソースに接続され、ソースがグランド電位に接続される。インバータ506は、イネーブル信号out−enの論理反転信号を出力する。pチャネルMOSトランジスタ507は、ゲートがインバータ506の出力に接続され、ソースが電源電位に接続される。抵抗508は、トランジスタ507のドレイン及びトランジスタ505のゲート間に接続される。nチャネルMOSトランジスタ509は、ゲート及びドレインが共にトランジスタ505のゲートに接続され、ソースがグランド電位に接続される。
図6は、差動増幅回路103の第2の回路例を示す。pチャネルMOSトランジスタ601及び602のソースは電源電位に接続される。nチャネルMOSトランジスタ603は、ゲートが出力線OUTPUTに接続され、ドレインがトランジスタ601のドレインに接続され、ソースがnチャネルMOSトランジスタ605のドレインに接続される。トランジスタ601のゲートは、出力線OUTPUTに接続される。nチャネルMOSトランジスタ604は、ゲートがトランジスタ601のドレインに接続され、ドレインが出力線OUTPUTに接続され、ソースがnチャネルMOSトランジスタ606のドレインに接続される。トランジスタ602のゲートは、トランジスタ601のドレインに接続される。nチャネルMOSトランジスタ605は、ゲートがデータバスDATA−BUSに接続され、ソースがnチャネルMOSトランジスタ607のドレインに接続される。nチャネルMOSトランジスタ606は、ゲートがリファレンスバスReference−BUSに接続され、ソースがトランジスタ607のドレインに接続される。トランジスタ607は、ゲートがイネーブル信号out−enに接続され、ソースがグランド電位に接続される。
メモリセル電流は電源電圧や温度等の動作環境によって変化する。例えばメモリセル電流が増えた場合、メモリセル情報が出易くなるため、差動増幅回路103の動作マージンを良くすることが出来得る。第1の実施形態の方式では、動作環境に応じて、メモリセルがオン状態のときはデータバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの差が付きやすくなるものの、メモリセルがオフ状態のときはその影響を受けない。従って、メモリセルのオン状態とオフ状態を合わせたトータルの性能としてはマージンが良くなったとは言えない。ロード電流I−DATA−BUSがメモリセル電流の変化に応じて変化すれば、メモリセルのオン状態とオフ状態の両方のマージンを良くすることが可能である。そのような実施形態を、第2の実施形態として、以下、説明する。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態による定電流ロード回路102(図1)の構成例を示す。本実施形態は、図1の定電流ロード回路102以外の部分は、第1の実施形態と同じである。まず、定電流ロード回路の構成を説明する。pチャネルMOSトランジスタm31は、ゲートがグランド電位に接続され、ソースが電源電位に接続され、ドレインがノードnode−31に接続される。nチャネルMOSトランジスタm32は、ゲート及びドレインが共にノードnode−31に接続され、ソースがノードnode−34に接続される。nチャネルMOSトランジスタm33は、ゲート及びドレインが共にノードnode−34に接続される。nチャネルMOSトランジスタm34は、ゲートが活性化信号ld−enに接続され、ソースがグランド電位に接続され、ドレインがトランジスタm33のソースに接続される。
pチャネルMOSトランジスタm35,m39,m41は、ソースが電源電位に接続され、ゲートがノードnode−32に接続される。トランジスタm35及びm39は、ゲート幅が同じである。トランジスタm41のゲート幅は、トランジスタm35,m39のゲート幅の1/2である。nチャネルMOSトランジスタm36は、ゲートがノードnode−31に接続され、ドレインがノードnode−32に接続される。nチャネルMOSトランジスタm37,m40,m42のゲートは、活性化信号ld−enに接続される。トランジスタm37は、ドレインがトランジスタm36のソースに接続され、ソースがノードnode−33に接続される。トランジスタm40は、ドレインがトランジスタm39のドレインに接続され、ソースがデータバスDATA−BUSに接続される。トランジスタm42は、ドレインがトランジスタm41のドレインに接続され、ソースがリファレンスバスReference−BUSに接続される。
次に、ロード回路の動作を説明する。トランジスタm31〜m34は、図4のトランジスタm11〜m14と同じ構成である。そのため、上記の説明と同様に、node−31には、トランジスタしきい値電圧Vthの2倍の電圧が生じる。トランジスタm36はゲートがノードnode−31に接続されるので、ノードnode−33にはしきい値電圧Vthの1倍の電圧が生じる。
トランジスタm38は、リファレンス用に特別に用意したリファレンスメモリセル(ダミーメモリセル)であり、そのフローティングゲートにはマイナスの電荷は溜まっていない。リファレンスメモリセルm38は、上記のメモリセルMC同一構造を有する。アクセスがかかると、リファレンスワードラインRef−WLは通常のワードラインWLと同じ電位に昇圧される。さらに、ノードnode−33は基準電位(グランド電位)からほぼしきい値電圧Vthの1倍となるよう構成されているので、ロード回路の活性化時、リファレンスメモリセルm38のコントロールゲート、ソース及びドレインには、選択されたメモリセルMCのコントロールゲート、ソース及びドレインと同一の電圧がそれぞれ供給されることになる。その結果、リファレンスメモリセルm38は、オン状態のメモリセルMCと同じ値の電流を流す。電源電圧や温度が変動しても、リファレンスメモリセルm38に流れる電流はオン状態のメモリセルMCと同じ値となる。
リファレンスメモリセルm38に流れる電流はトランジスタm35にも流れ、トランジスタm35とm39がミラー回路を構成しているためデータバスDATA−BUSにも同じ値の電流が流れる。トランジスタm35とm41もミラー回路を構成しているが、トランジスタm41のチャネル幅はトランジスタm35の半分となっているので、リファレンスバスReference−BUSには半分の電流が流れる。このように構成すると、電源電圧や温度が変動してメモリセル電流が増加した場合に、データバスDATA−BUSに流れ込む電流が同じく増加し、もしメモリセルがオン状態ならデータバスDATA−BUSは電位一定、もしオフ状態なら電流増加分に応じた速さでデータバスDATA−BUSの電位が上昇し、リファレンスバスReference−BUSもその半分の傾きで電位が上昇するため、差動増幅回路の動作マージンを良くすることが出来る。
通常の半導体装置においてセンス回路入力に必要な差電圧ΔV(図3)は、10mV程度の値となる。従って、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSは、プリチャージ動作を完了した直後で、かつ、メモリセル電流が流れ始める直前のタイミングにおいて、数mVの差電圧も生じないようにされていなければならない。つまり、図3において、データバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの電圧を示す3本の直線は、その始まりにおいて一点301に収束していなければならない。このように厳密な電圧差管理が必要なデータバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSであるが、データバスDATA−BUSは配線長が非常に長いため、寄生抵抗の影響により、その末端まで電圧を制御するのは実はとても困難なことである。例えば、プリチャージ回路101(図4)に接続している一点においてデータバスDATA−BUSが所望の電位にあったとしても、その反対側のデータバスDATA−BUSの末端においては電位が数mV下がっていることもある。このような状況でデータバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSを図3に示すような理想的な波形で動かすことは大きな困難を伴う。この問題を解決する実施形態を次に示す。
(第3の実施形態)
図8〜図11は、本発明の第3の実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す。本実施形態は、2本のバスDATA−BUS−0及びDATA−BUS−1のうちの一方をデータバスDATA−BUSとし、他方をリファレンスバスReference−BUSとして切り替えて使用するものである。本実施形態は、第2の実施形態と異なる点のみを以下説明する。その他の点については、本実施形態は第2の実施形態と同じである。
図8は、定電流ロード回路102(図1)の構成例を示す。本実施形態では、第2の実施形態(図7)のデータバスDATA−BUSとリファレンスバスReference−BUSの代わりに、バスDATA−BUS−0とDATA−BUS−1が接続されている。これらは、どちらもメモリセル情報を伝えるためのデータバスであるが、アドレスにより、一方にメモリセル情報が伝えられるときには他方にメモリセル情報が伝えられない構成になっている。すなわち、一方がデータバス、他方がリファレンスバスとして使用される。このようにすると、データバスとして使用されるバスとリファレンスバスとして使用されるバスの間の寄生容量と寄生抵抗が同一になる。そのため、プリチャージ動作を完了した直後で、かつ、メモリセル電流が流れ始める直前のタイミング301(図3)において、両者のバス間の差電圧を完全に無くすことが出来る。たとえプリチャージ回路101から遠いデータバスのバス末端において電位が数mV下がっていたとしても、リファレンスバスとして使われるバス末端においても電位が数mV下がっているはずである。そのため、このバス末端の電位低下は両者のバス間の電圧差を生じるものとはならない。
さらに、このロード回路は、図7のロード回路のトランジスタm40及びm42の代わりに、トランジスタm61〜m64を設ける。その他の点については、図8のロード回路は、図7のロード回路と同じである。nチャネルMOSトランジスタm61は、ゲートが選択信号SEL0に接続され、ドレインがトランジスタm39のドレインに接続され、ソースがバスDATA−BUS−0に接続される。nチャネルMOSトランジスタm63は、ゲートが選択信号SEL1に接続され、ドレインがトランジスタm41のドレインに接続され、ソースがバスDATA−BUS−0に接続される。nチャネルMOSトランジスタm62は、ゲートが選択信号SEL0に接続され、ドレインがトランジスタm41のドレインに接続され、ソースがバスDATA−BUS−1に接続される。nチャネルMOSトランジスタm64は、ゲートが選択信号SEL1に接続され、ドレインがトランジスタm39のドレインに接続され、ソースがバスDATA−BUS−1に接続される。
バスDATA−BUS−0にメモリセル情報を伝えるときは選択信号SEL0がHとなってトランジスタm61,m62をオンとし、選択信号SEL1がLとなってトランジスタm63,m64をオフする。この場合、メモリセルMCに接続するデータバスとして使用される一方のバスDATA−BUS−0に、オン状態のメモリセルMCと同じ値の電流を流し、リファレンスバスとして使用される他方のバスDATA−BUS−1にその半分の電流を流す。
一方、バスDATA−BUS−1にメモリセル情報を伝えるときは選択信号SEL1がHとなってトランジスタm63,m64をオンとし、選択信号SEL0がLとなってトランジスタm61,m62をオフする。この場合、メモリセルMCに接続するデータバスとして使用される一方のバスDATA−BUS−1に、オン状態のメモリセルMCと同じ値の電流を流し、リファレンスバスとして使用される他方のバスDATA−BUS−0にその半分の電流を流す。
図9は、本実施形態におけるメモリセルアレイの構成例を示す。メモリセルアレイは、複数のメモリセルMCを含む複数のセクタSC0,SC1等に分割される。ローカルビットラインLBL00,LBL01,LBL10,LBL11は、セクタSC0等内でメモリセルMCに接続するためのビットラインである。グローバルビットラインGBL0,GBL1は、複数のセクタSC0,SC1等にまたがり、複数のローカルビットラインLBL00等のうちの1本にそれぞれ選択的に接続するためのビットラインである。
nチャネルMOSトランジスタ901は、ゲートが選択信号S00に接続され、ドレインがメモリセルMCに接続され、ソースがグローバルビットラインGBL0に接続される。nチャネルMOSトランジスタ902は、ゲートが選択信号S01に接続され、ドレインがメモリセルMCに接続され、ソースがグローバルビットラインGBL1に接続される。nチャネルMOSトランジスタ903は、ゲートが選択信号S10に接続され、ドレインがメモリセルMCに接続され、ソースがグローバルビットラインGBL0に接続される。nチャネルMOSトランジスタ904は、ゲートが選択信号S11に接続され、ドレインがメモリセルMCに接続され、ソースがグローバルビットラインGBL1に接続される。nチャネルMOSトランジスタ905は、ゲートが選択信号GBL−SELに接続され、ドレインがグローバルビットラインGBL0に接続され、ソースがバスDATA−BUS−0に接続される。nチャネルMOSトランジスタ906は、ゲートが選択信号GBL−SELに接続され、ドレインがグローバルビットラインGBL1に接続され、ソースがバスDATA−BUS−1に接続される。nチャネルMOSトランジスタ907は、ゲートがショート信号SHに接続され、ドレイン及びソースがグローバルビットラインGBL0及びGBL1に接続される。
このメモリセルアレイは、複数のセクタSC0,SC1等に分けられ、ビットラインBLもセクタSC0等内のローカルビットラインLBL00,LBL01,LBL10,LBL11等と複数セクタSC0等にまたがるグローバルビットラインGBL1,GBL1に階層化されている。例えば、ワードラインWL00とローカルビットラインLBL00の交点にあるメモリセルMCが選択された場合、まずワードラインWL00が高電位に持ち上げられる。続いて、選択信号S00がHになってローカルビットラインLBL00がグローバルビットラインGBL0と接続し、さらに選択信号GBL−SELがHとなって、グローバルビットラインGBL0がバスDATA−BUS−0と接続される。このとき、同時に選択信号S11もHとなって、ローカルビットラインLBL11とグローバルビットラインGBL1とバスDATA−BUS−1が接続される。ローカルビットラインLBL11に接続するメモリセルMCはワードラインWL10,WL11がLのままなので、バスDATA−BUS−1にメモリセル情報が出力されることはない。このようにして、ローカルビットラインLBL00、グローバルビットラインGBL0及びバスDATA−BUS−0のひとつながりと、総寄生抵抗と総寄生容量がほとんど等価なローカルビットラインLBL11、グローバルビットラインGBL1及びバスDATA−BUS−1のひとつながりが形成される。前者のバスはデータバスとして使用され、後者のバスはセル情報が出て来ないため、リファレンスバスとして使用することが可能となる。使用する対のセクタSC0及びセクタSC1は、相互に隣接したセクタである。
ローカルビットラインLBL01につながるメモリセルMCが選択された場合は、選択信号S01とS10がHとなってローカルビットラインLBL01、グローバルビットラインGBL1及びバスDATA−BUS−1のひとつながりがデータバスとしてメモリセル情報を伝え、ローカルビットラインLBL10、グローバルビットラインGBL0及びバスDATA−BUS−0のひとつながりがリファレンスバスとして使用される。
ローカルビットラインLBL10につながるメモリセルMCが選択された場合は、選択信号S10とS01がHとなってローカルビットラインLBL10、グローバルビットラインGBL0及びバスDATA−BUS−0のひとつながりがデータバスとしてメモリセル情報を伝え、ローカルビットラインLBL01、グローバルビットラインGBL1及びバスDATA−BUS−1のひとつながりがリファレンスバスとして使用される。
ローカルビットラインLBL11につながるメモリセルMCが選択された場合は、選択信号S11とS00がHとなってローカルビットラインLBL11、グローバルビットラインGBL1及びバスDATA−BUS−1のひとつながりがデータバスとしてメモリセル情報を伝え、ローカルビットラインLBL00、グローバルビットラインGBL0及びバスDATA−BUS−0のひとつながりがリファレンスバスとして使用される。
以上のように、第1のセクタ内のメモリセルが選択されたときには、そのメモリセルに接続される第1のローカルビットラインが第1のグローバルビットラインに接続され、第1のセクタとは異なる第2のセクタ内の第2のローカルビットラインが第2のグローバルビットラインに接続される。その際、第1のローカルビットライン及び第1のグローバルビットラインの組みをデータバスとして使用し、第2のローカルビットライン及び第2のグローバルビットラインの組みをリファレンスバスとして使用する。
本実施形態では、さらに、バスDATA−BUS−0及びDATA−BUS−1の間の初期差電圧をさらに完全に無くすために、グローバルビットラインGBL0及びGBL1の対をショートするためのnチャネルMOSトランジスタ907を設けている。このトランジスタ907は、プリチャージ回路101を活性化する活性化パルスen−plsとほぼ同じタイミングでHとなるショート信号SHによって制御され、プリチャージ期間中にグローバルビットラインGBL0及びGBL1の対に差電圧が付くのを完全に抑えている。
図10は、図9の選択信号S00,S01,S10及びS11を生成するためのローカルビットライン選択信号発生回路を示す。排他的論理和回路1001は、アドレスAn及びAmを入力し、それらの排他的論理和を出力する。インバータ1002は、排他的論理和回路1001の出力を入力し、その論理反転信号を出力する。排他的論理和回路1001の出力が選択信号S00及びS11になる。インバータ1002の出力が選択信号S01及びS10になる。
アドレスAnは、LでグローバルビットラインGBL0を、HでグローバルビットラインGBL1を選択するアドレスである。アドレスAmは、LでセクタSC0を、HでセクタSC1を選択するアドレスである。ローカルビットラインLBL00につながるメモリセルを選択するときはAm=An=Lとなり、両者の排他的論理和によって選択信号S00とS11がHとなる。ローカルビットラインLBL11につながるセルを選択するときはAm=An=Hとなるが、両者の排他的論理和によって、やはり選択信号S00とS11がHとなる。それ以外のときは選択信号S01とS10がHとなる。
図11は、本実施形態における差動増幅回路103(図1)の構成例を示す。以下、この差動増幅回路が、図5の差動増幅回路と異なる点のみを説明する。増幅部1101及び1102は、同様の構成を有し、並列に接続される。まず、増幅部1101の構成を説明する。トランジスタ503は、ゲートがバスDATA−BUS−0に接続され、ドレインがトランジスタ501のドレインに接続される。nチャネルMOSトランジスタ1111は、ゲートがアドレス/Anに接続され、ドレインがトランジスタ503のソースに接続され、ソースがトランジスタ505のドレインに接続される。トランジスタ504は、ゲートがバスDATA−BUS−1に接続され、ドレインがトランジスタ502のドレインに接続される。nチャネルMOSトランジスタ1112は、ゲートがアドレス/Anに接続され、ドレインがトランジスタ504のソースに接続され、ソースがトランジスタ505のドレインに接続される。
次に、増幅部1102の構成を説明する。トランジスタ503のゲートがバスDATA−BUS−1に接続され、トランジスタ504のゲートがバスDATA−BUS−0に接続される。また、トランジスタ1111及び1112のゲートがアドレスAnに接続される。その他の点については、増幅部1102は、増幅部1101と同じである。
本実施形態の場合は、バスDATA−BUS−0にメモリセル情報が出る場合とバスDATA−BUS−1にメモリセル情報が出る場合があり、アドレスによってどちらのバス情報を出力線OUTPUTに送るか選択しなければならない。バスDATA−BUS−0が選ばれるときにはアドレスAn=Lであり、従ってその反転信号であるアドレス/AnがHとなってバスDATA−BUS−0をデータバス、バスDATA−BUS−1をリファレンスバスとしてデータを出力線OUTPUTに伝える。逆に、バスDATA−BUS−1が選ばれるときにはアドレスAn=Hであり、それによって、バスDATA−BUS−1をデータバス、バスDATA−BUS−0をリファレンスバスとしてデータを出力線OUTPUTに伝える。
なお、図8における選択信号SEL0はアドレス/Anと同一、選択信号SEL1はアドレスAnと同一の信号で良い。
以上、図8〜図11に示した回路の組み合わせによって、データバス及びリファレンスバスの寄生抵抗及び寄生容量に影響されずに、高速にセンス動作を行う半導体記憶装置を構成することができる。
第1〜第3の実施形態によれば、データバスに第1の定電流を流し、リファレンスバスに第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流すことにより、データバスとリファレンスバスの差電圧が速く広がり、センス回路が出力を出せる時間が早くなり、アクセス速度を速めることが可能となる。また、通常のメモリセルを使うので、製造工程になんらのコストアップをもたらすことなく、不揮発性半導体記憶装置のアクセス速度を向上させることができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
データバスに第1の定電流を流し、リファレンスバスに第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流すことにより、データバスとリファレンスバスの差電圧が速く広がり、メモリ装置が出力を出せる時間が早くなり、アクセス速度を速めることが可能となる。また、通常のメモリセルを使うので、製造工程になんらのコストアップをもたらすことなく、メモリ装置のアクセス速度を向上させることができる。
Claims (20)
- メモリセルに接続するためのデータ線と、
リファレンスのためのリファレンス線と、
前記データ線及び前記リファレンス線に接続され、前記データ線及び前記リファレンス線をプリチャージするためのプリチャージ回路と、
前記データ線及び前記リファレンス線に接続され、前記データ線に第1の定電流を流し、前記リファレンス線に前記第1の定電流よりも小さい第2の定電流を流すためのロード回路と、
前記データ線及び前記リファレンス線に接続され、前記データ線及び前記リファレンス線の差電圧を増幅するための増幅回路と
を有するメモリ装置。 - 前記ロード回路は、前記プリチャージ回路のプリチャージ中及びプリチャージ後に、前記データ線に前記第1の定電流を流し、前記リファレンス線に前記第2の定電流を流す請求項1記載のメモリ装置。
- 前記プリチャージ回路のプリチャージ後、前記データ線には前記第1の定電流が流れ、前記リファレンス線には前記第2の定電流が流れる請求項2記載のメモリ装置。
- 前記プリチャージ回路は、1ショットパルスにより活性化される請求項2記載のメモリ装置。
- 前記ロード回路は、前記データ線の電位にかかわらずに前記データ線に第1の定電流を流し、前記リファレンス線の電位にかかわらずに前記リファレンス線に第2の定電流を流す請求項1記載のメモリ装置。
- 前記プリチャージ回路は、複数の電界効果トランジスタを含み、前記電界効果トランジスタのしきい値電圧の1以上の整数倍の電圧を前記データ線及び前記リファレンス線に供給することによりプリチャージする請求項1記載のメモリ装置。
- 前記プリチャージ回路は、前記電界効果トランジスタのしきい値電圧の2以上の整数倍の電圧を生成するためのゲート及びドレインが接続された複数の第1の電界効果トランジスタと、
前記2以上の整数倍の電圧をゲートに受け、ソースが前記データ線及び前記リファレンス線に接続可能な第2の電界効果トランジスタと
を有する請求項6記載のメモリ装置。 - 前記増幅回路は、前記データ線及び前記リファレンス線がそれぞれゲートに接続される2個の電界効果トランジスタを有する請求項6記載のメモリ装置。
- 前記第2の定電流は、前記第1の定電流の1/2である請求項1記載のメモリ装置。
- 前記ロード回路は、
前記第1の電流を流すための素子と、
前記素子に流れる電流と同じ第1の電流を前記データ線に流すための第1のミラー回路と、
前記素子に流れる第1の電流の1/2である第2の電流を前記リファレンス線に流すための第2のミラー回路と
を有する請求項9記載のメモリ装置。 - 前記素子は、抵抗である請求項10記載のメモリ装置。
- 前記素子は、前記メモリセルと同一構造のダミーメモリセルである請求項10記載のメモリ装置。
- 前記ダミーメモリセル及び前記メモリセルは、ゲート、ソース及びドレインを有する不揮発性メモリセルである請求項12記載のメモリ装置。
- 前記ロード回路の活性化時、前記ダミーメモリセルのゲート、ソース及びドレインには、選択された前記メモリセルのゲート、ソース及びドレインと同一の電圧がそれぞれ供給される請求項13記載のメモリ装置。
- さらに、第1のメモリセルの情報を伝えるための第1の経路と、
第2のメモリセルの情報を伝えるための前記第1の経路とは異なる第2の経路とを有し、
前記第1のメモリセルが選択されたときには前記第1の経路を前記データ線として前記第2の経路を前記リファレンス線として使用し、前記第2のメモリセルが選択されたときには前記第2の経路をデータ線として前記第1の経路をリファレンス線として使用する請求項1記載のメモリ装置。 - さらに、複数のメモリセルを含む複数のセクタに分割されたメモリセルアレイと、
前記セクタ内で前記メモリセルに接続するためのローカルビット線と、
前記複数のセクタにまたがり、前記複数のローカルビット線のうちの1本にそれぞれ選択的に接続するための第1及び第2のグローバルビット線とを有し、
第1のセクタ内のメモリセルが選択されたときには、そのメモリセルに接続される第1のローカルビット線が前記第1のグローバルビット線に接続され、第1のセクタとは異なる第2のセクタ内の第2のローカルビット線が前記第2のグローバルビット線に接続され、
前記第1のローカルビット線及び前記第1のグローバルビット線の組みを前記データ線として使用し、前記第2のローカルビット線及び前記第2のグローバルビット線の組みを前記リファレンス線として使用する請求項15記載のメモリ装置。 - 前記第1のセクタ及び前記第2のセクタは、相互に隣接したセクタである請求項16記載のメモリ装置。
- さらに、前記ローカルビット線と前記グローバルビット線とを接続するために、前記第1のセクタ及び前記第2のセクタを区別するための信号と前記第1のグローバルビット線及び前記第2のグローバルビット線を区別するための信号との排他的論理和を演算するための演算回路を有する請求項17記載のメモリ装置。
- 前記メモリセルはワード線及びビット線に接続され、前記ビット線はアドレスに応じて前記データ線に接続される請求項1記載のメモリ装置。
- 前記メモリセルは、不揮発性メモリセルである請求項1記載のメモリ装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2003/001774 WO2004075200A1 (ja) | 2003-02-19 | 2003-02-19 | メモリ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2004075200A1 true JPWO2004075200A1 (ja) | 2006-06-01 |
Family
ID=32894221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004568467A Pending JPWO2004075200A1 (ja) | 2003-02-19 | 2003-02-19 | メモリ装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7184296B2 (ja) |
JP (1) | JPWO2004075200A1 (ja) |
WO (1) | WO2004075200A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014056634A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-03-27 | Huabang Electronic Co Ltd | フラッシュメモリのセンスアンプ |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7221605B2 (en) * | 2004-08-31 | 2007-05-22 | Micron Technology, Inc. | Switched capacitor DRAM sense amplifier with immunity to mismatch and offsets |
US7236415B2 (en) * | 2004-09-01 | 2007-06-26 | Micron Technology, Inc. | Sample and hold memory sense amplifier |
US7724578B2 (en) * | 2006-12-15 | 2010-05-25 | Globalfoundries Inc. | Sensing device for floating body cell memory and method thereof |
JP5525164B2 (ja) * | 2009-02-03 | 2014-06-18 | 株式会社東芝 | 半導体集積回路 |
US7969812B2 (en) * | 2009-07-13 | 2011-06-28 | Seagate Technology Llc | Semiconductor control line address decoding circuit |
DE102010001154A1 (de) * | 2010-01-22 | 2011-07-28 | Robert Bosch GmbH, 70469 | Vorrichtung und Verfahren zur Erzeugung eines Stromimpulses |
US8605521B2 (en) | 2011-05-12 | 2013-12-10 | Micron Technology, Inc. | Sense amplifiers, memories, and apparatuses and methods for sensing a data state of a memory cell |
KR20170075892A (ko) * | 2015-12-23 | 2017-07-04 | 에스케이하이닉스 주식회사 | 차동 증폭 회로, 전압 레귤레이터 및 이를 포함하는 반도체 메모리 장치 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2647527B2 (ja) * | 1990-02-21 | 1997-08-27 | シャープ株式会社 | センス増幅回路 |
IT1246241B (it) * | 1990-02-23 | 1994-11-17 | Sgs Thomson Microelectronics | Circuito per la lettura dell'informazione contenuta in celle di memoria non volatili |
KR100265574B1 (ko) * | 1996-06-29 | 2000-09-15 | 김영환 | 반도체 메모리장치의 감지증폭기 |
KR100240418B1 (ko) * | 1996-12-31 | 2000-03-02 | 윤종용 | 반도체 독출 전용 메모리 및 그의 독출 방법 |
KR100254568B1 (ko) * | 1997-06-25 | 2000-05-01 | 윤종용 | 반도체 독출 전용 메모리 장치 |
KR100267012B1 (ko) * | 1997-12-30 | 2000-10-02 | 윤종용 | 반도체 메모리 장치의 감지 증폭기 |
US6052307A (en) * | 1998-08-11 | 2000-04-18 | Texas Instruments Incorporated | Leakage tolerant sense amplifier |
CA2277717C (en) * | 1999-07-12 | 2006-12-05 | Mosaid Technologies Incorporated | Circuit and method for multiple match detection in content addressable memories |
KR100381956B1 (ko) * | 2001-02-02 | 2003-04-26 | 삼성전자주식회사 | 플래시 메모리 장치의 감지 증폭 회로 |
-
2003
- 2003-02-19 JP JP2004568467A patent/JPWO2004075200A1/ja active Pending
- 2003-02-19 WO PCT/JP2003/001774 patent/WO2004075200A1/ja active Application Filing
-
2005
- 2005-03-03 US US11/069,940 patent/US7184296B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014056634A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-03-27 | Huabang Electronic Co Ltd | フラッシュメモリのセンスアンプ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2004075200A1 (ja) | 2004-09-02 |
US7184296B2 (en) | 2007-02-27 |
US20050141306A1 (en) | 2005-06-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4486777B2 (ja) | モニターリング回路を有する半導体メモリ装置 | |
JP4771710B2 (ja) | メモリの差動電流モードを検出する方法と装置 | |
JP5104118B2 (ja) | 内部電源回路 | |
US7184296B2 (en) | Memory device | |
JPH07130175A (ja) | 半導体記憶装置 | |
JP2012502400A (ja) | メモリセンスアンプのタイミングを最適化するための回路および方法 | |
US7072236B2 (en) | Semiconductor memory device with pre-sense circuits and a differential sense amplifier | |
US8588021B2 (en) | Sense amplifier apparatus and methods | |
JPH10188585A (ja) | 不揮発性半導体記憶装置とその定電圧発生回路 | |
JP2004055099A (ja) | 差動増幅回路およびそれを用いた半導体記憶装置 | |
US10366764B2 (en) | Sense amplifier for detecting data read from memory cell | |
US7495961B2 (en) | Sense amplifiers including multiple precharge circuits and associated memory devices | |
US6707741B1 (en) | Current steering reduced bitline voltage swing, sense amplifier | |
US20020118577A1 (en) | Semiconductor memory device and data read method thereof | |
JP2010015650A (ja) | 半導体記憶装置 | |
TW200523943A (en) | Semiconductor device having sense amplifier driver that controls enabling timing | |
KR100439039B1 (ko) | 반도체 메모리 장치 및 이 장치의 센스 증폭기 | |
JP2009009682A (ja) | プログラマブルrom | |
KR100484255B1 (ko) | 감지증폭기의 동작시 노이즈가 감소된 반도체 메모리 장치 | |
JPH0817034B2 (ja) | 半導体記憶装置 | |
US20080080256A1 (en) | Delay circuit for controlling a pre-charging time of bit lines of a memory cell array | |
JP2010102790A (ja) | 半導体装置 | |
US8773913B1 (en) | Systems and methods for sensing in memory devices | |
US7057420B2 (en) | Semiconductor device having sense amplifier driver with capacitor affected by off current | |
KR100647119B1 (ko) | 메모리 장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070911 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071108 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071218 |