JPWO2004074805A1 - 光源装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図15は従来の直接変調方式の構成図である。図16は直接変調方式による消光比を変化させる方法を示す図であり、横軸にLD電流、縦軸に光出力パワーを示している。図16に示すように、図15中の光源(LD)10は閾値電流Ithを越えると発光し、光出力パワーがLD電流の増加と共に増加する。直接変調方式は、LD10の光出力パワーを駆動部12によるLD電流により制御するものである。図16に示すように、主信号のローレベルの光出力パワーP0を決定するLD電流のバイアス点IBと主信号のハイレベルの光出力パワーP1を決定するLD電流の振幅IPにより消光比を制御している。ここで、消光比は次式(1)で表される。
消光比=10×log(P1/P0) ・・・(1)
図17はLN変調器を示す図である。図18はLN変調器による消光比を変化させる方法を示す図であり、横軸に駆動電圧、縦軸に出力光パワーを示している。図17に示すように、LN変調器24は、駆動部22から出力される駆動電圧が変化することにより出力光パワーが一定周期の特性を有するものであることから、例えば、入力信号のローレベルを駆動電圧V0、ハイレベルを駆動電圧V1に駆動部22により変換して、LN変調器24に入力し、LN変調器24により光源20からの直流光を駆動電圧で変調することにより、駆動電圧V0,V1に対応するオフ,オン時の光出力パワーが決定されて消光比が定まることから、駆動電圧V0,V1を制御することにより消光比を変化させる。
図19はEA変調器を示す図である。図20はEA変調器による消光比を変化させる方法を示す図であり、横軸に駆動電圧、縦軸に出力光パワーを示している。図20に示すように、EA変調器34は、駆動部32から出力される駆動電圧が増加すると出力光パワーが減少する。例えば、入力信号のローレベルを駆動電圧V0、ハイレベルを駆動電圧V1に駆動部32により変換して、EA変調器34に入力し、EA変調器34により光源30からの直流光を駆動電圧で変調することにより、駆動電圧V0,V1に対応するオフ,オン時の光出力パワーが決定されて消光比が定まることから、駆動電圧V0,V1を制御することにより消光比を変化させる。
また、特許文献には入力信号に依存せずに動作ドリフトに伴う出力光信号の消光比の劣化を防止することのできる外部変調器の制御方式が開示されている。
図21はノイズを重畳する方法を示す図である。図21に示すように、ノイズを重畳する場合、電気主信号と電気干渉信号とを混合部42でミキシングして駆動部44に入力し、駆動部44より出力される主信号に干渉信号が含まれた駆動電圧で外部変調器46で光源40からの直流光を変調する。
図22はノイズを重畳する他の方法を示す図である。図22に示す光干渉波をレベル変換器60によりレベル変換を行い、光干渉波と図22に示す光主信号とを混合部62により混合し、その光出力信号をレベル変換器64によりレベル変換を行って、図22に示す光出力信号を出力する。
しかしながら、従来の消光比を変化させる場合において、消光比を小さくすることにより、駆動波形の歪みやリンギング等によって、光出力のハイ側やロー側のノイズが増加することになる。また、特許文献は動作点ドリフトに伴う消光比の劣化を防止することはできるが消光比を小さくする場合には上述したことと同様の問題点がある。また、ノイズを重畳する方法としては、図21の方法では混合部42において、干渉信号や主信号のインピーダンスマッチングやRF特性を考慮して、電気的な接続に注意が必要となって混合部42の設計が難しいという問題点があった。更に、図22に示した方法では、ハイレベルの最大パワーは主信号のハイレベルのパワーに干渉波の最大パワーが加算され、ローレベルの主信号のパワーに干渉波の最小パワーが加算されることから、干渉波の大きさにより光出力の消光比が変動することにより、消光比が一定のまま、干渉波の大きさを変えることができないという問題点があった。
本発明の目的は、伝送する光波形の特性を劣化させることなく消光比を任意に設定したい場合や、故意にノイズを重畳し伝送波形を劣化させることが必要となる用途において、簡単な構成でこれらの機能を満足する高品質な光源装置を提供することである。
本発明の他の側面によれば、光源装置であって、第1直流光を発光する第1CW光源と、電気主信号を出力する第1駆動回路と、前記電気主信号の振幅よりも振幅が小さい電気干渉信号を出力する第2駆動回路と、前記電気主信号及び前記電気干渉信号に基づいて、前記第1直流光を変調して光主信号を出力するデュアル駆動型の外部変調器とを具備したことを特徴とする光源装置が提供される。
図2は本発明の第1実施形態による光源装置を示す図;
図3は図2の動作説明図;
図4はCW光電力と消光比との関係を示す図;
図5は本発明の第2実施形態による光源装置を示す図;
図6は図5中の検出部の構成図;
図7は第1及び第2波長検出部のフィルタ特性を示す図;
図8は図5中の制御部の制御を示す図;
図9は本発明の第3実施形態による光源装置;
図10は本発明の第4実施形態による光源装置;
図11は図10中の外部変調器を示す図;
図12は図10の動作説明図;
図13は図10の動作説明図;
図14は本発明の第4実施形態による光源装置;
図15は直接変調方式の構成図;
図16は直接変調方式を示す図;
図17はLN変調方式の構成図;
図18はLN変調方式を示す図;
図19はEA変調方式の構成図;
図20はEA変調方式を示す図;
図21は従来のノイズを重畳する方法を示す図;
図22は従来のノイズを重畳する他の方法を示す図である。
消光比=10×log((P1+ΔP)/(P0+ΔP)) ・・・(2)
式(2)に示すように、光主信号の消光比の変えずにレベル変換器152によりCW光のパワーΔPを変更することにより、消光比を変えることができる。これにより、消光比を小さくするには、光主信号の消光比を変化させることなく、CW光のパワーΔPを大きくすればよい。利得可変器156は、所定の利得で混合部156の出力光信号を増幅又は減衰させる。このとき、混合部156の出力光信号の消光比を変化させずに、ハイレベル及びローレベルのパワーを変化させることができる。
第1実施形態
図2は本発明の第1実施形態による光源装置の構成図である。図2に示すように、光源装置は、第1CW光源200、駆動部202、外部変調器204、第2CW光源206、レベル変換部208、混合部210及び利得可変器212を具備する。第1CW光源200、駆動部202及び外部変調器204は光主信号を出力する装置である。第1CW光源200は、直流光を発光する光源である。駆動部202は、電気主信号を入力して、そのハイレベル及びローレベルが該当電圧に対応するように駆動電圧を出力する。外部変調器204は、駆動電圧に従って直流光を変調して光主信号を出力するLN変調器やEA変調器である。光主信号のローレベル及びハイレベルのパワーは駆動電圧のバイアス電圧及び変調振幅により決定する。光主信号の消光比は駆動部202の駆動波形の歪みやリンギング等によるノイズが無いように設定しておく。尚、第1CW光源200を直接変調する変調方式により光主信号を出力してもよい。この場合は、外部変調器204は使わない。
第2CW光源206は、一定パワーの直流光を発光する光源である。レベル変換器208は直流光のパワーのレベルを変換する回路である。レベル変換器208を設けたのは、CW光源206の直流光のパワーを一定にして、直流光のパワーを所望の値とするためである。混合部210は、外部変調器206からの光主信号とレベル変換器208からの直流光とを合波する光カプラ等である。利得可変器212は混合部210からの光出力信号の消光比を一定のまま利得を可変にするものである。尚、利得可変器212の代わりに、レベル変換器でも良い。
図3は図2の動作説明図である。以下、図3を参照して、図2の動作説明をする。図3中のCW光−OFF時に示すように、外部変調器204の光主信号のローレベルのパワーP0,ハイレベルのパワーP1となるように、駆動回路202より駆動電圧を出力する。ここで、例えば、消光比が規格等で規定されている上限値となるようにP1,P0を設定する。例えば、消光比の上限値を13dBであるとする。
外部変調器204はCW光源200からのCW光を駆動回路202より出力される駆動電圧で変調して、光主信号を出力する。第2CW光源206は、直流光を発光する。レベル変換器208は直流光のパワーを変換する。レベル変換器208によりレベル変換された直流光のパワーをΔPとする。混合器210は、外部変調器204から出力された光主信号とレベル変換器208から出力された直流光とを混合する。混合器210より出力された光主信号のパワーは図3中のCW光−ON時に示すように外部変調器204より出力された光主信号のパワーに直流光のパワーが加算される。
図4はCW光電力と消光比の関係を示す図であり、横軸がCW光電力、縦軸が消光比(dB)である。ここでは、CW光電力が0である時の消光比を13dBであるとしている。混合器210の出力信号光のローレベルの光パワーが(P0+ΔP)、ハイレベルの光パワーが(P1+ΔP)であることから、その消光比は式(2)で示される。
図4に示すように、式(2)に従って、この消光比とCW光電力ΔPとの関係を示すと、消光比はCW光電力について単調減少となる。よって、所望の消光比に該当するCW光電力ΔPとすることにより、消光比を所望の値とすることができる。この時、外部変調器204から出力される光信号光の消光比は変化させる必要がなく、消光比を小さくする場合はCW光電力ΔPを大きくすれば良いので、駆動波形の歪やリンギング等によって光出力のハイ側やロー側のノイズが増加することがない。利得可変器212は、混合器210の出力信号光の消光比を変化させることなく、光パワーを可変に制御する。尚、利得可変器212の代わりに、レベル変換器を使用しても良い。また、このレベル変換器を外部変調器204と混合部210との間に設けても良い。更に、レベル変換器208の代わりに、第2CW光源206のCW光のパワーを駆動電流を変化させることにより可変としてもよい。
第2実施形態
図5は本発明の第2実施形態による光源装置の構成図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。本実施形態では、混合部210の出力信号光にビート雑音が含まれないよう第2光源250の波長を制御する機能とレベル変換器208の変換レベルを制御する機能とが図2の光源装置に付加されている。ビート雑音は、異なった波長の二つの信号が入力された場合に生じるノイズであり、現象としてアイパターンの劣化等に現れ消光比が変動する。その周波数は二つの光信号の周波数の差に等しい。そこで、ビート雑音を回避するべく、主信号の波長とCW光源の波長との差が一定になるように第2CW光源250の波長を制御する。第2CW光源250は、制御部252により直流光の波長が可変に制御される光源である。レベル変換器256は制御部252により変換レベルが制御される。
図6は図5中の検出部254の構成図である。図6に示すように、波長検出部254は、光分岐部260、第1波長検出部262、第2波長検出部264、引算回路266及びオペアンプ268を有する。光分岐部260は、主信号とCW光に分波して、主信号を第1波長検出部262に出力し、CW光を第2波長検出部264に出力する。
図7は第1波長検出部262及び第2波長検出部264のフィルタ特性を示す図である。横軸に波長λ,縦軸Pにパワー.縦軸Vにフィルタ特性を示している。第1波長検出部262は、主信号の帯域の各波長について、図7中の破線部Aで示す固有のフィルタ特性を有するフィルタを含み、主信号の波長λ1に対応する固有の光パワーを電気信号(電圧)に変換する。第2波長検出部264は、CW光の帯域の各波長について、図7中の破線部Bで示す固有のフィルタ特性を有するフィルタを含み、CW光の波長λ2に対応する固有の光パワーを電気信号(電圧)に変換する。
ここで、CWの波長が主信号の波長に対して、一定離間している場合は、第1波長検出部262と第2波長検出部264の出力信号レベル(電圧)が等しくなるように第1波長検出部262及び第2波長検出部264のフィルタ特性を選択しておく。引算回路266は、第1及び第2波長検出部262,264の出力電気信号の差分を求める。CW波長λ2と主信号の波長λ2との差が所定値であると引算回路266の出力が0となることから、引算回路266の出力は波長λ2が波長λ1から所定波長離間した波長からのずれを示す。オペアンプ266は波長λ2とλ1との波長差が一定となるように、CW光の波長を変更するべく、波長差のずれに該当する電気信号、例えば、LDチップ温度を上昇/低下させるための信号を出力する。主信号光波長とCW光波長の間隔については、光受信部の波長帯域が許す限り離すのが望ましいが、目安としては、光信号の変調による波長スペクトルの広がり(例えば、1.55μ帯の主信号で考えた場合、2.4G:±20pm,10G:±80pm)に対して十分(≧100倍)離れた波長に設定する必要がある。
図8は制御部252の制御を示す図である。制御部252は、検出部254の出力信号から主信号波長λ1とCW光波長λ2との差が一定となるように制御電流をCW光源250に出力する。例えば、図8に示すように、CWがドリフトして主信号側に近づいた場合、主信号波長を基準として一定離間するようにCWの波長をシフトする。同様に、CWが主信号から離れる方向にドリフトしたとき、CW光の波長を主信号側に近づける。また、レベル変換器256を制御して、CWの光電力ΔPを所望の値とする。第2CW光源250は、制御信号により波長が制御される。これにより、混合器210より出力される信号光のビート雑音が抑制される。他の動作については、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
第3実施形態
図9は本発明の第3実施形態による光源装置の構成図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。本実施形態は、第2実施形態と同様に混合部210の出力信号光にビート雑音が含まれないよう制御する機能が図9の光源装置に付加されているがその制御方法が第2実施形態と異なる。ビート雑音は、現象としてアイパターンの劣化等に現れる。そこで、本実施形態では混合器210の出力信号光の劣化、例えば、アイパターンの劣化を検出して、劣化が抑制されるように第2CW光源250の直流光の波長を制御する。検出部300は、外部変調器204から出力される光主信号と混合器210の出力信号光とを比較して、主信号の劣化の程度を検出して、制御部302に出力する。具体的には、例えば、光主信号の消光比とCWのパワーΔPから求められる混合部210の出力信号光の期待値としてのハイ側のパワーとロー側のパワーと混合器210から出力される出力光のハイ側のパワーとロー側のパワーとを比較することによりビート雑音による符号誤りを検出する。制御部302は主信号の劣化の程度より劣化が抑制される方向に第2CW光源250の直流光の波長を制御する。これにより混合器210より主信号の劣化が抑制された高品質な所望の消光比の信号光が出力される。
第4実施形態
図10は本発明の第4実施形態による光源装置の構成図である。図10に示すように、光源装置は、CW光源350、第1駆動部352、第2駆動部354及び外部変調器356を具備する。光源350は直流光を発光するCW光源である。第1駆動部352は、図10の波形に示す主信号(電気)の駆動電圧を出力する。第2駆動部354は、図10の波形に示す干渉信号(電気)の駆動電圧を出力する。干渉信号は主信号の振幅よりも小さく且つ一定周期の正弦波又はパルス波である外部変調器356は主信号(電気)及び干渉信号(電気)に従って、光源350からの直流光を変調して図10の波形に示す光出力するDual駆動型の変調器である。干渉信号の振幅レベルを適切に選択することにより、後述するように、消光比に影響を与えないように干渉信号を重畳することができる。
図11は外部変調器356のインピーダンス整合を示す図である。図11に示すように、変調器376はマッハツェンダ干渉計で構成され電気光学効果で光を変調するためのRF1(主信号)を入力する信号線(電極)372及びRF2(干渉信号)を入力する信号線(電極)374が50Ωで終端されており、整合されている。外部変調器356を使用するのは次の理由による。(1)電気主信号と電気干渉信号とをミキシングする場合、インピーダンス整合が難しいこと、RF特性の調整が難しいが、外部変調器356は、これらの信号をミキシングすることなく別々に入力できること、電気主信号及び電気干渉信号について、図11に示すように、各々50Ωで終端されていることからインピーダンス整合が容易で、主信号と干渉信号を外部変調器356に入力する部分を個別に検討することができることから、光源装置の設計を容易にすることが可能となること、(2)干渉信号と主信号とを合成するのではなく、外部変調器388で主信号及び干渉信号にCW光を変調することにより、後述するように、消光比が変わらないことによる。
図10に示した外部変調器356のRF1,RF2に、第1駆動部352の出力の主信号(RF),第2駆動部354の出力の干渉信号をそれぞれ入力すると、外部変調器356より図10に示す光波形が出力される。動作を分かり易くするために図12のシングル駆動方式の外部変調器388の場合で説明する。
図12は外部変調器356の等価なシングル外部変調器の構成図である。図13はシングル外部変調器の波形図であり、外部変調器駆動波形、LN変調器Vπ特性及び外部変調器出力波形が示されている。図10と図12とは動作的に等価である。バイアス・ティー386により第1駆動部384から出力される主信号が第2駆動部382によるノイズにより振幅変調された外部変調器駆動波形が外部変調器386に入力され、第2駆動部382の信号成分で外部変調器388のLN変調器Vπ特性で示される動作点が変調され、図13に示す外部変調光出力波形が得られる。このとき、ハイ側,ロー側のノイズ分布は図13に示したようになるため、干渉信号の重畳を行った場合においても、消光比が変わらない。
第5実施形態
図14は本発明の第5実施形態による光源装置の構成図であり、図5中及び図10中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図14に示すように、光源装置は、第1CW光源400、第1駆動部402、第2駆動部404、外部変調器356、第1制御部406、第2制御部412、第2CW光源408、レベル変換器410、混合器210及び検出部414を具備する。第1CW光源400は、CW光のパワーが第2制御部412により制御される。第1駆動部402は、バイアス電圧が第1制御部406により制御され、主信号(電気)の駆動電圧を出力する。第2駆動部404は、バイアス電圧が第1制御部406により制御され、干渉信号(電気)の駆動電圧を出力する。第1制御部406は第1駆動部402及び第2駆動部404が外部変調器356に与えるバイアス電圧等を制御する。第2CW光源408はCW光のパワーが第2制御部412により制御される。レベル変換器410は変換レベルが第2制御部412により制御される。
第2制御部412は、次の機能を有する。検出部414より出力される混合部210の光出力の強度を入力して、光出力の出力パワーの平均値が一定となるように、第1CW光源400及び第2CW光源408のCW光のパワー及びレベル変換器410の変換レベルを制御する。検出部414は、混合部210の光出力のパワーを検出する。これにより、混合部210の光出力のパワーの平均値を一定に保つことができ、高品質な光源装置を提供することができる。尚、検出部414は、混合部210の光出力の振幅レベルを検出し、第2制御部412は第2CW光源408からの直流光のパワー及びレベル変換器410の変換レベルを制御して光出力の消光比を一定に保つよう制御しても良い。また、第2実施形態又は第3実施形態と第4実施形態を組み合わせても良い。
【技術分野】
【0001】
光通信システムの伝送特性の試験等において、伝送する光波形の特性を劣化させることなく消光比を任意に設定したい場合、故意にノイズを重畳し伝送波形を劣化させることにより光受信器等の光モジュールの特性評価を行う場合に用いる光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
受信器等の光モジュールでは、その特性評価を行うべく、入力光信号のクロスポイントのレベル、立上り、立下り、消光比や干渉信号による符号間干渉のシミュレーションにより行っている。消光比は、LD等の発光素子(以下、LDで代表する)による直接変調方式、LNやEA等の外部変調器による変調方式により変化させている。
【0003】
図15は従来の直接変調方式の構成図である。図16は直接変調方式による消光比を変化させる方法を示す図であり、横軸にLD電流、縦軸に光出力パワーを示している。図16に示すように、図15中の光源(LD)10は閾値電流Ithを越えると発光し、光出力パワーがLD電流の増加と共に増加する。
【0004】
直接変調方式は、LD10の光出力パワーを駆動部12によるLD電流により制御するものである。図16に示すように、主信号のローレベルの光出力パワーP0を決定するLD電流のバイアス点IBと主信号のハイレベルの光出力パワーP1を決定するLD電流の振幅IPにより消光比を制御している。ここで、消光比は次式(1)で表される。
【0005】
消光比=10×log(P1/P0) ・・・(1)
図17はLN変調器を示す図である。図18はLN変調器による消光比を変化させる方法を示す図であり、横軸に駆動電圧、縦軸に出力光パワーを示している。図17に示すように、LN変調器24は、駆動部22から出力される駆動電圧が変化することにより出力光パワーが一定周期の特性を有するものであることから、例えば、入力信号のローレベルを駆動電圧V0、ハイレベルを駆動電圧V1に駆動部22により変換して、LN変調器24に入力し、LN変調器24により光源20からの直流光を駆動電圧で変調することにより、駆動電圧V0,V1に対応するオフ,オン時の光出力パワーが決定されて消光比が定まることから、駆動電圧V0,V1を制御することにより消光比を変化させる。
【0006】
図19はEA変調器を示す図である。図20はEA変調器による消光比を変化させる方法を示す図であり、横軸に駆動電圧、縦軸に出力光パワーを示している。図20に示すように、EA変調器34は、駆動部32から出力される駆動電圧が増加すると出力光パワーが減少する。
【0007】
例えば、入力信号のローレベルを駆動電圧V0、ハイレベルを駆動電圧V1に駆動部32により変換して、EA変調器34に入力し、EA変調器34により光源30からの直流光を駆動電圧で変調することにより、駆動電圧V0,V1に対応するオフ,オン時の光出力パワーが決定されて消光比が定まることから、駆動電圧V0,V1を制御することにより消光比を変化させる。
【0008】
また、特許文献には入力信号に依存せずに動作ドリフトに伴う出力光信号の消光比の劣化を防止することのできる外部変調器の制御方式が開示されている。
【0009】
特許文献
特開平3−251815号公報
一方、ノイズを重畳する方法としては、以下の方法がある。
【0010】
図21はノイズを重畳する方法を示す図である。図21に示すように、ノイズを重畳する場合、電気主信号と電気干渉信号とを混合部42でミキシングして駆動部44に入力し、駆動部44より出力される主信号に干渉信号が含まれた駆動電圧で外部変調器46で光源40からの直流光を変調する。
【0011】
図22はノイズを重畳する他の方法を示す図である。図22に示す光干渉波をレベル変換器60によりレベル変換を行い、光干渉波と図22に示す光主信号とを混合部62により混合し、その光出力信号をレベル変換器64によりレベル変換を行って、図22に示す光出力信号を出力する。
【0012】
しかしながら、従来の消光比を変化させる場合において、消光比を小さくすることにより、駆動波形の歪みやリンギング等によって、光出力のハイ側やロー側のノイズが増加することになる。また、特許文献は動作点ドリフトに伴う消光比の劣化を防止することはできるが消光比を小さくする場合には上述したことと同様の問題点がある。
【0013】
また、ノイズを重畳する方法としては、図21の方法では混合部42において、干渉信号や主信号のインピーダンスマッチングやRF特性を考慮して、電気的な接続に注意が必要となって混合部42の設計が難しいという問題点があった。
【0014】
更に、図22に示した方法では、ハイレベルの最大パワーは主信号のハイレベルのパワーに干渉波の最大パワーが加算され、ローレベルの主信号のパワーに干渉波の最小パワーが加算されることから、干渉波の大きさにより光出力の消光比が変動することにより、消光比が一定のまま、干渉波の大きさを変えることができないという問題点があった。
【発明の開示】
本発明の目的は、伝送する光波形の特性を劣化させることなく消光比を任意に設定したい場合や、故意にノイズを重畳し伝送波形を劣化させることが必要となる用途において、簡単な構成でこれらの機能を満足する高品質な光源装置を提供することである。
【0015】
本発明の一側面によれば、光源装置であって、第1直流光を発光するCW光源と、前記第1直流光の光電力のレベルを変換して第2直流光を出力するレベル変換器と、消光比が一定の光主信号と前記第2直流光とを混合する混合器とを具備したことを特徴とする光源装置が提供される。
【0016】
本発明の他の側面によれば、光源装置であって、第1直流光を発光する第1CW光源と、電気主信号を出力する第1駆動回路と、前記電気主信号の振幅よりも振幅が小さい電気干渉信号を出力する第2駆動回路と、前記電気主信号及び前記電気干渉信号に基づいて、前記第1直流光を変調して光主信号を出力するデュアル駆動型の外部変調器とを具備したことを特徴とする光源装置が提供される。
【0017】
本発明の更に他の側面によれば、光源装置であって、第1直流光を発光する第1CW光源と、電気主信号を出力する第1駆動回路と、前記電気主信号の振幅よりも振幅が小さい電気干渉信号を出力する第2駆動回路と、前記電気主信号及び前記電気干渉信号に基づいて、前記第1直流光を変調して光主信号を出力するデュアル駆動型の外部変調器とを具備したことを特徴とする光源装置が提供される。
【発明を実施するための最良の態様】
【0018】
本発明の実施形態の説明をする前に本発明の原理について説明する。図1は本発明の原理図である。図1に示すように、光源装置は、CW光源150、レベル変器152、混合部154及び利得可変器156を具備する。
【0019】
CW光源150は一定のパワーのCW光を発光する。CW光のパワーを実線、0レベルを破線で示している。レベル変換器152は、CW光のパワーを変換する。混合部154は光主信号とレベル変換器152から出力されるCW光とを混合して、利得可変器156に入力する。
【0020】
レベル変換器152から出力されるCW光のパワーをΔP、光主信号のハイレベルのパワーをP1,ローレベルのパワーをP0とすると、混合部154の出力信号光のハイレベルのパワー(P1+ΔP),ローレベルのパワー(P0+ΔP)となることより、消光比は次式(2)のようになる。
【0021】
消光比=10×log((P1+ΔP)/(P0+ΔP)) ・・・(2)
式(2)に示すように、光主信号の消光比の変えずにレベル変換器152によりCW光のパワーΔPを変更することにより、消光比を変えることができる。これにより、消光比を小さくするには、光主信号の消光比を変化させることなく、CW光のパワーΔPを大きくすればよい。
【0022】
利得可変器156は、所定の利得で混合部156の出力光信号を増幅又は減衰させる。このとき、混合部156の出力光信号の消光比を変化させずに、ハイレベル及びローレベルのパワーを変化させることができる。
【0023】
第1実施形態
図2は本発明の第1実施形態による光源装置の構成図である。図2に示すように、光源装置は、第1CW光源200、駆動部202、外部変調器204、第2CW光源206、レベル変換部208、混合部210及び利得可変器212を具備する。
【0024】
第1CW光源200、駆動部202及び外部変調器204は光主信号を出力する装置である。第1CW光源200は、直流光を発光する光源である。駆動部202は、電気主信号を入力して、そのハイレベル及びローレベルが該当電圧に対応するように駆動電圧を出力する。
【0025】
外部変調器204は、駆動電圧に従って直流光を変調して光主信号を出力するLN変調器やEA変調器である。光主信号のローレベル及びハイレベルのパワーは駆動電圧のバイアス電圧及び変調振幅により決定する。
【0026】
光主信号の消光比は駆動部202の駆動波形の歪みやリンギング等によるノイズが無いように設定しておく。尚、第1CW光源200を直接変調する変調方式により光主信号を出力してもよい。この場合は、外部変調器204は使わない。
【0027】
第2CW光源206は、一定パワーの直流光を発光する光源である。レベル変換器208は直流光のパワーのレベルを変換する回路である。レベル変換器208を設けたのは、CW光源206の直流光のパワーを一定にして、直流光のパワーを所望の値とするためである。
【0028】
混合部210は、外部変調器206からの光主信号とレベル変換器208からの直流光とを合波する光カプラ等である。利得可変器212は混合部210からの光出力信号の消光比を一定のまま利得を可変にするものである。尚、利得可変器212の代わりに、レベル変換器でも良い。
【0029】
図3は図2の動作説明図である。以下、図3を参照して、図2の動作説明をする。図3中のCW光−OFF時に示すように、外部変調器204の光主信号のローレベルのパワーP0,ハイレベルのパワーP1となるように、駆動回路202より駆動電圧を出力する。ここで、例えば、消光比が規格等で規定されている上限値となるようにP1,P0を設定する。例えば、消光比の上限値を13dBであるとする。
【0030】
外部変調器204はCW光源200からのCW光を駆動回路202より出力される駆動電圧で変調して、光主信号を出力する。第2CW光源206は、直流光を発光する。レベル変換器208は直流光のパワーを変換する。レベル変換器208によりレベル変換された直流光のパワーをΔPとする。
【0031】
混合器210は、外部変調器204から出力された光主信号とレベル変換器208から出力された直流光とを混合する。混合器210より出力された光主信号のパワーは図3中のCW光−ON時に示すように外部変調器204より出力された光主信号のパワーに直流光のパワーが加算される。
【0032】
図4はCW光電力と消光比の関係を示す図であり、横軸がCW光電力、縦軸が消光比(dB)である。ここでは、CW光電力が0である時の消光比を13dBであるとしている。混合器210の出力信号光のローレベルの光パワーが(P0+ΔP)、ハイレベルの光パワーが(P1+ΔP)であることから、その消光比は式(2)で示される。
【0033】
図4に示すように、式(2)に従って、この消光比とCW光電力ΔPとの関係を示すと、消光比はCW光電力について単調減少となる。よって、所望の消光比に該当するCW光電力ΔPとすることにより、消光比を所望の値とすることができる。
【0034】
この時、外部変調器204から出力される光信号光の消光比は変化させる必要がなく、消光比を小さくする場合はCW光電力ΔPを大きくすれば良いので、駆動波形の歪やリンギング等によって光出力のハイ側やロー側のノイズが増加することがない。
【0035】
利得可変器212は、混合器210の出力信号光の消光比を変化させることなく、光パワーを可変に制御する。尚、利得可変器212の代わりに、レベル変換器を使用しても良い。また、このレベル変換器を外部変調器204と混合部210との間に設けても良い。更に、レベル変換器208の代わりに、第2CW光源206のCW光のパワーを駆動電流を変化させることにより可変としてもよい。
【0036】
第2実施形態
図5は本発明の第2実施形態による光源装置の構成図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。本実施形態では、混合部210の出力信号光にビート雑音が含まれないよう第2光源250の波長を制御する機能とレベル変換器208の変換レベルを制御する機能とが図2の光源装置に付加されている。
【0037】
ビート雑音は、異なった波長の二つの信号が入力された場合に生じるノイズであり、現象としてアイパターンの劣化等に現れ消光比が変動する。その周波数は二つの光信号の周波数の差に等しい。そこで、ビート雑音を回避するべく、主信号の波長とCW光源の波長との差が一定になるように第2CW光源250の波長を制御する。第2CW光源250は、制御部252により直流光の波長が可変に制御される光源である。レベル変換器256は制御部252により変換レベルが制御される。
【0038】
図6は図5中の検出部254の構成図である。図6に示すように、波長検出部254は、光分岐部260、第1波長検出部262、第2波長検出部264、引算回路266及びオペアンプ268を有する。光分岐部260は、主信号とCW光に分波して、主信号を第1波長検出部262に出力し、CW光を第2波長検出部264に出力する。
【0039】
図7は第1波長検出部262及び第2波長検出部264のフィルタ特性を示す図である。横軸に波長λ,縦軸Pにパワー.縦軸Vにフィルタ特性を示している。第1波長検出部262は、主信号の帯域の各波長について、図7中の破線部Aで示す固有のフィルタ特性を有するフィルタを含み、主信号の波長λ1に対応する固有の光パワーを電気信号(電圧)に変換する。
【0040】
第2波長検出部264は、CW光の帯域の各波長について、図7中の破線部Bで示す固有のフィルタ特性を有するフィルタを含み、CW光の波長λ2に対応する固有の光パワーを電気信号(電圧)に変換する。
【0041】
ここで、CWの波長が主信号の波長に対して、一定離間している場合は、第1波長検出部262と第2波長検出部264の出力信号レベル(電圧)が等しくなるように第1波長検出部262及び第2波長検出部264のフィルタ特性を選択しておく。
【0042】
引算回路266は、第1及び第2波長検出部262,264の出力電気信号の差分を求める。CW波長λ2と主信号の波長λ2との差が所定値であると引算回路266の出力が0となることから、引算回路266の出力は波長λ2が波長λ1から所定波長離間した波長からのずれを示す。
【0043】
オペアンプ266は波長λ2とλ1との波長差が一定となるように、CW光の波長を変更するべく、波長差のずれに該当する電気信号、例えば、LDチップ温度を上昇/低下させるための信号を出力する。主信号光波長とCW光波長の間隔については、光受信部の波長帯域が許す限り離すのが望ましいが、目安としては、光信号の変調による波長スペクトルの広がり(例えば、1.55μ帯の主信号で考えた場合、2.4G:±20pm,10G:±80pm)に対して十分(≧100倍)離れた波長に設定する必要がある。
【0044】
図8は制御部252の制御を示す図である。制御部252は、検出部254の出力信号から主信号波長λ1とCW光波長λ2との差が一定となるように制御電流をCW光源250に出力する。
【0045】
例えば、図8に示すように、CWがドリフトして主信号側に近づいた場合、主信号波長を基準として一定離間するようにCWの波長をシフトする。同様に、CWが主信号から離れる方向にドリフトしたとき、CW光の波長を主信号側に近づける。
【0046】
また、レベル変換器256を制御して、CWの光電力ΔPを所望の値とする。第2CW光源250は、制御信号により波長が制御される。これにより、混合器210より出力される信号光のビート雑音が抑制される。他の動作については、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0047】
第3実施形態
図9は本発明の第3実施形態による光源装置の構成図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。本実施形態は、第2実施形態と同様に混合部210の出力信号光にビート雑音が含まれないよう制御する機能が図9の光源装置に付加されているがその制御方法が第2実施形態と異なる。
【0048】
ビート雑音は、現象としてアイパターンの劣化等に現れる。そこで、本実施形態では混合器210の出力信号光の劣化、例えば、アイパターンの劣化を検出して、劣化が抑制されるように第2CW光源250の直流光の波長を制御する。
【0049】
検出部300は、外部変調器204から出力される光主信号と混合器210の出力信号光とを比較して、主信号の劣化の程度を検出して、制御部302に出力する。具体的には、例えば、光主信号の消光比とCWのパワーΔPから求められる混合部210の出力信号光の期待値としてのハイ側のパワーとロー側のパワーと混合器210から出力される出力光のハイ側のパワーとロー側のパワーとを比較することによりビート雑音による符号誤りを検出する。
【0050】
制御部302は主信号の劣化の程度より劣化が抑制される方向に第2CW光源250の直流光の波長を制御する。これにより混合器210より主信号の劣化が抑制された高品質な所望の消光比の信号光が出力される。
【0051】
第4実施形態
図10は本発明の第4実施形態による光源装置の構成図である。図10に示すように、光源装置は、CW光源350、第1駆動部352、第2駆動部354及び外部変調器356を具備する。光源350は直流光を発光するCW光源である。
【0052】
第1駆動部352は、図10の波形に示す主信号(電気)の駆動電圧を出力する。第2駆動部354は、図10の波形に示す干渉信号(電気)の駆動電圧を出力する。干渉信号は主信号の振幅よりも小さく且つ一定周期の正弦波又はパルス波である外部変調器356は主信号(電気)及び干渉信号(電気)に従って、光源350からの直流光を変調して図10の波形に示す光出力するDual駆動型の変調器である。干渉信号の振幅レベルを適切に選択することにより、後述するように、消光比に影響を与えないように干渉信号を重畳することができる。
【0053】
図11は外部変調器356のインピーダンス整合を示す図である。図11に示すように、変調器376はマッハツェンダ干渉計で構成され電気光学効果で光を変調するためのRF1(主信号)を入力する信号線(電極)372及びRF2(干渉信号)を入力する信号線(電極)374が50Ωで終端されており、整合されている。外部変調器356を使用するのは次の理由による。
【0054】
(1) 電気主信号と電気干渉信号とをミキシングする場合、インピーダンス整合が難しいこと、RF特性の調整が難しいが、外部変調器356は、これらの信号をミキシングすることなく別々に入力できること、電気主信号及び電気干渉信号について、図11に示すように、各々50Ωで終端されていることからインピーダンス整合が容易で、主信号と干渉信号を外部変調器356に入力する部分を個別に検討することができることから、光源装置の設計を容易にすることが可能となること
(2) 干渉信号と主信号とを合成するのではなく、外部変調器388で主信号及び干渉信号にCW光を変調することにより、後述するように、消光比が変わらないことによる。
【0055】
図10に示した外部変調器356のRF1,RF2に、第1駆動部352の出力の主信号(RF),第2駆動部354の出力の干渉信号をそれぞれ入力すると、外部変調器356より図10に示す光波形が出力される。動作を分かり易くするために図12のシングル駆動方式の外部変調器388の場合で説明する。
【0056】
図12は外部変調器356の等価なシングル外部変調器の構成図である。図13はシングル外部変調器の波形図であり、外部変調器駆動波形、LN変調器Vπ特性及び外部変調器出力波形が示されている。図10と図12とは動作的に等価である。
【0057】
バイアス・ティー386により第1駆動部384から出力される主信号が第2駆動部382によるノイズにより振幅変調された外部変調器駆動波形が外部変調器386に入力され、第2駆動部382の信号成分で外部変調器388のLN変調器Vπ特性で示される動作点が変調され、図13に示す外部変調光出力波形が得られる。このとき、ハイ側,ロー側のノイズ分布は図13に示したようになるため、干渉信号の重畳を行った場合においても、消光比が変わらない。
【0058】
第5実施形態
図14は本発明の第5実施形態による光源装置の構成図であり、図5中及び図10中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図14に示すように、光源装置は、第1CW光源400、第1駆動部402、第2駆動部404、外部変調器356、第1制御部406、第2制御部412、第2CW光源408、レベル変換器410、混合器210及び検出部414を具備する。
【0059】
第1CW光源400は、CW光のパワーが第2制御部412により制御される。第1駆動部402は、バイアス電圧が第1制御部406により制御され、主信号(電気)の駆動電圧を出力する。第2駆動部404は、バイアス電圧が第1制御部406により制御され、干渉信号(電気)の駆動電圧を出力する。
【0060】
第1制御部406は第1駆動部402及び第2駆動部404が外部変調器356に与えるバイアス電圧等を制御する。第2CW光源408はCW光のパワーが第2制御部412により制御される。レベル変換器410は変換レベルが第2制御部412により制御される。
【0061】
第2制御部412は、次の機能を有する。検出部414より出力される混合部210の光出力の強度を入力して、光出力の出力パワーの平均値が一定となるように、第1CW光源400及び第2CW光源408のCW光のパワー及びレベル変換器410の変換レベルを制御する。
【0062】
検出部414は、混合部210の光出力のパワーを検出する。これにより、混合部210の光出力のパワーの平均値を一定に保つことができ、高品質な光源装置を提供することができる。尚、検出部414は、混合部210の光出力の振幅レベルを検出し、第2制御部412は第2CW光源408からの直流光のパワー及びレベル変換器410の変換レベルを制御して光出力の消光比を一定に保つよう制御しても良い。また、第2実施形態又は第3実施形態と第4実施形態を組み合わせても良い。
【0063】
本発明は以下の付記を有する。
【0064】
(付記1)
光源装置であって、
第1直流光を発光するCW光源と、
前記第1直流光の光電力を変換して第2直流光を出力するレベル変換器と、
消光比が一定の光主信号と前記第2直流光とを混合する混合器と、
を具備したことを特徴とする光源装置。
【0065】
(付記2)
光源装置であって、
駆動部からの可変な駆動電流に基づいて可変なパワーの第1直流光を発光するCW光源と、
消光比が一定の光主信号と前記第1直流光とを混合する混合器と、
を具備したことを特徴とする光源装置。
【0066】
(付記3)
前記混合器の出力光信号から前記光主信号の第1波長及び第1直流光の第2波長を検出する検出部と、前記第1波長と前記第2波長との差分が一定になるように前記CW光源を制御する制御部とを更に具備し、前記CW光源は前記制御部により前記第1直流光の波長が制御されることを特徴とする付記1又は2記載の光源装置。
【0067】
(付記4)
前記光主信号と前記混合器の出力信号光とを比較して、当該出力信号光に含まれるビート雑音を検出する検出部と、前記検出部により検出されたビート雑音が抑制されるように、前記第1直流光の波長を制御する制御部とを更に具備し、前記CW光源は前記制御部により前記第1直流光の波長が制御されることを特徴とする付記1記載の光源装置。
【0068】
(付記5)
前記検出部は、前記光主信号の波長帯域の光信号と前記第1直流光の波長帯域の光信号に分岐する光分岐部と、前記光主信号の波長帯域で固有のフィルタリング特性の第1フィルタを有し、前記光分岐部より分岐された前記光主信号の波長帯域の光信号の第1波長を検出する第1波長検出部と、前記第1直流光の波長帯域で固有のフィルタリング特性の第2フィルタを有し、前記光分岐部より分岐された前記第1直流光の第2波長を検出する第2波長検出部と、前記第1及び第2波長検出部の出力信号を引き算する引算回路とを具備したことを特徴とする付記3記載の光源装置。
【0069】
(付記6)
前記検出部は、前記混合部の前後の信号比較を行ない、ビート雑音による符号誤りを検出することを特徴とする付記4記載の光源装置。
【0070】
(付記7)
前記制御部は更に前記レベル変換器の変換レベルを制御することを特徴とする付記3記載の光源装置。
【0071】
(付記8)
光源装置であって、
第1直流光を発光する第1CW光源と、
電気主信号を出力する第1駆動回路と、
前記電気主信号の振幅よりも振幅が小さい電気干渉信号を出力する第2駆動回路と、
前記電気主信号及び前記電気干渉信号に基づいて、前記第1直流光を変調して光主信号を出力するデュアル駆動型の外部変調器と、
を具備したことを特徴とする光源装置。
【0072】
(付記9)
第2直流光を発光する第2CW光源と、前記第2直流光の光電力のレベルを変換して第3直流光を出力するレベル変換器と、前記光主信号と前記第3直流光とを混合する混合器とを更に具備したことを特徴とする付記8記載の光源装置。
【0073】
(付記10)
前記混合器の出力光信号のパワーを検出する検出部と、前記第1CW光源及び第2CW光源の直流光のパワー並びに前記レベル変換器の変換レベルを制御して、前記混合器の出力光信号のパワーの平均値を一定に保つように制御する制御部とを更に具備したことを特徴とする付記9記載の光源装置。
【0074】
(付記11)
前記混合器の出力光信号の振幅レベルを検出する検出部と、前記第2CW光源の直流光のパワー及び前記レベル変換器の変換レベルを制御して、前記混合器の出力光信号の消光比を一定に保つように制御する制御部とを更に具備したことを特徴とする付記9記載の光源装置。
【0075】
(付記12)
前記外部変調器は、前記電気主信号の第1RF入力ライン及び前記干渉電気信号の第2入力ラインが所定の抵抗値で終端され、インピーダンス整合がされていることを特徴とする付記8記載の光源装置。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明によれば、伝送する光波形の特性を劣化させることなく消光比を任意に設定することができる。また、故意にノイズを重畳し伝送波形を劣化させることが必要となる用途において、簡単な構成でかかる機能を満足する高品質な光源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
図1は本発明の原理図;
図2は本発明の第1実施形態による光源装置を示す図;
図3は図2の動作説明図;
図4はCW光電力と消光比との関係を示す図;
図5は本発明の第2実施形態による光源装置を示す図;
図6は図5中の検出部の構成図;
図7は第1及び第2波長検出部のフィルタ特性を示す図;
図8は図5中の制御部の制御を示す図;
図9は本発明の第3実施形態による光源装置;
図10は本発明の第4実施形態による光源装置;
図11は図10中の外部変調器を示す図;
図12は図10の動作説明図;
図13は図10の動作説明図;
図14は本発明の第4実施形態による光源装置;
図15は直接変調方式の構成図;
図16は直接変調方式を示す図;
図17はLN変調方式の構成図;
図18はLN変調方式を示す図;
図19はEA変調方式の構成図;
図20はEA変調方式を示す図;
図21は従来のノイズを重畳する方法を示す図;そして
図22は従来のノイズを重畳する他の方法を示す図である。
Claims (12)
- 光源装置であって、
第1直流光を発光するCW光源と、
前記第1直流光の光電力を変換して第2直流光を出力するレベル変換器と、
消光比が一定の光主信号と前記第2直流光とを混合する混合器と、
を具備したことを特徴とする光源装置。 - 光源装置であって、
駆動部からの可変な駆動電流に基づいて可変なパワーの第1直流光を発光するCW光源と、
消光比が一定の光主信号と前記第1直流光とを混合する混合器と、
を具備したことを特徴とする光源装置。 - 前記混合器の出力光信号から前記光主信号の第1波長及び第1直流光の第2波長を検出する検出部と、前記第1波長と前記第2波長との差分が一定になるように前記CW光源を制御する制御部とを更に具備し、前記CW光源は前記制御部により前記第1直流光の波長が制御されることを特徴とする請求項1又は2記載の光源装置。
- 前記光主信号と前記混合器の出力信号光とを比較して、当該出力信号光に含まれるビート雑音を検出する検出部と、前記検出部により検出されたビート雑音が抑制されるように、前記第1直流光の波長を制御する制御部とを更に具備し、前記CW光源は前記制御部により前記第1直流光の波長が制御されることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
- 前記検出部は、前記光主信号の波長帯域の光信号と前記第1直流光の波長帯域の光信号に分岐する光分岐部と、前記光主信号の波長帯域で固有のフィルタリング特性の第1フィルタを有し、前記光分岐部より分岐された前記光主信号の波長帯域の光信号の第1波長を検出する第1波長検出部と、前記第1直流光の波長帯域で固有のフィルタリング特性の第2フィルタを有し、前記光分岐部より分岐された前記第1直流光の第2波長を検出する第2波長検出部と、前記第1及び第2波長検出部の出力信号を引き算する引算回路とを具備したことを特徴とする請求項3記載の光源装置。
- 前記検出部は、前記混合部の前後の信号比較を行ない、ビート雑音による符号誤りを検出することを特徴とする請求項4記載の光源装置。
- 前記制御部は更に前記レベル変換器の変換レベルを制御することを特徴とする請求項3記載の光源装置。
- 光源装置であって、
第1直流光を発光する第1CW光源と、
電気主信号を出力する第1駆動回路と、
前記電気主信号の振幅よりも振幅が小さい電気干渉信号を出力する第2駆動回路と、
前記電気主信号及び前記電気干渉信号に基づいて、前記第1直流光を変調して光主信号を出力するデュアル駆動型の外部変調器と、
を具備したことを特徴とする光源装置。 - 第2直流光を発光する第2CW光源と、前記第2直流光の光電力のレベルを変換して第3直流光を出力するレベル変換器と、前記光主信号と前記第3直流光とを混合する混合器とを更に具備したことを特徴とする請求項8記載の光源装置。
- 前記混合器の出力光信号のパワーを検出する検出部と、前記第1CW光源及び第2CW光源の直流光のパワー並びに前記レベル変換器の変換レベルを制御して、前記混合器の出力光信号のパワーの平均値を一定に保つように制御する制御部とを更に具備したことを特徴とする請求項9記載の光源装置。
- 前記混合器の出力光信号の振幅レベルを検出する検出部と、前記第2CW光源の直流光のパワー及び前記レベル変換器の変換レベルを制御して、前記混合器の出力光信号の消光比を一定に保つように制御する制御部とを更に具備したことを特徴とする請求項9記載の光源装置。
- 前記外部変調器は、前記電気主信号の第1RF入力ライン及び前記干渉電気信号の第2入力ラインが所定の抵抗値で終端され、インピーダンス整合がされていることを特徴とする請求項8記載の光源装置。
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