JPWO2004073081A1 - スイッチング素子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、安定した双安定特性を持ち、遷移電圧が高く、かつ繰返し性能に優れたスイッチング素子を提供する。 電極間に印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つスイッチング素子であって、基板上に第1電極層、有機双安定材料層、第2電極層の順に薄膜として形成されており、有機双安定材料層を構成する有機双安定材料がキノメタン系化合物又はモノキノメタン系化合物である。また、有機双安定材料層中に第2電極層を構成する金属が拡散している。第2電極層は蒸着により形成され、蒸着時の基板の温度が30〜150℃であることが好ましい。

Description

本発明は、有機ELディスプレーパネルの駆動用スイッチング素子や、高密度メモリ等に利用される、有機双安定材料を2つの電極間に配置したスイッチング素子に関する。
近年、有機電子材料の特性は目覚しい進展をみせている。特に電荷移動錯体などの低次元導体のなかには、金属−絶縁体遷移などの特徴ある性質を持つものがあり、有機ELディスプレーパネルの駆動用スイッチング素子や、高密度メモリなどへの適用が検討されている。
上記のスイッチング素子への適用が可能な材料として、有機双安定材料が注目されている。有機双安定材料とは、材料に電圧を印加していくと、ある電圧以上で急激に回路の電流が増加してスイッチング現象が観測される、いわゆる非線形応答を示す有機材料である。
図19には、上記のようなスイッチング挙動を示す有機双安定材料の、電圧−電流特性の一例が示されている。
図19に示すように、有機双安定材料においては、高抵抗特性51(off状態)と、低抵抗特性52(on状態)との2つの電流電圧特性を持つものであり、あらかじめVbのバイアスをかけた状態で、電圧をVth2(高遷移電圧)以上にすると、off状態からon状態へ遷移し、Vth1(低遷移電圧)以下にすると、on状態からoff状態へと遷移して抵抗値が変化する、非線形応答特性を有している。つまり、この有機双安定材料に、Vth2以上、又はVth1以下の電圧を印加することにより、いわゆるスイッチング動作を行なうことができる。ここで、Vth1、Vth2は、パルス状の電圧として印加することもできる。
このような非線形応答を示す有機双安定材料としては、各種の有機錯体が知られている。例えば、R.S.Potember等は、Cu−TCNQ(銅−テトラシアノキノジメタン)錯体を用い、電圧に対して、2つの安定な抵抗値を持つスイッチング素子を試作している(R.S.Potember et al.Appl.Phys.Lett.34,(1979)405)。
また、熊井等は、K−TCNQ(カリウム−テトラシアノキノジメタン)錯体の単結晶を用い、非線形応答によるスイッチング挙動を観測している(熊井等固体物理35(2000)35)。
更に、安達等は、真空蒸着法を用いてCu−TCNQ錯体薄膜を形成し、そのスイッチング特性を明らかにして、有機ELマトリックスへの適用可能性の検討を行なっている(安達等応用物理学会予稿集 2002年春 第3分冊 1236)。
また、Yang Yangらは、メモリ素子として、アミノイミダゾールジカーボニトリル(AIDCN)、アルミキノリンやポリスチレン、ポリメチルメタクレート(PMMA)等の低導電率材料中に、金、銀、アルミニウム、銅、ニッケル、マグネシウム、インジウム、カルシウム、リチウム等などの高導電率材料を薄膜形成、もしくは分散微粒子として存在させることにより、双安定特性が得られるとともに、印加する電圧をゼロとしても、その前のon/off状態を記憶できることを開示している(国際公開第02/37500号パンフレット)。
しかしながら、上記の有機電荷移動錯体を用いたスイッチング素子については以下の問題点があった。すなわち、上記の有機双安定材料は電荷移動錯体であるので、ドナー性分子、もしくはドナー性を持つ金属元素と、TCQNのようなアクセプタ性分子との組み合わせによりなる、2成分系の材料である。
このため、スイッチング素子の作製にあたっては、2成分の構成比を厳密に制御する必要があった。すなわち、これらの2成分系の電荷移動錯体では、例えば、図20に示すように、ドナー分子とアクセプタ分子が、それぞれカラム状に積層してドナー分子カラム61と、アクセプタ分子カラム62を形成しており、各カラム成分が、分子(あるいは金属原子)間での部分的な電荷移動を行なうことにより、双安定特性を発現させるものである。したがって、2成分の構成比に過不足がある場合には全体の双安定特性に大きな影響を与える。
したがって、例えば、上記のCu−TCNQ錯体では、CuとTCNQの構成比が異なれば材料の結晶性、電気特性が異なり、双安定特性のバラツキの要因となる。特に、真空蒸着法等により成膜を行なう場合、両成分の蒸気圧の違いや、共蒸着法における、両材料について別々の蒸着源を使用する場合の幾何的配置等に起因して、大面積で均一な成膜が困難である。このため、上記の従来の2成分系の有機双安定材料では、双安定特性にバラツキのない、均一な品質のスイッチング素子を量産することが困難であるという問題点があった。また、有機電荷移動錯体を用いたスイッチング素子を用いたスイッチング素子では、図19で示されるoff状態からon状態への遷移電圧Vth2は約10Vと高いものの、繰返し性能が充分でないという問題点があった。
また、国際公開第02/37500号パンフレットのスイッチング素子では、繰返し性能は良いものの、図19で示されるoff状態からon状態への遷移電圧Vth2が3V程度と非常に低く、特に有機ELなどのディスプレイ駆動への応用を想定した場合、遷移電圧が低すぎるという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑みてなされたもので、材料組成の変動を抑制し、均一な双安定特性を得ることができ、量産に適し、かつ、遷移電圧が高く、かつ繰返し性能に優れたスイッチング素子を提供することを目的とする。
すなわち、本発明のスイッチング素子の1つは、電極間に印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つスイッチング素子において、基板上に第1電極層、有機双安定材料層、第2電極層の順に薄膜として形成され、前記有機双安定材料層を構成する有機双安定材料が、下記一般式(I)で表されるキノメタン系化合物であることを特徴とする。
Figure 2004073081
(式(I)中、R〜Rは水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基より選ばれる基を表し、R〜Rは同一又は異なっていてもよい。R、Rは置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環のいずれかを表し、R、Rは同一又は異なってもよい。Aは下記(1)〜(10)より選ばれる基を表す。)
Figure 2004073081
上記のスイッチング素子によれば、上記の式(I)のキノメタン系化合物は、電子受容性の官能基であるキノン基を有するので、電子輸送性を備えるとともに優れた双安定性を示し、また、適度な金属の拡散速度を有しているので、本発明に好適に用いることができる。
また、上記の式(I)のキノメタン系の化合物は、低抵抗状態/高抵抗状態の比が高いので双安定適性に優れ、また、蒸着法等によって容易に薄膜形成が可能であるので、有機双安定材料として特に好適に用いることができる。
本発明のスイッチング素子の他の1つは、電極間に印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つスイッチング素子において、基板上に第1電極層、有機双安定材料層、第2電極層の順に薄膜として形成され、前記有機双安定材料層を構成する有機双安定材料が、下記一般式(II)で表されるモノキノメタン系化合物であることを特徴とする。
Figure 2004073081
(式(II)中、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基より選ばれる基を表し、R〜R10は同一又は異なっていてもよい。mおよびnは、それぞれ0〜3の整数を表す。)
上記のスイッチング素子によれば、上記の式(II)のモノキノメタン系化合物は、電子受容性の官能基であるキノン基を有するので、電子輸送性を備えるとともに優れた双安定性を示し、また、適度な金属の拡散速度を有しているので、本発明に好適に用いることができる。
また、上記の式(II)のモノキノメタン系の化合物は、低抵抗状態/高抵抗状態の比が高いので双安定適性に優れ、また、蒸着法等によって容易に薄膜形成が可能であるので、有機双安定材料として特に好適に用いることができる。
本発明のスイッチング素子の更に他の1つは、電極間に印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つスイッチング素子において、基板上に第1電極層、有機双安定材料層、第2電極層の順に薄膜として形成され、前記有機双安定材料層中に前記第2電極層を構成する金属が拡散していることを特徴とする。
この場合、前記有機双安定材料層と、前記第1電極層又は前記第2電極層の少なくとも一方との間に、前記有機双安定材料層とは別の有機双安定材料からなる拡散抑制層が形成されており、前記別の有機双安定材料は、前記有機双安定材料層より前記第2電極層の金属の拡散速度が小さい材料であることが好ましい。
このスイッチング素子によれば、拡散した金属がアクセプターとして振る舞うと考えられるために、拡散部分の最低非占有軌道準位、最高占有軌道準位ともに高くなるものと推定される。したがって、金属の拡散部分がエネルギー障壁となることにより、スイッチングにより大きな電界が必要となり、遷移電圧が高くなると考えられる。また、このスイッチングは相変化を伴わないので、繰返し性能も良い。
また、上記の拡散抑制層を形成した態様によれば、有機双安定材料層への金属の拡散が過剰になって有機双安定材料層の抵抗が小さくなり、リーク電流が大きくなることを防止し、リーク電流を抑制することができる。
本発明においては、前記第2電極層が蒸着により形成され、前記蒸着時の前記基板の温度が30〜150℃であることが好ましい。これによれば、蒸着時の基板温度を上記範囲とすることにより、金属の拡散速度が大きくなるので、有機双安定材料層中への第2電極層を構成する金属の拡散を充分に行うことができる。
また、本発明においては、前記第2電極層が金、白金、ロジウム、銀、クロムより選択される少なくとも1種からなることが好ましい。これらの金属は、電極材料のなかでも仕事関数の絶対値が高く、有機双安定材料中に拡散した際にアクセプターとして振る舞いやすいので、本発明に好適に用いることができる。
図1は、本発明のスイッチング素子の一実施形態を示す概略構成図である。
図2は、本発明のスイッチング素子の他の実施形態を示す概略構成図である。
図3は、本発明のスイッチング素子の更に他の実施形態を示す概略構成図である。
図4は、本発明のスイッチング素子の更に他の実施形態を示す概略構成図である。
図5は、本発明のスイッチング素子におけるエネルギー準位を示す説明図である。
図6は、従来のスイッチング素子におけるエネルギー準位を示す説明図である。
図7は、例1におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図8は、例2におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図9は、例3におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図10は、実施例においてTEM−EPMAによる断面の金属組成分析を行った結果を示す図表である。
図11は、例4におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図12は、例5におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図13は、例6におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図14は、例4のスイッチング素子のTEMによる断面写真である。
図15は、例5のスイッチング素子のTEMによる断面写真である。
図16は、例7におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図17は、例8におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図18は、例9におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図表である。
図19は、従来のスイッチング素子の電圧−電流特性の概念を示す図表である。
図20は、従来の2成分系の有機双安定材料の構造を示す概念図である。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明のスイッチング素子の一実施形態を示す概略構成図である。
図1に示すように、このスイッチング素子は、基板10上に、第1電極層21a、有機双安定材料層30、第2電極層21bが順次積層された構成となっている。
基板10としては特に限定されないが、従来公知のガラス基板等が好ましく用いられる。
基板10上に形成される第1電極層21aとしては、アルミニウム、金、銀、クロム、ニッケル、鉄などの金属材料や、ITO、カーボン等の無機材料、共役系有機材料、液晶等の有機材料、シリコンなどの半導体材料などが適宜選択可能であり、特に限定されない。また、第1電極層21aの形成方法としては、真空蒸着法等の従来公知の方法が好ましく用いられ、特に限定されない。
真空蒸着で第1電極層21aを形成する場合、蒸着時の基板温度は、使用する電極材料によって適宜選択されるが0〜150℃が好ましい。また、膜厚は50〜200nmが好ましい。
第1電極層21a上には有機双安定材料層30が薄膜形成される。この有機双安定材料層30に用いる有機双安定材料としては、電荷を輸送するための官能基を有するものであり、一つの分子内に電子供与性の官能基と電子受容性の官能基とを含有する化合物を用いることが好ましい。
電子供与性の官能基としては、−SCH、−OCH、−NH、−NHCH、−N(CH等が挙げられ、電子受容性の官能基としては、−CN、NO、−CHO、−COCH、−COOC、−COOH、−Br、−Cl、−I、−OH、−F、=O等が挙げられる。
このような、一つの分子内に上記の電子供与性の官能基と、上記の電子受容性の官能基とを有する化合物としては、例えば、アミノイミダゾール系化合物、ジシアノ系化合物、ピリドン系化合物、スチリル系化合物、スチルベン系化合物、キノメタン系化合物、ブタジエン系化合物等が挙げられる。
上記のような、一つの分子内に上記の電子供与性の官能基と、上記の電子受容性の官能基とを有する化合物の1つとして、本発明では、下記一般式(I)で表されるキノメタン系化合物を用いることが好ましい。
Figure 2004073081
(式(I)中、R〜Rは水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基より選ばれる基を表し、R〜Rは同一又は異なっていてもよい。R、Rは置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環のいずれかを表し、R、Rは同一又は異なってもよい。Aは下記(1)〜(10)より選ばれる基を表す。)
Figure 2004073081
上記のキノメタン系化合物(I)は、例えば、下記に示すような反応式によって合成することができる。以下の化合物は上記のAが(2)又は(3)の例である(Xは酸素又は硫黄を表す)。
Figure 2004073081
すなわち、化合物(I−a)及び化合物(I−b)と、化合物(I−c)とを、例えばn−ブチルリチウム等の適当な有機金属触媒で反応させ(I−d)、その後、保護基であるTMS(トリメチルシリル基)を取り去ることにより化合物(I−e)を合成して、更に、これを、例えば、p−トルエンスルホン酸等の触媒で脱水縮合することにより、キノメタン系化合物(I−f)を得ることができる。上記反応式中のTBAFはフッ化テトラブチルアンモニウムを表す。なお、上記の合成方法については、例えば、特開2003−228185号公報、特開2003−238561号公報、特願2003−105039号に詳細に記載されている。
上記のキノメタン系化合物としては、具体的には、例えば、下記の構造式(I−1)〜(I−32)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2004073081
Figure 2004073081
Figure 2004073081
また、有機双安定材料として、下記構造式(II)で表されるモノキノメタン系化合物を用いてもよい。
Figure 2004073081
(式(II)中、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基より選ばれる基を表し、R〜R10は同一又は異なっていてもよい。mおよびnは、それぞれ0〜3の整数を表す。)
このようなモノキノメタン系の化合物としては、具体的には、例えば、下記の構造式(II−1)〜(II−12)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2004073081
上記の一般式(II)のモノキノメタン系化合物は、例えば、下記に示すような反応式によって合成できる。なお、以下は上記の構造式(II−1)の化合物の合成例であるが、他の構造の化合物も同様の方法で合成できる。
Figure 2004073081
すなわち、例えば、4−ブロモ−2,6−ジ−t−ブチル−1−[トリメチルシリル]ベンゼン(構造式(A−1))24mmol(8.6g)のTHF溶液に、−78℃、窒素雰囲気下において、1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(BuLi)29mmol(18ml)を滴下し、その後、ジチエニルケトン(構造式(B−1))20mmol(3.9g)を加えて、室温で攪拌して構造式(C−1)の化合物を得る。
その後、アンモニウムクロライド水溶液、次いで、1.0Mフッ化テトラブチルアンモニウムTHF溶液(TBAF)24mmol(24ml)を滴下して構造式(D−1)の化合物を得て、更に、p−トルエンサルフォニックアシッドモノハイドレイト(p−TsOH)を少量加えて、加熱還流後、溶媒を留去し、固形分をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒で再結晶することにより、構造式(II−1)の化合物を得ることができる。
ここで、4−ブロモ−2,6−ジ−tert−ブチル−1−[トリメチルシリル]ベンゼン(構造式(A−1))は、例えば、特開2003−238561号公報等に記載の公知の方法によって合成することができる。また、ジ−2−チエニルケトン(構造式(B−1))はシグマアルドリッチジャパンより入手可能である。
なお、上記の合成方法によって得た化合物の収量は3.3g(収率43.2%)であり、マススペクトルよりMS m/z 382(M+)の結果が得られ、上記の構造式(II−1)の構造が確認できた。
有機双安定材料層30の形成方法としては、真空蒸着法、スピンコート法、電解重合法、化学蒸気堆積法(CVD法)、単分子膜累積法(LB法)、ディップ法、バーコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法等の製法が用いられ特に限定されない。
真空蒸着で有機双安定材料層30を形成する場合、蒸着時の基板温度は、使用する有機双安定材料によって適宜選択されるが0〜100℃が好ましい。また、膜厚は20〜150nmが好ましい。
スピンコート法等の塗布で有機双安定材料層30を形成する場合、塗布溶剤として、例えば、ハロゲン系のジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、エーテル系のテトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコールジメチルエーテル、芳香族のトルエン、キシレン、アルコール系のエチルアルコール、エステル系の酢酸エチル、酢酸ブチル、ケトン系のアセトン、MEK、アセトニトリル等を用いることができる。これらの溶剤中に0.001〜30質量%の範囲で有機双安定材料を溶解させ、また必要に応じてバインダー樹脂を加えて塗布液とする。バインダー樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニールアルコール、ポリスチレン等が使用できる。スピンコート条件は目標膜厚に応じて適宜設定可能であるが、回転数200〜3600rpmの範囲が好ましい。
有機双安定材料層30の上には第2電極層21bが形成される。そして、有機双安定材料層30中に、第2電極層21bを構成する金属が拡散している。
第2電極層21bとしては、電極材料のなかでも仕事関数の絶対値が高く、有機双安定材料中に拡散した際にアクセプターとして振る舞いやすい点から、金、白金、ロジウム、銀より選択される1種からであることが好ましく、なかでも金であることがより好ましい。また、第2電極層21bの膜厚は50〜200nmが好ましい。
有機双安定材料層30中に、第2電極層21bを構成する金属を拡散させるためには、例えば、第2電極層21bを第1電極層21aと同様に真空蒸着法等の蒸着により形成し、このとき、蒸着時の基板10の温度を30〜150℃とする方法が挙げられる。このような温度範囲の基板温度とすることで、蒸着と同時に金属が有機双安定材料層30中に拡散されるので別途拡散工程が不要となる。基板の温度が30℃未満であると、有機双安定材料層30中への第2電極層21bを構成する金属の拡散が不充分となるので好ましくない。また、150℃を超えると有機双安定材料のガラス転移点を超えるために薄膜が結晶化し、その結果、凝集、剥離等の不具合が生じるので好ましくない。
なお、有機双安定材料層30中への金属の拡散は上記の方法に限定されず、例えば、第2電極層21bを蒸着等によって形成した後に、第2電極層21bを加熱することによって金属の拡散を行ってもよい。
なお、後述するリーク電流の抑制の点から、有機双安定材料層30中への金属の拡散深さは、有機双安定材料層30の全体ではなく途中まで拡散していることが好ましい。具体的には、第2電極層21b側からの拡散が、有機双安定材料層30の厚さ全体の5〜70%まで拡散していることが好ましい。拡散深さが5%未満であるとの拡散が不充分となって遷移電圧の向上が発現しないので好ましくなく、逆に拡散深さが70%を超えると、後述するリーク電流が増大するので好ましくない。
有機双安定材料層30中へ金属が拡散しているか否かは、例えば、TEM(透過型電子顕微鏡)による断面観察や、TEM−EPMA(透過型電子顕微鏡−電子線マイクロアナライザ)による断面の金属組成分析を行うことにより確認できる。
なお、本発明におけるスイッチング素子の構成は、図1のような構成には限定されず、例えば、図2、3に示すような構成でもよい。
図2の実施形態においては、有機双安定材料層30内に、更に第3電極22が設けられた3端子素子となっている点が上記の図1の実施形態と異なっている。これにより、電極層21a、21bを付加電流を流す電極として、上記の図19におけるバイアスVbを印加し、更に、第3電極22を、双安定材料層30の抵抗状態を制御する電極として、図19における低閾値電圧Vth1、又は高閾値電圧Vth2を印加することができる。
また、図3の実施形態においては、第2電極層23上に絶縁層41が形成され、さらに絶縁層41上には、有機双安定材料層31、及び有機双安定材料層31を挟むように両側に電極層24a、24bが形成され、更に双安定材料層31上には、絶縁層42と第4電極層25が順次形成されている4端子素子となっている。
このスイッチング素子では、具体的には、例えば、第3電極23をシリコン基板、絶縁層41、42を金属酸化物蒸着膜、電極層24a、24b、及び第4電極25をアルミニウム蒸着膜とできる。そして、電極層24a、24bを付加電流を流す電極として、上記の図19におけるバイアスVbを印加し、更に、第3電極23と第4電極25とによって、有機双安定材料層31に電界をかけることによって、有機双安定材料層31の抵抗状態を制御することができる。
図4には、本発明の他の実施形態が示されている。なお、以下の実施形態の説明においては、前記実施形態と同一部分には同符合を付して、その説明を省略することにする。
この実施形態においては、第1電極層21aと有機双安定材料層30との間に、拡散抑制層31が設けられている点が上記の実施形態と異なっている。
拡散抑制層31は、有機双安定材料層30とは別の有機双安定材料からなり、この別の有機双安定材料は、有機双安定材料層30より第2電極層21bの金属の拡散速度が小さい材料である。この拡散抑制層31の存在によって、有機双安定材料層30への金属の拡散が過剰になって有機双安定材料層30の抵抗が小さくなり、リーク電流が大きくなることを防止し、リーク電流を抑制することができる。
このような有機双安定材料層30と拡散抑制層31における有機双安定材料の組み合わせとしては、例えば、有機双安定材料層30における有機双安定材料として金属の拡散速度が大きいジシアノ系化合物やカーボニトリル系化合物を用い、拡散抑制層31における別の有機双安定材料として金属の拡散速度が小さいキノメタン系化合物を用いる組み合わせが挙げられる。
拡散抑制層31の形成方法は、上記の有機双安定材料層30と同様の方法を用いることができる。また、拡散抑制層31の膜厚は3〜100nmが好ましい。
なお、この拡散抑制層は、図4に示すように有機双安定材料層30と第1電極層21aとの間に設けられていてもよく、有機双安定材料層30と第2電極層21bとの間に設けられていてもよく、両方に設けられていてもよい。
以上の構成からなる本発明のスイッチング素子は、繰返し性能がよく、高い遷移電圧が得られる。この理由は以下のように推定される。
上記の従来技術におけるTCNQを用いたスイッチング素子では、スイッチング原理が金属−TCNQ錯体内における電荷移動であるため、必然的に相変化を伴い、これが繰返し性能がよくない原因であると推定される。また、国際公開第02/37500号パンフレットのスイッチング素子では、スイッチング原理は金属微粒子に起因しているものと考えられており、スイッチングにTCNQ系のような相変化を伴わないので繰返し性能は良いが、遷移電圧の制御は容易ではなかった。
これに対して本発明のスイッチング素子では、有機双安定材料の最低非占有軌道準位(LUMO準位)が電極の仕事関数より高くなっており、スイッチング原理は局所的な電界集中と、この電界集中に起因するトンネル効果による電荷の注入と考えられる。
更に、有機双安定材料に第2電極の金属が拡散しているので、拡散した金属がアクセプターとして振る舞うと考えられるために、LUMO準位、HOMO準位(最高占有軌道準位)ともに高くなるものと考えられる。
すなわち、図5の、有機双安定材料層30と第2電極層21bとの界面におけるエネルギーバンド図に示すように、本発明のスイッチング素子では、金属の拡散に起因するエネルギー準位の上昇(図5における拡散層)があり、これを金属の拡散層がない図6の場合と比べると、図5においては金属の拡散部分がエネルギー障壁となる。これによって、スイッチングにより大きな電界が必要となり、遷移電圧が高くなるものと考えられる。また、このスイッチングは相変化を伴わないため繰返し性能も良好となる。なお、図5、6において、LUMOは最低非占有軌道、HOMOは最高占有軌道、WFは仕事関数を表す。
以上説明したように、本発明によれば、材料組成の変動を抑制し、均一な双安定特性を得ることができ、量産に適し、かつ、遷移電圧が高く、かつ繰返し性能に優れたスイッチング素子を提供できる。したがって、このスイッチング素子は、有機ELディスプレーパネルの駆動用スイッチング素子や、高密度メモリ等に好適に利用できる。
以下、実施例を用いて、本発明のスイッチング素子について更に詳細に説明する。
例1
以下の手順で、図1に示すような構成のスイッチング素子を作成した。
基板10としてガラス基板を用い、真空蒸着法により、第1電極層21aとしてアルミニウムを、有機双安定材料層30としてキノメタン系化合物を、第2電極層21bとして金を順次連続して薄膜を形成しスイッチング素子を形成した。キノメタン系化合物としては、下記の構造式(I−1)の化合物を用いた。
Figure 2004073081
なお、第1電極層21a、有機双安定材料層30、第2電極層21bは、それぞれ、100nm、80nm、100nmの厚さとなるように成膜した。また、蒸着装置は拡散ポンプ排気で、3×10−6torrの真空度で行なった。また、アルミニウム、キノメタン系化合物の蒸着は、基板温度が20℃の条件において、それぞれ3Å/sec、2Å/secの成膜速度で作製した。また、金の蒸着は、基板温度を50℃に加熱して、抵抗加熱方式により成膜速度は3Å/secの条件で成膜した。各層の蒸着は同一蒸着装置で連続して行い、蒸着中に試料が空気と接触しない条件で行った。
例2
キノメタン系化合物として、下記の構造式(I−13)の化合物を用い、各蒸着層の厚さを、第1電極層21a、有機双安定材料層30、第2電極層21bが、それぞれ100nm、80nm、100nmの厚さとなるように、実施例1と同一の条件で成膜してスイッチング素子を得た。
Figure 2004073081
例3
例1において、アルミニウム、キノメタン系化合物、金の蒸着を、すべて基板温度20℃の条件で行った以外は、例3と同様の条件でスイッチング素子を得た。
試験例1
上記の例1〜3のスイッチング素子について、電流−電圧特性を室温環境で測定し、図19における閾値電圧である、低遷移電圧Vth1、高遷移電圧Vth2を測定した結果をまとめて表1に示す。また、図7〜9には、それぞれのスイッチング素子についての電流−電圧特性を示す。
なお、測定条件としては、各スイッチング素子には、1MΩの電気抵抗を直列に接続し、ON状態の電流を制限して過電流による素子の損傷を抑制した。
Figure 2004073081
表1及び図7〜9の結果より、例1、2のスイッチング素子では、例3と比べてoff状態からon状態への遷移電圧が非常に高くなっていることが分かる。
すなわち、図7の例1において、低遷移電圧Vth1が0.6V以下では、低抵抗状態から高抵抗状態へ(on状態からoff状態へ)遷移して抵抗値が変化した。また、高遷移電圧Vth2が21.2V以上では、高抵抗状態から低抵抗状態へ(off状態からon状態へ)遷移して抵抗値が変化した。
また、図8の例2においては、低遷移電圧Vth1が5.4V以下で、低抵抗状態から高抵抗状態へ(on状態からoff状態へ)遷移して抵抗値が変化した。また、高遷移電圧Vth2が14.6V以上では、高抵抗状態から低抵抗状態へ(off状態からon状態へ)遷移して抵抗値が変化した。
試験例2
例1と例3との違いを確認するために、金の有機双安定材料層30への拡散状況について、TEM−EPMAを用いて組成分析を行った結果を図10に示す。図10より、蒸着時の基板温度が20℃の例3においては有機双安定材料層30へは金が拡散していない。一方、蒸着時の基板温度が50℃の例1では有機双安定材料層30へ金が拡散していることがわかる。
例4
以下の手順で、図4に示すような構成のスイッチング素子を作成した。
基板10としてガラス基板を用い、電極層21aとしてアルミニウム、拡散抑制層31としてキノメタン系化合物、有機双安定材料層30としてジシアノ系化合物、電極層21bとして金をそれぞれ真空蒸着法により、順次薄膜を形成し、例4のスイッチング素子を形成した。キノメタン系化合物としては下記の構造式(I−1)の化合物、ジシアノ系化合物としては下記の構造式(III)の化合物を用いた。
Figure 2004073081
なお、電極層21a、拡散抑制層31、有機双安定材料層30、電極層21bは、それぞれ、100nm、20nm、40nm、100nmの厚さとなるように成膜した。また、蒸着装置は拡散ポンプ排気で、3×10−6torrの真空度で行なった。また、アルミニウム、キノメタン系化合物、ジシアノ系化合物の蒸着は、基板温度が20℃の条件において、それぞれ3Å/sec、2Å/sec、2Å/secの成膜速度で作製した。また、金の蒸着は、基板温度を35℃に加熱して、抵抗加熱方式により成膜速度は3Å/secの条件で成膜した。各層の蒸着は同一蒸着装置で連続して行い、蒸着中に試料が空気と接触しない条件で行った。
例5
拡散抑制層31を用いず、有機双安定材料層30として構造式(I−1)のキノメタン系化合物を厚さ80nmとした以外は、例4と同一の条件でスイッチング素子を得た。
例6
基板10としてガラス基板を用い、電極層21aとして白金、有機双安定材料層30としてカーボニトリル系化合物、拡散抑制層30としてキノメタン系化合物、電極層21bとして金をそれぞれ真空蒸着法により、順次薄膜を形成し、カーボニトリル系化合物として、下記の構造式(IV)の化合物を用い、キノメタン系化合物として下記の構造式(I−13)の化合物を用い、各蒸着層の厚さを、電極層21a、双安定材料層32、拡散抑制層31、電極層21bが、それぞれ100nm、50nm、50nm、100nmの厚さとなるように、例4と同一の条件で成膜してスイッチング素子を得た。
Figure 2004073081
試験例3
例4〜6の各スイッチング素子について、室温環境において以下の手順で電流−電圧特性の測定を行った。すなわち、電圧をゼロから、OFF状態からON状態への転移が観測されるVth2まであげた後、ON状態からOFF状態への転移が観測されるVth1まで電圧を低下させる。これによりVth1とVth2を測定した後、再度OFF状態からON状態への転移が観測されるVth2まであげた後、電圧をゼロに戻して、試料を室温で10日間保管した。なお、測定条件としては、各スイッチング素子には、1MΩの電気抵抗を直列に接続し、ON状態の電流を制限して過電流による素子の損傷を抑制した。
図11〜13には、それぞれ、例4〜6のスイッチング素子についての電流−電圧特性を示す。また、表2には例4〜6におけるVth1、Vth2の測定結果を示す。Vth1はすべてマイナスの値である。
Figure 2004073081
10日後の測定において、例4〜6では各10点の測定点全てが10日前の最終状態(ON状態)を記憶しており、ON状態の電流−電圧特性を示してメモリ性がある事が確認できた。
また、表2、図11〜13から明らかなように、例4〜6においては、平均低閾値電圧Vth1が−1.4〜−0.8V、平均高閾値電圧Vth2が4.0〜5.0V、及び低抵抗状態/高抵抗状態の比として1000以上の値が得られており双安定特性として良好な結果が得られた。
試験例4
図14、15には、それぞれ例4、5における有機双安定材料層30と第2電極層21bとの界面の断面をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察した結果を示す。
図14より、例4では、有機双安定材料層30中に、直径約2nmの金の粒子35が深さ約40nmで拡散しているが、拡散抑制層31中には金は拡散しておらず、キノメタン化合物からなる拡散抑制層31が金の拡散を抑制していることがわかる。
また、図15より、例5においては、有機双安定材料層30の金の粒子35が深さ数nmで界面に拡散しているが、有機双安定材料層30の全体には拡散しておらず、有機双安定材料層30としてキノメタン化合物を用いた場合には金の拡散速度が小さいため、拡散抑制層31を設けなくてもリーク電流を防止できることがわかる。
例7
以下の手順で、図1に示すような構成のスイッチング素子を作成した。
基板10としてガラス基板を用い、真空蒸着法により、第1電極層21aとしてアルミニウムを、有機双安定材料層30としてモノキノメタン系化合物を、第2電極層21bとして金を順次連続して薄膜を形成してスイッチング素子を形成した。モノキノメタン系化合物としては、下記の構造式(II−1)の化合物を用いた。
Figure 2004073081
なお、第1電極層21a、有機双安定材料層30、第2電極層21bは、それぞれ、100nm、80nm、100nmの厚さとなるように成膜した。また、蒸着装置は拡散ポンプ排気で、3×10−6torrの真空度で行なった。また、アルミニウムの蒸着は、抵抗加熱方式により成膜速度は3Å/sec、モノキノメタン系化合物の蒸着は、抵抗加熱方式で成膜速度は2Å/sec、金の蒸着は、抵抗加熱方式により成膜速度は3Å/secの条件で行った。各層の蒸着は同一蒸着装置で連続して行い、蒸着中に試料が空気と接触しない条件で行った。
例8
基板10としてガラス基板を用い、真空蒸着法により、第1電極層21aとしてアルミニウムを、有機双安定材料層30としてモノキノメタン系化合物を、第2電極層21bとして金を順次連続して薄膜を形成してスイッチング素子を形成した。モノキノメタン系化合物としては、前記の構造式(II−2)の化合物を用いた。
Figure 2004073081
例9
基板10としてガラス基板を用い、真空蒸着法により、第1電極層21aとしてアルミニウムを、有機双安定材料層30としてモノキノメタン系化合物を、第2電極層21bとして金を順次連続して薄膜を形成してスイッチング素子を形成した。モノキノメタン系化合物としては、前記の構造式(II−9)の化合物を用いた。
Figure 2004073081
試験例5
上記の例7〜9のスイッチング素子について、電流−電圧特性を室温環境で測定し、図19における閾値電圧である、低閾値電圧Vth1、高閾値電圧Vth2を測定した結果をまとめて表3に示す。また、図16〜18には、それぞれ、例7〜9のスイッチング素子についての電流−電圧特性を示す。
Figure 2004073081
表3及び図16〜18の結果より、例7〜9のスイッチング素子においては、それぞれ高抵抗状態71、81、91及び低抵抗状態72、82、92の双安定性が得られた。
すなわち図16の例7において、低閾値電圧Vth1が0.0Vでは、低抵抗状態72から高抵抗状態71へ(on状態からoff状態へ)遷移して抵抗値が変化した。また、高閾値電圧Vth2が10.0V以上では、高抵抗状態71から低抵抗状態72へ(off状態からon状態へ)遷移して抵抗値が変化し、この際の低抵抗状態/高抵抗状態の比として、約10が得られた。
図17の例8においては、低閾値電圧Vth1が0.0Vで、低抵抗状態82から高抵抗状態81へ(on状態からoff状態へ)遷移して抵抗値が変化した。また、高閾値電圧Vth2が10.0V以上では、高抵抗状態81から低抵抗状態82へ(off状態からon状態へ)遷移して抵抗値が変化し、この際の低抵抗状態/高抵抗状態の比として、約10が得られた。
図18の例9においては、低閾値電圧Vth1が0.0Vで、低抵抗状態92から高抵抗状態91へ(on状態からoff状態へ)遷移して抵抗値が変化した。また、高閾値電圧Vth2が9.5V以上では、高抵抗状態91から低抵抗状態92へ(off状態からon状態へ)遷移して抵抗値が変化し、この際の低抵抗状態/高抵抗状態の比として、約10が得られた。
このように、双安定性は実施例7〜9のすべてのスイッチング素子で得られ、表2に示すような低閾値電圧Vth1が0.0V、及び高閾値電圧Vth2が9.5〜10.0Vである双安定状態が得られた。
本発明のスイッチング素子は、材料組成の変動を抑制し、均一な双安定特性を得ることができ、量産に適し、かつ、遷移電圧が高く、かつ繰返し性能に優れるので、有機ELディスプレーパネルの駆動用スイッチング素子や、高密度メモリ等に好適に利用できる。

Claims (6)

  1. 電極間に印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つスイッチング素子において、基板上に第1電極層、有機双安定材料層、第2電極層の順に薄膜として形成され、前記有機双安定材料層を構成する有機双安定材料が、下記一般式(I)で表されるキノメタン系化合物であることを特徴とするスイッチング素子。
    Figure 2004073081
    (式(I)中、R〜Rは水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基より選ばれる基を表し、R〜Rは同一又は異なっていてもよい。R、Rは置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環のいずれかを表し、R、Rは同一又は異なってもよい。Aは下記(1)〜(10)より選ばれる基を表す。)
    Figure 2004073081
  2. 電極間に印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つスイッチング素子において、基板上に第1電極層、有機双安定材料層、第2電極層の順に薄膜として形成され、前記有機双安定材料層を構成する有機双安定材料が、下記一般式(II)で表されるモノキノメタン系化合物であることを特徴とするスイッチング素子。
    Figure 2004073081
    (式(II)中、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基より選ばれる基を表し、R〜R10は同一又は異なっていてもよい。mおよびnは、それぞれ0〜3の整数を表す。)
  3. 電極間に印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つスイッチング素子において、基板上に第1電極層、有機双安定材料層、第2電極層の順に薄膜として形成され、前記有機双安定材料層中に前記第2電極層を構成する金属が拡散していることを特徴とするスイッチング素子。
  4. 前記有機双安定材料層と、前記第1電極層又は前記第2電極層の少なくとも一方との間に、前記有機双安定材料層とは別の有機双安定材料からなる拡散抑制層が形成されており、前記別の有機双安定材料は、前記有機双安定材料層より前記第2電極層の金属の拡散速度が小さい材料である請求項3に記載のスイッチング素子。
  5. 前記第2電極層が蒸着により形成され、前記蒸着時の前記基板の温度が30〜150℃である請求項1〜4のいずれか1つに記載のスイッチング素子。
  6. 前記第2電極層が金、白金、ロジウム、銀、クロムより選択される少なくとも1種からなる請求項1〜5のいずれか1つに記載のスイッチング素子。
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