JP2010015650A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】テストモードにおいて、外部リファレンス電圧のビット線への充電時間を短縮することにより、セル信号量分布測定を高速化する。
【解決手段】半導体記憶装置1は、データ保持用のキャパシタを含むメモリセル10、20と、メモリセルを選択する複数のワード線WL0、WL1と、ワード線により選択されたメモリセルの信号を読み出すためのビット線BL0、BL1と、メモリセルの選択によりビット線に生じた電圧と比較するための外部リファレンス電圧Vdrを、選択メモリセルの接続するビット線と対をなすビット線に印加してプリチャージするプリチャージ回路14、24と、プリチャージ回路と並列にビット線に接続され、ビット線を充電するプリチャージアシスト回路12、22と、一対のビット線に接続され、選択されたメモリセルに接続されたビット線の電位を検知増幅するセンスアンプ6とを備えることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】半導体記憶装置1は、データ保持用のキャパシタを含むメモリセル10、20と、メモリセルを選択する複数のワード線WL0、WL1と、ワード線により選択されたメモリセルの信号を読み出すためのビット線BL0、BL1と、メモリセルの選択によりビット線に生じた電圧と比較するための外部リファレンス電圧Vdrを、選択メモリセルの接続するビット線と対をなすビット線に印加してプリチャージするプリチャージ回路14、24と、プリチャージ回路と並列にビット線に接続され、ビット線を充電するプリチャージアシスト回路12、22と、一対のビット線に接続され、選択されたメモリセルに接続されたビット線の電位を検知増幅するセンスアンプ6とを備えることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体記憶装置に関し、特に、メモリセルのセル信号量の分布特性を測定するためのメモリテスト回路に関する。
従来、メモリセルのセル信号量の分布を測定するテストモードにおいて、メモリセルの信号により生じたビット線の電圧と比較するためのリファレンス電圧を外部から相補ビット線に入力して、センスアンプを用いて読み出しを行い、リファレンス電圧を段階的に変化させることによりセル信号量の分布を測定する方法が用いられている(例えば、特許文献1)。
しかし、このテストモードでメモリセルのセル信号量分布を測定する方法は、スタンドバイ時において、リファレンス電圧が複数のビット線を同時に充電するために、すべてのビット線が所定の電位になるまで非常に長い充電時間を要し、テスト時間が長くなるという問題がある。
通常の読み出し動作でのスタンドバイ時間は数十nsであるのに対して、テストモードではビット線をリファレンス電圧に設定するまでに数百nsから数msの時間を要する。これは、通常の読み出し動作でのスタンドバイ時間の約10倍から約100倍に相当する。よって、リファレンス電圧を変化させて、すべてのメモリセルのセル信号量を測定するためには、1チップあたり数時間もの測定時間が必要となる。
特許第3425916号公報
本発明は、テストモードにおいて、リファレンス電圧のビット線への充電時間を短縮することにより、メモリセルアレイのセル信号量分布測定を高速化することを目的とする。
本発明の一つの態様において、半導体記憶装置は、データ保持用のキャパシタを含むメモリセルと、メモリセルを選択する複数のワード線と、ワード線により選択されたメモリセルの信号を読み出すためのビット線と、メモリセルの選択によりビット線に生じた電圧と比較するための外部リファレンス電圧を、選択されたメモリセルの接続するビット線と対をなすビット線に印加してプリチャージするプリチャージ回路と、プリチャージ回路と並列にビット線に接続され、電源電圧を使ってビット線を所定の電位まで充電するプリチャージアシスト回路と、一対のビット線に接続され、ワード線により選択されたメモリセルに接続されたビット線の電位を検知増幅するセンスアンプと、を備えることを特徴とする。
本発明の他の態様において、半導体記憶装置は、データ保持用のキャパシタを含むメモリセルと、メモリセルを選択する複数のワード線と、ワード線により選択されたメモリセルの信号を読み出すためのビット線と、メモリセルの選択によりビット線に生じた電圧と比較するための外部リファレンス電圧を、選択されたメモリセルの接続するビット線と対をなすビット線に印加してプリチャージするプリチャージ回路と、一つのトランジスタと一つのキャパシタとから成るダミーセルが、一対のビット線の間に直列に接続されたダミーセル回路と、一対のビット線に接続され、ワード線により選択されたメモリセルに接続されたビット線の電位を検知増幅するセンスアンプとを備え、ダミーセルに供給されるダミーセルリファレンス電圧により、プリチャージ回路より先にビット線が所定の電位まで充電されることを特徴とする。
本発明の他の態様において、半導体記憶装置は、データ保持用のキャパシタを含むメモリセルと、メモリセルを選択する複数のワード線と、ワード線により選択されたメモリセルの信号を読み出すためのビット線と、メモリセルの選択によりビット線に生じた電圧と比較するための外部リファレンス電圧を、選択されたメモリセルの接続するビット線と対をなすビット線に印加してプリチャージするプリチャージ回路と、一対のビット線の間に直列に接続された2つのMOSトランジスタから成るストレス緩和回路と、一対のビット線に接続され、ワード線により選択されたメモリセルに接続されたビット線の電位を検知増幅するセンスアンプとを備え、ストレス緩和回路に供給されるストレス緩和電圧により、プリチャージ回路より先にビット線が所定の電位まで充電されることを特徴とする。
本発明によれば、テストモードにおいて、外部リファレンス電圧のビット線への充電時間を短縮することができ、メモリセルアレイのセル信号量分布の測定を高速化することが可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る半導体記憶装置の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置のブロック図である。第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、メモリセルアレイ2、ロウデコーダ3、ダミーロウデコーダ4、カラムデコーダ5、センスアンプ6、アドレス信号発生回路7、プリチャージ回路8、データラッチ回路9を備える。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置のブロック図である。第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、メモリセルアレイ2、ロウデコーダ3、ダミーロウデコーダ4、カラムデコーダ5、センスアンプ6、アドレス信号発生回路7、プリチャージ回路8、データラッチ回路9を備える。
メモリセルアレイ2は、例えば、一つのトランジスタと一つのキャパシタとから構成されるメモリセルが、ワード線WLとビット線対BL0、BL1の交差部に設けられてマトリクス状のセルアレイを構成したものである。
メモリセルアレイ2には、ロウデコーダ3が接続されている。ロウデコーダ3は、チップイネーブル信号CE及びアドレス信号発生回路7からのアドレス信号に応答して、ワード線選択信号SWLを生成し、メモリセルを選択する。カラムデコーダ5は、アドレス信号に応答して選択ゲートトランジスタを駆動する信号を生成し、ビット線対BL0、BL1を選択して活性化する。
メモリセルアレイ2には、センスアンプ6が接続されている。センスアンプ6は、センスアンプ活性化信号VSAにより活性化され、カラムデコーダ5により選択されたビット線対BL0、BL1の電圧を検知増幅してメモリセルが保持するデータの読み出しを行い、“0”または“1”のデータを出力する。読み出されたデータはデータラッチ回路9で保持された後、I/Oインターフェースを通じて出力される。
また、メモリセルアレイ2には、ダミーロウデコーダ4が接続されている。該ダミーロウデコーダ4はチップイネーブル信号CE及び以下で説明するテストモード用のテスト開始信号TEST、及びアドレス信号発生回路7からのアドレス信号に応答してダミーセルを選択する。
さらに、メモリセルアレイ2には、プリチャージ回路8が接続されている。プリチャージ回路8はチップイネーブル信号CE及びテストモード用のテスト開始信号TESTに応答して、テストモードにおいて、カラムデコーダ5により選択されたビット線対BL0、BL1の一方のビット線の電位を以下に説明する外部リファレンス電圧によりプリチャージする。
図2は、図1に示したメモリセルアレイ2の1つのビット線対BL0,BL1の部分を代表的に図示したものである。ビット線BL0及びBL1には、それぞれメモリセル10及びメモリセル20が接続されている。メモリセル10、20は、例えば、一つのトランジスタQと一つのキャパシタCから成る1T/1C型セルから構成される。メモリセルの構成はこれに限定されない。
ワード線WL0、WL1は上記したロウデコーダ3に接続されており、ロウデコーダ3により選択された方のワード線にワード信号SWL0、SWL1が与えられる。
一対のビット線BL0、BL1は上記したカラムデコーダ5により活性化される。ビット線BL0には、以下で詳細に説明するテストモードにおいて、ビット線BL0の電位をプリチャージするためのプリチャージ回路14が接続されている。プリチャージ回路14は、例えば、ソース電極がビット線に接続されたNMOSトランジスタQ1から構成される。テストモードにおいて、トランジスタQ1のドレイン電極には、メモリセル20の信号を読み出したときのビット線BL1の電圧と比較するための外部リファレンス電圧Vdr0が印加される。トランジスタQ1のゲート電極にはプリチャージ信号VRMが印加される。プリチャージ信号VRMはVdr0+Vth(VthはトランジスタQ1の閾値電圧)に設定されており、トランジスタQ1をスイッチングする。トランジスタQ1がターンオンすると、ビット線BL0には外部リファレンス電圧Vdr0が供給され、ビット線BL0がプリチャージされる。
ビット線対のもう一方のビット線BL1には、テストモードにおいてビット線BL1の電位をプリチャージするためのプリチャージ回路24が接続されている。プリチャージ回路24は、例えば、ソース電極がビット線に接続されたNMOSトランジスタQ2から構成される。テストモードにおいて、トランジスタQ2のドレイン電極にはメモリセル10の信号を読み出したときのビット線BL0の電圧と比較するための外部リファレンス電圧Vdr1が印加される。トランジスタQ2のゲート電極にはプリチャージ信号VRMが印加される。プリチャージ信号VRMはVdr1+Vth(VthはトランジスタQ2の閾値電圧)に設定されており、トランジスタQ2をスイッチングする。トランジスタQ2がターンオンすると、ビット線BL1には外部リファレンス電圧Vdr1が供給され、ビット線BL1がプリチャージされる。ここで使用されるトランジスタQ1、Q2は、同じ特性であっても、異なる特性であってもよい。
また、ビット線BL0には、メモリセル20を読み出すテストモードにおいて、ビット線BL0の上記プリチャージ回路14によるプリチャージに要する時間を短縮するためのプリチャージアシスト回路12が接続されている。プリチャージアシスト回路12は、例えば、閾値電圧の異なる2つのNMOSトランジスタQ5及びQ6を直列に接続して構成される。トランジスタQ6の閾値電圧は、トランジスタQ5の閾値電圧より低くなるように設計されている。閾値電圧の高い方のトランジスタQ5のドレイン電極には電源電圧VDDが印加され、閾値電圧の低い方のトランジスタQ6のソース電極はビット線BL0に接続されている。
トランジスタQ5の閾値電圧Vth1は例えば0.6Vであり、トランジスタQ6の閾値電圧Vth2は例えば0.2Vである。トランジスタQ5のゲートには、プリチャージアシスト信号VRMEが印加され、トランジスタQ6のゲートには、外部リファレンス電圧Vdr0が印加される。ここで、プリチャージアシスト信号VRMEは上記したプリチャージ信号VRMと同じであってもよい。
同様に、ビット線BL1には、メモリセル10を読み出すテストモードにおいて、ビット線BL1の上記プリチャージ回路24によるプリチャージに要する時間を短縮するためのプリチャージアシスト回路22が接続されている。ビット線BL1に接続されたプリチャージアシスト回路22は、例えば、閾値電圧の異なる2つのNMOSトランジスタQ7及びQ8を直列に接続して構成される。トランジスタQ8の閾値電圧は、トランジスタQ7の閾値電圧より低く設計されている。閾値電圧の高い方のトランジスタQ7のドレイン電極には電源電圧VDDが印加され、閾値電圧の低い方のトランジスタQ8のソース電極はビット線BL1に接続されている。
トランジスタQ7の閾値電圧Vth1’は例えば0.6Vであり、トランジスタQ8の閾値電圧Vth2’は例えば0.2Vである。トランジスタQ7のゲートには、プリチャージアシスト信号VRMEが印加され、トランジスタQ8のゲートには、外部リファレンス電圧Vdr1が印加される。ここで、プリチャージアシスト信号VRMEは上記したプリチャージ信号VRMと同じ電圧であってもよい。
一対のビット線BL0、BL1の間には、2つのダミーセル11、21が直列に接続されている。ダミーセル11は、例えば、一つのNMOSトランジスタQ3と一つのキャパシタC1とから成る1T/1C型セルにより構成されている。同様に、ダミーセル21は、例えば、一つのNMOSトランジスタQ4と一つのキャパシタC2とから成る1T/1C型セルにより構成されている。トランジスタQ3、Q4のドレイン電極にはダミーセル電圧Vdcが印加されている。ダミーセル11、21のトランジスタQ3、Q4のゲート電極には、以下で詳細に説明するダミーワード信号発生回路から出力されるダミーワード信号DW0、DW1が与えられる。ダミーセル11、21は、通常の読み出し時に、接続するビット線の電位を“L”または“H”レベルの中間電圧であるリファレンス電圧をビット線電圧に印加する機能を有する。例えば、メモリセル20を読み出す時は、ダミーセル11が選択され、トランジスタQ3にダミーセル駆動信号DW0が与えられてトランジスタQ3がターンオンし、ビット線BL0の電位がリファレンス電圧になる。
一対のビット線BL0、BL1の間には、センスアンプ6が接続されている。センスアンプ6は、例えば、図示しない、2つのNMOSトランジスタから成るNMOSフリップフロップと、2つのPMOSトランジスタからなるPMOSフリップフロップとにより構成される。センスアンプ6は、以下で詳細に説明するセンスアンプ駆動信号発生回路からの活性化信号VSAに応答して活性化し、テストモードにおいてメモリセル20を読み出した際のビット線電圧と外部リファレンス電圧とを比較増幅することにより、メモリセルアレイ2のセル信号量分布を求めることができる。
図3は、従来の半導体記憶装置のメモリセルアレイの一対のビット線を代表して示したものである。上記した本発明と同じ構成要素については同一の符号で示してある。
従来の半導体記憶装置は、プリチャージ回路14、24を有するが、上記したプリチャージアシスト回路12、22を具備しない。そのため、テストモードにおいて、ビット線BL0をプリチャージするのに長い時間を要していた。本発明の第1の実施形態では、プリチャージアシスト回路12、22を設けることにより、この問題を解決する。
次に、本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の回路構成について具体的に説明する。図4は、第1の実施形態に係る半導体記憶装置の回路構成の一例を示したものである。第1の実施形態に係る半導体記憶装置30は、チップイネーブル信号CEを生成するCE制御回路31、ワード信号を発生するロウデコーダ3、ダミーワード信号を発生するダミーロウデコーダ4、センスアンプ駆動信号発生回路34、プリチャージ回路8に駆動信号を与えるプリチャージ回路駆動信号発生回路35を備える。
CE制御回路31は、入力されたチップイネーブル電圧信号VCEを、インバータ101を通じて反転してある時間だけ遅延したチップイネーブル信号CEを出力する。
ロウデコーダ3は、NANDゲート103(0)、・・・103(n−1)において、チップイネーブル信号CEとアドレス信号発生回路7(図1)からのアドレス信号のNAND演算を行い、その出力をインバータ105(0)、・・・105(n−1)でそれぞれ反転させたワード信号SWL0、・・・SWL(n−1)を発生させる。それによって、ワード信号SWLi(i=0〜(n−1))が“H”として供給されるワード線WLに接続したメモリセル10が選択され、ワード信号SWLiが“L”となるワード線WLに接続したメモリセルは非選択となる。
ダミーロウデコーダ4は、まずNANDゲート109において、チップイネーブル信号CEを遅延回路107により遅延させ、次いでインバータ108により反転させた信号と、チップイネーブル信号CEとのNAND演算を行い、次にNORゲート110において、NANDゲート109からの出力と、テスト開始信号TESTとのNOR演算を行い、ダミーワード線信号DWLを発生させる。続いて、NANDゲート111、112において、ダミーワード線信号DWLとアドレス信号発生回路7からのアドレス信号とのNAND演算を行い、その出力をインバータ113、114において反転させてダミーワード信号DW0、DW1を発生させる。
センスアンプ駆動信号発生回路34は、チップイネーブル信号CEを遅延回路115により遅延させ、NANDゲート118において、遅延回路115により遅延させた信号と、遅延回路116によりさらに遅延させ次いでインバータ117により反転させた信号とのNAND演算を行い、その出力をインバータ119で反転させて、センスアンプ活性化信号VSAを発生させる。
プリチャージ回路駆動信号発生回路35は、NORゲート121において、インバータ120により反転したテスト開始信号TESTと、チップイネーブル信号CEとをNOR演算し、プリチャージアシスト回路12、22(図2)を駆動するプリチャージアシスト信号VRMEを発生させる。また、NORゲート123において、チップイネーブル信号CEと、チップイネーブル信号CEを遅延回路122により遅延させた信号と、チップイネーブル信号CEをインバータ120で反転させた信号とをNOR演算し、プリチャージ回路14、24を駆動するプリチャージ信号VRMを発生させる。遅延回路122を含むことにより、プリチャージアシスト信号VRMEの方が、プリチャージ信号VRMよりも早く“H”となり、プリチャージアシスト回路12、22の方がプリチャージ回路14、24よりも早く動作して、ビット線の電位を引き上げる。その結果、ビット線BL0、BL1を外部リファレンス電圧Vdr0、Vdr1までプリチャージするのに要する時間が短縮される。
図5は、図3に示す従来の半導体記憶装置の回路構成を具体的に示したものである。図4に示す第1の実施形態と同じ構成要素については、同一符号で示す。従来の回路は、プリチャージ回路駆動信号発生回路35’の構成のみが第1の実施形態と異なっている。従来のプリチャージ回路駆動信号発生回路35’は、プリチャージ信号VRMを発生させるのみで、プリチャージアシスト信号VRMEを発生させない。すなわち、従来のプリチャージ回路駆動信号発生回路35’は、NORゲート131において、チップイネーブル信号CEと、テスト開始信号TESTをインバータ130で反転させた信号とでNOR演算を行いプリチャージ回路14、24を駆動するプリチャージ信号VRMのみを発生させる。
次に、テストモードについて図面を参照しながら詳細に説明する。テストモードにおいて、メモリセルのセル信号量の測定は、選択したセルから読み出されるセル電圧Vcellをセンスアンプ6により直接読み取ることにより行う。選択したメモリセルが接続されたビット線と対を成すもう一方のビット線に外部リファレンス電圧Vdrを印加して、その外部リファレンス電圧Vdrを変化させたときに、選択したメモリセル電圧Vcellと外部リファレンス電圧Vdrの大小関係が逆転する電圧を検出することにより、メモリセルアレイ2内のメモリセルのセル信号量の分布を調べることができる。
図6(a)は、非選択メモリセルが接続したビット線に印加される外部リファレンス電圧Vdrと、選択メモリセルから読み出されセンスアンプで検知比較された出力データとの関係を示したものである。
具体的には、外部リファレンス電圧Vdrが、選択メモリセルから読み出されるセル電圧Vcellに比べ小さいときは、センスアンプ6の出力データは“1”となる。外部リファレンス電圧Vdrが選択メモリセルから読み出されるセル電圧Vcellに比べ大きいときは、センスアンプ6の出力データは“0”となる。すなわち、センスアンプ6はVcell>Vdrの場合は、出力データ“1”、Vcell≦Vrdの場合は、出力データ“0”と判定する。外部リファレンス電圧Vdrを変化させることにより、センスアンプ6の出力が“1”から“0”、または“0”から“1”に変化する。その過渡時の外部リファレンス電圧Vdrを選択メモリセルのセル信号量とする。過渡時の外部リファレンス電圧Vdrの大きさはメモリセルごとに異なる(図6(a))。
セル信号量を、メモリセルアレイ2の全体に対して測定すると、ある分布を有する。図6(b)は、セル信号量分布を略示したものである。セル信号量の測定をすべてのセルの記憶状態を“0”にした時と、すべてのセルの記憶状態を“1”にした時について実行すると、図7に示すような分布となる。
次に、本発明の第1実施形態に係る半導体記憶装置1の動作について図面を参照して詳細に説明する。図8は、第1の実施形態に係る半導体記憶装置のテストモードでの動作タイミングチャートを示したものである。
まず、時刻t1で、CE制御回路31に入力されるチップイネーブル信号VCEが“H”となり、チップがスタンドバイ状態となる。次いで、時刻t2で、ロウデコーダ3が生成するワード信号により非選択のワード線WL0のワード信号SWL0が“L”となる。同時に、プリチャージ回路駆動信号発生回路35が生成するプリチャージアシスト信号VRMEが“H”となる。それにより、ビット線BL0にはVdr0−Vthlの電圧が印加される。ここで、Vthlは、トランジスタQ6の閾値電圧である。トランジスタQ6はトランジスタQ5に比べ閾値電圧が低い。よって、トランジスタQ6は、高速でスイッチングし、ビット線BL0の電圧をVdr0−Vthlまで充電する。
続いて、時刻t3で、プリチャージ回路駆動信号発生回路35が生成するプリチャージ信号VRMが“H”となり、トランジスタQ1がスイッチングし、ビット線BL0をVdr0−VthlからVdr0まで充電する。破線部aで示すように、このときすでにビット線BL0には、Vdr0−Vthlの電圧が充電されているので、プリチャージ回路14からはVthlの充電で足りる。その結果、充電に要する時間が従来に比べ短縮される。第1の実施形態は、このように、プリチャージ回路14によりビット線BL0をプリチャージする前に、わずかに早いタイミングで、プリチャージアシスト回路12によりビット線BL0の電圧をVdr0−Vthlまで充電することにより、ビット線BL0のプリチャージ時間を短縮する点に特徴を有する。
その後、CE制御回路31が生成するチップイネーブル信号CEが“L”となり、チップがアクティブ状態になる。次いで時刻t4において、プリチャージ回路駆動信号発生回路35が生成するプリチャージアシスト信号VRME及びプリチャージ信号VRMがいずれも“L”となり、ビット線BL0に接続されたプリチャージアシスト回路12及びプリチャージ回路14がオフされる。次いで、ロウデコーダ3が生成する、選択されたワード線WL1のワード信号SWL1が“H”となり、メモリセル20の読み出し動作を開始する。このとき、プリチャージ回路14、24及びプリチャージアシスト回路12、22はオフ状態であるため、ビット線BL0、BL1はリファレンス電圧Vdr0、Vdr1から切り離される。次いで、時刻t5において、センスアンプ駆動信号発生回路34の生成するセンスアンプ活性化信号VSAが“H”となり、センスアンプ6が活性化され、選択されたメモリセル20のセル電圧Vcellと、ビット線BL0に印加された外部リファレンス電圧Vdr0とがセンスアンプ6で比較増幅される。センスアンプ6の出力は、Vcell>Vdr0の場合は“1”、Vcell≦Vdr0の場合は“0”となる。テストモードでは、Vdr0を変化させることにより、センスアンプ6の出力信号が“1”から“0”または“0”から“1”に変化するときの電圧Vdr0をセル信号量として検出し、メモリセルアレイ2全体でセル信号量の分布を測定する。
次に、従来の半導体記憶装置の動作について説明する。図9は、従来の半導体記憶装置のテストモードでの動作タイミングチャートを示す。上述したように、従来の半導体記憶装置は、本発明の第1の実施形態に係るプリチャージアシスト回路12、22を具備しない。したがって、プリチャージアシスト信号VRMEはタイミングチャートに描かれていない。
テストモードにおいて、最初に、時刻t1’においてCE制御回路31に入力されるチップイネーブル信号VCEが“H”となりチップがスタンドバイ状態となる。チップイネーブル信号CEのスタンバイ時間は通常の読み出し動作に比べ長く取られている。これは、通常の読み出し動作に比べ、テストモード動作においては、複数のビット線を同時にプリチャージするためにすべてのビット線が所定の電位になるまで時間を要するからである。次いで、ロウデコーダ3が生成するワード信号SWLにより非選択のワード線のワード信号SWL0が“L”となる。同時に、プリチャージ回路駆動信号発生回路35が生成するプリチャージ信号VRMが“H”となり、プリチャージ回路14のトランジスタQ1がターンオンして、プリチャージ回路14に入力される外部リファレンス電圧Vdr0により時刻t2’までビット線BL0がプリチャージされる。
ここで、プリチャージ時間について着目すると、プリチャージに要する時間が従来に比べ本発明の第1実施形態の方が短いことがわかる。具体的には、図8に示す本発明の第1実施形態においてプリチャージに要する時間は(t4−t1)であるのに対し、従来技術では(t2’−t1’)となる。図8及び9より明らかなように、(t4−t1)<(t2’−t1’)であり、本発明の第1の実施形態は従来に比べプリチャージに要する時間が短縮されていることがわかる。
以降の動作については、上記した第1の実施形態と同様なので説明を省略する。
上述した第1の実施形態によれば、電源電圧VDDを使ったプリチャージアシスト回路12、22により非選択のメモリセルが接続されたビット線BLの電位をVdr−Vthlまで急速に充電してから、プリチャージ回路14、24により外部リファレンス電圧Vdrまで充電することができる。そのため、メモリセルアレイのセル信号量分布を測定するテストモードにおいて、ビット線の電位の立ち上がりに要する時間を大幅に短縮することができる。結果として、高速なセル信号量測定が可能となる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。半導体装置及び回路構成は、全体的には図1及び図2と同様である。第2の実施形態に係る半導体記憶装置は、第1の実施形態に示したプリチャージアシスト回路12、22を具備せず、ダミーセル回路11、21に印加するダミーセル電圧Vdcを使ってビット線の電位の立ち上がり時間を短縮している点において、上記第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同じ構成要素については、同一符号で示す。以下、第2の実施形態に係る半導体記憶装置の回路構成について、図面を参照して詳細に説明する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。半導体装置及び回路構成は、全体的には図1及び図2と同様である。第2の実施形態に係る半導体記憶装置は、第1の実施形態に示したプリチャージアシスト回路12、22を具備せず、ダミーセル回路11、21に印加するダミーセル電圧Vdcを使ってビット線の電位の立ち上がり時間を短縮している点において、上記第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同じ構成要素については、同一符号で示す。以下、第2の実施形態に係る半導体記憶装置の回路構成について、図面を参照して詳細に説明する。
図10は、第2の実施形態に係る回路構成の一例を示したものである。第2の実施形態に係る半導体記憶装置50は、チップイネーブル信号CEを生成するCE制御回路31、ワード信号SWLiを発生するロウデコーダ3、ダミーワード信号を発生するダミーロウデコーダ51、センスアンプ駆動信号を発生するセンスアンプ駆動信号発生回路34、プリチャージ信号VRMを発生するプリチャージ回路駆動信号発生回路35’を備える。CE制御回路31、ロウデコーダ3、センスアンプ駆動信号発生回路34、プリチャージ回路駆動信号発生回路35’については、図4及び図5を参照して上述した機能と同様なので説明を省略する。
ダミーロウデコーダ51は、NANDゲート142において、チップイネーブル信号CEを遅延回路140により遅延させ、その後インバータ141により反転させた信号と、チップイネーブル信号CEとのNAND演算を行い、その出力をインバータ143で反転させて信号DWNを得る。また、NORゲート147において、チップイネーブル信号CEを遅延回路145により遅延させ、その後インバータ146により反転させた信号と、チップイネーブル信号CEとのNOR演算を行い信号DWTを得る。
次に、2つのCMOSトランジスタ144、149とインバータ150により構成される選択回路に信号DWN、DWTが入力される。CMOSトランジスタ144のPMOSゲートとCMOSトランジスタ149のNMOSゲートの接続ノードにはテスト開始信号TESTが入力される。一方、CMOSトランジスタ144のNMOSゲートとCMOSトランジスタ149のPMOSゲートとの接続ノードにはテスト開始信号TESTがインバータ150により反転された信号が入力される。テスト開始信号TESTで制御されて、信号DWNまたは信号DWTのいずれかが上記選択回路を通じて出力され、ダミーワード線信号DWLを得る。
その後、NANDゲート151、152において、ダミーワード線信号DWLとアドレス信号発生回路7からのアドレス信号とのNAND演算を行い、その出力をインバータ153、154において反転させてダミーワード信号DW0、DW1を発生させる。
次に、第2の実施形態に係る半導体記憶装置の動作について詳細に説明する。図11は、第2の実施形態に係る半導体記憶装置のテストモードでの動作タイミングチャートを示す。ここでは、ビット線BL1に接続したメモリセル20を読み出し、ビット線BL0に外部リファレンス電圧Vdr0を印加する場合を考える。また、説明の都合上、ダミーセル電圧Vdc=0.4V、外部リファレンス電圧Vdr0=0.7V、外部リファレンス電圧Vdr1=0Vとする。
まず、時刻t1において、CE制御回路31に入力されるチップイネーブル信号VCEが“H”となり、チップがスタンドバイ状態となる。次いで、時刻t2において、ダミーセル回路11、21にダミーセル電圧Vdcが供給され、ダミーロウデコーダ51により生成されるダミーワード信号DW0が“H”、DW1が“L”となり、トランジスタQ3がターンオンし、Q4がターンオフのままとなる。ビット線BL0の電位はキャパシタC1とビット線の容量比で決まる所定の電位たとえば0.3V程度になり、BL1の電位が0Vのままに設定される。同時にロウデコーダ3により生成されるワード信号SWL0が“L”となり、メモリセル10が非選択となる。次いで、時刻t3でプリチャージ回路駆動信号発生回路35’により生成されるプリチャージ信号VRMが“H”となり、トランジスタQ1がターンオンして、ビット線BL0がVdr0により0.7Vまでプリチャージされる。一方、ビット線BL1は、トランジスタQ2がターンオンして外部リファレンス電圧Vdr1により0Vに放電される。t2とt3との時間間隔は、MOSキャパシタの容量結合のため数nsである。
従来は、ビット線BL0を0Vから0.7Vまでプリチャージしなければならず、時間を要していたが、第2の実施形態によれば、ビット線BL0はダミーセル電圧VdcによりキャパシタC1とビット線の容量比で決まる0.3Vまで充電されているため、プリチャージ回路14による充電は0.3Vから0.7Vまでで足りるため高速化を実現できる。このように、放電は充電に比べ短時間で完了するため、従来の回路に比べてやはり高速化を実現できる。
続いて、時刻t4において、ダミーロウデコーダ51の生成するダミーワード信号DW0、DW1が“L”となり、続いて時刻t5で、プリチャージ回路駆動信号発生回路35’の生成するプリチャージ信号VRMが“L”となる。次いで、ロウデコーダ3の生成するワード信号WL1が“H”となり、メモリセル20が選択されて読み出し動作が準備完了となる。このとき、プリチャージ信号VRMが“L”となっているため、トランジスタQ1、Q2がターンオフし、ビット線BL0、BL1はリファレンス電圧Vdr0、Vdr1から切り離されている。時刻t6において、センスアンプ駆動信号発生回路34により生成されたセンスアンプ活性化信号VSAが“H”となり、センスアンプ6が活性化される。選択されたメモリセル20のセル電圧Vcellとビット線BL0に印加された外部リファレンス電圧Vdr0(この場合、0.7V)とがセンスアンプ6で比較増幅される。その結果、センスアンプ6は、Vcell>Vdr0の場合は“1”、Vcell≦Vdr0の場合は“0”を出力する。Vdr0を変化させ、出力が“1”から“0”または“0”から“1”に遷移するときのVdr0をセル信号量として、メモリセルアレイ2のセル信号量分布を測定することができる。
第2の実施形態によれば、非選択メモリセルの接続したビット線をプリチャージ回路によって外部リファレンス電圧Vdrまで充電する前に、ダミーセル電圧Vdcを使って予め所定の電位まで充電することができる。そのため、メモリセルアレイのセル信号量分布を測定するテストモードにおいて、ビット線の電位の立ち上がり時間を短縮することができる。結果として、高速なセル信号量測定が可能となる。
[第3の実施形態]
図12は、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイ2の一対のビット線BL0、BL1の部分を代表的に示したものである。第3の実施形態に係る半導体記憶装置は、ストレス緩和回路を有し、該ストレス緩和回路に供給されるストレス緩和電圧VPLを使って、ビット線の電位の立ち上がり時間を短縮している点において、上記した第1の実施形態及び第2の実施形態と異なっている。尚、上記した実施形態の構成要素と同じ構成要素については以下において同一符号で示す。
図12は、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイ2の一対のビット線BL0、BL1の部分を代表的に示したものである。第3の実施形態に係る半導体記憶装置は、ストレス緩和回路を有し、該ストレス緩和回路に供給されるストレス緩和電圧VPLを使って、ビット線の電位の立ち上がり時間を短縮している点において、上記した第1の実施形態及び第2の実施形態と異なっている。尚、上記した実施形態の構成要素と同じ構成要素については以下において同一符号で示す。
まず、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の回路構成について図12を参照しながら詳細に説明する。上述した第2の実施形態に係る回路との違いは、スタンドバイ時にメモリセルへのストレスを緩和するためにビット線にストレス緩和電圧VPLを印加するためのストレス緩和回路90を一対のビット線BL0、BL1の間に具備する点にある。ストレス緩和回路90は、例えば、ドレイン同士が接続されるように2つのNMOSトランジスタQ9、Q10を直列に接続して構成される。2つのNMOSトランジスタQ9、Q10の各ソース電極はそれぞれビット線BL0、BL1に接続されている。
その他の回路構成については、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の回路構成の一例を図面を参照しながら説明する。図13は、第3の実施形態に係る半導体記憶装置の具体的な回路構成を示す。第3の実施形態に係る半導体記憶装置60は、チップイネーブル信号CEを生成するCE制御回路31、ワード信号を生成するロウデコーダ3、ダミーワード信号を生成するダミーロウデコーダ4、センスアンプ駆動信号VSAを生成するセンスアンプ駆動信号発生回路34、ストレス緩和回路90を駆動するストレス緩和信号PEを生成するためのストレス緩和回路駆動信号発生回路61、プリチャージ回路14、24を駆動するプリチャージ信号VRMを生成するプリチャージ回路駆動信号発生回路35’を備える。CE制御回路31、ロウデコーダ3、ダミーロウデコーダ4、センスアンプ駆動信号発生回路34、プリチャージ回路駆動信号発生回路35’については、図4及び図5を参照して上述した機能と同様なので説明を省略する。
ストレス緩和回路駆動信号発生回路61は、NANDゲート163において、センスアンプ活性化信号VSAをインバータ160で反転させて得た信号と、その信号を遅延回路161により遅延させ、その後インバータ162により反転させた信号とのNAND演算を行い、その出力をインバータ164で反転させた信号を生成する。この信号は2つのNORゲート165、173から構成されるフリップフロップ回路のセット入力に入力される。
また、ストレス緩和回路駆動信号発生回路61は、2つのCMOSトランジスタ167、168及びインバータ166により構成される選択回路において、一方のCMOSトランジスタ167のドレインに入力したチップイネーブル信号CEと、他方のCMOSトランジスタ168のドレインに入力したプリチャージ信号VRMとをテスト開始信号TESTにより制御して、チップイネーブル信号CEまたはプリチャージ信号VRMのいずれかを出力する。
ストレス緩和回路駆動信号発生回路61は、NANDゲート171において、セレクタ回路からの出力信号と、当該出力信号を遅延回路169により遅延させ、その後インバータ170により反転させた信号とのNAND演算を行い、その出力をインバータ172で反転させた信号を生成する。この信号は上記フリップフロップ回路のリセット入力に入力される。
ストレス緩和回路駆動信号発生回路61は、フリップフロップ回路を通じて、チップイネーブル信号CEより一定時間遅れたストレス緩和信号PEを発生させる。
次に、第3の実施形態に係る半導体記憶装置の動作について、図面を参照しながら、詳細に説明する。図14は、第3の実施形態に係る半導体装置のテストモードにおける動作タイミングチャートを示したものである。ここでは、ビット線BL1に接続したメモリセル20を読み出し、ビット線BL0に外部リファレンス電圧Vdr0を印加する場合を考える。また、説明の都合上、ストレス緩和電圧VPL=0.8V、ビット線BL0に印加する外部リファレンス電圧Vdr0=0.7V、ビット線BL1に印加する外部リファレンス電圧Vdr1=0Vとする。
まず、時刻t1において、CE制御回路31に入力されるチップイネーブル信号VCEが“H”となり、チップがスタンドバイ状態となる。スタンドバイ状態では、ストレス緩和回路駆動信号発生回路61で生成されたストレス緩和回路駆動信号PEの電位が“H”となっており、ストレス緩和回路90のトランジスタQ9及びQ10がターンオンして、ビット線BL0とビット線BL1の電位はそれぞれ0.8Vまで充電される。次いで、時刻t2において、ロウデコーダ3により生成されるワード信号SWL0が“L”となり、ビット線BL0に接続したメモリセル10が非選択となる。次いで、時刻t3において、プリチャージ回路駆動信号発生回路35’で生成されるプリチャージ信号VRMが“H”となり、トランジスタQ1、Q2がターンオンしてビット線BL0が外部リファレンス電圧Vdr0により0.7Vまで放電され、ビット線BL1が外部リファレンス電圧Vdr1により0Vまで放電される。同時に、ストレス緩和回路駆動信号発生回路61によりストレス緩和信号PEの電位が“L”となり、トランジスタQ9及びQ10がターンオフして、ビット線BL0、BL1からストレス緩和回路90が切り離される。
従来は、ビット線BL0をプリチャージ回路14により0Vから0.7Vまで充電しなければならず、時間を要していた。本発明の第3の実施形態によれば、ビット線BL0はすでにストレス緩和回路90により0.8Vまで充電されているため、0.8Vから0.7Vまで放電すれば足りるためテストモード動作の高速化を実現可能である。一方、ビット線BL1は、ストレス緩和電圧VPLにより一旦0Vから0.8Vに充電され、その後、再び0Vに放電される動作となるが、放電は充電に比べ短時間で完了するため、従来回路に比べてやはりテストモード動作の高速化を実現可能である。
続いて、時刻t4においてプリチャージ回路駆動信号発生回路35’から生成されるプリチャージ信号VRMが“L”となり、ビット線BL0、BL1から外部リファレンス電力Vdr0、Vdr1が切り離される。次いで時刻t5において、ロウデコーダ3から生成されるワード信号SWL1が“H”となり、メモリセル20が選択されて読み出し動作が準備完了となる。次いで時刻t6において、センスアンプ駆動信号発生回路34から生成されるセンスアンプ活性化信号VSAが“H”となり、センスアンプ6が活性化される。メモリセル20のセル電圧Vcellとビット線BL0の外部リファレンス電圧Vdr0(この場合、0.7V)とがセンスアンプ6で比較増幅される。その結果、センスアンプ6は、Vcell>Vdr0の場合は“1”、Vcell≦Vdr0の場合は“0”を出力する。テストモードにおいて、Vdr0を変化させ、出力が“1”から“0”または“0”から“1”に遷移するときのVdr0をセル信号量としてメモリセルアレイのセル信号量分布を測定することができる。
本発明の第3の実施形態によれば、ストレス緩和回路に供給するストレス緩和電圧VPLを使ってビット線の電位を一度引き上げた後、外部リファレンス電圧Vdrまで急速に放電することにより、メモリセルアレイのセル信号量分布を測定するテストモードにおいて、ビット線の電位の立ち上がり時間を短縮することができる。結果として、テストモード動作における高速なセル信号量分布測定が可能となる。
[その他]
以上、発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等が可能である。例えば、メモリセルの構成は、1T/1C型に限定されず、2T/2Cまたはそれ以外の構成を有することも可能である。
以上、発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等が可能である。例えば、メモリセルの構成は、1T/1C型に限定されず、2T/2Cまたはそれ以外の構成を有することも可能である。
1・・・半導体記憶装置、 2・・・メモリセルアレイ、 3・・・ロウデコーダ、 4・・・ダミーロウデコーダ、 5・・・カラムデコーダ、 6・・・センスアンプ、 7・・・アドレス信号発生回路、 8・・・プリチャージ回路、 9・・・データラッチ回路、 10・・・メモリセル、 11・・・ダミーセル、 12・・・プリチャージアシスト回路、 14・・・プリチャージ回路、 20・・・メモリセル、 21・・・ダミーセル、 22・・・プリチャージアシスト回路、 24・・・プリチャージ回路。
Claims (5)
- データ保持用のキャパシタを含むメモリセルと、
前記メモリセルを選択する複数のワード線と、
前記ワード線により選択された前記メモリセルの信号を読み出すためのビット線と、
前記メモリセルの選択により前記ビット線に生じた電圧と比較するための外部リファレンス電圧を、前記選択された前記メモリセルの接続する前記ビット線と対をなすビット線に印加してプリチャージするプリチャージ回路と、
前記プリチャージ回路と並列に前記ビット線に接続され、電源電圧を使って前記ビット線を所定の電位まで充電するプリチャージアシスト回路と、
前記一対のビット線に接続され、前記ワード線により選択されたメモリセルに接続されたビット線の電位を検知増幅するセンスアンプと、
を備えることを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記プリチャージアシスト回路は、第1閾値電圧を有する第1トランジスタと、前記第1閾値電圧より低い第2閾値電圧を有する第2トランジスタとが直列に接続されて構成され、前記電源電圧は前記第1トランジスタの一端子に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
- 前記ビット線は、前記プリチャージ回路によりプリチャージされる前に、前記プリチャージアシスト回路により、前記外部リファレンス電圧より低い電圧まで充電されることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
- データ保持用のキャパシタを含むメモリセルと、
前記メモリセルを選択する複数のワード線と、
前記ワード線により選択された前記メモリセルの信号を読み出すためのビット線と、
前記メモリセルの選択により前記ビット線に生じた電圧と比較するための外部リファレンス電圧を、前記選択された前記メモリセルの接続する前記ビット線と対をなすビット線に印加してプリチャージするプリチャージ回路と、
一つのトランジスタと一つのキャパシタとから成るダミーセルが、前記一対のビット線の間に直列に接続されたダミーセル回路と、
前記一対のビット線に接続され、前記ワード線により選択されたメモリセルに接続されたビット線の電位を検知増幅するセンスアンプと、
を備え、
前記ダミーセルに供給されるダミーセルリファレンス電圧により、前記プリチャージ回路より先に前記ビット線が所定の電位まで充電されることを特徴とする半導体記憶装置。 - データ保持用のキャパシタを含むメモリセルと、
前記メモリセルを選択する複数のワード線と、
前記ワード線により選択された前記メモリセルの信号を読み出すためのビット線と、
前記メモリセルの選択により前記ビット線に生じた電圧と比較するための外部リファレンス電圧を、前記選択された前記メモリセルの接続する前記ビット線と対をなすビット線に印加してプリチャージするプリチャージ回路と、
前記一対のビット線の間に直列に接続された2つのMOSトランジスタから成るストレス緩和回路と、
前記一対のビット線に接続され、前記ワード線により選択されたメモリセルに接続されたビット線の電位を検知増幅するセンスアンプと、
を備え、
前記ストレス緩和回路に供給されるストレス緩和電圧により、前記プリチャージ回路より先に前記ビット線が所定の電位まで充電されることを特徴とする半導体記憶装置。
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