JP2010102790A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】読出動作を正確かつ迅速に行なうことが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】このフラッシュメモリ1では、プリチャージ回路30はそれぞれプリチャージ信号PR1,PR2によって制御されるトランジスタ19,20を含み、プリチャージ信号PR1,PR2のパルス幅は別々に調整可能になっている。したがって、プリチャージ信号PR1,PR2のパルス幅を変えて読出動作を行なうことにより、プリチャージ信号PR1,PR2のパルス幅を最適値に設定できる。
【選択図】図3

Description

この発明は半導体装置に関し、特に、メモリセルからデータ信号を読み出す読出回路を備えた半導体装置に関する。
従来より、半導体記憶装置には、データ信号を記憶するメモリセルと、メモリセルからデータ信号を読み出す読出回路とが設けられている。読出回路は、メモリセルに記憶されたデータ信号の論理に応じた極性の電圧を受ける第1および第2のデータ線と、第1および第2のノードを電源電圧にプリチャージするプリチャージ回路と、プリチャージの終了後に第1および第2のデータ線と第1および第2のノードとをそれぞれ接続するゲート回路と、第1および第2のノード間の電圧を増幅するセンスアンプと、第1および第2のノード間の電圧に応じた論理の読出データ信号を出力する出力回路とを含む(たとえば、特許文献1参照)。
特開平7−235187号公報
このような半導体記憶装置では、プリチャージ時間は、製造プロセス、電源電圧、温度のバラツキを考慮して、十分に長く設定される。これは、プリチャージ時間が短いと、第1および第2のノードの電圧が低下し過ぎ(図8参照)、センスアンプが正常に動作しなくなるからである。しかし、マージンを持たせてプリチャージ時間を長く設定すると、読出速度が低下する。
それゆえに、この発明の主たる目的は、読出動作を正確かつ迅速に行なうことが可能な半導体装置を提供することである。
この発明に係る半導体装置は、メモリセル、読出回路、および制御回路を備えたものである。メモリセルは、記憶したデータ信号の論理に応じて第1および第2の電流のうちのいずれかの電流を流す。読出回路は、メモリセルからデータ信号を読み出す。制御回路は、読出回路を制御する。読出回路は、第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、定電流源、切換回路、センスアンプ、および論理回路を含む。第1のトランジスタは、電源電圧のラインと第1のノードとの間に接続され、第1のプリチャージ信号が活性化レベルにされる第1の期間に導通する。第2のトランジスタは、電源電圧のラインと第2のノードとの間に接続され、第2のプリチャージ信号が活性化レベルにされる第2の期間に導通する。定電流源は、第1および第2の電流の間の値の第3の電流を流す。切換回路は、第1および第2の期間の終了後の第3の期間に、第1のノードと基準電圧のラインとの間にメモリセルを接続するとともに、第2のノードと基準電圧のラインとの間に定電流源を接続する。センスアンプは、第3の期間の終了後に、第1および第2のノード間の電圧を増幅する。論理回路は、第1および第2のノード間の電圧に応じた論理の読出データ信号を出力する。制御回路は、第1および第2の期間が異なる第1および第2のプリチャージ信号を発生する信号発生回路を含む。
この発明に係る半導体装置では、第1のプリチャージ信号が活性化レベルにされる第1の期間に導通する第1のトランジスタと、第2のプリチャージ信号が活性化レベルにされる第2の期間に導通する第2のトランジスタと、第1および第2の期間が異なる第1および第2のプリチャージ信号を発生する信号発生回路とが設けられる。したがって、第1および第2の期間の長さを別々に調整することができ、最適なプリチャージ期間を設定することができる。よって、読出動作を正確かつ迅速に行なうことが可能となる。
図1は、この発明の一実施の形態によるフラッシュメモリ1の構成を示すブロック図である。図1において、このフラッシュメモリ1は、メモリアレイ2、入出力回路3、行デコーダ4、列デコーダ5、電源回路6、読出回路7、および制御回路8を備える。
メモリアレイ2は、図2に示すように、複数行複数列に配置された複数のメモリセルMCと、それぞれ複数行に対応して設けられた複数のワード線WLと、それぞれ複数列に対応して設けられた複数のビット線BLと、全メモリセルMCに共通に設けられたソース線SLとを含む。メモリセルMCは、たとえばNOR型やSONOS型メモリセルであり、1ビットのデータ信号を記憶する。各メモリセルMCのゲートは対応のワード線WLに接続され、そのドレインは対応のビット線BLに接続され、そのソースはソース線SLに接続される。
書込動作時は、複数のメモリセルMCのうちの選択メモリセルMCに対応するワード線WL、ビット線BL、およびソース線SLにそれぞれ5V、0V、および10Vを印加し、選択メモリセルMCのしきい値電圧を比較的高い値(たとえば、4V)にする。これにより、データ“1”(「H」レベル)を記憶する。
消去動作時は、複数のメモリセルMCのうちの選択メモリセルMCに対応するワード線WL、ビット線BL、およびソース線SLにそれぞれ10V、0V、および0Vを印加し、選択メモリセルMCのしきい値電圧を比較的低い値(たとえば、1V)にする。これにより、データ“0”(「L」レベル)を記憶する。
読出動作時は、複数のメモリセルMCのうちの選択メモリセルMCに対応するワード線WL、ビット線BL、およびソース線SLにそれぞれ1.5V、1V、および0Vを印加する。選択メモリセルMCのしきい値電圧が高い場合(4V)はソースおよびドレイン間に電流が流れず、選択メモリセルMCのしきい値電圧が低い場合(0V)はソースおよびドレイン間に電流が流れる。したがって、選択メモリセルMCに電流が流れるか否かを検出することにより、選択メモリセルMCの記憶データを読み出すことができる。
図1に戻って、入出力回路3は、外部クロック信号CLKおよび外部コマンド信号CMDを制御回路8に与え、外部アドレス信号ADDに従って行アドレス信号および列アドレス信号を生成し、行アドレス信号および列アドレス信号をそれぞれ行デコーダ4および列デコーダ5に与える。また、入出力回路3は、書込動作時は、外部から与えられた書込データ信号DIを行デコーダ4および列デコーダ5に与え、読出動作時は、読出回路7からのデータ信号Qに従って読出データ信号DOを外部に出力する。
行デコーダ4は、入出力回路3からの行アドレス信号に従って、複数のワード線WLのうちのいずれかのワード線WLを選択し、そのワード線WLに書込、消去、または読出動作に応じた電圧を印加する。列デコーダ5は、入出力回路3からの列アドレス信号に従って、複数のビット線BLのうちのいずれかのビット線BLを選択し、そのビット線BLに書込、消去、または読出動作に応じた電圧を印加する。また、列デコーダ5は、ソース線SLに書込、消去、または読出動作に応じた電圧を印加する。
電源回路6は、書込、消去、および読出動作の各々において、行デコーダ4および列デコーダ5で使用される種々の電圧を発生する。読出回路7は、列デコーダ5によって選択されたビット線BLと行デコーダ4によって選択されたワード線WLとの交差部のメモリセルMCからデータ信号を読出し、読出データ信号Qを入出力回路3に与える。
図3は、読出回路7の構成を示す回路図である。図3において、読出回路7は、NチャネルMOSトランジスタ11,12,17,18,23〜25、定電流源13,14、セレクタ15,16、PチャネルMOSトランジスタ19〜22、インバータ26、ORゲート27,28、および論理回路29を備える。トランジスタ19,20はプリチャージ回路30を構成し、トランジスタ21〜25はセンスアンプ31を構成する。
図2で示した複数のビット線BLは2本ずつグループ化されており、図3のNチャネルMOSトランジスタ11,12は各ビット線グループに対応して設けられている。NチャネルMOSトランジスタ11は、対応のビット線グループのうちの一方のビット線BL1とセレクタ15の切換端子15bとの間に接続されている。NチャネルMOSトランジスタ12は、対応のビット線グループのうちの他方のビット線BL2とセレクタ16の切換端子16bとの間に接続されている。NチャネルMOSトランジスタ11,12のゲートは、列選択線CSLに接続されている。なお、図3では、図面の簡単化のため、1行2列のメモリセルMC1,MC2が代表的に示されている。
列デコーダ5によって複数の列選択線CSLのうちのいずれかの列選択線CSLが選択され、その列選択線CSLが選択レベルの「H」レベルにされると、その列選択線CSLに対応するNチャネルMOSトランジスタ11,12が導通する。これにより、2本のビット線BL1、BL2がNチャネルMOSトランジスタ11,12を介してセレクタ15,16の切換端子15b,16bに接続される。
定電流源13,14の各々は、予め定められた値の一定の電流を流す。読出動作時に、しきい値電圧が低いメモリセルMCに流れる電流を第1の電流とし、しきい値電圧が高いメモリセルMCに流れる微小な電流を第2の電流とすると、定電流源13,14の各々に流れる電流の値は第1および第2の電流の値の略中間値に設定されている。定電流源13は、セレクタ15の切換端子15aと接地電圧VSSのラインとの間に接続される。定電流源14は、セレクタ16の切換端子16aと接地電圧VSSのラインとの間に接続される。セレクタ15,16は、それぞれ信号φ1,φ2によって制御される。
メモリセルMC1の記憶データを読み出す場合は、信号φ1,φ2がそれぞれ「L」レベルおよび「H」レベルにされ、セレクタ15の端子15b,15c間が導通するとともに、セレクタ16の端子16a,16c間が導通する。メモリセルMC2の記憶データを読み出す場合は、信号φ1,φ2がそれぞれ「H」レベルおよび「L」レベルにされ、セレクタ15の端子15a,15c間が導通するとともに、セレクタ16の端子16b,16c間が導通する。テストモード時は、信号φ1,φ2がともに「H」レベルにされ、セレクタ15の端子15a,15c間が導通するとともに、セレクタ16の端子16a,16c間が導通する。
NチャネルMOSトランジスタ17は、セレクタ15の共通端子15cとノードN1との間に接続される。NチャネルMOSトランジスタ18は、セレクタ16の共通端子16cとノードN2との間に接続される。NチャネルMOSトランジスタ17,18のゲートは、信号φ3を受ける。信号φ3が活性化レベルの「H」レベルに立ち上げられると、NチャネルMOSトランジスタ17,18が導通し、端子15cおよびノードN1間が接続されるとともに、端子16cおよびノードN2間が接続される。
PチャネルMOSトランジスタ19は、電源電圧VDDのラインとノードN1との間に接続され、そのゲートはプリチャージ信号PR1を受ける。PチャネルMOSトランジスタ20は、電源電圧VDDのラインとノードN2との間に接続され、そのゲートはプリチャージ信号PR2を受ける。ノードN1,N2がハイ・インピーダンス状態にされている場合にプリチャージ信号PR1,PR2が活性化レベルの「H」レベルにされると、それぞれPチャネルMOSトランジスタ19,20が導通し、ノードN1,N2が電源電圧VDDに充電される。
PチャネルMOSトランジスタ21,22のソースはともに電源電圧VDDのラインに接続され、それらのゲートはそれぞれノードN1,N2に接続され、それらのドレインはそれぞれノードN2,N1に接続される。NチャネルMOSトランジスタ23,24のドレインはそれぞれノードN2,N1に接続され、それらのゲートはそれぞれノードN1,N2に接続され、それらのソースはともにノードN3に接続される。NチャネルMOSトランジスタ25はノードN3と接地電圧VSSのラインとの間に接続され、そのゲートはセンスアンプ活性化信号SEを受ける。
センスアンプ活性化信号SEが活性化レベルの「H」レベルに立ち上げられると、NチャネルMOSトランジスタ25が導通し、センスアンプ31が活性化される。ノードN1の電圧がノードN2の電圧よりも高い場合は、トランジスタ22,23の導通抵抗値がトランジスタ21,24の導通抵抗値よりも低くなり、ノードN1が電源電圧VDDに充電されるとともにノードN2が接地電圧VSSに放電され、ノードN1,N2間の電圧が電源電圧VDDに増幅される。
逆に、ノードN2の電圧がノードN1の電圧よりも高い場合は、トランジスタ21,24の導通抵抗値がトランジスタ22,23の導通抵抗値よりも低くなり、ノードN2が電源電圧VDDに充電されるとともにノードN1が接地電圧VSSに放電され、ノードN2,N1間の電圧が電源電圧VDDに増幅される。
センスアンプ活性化信号SEは、インバータ26を介してORゲート27,28の一方入力ノードに入力される。ORゲート27,28の他方入力ノードはそれぞれノードN1,N2に接続される。センスアンプ活性化信号SEが非活性化レベルの「L」レベルの場合は、ノードN1,N2に現れる信号に関係なく、ORゲート27,28の出力信号φA,φBはともに「H」レベルにされる。センスアンプ活性化信号SEが活性化レベルの「H」レベルの場合は、ノードN1,N2に現れる信号がORゲート27,28を通過して信号φA,φBとなる。
論理回路29は、信号φA,φB,φ4に基づいてデータ信号Qを出力する。メモリセルMC1の記憶データを読み出す場合は、信号φ4が「H」レベルにされる。この場合は、信号φA,φBがそれぞれ「H」レベルおよび「L」レベルであるときは読出データ信号Qが「H」レベルにされ、信号φA,φBがそれぞれ「L」レベルおよび「H」レベルであるときは読出データ信号Qが「L」レベルにされる。
メモリセルMC2の記憶データを読み出す場合は、信号φ4が「L」レベルにされる。この場合は、信号φA,φBがそれぞれ「H」レベルおよび「L」レベルであるときは読出データ信号Qが「L」レベルにされ、信号φA,φBがそれぞれ「L」レベルおよび「H」レベルであるときは読出データ信号Qが「H」レベルにされる。テストモード時は、信号φ4は「H」レベルに固定される。
図4は、制御回路8のうちのプリチャージ信号PR1,PR2に関連する部分を示すブロック図である。図4において、制御回路8は、パルス発生回路40、記憶回路41,42、セレクタ43,44、可変遅延回路45,46、および信号発生回路47,48を備える。パルス発生回路40は、ノードN1,N2のプリチャージの開始を示すパルス信号PR0を発生する。パルス信号PR0は、可変遅延回路45,46および信号発生回路47,48の各々に与えられる。
記憶回路41には、ノードN1をプリチャージする期間の長さ、すなわちプリチャージ信号PR1が活性化レベルの「L」レベルにされる期間の長さを示す信号CNT1が書き込まれる。記憶回路42には、ノードN2をプリチャージする期間の長さ、すなわちプリチャージ信号PR2が活性化レベルの「L」レベルにされる期間の長さを示す信号CNT2が書き込まれる。記憶回路41,42の各々は、データの書換が可能な記憶回路である。
セレクタ43は、記憶回路41に記憶された信号CNT1に従って、可変遅延回路45の遅延時間を設定する。セレクタ44は、記憶回路42に記憶された信号CNT2に従って、可変遅延回路46の遅延時間を設定する。可変遅延回路45は、パルス信号PR0を設定された時間だけ遅延させてパルス信号PRD1を生成する。可変遅延回路46は、パルス信号PR0を設定された時間だけ遅延させてパルス信号PRD2を生成する。
信号発生回路47は、パルス発生回路40からのパルス信号PR0に応答してプリチャージ信号PR1を活性化レベルの「L」レベルに立ち下げ、可変遅延回路45からのパルス信号PRD1に応答してプリチャージ信号PR1を非活性化レベルの「H」レベルに立ち上げる。信号発生回路48は、パルス発生回路40からのパルス信号PR0に応答してプリチャージ信号PR2を活性化レベルの「L」レベルに立ち下げ、可変遅延回路46からのパルス信号PRD2に応答してプリチャージ信号PR2を非活性化レベルの「H」レベルに立ち上げる。
図5は、可変遅延回路45の構成を示す回路ブロック図である。図5において、可変遅延回路45は、直列接続されたn段(ただし、nは2以上の整数である)の遅延回路50.1〜50.nと、n+1個のトライステートインバータ52.0〜52.nとを備える。遅延回路50.1〜50.nの各々は、直列接続された複数段のインバータ51を含む。初段の遅延回路50.1の入力ノードは、可変遅延回路45の入力ノードN51となる。トライステートインバータ52.0は、入力ノードN51と出力ノードN52の間に接続される。トライステートインバータ52.1〜52.nは、それぞれ遅延回路50.1〜50.nの出力ノードと可変遅延回路45の出力ノードN52との間に接続される。
セレクタ43は、記憶回路41に記憶された信号CNTに従って、n+1個のトライステートインバータ52.0〜52.nのうちのいずれか1個のトライステートインバータ(たとえば、52.n)を活性化させ、残りのトライステートインバータ(この場合、52.0〜50.n−1)を非活性化させる。活性化されたトライステートインバータ52.nは通常のインバータと同様に動作し、非活性化されたトライステートインバータ52.0〜52.n−1の各々の出力ノードはハイ・インピーダンス状態になる。したがって、パルス信号PR0は、遅延回路50.1〜50.nおよびトライステートインバータ52.nで遅延されてパルス信号PRD1となる。可変遅延回路46も、可変遅延回路45と同じ構成である。
図6は、フラッシュメモリ1の読出動作を示すタイムチャートである。図6において、フラッシュメモリ1は、クロック信号CLKに同期して動作する。クロック信号CLKの立ち上がりエッジ(たとえば時刻t0)に応答して外部アドレス信号ADDが取り込まれる。この外部アドレス信号ADDによって図3のメモリセルMC1が選択されたものとする。メモリセルMC1は、トランジスタ11およびセレクタ15を介してトランジスタ17のソースに接続される。また、メモリセルMC1に対応する定電流源14がセレクタ16を介してトランジスタ18のソースに接続される。
次に、図6中の期間T1においてプリチャージ信号PR1,PR2が活性化レベルの「L」レベルにされ、ノードN1,N2が充電される。次いで、プリチャージ信号PR1,PR2が非活性化レベルの「H」レベルに立ち上げられるとともに、図6中の期間T2において図3中の信号φ3が活性化レベルの「H」レベルにされ、ノードN1,N2がメモリセルMC1および定電流源14を介して放電される。
次に、時刻t1において、センスアンプ活性化信号SEが所定時間だけ活性化レベルの「H」レベルにされ、ノードN2,N1間の電圧が電源電圧VDDに増幅される。これにより、論理回路29の出力データ信号Qがたとえば「L」レベルに立ち下げられ、読出データ信号DIが「L」レベルに立ち下げられる。次いで、ノードN1,N2の電圧が接地電圧VSSにリセットされ、データ信号Qが「H」レベルにリセットされる。読出データ信号DOは、クロック信号CLKの次の立ち上がりエッジに応答して「H」レベルにリセットされる。
なお、ノードN1,N2のリセットは、列デコーダ5により、ビット線BL1,BL2、トランジスタ11,12、セレクタ15,16、およびトランジスタ17,18を介して行なわれる。また、図6中の時刻t3〜t4では、ノードN1,N2間の電圧が電源電圧VDDに増幅され、データ信号Q,DOが「H」レベルに維持された状態が示されている。
次に、ノードN1,N2のプリチャージの時間幅の設定方法について説明する。図7は、従来のフラッシュメモリのデータ読出方法を示す図である。従来のフラッシュメモリでは、図3で示した2つのプリチャージ用トランジスタ19,20のゲートは共通接続されており、トランジスタ19,20のゲートには1つのプリチャージ信号が入力される。図7の時刻t0において、ノードN1,N2に接続された2つのプリチャージ用トランジスタ19,20を導通させる。これにより、ノードN1,N2の電圧が上昇し、電源電圧VDDになる。
次いで時刻t1において2つのプリチャージ用トランジスタ19,20を非導通にし、プリチャージを停止する。また、ノードN1にメモリセルMC1を接続するとともにノードN2に定電流源14を接続する。これにより、ノードN1,N2の電荷がメモリセルMC1および定電流源14を介して放電され、ノードN1,N2の電圧が徐々に低下する。センスアンプ31によってノードN1,N2間の電圧を電源電圧VDDに増幅し、メモリセルMC1の記憶データを読み出す。
ここで、プリチャージの時間幅(t0〜t1)は、製造プロセス、電源電圧VDD、温度などのバラツキを考慮し、ノードN1,N2が電源電圧VDDに充電されるように、十分に長い時間に設定される。これは、図8に示すように、プリチャージの時間幅が短く、ノードN1,N2が十分に充電されない場合は、放電後にノードN1,N2の電圧が低下し過ぎ、センスアンプ31が正常に動作しないからである。逆にマージンを持って、プリチャージ期間を長くすると、アクセス時間が長くなる。
通常は、プリチャージ期間の最適時間は、シミュレーションにより求められる。しかし、実機評価にて、その値が問題ないかどうかを確認することは困難である。なぜなら、ノードN1,N2は、高速動作を行なうために負荷容量を最小限にし、かつノードN1,N2の容量のバランスを取っているので、ノードN1,N2の各々にプローブを当ててオシロスコープで波形観測することは困難であるからである。他の方法として、ノードN1,N2の電圧をモニタするための電圧ディテクタ回路をフラッシュメモリに搭載する方法もあるが、チップ面積が増大する。また、製造バラツキなどにより、トランジスタ21〜24に電流駆動能力に差が生じ、センスアンプ31にオフセット電圧が生じる。
そこで、本願発明では、2つのプリチャージ用トランジスタ19,20を別々に制御できるようにし、後述の方法でノードN1,N2の電圧を検出し、プリチャージ期間を最適時間に設定する。
プリチャージ期間を設定する場合は、図1に示したように、フラッシュメモリ1はテスタ9に接続される。テスタ9は、クロック信号CLK,コマンド信号CMD、アドレス信号ADDをフラッシュメモリ1に与えるとともに、フラッシュメモリ1とデータ信号DI,DOの授受を行なう。テスタ9は、コマンド信号CMDを与えてフラッシュメモリ1をテストモードに設定する。
テストモード時には、図3のセレクタ15の端子15a,15c間が導通するとともに、セレクタ16の端子16a,16c間が導通し、トランジスタ17,18のソースにそれぞれ定電流源13,14が接続される。また、論理回路29に入力される信号φ4が「H」レベルにされ、信号φA,φBがそれぞれ「H」レベルおよび「L」レベルである場合は読出データ信号Qが「H」レベルにされ、信号φA,φBがそれぞれ「L」レベルおよび「H」レベルであるときは読出データ信号Qが「L」レベルにされる。また、テスタ9は、図4の記憶回路41,42にそれぞれ信号CNT1,CNT2を書き込むことにより、プリチャージ信号PR1,PR2のパルス幅を設定する。
テストモード時には、テスタ9は、図9に示すように、ノードN1のプリチャージ期間を通常の期間(t0〜t1)に設定し、ノードN2のプリチャージ期間を十分に長い期間(t0〜t2)に設定し、フラッシュメモリ1に読出動作を複数回行なわせる。
もし、ノードN1が通常の時間内で十分に充電されている場合、ノードN1,N2はともに電源電圧VDDになり、ノードN1,N2間の電圧差は無い。また、ノードN1,N2の電圧は同じ速さで低下する。したがって、センスアンプ31のオフセット電圧が0Vである場合は、読出データ信号DOがたとえば“1”(「H」レベル)になる確率は50%となる。実際には、センスアンプ31にオフセット電圧があるので、その確率は50%からずれる。
もし、ノードN1が通常の時間内で十分に充電されていない場合、ノードN1の電圧はノードN2の電圧VDDよりも低くなる。したがって、読出データ信号DOが“1”(「L」レベル)になる確率は50%よりも低くなる。
ノードN1のプリチャージ期間を十分に短い期間から十分に長い期間まで順次変えながら、以上の動作を繰り返す。具体的には、図5で示したトライステートインバータ52.0〜52.nを1つずつ順次選択することにより、(n+1)種類のプリチャージ期間についてテストモードのデータ読出を行なう。次に、ノードN1とN2を入れ替えて同様にテストモードのデータ読出を行なう。
図10は、テストモードのデータ読出の結果を示す図である。横軸は設定したプリチャージ時間であり、縦軸は読出データ信号DOが“1”(「H」レベル)になった確率(%)である。四角印(□)は、プリチャージ信号PR1のパルス幅(ノードN1のプリチャージ時間)を十分に長い時間に固定し、プリチャージ信号PR2のパルス幅(ノードN2のプリチャージ時間)を変えた場合の結果を示している。丸印(○)は、プリチャージ信号PR2のパルス幅を十分に長い時間に固定し、プリチャージ信号PR1のパルス幅を変えた場合の結果を示している。
プリチャージ信号PR1のパルス幅が十分に長い時間に固定され、プリチャージ信号PR2のパルス幅が十分に短い場合は、ノードN1の電圧はノードN2の電圧よりも高くなり、データ信号DOは“1”となるので、確率は100(%)となる。プリチャージ信号PR2のパルス幅を徐々に延ばして行くと、データ信号DOが“1”となる確率が徐々に低下する。プリチャージ信号PR2のパルス幅をさらに延ばして行くと、ノードN1,N2の電圧がともに電源電圧VDDになり、データ信号DOが“1”となる確率は略50(%)に収束する。なお、センスアンプ31にオフセット電圧があるので、データ信号DOが“1”となる確率は50(%)からΔoff(%)だけずれる。図10では、ノードN1,N2の電圧が同じである場合は、データ信号DOは若干“0”になり易い場合が示されている。
逆に、プリチャージ信号PR2のパルス幅が十分に長い時間に固定され、プリチャージ信号PR1のパルス幅が十分に短い場合は、ノードN2の電圧はノードN1の電圧よりも高くなり、データ信号DOは必ず“0”となるので、データ信号DOが“1”となる確率は0(%)となる。プリチャージ信号PR1のパルス幅を徐々に延ばして行くと、データ信号DOが“1”となる確率が徐々に上昇する。プリチャージ信号PR1のパルス幅をさらに延ばして行くと、ノードN1,N2の電圧がともに電源電圧VDDになり、データ信号DOが“1”となる確率は略50(%)に収束する。
図10の場合、データ信号DOが“1”となる確率が一定値に収束し始めた時間(tpr)がプリチャージ時間として設定可能な最低限の時間である。したがって、アクセス時間を最短時間に設定したい場合は、プリチャージ時間をtprに設定すればよい。
また、センスアンプ31のオフセット電圧を補償し、データ信号DOが“1”となる確率をちょうど50(%)にしたいときは、ノードN1,N2のプリチャージ時間を異なる時間に設定すればよい。すなわち図11では、ノードN1,N2の電圧が同じである場合は、データ信号DOは若干“0”になり易いので、ノードN1の電圧よりもノードN2の電圧を若干低くすればよい。具体的には、ノードN1のプリチャージ時間は、データ信号DOが“1”となる確率が一定値に収束し始める時間tpr1に設定し、ノードN2のプリチャージ時間は、データ信号DOが“1”となる確率が50(%)になる時間tpr2に設定するとよい。同様に、ノードN1,N2の電圧が同じである場合は、データ信号DOは若干“1”になり易いので、ノードN1の電圧がノードN2の電圧よりも若干低くなるようにプリチャージ時間を設定すればよい。
また、図12は、この実施の形態の変更例を示す回路ブロック図であって、図3と対比される図である。図12において、この変更例では、定電流源14が除去され、定電流源13がセレクタ15,16の切換端子15a,16aに接続される。したがって、テストモード時は、定電流源13がセレクタ15,16を介してトランジスタ17,18のソースに接続され、ノードN1,N2の電荷は定電流源13を介して放電される。この変更例では、定電流源14の分だけレイアウト面積が小さくて済む。
また、図13は、この実施の形態の他の変更例を示すブロック図であって、図1と対比される図である。図13において、この変更例では、入出力回路3内にテスト回路53が設けられる。テスタ9は、フラッシュメモリ1をテストモードに設定する。テスト回路53は、上述のテストモードを実行し、プリチャージ信号PR1,PR2のパルス幅を最適値に設定する。この変更例でも、実施の形態と同じ効果が得られる。
なお、この実施の形態では、本願発明がフラッシュメモリに適用された場合について説明したが、本願発明はフラッシュメモリ内蔵のICにも適用可能であることは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の一実施の形態によるフラッシュメモリの構成を示すブロック図である。 図1に示したメモリアレイの構成を示す回路図である。 図1に示した読出回路の構成を示す回路ブロック図である。 図1に示した制御回路の要部を示すブロック図である。 図4に示した可変遅延回路の構成を示す回路ブロック図である。 図1に示したフラッシュメモリの読出動作を示すタイムチャートである。 従来のプリチャージ方法の問題点を説明するための図である。 従来のプリチャージ方法の問題点を説明するための他の図である。 図1に示したフラッシュメモリのテストモードを説明するための図である。 図1に示したフラッシュメモリのテストモードを説明するための他の図である。 図1に示したフラッシュメモリのテストモードを説明するためのさらに他の図である。 実施の形態の変更例を示す回路ブロック図である。 実施の形態の他の変更例を示すブロック図である。
符号の説明
1 フラッシュメモリ、2 メモリアレイ、3 入出力回路、4 行デコーダ、5 列デコーダ、6 電源回路、7 読出回路、8 制御回路、9 テスタ、11,12,17,18,23〜25 NチャネルMOSトランジスタ、13,14 定電流源、15,16,43,44 セレクタ、19〜22 PチャネルMOSトランジスタ、26,51 インバータ、27,28 ORゲート、29 論理回路、30 プリチャージ回路、31 センスアンプ、40 パルス発生回路、41,42 記憶回路、45,46 可変遅延回路、47,48 信号発生回路、50 遅延回路、52 トライステートインバータ、53 テスト回路、BL ビット線、CSL 列選択線、MC メモリセル、SL ソース線、WL ワード線。

Claims (5)

  1. 半導体装置であって、
    記憶したデータ信号の論理に応じて第1および第2の電流のうちのいずれかの電流を流すメモリセルと、
    前記メモリセルから前記データ信号を読み出す読出回路と、
    前記読出回路を制御する制御回路とを備え、
    前記読出回路は、
    電源電圧のラインと第1のノードとの間に接続され、第1のプリチャージ信号が活性化レベルにされる第1の期間に導通する第1のトランジスタと、
    前記電源電圧のラインと第2のノードとの間に接続され、第2のプリチャージ信号が活性化レベルにされる第2の期間に導通する第2のトランジスタと、
    前記第1および第2の電流の間の値の第3の電流を流す定電流源と、
    前記第1および第2の期間の終了後の第3の期間に、前記第1のノードと基準電圧のラインとの間に前記メモリセルを接続するとともに、前記第2のノードと前記基準電圧のラインとの間に前記定電流源を接続する切換回路と、
    前記第3の期間の終了後に、前記第1および第2のノード間の電圧を増幅するセンスアンプと、
    前記第1および第2のノード間の電圧に応じた論理の読出データ信号を出力する論理回路とを含み、
    前記制御回路は、前記第1および第2の期間が異なる前記第1および第2のプリチャージ信号を発生する信号発生回路を含む、半導体装置。
  2. 半導体装置であって、
    記憶したデータ信号の論理に応じて第1および第2の電流のうちのいずれかの電流を流すメモリセルと、
    前記メモリセルから前記データ信号を読み出す読出回路と、
    前記読出回路を制御する制御回路とを備え、
    前記読出回路は、
    電源電圧のラインと第1のノードとの間に接続され、第1のプリチャージ信号が活性化レベルにされる第1の期間に導通する第1のトランジスタと、
    前記電源電圧のラインと第2のノードとの間に接続され、第2のプリチャージ信号が活性化レベルにされる第2の期間に導通する第2のトランジスタと、
    前記第1および第2の電流の間の値の第3の電流を流す定電流源と、
    前記第1および第2の期間の終了後の第3の期間に、前記第1のノードと基準電圧のラインとの間に前記メモリセルを接続するとともに、前記第2のノードと前記基準電圧のラインとの間に前記定電流源を接続する切換回路と、
    前記第3の期間の終了後に、前記第1および第2のノード間の電圧を増幅するセンスアンプと、
    前記第1および第2のノード間の電圧に応じた論理の読出データ信号を出力する論理回路とを含み、
    前記制御回路は、前記第1および第2のプリチャージ信号を発生する信号発生回路を含み、
    さらに、前記第1および第2の期間を変化させたときの前記読出データ信号が第1および第2の論理のうちの一方の論理になる確率に基づいて前記第1および第2のプリチャージ信号に対応する前記第1および第2の期間を求めるテスト回路を備える、半導体装置。
  3. 前記制御回路は、さらに、前記第1および第2の期間を示す情報を記憶する情報の書換が可能な記憶回路を含み、
    前記信号発生回路は、前記記憶回路に記憶された情報に基づいて前記第1および第2のプリチャージ信号を発生する、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記切換回路は、テストモード時には、前記第3の期間に前記第1および第2のノードと前記基準電圧のラインとの間に前記定電流源を接続し、
    さらに、前記テストモード時に、前記第1および第2の期間のうちの一方の期間を予め定められた長さに設定するとともに他方の期間の長さを前記予め定められた長さ以下の範囲内で複数段階で変化させた後、前記他方の期間を前記予め定められた長さに設定するとともに前記一方の期間の長さを前記予め定められた長さ以下の範囲内で複数段階で変化させ、各段階毎に前記読出回路に複数回の読出動作を実行させて前記読出データ信号が第1および第2の論理のうちの一方の論理になる確率を求め、求めた複数の確率に基づいて、前記第1および第2のノードを前記電源電圧に充電することが可能な最短の前記第1および第2の期間を求め、求めた前記第1および第2の期間を示す情報を前記記憶回路に書込むテスト回路を備える、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記切換回路は、テストモード時には、前記第3の期間に前記第1および第2のノードと前記基準電圧のラインとの間に前記定電流源を接続し、
    さらに、前記テストモード時に、前記第1および第2の期間のうちの一方の期間を予め定められた長さに設定するとともに他方の期間の長さを前記予め定められた長さ以下の範囲内で複数段階で変化させた後、前記他方の期間を前記予め定められた長さに設定するとともに前記一方の期間の長さを前記予め定められた長さ以下の範囲内で複数段階で変化させ、各段階毎に前記読出回路に複数回の読出動作を実行させて前記読出データ信号が第1および第2の論理のうちの一方の論理になる確率を求め、求めた複数の確率に基づいて、前記センスアンプのオフセット電圧を補償することが可能な前記第1および第2の期間を求め、求めた前記第1および第2の期間を示す情報を前記記憶回路に書込むテスト回路を備える、請求項3に記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010182346A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Toshiba Corp 半導体集積回路
US8953376B2 (en) 2011-03-03 2015-02-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Nonvolatile memory device and read method thereof
US9437314B2 (en) 2014-08-27 2016-09-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Precharge control signal generator and semiconductor memory device therewith

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