JP2005020692A - データ受信方法およびその装置、並びにデータ伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 データ通信の初期化において、信号レベルの判定レベルを適切に設定し、その設定を小さな回路規模の構成で実現するデータ受信方法およびその装置、並びにデータ伝送システムを提供する。
【解決手段】 比較回路574は、差分値ddとその差分値ddに応じた理想値とを比較する。比較回路574は、差分値ddが理想値より大きい場合、当該理想値に所定の数値を加算して、現在選択されているレジスタ576a〜576nを更新する。また、比較回路574は、差分値ddが理想値より小さい場合、当該理想値から所定の数値を減算して、現在選択されているレジスタ576a〜576nを更新する。判定レベル値演算回路572は、レジスタ576a〜576nに設定された理想値を用いて、判定レベルR1〜R13を演算し、それぞれ判定レベル記憶部573が有するレジスタ577a〜577mに記憶させる。
【選択図】 図12
【解決手段】 比較回路574は、差分値ddとその差分値ddに応じた理想値とを比較する。比較回路574は、差分値ddが理想値より大きい場合、当該理想値に所定の数値を加算して、現在選択されているレジスタ576a〜576nを更新する。また、比較回路574は、差分値ddが理想値より小さい場合、当該理想値から所定の数値を減算して、現在選択されているレジスタ576a〜576nを更新する。判定レベル値演算回路572は、レジスタ576a〜576nに設定された理想値を用いて、判定レベルR1〜R13を演算し、それぞれ判定レベル記憶部573が有するレジスタ577a〜577mに記憶させる。
【選択図】 図12
Description
本発明は、データ受信方法およびその装置、並びにデータ伝送システムに関し、より特定的には、リング型等で各装置を伝送路によって接続し、互いに判定レベルを設定して一方向の電気通信を行うデータ受信方法およびその装置、並びにデータ伝送システムに関する。
近年、カーナビゲーションやITS(Intelligent Transport Systems)といったインターネットや画像情報を自動車内等の空間において伝送する場合、大容量かつ高速な通信が要求される。このようなデジタル化した映像や音声データ、あるいはコンピュータデータ等のデジタルデータを伝送するための通信方式の検討が盛んに行われ、自動車内等の空間においてもデジタルデータを伝送するネットワークの導入が本格化してきている。この車内ネットワークは、例えば、物理的なトポロジをリング・トポロジとし、複数のノードをリング・トポロジで接続させることによって一方向のリング型LANを形成し、オーディオ機器、ナビゲーション機器、あるいは情報端末機器等対して統合化した接続を目指している。上記リング型LANで用いられる情報系の通信プロトコルとしては、例えば、Media Oriented Systems Transport(以下、MOSTと記載する)がある。このMOSTでは、通信プロトコルだけでなく、分散システムの構築方法まで言及しており、MOSTネットワークのデータは、フレームを基本単位として伝送され、各ノードを次々にフレームが一方向に伝送される。
ところで、車内等に設けられるリング型LANの場合、放射ノイズが自動車等に搭載された他の電子機器に対する誤動作の原因になることがあり、また、他の機器からの放射ノイズの影響を受けることなく正確に伝送する必要もある。このため、従来のMOSTを用いたリング型LANでは、各ノードを光ファイバーケーブルで接続することによって、電磁波の発生を防止しながら耐ノイズ性を向上させている。また、ツイストペア線や同軸ケーブルのような安価なケーブルを用いた電気通信を行い、放射ノイズが少なく耐ノイズ性を向上しながら20Mbpsを超えるような高速なデータ伝送を可能にしているものもある。例えば、上記電気通信において伝送される信号は、デジタル信号をシンボルタイミング毎に8個の信号レベルにマッピングして、伝送路に送出される(例えば特許文献1参照。)。
図15〜図18を参照して、特許文献1で開示されたデータ受信装置について説明する。なお、図15は当該データ受信装置の構成を示すブロック図であり、図16は当該データ受信装置の判定レベルを説明するための図であり、図17は図15の判定レベル設定部107の内部構成を示すブロック図であり、図18は当該データ受信装置の判定レベル設定方法を説明するための図である。
図15において、データ受信装置は、レシーバ101、ローパスフィルタ102、A/Dコンバータ103、デジタルフィルタ104、判定処理部105、同期検出部106、判定レベル設定部107、および判定レベル設定開始検出部108を有している。レシーバ101は、例えばデジタル信号がシンボルタイミング毎に8個の信号レベルにマッピングされた電気信号Drを他の装置から受信する。ローパスフィルタ102は、レシーバ101が受信した電気信号Drの信号帯域以外の雑音を除去して、電気信号DrをA/Dコンバータ103に送る。A/Dコンバータ103は、電気信号Drをデジタル信号に変換して、デジタルフィルタ104および同期検出部106に送る。デジタルフィルタ104は、A/Dコンバータ103から出力されたデジタル信号が有するシンボルレートの2分の1周波数帯域を帯域通過させ、判定処理部105へ出力する。同期検出部106は、A/Dコンバータ103から出力されたデジタル信号の同期を検出する。判定レベル設定部107は、デジタルフィルタ104から出力された信号に対して、その信号レベルを閾値判定するための判定レベルを設定する。判定レベル設定開始検出部108は、他の装置から伝送された判定レベル設定開始パターン信号を検出する。そして、判定処理部105は、判定レベル設定部107で設定された判定レベルに基づいて、デジタルフィルタ104から出力された信号が有するデータシンボルを復号する。
電気信号Drは、データ送信装置(図示せず)において8種類のデータシンボルを8個の信号レベルにマッピングされている。例えば、電気信号Drは、上記データシンボルを「+7」、「+5」、「+3」、「+1」、「−1」、「−3」、「−5」、および「−7」の8個の信号レベルのいずれかにマッピングするように定められている(図16参照)。このような電気信号Drが有する各信号レベルを判定するために、上記データ受信装置では、データ伝送を行う前に判定レベル設定が行われる。この判定レベル設定処理の際、上記データ送信装置から初期化パターン信号(以下、トレーニング信号TSと記載する)が送信される。トレーニング信号TSは、受信側で同期確立するための同期パターン信号と、判定レベル設定開始パターン信号(例えば、最大の振幅レベルを所定期間継続する)と、データ送信装置およびデータ受信装置で予め定められたデータパターンの判定レベル設定パターン信号とを含んでいる。判定レベル設定パターン信号は、上記全ての信号レベルが含まれ、様々なパターンが現れるPNパターン信号等が用いられる。上記データ送信装置は、電源投入時等にトレーニング信号TSを出力する。
データ受信装置は、トレーニング信号TSが有する上記同期パターン信号を受信すると、同期検出部106でクロック再生を行い、同期が確立されたことを検出する。その後、上記判定レベル設定開始パターン信号を判定レベル設定開始検出部108によって検出し、上記トレーニング信号TSを受信すると判定レベル設定部107にて判定レベルの設定を行う。
判定レベル設定部107は、上記各信号レベルをP7、P5、P3、P1、M1、M3、M5、およびM7として取り扱う。そして、判定レベル設定部107は、上記各信号レベル間のそれぞれの判定レベルP57、P35、P13、PM1、M13、M35、およびM57を設定する(図16参照)。
図17において、判定レベル設定部107は、最大最小信号レベル記憶部110と、判定レベル値演算回路130と、判定レベル記憶部140と、比較回路151および152と、セレクタ161および162とを有している。最大最小信号レベル記憶部110は、上記各信号レベルの最大値および最小値をそれぞれ保持するレジスタ111〜126を有している。各信号レベルの最大値を保持したレジスタは、セレクタ161と接続され、各信号レベルの最小値を保持したレジスタは、セレクタ162と接続されている。トレーニング信号TSは、比較回路151および152に入力する。そして、セレクタ161および162は、そのトレーニング信号TSと同期した教師信号MSに基づいて、現在入力しているトレーニング信号TSの信号レベルに相当する最大最小信号レベル記憶部110に保持された最大値および最小値を、それぞれ比較回路151および152に出力する。比較回路151は、現在入力しているトレーニング信号TSの信号レベルと、それに相当する最大最小信号レベル記憶部110に保持された最大値とを比較する。そして、比較回路151は、トレーニング信号TSの信号レベルが上記最大値を超える場合、その信号レベルの最大値を保持する最大最小信号レベル記憶部110のレジスタを、その信号レベルに更新する。比較回路152は、現在入力しているトレーニング信号TSの信号レベルと、それに相当する最大最小信号レベル記憶部110に保持された最小値とを比較する。そして、比較回路152は、トレーニング信号TSの信号レベルが上記最小値より小さい場合、その信号レベルの最小値を保持する最大最小信号レベル記憶部110のレジスタを、その信号レベルに更新する。
このような更新が繰り返されることによって、最大最小信号レベル記憶部110には、トレーニング信号TSの各信号レベルにおけるそれぞれの最大値および最小値が保持される。判定レベル値演算回路130は、最大最小信号レベル記憶部110に保持された各信号レベルにおけるそれぞれの最大値および最小値を用いて、隣接する信号レベルに対する判定レベルをそれぞれ演算して、判定レベル記憶部140に出力する。具体的には、判定レベル値演算回路130は、隣接する信号レベルに対する判定レベルを、値が大きな信号レベルの最小値と値が小さな信号レベルの最大値とを平均して演算する。例えば、判定レベル値演算回路130は、図18に示すように、信号レベルP7の最小値P7minと信号レベルP5の最大値P5maxとを平均して、判定レベルP57を演算する。判定レベル記憶部140は、上記判定レベルをそれぞれ保持するレジスタ141〜147を有している。
国際公開第02/30077号パンフレット
しかしながら、上記データ送信装置から送信されるトレーニング信号TSには、突発的なノイズが加わったり急激なレベル変動が生じたりする場合がある。そして、これらの急峻な変動によって上述したトレーニング信号TSの各信号レベルの最大値や最小値が変化した場合、それらの最大値および最小値が最大最小信号レベル記憶部110に保持されてしまう。そして、図18に示すように、判定レベルP57の演算では、信号レベルP7の最小値P7minおよび信号レベルP5の最大値P5maxのみが用いられ、他の信号レベルP7およびP5の値は用いられない。したがって、上記判定レベルは、急峻な変動によって保持された最大値および最小値に基づいて設定されることになり、この状況で設定された判定レベルでは、その後のデータ受信において正確な信号レベルの判定が困難となった。
また、判定レベル設定部107が有するレジスタや比較回路は、各信号レベルと、その最大値および最小値それぞれに対応して比較/保持するため、回路規模が大きくなり、データ受信装置のコスト増加の要因となっていた。
それ故に、本発明の目的は、データ通信の初期化において、信号レベルの判定レベルを適切に設定し、その設定を小さな回路規模の構成で実現するデータ受信方法およびその装置、並びにデータ伝送システムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、以下に述べるような特徴を有している。なお、括弧内の参照符号等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
本発明のデータ受信方法は、送信データの各シンボルを複数の信号レベル(+7、+5、+3、+1、−1、−3、−5、−7)のいずれかにマッピングして送信された伝送信号を受信するため方法であって、初期動作の際、伝送信号の複数の信号レベルが既知の変動パターン(PNデータに基づく信号)で送信されたトレーニングパターンから、シンボルに応じて信号レベルを検出し、受信する複数の信号レベルの理想値(P1〜P14の理想値)を所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ保持し、トレーニングパターンのシンボルに応じて、新たに検出した信号レベルと既に保持している理想値とを比較し、その大小関係に基づいて既に保持している理想値を所定量増減して新たな理想値にそれぞれ更新することを繰り返し、トレーニングパターンのシンボルに応じてそれぞれ更新された理想値を用いて、データ受信の際にデータ送信される伝送信号の複数の信号レベルをそれぞれ区別して判定するための判定レベル(R1〜R13)をそれぞれ設定する。
一例として、所定の条件に基づいて初期設定して保持する理想値は、トレーニングパターンのシンボルに応じて検出したそれぞれの最初の信号レベルである。他の例として、所定の条件に基づいて初期設定して保持する理想値は、それぞれ予め設定された固定値である。
判定レベルは、トレーニングパターンのシンボルに応じてそれぞれ更新された理想値のうち、隣接する理想値をそれぞれ平均することにより設定されてもかまわない。
一例として、トレーニングパターンのシンボルに応じて、新たに検出した信号レベルと既に保持している理想値とを比較し、新たに検出した信号レベルが既に保持している理想値より大きいときには、既に保持している理想値を一定量加算して新たな理想値に更新し、新たに検出した信号レベルが既に保持している理想値より小さいときには、既に保持している理想値から一定量減算して新たな理想値に更新する。さらに、加算または減算する一定量(0.25階調)を、常に比較したレベル差(1.00階調)以下になるように設定してもかまわない。
他の例として、トレーニングパターンのシンボルに応じて、新たに検出した信号レベルと既に保持している理想値とを比較し、新たに検出した信号レベルが既に保持している理想値より大きい場合には、既に保持している理想値にそのレベル差以下で、かつそのレベル差に応じて重み付けした量を加算した新たな理想値に更新し、新たに検出した信号レベルが既に保持している理想値より小さい場合には、既に保持している理想値からそのレベル差以下で、かつそのレベル差に応じて重み付けした量を減算して新たな理想値に更新する。
また、トレーニングパターンにおけるシンボルに応じた複数の信号レベルを、そのシンボル(B(k))に対する直前のシンボル(B(k−1))の信号レベルとの差分(dd)によって検出し、判定レベルは、データ受信の際にマッピングされてデータ送信される伝送信号におけるシンボルに応じた複数の信号レベルを、それぞれそのシンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって区別して判定するために設定してもかまわない。
さらに、初期動作終了後に、判定レベルを用いて伝送信号におけるシンボルに応じた複数の信号レベルを区別した結果を出力してもよい。具体的には、送受信するデータが、MOST(Media Oriented Systems Transport)で定義されたデータフォーマットの信号である。
例えば、上記トレーニングパターンは、送信側との同期を確立するためのクロック成分を含むロック信号が送信された後に所定のヘッダが付与されて送信され、複数の信号レベルは、相対的に信号レベルが高い上位群と相対的に信号レベルが低い下位群とを含んでおり、トレーニングパターンおよびロック信号は、上位群から選ばれた信号レベルと下位群から選ばれた信号レベルとが交互になるようにマッピングされており、ヘッダは、シンボルが同じ信号レベルにマッピングされている。この場合、初期動作の際、さらに、ロック信号に含まれるクロック成分を再生して送信側との同期を確立し、同期が確立されたクロック毎の信号レベルの内、隣接する信号レベルが同じであるとき、ヘッダを検出してもかまわない。また、トレーニングパターンは、ヘッダの送出から所定の時間送信され、理想値をそれぞれ更新する繰り返しは、ヘッダの受信から所定の時間を経過することによって終了してもよい。
本発明のデータ伝送装置(1)は、他のデータ伝送装置(1)と伝送路(80)を介して接続され、送信データの各シンボルを複数の信号レベルのいずれかにマッピングして送信された伝送信号を受信するための装置であって、初期動作の際に、データ伝送装置から送信された伝送信号の複数の信号レベルが既知の変動パターンで形成されたトレーニングパターンから、シンボルに応じて信号レベルを検出する信号レベル検出部(54)と、受信する複数の信号レベルの理想値を所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶した後、所定の処理に基づいてその理想値が更新される複数の記憶手段(576)を有する理想値記憶部(571)と、トレーニングパターンのシンボルに応じて、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルと既に記憶手段が記憶している理想値とを比較し、その大小関係に基づいてその記憶手段が記憶している理想値を所定量増減して新たな理想値にそれぞれその記憶手段の値を更新することを繰り返す比較更新部(574)と、複数の記憶手段がそれぞれ更新されて記憶している理想値を用いて、データ受信の際にデータ伝送装置からデータ送信される伝送信号の複数の信号レベルをそれぞれ区別して判定するための判定レベルをそれぞれ演算する判定レベル値演算部(572)と、判定レベル値演算部が演算した判定レベルをそれぞれ記憶する判定レベル記憶部(573)とを備える。
一例として、理想値記憶部が有する複数の記憶手段に所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶される理想値は、信号レベル検出部がトレーニングパターンのシンボルに応じて検出した最初の信号レベルである。他の例として、理想値記憶部が有する複数の記憶手段に所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶される理想値は、予め設定された固定値である。
判定レベル値演算部は、複数の記憶手段がそれぞれ更新されて記憶している理想値のうち隣接する理想値をそれぞれ平均することによって判定レベルを演算してもかまわない。
一例として、比較更新部は、トレーニングパターンのシンボルに応じて、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に記憶手段が記憶している理想値より大きい場合には、既にその記憶手段が記憶している理想値を一定量加算して新たな理想値にその記憶手段の値を更新し、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に記憶手段が記憶している理想値より小さい場合には、既にその記憶手段が記憶している理想値から一定量減算して新たな理想値にその記憶手段の値を更新する。さらに、比較更新部は、常に比較したレベル差以下になるように設定した一定量で、既に記憶手段が記憶している理想値を加算または減算してもかまわない。
他の例として、比較更新部は、トレーニングパターンのシンボルに応じて、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に記憶手段が記憶している理想値より大きい場合には、既にその記憶手段が記憶している理想値にそのレベル差以下で、かつそのレベル差に応じて重み付けした量を加算して新たな理想値にその記憶手段の値を更新し、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に記憶手段が記憶している理想値より小さい場合には、既にその記憶手段が記憶している理想値からそのレベル差以下で、かつそのレベル差に応じて重み付けした量を減算して新たな理想値にその記憶手段の値を更新する。
信号レベル検出部は、トレーニングパターンにおけるシンボルに応じた複数の信号レベルを、そのシンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって検出し、判定レベルは、データ受信の際にマッピングされてデータ伝送装置からデータ送信される伝送信号におけるシンボルに応じた複数の信号レベルをそれぞれそのシンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって区別して判定するために設定してもかまわない。
データ受信においてマッピングされてデータ伝送装置から伝送信号がデータ送信される際、信号レベル検出部は、さらに、データ伝送装置からデータ送信された伝送信号の複数の信号レベルを判定レベル記憶部が記憶する判定レベルを用いて区別して判定した結果を出力してもかまわない。具体的には、送受信するデータが、MOSTで定義されたデータフォーマットの信号である。
例えば、上記トレーニングパターンは、データ伝送装置との同期を確立するためのクロック成分を含むロック信号が送信された後に所定のヘッダが付与されてそのデータ伝送装置から送信され、複数の信号レベルは、相対的に信号レベルが高い上位群と相対的に信号レベルが低い下位群とを含んでおり、トレーニングパターンおよびロック信号は、上位群から選ばれた信号レベルと下位群から選ばれた信号レベルとが交互になるようにマッピングされており、ヘッダは、隣接するシンボルが同じ信号レベルにマッピングされている。
この場合、受信した伝送信号をデジタル信号に変換する変換部(52)と、変換部で変換されたデジタル信号からノイズ除去を行って波形整形を行うフィルタ(53)と、変換部でデジタル信号に変換されたロック信号のクロック成分を再生してデータ伝送装置との同期を確立するクロック再生部(50)とを、さらに備え、信号レベル検出部は、さらに、クロック再生部が同期を確立したクロックに基づいて、フィルタで波形整形されたデジタル信号の複数の信号レベルを判定レベル記憶部が記憶する判定レベルを用いて区別して判定した結果を出力し、信号レベル検出部が出力する判定結果に基づいて、その判定結果を逆マッピングして伝送信号で送信された受信データのシンボルを復号する逆マッピング部(55)を、さらに備えてもかまわない。さらに、初期動作の際、フィルタで波形整形されたデジタル信号に対して、クロック再生部が同期を確立したクロック毎の信号レベルのうち隣接する信号レベルが同じであるとき、ヘッダを検出するヘッダ検出部(58)と、ヘッダ検出部がヘッダを検出したタイミングおよびクロック再生部が同期を確立したクロックタイミングに基づいて、比較更新部が更新する記憶手段を指定する教師信号をその比較更新部へ出力する教師信号生成部(59)とを、さらに備えてもかまわない。例えば、上記トレーニングパターンは、ヘッダの送出から所定の時間(固定長)送信され、データ受信装置は、トレーニングパターンが送信される所定の時間をカウントするカウンタを、さらに備え、比較更新部は、カウンタによるカウントに基づいてトレーニングパターンの終了を検出し、記憶手段の記憶している理想値の更新を停止する。また、逆マッピング部は、トレーニングパターンの終了後に、信号レベル検出部が出力する判定結果を逆マッピングして受信データに対するシンボルの復号を開始してもかまわない。
本発明のデータ伝送システムは、伝送路を介してリング型に接続された複数のデータ伝送装置(1)を含み、それぞれのデータ伝送装置が互いに一方向の通信を行うためのシステムであって、データ伝送装置は、それぞれ、送信データの各シンボルを複数の信号レベルのいずれかにマッピングし(63)、そのマッピングされた電気信号を後段のデータ伝送装置に送信するデータ送信部(64〜66)と、初期動作において電気信号の複数の信号レベルが既知の変動パターンで形成されるトレーニングパターンを後段のデータ伝送装置に送信するトレーニングパターン送信部(67)と、前段のデータ伝送装置から送信された電気信号からシンボルに応じて信号レベルを検出し、データ受信の際にその検出した信号レベルをそれぞれ区別して判定する信号レベル検出部と、初期動作の際に、受信する複数の信号レベルの理想値を所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶した後、所定の処理に基づいてその理想値が更新される複数の記憶手段を有する理想値記憶部と、トレーニングパターンのシンボルに応じて、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルと既に記憶手段が記憶している理想値とを比較し、その大小関係に基づいてその記憶手段が記憶している理想値を所定量増減して新たな理想値にそれぞれその記憶手段の値を更新することを繰り返す比較更新部と、複数の記憶手段がそれぞれ更新されて記憶している理想値を用いて、信号レベル検出部がデータ受信の際に電気信号の複数の信号レベルをそれぞれ区別して判定するための判定レベルをそれぞれ演算する判定レベル値演算部と、判定レベル値演算部が演算した判定レベルをそれぞれ記憶する判定レベル記憶部とを備える。
一例として、理想値記憶部が有する複数の記憶手段に所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶される理想値は、信号レベル検出部がトレーニングパターンのシンボルに応じて検出した最初の信号レベルである。他の例として、理想値記憶部が有する複数の記憶手段に所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶される理想値は、予め設定された固定値である。
判定レベル値演算部は、複数の記憶手段がそれぞれ更新されて記憶している理想値のうち隣接する理想値をそれぞれ平均することによって判定レベルを演算してもかまわない。
一例として、比較更新部は、トレーニングパターンのシンボルに応じて、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に記憶手段が記憶している理想値より大きい場合には、既にその記憶手段が記憶している理想値を一定量加算して新たな理想値にその記憶手段の値を更新し、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に記憶手段が記憶している理想値より小さい場合には、既にその記憶手段が記憶している理想値から一定量減算して新たな理想値にその記憶手段の値を更新する。さらに、比較更新部は、常に比較したレベル差以下になるように設定した一定量で、既に記憶手段が記憶している理想値を加算または減算してもかまわない。
他の例として、比較更新部は、トレーニングパターンのシンボルに応じて、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に記憶手段が記憶している理想値より大きい場合には、既にその記憶手段が記憶している理想値にそのレベル差以下で、かつそのレベル差に応じて重み付けした量を加算して新たな理想値にその記憶手段の値を更新し、信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に記憶手段が記憶している理想値より小さい場合には、既にその記憶手段が記憶している理想値からそのレベル差以下で、かつそのレベル差に応じて重み付けした量を減算して新たな理想値にその記憶手段の値を更新する。
信号レベル検出部は、トレーニングパターンにおけるシンボルに応じた複数の信号レベルを、そのシンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって検出し、判定レベルは、データ受信の際にマッピングされて前段のデータ伝送装置からデータ送信される伝送信号におけるシンボルに応じた複数の信号レベルをそれぞれそのシンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって区別して判定するために設定してもかまわない。
データ受信の際に、信号レベル検出部が判定レベル記憶部に記憶された判定レベルを用いて判定した結果出力してもかまわない。具体的には、送受信するデータがMOSTで定義されたデータフォーマットの信号である。
例えば、上記トレーニングパターンは、前段のデータ伝送装置との同期を確立するためのクロック成分を含むロック信号が送信された後に所定のヘッダが付与されて前段のデータ伝送装置から送信され、複数の信号レベルは、相対的に信号レベルが高い上位群と相対的に信号レベルが低い下位群とを含んでおり、トレーニングパターンおよびロック信号は、上位群から選ばれた信号レベルと下位群から選ばれた信号レベルとが交互になるようにマッピングされており、ヘッダは、隣接するシンボルが同じ信号レベルにマッピングされている。
この場合、データ伝送装置は、それぞれ、受信した電気信号をデジタル信号に変換する変換部と、変換部で変換されたデジタル信号からノイズ除去を行って波形整形を行うフィルタと、変換部でデジタル信号に変換されたロック信号のクロック成分を再生して前段のデータ伝送装置との同期を確立するクロック再生部とを、さらに備え、信号レベル検出部は、さらに、クロック再生部が同期を確立したクロックに基づいて、フィルタで波形整形されたデジタル信号の複数の信号レベルを判定レベル記憶部が記憶する判定レベルを用いて区別して判定した結果を出力し、データ伝送装置は、それぞれ、信号レベル検出部が出力する判定結果に基づいて、その判定結果を逆マッピングして電気信号で送信された受信データのシンボルを復号する逆マッピング部を、さらに備えてもよい。また、データ伝送装置は、それぞれ、初期動作の際、フィルタで波形整形されたデジタル信号に対して、クロック再生部が同期を確立したクロック毎の信号レベルのうち隣接する信号レベルが同じであるとき、ヘッダを検出するヘッダ検出部と、ヘッダ検出部がヘッダを検出したタイミングおよびクロック再生部が同期を確立したクロックタイミングに基づいて、比較更新部が更新する記憶手段を指定する教師信号をその比較更新部へ出力する教師信号生成部とを、さらに備えてもかまわない。例えば、トレーニングパターンは、ヘッダの送出から所定の時間送信され、データ受信装置は、それぞれ、トレーニングパターンが送信される所定の時間をカウントするカウンタを、さらに備え、比較更新部は、カウンタによるカウントに基づいてトレーニングパターンの終了を検出し、記憶手段の記憶している理想値の更新を停止する。また、逆マッピング部は、トレーニングパターンの終了後に、信号レベル検出部が出力する判定結果を逆マッピングして受信データに対するシンボルの復号を開始してもかまわない。
本発明のデータ伝送方法によれば、多値マッピングされて送信された伝送波形に対して、そのシンボルに応じた信号レベルを判定する際の判定レベルを、初期化動作の際にトレーニングパターンで受信したそれぞれの信号レベルを総合的に考慮した理想値に基づいて設定される。つまり、トレーニングパターンに突発的なノイズが加わったり急激なレベル変動が生じたりすることによる急峻な変動が生じても、これらの値が単独で判定レベルに設定されることはなく、全体の信号レベルの傾向を含んだ適切な判定レベルが設定される。したがって、これらの判定レベルを用いて、伝送波形のシンボルに応じた信号レベルを判定することによって、正確なデータ判定を行うことができる。また、判定レベルを設定するために必要な理想値の保持や比較するデバイスの数は、従来と比較して大幅に削減される。つまり、装置規模を従来より小さくして、適切な判定レベルを設定することができる。
また、トレーニングパターンのシンボルに応じて検出した最初の信号レベルを、初期設定における理想値として保持することによって、トレーニングパターンの受信開始直後から適切な理想値に近づけることができる。さらに、予め設定された固定値を、初期設定における理想値として保持することによって、トレーニングパターンの受信開始直後に予め意図した理想値に近づけることができる。
それぞれの理想値を一定量の増減により更新することによって、更新のための装置構成が単純になる。また、更新される理想値は、受信した信号レベルを超えることがなく、微少量ずつ理想値を増減させることができる。
また、既に保持している理想値と新たに検出した理想値との差に応じて重み付けを行った数値を用いて加算/減算することによって、トレーニングパターンの受信レベルの傾向により近づけた理想値を設定することができる。
さらに、受信したシンボル値を前シンボル値に対する差分値によって判定することによって、送信側から伝送する際の全体的な信号レベル変化(電圧変化)をキャンセルすることができる。
また、ロック信号が送信された後に所定のヘッダが付与されてトレーニングパターンが送信され、ヘッダを同じ信号レベルが連続するマッピングによって生成する場合、容易にロック信号とトレーニングパターンとを区別することができる。また、トレーニングパターンをヘッダの送出から所定の時間送信することによって、理想値を更新する処理をヘッダの受信から所定の時間を経過後に終了することができる。
また、本発明のデータ受信装置およびデータ伝送システムによれば、上述したデータ受信方法と同様の効果を得ることができる。
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るデータ伝送システムについて説明する。当該データ伝送システムは、複数のデータ伝送装置を有しており、それらのデータ伝送装置の内部にそれぞれ受信部が構成されている。これは、本発明のデータ受信装置が用いられる一例であり、データ受信装置のみを構成する場合、当該データ受信装置に上記受信部を構成すればよい。なお、図1は、当該データ伝送システムの構成を示すブロック図である。
図1において、データ伝送システムは、物理的なトポロジをリング・トポロジとし、複数のノードをリング・トポロジで接続することによって一方向のリング型LANを形成している。以下、上記データ伝送システムの一例として、各ノードを6段のデータ伝送装置1a〜1fによって構成し、それぞれ伝送路80a〜80fによってリング型に接続し、伝送されるデータが伝送路80a〜80fを介して一方向に伝送されるシステムを説明する。各データ伝送装置1a〜1fには、それぞれデータ伝送システムを伝送したデータに基づいて処理を行い、その結果をデータ伝送システムに出力する接続機器(例えば、オーディオ機器、ナビゲーション機器、あるいは情報端末機器)10a〜10fが接続されている。なお、一般的なハードウエアの形態としては、それぞれのデータ伝送装置1a〜1fおよび接続機器10a〜10fが一体的に構成される。
上記データ伝送システムで用いられる情報系の通信プロトコルとしては、例えば、Media Oriented Systems Transport(以下、MOSTと記載する)がある。MOSTを通信プロトコルとして伝送されるデータは、フレームを基本単位として伝送され、各データ伝送装置1の間を次々にフレームが一方向に伝送される。つまり、データ伝送装置1aは、伝送路80aを介してデータ伝送装置1bに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1bは、伝送路80bを介してデータ伝送装置1cに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1cは、伝送路80cを介してデータ伝送装置1dに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1dは、伝送路80dを介してデータ伝送装置1eに対してデータを出力する。また、データ伝送装置1eは、伝送路80eを介してデータ伝送装置1fに対してデータを出力する。そして、データ伝送装置1fは、伝送路80fを介してデータ伝送装置1aに対してデータを出力する。伝送路80a〜80fにはツイストペア線や同軸ケーブルのような安価なケーブルが用いられ、データ伝送装置1は、互いに電気通信を行う。ここで、当該データ伝送システムの電源投入時においては、データ伝送装置1aが自装置のクロックによりデータを送信するマスタであり、他のデータ伝送装置1b〜1fがマスタで生成されるクロックに周波数をロックするスレーブである。
次に、図2を参照して、データ伝送装置1の構成について説明する。なお、図2は、データ伝送装置1の構成を示す機能ブロック図である。なお、上述した複数のデータ伝送装置1a〜1fは、それぞれ同様の構成である。
図2において、データ伝送装置1は、コントローラ2、マイクロコンピュータ(MPU)3、および送受信部4を備えている。以下、当該データ伝送システムで用いる通信プロトコルの一例として、MOSTを用いて説明を行う。
コントローラ2には、データ伝送システムを伝送したデータに基づいて処理を行い、その結果をデータ伝送システムに出力する接続機器10が接続されている。そして、コントローラ2は、その機能の一つとして、接続された接続機器10からのデータをMOSTで規定されるプロトコルに変換して送受信部4にデジタルデータTXを出力し、送受信部4から出力されるデジタルデータRXがコントローラ2に入力し、接続された接続機器10に伝送する。
MPU3は、データ伝送装置1が有する各伝送モードに基づいて、コントローラ2、送受信部4、および上記接続機器10を制御する。例えば、MPU3は、データ伝送装置1のリセット機能、電源制御(省エネモードの切り替え)、マスタ/スレーブの選択処理、ダイアグモードへの移行処理、およびスクランブル伝送機能等を制御する。
送受信部4は、典型的にはLSIで構成され、受信部5、送信部6、クロック制御部7を有している。受信部5は、伝送路80から入力する他のデータ伝送装置1からの電気信号を受信し、その電気信号をデジタル信号RXに変換してコントローラ2に出力する。また、受信部5は、上記電気信号に含まれるクロック成分を再生して、クロック制御部7に出力する。送信部6は、クロック制御部7のクロックに基づいて、コントローラ2から出力されるデジタルデータTXを電気信号に変換して、伝送路80を介して他のデータ伝送装置1に出力する。
クロック制御部7は、データ伝送装置1のクロックを制御し、例えば、他のデータ伝送装置1で使用されるクロックを再生したり、コントローラ2のクロックを再生したり、送信側の信号処理部で用いられるクロックを出力したりする。具体的には、クロック制御部7は、データ伝送装置1がマスタである場合、送信側PLL(Phase Locked Loop)で再生したクロックを出力し、スレーブである場合、受信側PLLで再生したクロックを出力する。
送信部6は、セレクタ61、S/P(シリアル/パラレル)変換部62、マッピング部63、ロールオフフィルタ64、DAC(デジタル・アナログ・コンバータ)65、差動ドライバ66、およびトレーニング信号発生部67を有している。なお、S/P変換部62、マッピング部63、およびロールオフフィルタ64によって、送信側の信号処理部を形成しており、以下、説明を具体的にするために、当該信号処理部がデジタルデータを8値マッピングしたアナログ電気信号に変換して出力する場合について説明する。このアナログ電気信号の詳細については、後述する。
セレクタ61は、クロック制御部7によって制御されるクロックに基づいて、送信部6から送信するデータ(例えば、デジタルデータTXまたはデジタルデータRX)を選択してS/P変換部62へ出力する。
S/P変換部62は、多値化伝送を行うために、コントローラ2から出力されるシリアルのデジタルデータTXを2ビット毎のパラレルデータに変換する。マッピング部63は、S/P変換部62で変換された2ビット毎のパラレルデータや後述するトレーニング信号発生部67から出力されるトレーニング信号TSを、上記システムクロックに基づいて8値のシンボルのいずれかにマッピングを行う。このマッピングは、受信側に配置される他のデータ伝送装置1でクロック再生を行うために、2ビット毎のパラレルデータを8値のシンボルのうち上位4シンボルと下位4シンボルとに交互に割り当てられる。また、送信および受信との間の直流成分の変動や差の影響を除外するために、前値との差分によってマッピングが行われる。
図3および図4を参照して、8値マッピングの一例について説明する。なお、図3は8値マッピング出力の遷移状態を示す図であり、図4は図3の8値マッピング出力を差分値によって示した図である。
図3および図4において、8値マッピング方式では、各データ伝送装置1間の直流成分の変動や差によらず受信可能とするため、前シンボル値と上記2ビット毎のパラレルデータ(送信データ)に基づいて、送信シンボル値の決定(マッピング)を行う。送信シンボル値は、「+7」、「+5」、「+3」、「+1」、「−1」、「−3」、「−5」、および「−7」の8個の信号レベルのいずれかにマッピングするように定められている。例えば、前シンボル値B(k−1)が「−1」で送信データ「00」をマッピングする場合、送信シンボル値B(k)は「+7」となり前シンボル値との差分値は「+8」となる。図3に示すように、送信シンボル値B(k)は、前シンボル値B(k−1)の極性に対して、その正負が交互になるようにマッピングされる。また、図4に示すように、前シンボル値との差分値に対して、送信データが一意に決まるようにマッピングされる。
図2に戻り、ロールオフフィルタ64は、送信する電気信号の帯域制限および符号間干渉を抑えるための波形整形フィルタである。例えば、シンボルレートの4倍のサンプリング周波数で、ロールオフ率100%、タップ数33タップ、およびビット数12ビットのFIRフィルタを使用する。
DAC65は、ロールオフフィルタ64で帯域制限された信号をアナログ信号に変換する。例えば、100MHzで動作する12ビットのD/Aコンバータであり、差動ドライバ66の出力端で上記送信シンボル値が交互に最大あるいは最小の振幅レベルとなった正弦波が出力可能なようにアナログ信号を出力する。差動ドライバ66は、DAC65から出力されるアナログ信号の強度を増幅して差動信号に変換して伝送路80に送出する。差動ドライバ66は、伝送路80が有する2本1組の導線に対して、送出する電気信号を伝送路80の一方側(プラス側)導線に送信し、当該電気信号と正負反対の信号を伝送路80の他方側(マイナス側)に送信する。これによって、伝送路80には、プラス側とマイナス側との電気信号が1つのペアとして伝送するため、お互いの電気信号の変化をお互いの電気信号が打ち消しあい、伝送路80からの放射ノイズおよび外部からの電気的影響を軽減することができる。
トレーニング信号発生部67は、電源投入時等の初期化処理の際、受信側に配置される他のデータ伝送装置1との間でデータ判定の基準となる判定レベルの設定を行うための所定のトレーニング信号TSを生成する。トレーニング信号TSは、受信側で同期確立するためのクロック再生用信号(例えば、正弦波。以下、ロック信号と記載する)と、トレーニングパターンヘッダ(例えば、最大あるいは最小の振幅レベルを所定期間継続する)と、各データ伝送装置1間で既知のデータパターンであるトレーニングパターンとを含んでいる。トレーニングパターンは、上記全ての送信シンボル値が含まれ、様々なパターンが現れるPNパターン信号等が用いられる。トレーニング信号発生部67で生成されたトレーニング信号TSは、マッピング部63に送出される。
図5および図6は、データ伝送装置1から送信データとして伝送される伝送波形の一例である。なお、図5は前シンボル値B(k−1)が上位4シンボル(「+7」、「+5」、「+3」、「+1」)である場合にシンボル値B(k)が下位4シンボル(「−1」、「−3」、「−5」、「−7」)にマッピングされた伝送波形であり、図6は前シンボル値B(k−1)が下位4シンボルである場合にシンボル値B(k)が上位4シンボルにマッピングされた伝送波形である。データ伝送装置1から伝送される送信データは、上位4シンボルのうちのいずれかと、下位4シンボルのうちいずれかとが、交互にマッピングされた伝送波形である。
図5において、前シンボル値B(k−1)がシンボル「+7」の場合、シンボル値B(k)がシンボル「−1」、「−3」、「−5」、および「−7」を示すことによって、それぞれ送信データ「00」、「10」、「11」、および「01」が伝送される(図5の左端図)。前シンボル値B(k−1)がシンボル「+5」の場合、シンボル値B(k)が同様のシンボル値を示すことによって、それぞれ送信データ「01」、「00」、「10」、および「11」が伝送される(図5の左中図)。前シンボル値B(k−1)がシンボル「+3」の場合、シンボル値B(k)が同様のシンボル値を示すことによって、それぞれ送信データ「11」、「01」、「00」、および「10」が伝送される(図5の右中図)。そして、前シンボル値B(k−1)がシンボル「+1」の場合、シンボル値B(k)が同様のシンボル値を示すことによって、それぞれ送信データ「10」、「11」、「01」、および「00」が伝送される(図5の右端図)。
図6において、前シンボル値B(k−1)がシンボル「−7」の場合、シンボル値B(k)がシンボル「+7」、「+5」、「+3」、および「+1」を示すことによって、それぞれ送信データ「10」、「11」、「01」、および「00」が伝送される(図6の左端図)。前シンボル値B(k−1)がシンボル「−5」の場合、シンボル値B(k)が同様のシンボル値を示すことによって、それぞれ送信データ「11」、「01」、「00」、および「10」が伝送される(図6の左中図)。前シンボル値B(k−1)がシンボル「−3」の場合、シンボル値B(k)が同様のシンボル値を示すことによって、それぞれ送信データ「01」、「00」、「10」、および「11」が伝送される(図6の右中図)。そして、前シンボル値B(k−1)がシンボル「−1」の場合、シンボル値B(k)が同様のシンボル値を示すことによって、それぞれ送信データ「00」、「10」、「11」、および「01」が伝送される(図6の右端図)。
図7は、データ伝送装置1から伝送されるトレーニング信号TSの伝送波形の一例である。上述したように、トレーニング信号TSは、ロック信号、トレーニングパターンヘッダ、およびトレーニングパターンを含んでおり、ロック信号→トレーニングパターンヘッダ→トレーニングパターンの順で送信される。
ロック信号は、受信側で送信側との同期確立するために送信側が送出する信号である。ロック信号の最大および最小振幅レベルに対応するタイミングを受信側で検出することによって送信側および受信側間での同期を確立する。ロック信号は、上述した上位4シンボルのうちのいずれかと、下位4シンボルのうちいずれかとが、交互にマッピングされた伝送波形となる。これによって、ロック信号には、固定の周波数成分が含まれることになり、受信側でのクロック再生が容易になる。
図8〜図11は、それぞれロック信号の伝送波形パターンの例を示している。第1の例として、ロック信号は、シンボル「+7」とシンボル「−7」とが交互にマッピングされた伝送波形で送出される(図8の例)。この場合、ロック信号は、最大振幅を有する伝送波形となる。第2の例として、ロック信号は、シンボル「+1」とシンボル「−1」とが交互にマッピングされた伝送波形で送出される(図9の例)。この場合、ロック信号は、最小振幅を有する伝送波形となる。第3の例として、固定されたパターンを繰り返してマッピングされた伝送波形で送出される(図10の例)。図10では、ロック信号は、1周期が8シンボルから構成されており、1〜6シンボル目で「+1」と「−1」とが交互に繰り返され、7シンボル目が「+7」、8シンボル目が「−7」となっている。第4の例は、ランダムパターンをマッピングした伝送波形で送出される(図11の例)。いずれの例においても、ロック信号は、上位4シンボルのうちのいずれかと、下位4シンボルのうちいずれかとが、交互にマッピングされた伝送波形となる。
図7に戻り、トレーニングパターンヘッダは、受信側のクロック同期確立後に送信側がトレーニングパターンに付与して送出する信号である。トレーニングパターンヘッダは、上記ロック信号に対して途切れることなく送出され、所定のシンボル(例えば、シンボル「+7」や「−7」)を所定期間連続してマッピングすることによって形成される。つまり、マッピング部63は、このトレーニングパターンヘッダをマッピング処理するとき、伝送信号が真横へ移動する特殊なマッピングを行う。このトレーニングパターンヘッダを受信側で検出することによって、ロック信号とトレーニングパターンとを区別することができる。受信側において、トレーニングパターンヘッダを逆マッピング処理(後述する)した場合、その差分値が0に近い値となる。例えば、図7で示すトレーニングパターンヘッダは、3シンボルから構成されており、全てのシンボルが「+7」で差分値が0となる最大の振幅レベルを継続している。なお、トレーニングパターンヘッダは、上述した上位4シンボルのうちのいずれかと、下位4シンボルのうちいずれかとが、交互にマッピングされるパターンを崩すものであれば、他の伝送波形でもかまわない。例えば、上位4シンボルのうちいずれかが連続してマッピングされた伝送波形でトレーニングパターンヘッダが構成されてもかまわない。
トレーニングパターンは、上述した上位4シンボルのうちのいずれかと、下位4シンボルのうちいずれかとが、交互にマッピングされた伝送波形である。具体的には、トレーニングパターンは、上述した全ての送信シンボル値が含まれ、様々なパターンが現れるPNデータ等を上述したマッピングテーブルに基づいてマッピングしたパターンである。上記PNデータを予め決められたデータ系列とすることで、受信側においてトレーニングパターンのエミュートが可能となり、擬似ランダムデータ(PNデータ)による判定レベル設定が確実容易に行える。このトレーニングパターンは、固定長(トレーニングパターンヘッダの送出から所定時間経過で終了する)であるのが好ましい。なお、トレーニングパターンを可変長にして、当該トレーニングパターンの終了を示す信号を付与してもかまわない。
トレーニングパターンが送出された後、途切れることなく上述したマッピングテーブルに基づいてマッピングされた送信データの送信が開始される。受信側では、トレーニング信号TS全体を受信した後、送信データの受信を行う。このようなトレーニング信号を用いることによって、初期動作の際、受信側ではクロック同期の確立および多値判定レベルの設定を行うことができる。そして、受信側では、多値判定レベルに基づいて送信データの信号レベルを判定し、その判定結果を逆マッピングすることによって、データ再生が可能となる。
図2に戻り、受信部5は、クロック再生部50、差動レシーバ51、ADC(アナログ・デジタル・コンバータ)52、ロールオフフィルタ53、差分算出部54、逆マッピング部55、P/S(パラレル/シリアル)変換部56、判定レベル設定部57、トレーニング信号検出部58、および教師信号生成部59を有している。なお、ロールオフフィルタ53、差分算出部54、逆マッピング部55、およびP/S変換部56によって、受信側の信号処理部を形成している。
差動レシーバ51は、伝送路80から入力する差動信号を電圧信号に変換してADC52に出力する。上述したように、伝送路80が有する2本1組の導線に対してプラス側とマイナス側との電気信号が1つのペアとして伝送しており、差動レシーバ51は、プラス側とマイナス側との差から信号を判断するため、外部からの電気的影響に対して効力を発揮する。そして、ADC52は、差動レシーバ51から出力される電圧信号をデジタル信号に変換する。
ロールオフフィルタ53は、ADC52から出力されるデジタル信号のノイズ除去を行う波形整形用のFIRフィルタであり、例えば、シンボルレートの16倍のFIRフィルタが使用される。上述した送信側のロールオフフィルタ64と合わせ、符号間干渉のないロールオフ特性を実現する。差分算出部54は、後述するクロック再生部50で検出したデータシンボルタイミングに基づいて、ロールオフフィルタ53から出力された受信シンボル値と前シンボル値との差分値を演算する。そして、差分算出部54は、判定レベル設定部57で設定された判定レベルに基づいて、上記差分値毎にデータ判定を行って、その判定値を逆マッピング部55に出力する。このように、受信したシンボル値を前シンボル値に対する差分値で判定することによって、送信側から受信側のデータ伝送装置1に伝送する際の全体的な電圧変化をキャンセルすることができる。
逆マッピング部55は、クロック再生部50で検出したデータシンボルタイミングに基づいて、上記判定値を用いて送信側のマッピング部63でマッピングする前のデータに復号する。この逆マッピング部55における逆マッピング処理によって、上記判定値がパラレルデータに変換される。P/S変換部56は、逆マッピング部55で変換されたパラレルデータをシリアルのデジタルデータRXに変換して、コントローラ2に出力する。
クロック再生部50は、ADC52から出力される伝送路80から受信した信号のクロック成分を再生することによって、伝送路のクロック再生を行い、上述した伝送波形の最大あるいは最小ポイントとなるデータシンボルタイミングを検出する。そして、クロック再生部50で再生されたクロックは、受信側の信号処理部のクロックとして用いられる。また、クロック再生部50で再生されたクロックは、クロック制御部7に出力され受信側PLLのリファレンスクロック入力として用いられる。
判定レベル設定部57は、差分算出部54で演算された差分値ddに対して、その差分値ddを閾値判定するための判定レベルを設定する。トレーニング信号検出部58は、他のデータ伝送装置1から伝送されたトレーニング信号TSのトレーニングパターンヘッダおよびトレーニングパターンを検出する。教師信号生成部59は、トレーニング信号検出部58がトレーニング信号TSのトレーニングパターンヘッダおよびトレーニングパターンを検出した際、そのトレーニングパターンと同じデータパターンを有し、かつ当該トレーニングパターンと同期した教師信号MSを判定レベル設定部57に出力する。なお、これらの動作の詳細については、後述する。
次に、図12を参照して、判定レベル設定部57の構造について説明する。なお、図12は、判定レベル設定部57の構成を示すブロック図である。
図12において、判定レベル設定部57は、理想値記憶部571、判定レベル値演算回路572、判定レベル記憶部573、比較回路574、およびセレクタ575を有している。理想値記憶部571は、差分算出部54で演算されるトレーニングパターンにおける各差分値の理想値を、それぞれ保持するレジスタ576a〜576nを有している。レジスタ576a〜576nは、セレクタ575と接続されている。セレクタ575は、教師信号生成部59から出力される教師信号MSに基づいて、現在入力しているトレーニングパターンの差分値に相当する理想値記憶部571に保持された理想値を、比較回路574に出力する。比較回路574は、現在入力しているトレーニングパターンの差分値と、それに相当する理想値記憶部571に保持された理想値とを比較する。そして、比較回路574は、当該理想値に後述する所定の演算を行って、その理想値を保持する理想値記憶部571のレジスタ576a〜576nを、演算後の理想値に更新する。
判定レベル値演算回路572は、理想値記憶部571に保持された各理想値を用いて、隣接する理想値に対する判定レベルをそれぞれ演算して、判定レベル記憶部573に出力する。具体的には、判定レベル値演算回路572は、隣接する理想値に対する判定レベルを、それぞれの理想値を平均して演算する。判定レベル記憶部573は、隣接する理想値の間に応じた上記判定レベルをそれぞれ保持するレジスタ577a〜577mを有している。
次に、図13を参照して、判定レベル設定部57で設定される判定レベルおよび判定値と、差分算出部54で演算される差分値との一例について説明する。なお、図13は、判定レベル設定部57の判定レベルを説明するための図である。
上述したように、8値マッピングを行う場合、送信側のデータ伝送装置1では、データシンボルを8個の信号レベルにマッピングしている(図3〜図6参照)。具体的には、データシンボルを「+7」、「+5」、「+3」、「+1」、「−1」、「−3」、「−5」、および「−7」の8個の信号レベル(送信シンボル値)のいずれかにマッピングするように定められている。そして、送信シンボル値は、前シンボル値の極性に対して、その正負が交互になるようにマッピングされ、前シンボル値との差分値に対して、送信データが一意に決まるようにマッピングされている。具体的には、小さい差分値から順に、「−14」、「−12」、「−10」、「−8」、「−6」、「−4」、「−2」、「+2」、「+4」、「+6」、「+8」、「+10」、「+12」、および「+14」の14種類の差分値となる。これらの差分値は、送信側のデータ伝送装置1でマッピングされる送信側の差分値である。つまり、受信側のデータ伝送装置1で受信した伝送波形においては、上述した差分値を正確に保持した状態で伝送されないことが多い。したがって、受信側のデータ伝送装置1は、受信して算出した受信側の差分値が、どの上記送信側の差分値を示しているのか判定する必要がある。この判定した結果が判定値であり、当該判定値は、上述した送信側における14種類の差分値の何れかを示す。
図13において、判定レベル設定部57は、小さい差分値から順に、それぞれP1〜P14として上記受信側の差分値を取り扱う。そして、判定レベル設定部57は、上記隣接する差分値P1〜P14の間にそれぞれの判定レベルR1〜R13を設定する。これらの判定レベルR1〜R13は、上記判定値を判定する際の判定境界となる数値である。例えば、判定レベルR1は、受信側の差分値P1およびP2の間に設定され、受信側の差分値P1およびP2に相当するそれぞれの判定値(「−14」および「−12」)の判定境界となる。判定レベルR2は、受信側の差分値P2およびP3の間に設定され、受信側の差分値P2およびP3に相当するそれぞれの判定値(「−12」および「−10」)の判定境界となり、他の判定レベルR3〜R13も同様に設定される。そして、差分算出部54(図2参照)は、算出した差分値が判定レベルR1より小さな値の場合、判定値「−14」を逆マッピング部55に出力する。また、差分算出部54は、算出した差分値が判定レベルR1より大きく、かつ判定レベルR2より小さな値の場合、判定値「−12」を逆マッピング部55に出力する。このように、差分算出部54は、判定レベル設定部57に設定された判定レベルR1〜R13と算出した差分値とを比較して、その比較結果の数値領域に相当する判定値を逆マッピング部55に出力する。
このような判定値を判定するために、データ伝送装置1では、互いにデータ伝送を行う前に判定レベル設定が行われる。この判定レベル設定の際、送信側のデータ伝送装置1からトレーニング信号TSが送信される。上述したように、トレーニング信号TSは、ロック信号、トレーニングパターンヘッダ、およびトレーニングパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、各データ伝送装置1間で既知のデータパターン(PNデータに基づくパターン)であり、上記全ての送信シンボル値が含まれるPNパターン信号等が用いられる。送信側のデータ伝送装置1は、電源投入時等にこのトレーニング信号TSを出力する。
受信側のデータ伝送装置1は、トレーニング信号TSが有するロック信号を受信すると、クロック再生部50でクロック再生を行い、当該ロック信号の最大あるいは最小ポイントとなるデータシンボルタイミングを検出する。そして、このデータシンボルタイミングが、判定レベル設定部57、トレーニング信号検出部58、および教師信号生成部59のクロックとして以降の処理に用いられる。
次に、受信側のデータ伝送装置1のトレーニング信号検出部58は、ロック信号に続いて受信したトレーニングパターンヘッダを検出する。トレーニング信号検出部58は、差分算出部54で算出された差分値ddがdd≒0のとき、トレーニングパターンヘッダを検出する。例えば、図7で示したトレーニング信号TSを受信した場合、3シンボルが全て「+7」となるトレーニングパターンヘッダに対して、差分算出部54では差分値dd≒0となる算出結果を2回送出する。トレーニング信号検出部58は、差分算出部54から送出される差分値dd≒0を検出し、その後に受信するトレーニング信号TSのトレーニングパターンを用いて、判定レベル設定部57および教師信号生成部59による判定レベル設定が開始される。
具体的には、差分算出部54は、トレーニング信号TSが入力した場合、クロック再生部50から指示されるデータシンボルタイミングに基づいて、前シンボル値に対する受信シンボル値の差分を算出し、この算出結果を受信側の差分値ddとして判定レベル設定部57およびトレーニング信号検出部58に出力する。ここで、トレーニング信号TSに含まれるトレーニングパターンヘッダは、例えば、最大あるいは最小の振幅レベルを所定期間継続するパターンであるため、差分値ddが所定期間「0」を示すことになる。この場合、トレーニング信号検出部58は、差分算出部54から出力される差分値ddが「0」となる期間を検出することによって、トレーニング信号TSのトレーニングパターンヘッダが入力したことを検出する。また、トレーニング信号TSに含まれるトレーニングパターンは、上記全ての送信シンボル値が含まれる予め決められたPNデータに基づいた信号等が用いられている。したがって、差分算出部54が上記トレーニングパターンを用いて算出される差分値ddは、受信側のデータ伝送装置1で受信する可能性のある全ての差分値が含まれている。このトレーニングパターンは、各データ伝送装置1間で既知のデータパターンであり、教師信号生成部59は、トレーニング信号検出部58がトレーニングパターンヘッダを検出した通知に基づいて、現在入力しているトレーニングパターンの差分値ddがどの送信側の差分値を示すものかを表す教師信号MSを、クロック再生部50から指示されるデータシンボルタイミングに基づいて判定レベル設定部57に出力する。
なお、トレーニングパターンヘッダが、上位4シンボルのうちのいずれかと、下位4シンボルのうちいずれかとが、交互にマッピングされるパターンを崩すものである場合、トレーニング信号検出部58は、その崩れたパターン(例えば、上位4シンボルのうちのいずれかが連続するパターン)を検出することによって、トレーニングパターンヘッダを検出してもかまわない。
図12および図14を参照して、上記トレーニングパターンの差分値ddを用いた判定レベル設定部57の判定レベル設定動作について説明する。差分算出部54から出力されたトレーニングパターンの差分値ddは、比較回路574に入力する。一方、教師信号生成部59から出力された教師信号MSは、セレクタ575に入力する。セレクタ575は、教師信号MSによって指示される差分値に応じて、レジスタ576a〜576nを選択し、その選択されたレジスタ576a〜576nに記憶されているデータを比較回路574へ出力する。
比較回路574は、入力された差分値ddが最初である場合、その差分値ddを受信する理想的な値(以下、理想値と記載する)として、現在選択されているレジスタ576a〜576nにその差分値ddを記憶させる。この処理が、全てのレジスタ576a〜576nに対して行われることによって、レジスタ576a〜576nが記憶する受信側における差分値P1〜P14の理想値の初期値がそれぞれ設定される(図14の初期値設定の状態)。
上記初期値の設定の後、比較回路574は、差分算出部54から出力された差分値ddとセレクタ575から出力されたその差分値ddに応じた理想値とを比較する。そして、比較回路574は、差分値ddが理想値より大きい場合、当該理想値に所定の数値を加算して、現在選択されているレジスタ576a〜576nをその所定の数値を加算した理想値に更新する(図14の更新Aの状態)。また、比較回路574は、差分値ddが理想値より小さい場合、当該理想値から所定の数値を減算して、現在選択されているレジスタ576a〜576nをその所定の数値を減算した理想値に更新する(図14の更新Bの状態)。また、比較回路574は、差分値ddが理想値と等しい場合、現在選択されているレジスタ576a〜576nを当該理想値に更新(つまり、理想値の変化なし)する。
例えば、比較回路574にトレーニングパターンの差分値P2が入力する。このとき、セレクタ575は、レジスタ576bを教師信号MSに基づいて選択し、レジスタ576bに記憶されている差分値P2の理想値を比較回路574に出力する。そして、比較回路574は、差分値P2が差分値P2の理想値より大きい場合、差分値P2の理想値に所定の数値を加算して、レジスタ576bを更新する(図14の更新Aの状態)。一方、比較回路574は、差分値P2が差分値P2の理想値より小さい場合、差分値P2の理想値から所定の数値を減算して、レジスタ576bを更新する(図14の更新Bの状態)。なお、比較回路574が加算/減算する所定の数値については、後述する。
このような更新が、全てのレジスタ576a〜576nに対して繰り返されることによって、レジスタ576a〜576nが記憶する受信側の差分値P1〜P14の理想値がそれぞれ設定される。なお、上述したようにトレーニング信号TSに含まれるトレーニングパターンが固定長であるため、判定レベル設定部57が有するカウンタ(図示せず)のカウントに基づいて、上記更新を終了する。一例として、上記カウンタがトレーニングパターンヘッダの受信から固定長のトレーニングパターンを受信終了するまでの時間をカウントする。そして、教師信号生成部59が教師信号MSの出力を停止し、比較回路574によるレジスタ576a〜576nの更新を終了し、受信側の差分値P1〜P14の理想値がそれぞれ設定される。なお、トレーニングパターンを可変長にして、当該トレーニングパターンの終了を示す信号を付与している場合、トレーニング信号検出部58がトレーニングパターンの終了を示す信号を検出して、上記更新を終了してもかまわない。
そして、判定レベル値演算回路572は、理想値記憶部571のレジスタ576a〜576nに設定された受信側の差分値P1〜P14の理想値を用いて、判定レベルR1〜R13を演算する。判定レベル値演算回路572は、互いに隣接する理想値の間の判定レベルを演算する場合、それら理想値を平均することによって当該判定レベルを演算する。例えば、判定レベル値演算回路572は、判定値「−14」および「−12」の間の判定レベルR1を演算する場合、レジスタ576aおよび576bにそれぞれ記憶されている差分値P1およびP2の理想値を平均することによって演算する(図14の判定レベル設定の状態)。そして、判定レベル値演算回路572は、演算した判定レベルR1〜R13を、それぞれ判定レベル記憶部573が有するレジスタ577a〜577mに記憶させる。そして、判定レベル設定部57の判定レベル設定処理が終了し、データ伝送装置1間のデータ伝送が開始される。
なお、上述では、レジスタ577a〜577mに設定される判定レベルを、互いに隣接する理想値を平均することによって設定したが、これらの判定レベルは、当該判定レベルに隣接する理想値に所定の値を乗算することによって設定してもかまわない。例えば、判定値「−10」および「−8」の間の判定レベルR3を演算する場合、レジスタ576cに記憶されている差分値P3の理想値に所定の値(例えば、0.9)を乗算することによって設定してもかまわない。
このように、理想値記憶部571に記憶される理想値は、上記トレーニングパターンで受信したそれぞれの差分値ddを全て考慮された結果で設定されている。つまり、上記トレーニングパターンに突発的なノイズが加わったり急激なレベル変動が生じたりすることによる急峻な変動が生じても、これらの値が単独で理想値に設定されることはなく、全体の差分値の傾向を含んだ適切な理想値が、差分値P1〜P14毎に設定される。また、判定レベルR1〜R13は、これら適切な理想値を用いて演算されるため、判定レベルR1〜R13を用いて、データ伝送におけるデータ判定を適切に行うことができる。
次に、判定レベル設定部57が理想値に対して加算/減算する上記所定の数値について、具体的な一例を説明する。例えば、差分算出部54が出力する差分値ddは、その差分値の絶対値を10ビット(0〜1023)に符号を1ビット(+または−)を加えて示される。この場合、差分値ddは、−1023〜+1023の2047階調の値をとることになる。ここで、理想値に対して加算/減算する上記所定の数値は、常に理想値に対する差分値ddの差以下の値に設定されることが好ましい。これは、上記所定の数値が理想値に対する差分値ddの差より大きな値に設定されると、理想値に対する現実の差分値ddにおける差以上の数値に新たな理想値が更新され、全体の差分値の傾向を含んだ適切な理想値が設定できなくなる。したがって、上記所定の数値を常に上記差以下に設定するために、差分値ddの単位階調以下の値(例えば、差分値ddの2047階調に対する0.25階調)に上記所定の数値を設定するのが好ましい。
上記所定の数値(0.25階調)を判定レベル設定部57で取り扱うために、判定レベル設定部57では上記差分値ddの絶対値を12ビットに拡張し、理想値の絶対値も12ビットに拡張する。そして、拡張した下位2ビットで小数点以下の階調(0.00、0.25、0.50、0.75)を取り扱う。これによって、差分値ddが理想値より大きい場合は、その理想値を「1」(上記12ビットにおける「1」、すなわち0.25階調)増加させ、差分値ddが理想値より小さい場合は、その理想値を「1」減少させれば、差分値ddの単位階調に対して0.25階調の加算/減算を行うことが可能となる。したがって、理想値を増減させる量(0.25階調)を、差分値ddの1階調の値(1.00階調)より小さい値に設定しているため、受信した差分値ddを超えて理想値が更新されることがなく、微少量ずつ理想値を増減させることができる。
なお、上述では、判定レベル設定部57が理想値に対して加算/減算する所定の数値を一定値で説明したが、当該数値は一定値でなくてもかまわない。例えば、上記所定の数値は、理想値に対する差分値ddの差に応じて、重み付けを行った数値(すなわち、差が大きければ加算/減算する数値も大きくする)でもかまわない。重み付けを行った数値を用いて加算/減算しても、理想値を適切な値に設定することができる。
差分算出部54は、データ伝送時には、ロールオフフィルタ53から出力された受信シンボル値と前シンボル値との差分値を演算し、上述したように判定レベル設定部57に設定された判定レベルR1〜R13を用いて、当該差分値毎にデータ判定を行って、その判定値を逆マッピング部55に出力する。例えば、差分算出部54は、上記差分値が判定レベルR1およびR2の間にあるとき、判定値「−12」を逆マッピング部55に出力する。そして、逆マッピング部55では、送信データおよび送信側の差分値の対応関係(図4参照)と逆の対応関係を用いて、上記判定値を送信側のマッピング部63でマッピングする前のパラレルデータに正確に復号することができる。
このように、本実施形態のデータ伝送装置は、多値マッピングされて電気通信された伝送波形に対して、そのシンボル値を判定する際の判定レベルを、初期化動作の際にトレーニングパターンで受信したそれぞれの差分値を総合的に考慮した結果に基づいて設定する。つまり、トレーニングパターンに突発的なノイズが加わったり急激なレベル変動が生じたりすることによる急峻な変動が生じても、これらの値が単独で判定レベルに設定されることはなく、全体の差分値の傾向を含んだ適切な判定レベルが設定される。したがって、これらの判定レベルを用いて、データ伝送のシンボル値に対して判定することによって、正確なデータ判定を行うことができる。
また、本実施形態の判定レベルを設定するために必要なレジスタの数は、従来と比較して大幅に削減される。具体的には、本実施形態の理想値記憶部および判定レベル記憶部には、設定する理想値および判定レベルの数に対してそれぞれ同数のレジスタが設けられる。一方、従来の最大最小信号レベル記憶部には、設定する信号レベルの数に対して2倍のレジスタが必要である。なお、図17で示した従来の最大最小信号レベル記憶部が有するレジスタの数は、信号レベルに応じて設定されているために、図12で示した本実施形態の理想値記憶部が有するレジスタの数に対してその削減効果が顕著に表れていない。従来の方式で差分値によって判定する場合は、本実施形態の理想値記憶部が有するレジスタの数に対して、2倍のレジスタが必要となる。さらに、本実施形態の判定レベルを設定するために必要な比較回路およびセレクタの数も、従来と比較して半分の数で構成される。つまり、本実施形態の回路規模を従来より小さくして、適切な判定レベルを設定することができる。
なお、上述では、レジスタ576a〜576nに設定される理想値の初期値を比較回路574に最初に入力した差分値ddによって設定したが、これらの理想値の初期値は、予め設定された固定的な値でもかまわない。この場合、比較回路574に最初に入力した差分値ddも、2回目以降に入力した差分値ddと同様の処理が行われる。
また、本実施形態の説明では、8値マッピングして伝送する方式を用いたが、本発明はこの伝送方式に限定されない。例えば、4値マッピングして伝送する方式でも同様に本発明を適用することができる。また、本実施形態の説明では、前シンボル値に対する差分値によってデータ判定する方式を用いたが、シンボル値を直接判定する方式でも、同様に本発明を適用できることは言うまでもない。
本発明にかかるデータ受信方法、データ受信装置、およびデータ伝送システムは、多値電気信号等を用いて通信を行う際に、受信信号の信号レベルに応じた正確なデータ判定を行うことができ、リング型等で各装置を伝送路によって接続し、互いに判定レベルを設定して一方向の電気通信を行うシステムにおける受信方法、当該システムに含まれる装置、および当該システム等として有用である。
1…データ伝送装置
2…コントローラ
3…MPU
4…送受信部
5…受信部
50…クロック再生部
51…差動レシーバ
52…ADC
53、64…ロールオフフィルタ
54…差分算出部
55…逆マッピング部
56…P/S変換部
57…判定レベル設定部
571…理想値記憶部
572…判定レベル値演算回路
573…判定レベル記憶部
574…比較回路
575、61…セレクタ
576、577…レジスタ
58…トレーニング信号検出部
59…教師信号生成部
6…送信部
62…S/P変換部
63…マッピング部
65…DAC
66…差動ドライバ
67…トレーニング信号発生部
7…クロック制御部
10…接続機器
80…伝送路
2…コントローラ
3…MPU
4…送受信部
5…受信部
50…クロック再生部
51…差動レシーバ
52…ADC
53、64…ロールオフフィルタ
54…差分算出部
55…逆マッピング部
56…P/S変換部
57…判定レベル設定部
571…理想値記憶部
572…判定レベル値演算回路
573…判定レベル記憶部
574…比較回路
575、61…セレクタ
576、577…レジスタ
58…トレーニング信号検出部
59…教師信号生成部
6…送信部
62…S/P変換部
63…マッピング部
65…DAC
66…差動ドライバ
67…トレーニング信号発生部
7…クロック制御部
10…接続機器
80…伝送路
Claims (43)
- 送信データの各シンボルを複数の信号レベルのいずれかにマッピングして送信された伝送信号を受信するためのデータ受信方法であって、
初期動作の際、
前記伝送信号の複数の信号レベルが既知の変動パターンで送信されたトレーニングパターンから、前記シンボルに応じて信号レベルを検出し、
受信する前記複数の信号レベルの理想値を所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ保持し、
前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、新たに検出した信号レベルと既に保持している理想値とを比較し、その大小関係に基づいて既に保持している理想値を所定量増減して新たな理想値にそれぞれ更新することを繰り返し、
前記トレーニングパターンのシンボルに応じてそれぞれ更新された理想値を用いて、データ受信の際にデータ送信される伝送信号の複数の信号レベルをそれぞれ区別して判定するための判定レベルをそれぞれ設定する、データ受信方法。 - 前記所定の条件に基づいて初期設定して保持する理想値は、前記トレーニングパターンのシンボルに応じて検出したそれぞれの最初の信号レベルであることを特徴とする、請求項1に記載のデータ受信方法。
- 前記所定の条件に基づいて初期設定して保持する理想値は、それぞれ予め設定された固定値であることを特徴とする、請求項1に記載のデータ受信方法。
- 前記判定レベルは、前記トレーニングパターンのシンボルに応じてそれぞれ更新された理想値のうち、隣接する理想値をそれぞれ平均することにより設定されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のデータ受信方法。
- 前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、新たに検出した信号レベルと既に保持している理想値とを比較し、新たに検出した信号レベルが既に保持している理想値より大きいときには、既に保持している理想値を一定量加算して新たな理想値に更新し、
新たに検出した信号レベルが既に保持している理想値より小さいときには、既に保持している理想値から一定量減算して新たな理想値に更新することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ受信方法。 - 前記加算または減算する一定量を、常に前記比較したレベル差以下になるように設定することを特徴とする、請求項5に記載のデータ受信方法。
- 前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、新たに検出した信号レベルと既に保持している理想値とを比較し、新たに検出した信号レベルが既に保持している理想値より大きい場合には、既に保持している理想値に当該レベル差以下で、かつ当該レベル差に応じて重み付けした量を加算した新たな理想値に更新し、
新たに検出した信号レベルが既に保持している理想値より小さい場合には、既に保持している理想値から当該レベル差以下で、かつ当該レベル差に応じて重み付けした量を減算して新たな理想値に更新することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ受信方法。 - 前記トレーニングパターンにおけるシンボルに応じた複数の信号レベルを、当該シンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって検出し、
前記判定レベルは、データ受信の際に前記マッピングされてデータ送信される伝送信号におけるシンボルに応じた複数の信号レベルを、それぞれ当該シンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって区別して判定するために設定することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載のデータ受信方法。 - さらに、前記初期動作終了後に、前記判定レベルを用いて前記伝送信号におけるシンボルに応じた複数の信号レベルを区別した結果を出力することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載のデータ受信方法。
- 送受信するデータが、MOST(Media Oriented Systems Transport)で定義されたデータフォーマットの信号であることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載のデータ受信方法。
- 前記トレーニングパターンは、送信側との同期を確立するためのクロック成分を含むロック信号が送信された後に所定のヘッダが付与されて送信され、
前記複数の信号レベルは、相対的に信号レベルが高い上位群と相対的に信号レベルが低い下位群とを含んでおり、
前記トレーニングパターンおよびロック信号は、前記上位群から選ばれた信号レベルと前記下位群から選ばれた信号レベルとが交互になるようにマッピングされており、
前記ヘッダは、シンボルが同じ信号レベルにマッピングされていることを特徴とする、請求項1に記載のデータ受信方法。 - 前記初期動作の際、さらに、
前記ロック信号に含まれるクロック成分を再生して送信側との同期を確立し、
前記同期が確立されたクロック毎の信号レベルの内、隣接する信号レベルが同じであるとき、前記ヘッダを検出することを特徴とする、請求項11に記載のデータ受信方法。 - 前記トレーニングパターンは、前記ヘッダの送出から所定の時間送信され、
前記理想値をそれぞれ更新する繰り返しは、前記ヘッダの受信から前記所定の時間を経過することによって終了することを特徴とする、請求項11に記載のデータ受信方法。 - 他のデータ伝送装置と伝送路を介して接続され、送信データの各シンボルを複数の信号レベルのいずれかにマッピングして送信された伝送信号を受信するためのデータ受信装置であって、
初期動作の際に、前記データ伝送装置から送信された前記伝送信号の複数の信号レベルが既知の変動パターンで形成されたトレーニングパターンから、前記シンボルに応じて信号レベルを検出する信号レベル検出部と、
受信する前記複数の信号レベルの理想値を所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶した後、所定の処理に基づいて当該理想値が更新される複数の記憶手段を有する理想値記憶部と、
前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルと既に前記記憶手段が記憶している理想値とを比較し、その大小関係に基づいて当該記憶手段が記憶している理想値を所定量増減して新たな理想値にそれぞれ当該記憶手段の値を更新することを繰り返す比較更新部と、
前記複数の記憶手段にそれぞれ更新されて記憶している理想値を用いて、データ受信の際に前記データ伝送装置からデータ送信される伝送信号の複数の信号レベルをそれぞれ区別して判定するための判定レベルをそれぞれ演算する判定レベル値演算部と、
前記判定レベル値演算部が演算した判定レベルをそれぞれ記憶する判定レベル記憶部とを備える、データ受信装置。 - 前記理想値記憶部が有する複数の記憶手段に前記所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶される理想値は、前記信号レベル検出部が前記トレーニングパターンのシンボルに応じて検出した最初の信号レベルであることを特徴とする、請求項14に記載のデータ受信装置。
- 前記理想値記憶部が有する複数の記憶手段に前記所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶される理想値は、予め設定された固定値であることを特徴とする、請求項14に記載のデータ受信装置。
- 前記判定レベル値演算部は、前記複数の記憶手段がそれぞれ更新されて記憶している理想値のうち隣接する理想値をそれぞれ平均することによって前記判定レベルを演算することを特徴とする、請求項14乃至16のいずれかに記載のデータ受信装置。
- 前記比較更新部は、前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、
前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に前記記憶手段が記憶している理想値より大きい場合には、既に当該記憶手段が記憶している理想値を一定量加算して新たな理想値に当該記憶手段の値を更新し、
前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に前記記憶手段が記憶している理想値より小さい場合には、既に当該記憶手段が記憶している理想値から一定量減算して新たな理想値に当該記憶手段の値を更新することを特徴とする、請求項14乃至17のいずれかに記載のデータ受信装置。 - 前記比較更新部は、常に前記比較したレベル差以下になるように設定した一定量で、既に前記記憶手段が記憶している理想値を加算または減算することを特徴とする、請求項18に記載のデータ受信装置。
- 前記比較更新部は、前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、
前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に前記記憶手段が記憶している理想値より大きい場合には、既に当該記憶手段が記憶している理想値に当該レベル差以下で、かつ当該レベル差に応じて重み付けした量を加算して新たな理想値に当該記憶手段の値を更新し、
前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に前記記憶手段が記憶している理想値より小さい場合には、既に当該記憶手段が記憶している理想値から当該レベル差以下で、かつ当該レベル差に応じて重み付けした量を減算して新たな理想値に当該記憶手段の値を更新することを特徴とする、請求項14乃至17のいずれかに記載のデータ受信装置。 - 前記信号レベル検出部は、前記トレーニングパターンにおけるシンボルに応じた複数の信号レベルを、当該シンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって検出し、
前記判定レベルは、データ受信の際に前記マッピングされて前記データ伝送装置からデータ送信される前記伝送信号におけるシンボルに応じた複数の信号レベルをそれぞれ当該シンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって区別して判定するために設定することを特徴とする、請求項14乃至20のいずれかに記載のデータ受信装置。 - データ受信において前記マッピングされて前記データ伝送装置から前記伝送信号がデータ送信される際、前記信号レベル検出部は、さらに、前記データ伝送装置からデータ送信された前記伝送信号の複数の信号レベルを前記判定レベル記憶部が記憶する判定レベルを用いて区別して判定した結果を出力することを特徴とする、請求項14乃至21のいずれかに記載のデータ受信装置。
- 送受信するデータが、MOST(Media Oriented Systems Transport)で定義されたデータフォーマットの信号であることを特徴とする、請求項14乃至22のいずれかに記載のデータ受信装置。
- 前記トレーニングパターンは、前記データ伝送装置との同期を確立するためのクロック成分を含むロック信号が送信された後に所定のヘッダが付与されて当該データ伝送装置から送信され、
前記複数の信号レベルは、相対的に信号レベルが高い上位群と相対的に信号レベルが低い下位群とを含んでおり、
前記トレーニングパターンおよびロック信号は、前記上位群から選ばれた信号レベルと前記下位群から選ばれた信号レベルとが交互になるようにマッピングされており、
前記ヘッダは、隣接するシンボルが同じ信号レベルにマッピングされていることを特徴とする、請求項14に記載のデータ受信装置。 - 前記データ受信装置は、
受信した前記伝送信号をデジタル信号に変換する変換部と、
前記変換部で変換されたデジタル信号からノイズ除去を行って波形整形を行うフィルタと、
前記変換部でデジタル信号に変換された前記ロック信号のクロック成分を再生して前記データ伝送装置との同期を確立するクロック再生部とを、さらに備え、
前記信号レベル検出部は、さらに、前記クロック再生部が同期を確立したクロックに基づいて、前記フィルタで波形整形された前記デジタル信号の複数の信号レベルを前記判定レベル記憶部が記憶する判定レベルを用いて区別して判定した結果を出力し、
前記データ受信装置は、前記信号レベル検出部が出力する判定結果に基づいて、当該判定結果を逆マッピングして前記伝送信号で送信された受信データのシンボルを復号する逆マッピング部を、さらに備えることを特徴とする、請求項24に記載のデータ受信装置。 - 前記初期動作の際、前記フィルタで波形整形された前記デジタル信号に対して、前記クロック再生部が同期を確立したクロック毎の信号レベルのうち隣接する信号レベルが同じであるとき、前記ヘッダを検出するヘッダ検出部と、
前記ヘッダ検出部が前記ヘッダを検出したタイミングおよび前記クロック再生部が同期を確立したクロックタイミングに基づいて、前記比較更新部が更新する前記記憶手段を指定する教師信号を当該比較更新部へ出力する教師信号生成部とを、さらに備えることを特徴とする、請求項25に記載のデータ受信装置。 - 前記トレーニングパターンは、前記ヘッダの送出から所定の時間送信され、
前記データ受信装置は、前記トレーニングパターンが送信される所定の時間をカウントするカウンタを、さらに備え、
前記比較更新部は、前記カウンタによるカウントに基づいて前記トレーニングパターンの終了を検出し、前記記憶手段の記憶している理想値の更新を停止することを特徴とする、請求項26に記載のデータ受信装置。 - 前記逆マッピング部は、前記トレーニングパターンの終了後に、前記信号レベル検出部が出力する判定結果を逆マッピングして前記受信データに対するシンボルの復号を開始することを特徴とする、請求項27に記載のデータ受信装置。
- 伝送路を介してリング型に接続された複数のデータ伝送装置を含み、それぞれのデータ伝送装置が互いに一方向の通信を行うためのデータ伝送システムであって、
前記データ伝送装置は、それぞれ、
送信データの各シンボルを複数の信号レベルのいずれかにマッピングし、当該マッピングされた電気信号を後段のデータ伝送装置に送信するデータ送信部と、
初期動作において前記電気信号の複数の信号レベルが既知の変動パターンで形成されるトレーニングパターンを後段のデータ伝送装置に送信するトレーニングパターン送信部と、
前段のデータ伝送装置から送信された前記電気信号から前記シンボルに応じて信号レベルを検出し、データ受信の際に当該検出した信号レベルをそれぞれ区別して判定する信号レベル検出部と、
前記初期動作の際に、受信する前記複数の信号レベルの理想値を所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶した後、所定の処理に基づいて当該理想値が更新される複数の記憶手段を有する理想値記憶部と、
前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルと既に前記記憶手段が記憶している理想値とを比較し、その大小関係に基づいて当該記憶手段が記憶している理想値を所定量増減して新たな理想値にそれぞれ当該記憶手段の値を更新することを繰り返す比較更新部と、
前記複数の記憶手段がそれぞれ更新されて記憶している理想値を用いて、前記信号レベル検出部がデータ受信の際に前記電気信号の複数の信号レベルをそれぞれ区別して判定するための判定レベルをそれぞれ演算する判定レベル値演算部と、
前記判定レベル値演算部が演算した判定レベルをそれぞれ記憶する判定レベル記憶部とを備える、データ伝送システム。 - 前記理想値記憶部が有する複数の記憶手段に前記所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶される理想値は、前記信号レベル検出部が前記トレーニングパターンのシンボルに応じて検出した最初の信号レベルであることを特徴とする、請求項29に記載のデータ伝送システム。
- 前記理想値記憶部が有する複数の記憶手段に前記所定の条件に基づいて初期設定してそれぞれ記憶される理想値は、予め設定された固定値であることを特徴とする、請求項29に記載のデータ伝送システム。
- 前記判定レベル値演算部は、前記複数の記憶手段がそれぞれ更新されて記憶している理想値のうち隣接する理想値をそれぞれ平均することによって前記判定レベルを演算することを特徴とする、請求項29乃至31のいずれかに記載のデータ伝送システム。
- 前記比較更新部は、前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、
前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に前記記憶手段が記憶している理想値より大きい場合には、既に当該記憶手段が記憶している理想値を一定量加算して新たな理想値に当該記憶手段の値を更新し、
前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に前記記憶手段が記憶している理想値より小さい場合には、既に当該記憶手段が記憶している理想値から一定量減算して新たな理想値に当該記憶手段の値を更新することを特徴とする、請求項29乃至32のいずれかに記載のデータ伝送システム。 - 前記比較更新部は、常に前記比較したレベル差以下になるように設定した一定量で、既に前記記憶手段が記憶している理想値を加算または減算することを特徴とする、請求項33に記載のデータ伝送システム。
- 前記比較更新部は、前記トレーニングパターンのシンボルに応じて、
前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に前記記憶手段が記憶している理想値より大きい場合には、既に当該記憶手段が記憶している理想値に当該レベル差以下で、かつ当該レベル差に応じて重み付けした量を加算して新たな理想値に当該記憶手段の値を更新し、
前記信号レベル検出部が新たに検出した信号レベルが既に前記記憶手段が記憶している理想値より小さい場合には、既に当該記憶手段タが記憶している理想値から当該レベル差以下で、かつ当該レベル差に応じて重み付けした量を減算して新たな理想値に当該記憶手段の値を更新することを特徴とする、請求項29乃至32のいずれかに記載のデータ伝送システム。 - 前記信号レベル検出部は、前記トレーニングパターンにおけるシンボルに応じた複数の信号レベルを、当該シンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって検出し、
前記判定レベルは、データ受信の際に前記マッピングされて前段のデータ伝送装置からデータ送信される前記伝送信号におけるシンボルに応じた複数の信号レベルをそれぞれ当該シンボルに対する直前のシンボルの信号レベルとの差分によって区別して判定するために設定することを特徴とする、請求項29乃至35のいずれかに記載のデータ伝送システム。 - 前記データ受信の際に、前記信号レベル検出部が前記判定レベル記憶部に記憶された判定レベルを用いて判定した結果出力することを特徴とする、請求項29乃至36のいずれかに記載のデータ伝送システム。
- 送受信するデータがMOST(Media Oriented Systems Transport)で定義されたデータフォーマットの信号であることを特徴とする、請求項29乃至37のいずれかに記載のデータ伝送システム。
- 前記トレーニングパターンは、前段のデータ伝送装置との同期を確立するためのクロック成分を含むロック信号が送信された後に所定のヘッダが付与されて前段のデータ伝送装置から送信され、
前記複数の信号レベルは、相対的に信号レベルが高い上位群と相対的に信号レベルが低い下位群とを含んでおり、
前記トレーニングパターンおよびロック信号は、前記上位群から選ばれた信号レベルと前記下位群から選ばれた信号レベルとが交互になるようにマッピングされており、
前記ヘッダは、隣接するシンボルが同じ信号レベルにマッピングされていることを特徴とする、請求項29に記載のデータ伝送システム。 - 前記データ伝送装置は、それぞれ、
受信した前記電気信号をデジタル信号に変換する変換部と、
前記変換部で変換されたデジタル信号からノイズ除去を行って波形整形を行うフィルタと、
前記変換部でデジタル信号に変換された前記ロック信号のクロック成分を再生して前段のデータ伝送装置との同期を確立するクロック再生部とを、さらに備え、
前記信号レベル検出部は、さらに、前記クロック再生部が同期を確立したクロックに基づいて、前記フィルタで波形整形された前記デジタル信号の複数の信号レベルを前記判定レベル記憶部が記憶する判定レベルを用いて区別して判定した結果を出力し、
前記データ伝送装置は、それぞれ、
前記信号レベル検出部が出力する判定結果に基づいて、当該判定結果を逆マッピングして前記電気信号で送信された受信データのシンボルを復号する逆マッピング部を、さらに備えることを特徴とする、請求項39に記載のデータ伝送システム。 - 前記データ伝送装置は、それぞれ、
前記初期動作の際、前記フィルタで波形整形された前記デジタル信号に対して、前記クロック再生部が同期を確立したクロック毎の信号レベルのうち隣接する信号レベルが同じであるとき、前記ヘッダを検出するヘッダ検出部と、
前記ヘッダ検出部が前記ヘッダを検出したタイミングおよび前記クロック再生部が同期を確立したクロックタイミングに基づいて、前記比較更新部が更新する前記記憶手段を指定する教師信号を当該比較更新部へ出力する教師信号生成部とを、さらに備えることを特徴とする、請求項40に記載のデータ伝送システム。 - 前記トレーニングパターンは、前記ヘッダの送出から所定の時間送信され、
前記データ受信装置は、それぞれ、前記トレーニングパターンが送信される所定の時間をカウントするカウンタを、さらに備え、
前記比較更新部は、前記カウンタによるカウントに基づいて前記トレーニングパターンの終了を検出し、前記記憶手段の記憶している理想値の更新を停止することを特徴とする、請求項41に記載のデータ伝送システム。 - 前記逆マッピング部は、前記トレーニングパターンの終了後に、前記信号レベル検出部が出力する判定結果を逆マッピングして前記受信データに対するシンボルの復号を開始することを特徴とする、請求項42に記載のデータ伝送システム。
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