JPWO2004072576A1 - 表面形状認識用センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

庇部とこの庇部をほぼ中央部で支持する支持部とから構成され、支持部の上部電極(110b)の平面方向の面積が庇部の面積より小さく形成された構造体(113b)が、下部電極105aの上部領域における上部電極(110a)の上に各々の下部電極(105a)に対応して配置する。表面の形状を検出する対象となる例えば指(1602)の先端は、構造体(113b)の庇の表面に接触し、検出対象に庇が接触した構造体(113b)の支持部により、上部電極(110a)の一部が下部電極(105a)の方向に押し下げられて上部電極(110a)が変形する。

Description

本発明は、人間の指紋や動物の鼻紋など微細な凹凸を有する表面形状を感知するために用いられる表面形状認識用センサ及びこの製造方法に関する。
情報化社会の進展と現代社会の環境において、セキュリティ技術に対する関心が高まっている。例えば、情報化社会では、電子現金化などのシステム構築のための本人認証技術が、重要な鍵となっている。また、盗難やクレジットカードなどが不正に利用されることを防ぐための認証技術についても、研究開発が活発になっている。(文献1:清水良真他、「個人認証機能付きICカードに関する一検討」信学技報、Technical report of IEICE OFS92−32,p25−30(1992))
認証方式は、指紋や音声など種々あるが、中でも指紋認証技術については、これまで多くの技術開発がなされている。指紋を読み取る方式としては、レンズや照明などの光学系を備えた光学式、感圧シートなどを用いた圧力式、半導体基板の上にセンサを作製した半導体式などがある。これらの方式の中で、小型化、汎用化が容易なのは、半導体式である。半導体式のセンサとしては、LSI製造技術を用いた静電容量型指紋センサがある。(文献2:Marco Tartagni and Robert Guerrieri,″A 390 dpi Live Fingerprint Imager Based of Feedback Capacitive Sensing Scheme″,1997 IEEE International Solid−State Circuits Conference,200−201(1997).)この指紋センサは、小さな静電容量検出センサをLSIの上に2次元配列したセンサチップにより、帰還静電容量方式を利用して皮膚の凹凸パターンを検出する方式である。
この静電容量検出センサについて、図14の断面図を用いて説明する。本センサは、半導体基板1401の上に、層間絶縁膜1402を介して形成されたセンサ電極1403と、この上を覆うパッシベーション膜1404から構成されている。図14には示していないが、層間絶縁膜1402下の半導体基板1401の上には、例えば複数のMOSトランジスタなどや配線構造を備えた集積回路である検出回路が形成されている。このように構成されたセンサチップにおいて、指紋検出対象の指がパッシベーション膜1404(検出面)に接触すると、センサ電極1403と指の皮膚が電極として働くことで静電容量を形成する。
この静電容量を、センサ電極1403に接続する図示していない配線を介し、前述した検出回路により検出する。しかし、静電容量型の指紋センサは、皮膚が電極となっているため、指先に発生した静電気によりセンサチップに内蔵されている集積回路が静電破壊される、という問題があった。
上述した静電容量型指紋センサの静電破壊を防止するために、図15のような断面構造の静電容量検出センサを備えた表面形状認識用センサが提案されている。図15のセンサの構成について、つぎに説明する。このセンサは、まず、半導体基板1501の上に、層間絶縁膜1502を介して形成されたセンサ電極1503と、このセンサ電極1503と所定の間隔をあけて配置された変形可能な板状の可動電極1504と、センサ電極1503の周囲にセンサ電極1503とは絶縁分離されて配置され可動電極1504を支持する支持部材1505とを備えている。
指紋検出対象の指が可動電極1504に接触すると、指からの圧力が可動電極1504をセンサ電極1503側に撓ませ、センサ電極1503と可動電極1504間に形成されていた静電容量を増加させる。この静電容量を、センサ電極1503に接続する図示していない配線を介し、半導体基板1501上の検出回路によって検出する。この表面形状認識用センサにおいて、支持部材1505を介して可動電極1504を接地しておけば、指先に発生した静電気は、可動電極1504へ放電したとしても支持部材1505を介してアースに流れる。このため、センサ電極1503の下に内蔵されている検出回路が、静電破壊から保護されるようになる。
また、図15に示した表面形状認識用センサに加えて、図16のように直方体の突起1601を付加した構造も提案されている。(文献3:特開2002−328003号公報)このような構造では、指1602からの力を図15の構造に比べより良く可動電極1504に伝えることができる。
しかしながら、上述した従来の指紋センサでは、所望とする高い感度が得られていないという問題があった。例えば、図14に示した構成の指紋センサでは、指の表面の状態によって感度が大きく変化するため安定して高い感度を得ることが容易ではない。また、図15に示した構成の指紋センサでは、上部電極の大きな変化が得られず、やはり高い感度が得ることができない、という問題があった。
また、図16に示す構造では、突起1601があるため、可動電極1504に対して横向きにかかるような力、例えば引っ掻くことによる力に対して傷つきやすく機械的強度が低いという問題があった。さらに、図16に示した構造では、柔らかい指の場合、突起1601が指1602にめり込んでしまい、力が可動電極1504の支持部材1505の上の領域に分散してしまい感度が低下してしまうという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、高い感度で指紋などの形状を検出し、かつ、機械的強度の高い表面形状認識用センサを提供することを目的とする。
本発明に係る表面形状認識用センサは、基板の上の同一平面に各々が絶縁分離されて配列された複数の下部電極、及びこの下部電極の上に所定の間隔をあけて配置され金属からなる変形可能な板状の上部電極から構成された複数の容量検出素子と、下部電極の周囲に下部電極とは絶縁分離されて配置された上部電極を支持する支持部材と、下部電極の上部領域における上部電極の上に各々の下部電極に対応して配置された構造体とを備え、構造体は、庇部とこの庇部をほぼ中央部で支持する支持部とから構成され、支持部は、上部電極平面方向の面積が庇部の面積より小さく形成されたものである。
このように構成した表面形状認識用センサでは、表面の形状を検出する対象となる例えば指の先端は、構造体の庇部の表面に接触し、検出対象に庇部が接触した構造体の支持部により、上部電極の一部が下部電極の方向に押し下げられて上部電極が変形する。
上記表面形状認識用センサにおいて、構造体の庇部の上部に配置されて複数の構造体に渡って延在して可撓性を有する薄膜を備えることで、隣り合う構造体の隙間からの物体の侵入を阻止するようにしても良い。また、庇部の周辺下部に配置された弾性体から成る周辺支持部を備えることで、構造体の倒れを抑制するようにしても良い。
また、上記表面形状認識用センサにおいて、基板を集積回路が形成された半導体基板から構成し、下部電極を、半導体基板の上に形成された層間絶縁膜の上に配置し、下部電極の上に形成される容量を検出する検出回路が、集積回路に含まれているようにしてもよい。
また、本発明に係る表面形状認識用センサの製造方法において、半導体基板の上に層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜の上に第1金属膜を形成する工程と、第1金属膜の上に第1開口部を備えた第1マスクパターンを形成する工程と、第1マスクパターンの第1開口部の底部に露出した第1金属膜の表面にメッキ法により第1金属パターンを形成する工程と、第1マスクパターンを除去した後、第1金属パターンの周囲に配置された第2開口部を備えた第2マスクパターンを第1金属膜及び第1金属パターンの上に形成する工程と、第2マスクパターンの第2開口部の底部に露出した第1金属膜の表面にメッキ法により第1金属パターンより厚い第2金属パターンを形成する工程と、第2マスクパターンを除去した後、第1金属パターン及び第2金属パターンをマスクとして第1金属膜をエッチング除去し、第1金属膜及び第1金属パターンからなる下部電極と第1金属膜及び第2金属パターンからなる支持部材とを形成する工程と、下部電極を覆いかつ支持部材上部が露出するように層間絶縁膜の上に第1犠牲膜を形成する工程と、第1犠牲膜及び支持部材の上に複数の第3開口部を備えた上部電極を形成する工程と、上部電極を形成した後で、第3開口部を介して第1犠牲膜を選択的に除去する工程と、第1犠牲膜を除去した後で、上部電極の上に封止膜を形成する工程と、下部電極の上方にあたる領域に支持部材で囲まれた領域の面積より小さい第4開口部を備えた第2犠牲膜を封止膜の上に形成する工程と、第4開口部の深さより厚い層を第2犠牲膜の上に第4開口部を充填した状態で形成する工程と、厚い層の支持部材の上の領域に溝を形成し、下部電極の上部領域における封止膜の上に各々の下部電極に対応して配置された構造体を形成する工程と、隣り合う構造体の間の溝を介して第2犠牲膜を除去する工程とを備え、下部電極と上部電極から構成された複数の容量検出素子を形成するようにしたものである。
この製造方法によれば、庇部とこの庇部をほぼ中央部で支持する支持部とから構成され、支持部の上部電極平面方向の面積が庇部の面積より小さく形成された構造体が、下部電極の上部領域における上部電極の上に各々の下部電極に対応して配置された状態となる。
上記表面形状認識用センサの製造方法において、第1犠牲膜の形成は、予め基材に塗布形成した絶縁膜材料を半導体基板に熱圧着して支持部材と下部電極に埋め込み、基材を絶縁膜材料から剥離して、半導体基板上の表面が平坦な薄膜を形成し、薄膜をエッチバックして支持部材を露出させることにより行うようにしてもよい。
また、上記表面形状認識用センサの製造方法において、構造体は、第4開口部底部と第2犠牲膜の上に、感光性樹脂を塗布して薄膜を形成し、露光・現像することにより溝状のパターンで薄膜の一部を除去することで溝を形成し、薄膜を加熱して硬化させることにより形成するようにしてもよい。
上記表面形状認識用センサの製造方法において、構造体の形成工程は、第4開口部の底部と第2犠牲膜との上に第2金属膜を形成する工程と、第2金属膜の上に開口部を備えた第3マスクパターンを形成する工程と、第3マスクパターンの底部に露出した第2金属膜表面に、メッキ法により第3金属パターンを形成する工程と、第3マスクパターンを除去して溝の一部とする工程と、第3金属パターンをマスクとして溝の一部の底部に露出した第2金属膜をエッチング除去して溝を形成する工程と、溝を介して第2犠牲膜をエッチング除去する工程とから構成しても良い。
また、上記表面形状認識用センサの製造方法において、封止膜の上部に金属からなるエッチングストップ膜を形成する工程と、エッチングストップ膜の上に第2犠牲膜を感光性材料によって形成する工程とを備えるようにしてもよい。
また、本発明に係る他の表面形状認識用センサの製造方法は、半導体基板の上に層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜の上に第1金属膜を形成する工程と、第1マスクパターンの第1開口部の底部に露出した第1金属膜の表面にメッキ法により第1金属パターンを形成する工程と、第1マスクパターンを除去した後、第1金属パターンの周囲に配置された第2開口部を備えた第2マスクパターンを第1金属膜及び第1金属パターンの上に形成する工程と、第2マスクパターンの第2開口部の底部に露出した第1金属膜の表面にメッキ法により第2金属パターンを第1金属パターンより厚く形成する工程と、第2マスクパターンを除去した後、第1金属パターン及び第2金属パターンをマスクとして第1金属膜をエッチング除去し、第1金属膜及び第1金属パターンからなる下部電極と第1金属膜及び第2金属パターンからなる支持部材とを形成する工程と、下部電極を覆いかつ支持部材の上部が露出するように層間絶縁膜の上に第1犠牲膜を形成する工程と、第1犠牲膜及び支持部材の上に複数の第3開口部を備えた上部電極を形成する工程と、上部電極を形成した後で、第3開口部を介して第1犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、第1犠牲膜を除去した後で、上部電極の上に封止膜を形成する工程と、上部電極の上の所定の領域に柱状パターンを形成する工程と、柱状パターンの上部に封止膜と離間して感光性樹脂膜からなる薄膜を貼り付ける工程と、薄膜の一部を格子状に除去することにより柱状パターンと薄膜からなる構造体を形成する工程とを備え、下部電極と上部電極から構成された複数の容量検出素子を形成するようにしたものである。
上記表面形状認識用センサの製造方法において、構造体の上に、ゴム状の薄膜を接着させる工程を備えるようにしてもよい。また、構造体の上に薄膜フィルムを載置し、複数の容量検出素子が形成されている領域の端で薄膜フィルムを固定する工程を備えるようにしてもよい。
図1Aは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの構成例を概略的に示す模式的な断面図である。
図1Bは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの構成例を概略的に示す模式的な断面図である。
図1Cは、表面形状認識用センサの全体像を示す斜視図である。
図2A〜図2Pは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの製造方法例を説明する工程図である。
図3A〜図3Eは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の製造方法例を説明する工程図である。
図4A〜図4Fは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の製造方法例を説明する工程図である。
図5A〜図5Dは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の製造方法例を説明する工程図である。
図6は、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の製造方法例を説明する工程図である。
図7は、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の製造方法例を説明する工程図である。
図8は、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の構成例を概略的に示す模式的な断面図である。
図9Aは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の構成例を概略的に示す模式的な断面図である。
図9Bは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの部分構成例を概略的に示す平面図である。
図10A〜図10Iは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の製造方法例を説明する工程図である。
図11A〜図11Fは、本発明の実施例における表面形状認識用センサの他の製造方法例を説明する工程図である。
図12は、従来よりある表面形状認識用センサによる検出状態を示す説明図である。
図13は、本発明の実施例における表面形状認識用センサによる検出状態を説明するための説明図である。
図14は、従来よりある表面形状認識用センサの構成例を示す模式的な断面図である。
図15は、従来よりある表面形状認識用センサの構成例を示す模式的な断面図である。
図16は、従来よりある表面形状認識用センサの構成例を示す模式的な断面図である。
以下、本発明の実施例について図を参照して説明する。
はじめに、本発明の第1の実施例における表面形状認識用センサについて、図1A,図1B,図1Cを用いて説明する。図1A,図1Bは、本センサの構成例を概略的に示す模式的な断面図であり、図1Aは、主に表面形状認識用センサの1構成単位である1つのセンサ素子(センサセル)100を部分的に示している。例えば、複数のセンサ素子100が、マトリクス状に配列されて、本センサの検出面を構成している。また、図1Bは、表面形状の検出対象となる指の先端が、本センサの検出面に接触している状態を示している。また、図1Cは、表面形状認識用センサの全体像を示す斜視図である。
センサ素子100の構成について詳述すると、まず、単結晶シリコンなどから構成された基板101の上に、層間絶縁膜102を介して下部電極105aが形成されている。下部電極105aは、センサ素子100の領域のほぼ中央に配置されている。下部電極105aの周囲には、支持部材107aが設けられ、支持部材107aの上に上部電極110bが支持されている。
支持部材107aは、例えば、格子状に形成され、格子のマスの中央部に、下部電極105aが配置された状態となっている。従って、格子状に形成された支持部材107aの1つのマスが、1つのセンサ素子100の領域となる。上部電極110bは、支持部材107aの上に一体に形成されており、複数の下部電極105aに対して1つの上部電極110bが設けられた状態となっている。また、上部電極110bは、可撓性を有し、下部電極105aに対向する部分が、下部電極105aの方向に撓むように弾性変形可能な状態となっている。
また、上部電極110bは、この上部に封止膜111を介して構造体113bを備える。構造体113bは、封止膜111の上に直接接触する支持部と、この支持部より周囲に広がる庇の部分とから構成されている。隣り合う構造体113bは、各々離間しており、例えば、構造体113bは、下部電極105aと対に設けられている。構造体113bは、図1Bにも示すように、各センサ素子100毎に設けられている。
構造体113bの庇の部分は、上部電極110bの延在方向に、センサ素子100の領域を超えない範囲の大きさに形成されている。これに対し、構造体113bの支持部は、庇の部分を支持可能な状態に、可能な限り小さく形成されている。
構造体113bの庇の部分は、平面視略正方形であればよい。例えば、センサ素子100が、50μm間隔で配置されている場合、構造体113bの庇の部分は、一辺が45μmの正方形に形成し、封止膜111と接触する支持部は一辺が5μmの正方に形成すればよい。
本表面形状認識用センサによれば、図1Bに示すように、指1602に接触して押し下げられた構造体113bの下の上部電極110bが下方に撓み、上部電極110bと下部電極105aで形成されている容量が変化する。このとき、構造体113bは、大きな面積とされた庇の部分に押し下げる力が加わり、この力が、小さな面積とされた構造体113bの支持部を介して上部電極110bに伝わる。従って、上部電極110bにおいては、単位面積当たりに加わる力が、大きくなる。
このように、本実施例によれば、指1602が接触したときにセンサ素子100のほぼ全域に加わる力が、構造体113bの支持部に集中して上部電極110bに伝わるようになる。従って、本実施例によれば、表面形状認識用センサの感度を向上させることが可能となる。また、本実施例によれば、隣り合う構造体113bの間隔が狭いので、構造体113bが指1602にめり込んで、力が分散してしまうようなことが抑制される。
ここで、本表面形状認識用センサの動作について簡単に説明する。複数の構造体113bが配列されている検出面に指が接触し、いずれかの構造体113bが押し下げられると、この押し下げられた構造体113bの下のセンサ素子100の上部電極110bが、下方に撓む。この撓みによって、上部電極110bと下部電極との間に形成される容量が変化する。この指紋形状に応じた各々の下部電極105aの上に形成される容量の変化に対応して濃淡データを付ければ、指紋の形状が再現できる。
なお、上部電極110bが変形したことによるセンサセルにおける容量の検出や濃淡データへの変換は、例えば、基板101の上に形成されている図示していない集積回路により行われる。また、例えば上部電極110bが接地されているようにすれば、対象物に発生した静電気が上部電極110bに放電したとしても、この静電気は接地に流れる。このように、上部電極110bを接地に接続することにより、上記集積回路を静電破壊から保護できる。
つぎに、上述した本実施例における表面形状認識用センサの製造方法について説明する。まず、図2Aに示すように、シリコンなどの半導体材料からなる基板101の上に、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜102を形成する。層間絶縁膜102下の基板101には、図示していないが、検出回路などの他の集積回路が形成され、複数の配線からなる配線構造を備えている。層間絶縁膜102を形成した後、蒸着法などにより膜厚0.1μmのチタン膜と0.1μmの金膜との2層膜からなるシード層(第1金属膜)103を形成する。なお、層間絶縁膜102は、酸化シリコンから構成してもよいが、以降に示すHF系のエッチング処理を考慮した場合、窒化シリコンから構成した方がよい。
つぎに、図2Bに示すように、シード層103の上に、開口部104aを備えた膜厚5μm程度のレジストパターン(第1マスクパターン)104を形成する。レジストパターン104は、公知のフォトリソグラフィ技術により形成する。レジストパターン104を形成したら、開口部104aに露出しているシード層103の上に、金のメッキ膜からなる金属パターン(第1金属パターン)105を、電解メッキ法により膜厚1μm程度に形成する。電解メッキ法により膜を形成するため、金のメッキ膜はレジストパターン104の上には形成されず、金属パターン105は、開口部104aの内部に露出しているシード層103の上に選択的に形成される。
つぎに、レジストパターン104を除去した後、図2Cに示すように、開口部106aを備えた膜厚5μmのレジストパターン(第2マスクパターン)106を新に形成する。レジストパターン106は、金属パターン105を覆い、図1に示した支持部材107aが形成される領域に開口部106aが配置されるように形成する。レジストパターン106を形成したら、開口部106aに露出しているシード層103の上に、金のメッキ膜からなる金属パターン(第2金属パターン)107を、電解メッキ法により膜厚3μm程度に形成する。
つぎに、レジストパターン106を除去した後、金属パターン105及び金属パターン107をマスクとして、シード層103を選択的にエッチングする。このエッチングでは、まず、ヨウ素、ヨウ化アンモニウム、水、エタノールからなるエッチング液を用い、シード層103上層の金を選択的に除去する。次いで、HF系のエッチング液を用い、シード層103下層のチタンを選択的に除去する。なお、金のウエットエッチングでは、エッチング速度が毎分0.05μmである。
この結果、図2Eに示すように、基板101上に、上層が金からなる下部電極105aと、この下部電極105aと絶縁分離された支持部材107aとが形成される。支持部材107aは、図1に示すように、上部電極110bを支持するものである。また、支持部材107aは、例えば、図2Dの平面図に示すように基板101の上に格子状に形成されたものである。また、格子状の支持部材107aで囲まれた領域の中心部に、複数の下部電極105aが配置されている。
以上のようにして、下部電極105a及び支持部材107aを形成したら、図2Eに示すように、下部電極105aを覆い支持部材107aの上面を露出させるように犠牲膜108(第1犠牲膜)を形成する。犠牲膜108の形成について簡単に説明すると、まず基板101の上に感光性を有する樹脂膜を回転塗布により形成し、下部電極105aと支持部材107aを覆う。樹脂膜は、ポジ型感光性を有し、例えば、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール(もしくはこの前駆体)などのベース樹脂(ポリイミド)にポジ型感光剤を付加したものである。
次いで、加熱処理(プリベーク)を施した後、公知のフォトリソグラフィ技術により支持部材107a上部の領域に露光を行い、引き続いて現像処理を行うことで支持部材107a上部を露出させる。この後、加熱処理により樹脂膜を硬化させたのち、化学的機械的研磨によりエッチバックし、図2Eに示すように、支持部材107aと犠牲膜108が実質的に同一の平面をなした状態とする。
以上のようにして犠牲膜108を形成した後、図2Fに示すように、平坦化して支持部材107aの上面を露出させた犠牲膜108の上に、蒸着法などにより、膜厚0.1μmのチタン膜と膜厚0.1μmの金膜との2層膜からなるシード層109を形成する。
次いで、図2Gに示すように、シード層109の上に柱状のレジストパターン201を形成し、レジストパターン201のない領域の露出しているシード層109の上に、電解メッキ法により金のメッキ膜からなる金属膜110を膜厚1.0μm程度に形成する。
次いで、レジストパターン201を除去してから、形成された金属膜110をマスクとして、シード層109を選択的にエッチング除去する。このことにより、図2Hに示すように、複数の開口部110aを備えた上部電極110bを形成する。本実施例においては、開口部110aは、一辺が4μmの平面視正方形とし、支持部材107aの内側の4隅に配置した。
つぎに、上部電極110bの開口部110aを介して犠牲膜108を除去することで、図2Iに示すように、上部電極110bの下部に空間を形成した。形成された空間をはさみ、下部電極105aの上面は、上部電極110bの下面に、所定の距離を離して対面している。また、上部電極110bは、支持部材107aにより支持された状態となっている。なお、犠牲膜108の除去は、酸素ガスを主体としたプラズマ中に基板101を曝し、プラズマにより生成されたエッチング種を、開口部110aを介して犠牲膜108に接触させることにより行った。
つぎに、封止膜111を上部電極110bに貼り合わせ接着させることで、図2Jに示すように、上部電極110bと下部電極105a間の空間を保持したまま開口部110aを塞ぐ。貼り合わせによる封止膜111の形成にはSTP法(Spin−coating film Transfer and hot−Pressing technique)を用いた。この方法について簡単に説明すると、まず、シートフィルムに予め塗布形成した樹脂膜を、真空中で上部電極110bに熱圧着する。次いで、シートフィルムを樹脂膜から剥離し、上部電極110b上に貼り付けられた樹脂膜を、300℃の温度で1時間程度保持する熱処理により硬化する。このことにより、上部電極110bの上に上記樹脂膜からなる封止膜111が形成される。樹脂膜は、例えば、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール(もしくはこの前駆体)などのベース樹脂(ポリイミド)である。
以上のようにして封止膜111を形成したら、図2Kに示すように、封止膜111上に1.5μm程度のシリコン酸化膜112をスパッタ法により堆積形成する。つぎに、上部電極110bのほぼ中央部に5μm角程度の開口部を備えた膜厚3μm程度のレジストパターンを公知のフォトリソグラフィ技術により形成する。次いで、HF系のエッチング液によりレジストパターンの開口部底部にあるシリコン酸化膜112をエッチング除去し、この後レジストパターンを除去する。これにより、図2Lに示すように、開口部112aを備えシリコン酸化膜からなる犠牲膜112b(第2犠牲膜)を形成する。
以降に説明するように、犠牲膜112bの開口部112aが、構造体113bを支える支持部を形成するための型となる。従って、開口部112aは、少なくとも支持部材107aで囲われている素子領域よりは、小さい面積に形成し、好ましくは、下部電極105aよりも小さい面積に形成する。また、開口部112aは、下部電極105aのほぼ中央にあたる上部領域に配置されるようにする。また、開口部112aの深さが、構造体113bの支持部の高さとなる。従って、犠牲膜112bの厚さは、所望とする構造体113bの形状に従って適宜設定する。
つぎに、図2Mに示すように、犠牲膜112bと封止膜111の上部に、感光性を有する樹脂膜113を回転塗布により膜厚10μm程度に形成する。樹脂膜113は、ポジ型感光性を有するものであり、例えば、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール(もしくはこの前駆体)などのベース樹脂(ポリイミド)にポジ型感光剤を付加したものである。
樹脂膜113を塗布により形成し、これに加熱処理(プリベーク)を施した後、公知のフォトリソグラフィ技術によりおよそ支持部材107aの上部にあたる領域に露光を行う。引き続いて現像処理を行い、図2Nに示すように、溝113aと構造体113bを形成する。溝113aは、幅を5μm程度に形成する。この後、300℃程度で1時間保持する加熱処理により構造体113bを硬化させる。
つぎに、溝113aからHF系のエッチング液を作用させることにより、犠牲膜112bエッチング除去する。以上のことにより、図2Oに示すように、封止膜111の上に直接接触する支持部と、この支持部より周囲に広がる庇の部分とから構成された構造体113bが、形成された状態とする。構造体113bは、断面がT字型をして最上部の面積が封止膜111との接着部より広く形成されている。また、構造体113bは、各々の下部電極105aに対応して形成され、隣り合う構造体113bは、庇の部分が約5μm程度離間している。
ところで、本実施例では、構造体113bの下部(支持部)は上部(庇の部分)に比べて細くなり、上部電極110bのほぼ中央部に接着した構造とした。また、構造体113bと封止膜111の接着部の直下に位置する上部電極110bは、構造体113bの存在により見かけ上、上部電極の厚さが大きくなるので撓みにくくなる。しかしながら、上記接着部の周囲の上部電極110bは、上部電極110bと封止膜111との厚さとなり、撓みやすい状態となっている。
また、構造体113bと封止膜111との接着部は、上部電極110bの中央に位置し、この位置において上部電極110bの撓みは最大となる。従って、構造体113bは、指から受けた力をより効率良く上部電極110bへ伝え、上部電極110bの撓みを大きくすることができる。
なお、上述では、第2犠牲膜(犠牲膜112b)としてシリコン酸化膜を用い、このエッチング液としてHF系のエッチング液を用いたが、これに限るものではない。チタンから第2犠牲膜を構成し、これをHF系のエッチング液で除去するようにしても良い。また、メッキによる銅膜から第2犠牲膜を構成し、これを硝酸などからなるエッチング液で除去するようにしても良い。
さらに、犠牲膜108の形成時には回転塗布により感光性樹脂膜を形成したのち化学的機械的研磨によりエッチバックして平坦な面を形成したが、化学的機械的研磨を用いずにSTP法により感光性樹脂膜で支持部材107aと下部電極105aを埋め込んで平坦な表面とした後、必要に応じてエッチバックを行い支持部材107aを露出させてもよい。
さらに、上記の構造に加え、図2Pに示すように、薄膜120を構造体113bの上に形成してもよい。薄膜120としては、例えば、厚さが2μm程度の樹脂膜を構造体113bの上面にSTP法を用いて接着すればよい。あるいは、厚さが10μm程度のゴムを構造体113bの上面に接着してもよい。これによって、構造体113b周囲の溝113aに対象物の一部が、入りこまなくなる。またゴムからなるので、隣接される構造体113b同士が完全に連動してしまうことはなく、互いに独立して可動な状態となる。
あるいは、上記の薄膜120としては、厚さが10μm程度の有機材料からなるフィルムを載せ、複数の構造体113bが配列された検出面の端部でフィルムを固定した構造としてもよい。この場合も、溝113aが完全に外部から塞がれ、かつ構造体113bの上面と接着していないので、隣接する構造体113b同士は独立して動くことが可能である。
つぎに、本発明の他の実施例について説明する。
まず、図2A〜図2Jと同様にし、下部電極105aや上部電極110bなどを形成し、また、上部電極110bが封止膜111で覆われた状態とする。
次いで、封止膜111の上に、例えばスパッタ法などによりシリコン酸化膜を形成し、これを公知のフォトリソグラフィ技術などによりパターニングし、図3Aに示すように、開口部301aを備えた犠牲膜301(第2犠牲膜)を形成する。
以上のようにして犠牲膜301を形成したら、図3Bに示すように、蒸着法などにより膜厚0.1μmのクロム膜と0.1μmの金膜との2層膜からなるシード層(第2金属膜)302を、犠牲膜301の上に形成する。次いで、図3Cに示すように、レジストパターン303(第3マスクパターン)を形成する。レジストパターン303は、格子状のパターンであり、支持部材107aが形成されている領域に対応して形成する。
さらに、レジストパターン303のマス内を途中まで埋めるように、シード層302の上に、膜厚10μm程度に金属パターン(第3金属パターン)304を形成する。金属パターン304は、電解メッキ法により、露出しているシード層302の上に選択的に形成すればよい。
このようにして金属パターン304を形成してから、レジストパターン303を除去すれば、図3Dに示すように、開口部304aを備えた金属パターン304が形成される。
この後、金属パターン304をマスクとして、開口部304a底部に露出されたシード層302を選択的にエッチングする。このエッチングでは、まずヨウ素、ヨウ化アンモニウム、水、エタノールからなるエッチング液を用い、シード層302上層の金を選択的に除去する。次いで、フェリシアン化カリウムと水酸化ナトリウムからなるエッチング液を用い、シード層302下層のクロムを選択的に除去する(図3D)。
つぎに、開口部304aを介して犠牲膜301をエッチング除去する。このエッチングには、HF系のエッチング液を用いた。この結果、図3Eに示すように、金属パターン304からなり上部が下部より大きい構造体が形成される。
なお、本実施例では、第2犠牲膜としてシリコン酸化膜を用い、そのエッチング液としてHF系のエッチング液を用いたが、これに限るものではない。例えば、第2犠牲膜をチタンから構成し、これをHF系のエッチング液を用いて除去するようにしても良い。
また、つぎのようにしてもよい。封止膜111の上に蒸着法により膜厚0.2μmのチタン膜401(エッチングストップ膜)を形成する(図4A)。この後、樹脂膜からなる第2犠牲膜402を塗布法により形成し、公知のフォトリソグラフィ技術により開口部402aを形成する。犠牲膜402は、ポジ型感光性を有し、例えば、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール(もしくはこの前駆体)などのベース樹脂(ポリイミド)にポジ型感光剤を付加したものである。
つぎに、蒸着法などにより、膜厚0.1μmのチタン膜と0.1μmの金膜との2層膜からなるシード層403(第2金属膜)を形成する(図4B)。次いで、図4Cに示すように、枠状のレジストパターン404を形成し、これをマスクパターンとしてシード層403の上に、金のメッキ膜を電解メッキ法により膜厚10μm程度に形成する。この後、レジストパターン404を除去すれば、図4Dに示すように、レジストパターン404の箇所が開口した金属パターン405(第3金属パターン)が形成される。
この後、金属パターン405をマスクとしてシード層403を選択的にエッチング除去する。次いで、酸素ガスを主体としたプラズマ中に基板101を曝し、プラズマにより生成されたエッチング種を犠牲膜402に接触させることにより、犠牲膜402を除去した(図4E)。このようにして、上部が下部より大きい構造体である金属パターン405を形成した。
なお、必要ならば、HF系のエッチング液により封止膜111上にあるチタン膜401の一部やシード層403下層のチタン膜を除去し、図4Fに示すように、封止膜111の表面を露出されるようにしても良い。
つぎに、本発明の他の実施例について説明する。
まず、図2A〜図2Jと同様にし、下部電極105aや上部電極110bなどを形成し、また、上部電極110bが封止膜111で覆われた状態とする(図5A)。
次いで、図5Bに示すように、封止膜111の上に、樹脂膜により構造体下部501(柱状パターン)を形成する。構造体下部501は、一片が5μm程度の平面視略正方形状と成っている。上記樹脂膜はポジ型感光性を有し、例えば、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール(もしくはこの前駆体)などのベース樹脂(ポリイミド)にポジ型感光剤を付加したものである。
この樹脂膜を回転塗布により膜厚5μm程度に封止膜111の上に形成した後、公知のフォトリソグラフィ技術によって、図5Bに示すように、上部電極110bの中央部上を5μm角程度の領域で残すように、他の領域の樹脂膜を露光し現像して除去する。この後、300℃程度の熱処理を1時間程度施すことで硬化させ、樹脂膜からなる構造体下部501を形成する。
つぎに、STP法によって樹脂膜502を熱圧着して貼り合わせる。樹脂膜502はポジ型感光性を有し、例えば、ポリアミド、ポリアミド酸、ポリベンゾオキサゾール(もしくはこの前駆体)などのベース樹脂(ポリイミド)にポジ型感光剤を付加したものである。この貼り合わせのとき、シートフィルムの上に塗布形成された樹脂膜が、構造体下部501に接触し、かつ封止膜111には接触しないように、樹脂膜を熱圧着して構造体下部501と貼り合わせる。貼り合わせた後、シートフィルムだけを剥離して除去し、図5Cに示すように、樹脂膜502が形成された状態とする。
以上のようにして、樹脂膜502を形成した後、公知のフォトリソグラフィ技術によって、樹脂膜502をパターニングする。このパターニングでは、支持部材107aの上部周辺にある樹脂膜502を、枠状のパターンで露光し、引き続いて現像する。このパターニングにより、図5Dに示すように、開口部502aと構造体上部502bを形成する。その後、300℃程度で1時間保持する加熱処理により開口部502aを有した構造体上部502bを硬化させることで、構造体下部501と構造体上部502bから成る構造体503が形成される。
図5A〜図5Dを用いて説明した本実施例では、上部が下部より大きい構造体を作製する際にSTP法を用いた。このことにより、本実施例では、犠牲膜を形成してエッチング除去するという工程がなくなり、表面形状認識用センサを製造するための工程数を減らすことができる。
なお、本実施例では、封止膜111として図5Aに示すように、均一な膜厚のものを用いるようにしたが、これに限るものではない。例えば、図6に示すように構造体下部に相当する突起部601aを一体形成した封止膜601を用いるようにしても良い。
封止膜601は、つぎのように形成すればよい。まず、膜厚6μmの樹脂膜をSTP法により上部電極110bに貼り合わせて接着させて開口部110aを塞ぐ。この後、構造体下部に相当する部分を除く領域を露光・現像により薄膜化することで、図6に示すように、突起部601aを備えた封止膜601が形成できる。
また、図5Dでは、構造体下部501の上面に樹脂膜502が接触するように形成されているが、これに限るものではない。
例えば、図7に示すように、封止膜601の突起部601aの上部が、上部構造体701の下部に嵌入するようにしても良い。上部構造体701の下面が、封止膜601の下部構造体以外の領域に接触していなければよい。
ところで、上述では、構造体の下部を構成している支持部を1つの部材から構成するようにしたが、これに限るものではない。例えば、図8に示すように、構造体801の支持部を、複数の柱部802から構成するようにしても良い。なお、図8の他の構成は、図1A〜図1Cと同様であり、説明を省略する。
また、前述したように、構造体は、上部の庇の部分をこのほぼ中央に配置された支持体で支持するようにしているが、これに限るものではない。図9A,図9Bに示すように、ほぼ中央に配置された支持部901aにより支持された構造体901の平面視矩形の庇の4隅に、弾性体から成る周辺支持部902を備えるようにしても良い。周辺支持部902は、例えば、ゴムなどから構成しても良く、コイルバネから構成するようにしても良い。周辺支持部902を設けることで、構造体901の倒れを抑止できるようになる。
ここで、構造体901が下部電極105aの方向に押下されると、弾性体から成る周辺支持部902は弾性変形して潰れ、中央部に配置された支持部901aにより、封止膜111及び上部電極110bが押し下げられる。このように、周辺支持部902を設けるようにしても、周辺支持部902を弾性部材から構成することで、構造体901による上部電極110bへの力の伝達を阻害することがない。
次に、構造体下部の支持部と構造体上部の庇部分とを、異なる材料から構成する場合について説明する。
まず、図2A〜図2Jと同様にし、下部電極105aや上部電極110bなどを形成し、また、上部電極110bが封止膜111で覆われた状態とする。次いで、封止膜111の上に、蒸着法やスパッタ法などにより、膜厚0.1μmのチタン膜と膜厚0.1μmの銅膜との2層膜からなるシード層1001を形成し、かつ、公知のフォトリソグラフィ技術により、各センサ素子毎に、レジストパターン1002を形成する(図10A)。レジストパターン1002は、以降に説明する構造体下部となる部分に形成する、平面視矩形のパターンである。
次に、図10Bに示すように、レジストパターン1002の周りに露出しているシード層1001の上に、電解メッキ法により銅を析出させ、銅からなる犠牲膜1003を形成する。
次に、レジストパターン1002を除去し、犠牲膜1003をマスクとしてレジストパターン1002の下のシード層1001を除去し、図10Cに示すように、下部電極105aの上部にあたる封止膜111の上が、開口部1003aの中に露出した状態とする。
次に、犠牲膜1003の上に感光性を有するポリイミド膜を形成し、形成したポリイミド膜をフォトリソグラフィ技術によりパターニングし、図10Dに示すように、ポリイミド(樹脂)からなる構造体下部1004が形成された状態とする。
次に、図10Eに示すように、構造体下部1004及び犠牲膜1003の表面を覆うように、シード層1005を形成し、引き続いて、レジストパターン1006を形成する。シード層1005は、膜厚0.1μmのチタン膜からなる下層と、膜厚0.1μmの金膜からなる上層とから構成された2層膜である。また、レジストパターン1006は、格子状のパターンであり、支持部材107aが形成されている領域に対応して形成する。
ついで、図10Fに示すように、レジストパターン1006のマス内を途中まで埋めるように、シード層1005の上に、膜厚5μm程度に金膜1007を形成する。金膜1007は、電解メッキ法により金をメッキすることで、露出しているシード層1005の上に形成する。
この後、レジストパターン1006を除去することで、図10Gに示すように、各センサ素子毎に、金からなる構造体上部1008が形成された状態とする。
ついで、図10Hに示すように、構造体上部1008をマスクとしたウエットエッチングにより、シード層1005を除去する。例えば、ヨウ素、ヨウ化アンモニウム、水、エタノールからなるエッチング液を用いることで、シード層1005の上層の金をエッチングできる。また、HF系のエッチング液を用いることで、シード層1005の下層のチタンをエッチングできる。このことにより、構造体上部1008の周囲の部分において、犠牲膜1003の上面が露出した状態となる。
最後に、構造体上部1008の周囲に露出した領域より、銅からなる犠牲膜1003を、硝酸からなるエッチング液によりエッチングし、さらにシード層1001の下のチタンをHF系のエッチング液によりエッチングすることで、図10Iに示すように、ポイリミドからなる構造体下部1004と金からなる構造体上部1008とから構成された構造体が形成されたことになる。構造体は、構造体上部1008の庇部と、構造体上部1008をほぼ中央部で支持する構造体下部1004とから構成されたものとなる。また、構造体は、各センサチップにおいて、下部電極105aに対応して設けられている。
図10Iに示した表面形状認識用センサによれば、上部電極110bの上に設けられた構造体は、庇の部分が金属から構成されている。このため、庇の部分がヤング率の高い剛性体となっており、変形しにくく、指紋形状の検出時に上部電極の変形を妨げることが抑制されるようになる。また、庇の部分を合成樹脂から構成する場合に比較し、より薄くしても剛性が確保できるので、図10Iに示す表面形状認識用センサによれば、より短い工程時間で製造することが可能となる。
次に、構造体下部の支持部と構造体上部の庇部分とを、異なる材料から構成する他の構成例について説明する。
まず、図2A〜図2Jと同様にし、下部電極105aや上部電極110bなどを形成し、また、上部電極110bが封止膜111で覆われた状態とする。次いで、封止膜111の上に、蒸着法やスパッタ法などにより膜厚0.1μmのチタンからなる密着層1101を形成し、密着層1101の上にポリイミド層1102を形成し、ポリイミド層1102の上にシード層1103を形成する(図11A)。ポリイミド層1102は、例えば、ポリイミド樹脂を回転塗布し、加熱して熱硬化させることで形成できる。また、シード層1103は、膜厚0.1μmのチタン膜からなる下層と、膜厚0.1μmの金膜からなる上層とから構成された2層膜である。シード層1103においては、チタンからなる下層が、ポリイミド層1102との密着性を向上させている。
次に、図11Bに示すように、シード層1103の上に、公知のフォトリソグラフィ技術により、レジストパターン1104を形成する。レジストパターン1104は、格子状のパターンであり、支持部材107aが形成されている領域に対応して形成する。
ついで、図11Cに示すように、レジストパターン1104のマス内を途中まで埋めるように、シード層1103の上に、膜厚5μm程度に金膜1105を形成する。金膜1105は、電解メッキ法により金をメッキすることで、露出しているシード層1103の上に形成する。
この後、レジストパターン1104を除去することで、図11Dに示すように、各センサ素子毎に、金からなる構造体上部1106が形成された状態とする。また、構造体上部1106をマスクとしたウエットエッチングにより、シード層1103を除去する。例えば、ヨウ素、ヨウ化アンモニウム、水、エタノールからなるエッチング液を用いることで、シード層1103の上層の金をエッチングできる。また、HF系のエッチング液を用いることで、シード層1103の下層のチタンをエッチングできる。このことにより、構造体上部1106の周囲の部分において、ポリイミド層1102の上面が露出した状態となる。
最後に、構造体上部1106の周囲に露出した領域より、ポリイミド層1102を、酸素プラズマを用いたドライエッチング技術により所定量エッチングすることで、図11Eに示すように、ポイリミドからなる構造体下部1107が形成された状態とする。この場合、構造体下部1107は、下面が密着層1101を介して封止膜111の上に接続固定され、上面は、シード層1103を介して構造体上部1106に接続固定されている。
なお、図11Fに示すように、構造体下部1107に接触している密着層1101,シード層1103以外を、ウエットエッチングで除去してもよい。
以上説明したように、本発明では、庇部とこの庇部をほぼ中央部で支持する支持部とから構成され、支持部が上部電極平面方向の面積が庇部の面積より小さく形成された構造体が、下部電極の上部領域における上部電極の上に各々の下部電極に対応して配置されているようにした。このように構成した表面形状認識用センサでは、表面の形状を検出する対象となる例えば指の先端は、構造体の庇の表面に接触し、検出対象に庇が接触した構造体の支持部により、上部電極の一部が下部電極の方向に押し下げられて上部電極が変形する。
この構造体は、指から受けた力をより効率良く上部電極へ伝え、上部電極の撓みを大きくすることができるので、本センサにおける検出の感度を向上させることができる。
例えば、図12に示すように、庇の部分がない従来の構造では、指紋検出対象の指の表面が柔らかい場合、指先を押しつける力を大きくしても、センサからの出力があまり大きくならない。これに対し、庇部を設けた本願発明の構成によれば、図13に示すように、指の表面が柔らかい場合であっても、指先を押しつける力を大きくすると、硬い指の場合と同程度のセンサ出力が得られている。
また、本発明の構成によれば、隣接した構造体の間隙が狭くなっており、構造体の上面はほぼ平坦な平面を形成しているので、指などの検出対象により横向きに力が加わっても壊れにくく機械的強度が高いというすぐれた効果が得られる。
以上のように、本発明にかかる表面形状認識用センサは、高い精度で指紋を検出する場合に適している。

Claims (12)

  1. 基板の上の同一平面に各々が絶縁分離されて配列された複数の下部電極、及びこの下部電極の上に所定の間隔をあけて配置され金属からなる変形可能な板状の上部電極から構成された複数の容量検出素子と、
    前記下部電極の周囲に前記下部電極とは絶縁分離されて配置された前記上部電極を支持する支持部材と、
    前記下部電極の上部領域における前記上部電極の上に各々の前記下部電極に対応して配置された構造体と
    を備え、
    前記構造体は、
    庇部とこの庇部をほぼ中央部で支持する支持部とから構成され、
    前記支持部は、前記上部電極平面方向の面積が前記庇部の面積より小さく形成され
    たことを特徴とする表面形状認識用センサ。
  2. 請求の範囲第1項に記載の表面形状認識用センサにおいて、
    前記構造体の庇部の上部に配置されて複数の前記構造体に渡って延在して可撓性を有する薄膜を備えたことを特徴とする表面形状認識用センサ。
  3. 請求の範囲第1項に記載の表面形状認識用センサにおいて、
    前記庇部の周辺下部に配置された弾性体から成る周辺支持部を備えたことを特徴とする表面形状認識用センサ。
  4. 請求の範囲第1項に記載の表面形状認識用センサにおいて、
    前記基板は、集積回路が形成された半導体基板であり、
    前記下部電極は、前記半導体基板の上に形成された層間絶縁膜の上に配置され、
    前記下部電極の上に形成される容量を検出する検出回路が、前記集積回路に含まれている
    ことを特徴とする表面形状認識用センサ。
  5. 半導体基板の上に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜の上に第1金属膜を形成する工程と、
    前記第1金属膜の上に第1開口部を備えた第1マスクパターンを形成する工程と、
    前記第1マスクパターンの第1開口部の底部に露出した前記第1金属膜の表面にメッキ法により第1金属パターンを形成する工程と、
    前記第1マスクパターンを除去した後、前記第1金属パターンの周囲に配置された第2開口部を備えた第2マスクパターンを前記第1金属膜及び前記第1金属パターンの上に形成する工程と、
    前記第2マスクパターンの前記第2開口部の底部に露出した前記第1金属膜の表面にメッキ法により前記第1金属パターンより厚い第2金属パターンを形成する工程と、
    前記第2マスクパターンを除去した後、前記第1金属パターン及び第2金属パターンをマスクとして前記第1金属膜をエッチング除去し、前記第1金属膜及び前記第1金属パターンからなる下部電極と前記第1金属膜及び前記第2金属パターンからなる支持部材とを形成する工程と、
    前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するように前記層間絶縁膜の上に第1犠牲膜を形成する工程と、
    前記第1犠牲膜及び前記支持部材の上に複数の第3開口部を備えた上部電極を形成する工程と、
    前記上部電極を形成した後で、前記第3開口部を介して前記第1犠牲膜を選択的に除去する工程と、
    前記第1犠牲膜を除去した後で、前記上部電極の上に封止膜を形成する工程と、
    前記下部電極の上方にあたる領域に前記支持部材で囲まれた領域の面積より小さい第4開口部を備えた第2犠牲膜を前記封止膜の上に形成する工程と、
    前記第4開口部の深さより厚い層を前記第2犠牲膜の上に前記第4開口部を充填した状態で形成する工程と、
    前記厚い層の前記支持部材の上の領域に溝を形成し、前記下部電極の上部領域における前記封止膜の上に各々の前記下部電極に対応して配置された構造体を形成する工程と、
    隣り合う前記構造体の間の溝を介して前記第2犠牲膜を除去する工程と
    を備え、
    前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量検出素子を形成する
    ことを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  6. 請求の範囲第5項に記載の表面形状認識用センサの製造方法において、
    前記第1犠牲膜の形成は、
    予め基材に塗布形成した絶縁膜材料を前記半導体基板に熱圧着して前記支持部材と前記下部電極に埋め込み、前記基材を前記絶縁膜材料から剥離して、前記半導体基板上の表面が平坦な薄膜を形成し、
    前記薄膜をエッチバックして前記支持部材を露出させる
    ことにより行うことを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  7. 請求の範囲第5項に記載の表面形状認識用センサの製造方法において、
    前記構造体は、
    前記第4開口部底部と前記第2犠牲膜の上に、感光性樹脂を塗布して薄膜を形成し、露光・現像することにより溝状のパターンで前記薄膜の一部を除去することで前記溝を形成し、前記薄膜を加熱して硬化させることにより形成する
    ことを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  8. 請求の範囲第5項に記載の表面形状認識用センサの製造方法において、
    前記構造体の形成工程は、
    前記第4開口部の底部と前記第2犠牲膜との上に第2金属膜を形成する工程と、
    前記第2金属膜の上に開口部を備えた第3マスクパターンを形成する工程と、
    前記第3マスクパターンの底部に露出した前記第2金属膜表面に、メッキ法により第3金属パターンを形成する工程と、
    前記第3マスクパターンを除去して前記溝の一部とする工程と、
    前記第3金属パターンをマスクとして前記溝の一部の底部に露出した前記第2金属膜をエッチング除去して前記溝を形成する工程と、
    前記溝を介して前記第2犠牲膜をエッチング除去する工程と
    から構成されたことを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  9. 請求の範囲第8項に記載の表面形状認識用センサの製造方法において、
    前記封止膜の上部に金属からなるエッチングストップ膜を形成する工程と、
    前記エッチングストップ膜の上に前記第2犠牲膜を感光性材料によって形成する工程と
    を備えたことを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  10. 半導体基板の上に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜の上に第1金属膜を形成する工程と、
    前記第1マスクパターンの第1開口部の底部に露出した第1金属膜の表面にメッキ法により第1金属パターンを形成する工程と、
    前記第1マスクパターンを除去した後、前記第1金属パターンの周囲に配置された第2開口部を備えた第2マスクパターンを前記第1金属膜及び前記第1金属パターンの上に形成する工程と、
    前記第2マスクパターンの前記第2開口部の底部に露出した前記第1金属膜の表面にメッキ法により第2金属パターンを前記第1金属パターンより厚く形成する工程と、
    前記第2マスクパターンを除去した後、前記第1金属パターン及び第2金属パターンをマスクとして前記第1金属膜をエッチング除去し、前記第1金属膜及び前記第1金属パターンからなる下部電極と前記第1金属膜及び前記第2金属パターンからなる支持部材とを形成する工程と、
    前記下部電極を覆いかつ前記支持部材の上部が露出するように前記層間絶縁膜の上に第1犠牲膜を形成する工程と、
    前記第1犠牲膜及び前記支持部材の上に複数の第3開口部を備えた上部電極を形成する工程と、
    前記上部電極を形成した後で、前記第3開口部を介して前記第1犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、
    前記第1犠牲膜を除去した後で、前記上部電極の上に封止膜を形成する工程と、
    前記上部電極の上の所定の領域に柱状パターンを形成する工程と、
    前記柱状パターンの上部に前記封止膜と離間して感光性樹脂膜からなる薄膜を貼り付ける工程と、
    前記薄膜の一部を格子状に除去することにより前記柱状パターンと前記薄膜からなる構造体を形成する工程と
    を備え、
    前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  11. 請求の範囲第5項に記載の表面形状認識用センサの製造方法において、
    前記構造体の上に、ゴム状の薄膜を接着させる工程を備えたことを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  12. 請求の範囲第5項に記載の表面形状認識用センサの製造方法において、
    前記構造体の上に薄膜フィルムを載置し、前記複数の容量検出素子が形成されている領域の端で前記薄膜フィルムを固定する工程を備えたことを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
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