JPWO2004059919A1 - データ伝送装置、データ伝送システム、およびその方法 - Google Patents

データ伝送装置、データ伝送システム、およびその方法 Download PDF

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Abstract

データ伝送装置(1)は、コントローラ(2)、受信部(5)、送信部(6)、MPU(3)を備えている。受信部(5)は、前段の装置から送出された電気信号を受信し、そのデータをコントローラ(2)に出力する。送信部(6)は、コントローラ(2)の処理結果を電気信号に変換して後段の装置に送信する。MPU(3)は、自装置の動作モードに応じてコントローラ(2)、受信部(5)、および送信部(6)の動作を制御する。受信部(5)、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出し、その検出に応じてその動作を停止する。送信部(6)は、検出に応じてその動作を停止して後段の装置への電気信号の送出を停止する。

Description

本発明は、データ伝送装置、データ伝送システム、およびその方法に関し、より特定的には、リング型に各データ伝送装置を伝送路によって接続し、互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送装置、データ伝送システム、およびその方法に関する。
近年、カーナビゲーションやITS(Intelligent Transport Systems)といったインターネットや画像情報を自動車内等の空間において伝送する場合、大容量かつ高速な通信が要求される。このようなデジタル化した映像や音声データ、あるいはコンピュータデータ等のデジタルデータを伝送するための通信方式の検討が盛んに行われ、自動車内等の空間においてもデジタルデータを伝送するネットワークの導入が本格化してきている。この車内ネットワークは、例えば、物理的なトポロジをリング・トポロジとし、複数のノードをリング・トポロジで接続させることによって一方向のリング型LANを形成し、オーディオ機器、ナビゲーション機器、あるいは情報端末機器等に対して統合化した接続を目指している。上記リング型LANで用いられる情報系の通信プロトコルとしては、例えば、Media Oriented Systems Transport(以下、MOSTと記載する)がある。このMOSTでは、通信プロトコルだけでなく、分散システムの構築方法まで言及しており、MOSTネットワークのデータは、フレームを基本単位として伝送され、各ノードを次々にフレームが一方向に伝送される。
ところで、車内等に設けられるリング型LANの場合、放射ノイズが自動車等に搭載された他の電子機器の誤動作の原因になることがあり、また、他の機器からの放射ノイズの影響を受けることなく正確に伝送する必要もある。このため、従来のMOSTを用いたリング型LANでは、MOSTの通信プロトコルが光通信を前提としており、各ノードを光ファイバーケーブルで接続することによって、電磁波の発生を防止しながら耐ノイズ性を向上させている。一方、国際公開第02/30079号パンフレットで公開されたデータ伝送システムでは、ツイストペア線や同軸ケーブルのような安価なケーブルを用いた電気信号でデータ通信を行い、放射ノイズが少なく耐ノイズ性を向上しながら20Mbpsを超えるような高速なデータ伝送を可能にしているものもある。
図7を参照して、各ノードがツイストペア線や同軸ケーブルのような安価なケーブルで接続されたリング型ネットワークを用いたデータ伝送システムについて説明する。なお、図7は、当該リング型ネットワークの構成を示すブロック図である。
図7において、当該リング型ネットワークは、各ノードがデータの送信および受信を行うn段のデータ伝送装置100a〜100nで構成され、それぞれのデータ伝送装置には、データ伝送装置により伝送したデータに基づいて処理を行い、その結果をデータ伝送装置に出力する接続機器110a〜110nが接続されている。なお、一般的なハードウエアの形態としては、それぞれのデータ伝送装置100a〜100nおよび接続機器110a〜110nが一体的に構成される。それぞれのデータ伝送装置100a〜100nは、同軸ケーブルやツイストペア線で構成される伝送路130a〜130nを介してリング状に接続されている。それぞれのデータ伝送装置100a〜100nは、同一の構成であり、リング型ネットワークの通信プロトコルを処理する処理部と、送信部および受信部(図示せず)を有している。例えば、データ伝送装置100aに設けられる送信部は、伝送路130aを介してデータ伝送装置100bに設けられる受信部に対してデータを出力する。また、データ伝送装置100aに設けられる受信部は、伝送路130nを介してデータ伝送装置100nに設けられた送信部からのデータを受信する。
それぞれのデータ伝送装置100a〜100nが伝送路130a〜130nに出力するデータ伝送方法について説明する。それぞれのデータ伝送装置100a〜100nに接続された接続機器等からのデジタルデータ列は、それぞれの送信部によって所定のビット毎にまとめてデータシンボルとし、変換テーブルによるマッピングおよびフィルタリング処理を経てアナログ信号に変換され、それぞれの伝送路130a〜130nに出力される。上記アナログ信号は、マッピングされた信号レベルが所定周期の波形となって出力される。そして、それぞれのデータ伝送装置100a〜100nの受信部は、上記アナログ信号を受信し、フィルタリング処理および逆マッピングを経てデータシンボルに復号し、デジタルデータ列に変換される。
ここで、車内ネットワークにおいては、ネットワークを使用していない場合には、ネットワークを構成する主要ハードウエアの電源をOFFし電力消費を極力少なくして動作待機するモード(以下、ゼロパワーモードと記載する)に対応する必要がある。上述したようにアナログ信号に変換して送受信をする場合、上記送信部および受信部の電源をOFFすると全てのデータ伝送装置が連動したゼロパワーモードからの復帰が困難であった。
また、データ伝送装置の送信部および受信部の電源をON状態にして、処理部および接続機器を上記ゼロパワーモードに移行する方法もあるが、この場合、ゼロパワーモードにおけるネットワーク全体の消費電力が大きくなる。例えば、上記リング型ネットワークが自動車内に設置され、当該自動車のキーOFF時に上記リング型ネットワークをゼロパワーモードに移行させることによってネットワーク全体の動作待機を行う場合、自動車のキーOFF時はエンジンによる発電が無いため電源容量が限られており消費電力を極力抑える(ほとんどゼロにする)必要がある。上述したデータ伝送装置の送信部および受信部を電源ON状態にしたゼロパワーモードでは、消費電力をゼロにすることは難しい。つまり、データ伝送装置の処理部および接続機器のみの電源をOFFしたゼロパワーモードでは、ゼロパワーモード本来の目的を満足しないことになる。
それ故に、本発明の目的は、リング型ネットワークを構成する主要なハードウエアの電源をOFFするモードにおいて、そのモードの消費電力を少なくし、かつ通常動作モードへの復帰が容易なデータ伝送装置、データ伝送システム、およびその方法を提供することである。
本発明は、上記のような目的を達成するために、以下に述べるような特徴を有している。
本発明のデータ伝送装置は、リング型のデータ伝送ネットワークに接続され、伝送路を介して他の装置と互いに一方向の電気通信を行う。データ伝送装置は、受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理部と、前段の装置から送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを処理部に出力する受信部と、処理部の処理結果を電気信号に変換して後段の装置に送信する送信部と、自装置の動作モードに応じて処理部、受信部、および送信部の動作を制御する制御部とを備え、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出し、その検出に応じてその動作を停止し、送信部は、検出に応じてその動作を停止して後段の装置への電気信号の送出を停止する。
上記本発明の構成によれば、主要なハードウエアの動作を停止するゼロパワーモードにおいて、データ伝送装置が有する受信部および送信部の動作を停止するため、それぞれの消費電力が低減され、装置全体の消費電力を大幅に低減することができる。また、データ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号が停止されたことを検出して、自装置を上記ゼロパワーモードに移行し後段のデータ伝送装置に送出する電気信号を停止するため、リング型のデータ伝送ネットワークに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記ゼロパワーモードに移行することができる。
第1の例として、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を制御部に送信し、制御部は、受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、処理部の動作を停止させる。第2の例として、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を制御部に送信し、制御部は、受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、受信部および送信部の動作を停止させる信号を出力し、受信部は、検出に応じて制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、送信部は、検出に応じて制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、後段の装置への電気信号の送出を停止する。第3の例として、さらに、処理部、受信部、および送信部へ電源を供給する電源部を備え、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を制御部に送信し、制御部は、受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、電源部から処理部、受信部、および送信部への電源供給を停止する。これらの例によって、ゼロパワーモードにおいて、データ伝送装置が有する処理部の動作を停止したり、送信部および受信部への電源供給を停止したりするため、さらに消費電力が低減され、受信部および送信部がそれぞれ自ら電源をOFFする機能を有しない場合も、それぞれの動作を停止することができ、また、それぞれの消費電力を完全に0にすることができる。
さらに、前段の装置から送出された電気信号を検出し、その検出を示す電気信号検出信号を制御部に送信する信号監視部を備えていてもかまわない。この場合、信号監視部は、停止されていた前段の装置から送出される電気信号の送出が再開された際、前段の装置から送出されたその電気信号を検出して、その検出を示す電気信号検出信号を制御部に送信し、制御部は、信号監視部から送信された電気信号検出信号に基づいて処理部、受信部、および送信部の動作を開始させ、送信部は、制御部の制御によってその動作を開始し、後段の装置への電気信号の送出を開始する。これによって、上記ゼロパワーモードに移行したデータ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から電気信号の送出が再開されることによって、その電気信号を信号監視部で検出して処理部、受信部、および送信部の動作を開始して、通常動作モードに復帰する。したがって、データ伝送装置は、処理部、受信部、および送信部の動作を停止した状態から容易にそれぞれの動作を開始して通常動作モードに復帰することができる。また、データ伝送装置は、上記通常動作モードに復帰した後、後段のデータ伝送装置に電気信号の送出を再開する。したがって、リング型のデータ伝送ネットワークに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記通常動作モードに復帰することができる。
例えば、送信部が制御部の制御によってその動作を開始し、後段の装置へ送出する電気信号は、クロック同期を確立するためのロック信号である。これによって、データ伝送装置を上記通常動作モードに復帰させるための電気信号がクロック同期を確立するためのロック信号であるため、復帰動作と共にクロック再生処理を同時に行うことができる。また、例えば、処理部が用いる通信プロトコルは、Media Oriented Systems Transport(MOST)で定義される。これによって、リング型のデータ伝送ネットワークに接続されたデータ伝送装置が通信プロトコルとしてMOSTを用いた電気信号でデータ通信を行った場合でも、上記ゼロパワーモードにおいて、データ伝送装置が有する受信部および送信部の動作を停止するため、それぞれの消費電力が低減され、装置全体の消費電力を大幅に低減することができる。また、データ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号が停止されたことを検出して、自装置を上記ゼロパワーモードに移行し後段のデータ伝送装置に送出する電気信号を停止するため、リング型のデータ伝送ネットワークに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記ゼロパワーモードに移行することができる。
本発明のデータ伝送システムは、伝送路を介してリング型に接続された複数のデータ伝送装置を含み、それぞれのデータ伝送装置が互いに一方向の電気通信を行う。データ伝送装置は、それぞれ、受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理部と、前段のデータ伝送装置から送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを処理部に出力する受信部と、処理部の処理結果を電気信号に変換して後段のデータ伝送装置に送信する送信部と、自装置の動作モードに応じて処理部、受信部、および送信部の動作を制御する制御部とを備え、少なくとも1つのデータ伝送装置において、制御部は、所定の移行条件に基づいて、自装置の処理部、受信部、および送信部の動作を停止させ、送信部は電気信号の送信を停止し、他のデータ伝送装置において、自装置の受信部が前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出し、その検出に応じてその動作を停止し、自装置の送信部が検出に応じてその動作を停止して後段のデータ伝送装置への電気信号の送出を停止する。
上記本発明の構成によれば、データ伝送装置が有する主要なハードウエアの動作を停止するゼロパワーモードにおいて、受信部および送信部の動作を停止するため、それぞれの消費電力が低減され、データ伝送システム全体の消費電力を大幅に低減することができる。また、少なくとも1つのデータ伝送装置が所定の移行条件に基づいて上記ゼロパワーモードに移行した後、自装置から送出する電気信号を停止し、他のデータ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号が停止されたことを検出して、自装置を上記ゼロパワーモードに移行し後段のデータ伝送装置に送出する電気信号を停止するため、データ伝送システムに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記ゼロパワーモードに移行することができる。
第1の例として、他のデータ伝送装置において、受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の制御部に送信し、制御部は、自装置の受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、自装置の処理部の動作を停止させる。第2の例として、他のデータ伝送装置において、受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の制御部に送信し、制御部は、自装置の受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、自装置の受信部および送信部の動作を停止させる信号を出力し、受信部は、検出に応じて自装置の制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、送信部は、検出に応じて自装置の制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、後段のデータ伝送装置への電気信号の送出を停止する。第3の例として、さらに、データ伝送装置は、それぞれ自装置の処理部、受信部、および送信部へ電源を供給する電源部を備え、受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の制御部に送信し、制御部は、自装置の受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、自装置の電源部から処理部、受信部、および送信部への電源供給を停止する。
また、さらに、データ伝送装置は、それぞれ前段のデータ伝送装置から送出された電気信号を検出し、その検出を示す電気信号検出信号を制御部に送信する信号監視部を備えてもかまわない。この場合、少なくとも1つのデータ伝送装置において、制御部は、所定の復帰条件に基づいて、停止状態の自装置の処理部、受信部、および送信部の動作を開始させ、送信部は電気信号の送信を再開し、他のデータ伝送装置において、信号監視部は、停止されていた前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の送出が再開された際、前段のデータ伝送装置から送出されたその電気信号を検出して、その検出を示す電気信号検出信号を自装置の制御部に送信し、その制御部が信号監視部から送信された電気信号検出信号に基づいて自装置の処理部、受信部、および送信部の動作を開始させ、その送信部がその動作を開始し後段のデータ伝送装置への電気信号の送出を開始する。これによって、上記ゼロパワーモードに移行したデータ伝送システムは、少なくとも1つのデータ伝送装置が所定の復帰条件に基づいて通常動作モードに復帰した後、自装置から電気信号の送出を再開し、他のデータ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から電気信号の送出が再開されることによって、その電気信号を信号監視部で検出して処理部、受信部、および送信部の動作を開始して、通常動作モードに復帰する。したがって、データ伝送装置は、処理部、受信部、および送信部の動作を停止した状態から容易にそれぞれの動作を開始して通常動作モードに復帰することができる。また、それぞれのデータ伝送装置は、上記通常動作モードに復帰した後、後段のデータ伝送装置に電気信号の送出を再開する。したがって、データ伝送システムに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記通常動作モードに復帰することができる。
例えば、それぞれの送信部が制御部の制御によってその動作を開始し、後段のデータ伝送装置へ送出する電気信号は、互いのクロック同期を確立するためのロック信号である。また、所定の復帰条件に基づいて電気信号の送信を再開するデータ伝送装置は、例えば自装置が保持するクロックでデータ送信を行ってそのデータ伝送システムに接続されるマスタである。さらに、例えば、処理部が用いる通信プロトコルは、MOSTで定義される。
本発明のデータ伝送方法は、複数のノードが伝送路を介してリング型に接続され、それぞれのノードが互いに一方向の電気通信を行う。データ伝送方法は、ノードがそれぞれ受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理ステップと、ノードがそれぞれ前段のノードから送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを処理ステップに送る受信ステップと、ノードがそれぞれ処理ステップの処理結果を電気信号として後段のノードに送信する送信ステップと、ノードがそれぞれ動作モードに応じて処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップの動作を制御する制御ステップとを含み、少なくとも1つのノードにおいて、制御ステップは、所定の移行条件に基づいて、そのノードの処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を停止させ、送信ステップは電気信号の送信を停止し、他のノードにおいて、受信ステップで前段のノードから送出される電気信号の停止を検出し、その検出に応じてその動作を停止し、自ノードの送信ステップで検出に応じてその動作を停止して後段のノードへの電気信号の送出を停止する。
上記本発明の構成によれば、それぞれのノードが有する主要なハードウエアの動作を停止するゼロパワーモードにおいて、受信ステップおよび送信ステップによる動作を停止するため、それぞれの動作に必要な消費電力が低減され、リング型に接続されたそれぞれのノード全体の消費電力を大幅に低減することができる。また、少なくとも1つのノードが所定の移行条件に基づいて上記ゼロパワーモードに移行した後、自身から送出する電気信号を停止し、他のノードは、前段のノードから送出される電気信号が停止されたことを検出して、自身を上記ゼロパワーモードに移行し後段のノードに送出する電気信号を停止するため、リング型に接続されたそれぞれのノードは、連動して上記ゼロパワーモードに移行することができる。
第1の例として、他のノードにおいて、受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの制御ステップに送り、制御ステップは、自ノードの受信ステップによって送られた通知に基づいて、自ノードの処理ステップによる動作を停止させる。第2の例として、他のノードにおいて、受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの制御ステップに送り、制御ステップは、自ノードの受信ステップによって送られた通知に基づいて、自ノードの受信ステップおよび送信ステップによる動作を停止させる通知を送り、受信ステップは、検出に応じて自ノードの制御ステップによって送られた通知に応じてその動作を停止し、送信ステップは、検出に応じて自ノードの制御ステップによって送られた通知に応じてその動作を停止し、後段のノードへの電気信号の送出を停止する。第3の例として、さらに、ノードがそれぞれ処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップにおける動作に用いる電源を供給する電源供給ステップを含み、受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの制御ステップに送り、制御ステップは、自ノードの受信ステップによって送られた通知に基づいて、自ノードの電源供給ステップによる処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップの動作に用いる電源供給を停止する。
また、さらに、ノードがそれぞれ前段のノードから送出された電気信号を検出し、その検出を示す通知を制御ステップに送る信号監視ステップを含んでもかまわない。この場合、少なくとも1つのノードにおいて、制御ステップは、所定の復帰条件に基づいて、動作を停止している自ノードの処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を開始させ、送信ステップは電気信号の送信を再開し、他のノードにおいて、信号監視ステップは、停止されていた前段のノードから送出される電気信号の送出が再開された際、前段のノードから送出されたその電気信号を検出して、検出を示す通知を自ノードの制御ステップに送り、その制御ステップで信号監視ステップによって送られた検出を示す通知に基づいて自ノードの処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を開始させ、その送信ステップによる動作を開始して後段のノードへの電気信号の送出を開始する。これによって、上記ゼロパワーモードに移行したそれぞれのノードは、少なくとも1つのノードが所定の復帰条件に基づいて通常動作モードに復帰した後、自身から電気信号の送出を再開し、他のノードは、前段のノードから電気信号の送出が再開されることによって、その電気信号を信号監視ステップによって検出して処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を開始して、通常動作モードに復帰する。したがって、ノードは、処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を停止した状態から容易にそれぞれの動作を開始して通常動作モードに復帰することができる。また、それぞれのノードは、上記通常動作モードに復帰した後、後段のノードに電気信号の送出を再開する。したがって、リング型に接続されたそれぞれのノードは、連動して上記通常動作モードに復帰することができる。
例えば、それぞれの送信ステップが制御ステップの制御によって動作を開始し、後段のノードへ送出する電気信号は、互いのクロック同期を確立するためのロック信号である。そして、所定の復帰条件に基づいて電気信号の送信を再開するノードは、自ノードが保持するクロックでデータ送信を行うマスタであってもよい。また、例えば、処理ステップが用いる通信プロトコルは、MOSTで定義される。
図1は、本発明の一実施形態に係るデータ伝送システムの構成を示すブロック図である。
図2は、図1のデータ伝送装置1の構成を示す機能ブロック図である。
図3は、図1のデータ伝送システムにおける通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作を示すフローチャートである。
図4は、図1のデータ伝送システムにおけるゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作を示すフローチャートである。
図5は、図1のデータ伝送システムにおける通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作の他の例を示すフローチャートである。
図6は、図1のデータ伝送システムにおけるゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作の他の例を示すフローチャートである。
図7は、従来のリング型ネットワークの構成を示すブロック図である。
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るデータ伝送システムについて説明する。なお、図1は、データ伝送システムの構成を示すブロック図である。
図1において、データ伝送システムは、物理的なトポロジをリング・トポロジとし、複数のノードをリング・トポロジで接続することによって一方向のリング型LANを形成している。以下、上記データ伝送システムの一例として、各ノードを6段のデータ伝送装置1a〜1fによって構成し、それぞれ伝送路80a〜80fによってリング型に接続し、伝送されるデータが伝送路80a〜80fを介して一方向に伝送されるシステムを説明する。各データ伝送装置1a〜1fには、それぞれデータ伝送システムを伝送したデータに基づいて処理を行い、その結果をデータ伝送システムに出力する接続機器(例えば、オーディオ機器、ナビゲーション機器、あるいは情報端末機器)10a〜10fが接続されている。なお、一般的なハードウエアの形態としては、それぞれのデータ伝送装置1a〜1fおよび接続機器10a〜10fが一体的に構成される。
上記データ伝送システムで用いられる情報系の通信プロトコルとしては、例えば、Media Oriented Systems Transport(以下、MOSTと記載する)がある。MOSTを通信プロトコルとして伝送されるデータは、フレームを基本単位として伝送され、各データ伝送装置1の間を次々にフレームが一方向に伝送される。つまり、データ伝送装置1aは、伝送路80aを介してデータ伝送装置1bに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1bは、伝送路80bを介してデータ伝送装置1cに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1cは、伝送路80cを介してデータ伝送装置1dに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1dは、伝送路80dを介してデータ伝送装置1eに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1eは、伝送路80eを介してデータ伝送装置1fに対してデータを出力する。そして、データ伝送装置1fは、伝送路80fを介してデータ伝送装置1aに対してデータを出力する。伝送路80a〜80fにはツイストペア線や同軸ケーブルのような安価なケーブルが用いられ、データ伝送装置1は、互いに電気信号でデータ通信を行う。ここで、当該データ伝送システムにおいて、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
次に、図2を参照して、データ伝送装置1の構成について説明する。なお、図2は、データ伝送装置1の構成を示す機能ブロック図である。なお、上述した複数のデータ伝送装置1a〜1fは、それぞれ同様の構成である。
図1において、データ伝送装置1は、コントローラ2、マイクロコンピュータ(MPU)3、送受信部4、電源部8、およびアクティビティ検出部9を備えている。例えば、コントローラ2は、LSIで構成され、上記データ伝送システムで用いられる通信プロトコルがMOSTである場合、MOSTの所定のデータ送受信処理を行う。以下、当該データ伝送システムで用いる通信プロトコルの一例として、MOSTを用いて説明を行う。
コントローラ2には、データ伝送システムを伝送したデータに基づいて処理を行い、その結果をデータ伝送システムに出力する接続機器10が接続されている。そして、コントローラ2は、その機能の一つとして、接続された接続機器10からのデータをMOSTで規定されるプロトコルに変換して送受信部4にデジタルデータTXを出力し、送受信部4から出力されるデジタルデータRXを処理して接続された接続機器10に伝送する。また、コントローラ2は、現在の動作モードを示す動作モード信号STを送受信部4に出力する。
MPU3は、データ伝送装置1が有する各伝送モードに基づいて、コントローラ2、送受信部4、および上記接続機器10を制御する。例えば、MPU3は、データ伝送装置1のリセット機能、電源制御(コントローラ2および送受信部4に対する後述するゼロパワーモード制御)、マスタ/スレーブの選択処理、ダイアグモードへの移行処理、およびスクランブル伝送機能等を制御する。
クロック制御部7は、データ伝送装置1のクロックを制御し、例えば、他のデータ伝送装置1で生成されるクロックを再生したり、コントローラ2のクロックを再生したり、送信部6で用いられるクロックを出力したりする。
送受信部4は、典型的にはLSIで構成され、受信部5、送信部6、およびクロック制御部7を有している。受信部5は、伝送路80から入力する前段のデータ伝送装置1からの電気信号Minを受信し、クロック制御部7で再生されるクロックに基づいて、その電気信号Minをデジタル信号RXに変換してコントローラ2に出力する。また、受信部5は、上記電気信号Minに含まれるクロック成分を再生して、クロック制御部7に出力する。また、受信部5は、伝送路80を介して前段のデータ伝送装置1からの電気信号Minの入力有無に基づいて、受信動作モード信号NSTをMPU3に出力する。送信部6は、クロック制御部7のクロックに基づいて、コントローラ2から出力されるデジタルデータTXを電気信号Moutに変換して、伝送路80を介して後段のデータ伝送装置1に出力する。
送信部6の詳細な機能について説明する。送信部6は、その内部にS/P(シリアル/パラレル)変換部、マッピング部、ロールオフフィルタ、DAC(デジタル・アナログ・コンバータ)、差動ドライバ、およびトレーニング信号発生部等を有している。送信部6は、これらの動作によって、例えば、デジタルデータTXを8値マッピングしたアナログ電気信号Moutに変換して出力する。以下、8値マッピングしたアナログ信号Moutに変換する一例を用いて、送信部6の機能を説明する。
まず、送信部6は、クロック制御部7によって制御されるクロックに基づいて、伝送路80へ送信するデータ(例えば、デジタルデータTX)を選択してS/P変換処理を行う。このS/P変換処理は、多値化伝送を行うために、コントローラ2から出力されるシリアルのデジタルデータTXをパラレルに変換する。通信プロトコルがMOSTの場合、コントローラ2からシリアルのデジタルデータTXとして出力されるので、S/P変換処理は、シリアルで入力されたデータを2ビット毎のパラレルデータに変換する。なお、送信部6で用いられるクロックは、クロック制御部7によって、データ伝送装置1がマスタである場合、自装置の保持するクロックを基準に送信側PLL(Phase Locked Loop)で再生したクロックを用い、スレーブである場合、伝送路80から受信した信号のクロック成分を抽出し、受信側PLLで再生したクロックがシステムクロックとして用いられる。送信側PLLおよび受信側PLLは、共にクロック制御部7に含まれる。
次に、送信部6は、S/P変換された2ビット毎のパラレルデータやトレーニング信号発生部から出力されるトレーニング信号TSを、上記システムクロックに基づいて8値のシンボルのいずれかにマッピングを行う。このマッピングは、受信側に配置される他のデータ伝送装置1でクロック再生を行うために、2ビット毎のパラレルデータを8値のシンボルのうち上位4シンボルと下位4シンボルとに交互に割り当てられる。また、送信および受信との間の直流成分の変動や差の影響を除外するために、前値との差分によってマッピングが行われる。また、送信部6は、マッピングされた信号をロールオフフィルタによって、送信する電気信号の帯域制限および符号間干渉を抑える。このロールオフフィルタは、例えば、波形整形フィルタであり、シンボルレートの4倍のサンプリング周波数でロールオフ率100%をルート配分した特性をもち、タップ数33タップおよびビット数12ビットのFIRフィルタ等を使用する。
次に、送信部6は、DACによって、ロールオフフィルタで帯域制限された信号をアナログ信号に変換する。そして、送信部6は、差動ドライバによってDACから出力されるアナログ信号の強度を増幅して差動信号に変換して伝送路80に送出する。差動ドライバは、伝送路80が有する2本1組の導線に対して、送出する電気信号を伝送路80の一方側(プラス側)導線に送信し、当該電気信号と正負反対の信号を伝送路80の他方側(マイナス側)に送信する。これによって、伝送路80には、プラス側とマイナス側との電気信号が1つのペアとして伝送するため、伝送路80からの放射ノイズおよび外部から混入する同相ノイズの影響を軽減することができる。
また、送信部6のトレーニング信号発生部は、受信側に配置される他のデータ伝送装置1との間でデータ判定の基準となる判定レベルの設定を行うための所定のトレーニング信号TSを生成する。トレーニング信号発生部で生成されたトレーニング信号TSは、上記デジタルデータTXと同様にマッピングおよびアナログ変換等されて伝送路80に送出される。
次に、受信部5の詳細な機能について説明する。受信部5は、差動レシーバ、ADC(アナログ・デジタル・コンバータ)、ロールオフフィルタ、逆マッピング部、P/S(パラレル/シリアル)変換部、クロック再生部等を有している。
まず、受信部5は、差動レシーバによって伝送路80から入力する電気信号Minを電圧信号に変換する。上述したように、伝送路80が有する2本1組の導線に対してプラス側とマイナス側とが1つのペアとなった差動信号として伝送しており、差動レシーバは、プラス側とマイナス側との差から信号を判断するため、外部から混入する同相ノイズの影響に対して効力を発揮する。そして、受信部5は、ADCによって差動レシーバで変換された電圧信号をデジタル信号に変換する。
次に、受信部5は、ADCによって変換されたデジタル信号をロールオフフィルタによって、ノイズ除去を行う。このロールオフフィルタも波形整形用のFIRフィルタであり、例えば、シンボルレートの16倍のFIRフィルタが使用される。上述した送信部6のロールオフフィルタと合わせ、符号間干渉のないロールオフ特性を実現する。そして、受信部5は、逆マッピング部によって、クロック再生部で再生したクロックに基づいて、受信したデータ値と前値との差分から送信側のマッピング部でマッピングする前のデータを再生する。逆マッピング部における処理は、上述したトレーニング信号TSによって設定された判定レベルを基準に行われ、当該判定レベルは、差分における理想値として用いられる。この逆マッピング処理によって、受信した信号がパラレルデータに変換される。そして、受信部5は、逆マッピング処理されたパラレルデータをシリアルのデジタルデータRXにP/S変換処理して、コントローラ2に出力する。
受信部5のクロック再生部は、ADCから出力される伝送路80から受信した信号のクロック成分を検出することによって、伝送路クロック再生を行う。また、クロック再生部で再生されたクロックは、クロック制御部7に出力され受信側PLLのリファレンスクロックとして用いられる。
電源部8は、MPU3の電源制御に基づいて、コントローラ2、送受信部4、およびアクティビティ検出部9等への電源供給を行う。アクティビティ検出部9は、典型的には、コンパレータ等を有した電気回路で構成され、データ伝送装置に入力する伝送路80の電気信号Minを監視する。そして、アクティビティ検出部9は、後述するゼロパワーモードにおいて、電気信号Minを検出した場合、その検出をMPU3に通知する。
ところで、車内のデータ伝送システムにおいては、データ伝送システムが用いる電源容量の制限等によって、ネットワークを使用していない場合には、ネットワークを構成する主要ハードウエアの電源をOFFして電力消費を極力少なくして動作待機するモード(ゼロパワーモード)に移行することが必要となる。以下、図3および図4を参照して、データ伝送システムにおいて、通常動作モードからゼロパワーモードに移行し、その後、ゼロパワーモードから通常動作モードに復帰する処理について説明する。なお、図3はデータ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作を示すフローチャートであり、図4はデータ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作を示すフローチャートである。
まず、図3を参照して、データ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作について説明する。以下、説明するデータ伝送装置の移行動作においては、複数のデータ伝送装置1がリング型に接続されたシステムに適用可能であるが、説明を具体的にするために6段のデータ伝送装置1a〜1fが伝送路80a〜80fを介してそれぞれリング型に接続された一例(図1参照)を説明する。なお、上述したようにデータ伝送システムにおいては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
図3において、データ伝送システムに接続された全てのデータ伝送装置1a〜1fは、互いにデータ送受信して通常動作を行っている(ステップS11およびS51)。そして、マスタのデータ伝送装置1aは、上記通常動作中にゼロパワーモードへ移行するか否かを判断し(ステップS12)、ゼロパワーモードへ移行しない場合、上記ステップS11を継続する。
このステップS12のゼロパワーモードへの移行判定は、典型的には、マスタのデータ伝送装置1aが有しているMPU3によって行われる。例えば、MPU3は、データ伝送システムが自動車内に設けられている場合、その自動車がキーOFFされることによってゼロパワーモードへ移行したり、ユーザがスイッチ操作することによる指示によってゼロパワーモードへの移行を判断する。なお、マスタのデータ伝送装置1aが有するコントローラ2に予めゼロパワーモードへの移行条件が設定されている場合、その移行条件に基づいてコントローラ2がゼロパワーモードへの移行を判断してもかまわない。
上記ステップS12でマスタのデータ伝送装置1aが有するMPU3がゼロパワーモードへ移行すると判断した場合、MPU3は、自装置のコントローラ2に対してゼロパワーモードへの移行を通知し、コントローラ2がゼロパワーモードへ移行する(ステップS13)。次に、マスタのデータ伝送装置1aが有するコントローラ2は、自装置の送受信部4に対してゼロパワーモードへの移行を通知するために、動作モード信号STをLow(0)→High(1)に変更して送受信部4に出力し、デジタルデータTXの出力を停止する(ステップS14)。
次に、マスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、自装置のコントローラ2からの動作モード信号STの出力がHigh(1)となり、デジタルデータTXの出力が停止されたことによって、ゼロパワーモードに移行する(ステップS15)。そして、送受信部4は、送信部6から伝送路80aに出力している電気信号Moutの出力を停止する(ステップS16)。
マスタのデータ伝送装置1aは、上記ステップS12〜S16の処理によって、ゼロパワーモードへの移行を完了する。このゼロパワーモードでは、データ伝送装置1aが有するコントローラ2および送受信部4の動作が不要となる。なお、上記ステップS12〜S16の処理によって、コントローラ2および送受信部4は、自らの機能により電源消費を極力減らすことは可能であるが、MPU3が上記ステップS16の処理後に電源部8を電源制御することによって、コントローラ2および送受信部4への電源供給を停止してもかまわない。また、必要であれば、データ伝送装置1aに接続されている接続機器10aの電源供給も停止してもよい。
なお、上述した通常動作モードからゼロパワーモードに移行するデータ伝送システムでは、ステップS14においてコントローラ2が送受信部4へHigh(1)の動作モード信号STを出力することに応じて、当該送受信部4がゼロパワーモードに移行した。しかしながら、MPU3が送受信部4に直接的にゼロパワーモードへの移行する指示を動作モード信号を用いて行ってもかまわない。この場合、マスタのデータ伝送装置1は、上記ステップS12で自装置のMPU3がゼロパワーモードへ移行すると判断した場合、当該MPU3が自装置の送受信部4に対してゼロパワーモードへの移行を動作モード信号を用いて通知し、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する。
また、MPU3が送受信部4へ直接的にゼロパワーモードへの移行を指示する場合、送受信部4への電源供給を停止することによって送受信部4をゼロパワーモードに移行してもかまわない。この場合、マスタのデータ伝送装置1は、上記ステップS12で自装置のMPU3がゼロパワーモードへ移行すると判断した場合、当該MPU3が自装置の電源部8から送受信部4への電源供給を停止させることによって、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する。
一方、スレーブのデータ伝送装置1b〜1fは、それぞれ上記通常動作中に伝送路80からの電気信号Minの入力があるか否かを判断し(ステップS52)、電気信号Minの入力がある場合、上記ステップS51を継続している。そして、マスタのデータ伝送装置1aが上記ステップS16を実行することによって伝送路80aに出力している電気信号Moutの出力を停止した場合、後段に伝送路80aを介して接続されたスレーブのデータ伝送装置1bへの電気信号Minの入力が無くなる。スレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、電気信号Minの入力が無くなった場合、受信動作モード信号NSTをHigh(1)→Low(0)に変更して自装置のMPU3に出力する(ステップS53)。
次に、スレーブのデータ伝送装置1bが有するMPU3は、受信動作モード信号NSTの出力がLow(0)になったことを受けて、ゼロパワーモードに移行する(ステップS54)。そして、MPU3は、自装置のコントローラ2にゼロパワーモードの移行を通知する。
次に、スレーブのデータ伝送装置1bが有するコントローラ2は、ゼロパワーモードに移行し(ステップS55)、自装置の送受信部4に対してゼロパワーモードへの移行を通知するために、動作モード信号STをLow(0)→High(1)に変更して送受信部4に出力し、デジタルデータTXの出力を停止する(ステップS56)。
次に、スレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、自装置のコントローラ2からの動作モード信号STの出力がHigh(1)となり、デジタルデータTXの出力が停止されたことによって、ゼロパワーモードに移行する(ステップS57)。そして、送受信部4は、送信部6から伝送路80bに出力している電気信号Moutの出力を停止する(ステップS58)。
スレーブのデータ伝送装置1bは、上記ステップS52〜S58の処理によって、ゼロパワーモードへの移行を完了する。このゼロパワーモードでも、マスタのデータ伝送装置1aと同様にスレーブのデータ伝送装置1bが有するコントローラ2および送受信部4の動作が不要になる。なお、上記ステップS52〜S58の処理によって、コントローラ2および送受信部4は、自らの機能により電源消費を極力減らすことは可能であるが、MPU3が上記ステップS58の処理後に電源部8を電源制御することによって、コントローラ2および送受信部4への電源供給を停止してもかまわない。また、必要であれば、データ伝送装置1bに接続されている接続機器10bの電源供給も停止してもよい。
なお、上述した通常動作モードからゼロパワーモードに移行するデータ伝送システムでは、ステップS56においてコントローラ2が送受信部4へHigh(1)の動作モード信号STを出力することに応じて、当該送受信部4がゼロパワーモードに移行した。しかしながら、MPU3が送受信部4に直接的にゼロパワーモードへの移行を指示してもかまわない。この場合、スレーブのデータ伝送装置1は、上記ステップS54で自装置のMPU3がゼロパワーモードへ移行した場合、当該MPU3が自装置の送受信部4に対してゼロパワーモードへの移行を通知し、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する。
また、MPU3が送受信部4へ直接的にゼロパワーモードへの移行を指示する場合、送受信部4への電源供給を停止することによって送受信部4をゼロパワーモードに移行してもかまわない。この場合、スレーブのデータ伝送装置1は、上記ステップS54で自装置のMPU3がゼロパワーモードへ移行した場合、当該MPU3が自装置の電源部8から送受信部4への電源供給を停止させることによって、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する。
他のスレーブのデータ伝送装置1c〜1fについても、ゼロパワーモードの移行動作はデータ伝送装置1bと同様である。つまり、データ伝送装置1cは、伝送路80bから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1dは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1eは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1fは、伝送路80eから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行する。これらの動作が連動することによって、データ伝送システムに接続された全てのデータ伝送装置1a〜1fは、ゼロパワーモードに移行する。
次に、図4を参照して、データ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作について説明する。以下、説明するデータ伝送装置の復帰動作においても、複数のデータ伝送装置1がリング型に接続されたシステムに適用可能であるが、説明を具体的にするために6段のデータ伝送装置1a〜1fが伝送路80a〜80fを介してそれぞれリング型に接続された一例(図1参照)を説明する。なお、上述したようにデータ伝送システムの復帰時においては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
図4において、データ伝送システムに接続された全てのデータ伝送装置1a〜1fは、全てゼロパワーモードで動作している(ステップS21およびS61)。そして、マスタのデータ伝送装置1aは、上記ゼロパワーモード中に通常動作モードに復帰するか否かを判断し(ステップS22)、通常動作モードに復帰しない場合、上記ステップS21を継続する。
このステップS22の通常動作モードへの復帰判定は、典型的には、マスタのデータ伝送装置1aが有しているMPU3に設定された復帰条件に基づいて行われる。例えば、MPU3は、データ伝送システムが自動車内に設けられおり、その自動車がキーOFFされることによってゼロパワーモードへ移行している場合、その自動車がキーONされることによって通常動作モードへの復帰を判断したり、ユーザがスイッチ操作することによる指示によって通常動作モードへの復帰を判断する。
上記ステップS22でマスタのデータ伝送装置1aが有するMPU3が通常動作モードへ復帰すると判断した場合、MPU3は、自装置のコントローラ2および送受信部4を起動する(ステップS23)。上記ステップS23における起動に関して、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために供給する電源部8からの電源供給が停止されている場合、MPU3は、電源部8を制御してコントローラ2および送受信部4への電源供給を再開する。また、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために自らの機能により電源消費を0にしている場合、MPU3は、それぞれに起動およびリセットの指示をすることによって、起動処理を行う。この起動処理の際、マスタのデータ伝送装置1aが有するコントローラ2は、動作モード信号STをLow(0)で送受信部4に出力している(ステップS24)。
次に、上記ステップS23によって起動されたマスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、自装置のコントローラ2からLow(0)で出力された動作モード信号STに基づいて、通常動作モードに移行する。そして、送受信部4は、物理層の初期化動作を行い、その初期化動作の中で各データ伝送装置とのクロック同期を確立する。送受信部4は、自装置のクロック制御部7で制御される送信PLLの出力クロックに基づいて、他のデータ伝送装置とのクロック同期を確立するためのロック信号LSを電気信号Moutとして伝送路80aに送信する(ステップS25)。このロック信号LSは、例えば、マスタのデータ伝送装置1aが有する送信PLLのクロック周波数に基づいた正弦波信号である。
一方、スレーブのデータ伝送装置1b〜1fは、それぞれゼロパワーモードで動作しており、自装置のアクティビティ検出部9が伝送路80からの電気信号Minの入力があるか否かを監視し(ステップS62)、電気信号Minの入力がない場合、上記ステップS61を継続している。そして、マスタのデータ伝送装置1aが上記ステップS25を実行することによって伝送路80aにロック信号LSを電気信号Moutとして出力した場合、後段に伝送路80aを介して接続されたスレーブのデータ伝送装置1bへの電気信号Minの入力が開始される。スレーブのデータ伝送装置1bが有するアクティビティ検出部9は、電気信号Minの入力を検出した場合、その検出を示すアクティビティ検出信号を自装置のMPU3に出力する(ステップS63)。
上記ステップS63でスレーブのデータ伝送装置1bが有するアクティビティ検出部9からアクティビティ検出信号が入力した場合、自装置のMPU3は、自装置のコントローラ2および送受信部4を起動する(ステップS64)。上記ステップS64における起動に関して、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために供給する電源部8からの電源供給が停止されている場合、MPU3は、電源部8を制御してコントローラ2および送受信部4への電源供給を再開する。また、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために自らの機能により電源消費を0にしている場合、MPU3は、それぞれに起動およびリセットの指示をすることによって、起動処理を行う。この起動処理の際、スレーブのデータ伝送装置1bが有するコントローラ2は、動作モード信号STをLow(0)で送受信部4に出力する(ステップS65)。
次に、上記ステップS64によって起動されたスレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、自装置のコントローラ2からLow(0)で出力された動作モード信号STに基づいて、通常動作モードに移行する。そして、送受信部4は、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行って(ステップS66)、当該受信PLLの出力するクロックに基づいてロック信号LSを伝送路80bに送信する(ステップS67)。
他のスレーブのデータ伝送装置1c〜1fについても、通常動作モードへの復帰動作はデータ伝送装置1bと同様である。つまり、データ伝送装置1cは、伝送路80bから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1dは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1eは、伝送路80dから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1fは、伝送路80eから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰する。つまり、これらの復帰動作が連動することによって、マスタのデータ伝送装置1aから順に通常動作モードに復帰していく。そして、データ伝送装置1fの送受信部4は、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行い、当該受信PLLの出力するクロックに基づいてロック信号LSを伝送路80fに送信する。
マスタのデータ伝送装置1aは、上記ステップS25でデータ伝送装置1bに対してロック信号LSを送信した後、伝送路80fを介して送信されるデータ伝送装置1fからのロック信号LSの受信待ちを継続している(ステップS26)。そして、スレーブのデータ伝送装置1fが上記ステップS67を実行することによって伝送路80fにロック信号LSを電気信号Moutとして出力した場合、マスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、伝送路80fからロック信号LSを受信し、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行う。これによって、データ伝送システム全体のクロック同期が確立する。
その後、データ伝送装置1a〜1fは、互いのデータ受信に対する判定基準を設定するためのトレーニング信号を送受信することによって、通常動作モードにおけるデータ判定基準を設定した後、データ送受信を開始し(ステップS27およびS68)、当該フローチャートによる処理を終了する。
なお、上述した通常動作モードからゼロパワーモードに移行するデータ伝送システムでは、ステップS14やS56においてコントローラ2が送受信部4へ通知することによって送受信部4が後段のデータ伝送装置1への電気信号Moutの出力を停止している。また、MPU3が直接的にゼロパワーモードの移行する動作モード信号の通知を送受信部4へ出力したり、送受信部4への電源供給を停止することによって、送受信部4が後段のデータ伝送装置1への電気信号Moutの出力を停止している。つまり、上述した通常動作モードからゼロパワーモードに移行するデータ伝送システムでは、自装置のMPU3やコントローラ2による通知等に応じて、送受信部4が後段のデータ伝送装置1への電気信号Moutの出力を停止している。しかしながら、送受信部4は、他の構成要素からの指示がなくても後段のデータ伝送装置1へ電気信号Moutの出力を停止してもかまわない。以下、図5および図6を参照して、上述した送受信部4が後段のデータ伝送装置1へ電気信号Moutの出力を停止する処理について説明する。なお、図5はデータ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作を示すフローチャートであり、図6はデータ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作を示すフローチャートである。
まず、図5を参照して、データ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作について説明する。以下、説明するデータ伝送装置の移行動作においては、複数のデータ伝送装置1がリング型に接続されたシステムに適用可能であるが、説明を具体的にするために6段のデータ伝送装置1a〜1fが伝送路80a〜80fを介してそれぞれリング型に接続された一例(図1参照)を説明する。なお、上述したようにデータ伝送システムにおいては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
図5において、ステップS31、S32、およびS71におけるデータ伝送装置1a〜1fの動作は、上述したステップS11、S12、およびS51と同様であるため、詳細な説明を省略する。
上記ステップS32でマスタのデータ伝送装置1aが有するMPU3がゼロパワーモードへ移行すると判断した場合、MPU3は、自装置の送受信部4に対して動作モード信号等を用いてゼロパワーモードへの移行を通知し、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する(ステップS33)。そして、送受信部4は、送信部6から伝送路80aに出力している電気信号Moutの出力を停止する(ステップS34)。なお、ステップS33においては、MPU3が送受信部4への電源供給を停止することによって送受信部4をゼロパワーモードに移行してもかまわない。また、上記ステップS33において、MPU3が自装置のコントローラ2に対してもゼロパワーモードへの移行を通知し、コントローラ2がゼロパワーモードへ移行してもかまわない。この場合、マスタのデータ伝送装置1aが有するコントローラ2は、デジタルデータTXの出力を停止する。
マスタのデータ伝送装置1aは、上記ステップS32〜S34の処理によって、ゼロパワーモードへの移行を完了する。このゼロパワーモードでは、データ伝送装置1aが有するコントローラ2および送受信部4の動作が不要となる。なお、上記ステップS32〜S34の処理によって、コントローラ2および送受信部4は、自らの機能により電源消費を極力減らすことは可能であるが、MPU3が上記ステップS33の処理後に電源部8を電源制御することによって、コントローラ2および送受信部4への電源供給を停止してもかまわない。また、必要であれば、データ伝送装置1aに接続されている接続機器10aの電源供給も停止してもよい。
一方、スレーブのデータ伝送装置1b〜1fは、それぞれ上記通常動作中に伝送路80からの電気信号Minの入力があるか否かを判断し(ステップS72)、電気信号Minの入力がある場合、上記ステップS71を継続している。そして、マスタのデータ伝送装置1aが上記ステップS34を実行することによって伝送路80aに出力している電気信号Moutの出力を停止した場合、後段に伝送路80aを介して接続されたスレーブのデータ伝送装置1bへの電気信号Minの入力が無くなる。スレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、電気信号Minの入力が無くなったことを検出することにより、当該送受信部4自身をゼロパワーモードに移行して(ステップS73)、電気信号Moutの出力を停止する(ステップS74)。そして、データ伝送装置1bの送受信部4は、受信動作モード信号NSTをHigh(1)→Low(0)に変更して自装置のMPU3に出力する(ステップS75)。次に、データ伝送装置1bのMPU3は、受信動作モード信号NSTの出力がLow(0)になったことを受けて、ゼロパワーモードに移行する(ステップS76)。なお、データ伝送装置1bのMPU3は、ステップS76の処理において、自装置のコントローラ2にゼロパワーモードの移行を通知してもかまわない。この場合、データ伝送装置1bが有するコントローラ2は、ゼロパワーモードに移行しデジタルデータTXの出力を停止する。
スレーブのデータ伝送装置1bは、上記ステップS72〜S76の処理によって、ゼロパワーモードへの移行を完了する。このゼロパワーモードでも、マスタのデータ伝送装置1aと同様にスレーブのデータ伝送装置1bが有するコントローラ2および送受信部4の動作が不要になる。なお、上記ステップS72〜S76の処理によって、コントローラ2および送受信部4は、自らの機能により電源消費を極力減らすことは可能であるが、MPU3が上記ステップS76の処理後に電源部8を電源制御することによって、コントローラ2および送受信部4への電源供給を停止してもかまわない。また、必要であれば、データ伝送装置1bに接続されている接続機器10bの電源供給も停止してもよい。
他のスレーブのデータ伝送装置1c〜1fについても、ゼロパワーモードの移行動作はデータ伝送装置1bと同様である。つまり、データ伝送装置1cは、伝送路80bから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1dは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1eは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1fは、伝送路80eから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行する。これらの動作が連動することによって、データ伝送システムに接続された全てのデータ伝送装置1a〜1fは、ゼロパワーモードに移行する。なお、図3で示したステップS52〜S58の動作と比較すると、ステップS72〜S76の動作では送受信部4自身によって電気信号Moutの出力を停止するため、データ伝送システム全体のゼロパワーモード移行を早く行うことができる。
なお、データ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作を開始するデータ伝送装置1は、クロック同期におけるマスタのデータ伝送装置1aで説明を行ったが、他のデータ伝送装置1b〜1nのいずれかがゼロパワーモードへの移行動作を開始してもかまわない。この場合、ゼロパワーモードへの移行動作を開始するデータ伝送装置1b〜1nのいずれかが図5におけるマスタとしての動作を行い、他のデータ伝送装置が図5におけるスレーブとしての動作を行えば、同様に全てのデータ伝送装置1a〜1nがゼロパワーモードに移行できることは言うまでもない。
次に、図6を参照して、データ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作について説明する。以下、説明するデータ伝送装置の復帰動作においても、複数のデータ伝送装置1がリング型に接続されたシステムに適用可能であるが、説明を具体的にするために6段のデータ伝送装置1a〜1fが伝送路80a〜80fを介してそれぞれリング型に接続された一例(図1参照)を説明する。なお、上述したようにデータ伝送システムの復帰時においては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
図6において、ステップS41、S42、およびS81におけるデータ伝送装置1a〜1fの動作は、上述したステップS21、S22、およびS61と同様であるため、詳細な説明を省略する。
上記ステップS42でマスタのデータ伝送装置1aが有するMPU3が通常動作モードへ復帰すると判断した場合、MPU3は、自装置のコントローラ2および送受信部4を起動する(ステップS43)。上記ステップS43における起動に関して、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために供給する電源部8からの電源供給が停止されている場合、MPU3は、電源部8を制御してコントローラ2および送受信部4への電源供給を再開する。また、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために自らの機能により電源消費を0にしている場合、MPU3は、それぞれに起動およびリセットの指示をすることによって、起動処理を行う。
次に、上記ステップS43によって起動されたマスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、通常動作モードに移行する。そして、送受信部4は、物理層の初期化動作を行い、その初期化動作の中で各データ伝送装置とのクロック同期を確立する。送受信部4は、自装置のクロック制御部7で制御される送信PLLの出力クロックに基づいて、他のデータ伝送装置とのクロック同期を確立するためのロック信号LSを電気信号Moutとして伝送路80aに送信する(ステップS44)。
一方、スレーブのデータ伝送装置1b〜1fは、それぞれゼロパワーモードで動作しており、自装置のアクティビティ検出部9が伝送路80からの電気信号Minの入力があるか否かを監視し(ステップS82)、電気信号Minの入力がない場合、上記ステップS81を継続している。そして、マスタのデータ伝送装置1aが上記ステップS44を実行することによって伝送路80aにロック信号LSを電気信号Moutとして出力した場合、後段に伝送路80aを介して接続されたスレーブのデータ伝送装置1bへの電気信号Minの入力が開始される。スレーブのデータ伝送装置1bが有するアクティビティ検出部9は、電気信号Minの入力を検出した場合、その検出を示すアクティビティ検出信号を自装置のMPU3に出力する(ステップS83)。
上記ステップS83でスレーブのデータ伝送装置1bが有するアクティビティ検出部9からアクティビティ検出信号が入力した場合、自装置のMPU3は、自装置のコントローラ2および送受信部4を起動する(ステップS84)。上記ステップS84における起動に関して、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために供給する電源部8からの電源供給が停止されている場合、MPU3は、電源部8を制御してコントローラ2および送受信部4への電源供給を再開する。また、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために自らの機能により電源消費を0にしている場合、MPU3は、それぞれに起動およびリセットの指示をすることによって、起動処理を行う。
次に、上記ステップS84によって起動されたスレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、通常動作モードに移行する。そして、送受信部4は、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行って(ステップS85)、当該受信PLLの出力するクロックに基づいてロック信号LSを伝送路80bに送信する(ステップS86)。
他のスレーブのデータ伝送装置1c〜1fについても、通常動作モードへの復帰動作はデータ伝送装置1bと同様である。つまり、データ伝送装置1cは、伝送路80bから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1dは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1eは、伝送路80dから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1fは、伝送路80eから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰する。つまり、これらの復帰動作が連動することによって、マスタのデータ伝送装置1aから順に通常動作モードに復帰していく。そして、データ伝送装置1fの送受信部4は、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行い、当該受信PLLの出力するクロックに基づいてロック信号LSを伝送路80fに送信する。
マスタのデータ伝送装置1aは、上記ステップS44でデータ伝送装置1bに対してロック信号LSを送信した後、伝送路80fを介して送信されるデータ伝送装置1fからのロック信号LSの受信待ちを継続している(ステップS45)。そして、スレーブのデータ伝送装置1fが上記ステップS86を実行することによって伝送路80fにロック信号LSを電気信号Moutとして出力した場合、マスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、伝送路80fからロック信号LSを受信し、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行う。これによって、データ伝送システム全体のクロック同期が確立する。
その後、データ伝送装置1a〜1fは、互いのデータ受信に対する判定基準を設定するためのトレーニング信号を送受信することによって、通常動作モードにおけるデータ判定基準を設定した後、データ送受信を開始し(ステップS46およびS87)、当該フローチャートによる処理を終了する。
このように、複数のデータ伝送装置が伝送路を介してリング型に接続され、それぞれのデータ伝送装置が互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送システムは、主要ハードウエアの電源をOFFして動作待機するゼロパワーモードにおいて、全てのデータ伝送装置が有するコントローラおよび送受信部の電源をOFFするため、ゼロパワーモードにおける消費電力が極めて少なくなる。また、上記データ伝送システムがゼロパワーモードから通常動作モードに復帰する際、マスタのデータ伝送装置は、所定の復帰条件と一致したときに通常動作モードに復帰する。また、他のスレーブのデータ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から送信される電気信号をアクティビティ検出部で検出することによって連動的に復帰するため、例えば、通信プロトコルとしてMOSTを用いて電気通信するデータ伝送システムにおいても、システム全体を容易に復帰させることができる。
なお、データ伝送装置1に設けられるアクティビティ検出部9は、送受信部4の外部に独立して配置したが、LSIで構成される送受信部4に内蔵してもかまわない。この場合、上記LSIに内蔵されるアクティビティ検出部9のみをゼロパワーモードで動作するようにすれば、上述したフローチャートと同様に通常動作モードに復帰することができる。また、データ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作を開始するデータ伝送装置1は、クロック同期におけるマスタのデータ伝送装置1aで説明を行ったが、他のデータ伝送装置1b〜1nのいずれかが通常動作モードへの復帰動作を開始してもかまわない。つまり、スレーブのデータ伝送装置1b〜1nのいずれかがロック信号LSを最初に送出しても、他のデータ伝送装置のアクティビティ検出部9がそれぞれ電気信号Minを検出して起動することも可能である。
本発明にかかるデータ伝送装置、データ伝送システム、およびデーだ伝送方法は、装置全体の消費電力を大幅に低減するゼロパワーモードへ連動して移行することができ、リング型等で各装置を伝送路によって接続して電気通信を行うシステムに含まれる装置および当該システム等として有用である。
本発明は、データ伝送装置、データ伝送システム、およびその方法に関し、より特定的には、リング型に各データ伝送装置を伝送路によって接続し、互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送装置、データ伝送システム、およびその方法に関する。
近年、カーナビゲーションやITS(Intelligent Transport Systems)といったインターネットや画像情報を自動車内等の空間において伝送する場合、大容量かつ高速な通信が要求される。このようなデジタル化した映像や音声データ、あるいはコンピュータデータ等のデジタルデータを伝送するための通信方式の検討が盛んに行われ、自動車内等の空間においてもデジタルデータを伝送するネットワークの導入が本格化してきている。この車内ネットワークは、例えば、物理的なトポロジをリング・トポロジとし、複数のノードをリング・トポロジで接続させることによって一方向のリング型LANを形成し、オーディオ機器、ナビゲーション機器、あるいは情報端末機器等に対して統合化した接続を目指している。上記リング型LANで用いられる情報系の通信プロトコルとしては、例えば、Media Oriented Systems Transport(以下、MOSTと記載する)がある。このMOSTでは、通信プロトコルだけでなく、分散システムの構築方法まで言及しており、MOSTネットワークのデータは、フレームを基本単位として伝送され、各ノードを次々にフレームが一方向に伝送される。
ところで、車内等に設けられるリング型LANの場合、放射ノイズが自動車等に搭載された他の電子機器の誤動作の原因になることがあり、また、他の機器からの放射ノイズの影響を受けることなく正確に伝送する必要もある。このため、従来のMOSTを用いたリング型LANでは、MOSTの通信プロトコルが光通信を前提としており、各ノードを光ファイバーケーブルで接続することによって、電磁波の発生を防止しながら耐ノイズ性を向上させている。一方、ツイストペア線や同軸ケーブルのような安価なケーブルを用いた電気信号でデータ通信を行い、放射ノイズが少なく耐ノイズ性を向上しながら20Mbpsを超えるような高速なデータ伝送を可能にしているものもある(例えば特許文献1参照。)
図7を参照して、各ノードがツイストペア線や同軸ケーブルのような安価なケーブルで接続されたリング型ネットワークを用いたデータ伝送システムについて説明する。なお、図7は、当該リング型ネットワークの構成を示すブロック図である。
図7において、当該リング型ネットワークは、各ノードがデータの送信および受信を行うn段のデータ伝送装置100a〜100nで構成され、それぞれのデータ伝送装置には、データ伝送装置により伝送したデータに基づいて処理を行い、その結果をデータ伝送装置に出力する接続機器110a〜110nが接続されている。なお、一般的なハードウエアの形態としては、それぞれのデータ伝送装置100a〜100nおよび接続機器110a〜110nが一体的に構成される。それぞれのデータ伝送装置100a〜100nは、同軸ケーブルやツイストペア線で構成される伝送路130a〜130nを介してリング状に接続されている。それぞれのデータ伝送装置100a〜100nは、同一の構成であり、リング型ネットワークの通信プロトコルを処理する処理部と、送信部および受信部(図示せず)を有している。例えば、データ伝送装置100aに設けられる送信部は、伝送路130aを介してデータ伝送装置100bに設けられる受信部に対してデータを出力する。また、データ伝送装置100aに設けられる受信部は、伝送路130nを介してデータ伝送装置100nに設けられた送信部からのデータを受信する。
それぞれのデータ伝送装置100a〜100nが伝送路130a〜130nに出力するデータ伝送方法について説明する。それぞれのデータ伝送装置100a〜100nに接続された接続機器等からのデジタルデータ列は、それぞれの送信部によって所定のビット毎にまとめてデータシンボルとし、変換テーブルによるマッピングおよびフィルタリング処理を経てアナログ信号に変換され、それぞれの伝送路130a〜130nに出力される。上記アナログ信号は、マッピングされた信号レベルが所定周期の波形となって出力される。そして、それぞれのデータ伝送装置100a〜100nの受信部は、上記アナログ信号を受信し、フィルタリング処理および逆マッピングを経てデータシンボルに復号し、デジタルデータ列に変換される。
国際公開第02/30079号パンフレット
ここで、車内ネットワークにおいては、ネットワークを使用していない場合には、ネットワークを構成する主要ハードウエアの電源をOFFし電力消費を極力少なくして動作待機するモード(以下、ゼロパワーモードと記載する)に対応する必要がある。上述したようにアナログ信号に変換して送受信をする場合、上記送信部および受信部の電源をOFFすると全てのデータ伝送装置が連動したゼロパワーモードからの復帰が困難であった。
また、データ伝送装置の送信部および受信部の電源をON状態にして、処理部および接続機器を上記ゼロパワーモードに移行する方法もあるが、この場合、ゼロパワーモードにおけるネットワーク全体の消費電力が大きくなる。例えば、上記リング型ネットワークが自動車内に設置され、当該自動車のキーOFF時に上記リング型ネットワークをゼロパワーモードに移行させることによってネットワーク全体の動作待機を行う場合、自動車のキーOFF時はエンジンによる発電が無いため電源容量が限られており消費電力を極力抑える(ほとんどゼロにする)必要がある。上述したデータ伝送装置の送信部および受信部を電源ON状態にしたゼロパワーモードでは、消費電力をゼロにすることは難しい。つまり、データ伝送装置の処理部および接続機器のみの電源をOFFしたゼロパワーモードでは、ゼロパワーモード本来の目的を満足しないことになる。
それ故に、本発明の目的は、リング型ネットワークを構成する主要なハードウエアの電源をOFFするモードにおいて、そのモードの消費電力を少なくし、かつ通常動作モードへの復帰が容易なデータ伝送装置、データ伝送システム、およびその方法を提供することである。
本発明は、上記のような目的を達成するために、以下に述べるような特徴を有している。
第1の発明は、リング型のデータ伝送ネットワークに接続され、伝送路を介して他の装置と互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送装置である。データ伝送装置は、受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理部と、前段の装置から送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを処理部に出力する受信部と、処理部の処理結果を電気信号に変換して後段の装置に送信する送信部と、処理部、受信部、および送信部へ電源を供給する電源部と、自装置の動作モードに応じて処理部、受信部、および送信部の動作を制御する制御部とを備え、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出し、電源部は、受信部が電気信号の停止を検出した際、処理部、受信部、および送信部への電源供給を停止し、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出および電源部からの電源供給の停止の一方に応じてその動作を停止し、送信部は、受信部が電気信号の停止を検出および電源部からの電源供給の停止の一方に応じてその動作を停止して後段の装置への電気信号の送出を停止する。
第2の発明は、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を制御部に送信し、制御部は、受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、処理部の動作を停止させる。
第3の発明は、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を制御部に送信し、制御部は、受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、受信部および送信部の動作を停止させる信号を出力し、受信部は、検出に応じて制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、送信部は、検出に応じて制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、後段の装置への電気信号の送出を停止する。
第4の発明は、受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を制御部に送信し、制御部は、受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、電源部から処理部、受信部、および送信部への電源供給を停止する制御を行う。
第5の発明は、さらに、前段の装置から送出された電気信号を検出し、その検出を示す電気信号検出信号を制御部に送信する信号監視部を備えていてもかまわない。この場合、信号監視部は、停止されていた前段の装置から送出される電気信号の送出が再開された際、前段の装置から送出されたその電気信号を検出して、その検出を示す電気信号検出信号を制御部に送信し、制御部は、信号監視部から送信された電気信号検出信号に基づいて、電源部から処理部、受信部、および送信部への電源供給を開始する制御を行って、それら処理部、受信部、および送信部の動作を開始させ、送信部は、制御部の制御によってその動作を開始し、後段の装置への電気信号の送出を開始してもかまわない。
第6の発明は、送信部が制御部の制御によってその動作を開始し、後段の装置へ送出する電気信号は、クロック同期を確立するためのロック信号である。
第7の発明は、処理部が用いる通信プロトコルは、Media Oriented Systems Transport(MOST)で定義される。
第8の発明は、伝送路を介してリング型に接続された複数のデータ伝送装置を含み、それぞれのデータ伝送装置が互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送システムである。データ伝送装置は、それぞれ、受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理部と、前段のデータ伝送装置から送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを処理部に出力する受信部と、処理部の処理結果を電気信号に変換して後段のデータ伝送装置に送信する送信部と、自装置の前記処理部、前記受信部、および前記送信部へ電源を供給する電源部と、自装置の動作モードに応じて処理部、受信部、および送信部の動作を制御する制御部とを備え、少なくとも1つのデータ伝送装置において、制御部は、所定の移行条件に基づいて、自装置の処理部、受信部、および送信部の動作を停止させ、送信部は電気信号の送信を停止し、他のデータ伝送装置において、自装置の受信部が前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出し、自装置の電源部は、受信部が電気信号の停止を検出した際、処理部、受信部、および送信部への電源供給を停止し、自装置の受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出およびその自装置の電源部からの電源供給の停止の一方に応じてその動作を停止し、自装置の送信部は、その自装置の受信部が電気信号の停止を検出およびその自装置の電源部からの電源供給の停止の一方に応じてその動作を停止して後段のデータ伝送装置への電気信号の送出を停止する。
第9の発明は、他のデータ伝送装置において、受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の制御部に送信し、制御部は、自装置の受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、自装置の処理部の動作を停止させる。
第10の発明は、他のデータ伝送装置において、受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の制御部に送信し、制御部は、自装置の受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、自装置の受信部および送信部の動作を停止させる信号を出力し、受信部は、検出に応じて自装置の制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、送信部は、検出に応じて自装置の制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、後段のデータ伝送装置への電気信号の送出を停止する。
第11の発明は、受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の制御部に送信し、制御部は、自装置の受信部から送信されたデータ停止信号に基づいて、自装置の電源部から処理部、受信部、および送信部への電源供給を停止する制御を行う。
第12の発明は、さらに、データ伝送装置は、それぞれ前段のデータ伝送装置から送出された電気信号を検出し、その検出を示す電気信号検出信号を制御部に送信する信号監視部を備えてもかまわない。この場合、少なくとも1つのデータ伝送装置において、制御部は、所定の復帰条件に基づいて、停止状態の自装置の電源部から処理部、受信部、および送信部への電源供給を開始する制御を行って、それら処理部、受信部、および送信部の動作を開始させ、送信部は電気信号の送信を再開し、他のデータ伝送装置において、信号監視部は、停止されていた前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の送出が再開された際、前段のデータ伝送装置から送出されたその電気信号を検出して、その検出を示す電気信号検出信号を自装置の制御部に送信し、その制御部が信号監視部から送信された電気信号検出信号に基づいて自装置の電源部から処理部、受信部、および送信部への電源供給を開始する制御を行って、それら処理部、受信部、および送信部の動作を開始させ、その送信部がその動作を開始し後段のデータ伝送装置への電気信号の送出を開始してもかまわない。
第13の発明は、それぞれの送信部が制御部の制御によってその動作を開始し、後段のデータ伝送装置へ送出する電気信号は、互いのクロック同期を確立するためのロック信号である。
第14の発明は、所定の復帰条件に基づいて電気信号の送信を再開するデータ伝送装置は、例えば自装置が保持するクロックでデータ送信を行ってそのデータ伝送システムに接続されるマスタである。
第15の発明は、処理部が用いる通信プロトコルは、MOSTで定義される。
第16の発明は、複数のノードが伝送路を介してリング型に接続され、それぞれのノードが互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送方法である。データ伝送方法は、ノードがそれぞれ受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理ステップと、ノードがそれぞれ前段のノードから送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを処理ステップに送る受信ステップと、ノードがそれぞれ処理ステップの処理結果を電気信号として後段のノードに送信する送信ステップと、ノードがそれぞれ処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップにおける動作に用いる電源を供給する電源供給ステップと、ノードがそれぞれ動作モードに応じて処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップの動作を制御する制御ステップとを含み、少なくとも1つのノードにおいて、制御ステップは、所定の移行条件に基づいて、そのノードの処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を停止させ、送信ステップは電気信号の送信を停止し、他のノードにおいて、受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出し、自ノードの電源供給ステップは、その自ノードの受信ステップで電気信号の停止を検出した際、その自ノードの処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップの動作に用いる電源供給を停止し、自ノードの受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出およびその自ノードの電源供給ステップによる電源供給の停止の一方に応じてその動作を停止し、自ノードの送信ステップは、自ノードの前記受信ステップによる電気信号の停止を検出および当該自ノードの電源供給ステップによる電源供給の停止の一方に応じてその動作を停止して後段のノードへの電気信号の送出を停止する。
第17の発明は、他のノードにおいて、受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの制御ステップに送り、制御ステップは、自ノードの受信ステップによって送られた通知に基づいて、自ノードの処理ステップによる動作を停止させる。
第18の発明は、他のノードにおいて、受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの制御ステップに送り、制御ステップは、自ノードの受信ステップによって送られた通知に基づいて、自ノードの受信ステップおよび送信ステップによる動作を停止させる通知を送り、受信ステップは、検出に応じて自ノードの制御ステップによって送られた通知に応じてその動作を停止し、送信ステップは、検出に応じて自ノードの制御ステップによって送られた通知に応じてその動作を停止し、後段のノードへの電気信号の送出を停止する。
第19の発明は、受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの制御ステップに送り、制御ステップは、自ノードの受信ステップによって送られた通知に基づいて、自ノードの電源供給ステップによる処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップの動作に用いる電源供給を停止する制御を行う。
第20の発明は、さらに、ノードがそれぞれ前段のノードから送出された電気信号を検出し、その検出を示す通知を制御ステップに送る信号監視ステップを含んでもかまわない。この場合、少なくとも1つのノードにおいて、制御ステップは、所定の復帰条件に基づいて、動作を停止している自ノードの電源供給ステップで、処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップの動作に用いる電源供給を開始する制御を行って、それら処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を開始させ、送信ステップは電気信号の送信を再開し、他のノードにおいて、信号監視ステップは、停止されていた前段のノードから送出される電気信号の送出が再開された際、前段のノードから送出されたその電気信号を検出して、検出を示す通知を自ノードの制御ステップに送り、その制御ステップで信号監視ステップによって送られた検出を示す通知に基づいて自ノードの電源供給ステップで、処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップの動作に用いる電源供給を開始する制御を行って、それら処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を開始させ、その送信ステップによる動作を開始して後段のノードへの電気信号の送出を開始してもかまわない。
第21の発明は、それぞれの送信ステップが制御ステップの制御によって動作を開始し、後段のノードへ送出する電気信号は、互いのクロック同期を確立するためのロック信号である。
第22の発明は、所定の復帰条件に基づいて電気信号の送信を再開するノードは、自ノードが保持するクロックでデータ送信を行うマスタであってもよい。
第23の発明は、処理ステップが用いる通信プロトコルは、MOSTで定義される。
上記第1の発明によれば、主要なハードウエアの動作を停止するゼロパワーモードにおいて、データ伝送装置が有する受信部および送信部の動作を停止し、電源供給も停止するため、それぞれの消費電力が低減され、装置全体の消費電力を大幅に低減することができる。また、データ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号が停止されたことを検出して、自装置を上記ゼロパワーモードに移行し後段のデータ伝送装置に送出する電気信号を停止するため、リング型のデータ伝送ネットワークに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記ゼロパワーモードに移行することができる。
上記第2〜第4の発明によれば、ゼロパワーモードにおいて、データ伝送装置が有する処理部、送信部および受信部への電源供給が停止するため、さらに消費電力が低減され、受信部および送信部がそれぞれ自ら電源をOFFする機能を有しない場合も、それぞれの動作を停止することができ、また、それぞれの消費電力を完全に0にすることができる。
上記第5の発明によれば、上記ゼロパワーモードに移行したデータ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から電気信号の送出が再開されることによって、その電気信号を信号監視部で検出して処理部、受信部、および送信部の動作を開始して、通常動作モードに復帰する。したがって、データ伝送装置は、処理部、受信部、および送信部の動作を停止した状態から容易にそれぞれの動作を開始して通常動作モードに復帰することができる。また、データ伝送装置は、上記通常動作モードに復帰した後、後段のデータ伝送装置に電気信号の送出を再開する。したがって、リング型のデータ伝送ネットワークに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記通常動作モードに復帰することができる。
上記第6の発明によれば、データ伝送装置を上記通常動作モードに復帰させるための電気信号がクロック同期を確立するためのロック信号であるため、復帰動作と共にクロック再生処理を同時に行うことができる。
上記第7の発明によれば、これによって、リング型のデータ伝送ネットワークに接続されたデータ伝送装置が通信プロトコルとしてMOSTを用いた電気信号でデータ通信を行った場合でも、上記ゼロパワーモードにおいて、データ伝送装置が有する受信部および送信部の動作を停止するため、それぞれの消費電力が低減され、装置全体の消費電力を大幅に低減することができる。また、データ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号が停止されたことを検出して、自装置を上記ゼロパワーモードに移行し後段のデータ伝送装置に送出する電気信号を停止するため、リング型のデータ伝送ネットワークに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記ゼロパワーモードに移行することができる。
上記第8の発明によれば、データ伝送装置が有する主要なハードウエアの動作を停止するゼロパワーモードにおいて、受信部および送信部の動作を停止し、電源供給も停止するため、それぞれの消費電力が低減され、データ伝送システム全体の消費電力を大幅に低減することができる。また、少なくとも1つのデータ伝送装置が所定の移行条件に基づいて上記ゼロパワーモードに移行した後、自装置から送出する電気信号を停止し、他のデータ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号が停止されたことを検出して、自装置を上記ゼロパワーモードに移行し後段のデータ伝送装置に送出する電気信号を停止するため、データ伝送システムに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記ゼロパワーモードに移行することができる。
上記第12の発明によれば、上記ゼロパワーモードに移行したデータ伝送システムは、少なくとも1つのデータ伝送装置が所定の復帰条件に基づいて通常動作モードに復帰した後、自装置から電気信号の送出を再開し、他のデータ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から電気信号の送出が再開されることによって、その電気信号を信号監視部で検出して処理部、受信部、および送信部の動作を開始して、通常動作モードに復帰する。したがって、データ伝送装置は、処理部、受信部、および送信部の動作を停止した状態から容易にそれぞれの動作を開始して通常動作モードに復帰することができる。また、それぞれのデータ伝送装置は、上記通常動作モードに復帰した後、後段のデータ伝送装置に電気信号の送出を再開する。したがって、データ伝送システムに接続されたデータ伝送装置は、連動して上記通常動作モードに復帰することができる。
上記第16の発明によれば、それぞれのノードが有する主要なハードウエアの動作を停止するゼロパワーモードにおいて、受信ステップおよび送信ステップによる動作を停止し、電源供給も停止するため、それぞれの動作に必要な消費電力が低減され、リング型に接続されたそれぞれのノード全体の消費電力を大幅に低減することができる。また、少なくとも1つのノードが所定の移行条件に基づいて上記ゼロパワーモードに移行した後、自身から送出する電気信号を停止し、他のノードは、前段のノードから送出される電気信号が停止されたことを検出して、自身を上記ゼロパワーモードに移行し後段のノードに送出する電気信号を停止するため、リング型に接続されたそれぞれのノードは、連動して上記ゼロパワーモードに移行することができる。
上記第20の発明によれば、上記ゼロパワーモードに移行したそれぞれのノードは、少なくとも1つのノードが所定の復帰条件に基づいて通常動作モードに復帰した後、自身から電気信号の送出を再開し、他のノードは、前段のノードから電気信号の送出が再開されることによって、その電気信号を信号監視ステップによって検出して処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を開始して、通常動作モードに復帰する。したがって、ノードは、処理ステップ、受信ステップ、および送信ステップによる動作を停止した状態から容易にそれぞれの動作を開始して通常動作モードに復帰することができる。また、それぞれのノードは、上記通常動作モードに復帰した後、後段のノードに電気信号の送出を再開する。したがって、リング型に接続されたそれぞれのノードは、連動して上記通常動作モードに復帰することができる。
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るデータ伝送システムについて説明する。なお、図1は、データ伝送システムの構成を示すブロック図である。
図1において、データ伝送システムは、物理的なトポロジをリング・トポロジとし、複数のノードをリング・トポロジで接続することによって一方向のリング型LANを形成している。以下、上記データ伝送システムの一例として、各ノードを6段のデータ伝送装置1a〜1fによって構成し、それぞれ伝送路80a〜80fによってリング型に接続し、伝送されるデータが伝送路80a〜80fを介して一方向に伝送されるシステムを説明する。各データ伝送装置1a〜1fには、それぞれデータ伝送システムを伝送したデータに基づいて処理を行い、その結果をデータ伝送システムに出力する接続機器(例えば、オーディオ機器、ナビゲーション機器、あるいは情報端末機器)10a〜10fが接続されている。なお、一般的なハードウエアの形態としては、それぞれのデータ伝送装置1a〜1fおよび接続機器10a〜10fが一体的に構成される。
上記データ伝送システムで用いられる情報系の通信プロトコルとしては、例えば、Media Oriented Systems Transport(以下、MOSTと記載する)がある。MOSTを通信プロトコルとして伝送されるデータは、フレームを基本単位として伝送され、各データ伝送装置1の間を次々にフレームが一方向に伝送される。つまり、データ伝送装置1aは、伝送路80aを介してデータ伝送装置1bに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1bは、伝送路80bを介してデータ伝送装置1cに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1cは、伝送路80cを介してデータ伝送装置1dに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1dは、伝送路80dを介してデータ伝送装置1eに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1eは、伝送路80eを介してデータ伝送装置1fに対してデータを出力する。そして、データ伝送装置1fは、伝送路80fを介してデータ伝送装置1aに対してデータを出力する。伝送路80a〜80fにはツイストペア線や同軸ケーブルのような安価なケーブルが用いられ、データ伝送装置1は、互いに電気信号でデータ通信を行う。ここで、当該データ伝送システムにおいて、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
次に、図2を参照して、データ伝送装置1の構成について説明する。なお、図2は、データ伝送装置1の構成を示す機能ブロック図である。なお、上述した複数のデータ伝送装置1a〜1fは、それぞれ同様の構成である。
図1において、データ伝送装置1は、コントローラ2、マイクロコンピュータ(MPU)3、送受信部4、電源部8、およびアクティビティ検出部9を備えている。例えば、コントローラ2は、LSIで構成され、上記データ伝送システムで用いられる通信プロトコルがMOSTである場合、MOSTの所定のデータ送受信処理を行う。以下、当該データ伝送システムで用いる通信プロトコルの一例として、MOSTを用いて説明を行う。
コントローラ2には、データ伝送システムを伝送したデータに基づいて処理を行い、その結果をデータ伝送システムに出力する接続機器10が接続されている。そして、コントローラ2は、その機能の一つとして、接続された接続機器10からのデータをMOSTで規定されるプロトコルに変換して送受信部4にデジタルデータTXを出力し、送受信部4から出力されるデジタルデータRXを処理して接続された接続機器10に伝送する。また、コントローラ2は、現在の動作モードを示す動作モード信号STを送受信部4に出力する。
MPU3は、データ伝送装置1が有する各伝送モードに基づいて、コントローラ2、送受信部4、および上記接続機器10を制御する。例えば、MPU3は、データ伝送装置1のリセット機能、電源制御(コントローラ2および送受信部4に対する後述するゼロパワーモード制御)、マスタ/スレーブの選択処理、ダイアグモードへの移行処理、およびスクランブル伝送機能等を制御する。
クロック制御部7は、データ伝送装置1のクロックを制御し、例えば、他のデータ伝送装置1で生成されるクロックを再生したり、コントローラ2のクロックを再生したり、送信部6で用いられるクロックを出力したりする。
送受信部4は、典型的にはLSIで構成され、受信部5、送信部6、およびクロック制御部7を有している。受信部5は、伝送路80から入力する前段のデータ伝送装置1からの電気信号Minを受信し、クロック制御部7で再生されるクロックに基づいて、その電気信号Minをデジタル信号RXに変換してコントローラ2に出力する。また、受信部5は、上記電気信号Minに含まれるクロック成分を再生して、クロック制御部7に出力する。また、受信部5は、伝送路80を介して前段のデータ伝送装置1からの電気信号Minの入力有無に基づいて、受信動作モード信号NSTをMPU3に出力する。送信部6は、クロック制御部7のクロックに基づいて、コントローラ2から出力されるデジタルデータTXを電気信号Moutに変換して、伝送路80を介して後段のデータ伝送装置1に出力する。
送信部6の詳細な機能について説明する。送信部6は、その内部にS/P(シリアル/パラレル)変換部、マッピング部、ロールオフフィルタ、DAC(デジタル・アナログ・コンバータ)、差動ドライバ、およびトレーニング信号発生部等を有している。送信部6は、これらの動作によって、例えば、デジタルデータTXを8値マッピングしたアナログ電気信号Moutに変換して出力する。以下、8値マッピングしたアナログ信号Moutに変換する一例を用いて、送信部6の機能を説明する。
まず、送信部6は、クロック制御部7によって制御されるクロックに基づいて、伝送路80へ送信するデータ(例えば、デジタルデータTX)を選択してS/P変換処理を行う。このS/P変換処理は、多値化伝送を行うために、コントローラ2から出力されるシリアルのデジタルデータTXをパラレルに変換する。通信プロトコルがMOSTの場合、コントローラ2からシリアルのデジタルデータTXとして出力されるので、S/P変換処理は、シリアルで入力されたデータを2ビット毎のパラレルデータに変換する。なお、送信部6で用いられるクロックは、クロック制御部7によって、データ伝送装置1がマスタである場合、自装置の保持するクロックを基準に送信側PLL(Phase Locked Loop)で再生したクロックを用い、スレーブである場合、伝送路80から受信した信号のクロック成分を抽出し、受信側PLLで再生したクロックがシステムクロックとして用いられる。送信側PLLおよび受信側PLLは、共にクロック制御部7に含まれる。
次に、送信部6は、S/P変換された2ビット毎のパラレルデータやトレーニング信号発生部から出力されるトレーニング信号TSを、上記システムクロックに基づいて8値のシンボルのいずれかにマッピングを行う。このマッピングは、受信側に配置される他のデータ伝送装置1でクロック再生を行うために、2ビット毎のパラレルデータを8値のシンボルのうち上位4シンボルと下位4シンボルとに交互に割り当てられる。また、送信および受信との間の直流成分の変動や差の影響を除外するために、前値との差分によってマッピングが行われる。また、送信部6は、マッピングされた信号をロールオフフィルタによって、送信する電気信号の帯域制限および符号間干渉を抑える。このロールオフフィルタは、例えば、波形整形フィルタであり、シンボルレートの4倍のサンプリング周波数でロールオフ率100%をルート配分した特性をもち、タップ数33タップおよびビット数12ビットのFIRフィルタ等を使用する。
次に、送信部6は、DACによって、ロールオフフィルタで帯域制限された信号をアナログ信号に変換する。そして、送信部6は、差動ドライバによってDACから出力されるアナログ信号の強度を増幅して差動信号に変換して伝送路80に送出する。差動ドライバは、伝送路80が有する2本1組の導線に対して、送出する電気信号を伝送路80の一方側(プラス側)導線に送信し、当該電気信号と正負反対の信号を伝送路80の他方側(マイナス側)に送信する。これによって、伝送路80には、プラス側とマイナス側との電気信号が1つのペアとして伝送するため、伝送路80からの放射ノイズおよび外部から混入する同相ノイズの影響を軽減することができる。
また、送信部6のトレーニング信号発生部は、受信側に配置される他のデータ伝送装置1との間でデータ判定の基準となる判定レベルの設定を行うための所定のトレーニング信号TSを生成する。トレーニング信号発生部で生成されたトレーニング信号TSは、上記デジタルデータTXと同様にマッピングおよびアナログ変換等されて伝送路80に送出される。
次に、受信部5の詳細な機能について説明する。受信部5は、差動レシーバ、ADC(アナログ・デジタル・コンバータ)、ロールオフフィルタ、逆マッピング部、P/S(パラレル/シリアル)変換部、クロック再生部等を有している。
まず、受信部5は、差動レシーバによって伝送路80から入力する電気信号Minを電圧信号に変換する。上述したように、伝送路80が有する2本1組の導線に対してプラス側とマイナス側とが1つのペアとなった差動信号として伝送しており、差動レシーバは、プラス側とマイナス側との差から信号を判断するため、外部から混入する同相ノイズの影響に対して効力を発揮する。そして、受信部5は、ADCによって差動レシーバで変換された電圧信号をデジタル信号に変換する。
次に、受信部5は、ADCによって変換されたデジタル信号をロールオフフィルタによって、ノイズ除去を行う。このロールオフフィルタも波形整形用のFIRフィルタであり、例えば、シンボルレートの16倍のFIRフィルタが使用される。上述した送信部6のロールオフフィルタと合わせ、符号間干渉のないロールオフ特性を実現する。そして、受信部5は、逆マッピング部によって、クロック再生部で再生したクロックに基づいて、受信したデータ値と前値との差分から送信側のマッピング部でマッピングする前のデータを再生する。逆マッピング部における処理は、上述したトレーニング信号TSによって設定された判定レベルを基準に行われ、当該判定レベルは、差分における理想値として用いられる。この逆マッピング処理によって、受信した信号がパラレルデータに変換される。そして、受信部5は、逆マッピング処理されたパラレルデータをシリアルのデジタルデータRXにP/S変換処理して、コントローラ2に出力する。
受信部5のクロック再生部は、ADCから出力される伝送路80から受信した信号のクロック成分を検出することによって、伝送路クロック再生を行う。また、クロック再生部で再生されたクロックは、クロック制御部7に出力され受信側PLLのリファレンスクロックとして用いられる。
電源部8は、MPU3の電源制御に基づいて、コントローラ2、送受信部4、およびアクティビティ検出部9等への電源供給を行う。アクティビティ検出部9は、典型的には、コンパレータ等を有した電気回路で構成され、データ伝送装置に入力する伝送路80の電気信号Minを監視する。そして、アクティビティ検出部9は、後述するゼロパワーモードにおいて、電気信号Minを検出した場合、その検出をMPU3に通知する。
ところで、車内のデータ伝送システムにおいては、データ伝送システムが用いる電源容量の制限等によって、ネットワークを使用していない場合には、ネットワークを構成する主要ハードウエアの電源をOFFして電力消費を極力少なくして動作待機するモード(ゼロパワーモード)に移行することが必要となる。以下、図3および図4を参照して、データ伝送システムにおいて、通常動作モードからゼロパワーモードに移行し、その後、ゼロパワーモードから通常動作モードに復帰する処理について説明する。なお、図3はデータ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作を示すフローチャートであり、図4はデータ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作を示すフローチャートである。
まず、図3を参照して、データ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作について説明する。以下、説明するデータ伝送装置の移行動作においては、複数のデータ伝送装置1がリング型に接続されたシステムに適用可能であるが、説明を具体的にするために6段のデータ伝送装置1a〜1fが伝送路80a〜80fを介してそれぞれリング型に接続された一例(図1参照)を説明する。なお、上述したようにデータ伝送システムにおいては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
図3において、データ伝送システムに接続された全てのデータ伝送装置1a〜1fは、互いにデータ送受信して通常動作を行っている(ステップS11およびS51)。そして、マスタのデータ伝送装置1aは、上記通常動作中にゼロパワーモードへ移行するか否かを判断し(ステップS12)、ゼロパワーモードへ移行しない場合、上記ステップS11を継続する。
このステップS12のゼロパワーモードへの移行判定は、典型的には、マスタのデータ伝送装置1aが有しているMPU3によって行われる。例えば、MPU3は、データ伝送システムが自動車内に設けられている場合、その自動車がキーOFFされることによってゼロパワーモードへ移行したり、ユーザがスイッチ操作することによる指示によってゼロパワーモードへの移行を判断する。なお、マスタのデータ伝送装置1aが有するコントローラ2に予めゼロパワーモードへの移行条件が設定されている場合、その移行条件に基づいてコントローラ2がゼロパワーモードへの移行を判断してもかまわない。
上記ステップS12でマスタのデータ伝送装置1aが有するMPU3がゼロパワーモードへ移行すると判断した場合、MPU3は、自装置のコントローラ2に対してゼロパワーモードへの移行を通知し、コントローラ2がゼロパワーモードへ移行する(ステップS13)。次に、マスタのデータ伝送装置1aが有するコントローラ2は、自装置の送受信部4に対してゼロパワーモードへの移行を通知するために、動作モード信号STをLow(0)→High(1)に変更して送受信部4に出力し、デジタルデータTXの出力を停止する(ステップS14)。
次に、マスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、自装置のコントローラ2からの動作モード信号STの出力がHigh(1)となり、デジタルデータTXの出力が停止されたことによって、ゼロパワーモードに移行する(ステップS15)。そして、送受信部4は、送信部6から伝送路80aに出力している電気信号Moutの出力を停止する(ステップS16)。
マスタのデータ伝送装置1aは、上記ステップS12〜S16の処理によって、ゼロパワーモードへの移行を完了する。このゼロパワーモードでは、データ伝送装置1aが有するコントローラ2および送受信部4の動作が不要となる。なお、上記ステップS12〜S16の処理によって、コントローラ2および送受信部4は、自らの機能により電源消費を極力減らすことは可能であるが、MPU3が上記ステップS16の処理後に電源部8を電源制御することによって、コントローラ2および送受信部4への電源供給を停止してもかまわない。また、必要であれば、データ伝送装置1aに接続されている接続機器10aの電源供給も停止してもよい。
なお、上述した通常動作モードからゼロパワーモードに移行するデータ伝送システムでは、ステップS14においてコントローラ2が送受信部4へHigh(1)の動作モード信号STを出力することに応じて、当該送受信部4がゼロパワーモードに移行した。しかしながら、MPU3が送受信部4に直接的にゼロパワーモードへの移行する指示を動作モード信号を用いて行ってもかまわない。この場合、マスタのデータ伝送装置1は、上記ステップS12で自装置のMPU3がゼロパワーモードへ移行すると判断した場合、当該MPU3が自装置の送受信部4に対してゼロパワーモードへの移行を動作モード信号を用いて通知し、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する。
また、MPU3が送受信部4へ直接的にゼロパワーモードへの移行を指示する場合、送受信部4への電源供給を停止することによって送受信部4をゼロパワーモードに移行してもかまわない。この場合、マスタのデータ伝送装置1は、上記ステップS12で自装置のMPU3がゼロパワーモードへ移行すると判断した場合、当該MPU3が自装置の電源部8から送受信部4への電源供給を停止させることによって、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する。
一方、スレーブのデータ伝送装置1b〜1fは、それぞれ上記通常動作中に伝送路80からの電気信号Minの入力があるか否かを判断し(ステップS52)、電気信号Minの入力がある場合、上記ステップS51を継続している。そして、マスタのデータ伝送装置1aが上記ステップS16を実行することによって伝送路80aに出力している電気信号Moutの出力を停止した場合、後段に伝送路80aを介して接続されたスレーブのデータ伝送装置1bへの電気信号Minの入力が無くなる。スレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、電気信号Minの入力が無くなった場合、受信動作モード信号NSTをHigh(1)→Low(0)に変更して自装置のMPU3に出力する(ステップS53)。
次に、スレーブのデータ伝送装置1bが有するMPU3は、受信動作モード信号NSTの出力がLow(0)になったことを受けて、ゼロパワーモードに移行する(ステップS54)。そして、MPU3は、自装置のコントローラ2にゼロパワーモードの移行を通知する。
次に、スレーブのデータ伝送装置1bが有するコントローラ2は、ゼロパワーモードに移行し(ステップS55)、自装置の送受信部4に対してゼロパワーモードへの移行を通知するために、動作モード信号STをLow(0)→High(1)に変更して送受信部4に出力し、デジタルデータTXの出力を停止する(ステップS56)。
次に、スレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、自装置のコントローラ2からの動作モード信号STの出力がHigh(1)となり、デジタルデータTXの出力が停止されたことによって、ゼロパワーモードに移行する(ステップS57)。そして、送受信部4は、送信部6から伝送路80bに出力している電気信号Moutの出力を停止する(ステップS58)。
スレーブのデータ伝送装置1bは、上記ステップS52〜S58の処理によって、ゼロパワーモードへの移行を完了する。このゼロパワーモードでも、マスタのデータ伝送装置1aと同様にスレーブのデータ伝送装置1bが有するコントローラ2および送受信部4の動作が不要になる。なお、上記ステップS52〜S58の処理によって、コントローラ2および送受信部4は、自らの機能により電源消費を極力減らすことは可能であるが、MPU3が上記ステップS58の処理後に電源部8を電源制御することによって、コントローラ2および送受信部4への電源供給を停止してもかまわない。また、必要であれば、データ伝送装置1bに接続されている接続機器10bの電源供給も停止してもよい。
なお、上述した通常動作モードからゼロパワーモードに移行するデータ伝送システムでは、ステップS56においてコントローラ2が送受信部4へHigh(1)の動作モード信号STを出力することに応じて、当該送受信部4がゼロパワーモードに移行した。しかしながら、MPU3が送受信部4に直接的にゼロパワーモードへの移行を指示してもかまわない。この場合、スレーブのデータ伝送装置1は、上記ステップS54で自装置のMPU3がゼロパワーモードへ移行した場合、当該MPU3が自装置の送受信部4に対してゼロパワーモードへの移行を通知し、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する。
また、MPU3が送受信部4へ直接的にゼロパワーモードへの移行を指示する場合、送受信部4への電源供給を停止することによって送受信部4をゼロパワーモードに移行してもかまわない。この場合、スレーブのデータ伝送装置1は、上記ステップS54で自装置のMPU3がゼロパワーモードへ移行した場合、当該MPU3が自装置の電源部8から送受信部4への電源供給を停止させることによって、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する。
他のスレーブのデータ伝送装置1c〜1fについても、ゼロパワーモードの移行動作はデータ伝送装置1bと同様である。つまり、データ伝送装置1cは、伝送路80bから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1dは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1eは、伝送路80dから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1fは、伝送路80eから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行する。これらの動作が連動することによって、データ伝送システムに接続された全てのデータ伝送装置1a〜1fは、ゼロパワーモードに移行する。
次に、図4を参照して、データ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作について説明する。以下、説明するデータ伝送装置の復帰動作においても、複数のデータ伝送装置1がリング型に接続されたシステムに適用可能であるが、説明を具体的にするために6段のデータ伝送装置1a〜1fが伝送路80a〜80fを介してそれぞれリング型に接続された一例(図1参照)を説明する。なお、上述したようにデータ伝送システムの復帰時においては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
図4において、データ伝送システムに接続された全てのデータ伝送装置1a〜1fは、全てゼロパワーモードで動作している(ステップS21およびS61)。そして、マスタのデータ伝送装置1aは、上記ゼロパワーモード中に通常動作モードに復帰するか否かを判断し(ステップS22)、通常動作モードに復帰しない場合、上記ステップS21を継続する。
このステップS22の通常動作モードへの復帰判定は、典型的には、マスタのデータ伝送装置1aが有しているMPU3に設定された復帰条件に基づいて行われる。例えば、MPU3は、データ伝送システムが自動車内に設けられおり、その自動車がキーOFFされることによってゼロパワーモードへ移行している場合、その自動車がキーONされることによって通常動作モードへの復帰を判断したり、ユーザがスイッチ操作することによる指示によって通常動作モードへの復帰を判断する。
上記ステップS22でマスタのデータ伝送装置1aが有するMPU3が通常動作モードへ復帰すると判断した場合、MPU3は、自装置のコントローラ2および送受信部4を起動する(ステップS23)。上記ステップS23における起動に関して、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために供給する電源部8からの電源供給が停止されている場合、MPU3は、電源部8を制御してコントローラ2および送受信部4への電源供給を再開する。また、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために自らの機能により電源消費を0にしている場合、MPU3は、それぞれに起動およびリセットの指示をすることによって、起動処理を行う。この起動処理の際、マスタのデータ伝送装置1aが有するコントローラ2は、動作モード信号STをLow(0)で送受信部4に出力している(ステップS24)。
次に、上記ステップS23によって起動されたマスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、自装置のコントローラ2からLow(0)で出力された動作モード信号STに基づいて、通常動作モードに移行する。そして、送受信部4は、物理層の初期化動作を行い、その初期化動作の中で各データ伝送装置とのクロック同期を確立する。送受信部4は、自装置のクロック制御部7で制御される送信PLLの出力クロックに基づいて、他のデータ伝送装置とのクロック同期を確立するためのロック信号LSを電気信号Moutとして伝送路80aに送信する(ステップS25)。このロック信号LSは、例えば、マスタのデータ伝送装置1aが有する送信PLLのクロック周波数に基づいた正弦波信号である。
一方、スレーブのデータ伝送装置1b〜1fは、それぞれゼロパワーモードで動作しており、自装置のアクティビティ検出部9が伝送路80からの電気信号Minの入力があるか否かを監視し(ステップS62)、電気信号Minの入力がない場合、上記ステップS61を継続している。そして、マスタのデータ伝送装置1aが上記ステップS25を実行することによって伝送路80aにロック信号LSを電気信号Moutとして出力した場合、後段に伝送路80aを介して接続されたスレーブのデータ伝送装置1bへの電気信号Minの入力が開始される。スレーブのデータ伝送装置1bが有するアクティビティ検出部9は、電気信号Minの入力を検出した場合、その検出を示すアクティビティ検出信号を自装置のMPU3に出力する(ステップS63)。
上記ステップS63でスレーブのデータ伝送装置1bが有するアクティビティ検出部9からアクティビティ検出信号が入力した場合、自装置のMPU3は、自装置のコントローラ2および送受信部4を起動する(ステップS64)。上記ステップS64における起動に関して、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために供給する電源部8からの電源供給が停止されている場合、MPU3は、電源部8を制御してコントローラ2および送受信部4への電源供給を再開する。また、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために自らの機能により電源消費を0にしている場合、MPU3は、それぞれに起動およびリセットの指示をすることによって、起動処理を行う。この起動処理の際、スレーブのデータ伝送装置1bが有するコントローラ2は、動作モード信号STをLow(0)で送受信部4に出力する(ステップS65)。
次に、上記ステップS64によって起動されたスレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、自装置のコントローラ2からLow(0)で出力された動作モード信号STに基づいて、通常動作モードに移行する。そして、送受信部4は、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行って(ステップS66)、当該受信PLLの出力するクロックに基づいてロック信号LSを伝送路80bに送信する(ステップS67)。
他のスレーブのデータ伝送装置1c〜1fについても、通常動作モードへの復帰動作はデータ伝送装置1bと同様である。つまり、データ伝送装置1cは、伝送路80bから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1dは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1eは、伝送路80dから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1fは、伝送路80eから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰する。つまり、これらの復帰動作が連動することによって、マスタのデータ伝送装置1aから順に通常動作モードに復帰していく。そして、データ伝送装置1fの送受信部4は、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行い、当該受信PLLの出力するクロックに基づいてロック信号LSを伝送路80fに送信する。
マスタのデータ伝送装置1aは、上記ステップS25でデータ伝送装置1bに対してロック信号LSを送信した後、伝送路80fを介して送信されるデータ伝送装置1fからのロック信号LSの受信待ちを継続している(ステップS26)。そして、スレーブのデータ伝送装置1fが上記ステップS67を実行することによって伝送路80fにロック信号LSを電気信号Moutとして出力した場合、マスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、伝送路80fからロック信号LSを受信し、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行う。これによって、データ伝送システム全体のクロック同期が確立する。
その後、データ伝送装置1a〜1fは、互いのデータ受信に対する判定基準を設定するためのトレーニング信号を送受信することによって、通常動作モードにおけるデータ判定基準を設定した後、データ送受信を開始し(ステップS27およびS68)、当該フローチャートによる処理を終了する。
なお、上述した通常動作モードからゼロパワーモードに移行するデータ伝送システムでは、ステップS14やS56においてコントローラ2が送受信部4へ通知することによって送受信部4が後段のデータ伝送装置1への電気信号Moutの出力を停止している。また、MPU3が直接的にゼロパワーモードの移行する動作モード信号の通知を送受信部4へ出力したり、送受信部4への電源供給を停止することによって、送受信部4が後段のデータ伝送装置1への電気信号Moutの出力を停止している。つまり、上述した通常動作モードからゼロパワーモードに移行するデータ伝送システムでは、自装置のMPU3やコントローラ2による通知等に応じて、送受信部4が後段のデータ伝送装置1への電気信号Moutの出力を停止している。しかしながら、送受信部4は、他の構成要素からの指示がなくても後段のデータ伝送装置1へ電気信号Moutの出力を停止してもかまわない。以下、図5および図6を参照して、上述した送受信部4が後段のデータ伝送装置1へ電気信号Moutの出力を停止する処理について説明する。なお、図5はデータ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作を示すフローチャートであり、図6はデータ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作を示すフローチャートである。
まず、図5を参照して、データ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作について説明する。以下、説明するデータ伝送装置の移行動作においては、複数のデータ伝送装置1がリング型に接続されたシステムに適用可能であるが、説明を具体的にするために6段のデータ伝送装置1a〜1fが伝送路80a〜80fを介してそれぞれリング型に接続された一例(図1参照)を説明する。なお、上述したようにデータ伝送システムにおいては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
図5において、ステップS31、S32、およびS71におけるデータ伝送装置1a〜1fの動作は、上述したステップS11、S12、およびS51と同様であるため、詳細な説明を省略する。
上記ステップS32でマスタのデータ伝送装置1aが有するMPU3がゼロパワーモードへ移行すると判断した場合、MPU3は、自装置の送受信部4に対して動作モード信号等を用いてゼロパワーモードへの移行を通知し、送受信部4がゼロパワーモードへ移行する(ステップS33)。そして、送受信部4は、送信部6から伝送路80aに出力している電気信号Moutの出力を停止する(ステップS34)。なお、ステップS33においては、MPU3が送受信部4への電源供給を停止することによって送受信部4をゼロパワーモードに移行してもかまわない。また、上記ステップS33において、MPU3が自装置のコントローラ2に対してもゼロパワーモードへの移行を通知し、コントローラ2がゼロパワーモードへ移行してもかまわない。この場合、マスタのデータ伝送装置1aが有するコントローラ2は、デジタルデータTXの出力を停止する。
マスタのデータ伝送装置1aは、上記ステップS32〜S34の処理によって、ゼロパワーモードへの移行を完了する。このゼロパワーモードでは、データ伝送装置1aが有するコントローラ2および送受信部4の動作が不要となる。なお、上記ステップS32〜S34の処理によって、コントローラ2および送受信部4は、自らの機能により電源消費を極力減らすことは可能であるが、MPU3が上記ステップS33の処理後に電源部8を電源制御することによって、コントローラ2および送受信部4への電源供給を停止してもかまわない。また、必要であれば、データ伝送装置1aに接続されている接続機器10aの電源供給も停止してもよい。
一方、スレーブのデータ伝送装置1b〜1fは、それぞれ上記通常動作中に伝送路80からの電気信号Minの入力があるか否かを判断し(ステップS72)、電気信号Minの入力がある場合、上記ステップS71を継続している。そして、マスタのデータ伝送装置1aが上記ステップS34を実行することによって伝送路80aに出力している電気信号Moutの出力を停止した場合、後段に伝送路80aを介して接続されたスレーブのデータ伝送装置1bへの電気信号Minの入力が無くなる。スレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、電気信号Minの入力が無くなったことを検出することにより、当該送受信部4自身をゼロパワーモードに移行して(ステップS73)、電気信号Moutの出力を停止する(ステップS74)。そして、データ伝送装置1bの送受信部4は、受信動作モード信号NSTをHigh(1)→Low(0)に変更して自装置のMPU3に出力する(ステップS75)。次に、データ伝送装置1bのMPU3は、受信動作モード信号NSTの出力がLow(0)になったことを受けて、ゼロパワーモードに移行する(ステップS76)。なお、データ伝送装置1bのMPU3は、ステップS76の処理において、自装置のコントローラ2にゼロパワーモードの移行を通知してもかまわない。この場合、データ伝送装置1bが有するコントローラ2は、ゼロパワーモードに移行しデジタルデータTXの出力を停止する。
スレーブのデータ伝送装置1bは、上記ステップS72〜S76の処理によって、ゼロパワーモードへの移行を完了する。このゼロパワーモードでも、マスタのデータ伝送装置1aと同様にスレーブのデータ伝送装置1bが有するコントローラ2および送受信部4の動作が不要になる。なお、上記ステップS72〜S76の処理によって、コントローラ2および送受信部4は、自らの機能により電源消費を極力減らすことは可能であるが、MPU3が上記ステップS76の処理後に電源部8を電源制御することによって、コントローラ2および送受信部4への電源供給を停止してもかまわない。また、必要であれば、データ伝送装置1bに接続されている接続機器10bの電源供給も停止してもよい。
他のスレーブのデータ伝送装置1c〜1fについても、ゼロパワーモードの移行動作はデータ伝送装置1bと同様である。つまり、データ伝送装置1cは、伝送路80bから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1dは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1eは、伝送路80dから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行し、データ伝送装置1fは、伝送路80eから入力する電気信号Minの入力が無くなることによってゼロパワーモードに移行する。これらの動作が連動することによって、データ伝送システムに接続された全てのデータ伝送装置1a〜1fは、ゼロパワーモードに移行する。なお、図3で示したステップS52〜S58の動作と比較すると、ステップS72〜S76の動作では送受信部4自身によって電気信号Moutの出力を停止するため、データ伝送システム全体のゼロパワーモード移行を早く行うことができる。
なお、データ伝送システムの通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作を開始するデータ伝送装置1は、クロック同期におけるマスタのデータ伝送装置1aで説明を行ったが、他のデータ伝送装置1b〜1nのいずれかがゼロパワーモードへの移行動作を開始してもかまわない。この場合、ゼロパワーモードへの移行動作を開始するデータ伝送装置1b〜1nのいずれかが図5におけるマスタとしての動作を行い、他のデータ伝送装置が図5におけるスレーブとしての動作を行えば、同様に全てのデータ伝送装置1a〜1nがゼロパワーモードに移行できることは言うまでもない。
次に、図6を参照して、データ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作について説明する。以下、説明するデータ伝送装置の復帰動作においても、複数のデータ伝送装置1がリング型に接続されたシステムに適用可能であるが、説明を具体的にするために6段のデータ伝送装置1a〜1fが伝送路80a〜80fを介してそれぞれリング型に接続された一例(図1参照)を説明する。なお、上述したようにデータ伝送システムの復帰時においては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに同期して動作するスレーブである。
図6において、ステップS41、S42、およびS81におけるデータ伝送装置1a〜1fの動作は、上述したステップS21、S22、およびS61と同様であるため、詳細な説明を省略する。
上記ステップS42でマスタのデータ伝送装置1aが有するMPU3が通常動作モードへ復帰すると判断した場合、MPU3は、自装置のコントローラ2および送受信部4を起動する(ステップS43)。上記ステップS43における起動に関して、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために供給する電源部8からの電源供給が停止されている場合、MPU3は、電源部8を制御してコントローラ2および送受信部4への電源供給を再開する。また、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために自らの機能により電源消費を0にしている場合、MPU3は、それぞれに起動およびリセットの指示をすることによって、起動処理を行う。
次に、上記ステップS43によって起動されたマスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、通常動作モードに移行する。そして、送受信部4は、物理層の初期化動作を行い、その初期化動作の中で各データ伝送装置とのクロック同期を確立する。送受信部4は、自装置のクロック制御部7で制御される送信PLLの出力クロックに基づいて、他のデータ伝送装置とのクロック同期を確立するためのロック信号LSを電気信号Moutとして伝送路80aに送信する(ステップS44)。
一方、スレーブのデータ伝送装置1b〜1fは、それぞれゼロパワーモードで動作しており、自装置のアクティビティ検出部9が伝送路80からの電気信号Minの入力があるか否かを監視し(ステップS82)、電気信号Minの入力がない場合、上記ステップS81を継続している。そして、マスタのデータ伝送装置1aが上記ステップS44を実行することによって伝送路80aにロック信号LSを電気信号Moutとして出力した場合、後段に伝送路80aを介して接続されたスレーブのデータ伝送装置1bへの電気信号Minの入力が開始される。スレーブのデータ伝送装置1bが有するアクティビティ検出部9は、電気信号Minの入力を検出した場合、その検出を示すアクティビティ検出信号を自装置のMPU3に出力する(ステップS83)。
上記ステップS83でスレーブのデータ伝送装置1bが有するアクティビティ検出部9からアクティビティ検出信号が入力した場合、自装置のMPU3は、自装置のコントローラ2および送受信部4を起動する(ステップS84)。上記ステップS84における起動に関して、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために供給する電源部8からの電源供給が停止されている場合、MPU3は、電源部8を制御してコントローラ2および送受信部4への電源供給を再開する。また、コントローラ2および送受信部4がゼロパワーモードへ移行するために自らの機能により電源消費を0にしている場合、MPU3は、それぞれに起動およびリセットの指示をすることによって、起動処理を行う。
次に、上記ステップS84によって起動されたスレーブのデータ伝送装置1bが有する送受信部4は、通常動作モードに移行する。そして、送受信部4は、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行って(ステップS85)、当該受信PLLの出力するクロックに基づいてロック信号LSを伝送路80bに送信する(ステップS86)。
他のスレーブのデータ伝送装置1c〜1fについても、通常動作モードへの復帰動作はデータ伝送装置1bと同様である。つまり、データ伝送装置1cは、伝送路80bから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1dは、伝送路80cから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1eは、伝送路80dから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰し、データ伝送装置1fは、伝送路80eから入力する電気信号Minの入力をアクティビティ検出部9が検出することによって通常動作モードに復帰する。つまり、これらの復帰動作が連動することによって、マスタのデータ伝送装置1aから順に通常動作モードに復帰していく。そして、データ伝送装置1fの送受信部4は、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行い、当該受信PLLの出力するクロックに基づいてロック信号LSを伝送路80fに送信する。
マスタのデータ伝送装置1aは、上記ステップS44でデータ伝送装置1bに対してロック信号LSを送信した後、伝送路80fを介して送信されるデータ伝送装置1fからのロック信号LSの受信待ちを継続している(ステップS45)。そして、スレーブのデータ伝送装置1fが上記ステップS86を実行することによって伝送路80fにロック信号LSを電気信号Moutとして出力した場合、マスタのデータ伝送装置1aが有する送受信部4は、伝送路80fからロック信号LSを受信し、自装置のクロック再生部によってクロック再生を行う。これによって、データ伝送システム全体のクロック同期が確立する。
その後、データ伝送装置1a〜1fは、互いのデータ受信に対する判定基準を設定するためのトレーニング信号を送受信することによって、通常動作モードにおけるデータ判定基準を設定した後、データ送受信を開始し(ステップS46およびS87)、当該フローチャートによる処理を終了する。
このように、複数のデータ伝送装置が伝送路を介してリング型に接続され、それぞれのデータ伝送装置が互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送システムは、主要ハードウエアの電源をOFFして動作待機するゼロパワーモードにおいて、全てのデータ伝送装置が有するコントローラおよび送受信部の電源をOFFするため、ゼロパワーモードにおける消費電力が極めて少なくなる。また、上記データ伝送システムがゼロパワーモードから通常動作モードに復帰する際、マスタのデータ伝送装置は、所定の復帰条件と一致したときに通常動作モードに復帰する。また、他のスレーブのデータ伝送装置は、前段のデータ伝送装置から送信される電気信号をアクティビティ検出部で検出することによって連動的に復帰するため、例えば、通信プロトコルとしてMOSTを用いて電気通信するデータ伝送システムにおいても、システム全体を容易に復帰させることができる。
なお、データ伝送装置1に設けられるアクティビティ検出部9は、送受信部4の外部に独立して配置したが、LSIで構成される送受信部4に内蔵してもかまわない。この場合、上記LSIに内蔵されるアクティビティ検出部9のみをゼロパワーモードで動作するようにすれば、上述したフローチャートと同様に通常動作モードに復帰することができる。また、データ伝送システムのゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作を開始するデータ伝送装置1は、クロック同期におけるマスタのデータ伝送装置1aで説明を行ったが、他のデータ伝送装置1b〜1nのいずれかが通常動作モードへの復帰動作を開始してもかまわない。つまり、スレーブのデータ伝送装置1b〜1nのいずれかがロック信号LSを最初に送出しても、他のデータ伝送装置のアクティビティ検出部9がそれぞれ電気信号Minを検出して起動することも可能である。
本発明にかかるデータ伝送装置、データ伝送システム、およびデータ伝送方法は、装置全体の消費電力を大幅に低減するゼロパワーモードへ連動して移行することができ、リング型等で各装置を伝送路によって接続して電気通信を行うシステムに含まれる装置および当該システム等として有用である。
本発明の一実施形態に係るデータ伝送システムの構成を示すブロック図である。 図1のデータ伝送装置1の構成を示す機能ブロック図である。 図1のデータ伝送システムにおける通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作を示すフローチャートである。 図1のデータ伝送システムにおけるゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作を示すフローチャートである。 図1のデータ伝送システムにおける通常動作モードからゼロパワーモードへの移行動作の他の例を示すフローチャートである。 図1のデータ伝送システムにおけるゼロパワーモードから通常動作モードへの復帰動作の他の例を示すフローチャートである。 従来のリング型ネットワークの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…データ伝送装置
2…コントローラ
3…MPU
4…送受信部
5…受信部
6…送信部
7…クロック制御部
8…電源部
9…アクティビティ検出部
10…接続機器
80…伝送路

Claims (23)

  1. リング型のデータ伝送ネットワークに接続され、伝送路を介して他の装置と互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送装置であって、
    受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理部と、
    前段の装置から送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを前記処理部に出力する受信部と、
    前記処理部の処理結果を電気信号に変換して後段の装置に送信する送信部と、
    自装置の動作モードに応じて前記処理部、前記受信部、および前記送信部の動作を制御する制御部とを備え、
    前記受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出し、当該検出に応じてその動作を停止し、
    前記送信部は、前記検出に応じてその動作を停止して後段の装置への電気信号の送出を停止する、データ伝送装置。
  2. 前記受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を前記制御部に送信し、
    前記制御部は、前記受信部から送信された前記データ停止信号に基づいて、前記処理部の動作を停止させることを特徴とする、請求項1に記載のデータ伝送装置。
  3. 前記受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を前記制御部に送信し、
    前記制御部は、前記受信部から送信された前記データ停止信号に基づいて、前記受信部および前記送信部の動作を停止させる信号を出力し、
    前記受信部は、前記検出に応じて前記制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、
    前記送信部は、前記検出に応じて前記制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、後段の装置への電気信号の送出を停止することを特徴とする、請求項1に記載のデータ伝送装置。
  4. さらに、前記処理部、前記受信部、および前記送信部へ電源を供給する電源部を備え、
    前記受信部は、前段の装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を前記制御部に送信し、
    前記制御部は、前記受信部から送信された前記データ停止信号に基づいて、前記電源部から前記処理部、前記受信部、および前記送信部への電源供給を停止することを特徴とする、請求項1に記載のデータ伝送装置。
  5. さらに、前段の装置から送出された電気信号を検出し、その検出を示す電気信号検出信号を前記制御部に送信する信号監視部を備え、
    前記信号監視部は、停止されていた前段の装置から送出される電気信号の送出が再開された際、前段の装置から送出された当該電気信号を検出して、その検出を示す前記電気信号検出信号を前記制御部に送信し、
    前記制御部は、前記信号監視部から送信された前記電気信号検出信号に基づいて前記処理部、前記受信部、および前記送信部の動作を開始させ、
    前記送信部は、前記制御部の制御によってその動作を開始し、後段の装置への電気信号の送出を開始する、請求項1に記載のデータ伝送装置。
  6. 前記送信部が前記制御部の制御によってその動作を開始し、後段の装置へ送出する電気信号は、クロック同期を確立するためのロック信号であることを特徴とする、請求項5に記載のデータ伝送装置。
  7. 前記処理部が用いる通信プロトコルは、Media Oriented Systems Transport(MOST)で定義されることを特徴とする、請求項1に記載のデータ伝送装置。
  8. 伝送路を介してリング型に接続された複数のデータ伝送装置を含み、それぞれのデータ伝送装置が互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送システムであって、
    前記データ伝送装置は、それぞれ、
    受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理部と、
    前段のデータ伝送装置から送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを前記処理部に出力する受信部と、
    前記処理部の処理結果を電気信号に変換して後段のデータ伝送装置に送信する送信部と、
    自装置の動作モードに応じて前記処理部、前記受信部、および前記送信部の動作を制御する制御部とを備え、
    少なくとも1つの前記データ伝送装置において、前記制御部は、所定の移行条件に基づいて、自装置の前記処理部、前記受信部、および前記送信部の動作を停止させ、前記送信部は電気信号の送信を停止し、
    他の前記データ伝送装置において、自装置の前記受信部が前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出し、当該検出に応じてその動作を停止し、自装置の前記送信部が前記検出に応じてその動作を停止して後段のデータ伝送装置への電気信号の送出を停止する、データ伝送システム。
  9. 他の前記データ伝送装置において、
    前記受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の前記制御部に送信し、
    前記制御部は、自装置の前記受信部から送信された前記データ停止信号に基づいて、自装置の前記処理部の動作を停止させることを特徴とする、請求項8に記載のデータ伝送システム。
  10. 他の前記データ伝送装置において、
    前記受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の前記制御部に送信し、
    前記制御部は、自装置の前記受信部から送信された前記データ停止信号に基づいて、自装置の前記受信部および前記送信部の動作を停止させる信号を出力し、
    前記受信部は、前記検出に応じて自装置の前記制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、
    前記送信部は、前記検出に応じて自装置の前記制御部から出力された信号に応じてその動作を停止し、後段のデータ伝送装置への電気信号の送出を停止することを特徴とする、請求項8に記載のデータ伝送システム。
  11. さらに、前記データ伝送装置は、それぞれ自装置の前記処理部、前記受信部、および前記送信部へ電源を供給する電源部を備え、
    前記受信部は、前段のデータ伝送装置から送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示すデータ停止信号を自装置の前記制御部に送信し、
    前記制御部は、自装置の前記受信部から送信された前記データ停止信号に基づいて、自装置の前記電源部から前記処理部、前記受信部、および前記送信部への電源供給を停止することを特徴とする、請求項8に記載のデータ伝送システム。
  12. さらに、前記データ伝送装置は、それぞれ前段の前記データ伝送装置から送出された電気信号を検出し、その検出を示す電気信号検出信号を前記制御部に送信する信号監視部を備え、
    少なくとも1つの前記データ伝送装置において、前記制御部は、所定の復帰条件に基づいて、停止状態の自装置の前記処理部、前記受信部、および前記送信部の動作を開始させ、前記送信部は電気信号の送信を再開し、
    他の前記データ伝送装置において、前記信号監視部は、停止されていた前段の前記データ伝送装置から送出される電気信号の送出が再開された際、前段の前記データ伝送装置から送出された当該電気信号を検出して、その検出を示す前記電気信号検出信号を自装置の前記制御部に送信し、当該制御部が前記信号監視部から送信された前記電気信号検出信号に基づいて自装置の前記処理部、前記受信部、および前記送信部の動作を開始させ、当該送信部がその動作を開始し後段の前記データ伝送装置への電気信号の送出を開始する、請求項8に記載のデータ伝送システム。
  13. それぞれの前記送信部が前記制御部の制御によってその動作を開始し、後段の前記データ伝送装置へ送出する電気信号は、互いのクロック同期を確立するためのロック信号であることを特徴とする、請求項12に記載のデータ伝送システム。
  14. 前記所定の復帰条件に基づいて電気信号の送信を再開する前記データ伝送装置は、自装置が保持するクロックでデータ送信を行って当該データ伝送システムに接続されるマスタであることを特徴とする、請求項13に記載のデータ伝送システム。
  15. 前記処理部が用いる通信プロトコルは、Media Oriented Systems Transport(MOST)で定義されることを特徴とする、請求項8に記載のデータ伝送システム。
  16. 複数のノードが伝送路を介してリング型に接続され、それぞれのノードが互いに一方向の電気通信を行うデータ伝送方法であって、
    前記ノードがそれぞれ受信するデータおよび送信するデータを所定の通信プロトコルに基づいて処理する処理ステップと、
    前記ノードがそれぞれ前段の前記ノードから送出された電気信号を受信し、その電気信号に含まれるデータを前記処理ステップに送る受信ステップと、
    前記ノードがそれぞれ前記処理ステップの処理結果を電気信号として後段の前記ノードに送信する送信ステップと、
    前記ノードがそれぞれ動作モードに応じて前記処理ステップ、前記受信ステップ、および前記送信ステップの動作を制御する制御ステップとを含み、
    少なくとも1つの前記ノードにおいて、前記制御ステップは、所定の移行条件に基づいて、当該ノードの前記処理ステップ、前記受信ステップ、および前記送信ステップによる動作を停止させ、前記送信ステップは電気信号の送信を停止し、
    他の前記ノードにおいて、前記受信ステップで前段のノードから送出される電気信号の停止を検出し、当該検出に応じてその動作を停止し、自ノードの前記送信ステップで前記検出に応じてその動作を停止して後段のノードへの電気信号の送出を停止する、データ伝送方法。
  17. 他の前記ノードにおいて、
    前記受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの前記制御ステップに送り、
    前記制御ステップは、自ノードの前記受信ステップによって送られた前記通知に基づいて、自ノードの前記処理ステップによる動作を停止させることを特徴とする、請求項16に記載のデータ伝送方法。
  18. 他の前記ノードにおいて、
    前記受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの前記制御ステップに送り、
    前記制御ステップは、自ノードの前記受信ステップによって送られた通知に基づいて、自ノードの前記受信ステップおよび前記送信ステップによる動作を停止させる通知を送り、
    前記受信ステップは、前記検出に応じて自ノードの前記制御ステップによって送られた通知に応じてその動作を停止し、
    前記送信ステップは、前記検出に応じて自ノードの前記制御ステップによって送られた通知に応じてその動作を停止し、後段のノードへの電気信号の送出を停止することを特徴とする、請求項16に記載のデータ伝送方法。
  19. さらに、前記ノードがそれぞれ前記処理ステップ、前記受信ステップ、および前記送信ステップにおける動作に用いる電源を供給する電源供給ステップを含み、
    前記受信ステップは、前段のノードから送出される電気信号の停止を検出した際、その停止を示す通知を自ノードの前記制御ステップに送り、
    前記制御ステップは、自ノードの前記受信ステップによって送られた前記通知に基づいて、自ノードの前記電源供給ステップによる前記処理ステップ、前記受信ステップ、および前記送信ステップの動作に用いる電源供給を停止することを特徴とする、請求項16に記載のデータ伝送方法。
  20. さらに、前記ノードがそれぞれ前段の前記ノードから送出された電気信号を検出し、その検出を示す通知を前記制御ステップに送る信号監視ステップを含み、
    少なくとも1つの前記ノードにおいて、前記制御ステップは、所定の復帰条件に基づいて、動作を停止している自ノードの前記処理ステップ、前記受信ステップ、および前記送信ステップによる動作を開始させ、前記送信ステップは電気信号の送信を再開し、
    他の前記ノードにおいて、前記信号監視ステップは、停止されていた前段の前記ノードから送出される電気信号の送出が再開された際、前段の前記ノードから送出された当該電気信号を検出して、前記検出を示す通知を自ノードの前記制御ステップに送り、当該制御ステップで前記信号監視ステップによって送られた前記検出を示す通知に基づいて自ノードの前記処理ステップ、前記受信ステップ、および前記送信ステップによる動作を開始させ、当該送信ステップによる動作を開始して後段の前記ノードへの電気信号の送出を開始する、請求項16に記載のデータ伝送方法。
  21. それぞれの前記送信ステップが前記制御ステップの制御によって動作を開始し、後段の前記ノードへ送出する電気信号は、互いのクロック同期を確立するためのロック信号であることを特徴とする、請求項20に記載のデータ伝送方法。
  22. 前記所定の復帰条件に基づいて電気信号の送信を再開する前記ノードは、自ノードが保持するクロックでデータ送信を行うマスタであることを特徴とする、請求項21に記載のデータ伝送方法。
  23. 前記処理ステップが用いる通信プロトコルは、Media Oriented Systems Transport(MOST)で定義されることを特徴とする、請求項16に記載のデータ伝送方法。
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