JP3683825B2 - 表面形状認識用センサチップおよびこの製造方法 - Google Patents

表面形状認識用センサチップおよびこの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間の指紋や動物の鼻紋など微細な凹凸を有する表面形状を感知するために用いられる表面形状認識用センサチップおよびこの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報化社会の進展と現代社会の環境において、セキュリティ技術に対する関心が高まっている。例えば、情報化社会では、電子現金化などのシステム構築のための本人認証技術が、重要な鍵となっている。また、盗難やクレジットカードなどが不正に利用されることを防ぐための認証技術についても、研究開発が活発になっているのが実情である(例えば、清水 良真 他、個人認証機能付きICカードに関する一検討、信学技法、Technical report of IEICE OFS92-32,P25 30(1992))。
【0003】
認証方式は、指紋や音声など種々あるが、中でも、指紋認証技術については、これまで多くの技術開発がなされている。指紋の認証方式としては、光学的な読み取り方式と、人間の電気特性の利用および指紋の凹凸を検出して電気的信号に置き換える方式とに大別される。
光学的に読み取る方式は、主に光の反射とイメージセンサ(CCD)を用いて指紋データを読み込み、照合を行う方式である(例えば、井垣誠吾他、個人照合方法および装置,特開昭61−221883号公報)。また、圧電薄膜を利用して指紋の凹凸による圧力差を読み取る方式も開発されている(例えば、住原正則他、指紋センサ,特開平5−61965号公報)。
【0004】
また、感圧シート用いて抵抗変化量を検出する、または容量変化量を検出することで、皮膚の接触により生じる電気特性の変化を電気信号の分布に置き換えて指紋を検出する認証方式も提案されている(例えば、逸見和弘他、表面形状センサ、並びにそれを用いた個体認証装置及び被起動型システム,特開平7−168930号公報)。
しかしながら、以上に示した従来の技術において、まず、光学的に読み取る方式は、小型化,汎用化が難しく、用途が限定されてしまう。また、感圧シートなどを用いて指紋の凹凸を感知する方式では、素材が特殊であることや、加工性の難しさから、実用化が難しいことや信頼性に乏しいことが考えられる。
【0005】
一方、「Marco Tartagni」等は、LSI製造技術を用いて容量型の指紋センサを開発した(Marco Tartagni and Robert Guerrieri,A 390 dpi Live Fingerprint Imager Based on Feedback Capacitive Sensing Scheme,1997 IEEE International Solid-State Circuits Conference,p200 201(1997))。
この指紋センサは、小さな容量検出センサをLSI上に2次元に配列したセンサチップにより、帰還静電容量方式を利用して皮膚の凹凸パターンを検出する方式である。上記容量検出センサは、従来の光学式に比較し、特殊なインタフェースが不要なことや、小型化が可能なことが特徴である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの報告では、指紋センサ自体の開発が主であり、実際に使用するための実装時の指紋センサ構造については論議されていなかったのが実体である。指紋センサチップを実装する場合、信頼性の観点からボンディング部を保護するための保護材を目的の箇所に塗布する技術は、特に不可欠である。
ところが、この技術に用いる塗布液が流動し、指紋センサチップの検出を行う領域(センサ領域)が被覆されるという問題がある。このようにセンサ領域が被覆されてしまうと、この指紋センサチップは不良となる。したがって、保護材を塗布するときの流動による問題を回避する開発が望まれている。
【0007】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、指紋などの表面形状を認識するための表面形状認識用センサチップを、より高い歩留りで実装できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の表面形状認識用センサチップは、基板上の層間絶縁膜上のセンサ領域内に配置されかつ各々が絶縁分離された複数のセンサ電極と、層間絶縁膜上にセンサ電極を覆ってセンサ領域を含む領域に形成された絶縁保護膜と、センサ電極とは絶縁分離された層間絶縁膜上のセンサ領域内に配置され、かつ一部は絶縁保護膜とともに1つの表面を形成し、センサ領域外で所定の固定電位が与えられる外部接続端子に接続されたアース電極と、外部接続端子より内側で、絶縁保護膜より所定距離離れて絶縁保護膜を囲うように基板上に形成された枠状の土手と、認識対象の一部が絶縁保護膜の表面に接触したときにセンサ電極とこれに対向する認識対象表面との間に形成された容量を検出する集積回路からなり、基板上の層間絶縁膜下に配置された容量検出手段とを備えたものである。
この発明によれば、表面形状認識用センサチップを実装するときに、外部接続端子上に形成する保護材の流動が、土手の部分で停止する。
【0009】
上記発明において、土手は、アース電極と同一の材料から構成されたものである。また、土手は、絶縁保護膜と同一の材料から構成されたものである。
【0010】
本発明の他の形態における表面形状認識用センサチップは、基板上の層間絶縁膜上のセンサ領域内に配置されかつ各々が絶縁分離された複数のセンサ電極と、層間絶縁膜上にセンサ電極を覆ってセンサ領域を含む領域に形成された絶縁保護膜と、センサ電極とは絶縁分離された層間絶縁膜上のセンサ領域内に配置され、かつ一部は絶縁保護膜とともに1つの表面を形成し、センサ領域外で所定の固定電位が与えられる外部接続端子に接続されたアース電極と、絶縁保護膜の周縁部より所定距離内側で、センサ領域より外側に形成された枠状の溝と、認識対象の一部が絶縁保護膜の表面に接触したときにセンサ電極とこれに対向する認識対象表面との間に形成された容量を検出する集積回路からなり、基板上の層間絶縁膜下に配置された容量検出手段とを備え、外部接続端子は、絶縁保護膜より外側に形成されたものである。
この発明によれば、表面形状認識用センサチップを実装するときに、外部接続端子上に形成する保護材の流動が、枠状の溝の部分で停止する。
【0011】
前述した発明において、アース電極は格子状に形成され、この格子状に形成されたアース電極の升の中央にセンサ電極が配置されているものである。
【0012】
本発明の表面形状認識用センサチップの製造方法は、半導体基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、所定の領域に複数の第1の開口部を備えた第1のマスクパターンを第1の金属膜上のセンサ領域内に形成する工程と、第1の開口部底部に露出した第1の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形成する工程と、第1のマスクパターンを除去した後、第1の金属パターンの周囲に配置された第2の開口部、およびセンサ領域の外側にセンサ領域を囲うように配置された溝状の第3の開口部を備えた第2のマスクパターンを第1の金属膜および第1の金属パターン上に形成する工程と、第2の開口部および第3の開口部の底部に露出した第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターンおよび第3の金属パターンを第1の金属パターンより厚く形成する工程と、第2のマスクパターンを除去した後、第1の金属パターン,第2の金属パターン,および第3の金属パターンをマスクとして第1の金属膜をエッチング除去し、第1の金属膜および第1の金属パターンからなるセンサ電極と第1の金属膜および第2の金属パターンからなるアース電極と第1の金属膜および第3の金属パターンからなる枠状の土手とを形成する工程と、土手の内側で土手より所定の距離離間して、センサ領域を含む領域内の層間絶縁膜に、センサ電極を覆いかつアース電極上部が露出するように絶縁保護膜を形成する工程と、土手の外側に配置され、アース電極に接続して所定の固定電位が与えられる外部接続端子を形成する工程とを少なくとも備え、センサ電極から構成された複数の容量検出素子を形成するものである。
【0013】
本発明の他の形態における表面形状認識用センサチップの製造方法は、半導体基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、所定の領域に複数の第1の開口部を備えた第1のマスクパターンを第1の金属膜上のセンサ領域内に形成する工程と、第1の開口部底部に露出した第1の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形成する工程と、第1のマスクパターンを除去した後、第1の金属パターンの周囲に配置された第2の開口部を備えた第2のマスクパターンを第1の金属膜および第1の金属パターン上に形成する工程と、第2の開口部の底部に露出した第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターンを第1の金属パターンより厚く形成する工程と、第2のマスクパターンを除去した後、第1の金属パターン,第2の金属パターンをマスクとして第1の金属膜をエッチング除去し、第1の金属膜および第1の金属パターンからなるセンサ電極と第1の金属膜および第2の金属パターンからなるアース電極とを形成する工程と、センサ領域を含む領域内の層間絶縁膜に、センサ電極を覆いかつアース電極上部が露出し、加えてセンサ領域の外側に枠状の溝を備えた絶縁保護膜を形成する工程と、絶縁保護膜の外側に配置され、アース電極に接続して所定の固定電位が与えられる外部接続端子を形成する工程とを少なくとも備え、センサ電極から構成された複数の容量検出素子を形成するものである。
【0014】
上記発明において、絶縁保護膜は、感光性を有する樹脂から構成され、この感光性を有する樹脂をフォトリソグラフィ技術により加工することで枠状の溝を形成する。また、枠状の溝は、底部に層間絶縁膜が露出しているものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
<実施の形態1>
図1,図2は、本発明の実施の形態における表面形状認識用センサチップの製造方法を説明する工程図である。以下、これら図1,図2を用いて、製造方法について説明する。まず、図1(a)に示すように、シリコンなどの半導体材料からなる基板101上に、層間絶縁膜101aを形成する。層間絶縁膜101a下の基板101上には、図示していないが、検出回路などの他の集積回路が形成され、複数の配線からなる配線構造を備えている。
【0016】
層間絶縁膜101aを形成した後、まず、蒸着法により膜厚0.1μmのチタン膜と膜厚0.1μmの金膜との2層膜からなるシード層102を形成する。
つぎに、図1(b)に示すように、シード層102上に開口部103aを備えた膜厚5μm程度のレジストパターン103を形成する。レジストパターン103は、公知のフォトリソグラフィ技術により形成する。レジストパターン103を形成したら、開口部103aに露出しているシード層102上に、電解メッキにより金のメッキ膜からなる金属パターン104aを、膜厚1μm程度に形成する。
【0017】
つぎに、レジストパターン103を除去した後、図1(c)に示すように、新たに開口部105a,105bを備えた膜厚5μm程度のレジストパターン105を形成する。このとき、レジストパターン105により金属パターン104aを覆うようにする。レジストパターン105を形成したら、開口部105a,105bに露出しているシード層102上に、電解メッキにより金のメッキ膜からなる金属パターン106a,106bを、膜厚3μm程度に形成する。
【0018】
この結果、図1(d)の平面図に示すように、表面形状認識用センサチップ100の基板101のセンサ領域151内に、複数の金属パターン104aと格子状の金属パターン106aが形成され、センサ領域151の周囲を囲うように、枠状の金属パターン106bが形成された状態が得られる。金属パターン104aは、以降に示すように、センサ電極となり、格子状の金属パターン106aは、アース電極となる。また、枠状の金属パターン106bより外側の領域に、ここでは図示していない外部接続端子(パッド)が形成される。なお、図1(a)〜(c)および図2,〜図5に示す断面図は、図1(d)のX−X’線における部分的な断面を示したものである。
【0019】
つぎに、レジストパターン105を除去した後、図2(a)に示すように、枠状の金属パターン106bより外側に、パッドとなる複数の金属パターン108aを形成し、この後、各金属パターンをマスクとして、シード層102を選択的にエッチングする。このエッチングでは、まず、ヨウ素,ヨウ化アンモニウム,水,エタノールからなるエッチング液を用い、シード層102上層の金を選択的に除去する。次いで、HF系のエッチング液を用い、シード層102下層のチタンを選択的に除去する。なお、金のウエットエッチングでは、エッチング速度が毎分0.05μmである。
【0020】
この結果、図2(b)に示すように、層間絶縁膜101a上に、上層が金からなるセンサ電極104と、このセンサ電極104とは絶縁分離されたアース電極106とが形成される。このアース電極106は、例えば、図1(d)の平面図にも示したように、層間絶縁膜101a上に格子状に形成されたものである。また、格子状のアース電極106で囲まれた領域の中心部に、複数のセンサ電極104が配置されている。
また、複数のセンサ電極104が配置されたセンサ領域の外側には、センサ領域を囲うように枠状の土手116が形成され、土手116の外側には、複数の外部接続端子(パッド)108が配置されている。
【0021】
つぎに、図2(c)に示すように、センサ電極104およびアース電極106を覆うように、層間絶縁膜101a上に感光性を有する樹脂膜107を、回転塗布により形成する。樹脂膜107は、以降に示す現像処理で除去される程度の膜が、アース電極106上に形成される程度の膜厚に形成する。樹脂膜107は、ポジ型の感光性を有し、例えば、ポリアミド,ポリアミド酸,ポリベンゾオキサゾール(もしくはこの前駆対)などのベース樹脂にポジ型感光剤を付加したものである。
【0022】
形成した樹脂膜107には、約120℃としたホットプレート上に基板101を約4分間程度載置することで、加熱処理を施す。
次いで、公知のフォトリソグラフィ技術により、前述したセンサ領域を含む土手116の内側の領域を遮光し、これより外側の領域に露光を行い、引き続いて現像処理を行う。この後、約310℃の温度の加熱処理を施し、樹脂膜107を熱硬化させ、図2(d)に示すように、土手116の内側の領域が絶縁保護膜117で覆われた状態とする。なお、この現像処理により、樹脂膜107は上部の一部が溶解し、アース電極106上部が絶縁保護膜117上に露出した状態となる。
【0023】
この後、図2(e)に示すように、実装基板210上に表面形状認識用センサチップ100を実装する。この実装では、表面形状認識用センサチップ100の基板101端部に配置されたパッド108と、実装基板210のピン211とをワイヤ212で接続し、ワイヤ212を保護するために樹脂からなる保護材213を形成する。
ここで、前述したように、本実施の形態における表面形状認識用センサチップ100は、最外周に複数のパッド108を備え、これらの内側のセンサ領域151との間、すなわちセンサ領域の外側に、土手116を備えるようにした。
【0024】
したがって、保護材213を形成するために、樹脂の塗布液をワイヤ212上部より滴下するとき、滴下した塗布液が土手116より表面形状認識用センサチップ100の内側に流れ込むことが抑制されるようになる。この結果、本実施の形態によれば、表面形状認識用センサチップ100を実装するときに、形成された保護材213によりセンサ領域151が覆われることが無くなる。
【0025】
なお、図示していないが、層間絶縁膜101a下には、センサ電極104に接続する配線が形成され、この配線に接続してセンサ電極104に形成される容量を検出する容量検出回路が形成されている。この容量検出回路は、センサ電極104毎に用意され、センサ電極104と認識対象との間に形成される容量を検出する。また、各容量検出回路の出力は、やはり図示していない処理手段により処理され、各センサ電極104に形成された容量を濃淡に変換した画像データに変換される。この画像データの入出力は、所定のパッド108を介して行われる。
【0026】
また、アース電極106は、層間絶縁膜101a下に形成された図示していない配線により、所定のパッド108に導通している。アース電極106に接続するパッド108は、例えば、接地線に接続するようにしても良く、また、所定の固定電位が与えられる状態としても良い。
【0027】
このように構成された、表面形状認識用センサチップ100では、センサ領域151内の絶縁保護膜117上に指の先端部が接触すると、接触した指の指紋形状に応じて各センサ電極104上に形成される容量が変化する。この指紋形状に応じた各々のセンサ電極104上に形成される容量の変化に対応して濃淡データを付ければ、指紋の形状が再現できる。
また、絶縁保護膜117の表面に指が接触したときに発生する静電気は、アース電極106に流れるようになり、層間絶縁膜101a下に配置した各回路(図示せず)に対する静電気の影響を抑制できるようになる。
【0028】
<実施の形態2>
つぎに、本発明の他の実施の形態について説明する。図3,図4は、本発明の他の形態における表面形状認識用センサチップの製造方法を説明する工程図である。以下、これら図3,図4を用いて、製造方法について説明する。まず、図3(a)に示すように、シリコンなどの半導体材料からなる基板101上に、層間絶縁膜101aを形成する。層間絶縁膜101a下の基板101上には、図示していないが、検出回路などの他の集積回路が形成され、複数の配線からなる配線構造を備えている。
【0029】
層間絶縁膜101aを形成した後、まず、蒸着法により膜厚0.1μmのチタン膜と膜厚0.1μmの金膜との2層膜からなるシード層102を形成する。
つぎに、図3(b)に示すように、シード層102上に開口部103aを備えた膜厚5μm程度のレジストパターン103を形成する。レジストパターン103は、公知のフォトリソグラフィ技術により形成する。レジストパターン103を形成したら、開口部103aに露出しているシード層102上に、電解メッキにより金のメッキ膜からなる金属パターン104aを、膜厚1μm程度に形成する。ここまでは、前述した実施の形態と同様である。
【0030】
つぎに、レジストパターン103を除去した後、図3(c)に示すように、開口部305aを備えた膜厚5μm程度のレジストパターン305を形成する。このとき、レジストパターン305により金属パターン104aを覆うようにする。レジストパターン305を形成したら、開口部305aに露出しているシード層102上に、電解メッキにより金のメッキ膜からなる金属パターン106aを、膜厚3μm程度に形成する。
この結果、基板101上には、複数の金属パターン104aと格子状の金属パターン106aが形成される。
【0031】
つぎに、レジストパターン305を除去した後、前述した実施の形態の図2(a)〜図2(b)と同様にし、層間絶縁膜101a上に、上層が金からなるセンサ電極104とこのセンサ電極104とは絶縁分離されたアース電極106とを形成し、また、パッド108を形成する。ただし、本実施の形態のこの段階では、図2(b)に示した土手116は形成されない。
【0032】
つぎに、図4(a)に示すように、センサ電極104およびアース電極106を覆うように、層間絶縁膜101a上に感光性を有する樹脂膜107を、回転塗布により形成する。樹脂膜107は、以降に示す現像処理で除去される程度の膜が、アース電極106上に形成される程度の膜厚に形成する。形成した樹脂膜107には、約120℃としたホットプレート上に基板101を約4分間程度載置することで、加熱処理を施す。
【0033】
次いで、公知のフォトリソグラフィ技術により、前述したセンサ領域を含む所定の領域と、この領域より一定の間隔をあけた外側の枠状の領域を遮光し、これらの間の領域と枠状の領域の外側の領域に露光を行い、引き続いて現像処理を行う。この後、約310℃の温度の加熱処理を施し、樹脂膜107を熱硬化させ、図4(b)に示すように、センサ領域が絶縁保護膜127で覆われ、また、枠状の土手126が、絶縁保護膜127の領域の外側に配置された状態とする。
【0034】
土手126は、上記フォトリソグラフィにおいて、枠状に遮光した領域が現像により残ることで形成されるものである。なお、この現像処理により、樹脂膜107は上部の一部が溶解し、アース電極106上部が絶縁保護膜127上に露出した状態となる。
なお、図4(b)では、土手126を絶縁保護膜127と分離した状態で形成するようにしたが、これに限るものではない。土手126と絶縁保護膜127との間に、枠状の溝が形成されていればよく、この溝の底部で土手126と絶縁保護膜127とがつながっている状態でも良い。言い換えると、図4(b)の土手126部分にまで絶縁保護膜が形成され、この絶縁保護膜の周縁部より所定の距離離れた内側に、枠状の溝が形成されている状態であっても良い。
【0035】
この後、図4(c)に示すように、実装基板210上に表面形状認識用センサチップ100を実装する。この実装では、図2(e)に示した状態と同様に、表面形状認識用センサチップ100の基板101端部に配置されたパッド108と、実装基板210のピン211とをワイヤ212で接続し、ワイヤ212を保護するために樹脂からなる保護材213を形成する。
ここで、前述したように、本実施の形態における表面形状認識用センサチップ100は、最外周に複数のパッド108を備え、これらの内側のセンサ領域151との間、すなわちセンサ領域の外側に、土手126を備えるようにした。
【0036】
したがって、保護材213を形成するために、樹脂の塗布液をワイヤ212上部より滴下するとき、滴下した塗布液が土手126より表面形状認識用センサチップ100の内側に流れ込むことが抑制されるようになる。この結果、本実施の形態においても、表面形状認識用センサチップ100を実装するときに、形成された保護材213によりセンサ領域151が覆われることが無くなる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、センサ領域の外側に、土手や溝を形成するようにしたので、実装時の保護材を塗布するときの流動により、センサ領域が保護材で被覆されるという不良を抑制できるようになり、指紋などの表面形状を認識するための表面形状認識用センサチップを、より高い歩留りで実装できるようになるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における表面形状認識用センサチップの製造方法を説明するための工程図である。
【図2】 図1に続く、表面形状認識用センサチップの製造方法を説明するための工程図である。
【図3】 本発明の他の形態における表面形状認識用センサチップの製造方法を説明するための工程図である。
【図4】 図3に続く、表面形状認識用センサチップの製造方法を説明するための工程図である。
【符号の説明】
100…表面形状認識用センサチップ、101…基板、101a…層間絶縁膜、102…シード層、103…レジストパターン、103a…開口部、104…金属パターン、104a…下部電極、105…レジストパターン、105a,105b…開口部、106a,106b…金属パターン、106…アース電極、107…樹脂膜、108…パッド、108a…金属パターン、116…土手、117…絶縁保護膜、151…センサ領域、210…実装基板、211…ピン、212…ワイヤ、213…保護材。

Claims (9)

  1. 基板上の層間絶縁膜上のセンサ領域内に配置されかつ各々が絶縁分離された複数のセンサ電極と、
    前記層間絶縁膜上に前記センサ電極を覆って前記センサ領域を含む領域に形成された絶縁保護膜と、
    前記センサ電極とは絶縁分離された前記層間絶縁膜上の前記センサ領域内に配置され、かつ一部は前記絶縁保護膜とともに1つの表面を形成し、前記センサ領域外で所定の固定電位が与えられる外部接続端子に接続されたアース電極と、
    前記外部接続端子より内側で、前記絶縁保護膜より所定距離離れて前記絶縁保護膜を囲うように前記基板上に形成された枠状の土手と、
    認識対象の一部が前記絶縁保護膜の表面に接触したときに前記センサ電極とこれに対向する前記認識対象表面との間に形成された容量を検出する集積回路からなり、前記基板上の前記層間絶縁膜下に配置された容量検出手段と
    を備えたことを特徴とする表面形状認識用センサチップ。
  2. 請求項1記載の表面形状認識用センサチップにおいて、
    前記土手は、前記アース電極と同一の材料から構成されたことを特徴とする表面形状認識用センサチップ。
  3. 請求項1記載の表面形状認識用センサチップにおいて、
    前記土手は、前記絶縁保護膜と同一の材料から構成されたことを特徴とする表面形状認識用センサチップ。
  4. 基板上の層間絶縁膜上のセンサ領域内に配置されかつ各々が絶縁分離された複数のセンサ電極と、
    前記層間絶縁膜上に前記センサ電極を覆って前記センサ領域を含む領域に形成された絶縁保護膜と、
    前記センサ電極とは絶縁分離された前記層間絶縁膜上の前記センサ領域内に配置され、かつ一部は前記絶縁保護膜とともに1つの表面を形成し、前記センサ領域外で所定の固定電位が与えられる外部接続端子に接続されたアース電極と、
    前記絶縁保護膜の周縁部より所定距離内側で、前記センサ領域より外側に形成された枠状の溝と、
    認識対象の一部が前記絶縁保護膜の表面に接触したときに前記センサ電極とこれに対向する前記認識対象表面との間に形成された容量を検出する集積回路からなり、前記基板上の前記層間絶縁膜下に配置された容量検出手段と
    を備え、
    前記外部接続端子は、前記絶縁保護膜より外側に形成されたことを特徴とする表面形状認識用センサチップ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面形状認識用センサチップにおいて、
    前記アース電極は格子状に形成され、この格子状に形成されたアース電極の升の中央に前記センサ電極が配置されていることを特徴とする表面形状認識用センサチップ。
  6. 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、
    所定の領域に複数の第1の開口部を備えた第1のマスクパターンを前記第1の金属膜上のセンサ領域内に形成する工程と、
    前記第1の開口部底部に露出した第1の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形成する工程と、
    前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金属パターンの周囲に配置された第2の開口部、および前記センサ領域の外側に前記センサ領域を囲うように配置された溝状の第3の開口部を備えた第2のマスクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属パターン上に形成する工程と、
    前記第2の開口部および前記第3の開口部の底部に露出した前記第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターンおよび第3の金属パターンを前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、
    前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金属パターン,第2の金属パターン,および第3の金属パターンをマスクとして前記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜および前記第1の金属パターンからなるセンサ電極と前記第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなるアース電極と前記第1の金属膜および前記第3の金属パターンからなる枠状の土手とを形成する工程と、
    前記土手の内側で前記土手より所定の距離離間して、前記センサ領域を含む領域内の前記層間絶縁膜に、前記センサ電極を覆いかつ前記アース電極上部が露出するように絶縁保護膜を形成する工程と、
    前記土手の外側に配置され、前記アース電極に接続して所定の固定電位が与えられる外部接続端子を形成する工程と
    を少なくとも備え、
    前記センサ電極から構成された複数の容量検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用センサチップの製造方法。
  7. 半導体基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜に第1の金属膜を形成する工程と、
    所定の領域に複数の第1の開口部を備えた第1のマスクパターンを前記第1の金属膜上のセンサ領域内に形成する工程と、
    前記第1の開口部底部に露出した第1の金属膜表面にメッキ法により第1の金属パターンを形成する工程と、
    前記第1のマスクパターンを除去した後、前記第1の金属パターンの周囲に配置された第2の開口部を備えた第2のマスクパターンを前記第1の金属膜および前記第1の金属パターン上に形成する工程と、
    前記第2の開口部の底部に露出した前記第1の金属膜表面にメッキ法により第2の金属パターンを前記第1の金属パターンより厚く形成する工程と、
    前記第2のマスクパターンを除去した後、前記第1の金属パターン,第2の金属パターンをマスクとして前記第1の金属膜をエッチング除去し、前記第1の金属膜および前記第1の金属パターンからなるセンサ電極と前記第1の金属膜および前記第2の金属パターンからなるアース電極とを形成する工程と、
    前記センサ領域を含む領域内の前記層間絶縁膜に、前記センサ電極を覆いかつ前記アース電極上部が露出し、加えて前記センサ領域の外側に枠状の溝を備えた絶縁保護膜を形成する工程と、
    前記絶縁保護膜の外側に配置され、前記アース電極に接続して所定の固定電位が与えられる外部接続端子を形成する工程と
    を少なくとも備え、
    前記センサ電極から構成された複数の容量検出素子を形成することを特徴とする表面形状認識用センサチップの製造方法。
  8. 請求項7記載の表面形状認識用センサチップの製造方法において、
    前記絶縁保護膜は、感光性を有する樹脂から構成され、
    この感光性を有する樹脂をフォトリソグラフィ技術により加工することで前記溝を形成する
    ことを特徴とする表面形状認識用センサチップの製造方法。
  9. 請求項7または8記載の表面形状認識用センサチップの製造方法において、
    前記枠状の溝は、底部に前記層間絶縁膜が露出していることを特徴とする表面形状認識用センサチップの製造方法。
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