JP3516945B2 - 表面形状認識用センサおよびその製造方法 - Google Patents

表面形状認識用センサおよびその製造方法

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JP3516945B2 JP2002021667A JP2002021667A JP3516945B2 JP 3516945 B2 JP3516945 B2 JP 3516945B2 JP 2002021667 A JP2002021667 A JP 2002021667A JP 2002021667 A JP2002021667 A JP 2002021667A JP 3516945 B2 JP3516945 B2 JP 3516945B2
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forming
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智志 重松
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仁 石井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人間の指紋や動物
の鼻紋など微細な凹凸を有する表面形状を感知するため
に用いられる表面形状認識用センサおよびこの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】情報化社会の進展と現代社会の環境にお
いて、セキュリティ技術に対する関心が高まっている。
例えば、情報化社会では、電子現金化などのシステム構
築のための本人認証技術が、重要な鍵となっている。ま
た、盗難やクレジットカードなどが不正に利用されるこ
とを防ぐための認証技術についても、研究開発が活発に
なっているのが実情である(例えば、清水 良真 他、
個人認証機能付きICカードに関する一検討、信学技
法、Technical report of IEICE OFS92-32,P25 30(199
2))。
【0003】認証方式は、指紋や音声など種々あるが、
中でも、指紋認証技術については、これまで多くの技術
開発がなされている。指紋の認証方式としては、光学的
な読み取り方式と、人間の電気特性の利用および指紋の
凹凸を検出して電気的信号に置き換える方式とに大別さ
れる。光学的に読み取る方式は、主に光の反射とイメー
ジセンサ(CCD)を用いて指紋データを読み込み、照
合を行う方式である(例えば、井垣誠吾他、個人照合方
法および装置,特開昭61−221883号公報)。ま
た、圧電薄膜を利用して指紋の凹凸による圧力差を読み
取る方式も開発されている(例えば、住原正則他、指紋
センサ,特開平5−61965号公報)。
【0004】また、感圧シート用いて抵抗変化量を検出
する、または容量変化量を検出することで、皮膚の接触
により生じる電気特性の変化を電気信号の分布に置き換
えて指紋を検出する認証方式も提案されている(例え
ば、逸見和弘他、表面形状センサ、並びにそれを用いた
個体認証装置及び被起動型システム,特開平7−168
930号公報)。
【0005】しかしながら、以上に示した従来の技術に
おいて、まず、光学的に読み取る方式は、小型化,汎用
化が難しく、用途が限定されてしまう。また、感圧シー
トなどを用いて指紋の凹凸を感知する方式では、素材が
特殊であることや、加工性の難しさから、実用化が難し
いことや信頼性に乏しいことが考えられる。
【0006】一方、「Marco Tartagni」等は、LSI製
造技術を用いて容量型の指紋センサを開発した(Marco
Tartagni and Robert Guerrieri,A 390 dpi Live Finge
rprint Imager Based on Feedback Capacitive Sensin
g Scheme,1997 IEEE International Solid-State Circu
its Conference,p200 201(1997))。この指紋センサ
は、小さな容量検出センサをLSI上に2次元に配列し
たセンサチップにより、帰還静電容量方式を利用して皮
膚の凹凸パターンを検出する方式である。
【0007】上記容量検出センサは、LSIの最上層に
2枚のプレートを形成し、この上にパシベーション膜を
形成したものである。この容量検出センサにおいては、
皮膚の表面が第3のプレートとして機能し、空気からな
る絶縁層で隔離され、この距離の違いでセンシングを行
うことにより指紋を検出するものである。この構造を用
いた指紋認証システムは、従来の光学式に比較し、特殊
なインタフェースが不要なことや、小型化が可能なこと
が特徴である。
【0008】容量検出センサによる指紋センサは、原理
的には、半導体基板上に下部電極を形成し、これらの上
にパシベーション膜を形成したものであり、パシベーシ
ョン膜を介して皮膚と下部電極とによる容量を検出し、
微細な指紋の凹凸を検出する方法である。容量検出セン
サは、図21に示すように、半導体基板2101の上
に、層間絶縁膜2101aを介して形成された下部電極
2102と、この上を覆うパシベーション膜2103と
から構成されている。
【0009】指紋センサのチップは、複数の容量検出セ
ンサを半導体基板2101上でマトリクス状に配置した
ものである。図21には示していないが、層間絶縁膜2
101a下の半導体基板2101上には、例えば複数の
MOSトランジスタなどや配線構造を備えた集積回路が
形成されている。下部電極2102は、集積回路に図示
していない配線により接続し、複数の下部電極2102
に発生した容量が、集積回路に形成されている検出回路
などにより検出され出力される。
【0010】このセンサチップでは、指紋検出対象の指
が、パシベーション膜2103に接触すると、各々の下
部電極2102上では、パシベーション膜2103に触
れた皮膚が電極として機能し、下部電極2102との間
で容量を形成する。形成された容量は、図示していない
下部電極2102に接続する配線を介し、上記検出回路
により検出される。
【0011】ここで、指紋は、皮膚の凹凸により形成さ
れているので、パシベーション膜2103に接触した電
極としての皮膚と、各々の下部電極2102との距離
は、指紋を形成している凸部と凹部とで異なる。この距
離の違いは、容量の違いとして検出され、各々の下部電
極2102からの異なる容量の分布を検出すれば、指紋
の紋様となる。このように、容量検出センサによるセン
サチップは、皮膚の微細な凹凸を感知することができる
表面形状認識用センサとなる。
【0012】しかしながら、上述した容量検出センサを
利用したセンサチップでは、皮膚が電極になっているた
め、指先に発生した静電気によりセンサチップに内蔵さ
れているセンサ回路などの集積回路に静電破壊が生じや
すいという問題があった。これに対し、上述した静電容
量型指紋センサの静電破壊を防止するために、図22の
ような断面構造の静電容量検出センサを備えた表面形状
認識用センサが提案されている。図22のセンサについ
て説明すると、半導体基板2201上に、層間絶縁膜2
202を介して形成された下部電極2203と、この下
部電極2203と所定の間隔をあけて配置された変形可
能な板状の上部電極2204と、下部電極2203の周
囲に下部電極2203とは絶縁分離されて配置され上部
電極2204を支持する支持部材2205とを備えてい
る。
【0013】このように構成されたセンサでは、指紋検
出対象の指が上部電極2204に接触すると、指からの
圧力が上部電極2204を下部電極2203側に撓ま
せ、下部電極2203と上部電極2204間に形成され
ていた静電容量を変化させる。この静電容量の変化を、
下部電極2203に接続する図示していない配線を介
し、半導体基板2201上のやはり図示していない検出
回路によって検出する。この表面形状認識用センサにお
いては、導電性を有する支持部材2205を介して上部
電極2204を接地しておけば、指先に発生した静電気
は、上部電極2204へ放電したとしても支持部材22
05を介してアースに流れる。このため、下部電極22
03下に内蔵されている検出回路が、静電破壊から守ら
れるようになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の指紋センサでは、所望とする高い感度が得られ
ていないという問題があった。例えば、図21に示した
構成の指紋センサでは、指の表面の状態によって感度が
大きく変化するため、高い感度を得ることが容易でな
い。また、図22に示した構成の指紋センサでは、上部
電極の大きな変化が得られず、やはり高い感度を得るこ
とができないという問題があった。
【0015】本発明は、以上のような問題点を解消する
ためになされたものであり、より高い感度で指紋などの
形状を検出できる表面形状認識用センサを提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の一形態における
表面形状認識用センサは、半導体基板上に形成された層
間絶縁膜の同一平面に各々が絶縁分離されかつ各々固定
配置された下部電極、およびこの下部電極上に所定の間
隔をあけて配置され複数の開口部を備えた金属からなる
変形可能な板状の上部電極から構成された複数の容量検
出素子と、下部電極の周囲に下部電極とは絶縁分離され
て配置され下部電極より高く形成されて上部電極を支持
する支持部材と、上部電極上に配置されて開口部を塞ぐ
ように形成された保護膜と、この保護膜の容量検出素子
上の領域に配置された複数の突起状構造体と、下部電極
の上に配置された電極絶縁膜とを備えるものであり、上
部電極は、電極絶縁膜の上に所定の間隔をあけて配置し
たものである。この表面形状認識用センサによれば、
複数の突起状構造体を備えるようにしたので、例えば、
1つの上部電極が変化する確率が増加する。
【0017】また、本発明の他の形態における表面形状
認識用センサは、半導体基板上に形成された層間絶縁膜
の同一平面に各々が絶縁分離されかつ各々固定配置され
た下部電極、およびこの下部電極上に所定の間隔をあけ
て配置され複数の開口部を備えた金属からなる変形可能
な板状の上部電極から構成された複数の容量検出素子
と、下部電極の周囲に下部電極とは絶縁分離されて配置
され下部電極より高く形成されて上部電極を支持する支
持部材と、上部電極上に配置されて開口部を塞ぐように
形成された保護膜と、この保護膜の容量検出素子上の領
域に配置された金属からなる突起状構造体と、前記下部
電極の上に配置された電極絶縁膜とを備えるものであ
り、上部電極は、電極絶縁膜の上に所定に間隔をあけて
配置されたものである。この表面形状認識用センサによ
れば、機械的強度が高く加工しやすい金属で突起状構造
体を構成するようにしたので、例えば、より高くより細
い電極構造体を形成できるので、上部電極の変化量を大
きくし、また、測定対象の表面が剛性が乏しくても、こ
れらに突起状構造体が埋没することを抑制でき、測定対
象の表面形状をより反映させた検出ができる。
【0018】本発明の一形態における表面形状認識用セ
ンサの製造方法は、半導体基板上に層間絶縁膜を形成す
る工程と、層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程
と、第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
のマスクパターンを形成する工程と、第1のマスクパタ
ーンの開口部底部に露出した第1の金属膜表面にメッキ
法により第1の金属パターンを形成する工程と、第1の
マスクパターンを除去した後、第1の金属パターンの周
囲に配置された開口部を備えた第2のマスクパターンを
第1の金属膜および第1の金属パターン上に形成する工
程と、第2のマスクパターンの開口部底部に露出した第
1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターンを
第1の金属パターンより厚く形成する工程と、第2のマ
スクパターンを除去した後、第1の金属パターンおよび
第2の金属パターンをマスクとして第1の金属膜をエッ
チング除去し、第1の金属膜および第1の金属パターン
からなる下部電極と第1の金属膜および第2の金属パタ
ーンからなる支持部材とを形成する工程と、下部電極を
覆いかつ支持部材上部が露出するように層間絶縁膜上に
犠牲膜を形成する工程と、犠牲膜および支持部材上に複
数の開口部を備えた上部電極を形成する工程と、上部電
極を形成した後で、開口部を介して犠牲膜のみを選択的
に除去する工程と、犠牲膜を除去した後で、上部電極上
に保護膜を形成する工程と、保護膜上に感光性を有する
感光性樹脂膜を形成する工程と、感光性樹脂膜に所定の
パターンを露光して現像することで、保護膜の下部電極
上の領域に複数の突起状構造体を形成する工程とを備
え、下部電極と上部電極から構成された複数の容量検出
素子を形成するようにしたものである。加えて、犠牲膜
を形成する前に、下部電極上において支持部材より低い
状態に下部電極を覆う第1の絶縁膜を形成し、第1の絶
縁膜を選択的に除去することで下部電極上に電極絶縁膜
を形成する、又は、第1の金属パターンを形成した後、
第1の金属パターン上にこの金属パターンを覆うように
第1の絶縁膜を形成し、第1のマスクパターンを除去し
て第1の金属パターン上の電極絶縁膜を形成し、この
後、第2のマスクパターンを形成する、もしくは、第1
のマスクパターンを除去した後、第1の金属パターン上
にこの第1の金属パターンを覆う第1の絶縁膜を形成
し、第1の絶縁膜を選択的に除去して第1の金属パター
ン上に電極絶縁膜を形成し、電極絶縁膜を形成した後、
第2のマスクパターンを形成する。
【0019】また、本発明の他の形態における表面形状
認識用センサの製造方法は、半導体基板上に層間絶縁膜
を形成する工程と、層間絶縁膜に第1の金属膜を形成す
る工程と、第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備え
た第1のマスクパターンを形成する工程と、第1のマス
クパターンの開口部底部に露出した第1の金属膜表面に
メッキ法により第1の金属パターンを形成する工程と、
第1のマスクパターンを除去した後、第1の金属パター
ンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマスクパタ
ーンを第1の金属膜および第1の金属パターン上に形成
する工程と、第2のマスクパターンの開口部底部に露出
した第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パタ
ーンを第1の金属パターンより厚く形成する工程と、第
2のマスクパターンを除去した後、第1の金属パターン
および第2の金属パターンをマスクとして第1の金属膜
をエッチング除去し、第1の金属膜および第1の金属パ
ターンからなる下部電極と第1の金属膜および第2の金
属パターンからなる支持部材とを形成する工程と、下部
電極を覆いかつ支持部材上部が露出するように層間絶縁
膜上に犠牲膜を形成する工程と、犠牲膜および支持部材
上に複数の開口部を備えた上部電極を形成する工程と、
上部電極を形成した後で、開口部を介して犠牲膜のみを
選択的に除去する工程と、犠牲膜を除去した後で、上部
電極上に感光性を有する感光性樹脂膜を形成する工程
と、感光性樹脂膜に所定のパターンを露光して現像する
ことで、上部電極を覆う保護膜と、この保護膜の下部電
上の領域に配置された複数の突起状構造体とを同時に
形成する工程とを備え、下部電極と上部電極から構成さ
れた複数の容量検出素子を形成するようにしたものであ
る。加えて、犠牲膜を形成する前に、下部電極上におい
て支持部材より低い状態に下部電極を覆う第1の絶縁膜
を形成し、第1の絶縁膜を選択的に除去することで下部
電極上に電極絶縁膜を形成する、又は、第1の金属パタ
ーンを形成した後、第1の金属パターン上にこの金属パ
ターンを覆うように第1の絶縁膜を形成し、第1のマス
クパターンを除去して第1の金属パターン上の電極絶縁
膜を形成し、この後、第2のマスクパターンを形成す
る、もしくは、第1のマスクパターンを除去した後、第
1の金属パターン上にこの第1の金属パターンを覆う第
1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜を選択的に除去して
第1の金属パターン上に電極絶縁膜を形成し、電極絶縁
膜を形成した後、第2のマスクパターンを形成する。
【0020】また、本発明の他の形態における表面形状
認識用センサの製造方法は、半導体基板上に層間絶縁膜
を形成する工程と、層間絶縁膜に第1の金属膜を形成す
る工程と、第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備え
た第1のマスクパターンを形成する工程と、第1のマス
クパターンの開口部底部に露出した第1の金属膜表面に
メッキ法により第1の金属パターンを形成する工程と、
第1のマスクパターンを除去した後、第1の金属パター
ンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマスクパタ
ーンを第1の金属膜および第1の金属パターン上に形成
する工程と、第2のマスクパターンの開口部底部に露出
した第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パタ
ーンを第1の金属パターンより厚く形成する工程と、第
2のマスクパターンを除去した後、第1の金属パターン
および第2の金属パターンをマスクとして第1の金属膜
をエッチング除去し、第1の金属膜および第1の金属パ
ターンからなる下部電極と第1の金属膜および第2の金
属パターンからなる支持部材とを形成する工程と、下部
電極を覆いかつ支持部材上部が露出するように層間絶縁
膜上に犠牲膜を形成する工程と、犠牲膜および支持部材
上に複数の開口部を備えた上部電極を形成する工程と、
上部電極を形成した後で、開口部を介して犠牲膜のみを
選択的に除去する工程と、犠牲膜を除去した後で、上部
電極上に保護膜を形成する工程と、保護膜上に第2の金
属膜を形成する工程と、第2の金属膜上に所定の領域に
開口部を備えた第3のマスクパターンを形成する工程
と、第3のマスクパターンの開口部底部に露出した第2
の金属膜表面にメッキ法により第3の金属パターンを形
成する工程と、第3のマスクパターンを除去した後、第
3の金属パターンをマスクとして第2の金属膜をエッチ
ング除去し、第2の金属膜および第3の金属パターンか
らなる突起状構造体を形成する工程とを備え、下部電極
と上部電極から構成された複数の容量検出素子を形成す
るようにしたものである。加えて、犠牲膜を形成する前
に、下部電極上において支持部材より低い状態に下部電
極を覆う第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜を選択的
に除去することで下部電極上に電極絶縁膜を形成する、
又は、第1の金属パターンを形成した後、第1の金属パ
ターン上にこの金属パターンを覆うように第1の絶縁膜
を形成し、第1のマスクパターンを除去して第1の金属
パターン上の電極絶縁膜を形成し、この後、第2のマス
クパターンを形成する、もしくは、第1のマスクパター
ンを除去した後、第1の金属パターン上にこの第1の金
属パターンを覆う第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜
を選択的に除去して第1の金属パターン上に電極絶縁膜
を形成し、電極絶縁膜を形成した後、第2のマスクパタ
ーンを形成する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。1〜図3は、本発明の実施
の形態における表面形状認識用センサの製造方法を説明
する工程図である。以下、これら図1〜図3を用いて、
製造方法について説明する。まず、図1(a)に示すよ
うに、シリコンなどの半導体材料からなる基板101上
に、層間絶縁膜101aを形成する。層間絶縁膜101
a下の基板101上には、図示していないが、検出回路
などの他の集積回路が形成され、複数の配線からなる配
線構造を備えている。
【0022】層間絶縁膜101aを形成した後、まず、
蒸着法などにより膜厚0.1μmのチタン膜と膜厚0.
1μmの金膜との2層膜からなるシード層(第1の金属
膜)102を形成する。つぎに、図1(b)に示すよう
に、シード層102上に開口部103aを備えた膜厚5
μm程度のレジストパターン(第1のマスクパターン)
103を形成する。レジストパターン103は、公知の
フォトリソグラフィ技術により形成する。レジストパタ
ーン103を形成したら、開口部103aに露出してい
るシード層102上に、金のメッキ膜からなる金属パタ
ーン(第1の金属パターン)104を、電解メッキ法に
より膜厚1μm程度に形成する。
【0023】つぎに、レジストパターン103を除去し
た後、図1(c)に示すように、新たに開口部105a
を備えた膜厚5μm程度のレジストパターン(第2のマ
スクパターン)105を形成する。このとき、レジスト
パターン105により金属パターン104を覆うように
する。レジストパターン105を形成したら、開口部1
05aに露出しているシード層102上に、金のメッキ
膜からなる金属パターン(第2の金属パターン)106
を、電解メッキ法により膜厚3μm程度に形成する。
【0024】つぎに、レジストパターン105を除去し
た後、金属パターン104および金属パターン106を
マスクとして、シード層102を選択的にエッチングす
る。このエッチングでは、まず、ヨウ素,ヨウ化アンモ
ニウム,水,エタノールからなるエッチング液を用い、
シード層102上層の金を選択的に除去する。次いで、
HF系のエッチング液を用い、シード層102下層のチ
タンを選択的に除去する。なお、金のウエットエッチン
グでは、エッチング速度が毎分0.05μmである。
【0025】この結果、図1(d)に示すように、基板
101上に、上層が金からなる下部電極104aと、こ
の下部電極104aとは絶縁分離された支持部材106
aとが形成される。この支持部材106aは、後述する
上部電極を支持するものであり、例えば、図1(g)の
平面図に示すように、基板101上に格子状に形成され
たものである。また、格子状の支持部材106aで囲ま
れた領域の中心部に、複数の下部電極104aが配置さ
れている。
【0026】1つの下部電極104aと、格子状の支持
部材106aで囲まれた下部電極104が配置された領
域で、1つのセンサセル(容量検出素子)となる。な
お、支持部材106aの形状は、格子状に限るものでは
ない。例えば、底面が正方形の四角柱に形成された支持
部材を、下部電極104aの周辺(例えば4隅の延長線
上)に、複数配置しても良い。
【0027】つぎに、図1(e)に示すように、下部電
極104aおよび支持部材106aを覆うように、基板
101上に感光性を有する樹脂膜107を、回転塗布に
より形成する。樹脂膜107は、ポジ型の感光性を有
し、例えば、ポリアミド,ポリアミド酸,ポリベンゾオ
キサゾール(もしくはこの前駆体)などのベース樹脂
(ポリイミド)にポジ型感光剤を付加したものである。
【0028】形成した樹脂膜107には、約120℃と
したホットプレート上に基板101を約4分間程度載置
することで、加熱処理(プリベーク)を施す。次いで、
公知のフォトリソグラフィ技術により、支持部材106
a上部の領域に露光を行い、引き続いて現像処理を行う
ことで、図1(f)に示すように、支持部材106aの
上部が露出する開口部107aが、樹脂膜107に形成
された状態とする。現像処理の後、樹脂膜107に約3
10℃の温度の加熱処理を施し、樹脂膜107を熱硬化
させる。
【0029】つぎに、硬化させた樹脂膜107を化学的
機械的研磨によりエッチバックし、図2(a)に示すよ
うに、表面が平坦化された犠牲膜117を形成する。こ
の段階で、支持部材106a上面と犠牲膜117表面と
は、実質的に同一の平面をなし、支持部材106a上面
は露出した状態となる。つぎに、図2(b)に示すよう
に、平坦化して支持部材106a上面を露出させた犠牲
膜117上に、蒸着法などにより膜厚0.1μmのチタ
ン膜と膜厚0.1μmの金膜との2層膜からなるシード
層108を形成する。
【0030】次いで、図2(c)に示すように、メッシ
ュ状の開口領域を備えたレジストパターン109を形成
し、このレジストパターン109のない領域に露出して
いるシード層108上に、電解メッキ法により金のメッ
キ膜からなる金属膜110を、膜厚0.4μm程度に形
成する。金属膜110はメッシュ状に形成される。次い
で、レジストパターン109を除去した後、形成された
金属膜110をマスクとし、シード層108を選択的に
エッチング除去する。
【0031】このエッチングでは、まず、ヨウ素,ヨウ
化アンモニウム,水,エタノールからなるエッチング液
を用い、シード層108上層の金を選択的に除去する。
次いで、HF系のエッチング液を用い、シード層108
下層のチタンを選択的に除去する。なお、金のウエット
エッチングでは、エッチング速度が毎分0.05μmで
ある。
【0032】この結果、図2(d)に示すように、複数
の開口部を備えたメッシュ状の上部電極110aが形成
される。上部電極110aは、複数のセンサセルに渡っ
て一体に形成されている。
【0033】つぎに、上部電極110aまでを形成した
基板101を、酸素ガスを主としたプラズマ中に曝し、
プラズマにより生成されたエッチング種を、上部電極1
10aの開口部を介して犠牲膜117に接触させ、犠牲
膜117を除去する。この結果、図2(e)に示すよう
に、上部電極110aが支持部材106aに支えられた
状態で、上部電極110aの下には空間が形成され、上
部電極110aと下部電極104aとが、空間で離間さ
れた状態の構造が形成される。
【0034】つぎに、図3(a)に示すように、感光性
を有するポリイミドからなる感光性樹脂膜301が形成
されたシートフィルム302の感光性樹脂膜301(膜
厚10μm)が形成された面を、上部電極110a上に
貼り合わせる。シートフィルム302には、予め感光性
樹脂膜301を回転塗布などにより形成しておく。シー
トフィルム302を貼り合わせるために、基板101
を、所定の真空度に真空排気された容器内に配置し、基
板101とシートフィルム302とに間に荷重を加え、
かつシートフィルム302より温度を加えることで感光
性樹脂膜301を加熱し、感光性樹脂膜301が上部電
極110aに接着した状態とする。
【0035】上記真空度は、約1.3×103Paと
し、荷重は5kgとし、加熱温度は150℃とし、荷重
および加熱は約1分間程度加えた。この後、上部電極1
10aに接着した感光性樹脂膜301よりシートフィル
ム302を剥がし、図3(b)に示すように、上部電極
110a上に、膜厚10μmの感光性樹脂膜301が形
成(転写)された状態とする。以上に示した貼り合わせ
による感光性樹脂膜301の形成は、STP(Spin coa
ting film Transfer and hot Pressing)とよればるも
のである。なお、シートフィルム302への感光性樹脂
膜301の形成は、回転塗布に限るものではなく、他の
塗布法を用いるようにしても良い。
【0036】次いで、上部電極110a上に形成された
感光性樹脂膜301に所定のパターンを露光し、これを
現像してパターンを形成し、300℃・30分の加熱処
理で熱硬化させ、図3(c)に示すように、下部電極1
04a上部の領域に複数の突起部(突起状構造体)31
1aを有する保護膜311が、上部電極110aを覆う
ように形成された状態とする。露光量、または現像量
(時間)を調整することで、下部に保護膜311が残っ
た状態で、突起部311aを形成することができる。
【0037】以上説明したことにより形成された図3
(c)に一部(1つのセンサセル)を示す表面形状認識
用センサでは、突起部311aに指の先端部が接触する
と、接触した指の指紋形状に応じて突起部311aが下
方に押し込まれて上部電極110aが変形し、上部電極
110aと下部電極104aで形成されている容量が変
化する。この指紋形状に応じた各々の下部電極104a
上(センサセル)に形成される容量の変化に対応して濃
淡データを付ければ、指紋の形状が再現できる。
【0038】また、この実施の形態では、1つのセンサ
セルに複数の突起部311aを備えるようにしたので、
例えば、1つのセンサセルに1つの突起部が形成されて
いる場合に比較して、対象物の接触により1つのセンサ
セルの上部電極110aが変化する確率が増加するなど
のことにより、感度の向上を見込めるようになる。
【0039】なお、上部電極110aが変形したことに
よるセンサセルにおける容量の検出や濃淡データへの変
換は、例えば、基板101上に形成されている図示して
いない集積回路により行われる。ここで、例えば、図3
(c)に示すように、上部電極110aが、保護回路3
21などを介して接地されているようにすれば、対象物
に発生した静電気が上部電極110aに放電されたとし
ても、この静電気は保護回路321を介して接地に流れ
る。このように、上部電極110aを接地に接続させる
ことにより、上記集積回路を静電破壊から保護できるよ
うになる。
【0040】上述では、上部電極110a上に転写した
樹脂膜を加工して、保護膜311と複数の突起部311
aとを同時に形成するようにしたが、以下に説明するよ
うに、これらを個別に形成するようにしても良い。
【0041】まず、図1(a)〜図2(e)に示したよ
うに、基板101(層間絶縁膜101a)上に、下部電
極104a,支持部材106aおよびこれに支持された
メッシュ状の上部電極110aを形成する。次いで、図
4(a)に示すように、上部電極110a上に、前述し
たSTP法により、ポリイミド樹脂膜を転写してこれを
300℃30分の加熱処理で熱硬化させ、ポリイミド樹
脂からなる膜厚1μmの保護膜401を形成する。
【0042】つぎに、保護膜401上に感光性ポリイミ
ドを塗布し、図4(b)に示すように、膜厚5〜10μ
mの感光性樹脂膜402を形成する。形成した感光性樹
脂膜402には、約120℃としたホットプレート上に
基板101を約4分間程度載置することで、加熱処理
(プリベーク)を施す。次いで、公知のフォトリソグラ
フィ技術により、突起部を形成したい領域以外の領域に
露光を行い、引き続いて現像処理を行うことで、図4
(c)に示すように、保護膜401上に突起状構造体4
02aが形成された状態とする。現像処理の後、突起状
構造体402aに約300℃の温度の加熱処理を行い、
突起状構造体402aを熱硬化させる。
【0043】ところで、上述では、上部電極110a上
に、STP法などの貼り合わせ転写による方法で保護膜
を形成するようにしたが、これに限るものではない。例
えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法や塗布
法など上部電極110aの複数の開口部を塞いだ状態で
上部電極110a上に保護膜が形成できる方法であれ
ば、いかなる方法でも良い。
【0044】ぎに、上部電極上に金属からなる突起状
構造体を設けるようにした製造方法について以下に説明
する。まず、図1(a)〜図2(e)に示したように、
基板101(層間絶縁膜101a)上に、下部電極10
4a,支持部材106aおよびこれに支持されたメッシ
ュ状の上部電極110aを形成する。
【0045】次いで、図5(a)に示すように、上部電
極110a上に、前述したSTP法により、ポリイミド
樹脂からなる膜厚1μmの保護膜501を形成する。転
写の条件は、真空度約1.3×103Pa、荷重5k
g、加熱温度150℃とし、荷重および加熱を約1分間
程度加えるものとする。次いで、保護膜501上に、例
えば蒸着法により膜厚0.1μmのチタン膜と膜厚0.
1μmの金膜との2層膜からなるシード層(第2の金属
膜)502を形成する。
【0046】つぎに、図5(b)に示すように、シード
層502上に開口部(第3のマスクパターン)503a
を備えた膜厚30μm程度のレジストパターン503を
形成する。レジストパターン503は、公知のフォトリ
ソグラフィ技術により形成する。レジストパターン50
3を形成したら、開口部503aに露出しているシード
層502上に、金のメッキ膜からなる金属パターン(第
3の金属パターン)504を、電解メッキ法により膜厚
20μm程度に形成する。
【0047】レジストパターン503を除去した後、金
属パターン504をマスクとして、シード層502を選
択的にエッチングする。このエッチングでは、まず、ヨ
ウ素,ヨウ化アンモニウム,水,エタノールからなるエ
ッチング液を用い、シード層502上層の金を選択的に
除去する。次いで、HF系のエッチング液を用い、シー
ド層502下層のチタンを選択的に除去する。なお、金
のウエットエッチングでは、エッチング速度が毎分0.
05μmである。
【0048】この結果、図5(c)に示すように、保護
膜501上の下部電極104a上部の領域に、上層が金
からなる突起状構造体504aが形成される。このよう
に、本実施の形態では、突起状構造体504aを金属か
ら構成したので、表面形状認識用センサを機械強度的に
高いものとでき、感度の向上を図ることができる。ま
た、メッキ法により突起状構造体を形成するようにした
ので、前述したように樹脂から突起状構造体を形成する
よりも、より高い突起状構造体を得ることができ、この
点についても、対象物に接触したときの感度を高くでき
るようになる。
【0049】ところで、金属からなる複数の突起状構造
体を、1つのセンサセルに設けるようにしても良い。図
6(a)に示すように、シード層502上に複数の開口
部603aを備えた膜厚30μm程度のレジストパター
ン603を形成し、複数の開口部603aに露出してい
るシード層502上に、金のメッキ膜からなる金属パタ
ーン604を、電解メッキ法により膜厚20μm程度に
形成する。
【0050】レジストパターン603を除去した後、金
属パターン604をマスクとして、シード層502を選
択的にエッチングすれば、図6(b)に示すように、保
護膜501上の下部電極104a上部の領域に、上層が
金からなる複数の突起状構造体604aが、1つのセン
サセル内に形成される。本実施の形態によれば、機械的
強度が高く加工しやすい金属で突起状構造体を構成する
ようにしたので、例えば、より高くより細い電極構造体
を形成できるので、上部電極の変化量を大きくし、ま
た、測定対象に接触する確率を増加させることができ
る。
【0051】ころで、上述では、図2(d),図2
(e)に示したように、酸素ガスを主としたプラズマ中
に曝し、上部電極110aの開口部を介して犠牲膜11
7を除去している。酸素ガスを主としたプラズマとして
は、例えば、CF4と酸素ガスとの混合ガスのプラズマ
を用いればよい。。ところが、このようなドライエッチ
ングにおいては、上記混合ガスのプラズマのために重合
物が新たに形成される。このため、この重合物が上部電
極110aの下面や下部電極104a上面に付着するな
ど、形成した空間にエッチングによる残留物が形成さ
れ、所望の空間を実現できないという問題があった。
【0052】また、上記ドライエッチングでは、酸素ガ
スのプラズマを用いているため、上部電極110aや下
部電極104aを構成している金属が酸化されて変質
し、例えば、導電性が低下するなどの問題があった。こ
れは、上部電極下に形成する空間を大きくするために、
厚い犠牲膜を用いる場合、酸素プラズマによる処理時間
が長くなるため、より顕著な問題となる。
【0053】このため、図2(d),図2(e)に示す
工程では、つぎに示すようにして犠牲膜117を除去す
ればよい。まず、上部電極110aまでを形成した基板
101を、オゾン雰囲気中で例えば250〜300℃に
加熱することで、上部電極110aの複数の開口部を介
してオゾンを犠牲膜117に接触させ、犠牲膜117を
除去する。この結果、図2(e)に示すように、上部電
極110aが支持部材106aに支えられた状態で、上
部電極110a下には空間が形成され、上部電極110
aと下部電極104aとが、空間で離間された状態の微
細構造が形成される。上部電極110aと下部電極10
4aとは、空間で離間しているので、これらの間には、
例えば空気という非常に低い誘電率の物質が存在してい
ることになる。また、上部電極110aを変形可能なも
のとすれば、上部電極110aが可動できる状態とな
る。
【0054】このように、本実施の形態によれば、上部
電極110a下の犠牲膜を除去するとき、プラズマを用
いることがないので、上部電極110aに対する損傷を
低く抑えることが可能となる。また、オゾンを用いて樹
脂である犠牲膜117を灰化させるようにしたので、プ
ラズマを用いる場合のように重合物を生成することが無
く、残留物のない状態で犠牲膜117を除去できる。
【0055】ころで、上述では、シートフィルム上に
形成した樹脂膜を貼り合わせて転写することで、上部電
極上に保護膜を形成するようにしたが、これに限るもの
ではない。以下に示すように、塗布により保護膜を形成
するようにしてもよい。まず、図2(b)を用いて説明
したように、支持部材106a上面を露出させた犠牲膜
117上に、シード層108を形成し、この上に柱状の
レジストパターン709を形成し、図7(a)に示すよ
うに、レジストパターン709のない領域に露出してい
るシード層108上に、電解メッキ法により金のメッキ
膜からなる金属膜710を、膜厚0.4μm程度に形成
する。
【0056】レジストパターン709を除去した後、形
成された金属膜110をマスクとし、シード層108を
選択的にエッチング除去することで、図7(b)に示す
ように、複数の開口部709aを備えた上部電極710
aが形成される。開口部709aは、図7(d)の平面
図に示すように、支持部材106a形成部とは離間し、
また、下部電極104a上の領域より外側に配置した状
態とする。ここでは、開口部709aは直径4μmの平
面視円形とし、支持部材106aの内側端から8μm離
間させ配置した。
【0057】つぎに、上部電極710aの開口部を介し
て犠牲膜117を除去することで、図7(c)に示すよ
うに、上部電極710aが支持部材106aに支えられ
た状態で、上部電極710aの下には空間が形成され、
上部電極710aと下部電極104aとが、空間で離間
された状態の構造を形成する。
【0058】つぎに、図8(a)に示すように、上部電
極710a上に、有機ポリマー樹脂をスピン塗布するこ
とで、保護膜(塗布膜)801を形成する。有機ポリマ
ー樹脂としては、金メッキ膜に対する濡れ性の悪いもの
が好ましく、例えば、ポリベンゾオキサゾール(もしく
はこの前駆体)などを用いる。ポリベンゾオキサゾール
をベースとする樹脂としては、例えば、住友ベークライ
ト株式会社製の「CRC8300」がある。たとえば、
基板101を7000rpmの回転数で12秒間回転さ
せた状態で、上記ポリベンゾオキサゾール樹脂をスピン
塗布することで、膜厚1μmの保護膜801が形成でき
る。なお、有機ポリマー樹脂に限らず、他の粘度の高い
樹脂を用いるようにしてもよい。
【0059】このようにして、保護膜801を形成した
後、図8(b)に示すように、直ちに保護膜801形成
面を下側にし、基板101を120℃(10分間)加熱
する。この加熱により、保護膜801の溶媒成分を蒸発
させ、保護膜801の流動性を低下させる。このよう
に、塗布した保護膜801が下側、すなわち、重力の作
用する側に配置することで、保護膜801が、上部電極
710aの開口部709aより上部電極710a下の空
間に進入することを抑制する。
【0060】ここでの要件は、保護膜801が、基板1
01や上部電極710aより、力(重力)の作用する側
に配置された状態とすることである。言い換えると、塗
布された保護膜801に作用する力の方向には、上部電
極710aが存在していない状態とする。なお、以降に
説明するように、塗布する保護膜801の材料の上部電
極710aに対する濡れ性が良くない状態とし、開口部
709a内壁に到達した塗布する材料の表面張力が、内
壁に到達した材料に加わる重力より大きい場合は、基板
101を反転させて保護膜801形成面が下方に配置し
た状態とする必要はない。
【0061】さらに連続し、保護膜801を310℃で
30分アニールすることで、有機ポリマー樹脂(保護膜
801)の溶質部分に脱水・閉環反応を起こさせ、保護
膜801を熱硬化させる。この硬化により、保護膜80
1の流動性はなくなり、図8(c)に示すように、開口
部709aが、保護膜801により閉じられ、上部電極
710aの下の空間が完全に封止された表面形状認識用
センサが得られる。この後、図4(a)〜図4(c)に
より説明したことと同様にすることで、図8(d)に示
すように、塗布により形成した保護膜801上に突起状
構造体402aが形成された状態が得られる。
【0062】図8(c)において、開口部近傍の封止膜
以外の部分を除去したい場合における中空構造作製方法
を図9に説明する。図9(a)は図8(a)と同じ状態
を示す。つぎに、前述したように保護膜(塗布膜)80
1の形成面を下側にし、基板101を120℃(10分
間)加熱する。この加熱により、保護膜801の溶媒成
分を蒸発させ、保護膜801の流動性を低下させる。次
いで、公知のフォトリソグラフィ法によって開口部近傍
以外を感光させ、現像により感光部を除去し、図9
(b)に示すように、開口部近傍の保護膜801aのみ
残す。
【0063】この後、図9(c)のように、基板101
を重力に対して鉛直下向きになるように逆さまにして、
窒素ガス雰囲気中で、30分の間310℃に加熱するア
ニールを施して、保護膜801aを熱硬化させる。な
お、部分的に残された保護膜801aが、流動性がほぼ
ない状態となっていれば、熱硬化の段階で基板101を
逆さまにする必要はない。さらに、前述と同様に突起状
構造体402aを形成すれば、図9(d)に示すよう
に、封止され突起状構造体402aを備えた状態が得ら
れる。
【0064】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、上部電極の開口部を利用して下部の犠牲層を除去し
て空間を設けた後、上部電極の上に塗布により封止膜を
形成することによって容易に封止できるようになる。こ
のように構成した本実施の形態によれば、空間を形成す
るために設けた上部電極の開口部を支持部材に接触しな
い状態に配置することで、塗布する液の空間内への流入
を防ぐようにした。なお、塗布する液は、保護膜を形成
するものである。従って、封止した状態でも、上部電極
の下部に形成される空間が、封止前の状態を維持でき
る。この結果、本実施の形態によれば、上部電極を可動
可能に形成した場合であっても、封止後に上部電極の可
動が阻害されることがなくなる。
【0065】つぎに、図8(a)、および図9(a)に
示した、液状材料を塗布することで封止を可能にする原
理について、図10を用いて説明する。図10(a)
は、スピン塗布によって保護膜となる封止液1001
が、封止対象である上部電極1003の開口部1002
の上部に到達した状態を示す模式的な断面図である。ま
ず、開口部1002は、支持部材1003aから離間し
ている。開口部1002上部の封止液1001は、図1
0(b)に示すように重力によって、上部電極1003
下の内部空間1004に流入してくる。
【0066】図10(b)の拡大図を図10(c)に示
す。封止液1001が流れ込んでくるとき、開口部10
02の上部領域にある封止液1001bの体積をv、封
止液1001の密度をρ、円形の開口部1002の半径
をr、封止液1001と開口部内壁1005との接触角
をφ、封止液1001と開口部内壁1005を形成して
いる材料との表面張力の大きさをγ、重力加速度をgと
する。なおここでは、開口部内壁1005を形成してい
る材料は、上部電極1003を形成している材料と同じ
としてある。
【0067】接触角φが鋭角のとき「封止液が開口部内
壁を濡らす」といい、表面張力は封止液1001を流入
させる方向に働く。一方、接触角φが鈍角のとき「封止
液が開口部内壁を濡らさない」といい、表面張力は封止
液1001の流入を妨げる方向に働く。また、重力によ
って封止液1001を流入させようとうする力は、矢印
1007によって示され、この向きは鉛直下向き、大き
さはvρgである。一方、接触角φが鈍角の時の表面張
力は矢印1008によって示される。
【0068】接触角φが鈍角であり、封止液1001が
開口部内壁1005を濡らさないとき、表面張力γによ
る封止液1001の流入を妨げる鉛直上向き方向に働く
力は、2πrγcos(π−φ)である。vρg>2π
rγcos(π−φ)ならば封止液1001は流入し、
vρg≦2πrγcos(π−φ)ならば封止液100
1の流入は止まる。従って、表面張力γが大きく、封止
液1001が開口部内壁1005を濡らさない材料を選
択すれば、封止液1001は、図10(b)に示すよう
に、開口部内壁1005を伝って内部空間1004に到
達する前に流入が停止する。
【0069】一方、表面張力γが小さく、封止液100
1の開口部内壁1005に対する接触角φが小さい場
合、封止液1001の先端は内部空間上壁1009に到
達し、図10(e)に示すように、内部空間上壁100
9を伝って広がっていこうとする。
【0070】接触角は材料の組み合わせにより決まる一
定値であるので、封止液1001が開口部内壁1005
から内部空間上壁1009に到達する際に、表面張力の
方向が最大90度回転する。図10(d)に示すよう
に、内部空間上壁1009を広がるまでの途中過程にお
ける回転角(接触角の変化)をαとすると、表面張力に
よる鉛直上向きの力は、2πrγcos(π−(φ+
α))=2πrγcos((π−φ)−α)となる。
【0071】φが鈍角であるので、(π−φ)は鋭角で
あり、0≦α≦90°であることを考えると、途中過程
において、表面張力は完全に鉛直上向きになる状態があ
り、2πrγをとる。従って、vρg≦2πrγなら
ば、図10(b)に示すように、封止液1001が開口
部内壁1005で停止しなくても、内部空間上壁100
9を広がる前に流入が停止する。これに対し、vρg>
2πrγの場合は、図10(e)に示すように、封止液
1001が内部空間上壁1009を伝って広がってい
く。
【0072】この際、表面張力は、封止液1001と内
部空間上壁1009の接触している外周の長さに比例す
るので、広がっていくにつれ表面張力の総和は大きくな
る。同時に、封止液1001も液滴形状をして広がり体
積も大きくなるので、重力により封止液滴1001cを
広げようとする力も大きくなる。図10(e)に示すよ
うに、封止液滴1001cを半球と近似し、この半径を
r′とすると、表面張力はr′に比例して大きくなり、
封止液滴1001cへの重力は、r′の3乗に比例して
大きくなる。
【0073】従って、封止液1001の流入は停止せ
ず、封止液1001が内部空間下壁1010に達する
か、内部空間1004が封止液1001で満たされてし
まう。ただし、図10(f)に示すように、開口部10
02上部の保護膜1001が窪むことによって体積が減
少するときは、この限りではない。以上説明したよう
に、開口部1002が支持部材1003aから離間して
いるときについて、封止液1001の流入が停止する。
【0074】ところで、液状の材料の密度をρとし、塗
布膜が形成された段階における開口部に進入した部分と
この上の領域の部分とを合わせた液状の材料の体積をv
とし、開口部の半径をrとし、液状の材料の開口部内壁
における表面張力をγとし、重力加速度をgとすると、
vρg≦2πrγの関係が満たされていれば、封止液の
流入を抑制できるものとしたが、これは、開口部がほぼ
円柱の場合である。
【0075】開口部が他の柱形状などの場合は、以下に
示すこととなる。塗布膜を形成したときの開口部以外の
領域における塗布膜の膜厚をtとし、空間外部と開口部
との境界における開口部の断面積をaとし、空間と開口
部との境界における開口部の断面の周囲の長さをbと
し、開口部内の体積をcとし、空間と開口部との境界に
おける、塗布膜の開口部に進入した部分と開口部側壁と
の間の表面張力の大きさをdとし、塗布膜の密度をeと
し、重力加速度をgとすると、(c+a×t)×e×g
≦b×dの関係が満たされていれば、封止液(塗布膜の
開口部に進入した部分)の流入を抑制できるようにな
る。
【0076】つぎに、犠牲層をエッチングするために設
ける開口部が、内部空間の側壁に接触している場合につ
いて説明する。これは、図11(a)に示すように、開
口部1002aが支持部材1003aに隣接し、開口部
内壁1005aの一部が支持部材1003aに連続して
いる場合である。図11(a)では、封止液1001が
塗布されてこの一部が開口部1002a内に進入した状
態を示している。
【0077】前述したように、重力の大きさより表面張
力の方が大きい場合、すなわち、vρg≦2πrγco
s(π−φ)ならば、図10(c)に示した場合と同様
に、液の流入が停止する。これに対し、重力より表面張
力の方が小さい場合、図11(b)に示すように、開口
部1002aに進入した封止液1001の一部が、内部
空間上壁1009に到達する。しかしながら、この場
合、図10(d)に示した場合に比較して、表面張力の
向きが回転する領域が少ない。
【0078】封止液1001が内部空間上壁1009と
接している部分は、表面張力の向きが変化して鉛直上向
き成分が大きくなるが、封止液1001が内部空間側壁
1005aと接している部分は、表面張力の向きが変化
しない。従って、図11に示すように、開口部1002
aが支持部材1003aに隣接している場合、封止液1
001の流入を妨げる力が少なく、封止液1001が流
入しやすくなる。この結果、封止液1001が内部空間
側壁1003を伝って内部空間下壁1010に到達した
後は、図11(c)に示すように、封止液1001の圧
力によって内部空間1004が封止液1001によって
満たされていく。
【0079】以上は、封止液流入時の力の関係について
説明したが、実際の工程においては図9(a)に示すよ
うに、封止液を塗布して保護膜801を形成した後、基
板101を逆さまにして加熱する。加熱することによっ
て、塗布した保護膜801(封止液)の溶媒成分が揮発
するなどのことにより粘性が上昇し、最終的に固化(硬
化)する。図10(a)から図10(d)に至るよう
に、封止液1001が開口部内壁1005を伝わって内
部空間1004に進入するまでの時間は、粘性が大きい
ほど長い。
【0080】このことは、「液体が一定時間内に細管を
流れるときの流量は粘性に反比例する」というポアズイ
ユの式によっても明らかである。また、上部電極100
3の膜厚、すなわち、開口部1002が長いほど流入に
時間がかかる。また、ベーク時に基板101を逆さまに
することによって、図4で説明した重力の向きが、封止
液1001を内部空間1004に流入させようとはしな
い方向に働くようになる。
【0081】以上説明したように、開口部を内部空間側
壁に隣接しないように配置することによって、表面張力
の上向きの成分を大きくし、封止液の流入を妨げること
ができる。この際、封止液が開口部を形成している材料
を濡らしにくく、この両者間の表面張力が大きいほど、
あるいは、開口部の半径が小さいほど、あるいは、開口
部が長いほど、あるいは、封止液として室温で粘性が高
く加熱固化によって粘性がさらに高くなる性質の材料を
使うほど、あるいは、封止液を塗布後逆さまにするまで
の時間が短いほど、封止液が開口部を通して内部空間に
流入せずに封止できる。
【0082】ころで、例えば、図3(c)などに示し
た表面形状認識用センサでは、指などの表面形状認識対
象からの圧力が過大な場合、上部電極が撓みすぎて下部
電極に接触し、回路的にショートしてしまう場合があ
る。従って、本実施の形態では、これを防ぐために、
降に示すように、下部電極上面を絶縁膜で覆うように
。以下、本実施の形態における表面形状認識用センサ
の製造方法について要部を説明する。
【0083】まず、図1(a)〜図1(d)までと同様
にし、図12(a)に示すように、基板101上に、上
層が金からなる下部電極104aと、この下部電極10
4aとは絶縁分離された支持部材106aとが形成され
た状態とする。つぎに、図12(b)に示すように、シ
リコン酸化膜からなる絶縁膜1201を0.1μmの厚
さでECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマ
CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成
する。ソースガスとしてSiH4およびO2ガスを用い、
各ガス流量を10sccm,20sccmとし、マイクロ波パワ
ーを200Wとしてシリコン酸化膜を形成した。なお、
絶縁膜1201は、シリコン酸化膜に限らず、シリコン
窒化膜などの他の絶縁材料であってもよい。
【0084】つぎに、図12(c)に示すように、絶縁
膜1201上の下部電極104a上部領域に、下部電極
104aを全て覆うように膜厚1μm程度のレジストパ
ターン1202を形成する。レジストパターン1202
は、公知のフォトリソグラフィ技術により形成すればよ
い。この後、レジストパターン1202をマスクとし
て、絶縁膜1201を選択的にエッチングする。このエ
ッチングでは、CHF3ガスとO2ガスとをエッチングガ
スとして用いたドライエッチングにより行い、各ガス流
量を各々30sccmと5sccmとし、マイクロ波パワーを3
00Wとした。この結果、図12(d)に示すように、
下部電極104aを覆う電極絶縁膜1201aが形成さ
れる。
【0085】この後、図1(e)〜図3(c)に示した
ようにすることで、図12(e)に示すように、下部電
極104a上部の領域に、複数の突起部311aを有す
る保護膜311が、上部電極110aを覆うように形成
された状態とすればよい。この表面形状認識用センサに
よれば、下部電極104a上に電極絶縁膜1201aを
設けるようにしたので、上部電極110aが大きく下方
に撓んだとしても、上部電極110aの下部が下部電極
104aに電気的に接触することが無くなる。
【0086】また、下部電極104aと上部電極110
aとの接触を避けるためには、これらの間隔を必要以上
にあけることになり、形成される静電容量が小さくなり
感度を低下させる場合がある。これに対し、図12
(e)の表面形状認識用センサによれば、下部電極と上
部電極との間隔を狭くできるので、感度の低下を招くこ
とがない。さらに、間隔を広げた状態で、上部電極11
0aに対して過大な圧力がかかると、上部電極110a
が塑性変形してしまい元の状態に戻らない場合があった
が、図12(e)の表面形状認識用センサによれば、こ
のような問題も抑制できるようになる。
【0087】つぎに、電極絶縁膜の他の製造方法につい
て説明する。まず、前述と同様にし、図13(a)に示
すように、シード層102上に開口部103aを備えた
膜厚5μm程度のレジストパターン103を形成する。
レジストパターン103を形成したら、開口部103a
に露出しているシード層102上に、電解メッキにより
金のメッキ膜からなる金属パターン104を膜厚1μm
程度に形成する。
【0088】の後、レジストパターン103を除去せ
ずに、ECRプラズマCVD法を用い、シリコン酸化膜
からなる絶縁膜1301を0.3μm程度の膜厚で形成
する(図13(b))。ここでも、ソースガスとしてS
iH4,O2ガスを用い、各ソースガスの流量を10sccm,
20sccmとし、マイクロ波パワーを200Wとしてシリ
コン酸化膜を形成した。
【0089】つぎに、レジストパターン103を除去す
る。この際、絶縁膜1301でレジストパターン103
に接する部分はリフトオフにより除去される。この結
果、金属パターン104上の絶縁膜1301aだけが残
る(図13(c))。この後、図1(c)と同じよう
に、レジストパターン105を形成し、電解メッキによ
り金のメッキ膜からなる金属パターン106を形成する
(図13(d))。この後、レジストパターン105
は、除去する(図13(e))。
【0090】次いで、形成された金属パターン104,
106をマスクとしてシード層102を選択的にエッチ
ングする。このエッチングでは、まず、ヨウ素,ヨウ化
アンモニウム,水,エタノールからなるエッチング液を
用いて、シード層102上層の金を選択的に除去する。
次いで、HF系のエッチング液を用い、シード層102
下層のチタンを選択的に除去する。この際、HF系のエ
ッチング液によって絶縁膜1301aもエッチングされ
る。しかし、絶縁膜1301aの膜厚は0.3μmであ
り、0.1μmのチタン膜がエッチングされる間に、絶
縁膜1301aの全ては除去されることはなく、以降に
示す電極絶縁膜1301bとして残る。
【0091】この結果、図13(f)に示すように、基
板101上に、上層が金からなる下部電極104aと、
この上の電極絶縁膜1301bと、この下部電極104
aと電極絶縁膜1301bとから絶縁分離された支持部
材106aとが形成される。図13(f)は図12
(d)の状態に対応し、この後は、図1(e)〜図3
(c)と同様の工程を経ることで、図12(e)に示す
ような表面形状認識用センサが形成される。
【0092】なお、本実施の形態において、絶縁膜13
01としてシリコン酸化膜を例にとったが、金とチタン
と犠牲膜のエッチングの際にエッチングされないか、あ
るいは、少量のエッチング量で済むものであれば、シリ
コン窒化膜などの他の絶縁体を用いるようにしても良
い。
【0093】また、電極絶縁膜は、以降に示すように製
造してもよい。まず、上述した実施の形態と同様にし、
図14(a)に示すように、シード層102上に開口部
103aを備えた膜厚5μm程度のレジストパターン1
03を形成する。レジストパターン103を形成した
ら、開口部103aに露出しているシード層102上
に、電解メッキにより金のメッキ膜からなる金属パター
ン104を膜厚1μm程度に形成する。
【0094】次いで、本実施の形態では、レジストパタ
ーン103を除去し、この後、金属パターン104を覆
ってシード層102上に、シリコン酸化膜からなる絶縁
膜1401を0.1μmの厚さに形成する。絶縁膜14
01は、図12(b)に示した絶縁膜1201と同様に
して形成すればよい。
【0095】つぎに、図14(c)に示すように、絶縁
膜1401の上部領域でかつ金属パターン104上に、
膜厚1.0μmのレジストパターン1402を公知のフ
ォトリソグラフィ技術によって形成する。レジストパタ
ーン1402を形成したら、これをマスクとし、絶縁膜
1401を選択的にエッチング除去する(図14
(d))。このドライエッチングでは、エッチングガス
としてCHF3とO2を用い、これらガスの流量を各々3
0sccmと5sccmとし、マイクロ波パワーを300Wとし
た。次いで、レジストパターン1402を除去すれば、
図14(e)に示すように、金属パターン104上にシ
リコン酸化膜からなる電極絶縁膜1401aが形成され
る。
【0096】この後、図1(c)と同じように、レジス
トパターン形成と電解メッキ法により金のメッキ膜から
なる金属パターン106を形成し(図14(f))、レ
ジストパターンを除去する(図14(g))。図14
(g)は図12(d)の状態に対応し、この後は、図1
(e)〜図3(c)と同様の工程を経ることで、図12
(e)に示すような表面形状認識用センサが形成され
る。なお、絶縁膜1401も、金とチタンと犠牲膜のエ
ッチングに際にエッチングされないか、あるいは、少量
のエッチング量で済むものであれば、シリコン窒化膜な
どの他の絶縁体を用いるようにしても良い。
【0097】つぎに、以上の実施の形態で作製工程を示
した表面形状認識用センサの動作について説明する。図
15に、表面形状認識用センサの動作原理を示す。表面
形状認識用センサが2次元配列したセンサチップに、表
面形状認識対象とする指などの物体を押し付ける。この
とき、凹凸を備えた物体の凹の部分は表面形状認識用セ
ンサには接触しない(図15(a))。一方、上記物体
の凸の部分は、表面形状認識用センサの上部に接触し、
突起状構造体504aに圧力を加える(図15
(b))。このときの圧力の大小に応じて、上部電極1
10aが撓む。なお、ここでは、金属からなる突起状構
造体504aを用いた表面形状認識用センサの場合を例
にして説明する。
【0098】上部電極110aが撓むと、上部電極11
0aと下部電極104aの間に形成されていた静電容量
が増加する。この静電容量の増加分を、図示していない
基板101上の集積回路によって検出する。さらに、静
電容量変化の大小を濃淡データに変換して、表面形状を
検出する。このように動作する中で、外部から大きな圧
力が加わったとき、上部電極110aが下部電極104
aに向けて撓むが、本実施の形態によれば、電極絶縁膜
1201aを備えていることで、上部電極110aと下
部電極104aが接触することが避けられる。従って、
接触による上部電極110aと下部電極104aのショ
ートが回避され、かつ、上部電極110aと下部電極1
04aの金属面の密着が防止できる。
【0099】さらに、電極絶縁膜1201aは誘電体で
あるので、上部電極110aと下部電極104a間に形
成される静電容量変化を増大させることができる。ま
た、電極絶縁膜1201aを適切な厚さに設定し、上部
電極110aの可動深さに上限を与えることで、変形に
伴う上部電極110aの機械的な疲労および破壊を防ぐ
ことができる。
【0100】以上のような利点を実現するための、電極
絶縁膜の設計法についてつぎに説明する。簡単のため、
図16(a)に示すように、上部電極110aの撓む方
向を正に、圧力がかかっていないときの上部電極110
aの中心を原点として、軸を設定する。また、電極絶縁
膜1201aの厚さをtとし、上部電極110aと電極
絶縁膜1201aとの間隔をd−tとする。また、図1
6(b)に示すように、外部からの圧力によって上部電
極110aが撓むときの位置をxとする。
【0101】まず、図17(a),図17(b),図1
7(c)に示すように、上部電極110aの可動可能な
深さd−tを一定として、電極絶縁膜1201aの膜厚
が異なる場合を考える。この状態で、上部電極110a
をx=0からx=d−tの位置まで移動させたときの静
電容量の変化を図17(d)に示す。この図から分かる
ように、電極絶縁膜1201aの膜厚が薄いほど、静電
容量のダイナミックレンジは広い。
【0102】つぎに、図18(a),図18(b),図
18(c)に示すように、電極絶縁膜1201aの膜厚
を一定として、上部電極110aの可動可能な深さを変
えた場合(d1−t<d2−t<d3−t)を考える。こ
の状態で、上部電極110aをx=0から可能な値まで
移動させたときの静電容量の変化を図18(d)に示
す。
【0103】ところで、センサとして働くために、上部
電極は、圧力が加わったときはこの圧力によって変形
し、圧力がないときは元の変形の無い状態に戻る必要が
ある。ある値以下の変形量であれば元の状態に戻る弾性
変形の範囲内だが、ある値を超えると元の状態に戻らな
い塑性変形の範囲になってしまう閾値が、上部電極には
存在する。
【0104】図18において、上記弾性変形と塑性変形
との閾値となる上部電極の移動量をd2−tとすると、
0≦x≦d2−tのときは弾性変形をし、d2−t≦xの
ときは塑性変形をすることになる。従って、上部電極1
10aと電極絶縁膜1201a間の距離が大きくあいて
いるd=d3のような場合でも、センサとして可動を許
容できる範囲は0≦x≦d2−tである。このような理
由から、図18(d)において静電容量のダイナミック
レンジを見ると、最も広いのはd=d2のときであるこ
とが分かる。すなわち、上部電極が弾性変形の範囲内で
最大変形できる場合が、最もダイナミックレンジが大き
い。
【0105】つぎに、電極絶縁膜1201aの膜厚と上
部電極110aの可動可能な深さを一定とし、電極絶縁
膜の誘電率εを変化させたときについて説明する。図1
9(a),図19(b),図19(c)に示すように、
ε3<ε2<ε1と各々異なる誘電率の電極絶縁膜を用い
た場合、これに対応した静電容量のダイナミックレンジ
は図19(d)に示すようになる。つまり、電極絶縁膜
の誘電率が大きいほど、センサにおける静電容量のダイ
ナミックレンジは広い。
【0106】つぎに、電極絶縁膜1201aの形状につ
いて説明する。下部電極104aと電極絶縁膜1201
aは、ともに正方形とし、これらの中心を原点として、
図20(a)に示すように軸を設定する。図20(a)
の下部電極104aと電極絶縁膜1201aの部分を上
から見た状態を図20(b)に示す。下部電極104a
を一辺bの正方形とし、電極絶縁膜1201aを一辺a
の正方形とする。
【0107】このような構成としたとき、aを0から大
きくしていったときの、下部電極104aと上部電極1
10aの間に形成されている静電容量を図20(c)に
示す。0≦a≦bなるa=a1での静電容量は、a=b
での静電容量より小さい。a>bとなるa=a2での静
電容量は、a=bでの静電容量に等しい。しかし、a>
bの領域では、下部電極104aと支持部材106a間
の静電容量が増えてしまうので好ましくない。
【0108】以上の理由から、電極絶縁膜1201a
は、下部電極104aを過不足なく覆うように形成す
る。実際の工程では、完全に合同な形状にするには難し
いので、1μm程度のマージンは考慮するものとする。
図20(a),図20(b),図20(c)では、下部
電極104aの形状として正方形を仮定したが、正方形
でなくとも以上の事実が適用できるのはいうまでもな
い。
【0109】以上説明したことをまとめると、外部の凹
凸の差を増幅して感度よく検出するためには、静電容量
のダイナミックレンジが広い方がよく、このためには、
電極絶縁膜1201aの膜厚をできるだけ薄く形成し、
この形状は下部電極104aと合同な形状にし、上部電
極110aが弾性変形の限界を超えないような位置に電
極絶縁膜1201aの表面を形成すればよい。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上部電極上には、保護膜を介して複数の突起状構造体を
設けるようにしたので、感度を向上させることができる
というすぐれた効果が得られる。また、下部電極上にこ
れと離間して可動可能な上部電極を備えるようにしたの
で、まず、センシングの際に発生する静電気によって静
電破壊されることなどがないなど、本発明の表面形状認
識用センサは、安定性に優れ、高感度で小型化,汎用性
を備えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図2】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図3】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図4】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図5】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図6】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図7】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図8】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図9】 本発明の実施の形態における表面形状認識用
センサの製造過程を示す概略的な工程図である。
【図10】 本発明の実施の形態における表面形状認識
用センサの製造における液状材料を塗布することで封止
を可能にする原理について説明する概略的な断面図であ
る。
【図11】 液状材料を塗布することで封止する場合の
問題点について説明する概略的な断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態における表面形状認識
用センサの製造過程を示す概略的な断面図である。
【図13】 本発明の実施の形態における表面形状認識
用センサの製造過程を示す概略的な断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態における表面形状認識
用センサの製造過程を示す概略的な断面図である。
【図15】 表面形状認識用センサの動作状態を示す概
略的な断面図である。
【図16】 表面形状認識用センサの動作状態を示す概
略的な断面図である。
【図17】 本発明の他の形態における表面形状認識用
センサの、動作状態を説明するための概略的な断面図
(a),(b),(c)と、特性を示すグラフ(d)で
ある。
【図18】 本発明の他の形態における表面形状認識用
センサの、動作状態を説明するための概略的な断面図
(a),(b),(c)と、特性を示すグラフ(d)で
ある。
【図19】 本発明の他の形態における表面形状認識用
センサの、動作状態を説明するための概略的な断面図
(a),(b),(c)と、特性を示すグラフ(d)で
ある。
【図20】 本発明の他の形態における表面形状認識用
センサの、動作状態を説明するための概略的な断面図
(a),平面図(b)と、特性を示すグラフ(c)であ
る。
【図21】 従来よりある表面形状認識用センサの構成
を示す概略的な断面図である。
【図22】 可動する上部電極を備えた表面形状認識用
センサの構成を示す概略的な断面図である。
【符号の説明】
101…基板、101a…層間絶縁膜、102…シード
層(第1の金属膜)、103…レジストパターン(第1
のマスクパターン)、103a…開口部、104…金属
パターン(第1の金属パターン)、104a…下部電
極、105…レジストパターン(第2のマスクパター
ン)、105a…開口部、106…金属パターン(第2
の金属パターン)、106a…支持部材、107…樹脂
膜、107a…開口部、108…シード層、109…レ
ジストパターン、110…金属膜、110a…上部電
極、117…犠牲膜、301…感光性樹脂膜、302…
シートフィルム、311…保護膜、311a…突起部
(突起状構造体)、321…保護回路。
フロントページの続き (72)発明者 重松 智志 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 森村 浩季 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 石井 仁 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 島村 俊重 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開2000−199701(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/28 A61B 5/06 - 5/22

Claims (52)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された層間絶縁膜の
    同一平面に各々が絶縁分離されかつ各々固定配置された
    下部電極、およびこの下部電極上に所定の間隔をあけて
    配置され複数の開口部を備えた金属からなる変形可能な
    板状の上部電極から構成された複数の容量検出素子と、 前記下部電極の周囲に前記下部電極とは絶縁分離されて
    配置され前記下部電極より高く形成されて前記上部電極
    を支持する支持部材と、 前記上部電極上に配置されて前記開口部を塞ぐように形
    成された保護膜と、 この保護膜の前記容量検出素子上の領域に配置された複
    数の突起状構造体と 前記下部電極上に配置された電極絶縁膜と を備え 前記上部電極は、前記電極絶縁膜上に所定の間隔をあけ
    て配置されたものである ことを特徴とする表面形状認識
    用センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表面形状認識用センサに
    おいて、 前記保護膜と前記突起状構造体とは、一体に形成された
    ことを特徴とする表面形状認識用センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の表面形状認識用
    センサにおいて、 前記支持部材は、金属から構成されたものであることを
    特徴とする表面形状認識用センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の表
    面形状認識用センサにおいて、 前記上部電極が弾性変形する範囲において最大の変形を
    したときの前記上部電極中央部の移動量をAとしたと
    き、前記上部電極と前記電極絶縁膜との間隔が前記A以
    下であることを特徴とする表面形状認識用センサ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の表
    面形状認識用センサにおいて、 前記電極絶縁膜は、前記下部電極と略同じ形状に形成さ
    れ、かつ前記下部電極上を覆うように配置されたもので
    あることを特徴とする表面形状認識用センサ。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に形成された層間絶縁膜の
    同一平面に各々が絶縁分離されかつ各々固定配置された
    下部電極、およびこの下部電極上に所定の間隔をあけて
    配置され複数の開口部を備えた金属からなる変形可能な
    板状の上部電極から構成された複数の容量検出素子と、 前記下部電極の周囲に前記下部電極とは絶縁分離されて
    配置され前記下部電極より高く形成されて前記上部電極
    を支持する支持部材と、 前記上部電極上に配置されて前記開口部を塞ぐように形
    成された保護膜と、 この保護膜の前記容量検出素子上の領域に配置された金
    属からなる突起状構造体と、 前記下部電極上に配置された電極絶縁膜と を備え、 前記上部電極は、前記電極絶縁膜上に所定の間隔をあけ
    配置されたものであることを特徴とする表面形状認識
    用センサ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の表面形状認識用センサに
    おいて、 前記突起状構造体は、前記下部電極上の領域に配置され
    ことを特徴とする表面形状認識用センサ。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の表面形状認識用
    センサにおいて、複数の前記突起状構造体が、前記容量検出素子上の領域
    に配置された ことを特徴とする表面形状認識用センサ。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8いずれか1項に記載の表面
    形状認識用センサにおいて、 前記支持部材は、金属から構成されたものであることを
    特徴とする表面形状認識用センサ。
  10. 【請求項10】 請求項〜9いずれか1項に記載の表
    面形状認識用センサにおいて、 前記上部電極が弾性変形する範囲において最大の変形を
    したときの前記上部電極中央部の移動量をAとしたと
    き、前記上部電極と前記電極絶縁膜との間隔が前記A以
    下であることを特徴とする表面形状認識用センサ。
  11. 【請求項11】 請求項いずれか1項に記載の表
    面形状認識用センサにおいて、 前記電極絶縁膜は、前記下部電極と略同じ形状に形成さ
    れ、かつ前記下部電極上を覆うように配置されたもので
    あることを特徴とする表面形状認識用センサ。
  12. 【請求項12】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に保護膜を
    形成する工程と、 前記保護膜上に感光性を有する感光性樹脂膜を形成する
    工程と、 前記感光性樹脂膜に所定のパターンを露光して現像する
    ことで、前記保護膜の前記下部電極上の領域に複数の突
    起状構造体を形成する工程と、 前記犠牲膜を形成する前に、前記下部電極上において前
    記支持部材より低い状態に前記下部電極を覆う第1の絶
    縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜を選択的に除去して前
    記下部電極上に電極絶縁膜を形成する工程と、 を備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  13. 【請求項13】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法に より第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に保護膜を
    形成する工程と、 前記保護膜上に感光性を有する感光性樹脂膜を形成する
    工程と、 前記感光性樹脂膜に所定のパターンを露光して現像する
    ことで、前記保護膜の前記下部電極上の領域に複数の突
    起状構造体を形成する工程と、 前記第1の金属パターンを形成した後、前記第1の金属
    パターン上にこの金属パターンを覆うように第1の絶縁
    膜を形成し、前記第1のマスクパターンを除去して前記
    第1の金属パターン上の電極絶縁膜を形成し、この後、
    前記第2のマスクパターンを形成する工程とを備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  14. 【請求項14】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に保護膜を
    形成する工程と、 前記保護膜上に感光性を有する感光性樹脂膜を形成する
    工程と、 前記感光性樹脂膜に所定のパターンを露光して現像する
    ことで、前記保護膜の前記下部電極上の領域に複数の突
    起状構造体を形成する工程と 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターン上にこの第1の金属パターンを覆うように第
    1の絶縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜を選択的に除去
    して前記第1の金属パターン上に電極絶縁膜を形成し、
    前記電極絶縁膜を形成した後、前記第2のマスクパター
    ンを形成する工程と を備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項12〜14いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記上部電極上に転写により前記保護膜を形成すること
    を特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記保護膜を転写する工程は、前記転写の方法としてS
    TP法を用いることを特徴とする表面形状認識用センサ
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記下部電極を形成する工程は、前記半導体基板上に第
    1の金属膜を形成する工程と、この第1の金属膜上にパ
    ターニングされた第1のレジストを形成する工程と、こ
    の第1のレジストの開口部に前記下部電極を形成する工
    程と、前記第1のレジストを除去する工程とからなり、 前記支持部材を形成する工程は、前記第1の金属膜上に
    パターニングされた第2のレジストを形成する工程と、
    この第2のレジストの開口部に前記支持部材を形成する
    工程と、前記第2のレジストを除去する工程と、前記下
    部電極,支持部材をマスクとして前記第1の金属膜をエ
    ッチングする工程とからなり、 前記上部電極を形成する工程は、前記下部電極,支持部
    材上に犠牲膜を形成する工程と、前記支持部材上の犠牲
    膜を除去して前記支持部材を露出させる工程と、前記支
    持部材及び犠牲膜上に第2の金属膜を形成する工程と、
    この第2の金属膜上にパターニングされた第3のレジス
    トを形成する工程と、この第3のレジストの開口部に前
    記上部電極を形成する工程と、前記第3のレジストを除
    去する工程と、前記上部電極をマスクとして前記第2の
    金属膜をエッチングする工程と、前記犠牲膜を除去する
    工程とからなり、 前記保護膜を転写する工程は、STP法により前記上部
    電極上に前記保護膜を転写する工程からなり、 前記感光性樹脂膜を形成する工程は、感光性の樹脂膜を
    前記保護膜上に塗布する工程からなり、 前記感光性樹脂膜を突起状構造体に加工する工程は、前
    記感光性樹脂膜の一部を露光する工程と、露光後現像す
    る工程とからなることを特徴とする表面形状認識用セン
    サの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記犠牲膜は、ポリイミドからなる樹脂であることを特
    徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記犠牲膜は、ポリベンゾオキサゾール前駆体からなる
    樹脂であることを特徴とする表面形状認識用センサの製
    造方法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記犠牲膜の除去は、前記犠牲膜を加熱すると共にオゾ
    ン雰囲気に曝すことで行うことを特徴とする表面形状認
    識用センサの製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項1〜20いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記下部電極,支持部材,および上部電極は、金から構
    成したものであることを特徴とする表面形状認識用セン
    サの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項1〜21いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記犠牲膜および前記支持部材上に、前記支持部材の側
    壁より前記開口部が離間した状態で前記上部電極を形成
    し、 前記犠牲膜を除去した後、前記上部電極の上に液状の材
    料を塗布して塗布膜を形成し、これを固化することで前
    記上部電極の上に保護膜を形成して前記開口部を塞ぐこ
    とを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法
  23. 【請求項23】 請求項22記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記塗布膜の形成では、前記塗布膜が前記基板より力の
    作用する側に配置された状態として前記塗布膜を固化す
    ることを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法
  24. 【請求項24】 請求項23記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記塗布膜の形成では、前記塗布膜が前記基板より下方
    に配置された状態として前記塗布膜を固化することを特
    徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項22記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記塗布膜を形成したときの前記開口部以外の領域にお
    ける前記塗布膜の膜厚をtとし、 前記上部電極と前記下部電極との間に形成された空間の
    外部と前記開口部との境界における前記開口部の断面積
    をaとし、 前記空間と前記開口部との境界における開口部の断面の
    周囲の長さをbとし、 前記開口部の内部の体積をcとし、 前記空間と前記開口部との境界における、前記塗布膜の
    前記開口部に進入した部分と前記開口部の側壁との間の
    表面張力の大きさをdとし、 前記塗布膜の密度をeとし、 重力加速度をgとすると、 (c+a×t)×e×g≦b×d の関係が満たされていることを特徴とする表面形状認識
    用センサの製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項22記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記犠牲膜上およびこの前記犠牲膜の周囲にかけて金を
    メッキすることで前記上部電極を形成し、 ポリイミドから構成され液状の材料を塗布して前記塗布
    膜を形成することを特徴とする表面形状認識用センサの
    製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 感光性を有するポリイミドから構成された液状の材料を
    塗布して前記塗布膜を形成し、 フォトリソグラフィによって前記塗布膜の前記開口部の
    周辺以外の領域を除去して残った部分を固化すること
    で、前記上部電極の前記開口部の領域上に保護膜を形成
    して前記開口部を塞ぐことを特徴とする表面形状認識用
    センサの製造方法。
  28. 【請求項28】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に感光性を
    有する感光性樹脂膜を形成する工程と、 前記感光性樹脂膜に所定のパターンを露光して現像する
    ことで、前記上部電極を覆う保護膜と、この保護膜の前
    記下部電極上の領域に配置された複数の突起状構造体と
    を同時に形成する工程と、 前記犠牲膜を形成する前に、前記下部電極上において前
    記支持部材より低い状態に前記下部電極を覆う第1の絶
    縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜を選択的に除去して前
    記下部電極上に電極絶縁膜を形成する工程とを備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  29. 【請求項29】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に感光性を
    有する感光性樹脂膜を形成する工程と、 前記感光性樹脂膜に所定のパターンを露光して現像する
    ことで、前記上部電極を覆う保護膜と、この保護膜の前
    記下部電極上の領域に配置された複数の突起状構造体と
    を同時に形成する工程と、 前記第1の金属パターンを形成した後、前記第1の金属
    パターン上にこの金属パターンを覆うように第1の絶縁
    膜を形成し、前記第1のマスクパターンを除去して前記
    第1の金属パターン上の電極絶縁膜を形成し、この後、
    前記第2のマスクパターンを形成する工程と、 を備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  30. 【請求項30】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に感光性を
    有する感光性樹脂膜を形成する工程と、 前記感光性樹脂膜に所定のパターンを露光して現像する
    ことで、前記上部電極を覆う保護膜と、この保護膜の前
    記下部電極上の領域に配置された複数の突起状構造体と
    を同時に形成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターン上にこの第1の金属パターンを覆うように第
    1の絶縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜を選択的に除去
    して前記第1の金属パターン上に電極絶縁膜を形成し、
    前記電極絶縁膜を形成した後、前記第2のマスクパター
    ンを形成する工程とを備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項28〜30いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記上部電極上に転写により前記感光性樹脂膜を 形成す
    ることを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記感光性樹脂膜を転写する工程は、前記転写の方法と
    してSTP法を用いることを特徴とする表面形状認識用
    センサの製造方法。
  33. 【請求項33】 請求項31または32記載の表面形状
    認識用センサの製造方法において、前記下部電極を形成する工程は、前記半導体基板上に第
    1の金属膜を形成する工程と、この第1の金属膜上にパ
    ターニングされた第1のレジストを形成する工程と、こ
    の第1のレジストの開口部に前記下部電極を形成する工
    程と、前記第1のレジストを除去する工程とからなり、 前記支持部材を形成する工程は、前記第1の金属膜上に
    パターニングされた第2のレジストを形成する工程と、
    この第2のレジストの開口部に前記支持部材を形成する
    工程と、前記第2のレジストを除去する工程と、前記下
    部電極,支持部材をマスクとして前記第1の金属膜をエ
    ッチングする工程とからなり、 前記上部電極を形成する工程は、前記下部電極,支持部
    材上に犠牲膜を形成する工程と、前記支持部材上の犠牲
    膜を除去して前記支持部材を露出させる工程と、前記支
    持部材及び犠牲膜上に第2の金属膜を形成する工程と、
    この第2の金属膜上にパターニングされた第3のレジス
    トを形成する工程と、この第3のレジストの開口部に前
    記上部電極を形成する工程と、前記第3のレジストを除
    去する工程と、前記上部電極をマスクとして前記第2
    金属膜をエッチングする工程と、前記犠牲膜を除去する
    工程とからなり、 前記感光性樹脂膜を転写する工程は、感光性の樹脂膜を
    STP法により前記上部電極上に転写する工程からな
    り、 前記保護膜とこの上の複数の突起状構造体とを形成する
    工程は、前記感光性樹脂膜の一部を露光する工程と、露
    光後現像する工程とからなる ことを特徴とする表面形状
    認識用センサの製造方法。
  34. 【請求項34】 請求項28〜33いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、前記犠牲膜は、ポリイミドからなる樹脂である ことを特
    徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  35. 【請求項35】 請求項34記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記犠牲膜は、ポリベンゾオキサゾール前駆体からなる
    樹脂であることを特徴とする表面形状認識用センサの製
    造方法。
  36. 【請求項36】 請求項28〜35いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記犠牲膜の除去は、前記犠牲膜を加熱すると共にオゾ
    ン雰囲気に曝すことで行うことを特徴とする表面形状認
    識用センサの製造方法。
  37. 【請求項37】 請求項28〜35いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記下部電極,支持部材,および上部電極は、金から構
    成したものであることを特徴とする表面形状認識用セン
    サの製造方法。
  38. 【請求項38】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に保護膜を
    形成する工程と、 前記保護膜上に第2の金属膜を形成する工程と、 前記第2の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第3
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第3のマスクパターンの開口部底部に露出した第2
    の金属膜表面にメッキ法により第3の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第3のマスクパターンを除去した後、前記第3の金
    属パターンをマスクとして前記第2の金属膜をエッチン
    グ除去し、前記第2の金属膜および前記第3の金属パタ
    ーンからなる突起状構造体を形成する工程と、 前記犠牲膜を形成する前に、前記下部電極上において前
    記支持部材より低い状態に前記下部電極を覆う第1の絶
    縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜を選択的に除去して前
    記下部電極上に電極絶縁膜を形成する工程とを備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を形成する ことを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  39. 【請求項39】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に保護膜を
    形成する工程と、 前記保護膜上に第2の金属膜を形成する工程と、 前記第2の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第3
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第3のマスクパターンの開口部底部に露出した第2
    の金属膜表面にメッキ法により第3の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第3のマスクパターンを除去した後、前記第3の金
    属パターンをマスクとして前記第2の金属膜をエッチン
    グ除去し、前記第2の金属膜および前記第3の金属パタ
    ーンからなる突起状構造体を形成する工程と、 前記第1の金属パターンを形成した後、前記第1の金属
    パターン上にこの金属パターンを覆うように第1の絶縁
    膜を形成し、前記第1のマスクパターンを除去して前記
    第1の金属パターン上の電極絶縁膜を形成し、この後、
    前記第2のマスクパターンを形成する工程とを備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を 形成することを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  40. 【請求項40】 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、 前記第1の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第1
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第1のマスクパターンの開口部底部に露出した第1
    の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンの周囲に配置された開口部を備えた第2のマ
    スクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属
    パターン 上に形成する工程と、 前記第2のマスクパターンの開口部底部に露出した前記
    第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターン
    を前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、 前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターンおよび第2の金属パターンをマスクとして前
    記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜
    および前記第1の金属パターンからなる下部電極と前記
    第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなる支
    持部材とを形成する工程と、 前記下部電極を覆いかつ前記支持部材上部が露出するよ
    うに前記層間絶縁膜上に犠牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜および前記支持部材上に複数の開口部を備え
    た上部電極を形成する工程と、 前記上部電極を形成した後で、前記開口部を介して前記
    犠牲膜のみを選択的に除去する工程と、 前記犠牲膜を除去した後で、前記上部電極上に保護膜を
    形成する工程と、 前記保護膜上に第2の金属膜を形成する工程と、 前記第2の金属膜上に所定の領域に開口部を備えた第3
    のマスクパターンを形成する工程と、 前記第3のマスクパターンの開口部底部に露出した第2
    の金属膜表面にメッキ法により第3の金属パターンを形
    成する工程と、 前記第3のマスクパターンを除去した後、前記第3の金
    属パターンをマスクとして前記第2の金属膜をエッチン
    グ除去し、前記第2の金属膜および前記第3の金属パタ
    ーンからなる突起状構造体を形成する工程と、 前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金
    属パターン上にこの第1の金属パターンを覆うように第
    1の絶縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜を選択的に除去
    して前記第1の金属パターン上に電極絶縁膜を形成し、
    前記電極絶縁膜を形成した後、前記第2のマスクパター
    ンを形成する工程とを備え、 前記下部電極と前記上部電極から構成された複数の容量
    検出素子を 形成することを特徴とする表面形状認識用セ
    ンサの製造方法。
  41. 【請求項41】 請求項38〜40いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記上部電極上に転写により前記保護膜を形成すること
    を特徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  42. 【請求項42】 請求項41記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記保護膜を転写する工程は、前記転写の方法としてS
    TP法を用いる ことを特徴とする表面形状認識用センサ
    の製造方法。
  43. 【請求項43】 請求項38〜42いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記犠牲膜は、ポリイミドからなる樹脂であることを特
    徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  44. 【請求項44】 請求項43記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記犠牲膜は、ポリベンゾオキサゾール前駆体からなる
    樹脂であることを特徴とする表面形状認識用センサの製
    造方法。
  45. 【請求項45】 請求項38〜44いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記犠牲膜の除去は、前記犠牲膜を加熱すると共にオゾ
    ン雰囲気に曝すことで行うことを特徴とする表面形状認
    識用センサの製造方法。
  46. 【請求項46】 請求項38〜45いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記下部電極,支持部材,および上部電極は、金から構
    成したものであることを特徴とする表面形状認識用セン
    サの製造方法。
  47. 【請求項47】 請求項38〜46いずれか1項に記載
    の表面形状認識用センサの製造方法において、 前記犠牲膜および前記支持部材上に、前記支持部材の側
    壁より前記開口部が離間した状態で前記上部電極を形成
    し、 前記犠牲膜を除去した後、前記上部電極の上に液状の材
    料を塗布して塗布膜を形成し、これを固化することで前
    記上部電極の上に保護膜を形成して前記開口部を塞ぐ
    とを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法
  48. 【請求項48】 請求項47記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記塗布膜の形成では、前記塗布膜が前記基板より力の
    作用する側に配置された状態として前記塗布膜を固化す
    ことを特徴とする表面形状認識用センサの製造方法
  49. 【請求項49】 請求項48記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記塗布膜の形成では、前記塗布膜が前記基板より下方
    に配置された状態として前記塗布膜を固化することを特
    徴とする表面形状認識用センサの製造方法。
  50. 【請求項50】 請求項4記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記塗布膜を形成したときの前記開口部以外の領域にお
    ける前記塗布膜の膜厚をtとし、 前記上部電極と前記下部電極との間に形成された空間の
    外部と前記開口部との境界における前記開口部の断面積
    をaとし、 前記空間と前記開口部との境界における開口部の断面の
    周囲の長さをbとし、 前記開口部の内部の体積をcとし、 前記空間と前記開口部との境界における、前記塗布膜の
    前記開口部に進入した部分と前記開口部の側壁との間の
    表面張力の大きさをdとし、 前記塗布膜の密度をeとし、 重力加速度をgとすると、 (c+a×t)×e×g≦b×d の関係が満たされている ことを特徴とする表面形状認識
    用センサの製造方法。
  51. 【請求項51】 請求項47記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、 前記犠牲膜上およびこの前記犠牲膜の周囲にかけて金を
    メッキすることで前記上部電極を形成し、 ポリイミドから構成され液状の材料を塗布して前記塗布
    膜を形成する ことを特徴とする表面形状認識用センサの
    製造方法。
  52. 【請求項52】 請求項51記載の表面形状認識用セン
    サの製造方法において、感光性を有するポリイミドから構成された液状の材料を
    塗布して前記塗布膜を形成し、 フォトリソグラフィによって前記塗布膜の前記開口部の
    周辺以外の領域を除去して残った部分を固化すること
    で、前記上部電極の前記開口部の領域上に保護膜を形成
    して前記開口部を塞ぐ ことを特徴とする表面形状認識用
    センサの製造方法。
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