JP3313405B2 - トンネルダイオード - Google Patents

トンネルダイオード

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JP3313405B2 JP18136192A JP18136192A JP3313405B2 JP 3313405 B2 JP3313405 B2 JP 3313405B2 JP 18136192 A JP18136192 A JP 18136192A JP 18136192 A JP18136192 A JP 18136192A JP 3313405 B2 JP3313405 B2 JP 3313405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機半導体素子に係わ
り、特に優れた整流性および光導電性を有するトンネル
ダイオードに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の分野では、従来、硫化カド
ミニウム、酸化亜鉛、結晶シリコン、アモルファスシリ
コン、ガリウム砒素などの無機物が使用されてきた。こ
れらは、トランジスター、整流素子、IC、LSI、光
センサーおよび太陽電池等に使用されている。これらの
半導体素子のなかでトンネル効果を奏するトンネルダイ
オードは、一般に、PN接合、あるいは金属(M)-絶
縁層(I)-半導体(S)接合(MIS接合)で構成さ
れ、PN接合の場合はP,Nともに高濃度にドーピング
し、またMIS接合の場合は、絶縁層(I)の厚さを特
定の範囲に規制して構成される。そして、絶縁層が比
較的厚い場合では、電流−電圧特性において、構成によ
り順方向あるいは逆方向電圧印加時に電流極大を示し、
その後、負性抵抗により電流値が減少し、また増加し始
める特徴が得られ、絶縁層が比較的薄い場合では、電
流−電圧特性において、一定の電圧範囲において電流値
が一定となる特徴が得られる(「Physics of Semicondu
ctor Devices」、2nd Edition、S.M.Sze,John Wiley &
Sons,NY、513頁(1981年))。このようなトンネルダイ
オードは、その特性により、高速スイッチング素子、マ
ルチバイブレータ、高速論理回路、あるいは低雑音マイ
クロ波増幅器等に利用される。しかしながら、上記のよ
うな無機物を用いてこれらの半導体素子を作製するため
には、高度な真空装置、高度な製膜技術および高度な純
度規制等が要求され、その作製は容易にはなし得ないも
のであった。
【0003】これに対して、有機物の多様性、半導体性
等が注目されはじめ、ポリアセチレン、ポリピロール、
フタロシアニン等の有機化合物の半導体性、導電性につ
いて多大な研究がなされてきた(「新・導電性高分子材
料」、雀部博之監修、シーエムシー、(1987年))。そ
して、導電性高分子あるいは半導体性有機化合物を、金
属で挟持してなる半導体素子として、ポリアセチレン、
ポリジアセチレン、ポリピロール、α−セスキチエニ
ル、フタロシアニン等の半導体薄膜(S)を金属電極
(M)で挟持してなるMS素子、あるいはそれらの間に
絶縁体の薄膜(I)を挟持してなるMIS素子等、多く
の素子が提案されている(「Physics of Semiconductor
Devices」、2nd Edition、S.M.Sze,John Wiley & Son
s,NY(1981年)、D.Fichou,F.Garnieret al., CHEMTRONIC
S, 1988年,176頁)。
【0004】これらの有機化合物はP型あるいはN型の
半導体性を示し、これを、その有機化合物のフェルミ準
位と比較して、仕事関数の小さい電極と仕事関数の大き
い電極とで挟持したときに整流性を示すものである。例
えば、α−セスキチエニルの場合(D.Fichou,F.Garnier
et al., CHEMTRONICS, 1988年,176頁)、これをアルミ
ニウム電極とインジウムスズオキサイド(あるいは金)
電極とで挟持したとき、±1Vで100倍以上の整流性
を示す。さらに、異種導電性高分子の接合で、整流素子
を構築した例(Pt|ホ゜リヒ゜ロール|ホ゜リチオフェン|In、M.Aizaw
a,H.Shirakawa,Synth.Met., 18号, 711頁(1987年))
や、FET を構築した例(H.Koezuka, etal., Synth.M
et., 18号, 699頁(1987年))も知られている。また、フ
タロシアニン等は光導電性を示すことから、太陽電池等
への応用が検討され、これをアルミニウムおよびITO
ガラス(酸化インジウムでヘビードープした酸化スズ薄
膜による導電性ガラス)で挟持してなる太陽電池が検討
されている。しかしながら、有機化合物を用いたトンネ
ルダイオードに関する報告は見あたらないのが現状であ
る。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】上記の有機化合物は
一般に、S層すなわち導電性高分子層あるいは有機半
導体層の不安定性(例えばポリアセチレンの空気や湿度
等に対する不安定性、ドーピング後の不安定性等)、
不純物の混入による再現性の低下(例えばα−セスキチ
エニル、フタロシアニン等は濃硫酸程度しか溶解する溶
媒がなく、純度の向上が非常に困難である)、素子形
成時の不確定性(気相重合、電解重合等による触媒、電
解質等の混入等、α−セスキチエニル、フタロシアニン
等の真空蒸着時の熱分解による不純物の混入等)、素
子形成後の電極の腐食(ドーパントによる電極の腐食、
フタロシアニンに見られるようなアルミニウム電極の酸
化促進等)、薄膜の機械的脆さ(α−セスキチエニ
ル、フタロシアニン等の真空蒸着膜はこすると剥がれ
る)等の問題を有するものであり、いずれも実用化に至
っていない。さらに太陽電池では、その経時劣化、変換
効率の低さから実用化に至っていない。わずかに有機物
で実用化されたものは、ポリアニリンを用いたポリマー
バッテリー、TCNQを用いたコンデンサー、フタロシ
アニン等を用いた電子写真感光体程度であり、見るべき
成果がないのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の導
電性高分子をはじめとする有機半導体の上記の如き種々
の欠点に鑑み、これらを改良すべく鋭意検討を行った結
果、フラーレン薄膜を用い、これに接するように2つ以
上の電極を設けることにより、容易に再現性よく半導体
素子が得られること、そして、特定の電極を用い、電極
とフラーレン層の間に絶縁層を設けることでトンネルダ
イオード特性が得られることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、前記課題を解決するために、本
発明のトンネルダイオードは、フラーレン薄膜と、該フ
ラーレン薄膜に接して設けられた絶縁層と、この絶縁層
に接して設けられた第1の電極と、上記フラーレン薄膜
に接して設けられた第2の電極とを有してなり、前記第
1の電極が、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、ア
ルミニウム、カリウム、インジウム、カルシウム、亜
鉛、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、
ガリウム、ニオブ、アンチモン、およびサマリウムから
なる群から選ばれる1種以上の材料からなり、前記第2
の電極が、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウ
ム、銅、銀、金、白金、ルテニウム、ゲルマニウム、酸
化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムでヘビードー
プした酸化スズ、酸化亜鉛、グラファイト、グラッシー
カーボン、銀ペースト、およびカーボンペーストからな
る群から選ばれる1種以上の材料からなることを特徴と
するものである。
【0008】以下、本発明を詳しく説明する。本発明
は、フラーレン薄膜(S)と、これに接する絶縁層
(I)と、絶縁層に接する第1の電極(M)と、フラー
レン薄膜に接する第2の電極とを有するMISトンネル
ダイオードを提供するものである。図1は本発明のトン
ネルダイオードの一実施例を示したもので、(a)は平
面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図であ
る。図1に示したトンネルダイオードは、絶縁基板1上
に、短冊状に形成された3つの第1の電極2a,2a,
2aが平行に設けられ、これら第1の電極2a,2a,
2aの上面に絶縁層3が形成され、絶縁層3および絶縁
基板1の上面にフラーレン薄膜4が形成され、さらにこ
のフラーレン薄膜4上に短冊状に形成された3つの第2
の電極2b,2b,2bが平行に、かつ上記第1の電極
2a,2a,2aと直交するように設けられている。こ
こで絶縁層3は、第1の電極2a上だけでなく、第1の
電極2aおよび基板1上の全面に形成してもよい。さら
に必要に応じて、第2の電極2b,2b,2bおよびフ
ラーレン薄膜4上に絶縁性ポリマー膜あるいは絶縁性金
属酸化物等の保護膜を形成することもできる。また、第
1の電極および第2の電極の数は、それぞれ1以上に任
意に設定することができる。
【0009】本発明で用いられるフラーレン薄膜4は、
フラーレン類を用いて形成された薄膜である。ここで、
フラーレン類とは、sp2炭素よりなる球状あるいはラ
グビーボール状のカーボンクラスタの総称であり、一般
にC60、C70、C76、C78、C82、C84、
C90、C96等が知られている。これらは、炭素をア
ーク放電あるいは抵抗加熱して気化させ、ヘリウム等の
不活性ガスで急冷して生成したすすの中等に含有され
(例えば、Kraetschmer等、Nature、347号、354頁(1990
年)等)、C60が最も多く含有されている。そしてこ
のすすから、例えばヘキサン、ベンゼン、トルエン、メ
シチレン、二硫化炭素等の溶媒で抽出することによって
上記カーボンクラスタの混合物が得られる。さらにこの
混合物を精製し、各々単離するには、通常有機化合物の
精製に用られるクロマトグラフィーの手法(例えば、Kr
aetschmer等、Nature、347号、354頁(1990年)等)を用い
ることができる。本発明においては、合成、単離が容易
なC60またはC70、あるいはこれらを含有するすす
から抽出、不溶性不純物除去を施して得られる混合フラ
ーレンが好ましく用いられる。
【0010】フラーレン薄膜4は各種の製膜方法により
形成して用いることができ、例えば真空蒸着膜、キャス
ト膜およびポリマー分散膜等を用いることができる。真
空蒸着膜は、例えば一般的真空蒸着の手法に従い(薄膜
ハンドブック、日本学術振興会薄膜第131委員会編、
オーム社(1984年) 等)、5×10ー5torr以下の
真空下で、金属性ボートあるいはアルミナ性ボートなど
を用いてフラーレン類を加熱し、その上部あるいは下部
に基板を置くことで薄膜を形成できる。この際、必要に
応じ、基板を加熱あるいは冷却しても良い。基板を冷却
した場合、薄膜はアモルファス状態となり、また、室温
あるいはそれ以上に加熱した場合は結晶状態として得ら
れる。このフラーレン類の真空蒸着膜は空気中で安定
で、かつ非常に硬く強固である。例えば、従来のフタロ
シアニン、α−セスキチエニル等はこすれば剥がれ、
ロテープ(登録商標)等により簡単に剥離できるように
機械的強度に劣るのに対し、フラーレン類の蒸着膜はこ
すってもなかなか剥がれず、セロテープ(登録商標)
は剥離できない強固な膜であり、機械的強度に優れる。
【0011】キャスト膜は、例えばフラーレン類がベン
ゼン、トルエン、メシチレン等芳香族炭化水素、二硫化
炭素、n−ヘキサン等に溶解する性質を利用するもの
で、簡便に薄膜を作成しうる手段である。すなわち上記
溶媒等に溶解せしめ、基板上に滴下する、あるいは基板
をスピンナー上に固定し、上記溶解液を滴下した後、ス
ピンナーを適当な回転数で回転せしめ薄膜化する、ある
いは基板上に滴下した溶液をバーコーターまたはドクタ
ーブレード等を用いて薄膜化するなどの手段で薄膜化
し、次いで自然乾燥、あるいは熱または真空乾燥するな
どの手段で乾燥することによって製膜することができ
る。
【0012】ポリマー分散膜は、例えばポリマーの溶液
中にフラーレン類を添加し、溶解あるいは分散せしめた
後、上記キャスト膜と同様の手段で製膜することができ
る。分散方法としては、ペイントシェーカー、スペック
スミキサーミル、サンドミル、ボールミル、アトラータ
ー、ニーダー等の顔料分散手法を用いることができる。
ここで用いることができるポリマーとしては、特に制限
はないが、例を挙げると、飽和ポリエステル、不飽和ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニール、ポ
リ酢酸ビニール、ポリビニールカルバゾール、スチレン
等のビニール系ポリマー、フッ化ポリビニリデン、フッ
化ポリビニル等のフッ素化ポリマー、スチレン−マレイ
ン酸等のコポリマー等がある。また、例えば、ポリアク
リレート系液晶高分子、ポリシロキサン系液晶高分子等
の液晶高分子を用いることもできる。
【0013】トンネルダイオードを構成するフラーレン
薄膜4の膜厚については、薄すぎるとお互いの電極が短
絡し易いので、ある程度の厚さのあるものが好ましい。
したがって、フラーレン薄膜4の膜厚は100オングス
トローム〜100μmの範囲が好適であり、特に好まし
くは、200オングストローム〜10μmの範囲であ
る。
【0014】フラーレンの優れた半導体性を引き出すに
は、少なくともフラーレン薄膜4に絶縁層3を介して接
する第1の電極2aと、フラーレン薄膜4に接する第2
の電極2bを設けることが必要である。これらの電極と
しては、例えば金属電極、金属酸化物電極、および炭素
電極等を用いることができる。第1の電極2aとして
は、例示するならばリチウム、ナトリウム、マグネシウ
ム、アルミニウム、カリウム、インジウム、カルシウ
ム、亜鉛、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニ
ウム、ガリウム、ニオブ、アンチモン、およびサマリウ
ム等の金属を用いることができ、特にアルミニウムが好
ましく用いられる。
【0015】また、第2の電極2bとしては、例えば、
パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、銅、銀、
金、白金、ルテニウム、ゲルマニウム、酸化スズ(例え
ばNESAガラス)、酸化インジウム、酸化インジウム
でヘビードープした酸化スズ(例えばITOガラス)、
酸化亜鉛、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペー
ストおよびカーボンペースト等の金属あるいは金属酸化
物等が用いられるが、特に、白金、金、銀、銅、酸化ス
ズ(例えばNESAガラス、NESAコートポリマー
膜)および酸化インジウム(例えばITOガラス、IT
Oコートポリマー膜)が好ましい。
【0016】これらの電極は、例えば金属板、炭素板、
薄膜、導電性塗料膜等いずれの形態でも使用する事がで
きる。薄膜の形態で使用するとき、金属箔、蒸着膜、ス
パッタリング膜、電着膜、スプレー熱分解膜等の手段で
薄膜化して使用することができる。また、導電性塗料
(例えば銀、炭素含有塗料)を塗布して電極を形成する
こともできる。ここで、製膜あるいは塗布によって電極
を設ける場合には、基板1を用いることが好ましい。こ
の基板1としては特に制限はなく、絶縁性のものが好ま
しい。その例としては、ガラス板、石英板、絶縁性ポリ
マー板等が挙げられる。また、電極として金属板、炭素
板等、板状の電極を用いるときは、特に基板1を用いな
くても良い。
【0017】本発明のトンネルダイオードにおいて、そ
のトンネル効果を得るためには仕事関数の小さい第1の
電極2aとフラーレン薄膜4の間に薄い絶縁層3を有す
ることが必須条件である。この絶縁層3としては、金属
酸化物、有機化合物、ポリマー絶縁層等を用いることが
できる。金属酸化物層としては、アルミニウム酸化物、
酸化珪素、酸化インジウム、酸化スズ、および酸化チタ
ン等が挙げられる。有機化合物あるいはポリマー絶縁層
としては、通常の絶縁性有機化合物あるいはポリマーで
あれば良く、例示するならば、脂肪酸、長鎖アルコー
ル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニト
リル、エポキシ樹脂、およびポリアミド等が挙げられ
る。尚、本発明はここに例示の化合物に限定されるもの
ではない。
【0018】これら絶縁層3は、蒸着、スパッタリン
グ、キャスティング、LB膜等の手法により容易に形成
することができる。また、絶縁層3として、アルミニウ
ム酸化物、酸化珪素はその形成が容易なことから特に好
ましい。アルミニウム酸化物絶縁層の場合、蒸着により
得たアルミニウム層を空気等の酸素含有気体中で熱処理
することで、これを容易に形成することができる。酸化
珪素絶縁層は、シリコンを酸素雰囲気下でスパッタリン
グすること、あるいは珪素の蒸着膜を空気等の酸素含有
気体中で熱処理することで、これを容易に形成すること
ができる。これらの絶縁層形成工程において、熱処理温
度は特に制限されないが、50〜1000℃の温度が作
業性の点からも好ましい。特に、アルミニウム層を酸化
する場合は50〜200℃の温度が好適であり、珪素層
を酸化する場合は200〜800℃の温度が好適であ
る。またトンネルダイオードの構成において、絶縁層3
の厚さは特に重要であり、10〜200オングストロー
ム、特に30〜150オングストロームの厚さが好まし
い。
【0019】本発明のトンネルダイオードは、例えば以
下のようにして作製することができる。まず基板1を用
意する。次に、その基板1上に第1の電極2aを蒸着あ
るいはスパッタリング等の手段により形成する。そし
て、この第1の電極2aが酸化され易い金属電極の場合
には、空気等の酸素含有気体中で熱処理を施して酸化物
絶縁層3を形成する。さらにその絶縁層3上に、蒸着、
キャスティングあるいはポリマー分散膜等の手段でフラ
ーレン薄膜4を形成する。次いで、フラーレン薄膜4上
に、第2の電極2bを蒸着、スパッタリング等の手段で
形成することでトンネルダイオードを作製することがで
きる。あるいは、絶縁性基板1上にまず第2の金属電極
を形成した後に、フラーレン薄膜4、絶縁層3、第1の
電極2aを順次製膜してトンネルダイオードを作製する
こともできる。
【0020】本発明のトンネルダイオードにあっては、
暗中での電流−電圧特性測定において、0Vから逆方向
に電圧を掃引したとき、電流の極大値を示した後、次い
で負性抵抗を示すためその電流値が減少し、その後、電
流値の増加が認められ、トンネルダイオードとしての特
徴ある性質が得られる。
【0021】また、本発明のトンネルダイオードは、優
れたトンネルダイオード特性を示すとともに、優れた整
流性、および光導電特性を示し、トンネルダイオードと
しての用途、すなわち高速スイッチング素子、マルチバ
イブレータ、高速論理回路、低雑音マイクロ波増幅器等
のみならず、整流素子、光スイッチ、光センサーにも用
いることができる。
【0022】尚、本発明のトンネルダイオードは、上記
の例の構成に限定されるものではなく、種々の形態が可
能であり、結晶、粉末等で構成されても良い。また、ト
ンネルダイオードの使用目的により種々の形態をとるこ
とができ、これらの目的に基づき、電極および素子の構
成は適宜変更されうるものである。
【0023】ここで、トンネルダイオードおよび整流素
子として使用するとき、電極の膜厚は任意とすることが
できる。これに対して光センサーとして使用するとき
は、光を入射する側の電極は半透明である必要がある。
酸化物電極を用いるときは、光の透過率が98%〜0.
1%の範囲が用いられるが、光の透過率が大きい方が光
に対する応答性は高い。金属電極の場合、光の透過率が
大きい方が光に対する応答性は高いが、透過率が大きす
ぎると電極が電流を通さない。従って、光の透過率は5
0%〜0.1%の範囲が好適に用いられる。
【0024】電極の構成を、図1に示したようなサンド
イッチ電極としたものは、集積化した整流素子(例えば
スイッチング素子等)に好適に用いることができ、例え
ば、液晶、ECD等の駆動を行うことができる。また
は、光センサー(例えばイメージセンサー等)としても
好適に用いることができる。これらの場合、外部駆動装
置(図示せず)から互いに直行する第1の電極2aおよ
び第2の電極2bに電場を印加して、整流素子あるいは
光センサーとして用いることができる。
【0025】図2はサンドイッチ電極を用いた本発明の
トンネルダイオードの他の例を示したもので、(a)は
平面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図であ
る。このものは絶縁基板1上に、第1の電極2aが設け
られ、この第1の電極2a上(あるいは第1の電極2a
および絶縁基板1上全面)に絶縁層3が設けられ、その
上部全面にフラーレン薄膜4が形成され、さらにフラー
レン薄膜4上には、短冊状に形成された第2の電極2b
が設けられている。この第2の電極2bの数は、1以上
の任意の数に設定することできる。尚、第2の電極2b
は、短冊状だけでなく、円、楕円等いかなる形状でもよ
い。また、第1の電極2aは、基板1上面の一方の端縁
部1aを残して太い帯状に形成され、第2の電極2b
は、先に形成した第1の電極2aの長手方向に直交し、
かつこの第1の電極2a上から上記絶縁基板1の端縁部
1a上に渡って位置するように設けられ、このことによ
り第1の電極および第2の電極からの配線が短絡する不
都合を防止することができる。また必要に応じ、第2の
電極2bおよびフラーレン薄膜4上に絶縁性ポリマー膜
あるいは絶縁性金属酸化物等の保護膜を形成することも
できる。このように構成されたトンネルダイオードは、
単独の整流素子、トランジスター、光センサー等にも有
効に用いることができる。
【0026】
【実施例】(実施例1)図1に示した構成を有するトン
ネルダイオードを作製した。スライドガラス1上に、幅
3mm、長さ20mmの形状の第1の電極2aを3mm
の間隔で3個、真空蒸着により形成した。この電極2a
にはアルミニウムを使用し、5×10-5torrの真空
下で200オングストロームの厚さに形成した。この電
極2a、3個を形成したスライドガラス1を真空蒸着器
のアルミナルツボ上20cmに置き、カーボンクラスタ
C60をアルミナ製ルツボに入れ、5×10-6torr
の真空下で520〜550℃に加熱しながら蒸着させ
(5オングストローム/秒)、C60の真空蒸着膜4を
1000オングストロームの厚さに形成した。次いで、
金電極2b、3個を200オングストロームの厚さに形
成して素子を作製した。この素子を100℃に加熱した
オーブン中に入れ、空気雰囲気下で20分加熱処理し
た。このとき、アルミニウム電極2aとC60薄膜4の
間にアルミニウム酸化物層3が、エリプソメーターでの
測定によると60オングストロームの厚さに形成されて
いた。
【0027】このようにして得られた素子を暗中に保持
し、第1の電極(アルミニウム)2aに、±3.6Vの
三角波をファンクションジェネレータを用いて0.00
1Hzの掃引速度で印加した。この時、流れる電流をエ
レクトロメータを用いて測定した。測定により得られた
電流−電圧特性を、片対数図として図3中(a)で示し
た。図3中(a)において、□は順方向電流−電圧特性
を示し、■は逆方向電流−電圧特性を示す。尚、図3に
おいてマイナス電圧印加時の電流の実測値はマイナスで
有るが、ここでは電流の絶対値で示した。図3から明ら
かなように、逆方向電圧印加時において、まず−0.5
V付近に極大値を示し、ついでトンネルダイオード特性
である負性抵抗によって電流値は減少し、−2V付近か
ら電流値が増加することが認められた。また、±2Vの
整流比は151であり優れた整流特性も認められた。さ
らに、直交電極の重なり部分で構成される9個の素子に
おける再現性も良好であった。また、C60の真空蒸着
膜上にセロテープ(登録商標)をはり、ついで剥がした
が、C60真空蒸着膜は強固に基板に着いており、剥が
れなかった。さらに、この素子の表面にエポシキ樹脂で
保護コートを行ったが、トンネル電流および整流特性に
ほとんど変化はなかった。したがって、本実施例で得ら
れた素子は、トンネルダイオードおよび整流素子として
優れた性能を有しており、再現性、機械的強度にも優れ
ていることが認められた。
【0028】(比較例1)実施例1において、アルミニ
ウム酸化物層を形成するための加熱処理を行わない以外
は同様にして素子を形成した。そして素子形成後、これ
を真空下に保存した。素子形成直後、実施例1と同様に
暗中の電流−電圧特性を測定した。その結果を図3中
(b)として示した。図3中(b)において、△は順方
向電流−電圧特性を示し、▲は逆方向電流−電圧特性を
示す。ここで得られた素子は、トンネルダイオード特性
である負性抵抗および整流性を示さず、±1Vの整流比
は1.2と非常に劣った値であった。
【0029】(実施例2)実施例1と同様に作製した素
子のアルミニウム電極に+2Vを印加し、波長400n
m、光強度100μW/cm2の単色光を照射した。こ
の時1.3μA/cm2の大きな光電流が観測され、得
られた素子が光センサーとしても優れていることが認め
られた。さらに、光電流は波長を400〜800nmの
範囲で変化させても観測できた。また、直交電極の重な
り部分で構成される9個の素子における再現性も良好で
あった。
【0030】(比較例2)比較例1と同様にして素子を
作製した。作製直後の素子のアルミニウム電極に、実施
例2と同様の400nmの単色光を照射した。この時、
0.1μA/cm2の光電流が観測されたが、この値は
実施例2で観測された値に比して、非常に小さい値であ
った。
【0031】(実施例3)図2に示した構成を有するト
ンネルダイオードを作製した。2cm×3cmのガラス
基板1の上部0.5mm×3cmを遮蔽し、この基板1
上にアルミニウムを200オングストーロムの厚さに真
空蒸着して電極2aとした(400nmの単色光の透過
率;2.18%)。この状態で一旦空気中に出し、80
℃の恒温槽中に入れ、空気雰囲気下で30分アニーリン
グを行い、電極1a上にアルミニウム酸化物層3を形成
した。アルミニウム酸化物層3の膜厚はエリプソメータ
ーの測定で100オングストロームであった。さらにこ
の酸化物層3上に実施例1と同様にしてC60を100
0オングストロームの膜厚に真空蒸着し、C60の真空
蒸着膜4を形成した。ついで、その上に0.5cm×
1.5cmの銅電極2b、3個を真空蒸着し、素子を形
成した。この素子に−1Vから+1Vの三角波をファン
クションジェネレータから印加した(スキャンスピー
ド;0.002Hz)ところ、電流−電圧特性は図3中
(a)と同様なトンネルダイオード特性を示した。ま
た、3個の電極について再現性は良好であった。
【0032】(比較例3)実施例3と同様にして、アル
ミニウム電極2aおよびアルミニウム酸化物層3を形成
したガラス板1の上面に、α−セスキチエニルを200
0オングストローム蒸着した(20オングストローム/
秒)。α−セスキチエニルは、非常に蒸着しづらく、ゆ
っくり蒸着すると、分解し不純物を多く含んだ膜とな
る。速く(20オングストローム/秒以上)蒸着すれば
分解は少なくなるが、やはり不純物を含有する。次い
で、0.5cm×1.5cmの銅電極2b、3個を蒸着
により形成した。得られた素子に、−2から+2Vの三
角波をファンクションジェネレータから印加した(0.
002Hz)。この素子は、整流性を示したり、示さな
かったりし、再現性が非常に悪かった。さらに順方向、
逆方向電圧印加時にトンネルダイオードとして特徴的な
負性抵抗は観測されなかった。
【0033】(実施例4)図2に示した構成を有するト
ンネルダイオードを作製した。スライドガラス1上に、
実施例3と同様にして、インジウム電極2aを形成し
た。引き続き、スライドガラス1上および電極2a上の
全面に、珪素酸化物薄膜3をスパッタリングにより形成
した。この上に、すすから抽出し、クロマトグラフィー
で不溶物を除去したフラーレン混合(液体クロマトグラ
フィー分析ではC60を80%、C70を19%含有
し、残り1%はC70以上の高次のフラーレン化合物で
あった)を用いて、これを1000オングストロームの
厚さに真空蒸着し、フラーレン薄膜4を形成した。次い
で、その上に0.5cm×1.5cmの銀電極2b、3
個を真空蒸着して、素子を形成した。得られた素子の電
流−電圧特性を実施例3と同様にして測定したところ、
インジウム電極にマイナス電圧を印加した時に負性抵抗
が認められ、トンネルダイオード特性を示すことが確認
できた。
【0034】(実施例5)図2に示した構成において、
第1の電極2aと第2の電極2bの順序を逆にした構成
を有するトンネルダイオードを作製した。2cm×3c
mのITOガラス1上において、幅0.5cm、長さ3
cmを塩酸でエッチングして導電性膜を除去(図2中1
aに相当する部分)し、残りの導電性膜を酸化インジウ
ム(ITO)電極2bとした。この電極2b上に、C6
0を酢酸ビニル/酢酸エチル溶液に分散させた分散液
(C60;20mg、酢酸ビニル;20mg、酢酸エチ
ル;200mgにガラスビーズを入れペイントシェーカ
ーで1時間分散した分散液)をバーコーター#4を用い
て薄膜化し、C60のポリマー分散膜4を製膜した。こ
の膜4を100℃で1時間、真空乾燥した。膜厚は、
0.2μmであった。ついで、この膜4上に珪素を酸素
雰囲気でスパッタリングすることにより珪素酸化物層を
80オングストロームの厚さに形成させ、その上にアル
ミニウム(幅0.5cm,長さ1.5cm)電極2aを
3個、真空蒸着して素子を構成した。この酸化インジウ
ム電極2bとアルミニウム電極2aの間に−2Vから+
2Vの三角波を、ファンクションジェネレータより、
0.001Hzのスキャンスピードで印加した。この時
の電流−電圧特性は、図3中(a)と同様に逆方向電圧
印加時に負性抵抗を示し、整流性も示した。また、形成
された3組の電極における再現性は良好であった。ま
た、エポキシ樹脂で、全体を保護コートしても電流−電
圧特性はほとんど変化しなかった。従って、本実施例で
得られた素子は、トンネルダイオードおよび整流素子と
して優れた性能を有し、再現性にも優れたものであるこ
とが認められた。
【0035】(実施例6)上記実施例5において、フラ
ーレン薄膜4としてキャスト膜を用いてトンネルダイオ
ードを作製した。実施例5と同様にして、インジウムス
ズガラス1をエッチングして得られた酸化インジウム電
極2b上に、カーボンクラスタC60をトルエンに溶解
させた液を滴下し、スピンナーを用いて、C60のキャ
スト膜4を製膜した。さらに100℃で、1時間、真空
乾燥した。他は同様にして素子を形成した。この素子に
1Vの電圧を印加し、400nm、1mW/cm2の単
色光を照射したところ、1.5Aの光電流が観測され
た。また、この素子は実施例5のものと同様に良好な整
流性およびトンネルダイオード特性を示した。
【0036】(参考例)市販の粗製すすを精製してC6
0およびC70を得た。まず、フラーレン類を含有する
粗製すす(真空冶金株式会社製)4gを円筒濾紙に入
れ、ソックスレー抽出器を用い、n−ヘキサン;200
mlで24時間抽出した。ついで、溶媒をメシチレン;
200mlに変更し、さらに24時間抽出を行った。初
めのn−ヘキサン溶液を液体クロマトグラフィ(シリカ
ゲル〜n−ヘキサン)で分析したところ、C60:C7
0の比は9:1であり、C76以上のフラーレンをほと
んど含有していなかった。メシチレン抽出液は、C6
0:C70の比は約6:4であり、C76以上のフラー
レンを多種含有していた。n−ヘキサン抽出液をエバポ
レータで濃縮し、0.26gのフラーレン混合物を得
た。ODSカラムを用い、2ープロパノール/トルエ
ン;6/4の混合溶媒を展開液とし、中低圧分取クロマ
トグラフを用いて、高純度C60を0.21g、高純度
C70を0.02g得た。メシチレン抽出液をエバポレ
ータで濃縮し、混合フラーレン0.13gを得た。同様
にクロマトグラフで分取して、高純度C60;0.07
g、高純度C70;0.04g、その他フラーレン類の
混合物;0.01gを得た。混合物は、GC−MS分析
からC76、C78、C84およびさらに分子量の大き
いフラーレン類を含有していた。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のトンネル
ダイオードは、フラーレン薄膜と、該フラーレン薄膜に
接して設けられた絶縁層と、この絶縁層に接して設けら
れた第1の電極と、上記フラーレン薄膜に接して設けら
れた第2の電極とを有してなり、前記第1の電極が、リ
チウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カ
リウム、インジウム、カルシウム、亜鉛、スカンジウ
ム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオ
ブ、アンチモン、およびサマリウムからなる群から選ば
れる1種以上の材料からなり、前記第2の電極が、パラ
ジウム、テルル、レニウム、イリジウム、銅、銀、金、
白金、ルテニウム、ゲルマニウム、酸化スズ、酸化イン
ジウム、酸化インジウムでヘビードープした酸化スズ、
酸化亜鉛、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペー
スト、およびカーボンペーストからなる群から選ばれる
1種以上の材料からなることを特徴とするものである。
本発明のトンネルダイオードは、優れたトンネルダイオ
ード特性を示すとともに、優れた整流性、光導電性を示
し、これを好適に用いて各種の半導体素子を構成するこ
とができる。そして、本発明で用いられるフラーレン類
は、合成が容易で、かつ溶媒に溶解するため、精製が容
易で高純度品を容易に得ることができる。また、耐熱性
も高く、蒸着時の分解も起こらないため、容易に素子化
を行うことができる。したがって、再現性の良いトンネ
ルダイオードが得られる。また、本フラーレン類は、真
空を必要としないキャスト膜、ポリマー分散膜の形でも
使用できる。したがって、本発明のトンネルダイオード
は、フラーレン類を製膜して得られるフラーレン薄膜を
用いることにより、良好な安定性、再現性が得られる。
さらに、本発明のトンネルダイオードは樹脂等を用いた
保護コートを施してもその性能が変化しない為、広範な
用途に用いることができる。特に、整流素子、整流性を
用いた液晶、ECD素子等の駆動素子、光センサー、あ
るいは光センサー機能を応用したイメージセンサー等に
幅広く応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトンネルダイオードの一実施例を示
したもので、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−
A線に沿う断面図である。
【図2】 本発明のトンネルダイオードの他の実施例を
示したもので、(a)は平面図、(b)は(a)中のA
−A線に沿う断面図である。
【図3】 実施例および比較例における電流−電圧特性
を示したグラフである。
【符号の説明】
2a…第1の電極、2b…第2の電極、3…絶縁層、4
…フラーレン薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−366503(JP,A) 特開 平5−70117(JP,A) 特開 平6−29514(JP,A) 米原祥友,朴鐘震,C60薄膜の光電気 物性−光電特性の光強度依存性,第二回 C60総合シンポジウム講演要旨集,日 本,日本化学会C60研究会,1992年1月 29日,68−70頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/88 H01L 29/12 H01L 31/02 H01L 31/04

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フラーレン薄膜と、該フラーレン薄膜に接
    して設けられた絶縁層と、この絶縁層に接して設けられ
    第1の電極と、上記フラーレン薄膜に接して設けられ
    た第2の電極とを有してなり、 前記第1の電極が、リチウム、ナトリウム、マグネシウ
    ム、アルミニウム、カリウム、インジウム、カルシウ
    ム、亜鉛、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニ
    ウム、ガリウム、ニオブ、アンチモン、およびサマリウ
    ムからなる群から選ばれる1種以上の材料からなり、 前記第2の電極が、パラジウム、テルル、レニウム、イ
    リジウム、銅、銀、金、白金、ルテニウム、ゲルマニウ
    ム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムでヘビ
    ードープした酸化スズ、酸化亜鉛、グラファイト、グラ
    ッシーカーボン、銀ペースト、およびカーボンペースト
    からなる群から選ばれる1種以上の材料からなる ことを
    特徴とするトンネルダイオード。
  2. 【請求項2】フラーレン薄膜が、カーボンクラスタで構
    成される薄膜であることを特徴とする請求項1記載のト
    ンネルダイオード。
  3. 【請求項3】フラーレン薄膜が、カーボンクラスタC6
    0および/またはカーボンクラスタC70で構成される
    薄膜であることを特徴とする請求項2記載のトンネルダ
    イオード。
  4. 【請求項4】フラーレン薄膜が、真空蒸着膜、キャスト
    膜またはポリマー分散膜であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載のトンネルダイオード。
  5. 【請求項5】 第1の電極がアルミニウムであり、かつ第
    2の電極が白金、金、銀、銅、酸化スズおよび酸化イン
    ジウムからなる群から選ばれる1種以上の材料からなる
    電極であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載のトンネルダイオード。
  6. 【請求項6】 絶縁層が、アルミニウム酸化物層および/
    または珪素酸化物層であることを特徴とする請求項5記
    載のトンネルダイオード。
  7. 【請求項7】 絶縁層が、アルミニウム層を熱処理して生
    成された層であることを特徴とする請求項5記載のトン
    ネルダイオード。
  8. 【請求項8】 絶縁層が、厚さ30〜150オングストロ
    ームの層であることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載のトンネルダイオード。
  9. 【請求項9】 フラーレン薄膜が、第1の電極と第2の
    電極によりサンドイッチされていることを特徴とする
    求項1〜8のいずれかに記載のトンネルダイオード。
  10. 【請求項10】 トンネルダイオードが、整流素子であ
    ることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
    ンネルダイオード。
  11. 【請求項11】 トンネルダイオードが、光センサーで
    あることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
    トンネルダイオード。
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