JPWO2004004561A1 - 心電図解析装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

総合的な心疾患判断の補助を容易に行うことができる心電図解析装置およびその方法を提供することを目的とする。心電図レーダチャート装置(100)のCPU(10)は、心電図測定対象である患者について12誘導心電図測定を行う。CPU(10)は、それらの各誘導についての心電図波形から認識値(P波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくもの)を抽出する。CPU(10)は、各認識値について認識値レベル決定処理と、それらの認識値を含む情報を利用してミネソタコード決定処理を行う。CPU(10)は、認識値レベルおよびミネソタコードを表示する。CPU(10)は、最初に戻り、次の心拍の心電図レーダチャート作成処理を繰り返す。

Description

関連出願の参照
日本国特許出願2002−195567号(平成14年7月4日出願)の明細書、請求の範囲、図面および要約を含む全開示内容は、これら全開示内容を参照することによって本出願に合体される。
この発明は、心電図解析装置および心電図解析方法に関するものであり、特に、心電図に基づく生体の病態判断の補助を容易にするものに関する。
心電図解析装置の分野において、心電図から読み取れる疾患情報の解析を容易にする技術が開発されている。そのような技術の例として、心電図における特徴点の変化状態、例えば、12誘導心電図に関するSTレベルの変化を棒グラフで表示する技術等が挙げられる。(特許文献:特開平6−181899、図3等参照)。12誘導心電図とは、数個から10数個の電極を生体につけることによって得られる12パターンの心電図のことをいう。
また、従来から、心電図自動解析のプログラムとしてミネソタコードが利用されている。このミネソタコードは、心電図分類の客観性と再現性を高め、心電図の判読誤差をできるだけ少なくする目的で開発された心電図分類基準であり、重症度の基準も含んでいる。このミネソタコードによる心電図自動解析プログラムでは、分類されたコード名を出力するのが一般的である。
以上のような技術により、すなわち、所定の特徴点のみを選択的に抽出したりミネソタコード分類によってコード名を出力することで、心電図の解析が容易になり、心疾患の有無の判断の補助に関して一定の効果を得ることができる。
しかしながら、医療現場においては、より進んだ心疾患判断の補助の技術が要求されている。例えば、救急医療の現場においては、より総合的かつ詳細な心疾患判断の補助を利用して、適性な搬送先病院、搬送先科目を迅速に判断する必要がある。
この発明は、上記のような要求に鑑みて、総合的な心疾患判断の補助を容易に行うことができる心電図解析装置およびその方法を提供することを目的とする。
1)本発明の心電図解析装置は、
心電図を解析する心電図解析装置であって、
前記心電図解析装置は、
前記心電図の特徴量のレベルを解析する特徴量解析手段、
前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析する病態解析手段、
前記特徴量解析手段による特徴量解析結果と、前記病態解析手段による病態解析結果とを併せて出力する解析結果出力手段、
を備えたことを特徴としている。
これにより、前記解析結果出力手段の出力結果を利用するユーザは、前記特徴量解析結果と前記病態解析結果とを併せて認識することができる。したがって、ユーザは、前記心電図に基づく総合的な心疾患判断の補助を迅速かつ容易に行うことができる。
3)本発明の前記解析結果出力手段は、さらに、
前記特徴量解析結果を心臓部位毎に対応づけてチャート表示すること、
を特徴としている。
これにより、前記特徴量解析結果を利用するユーザは、前記特徴量を前記心臓部位と対応づけて認識することができる。したがって、ユーザは、前記心臓部位と対応づけた総合的な心疾患判断の補助を迅速かつ容易に行うことができる。
4)本発明の前記解析結果出力手段は、さらに、
前記特徴量解析結果を心臓の各対応部位に配置してレーダチャートによって表示すること、
を特徴としている。
これにより、前記特徴量解析結果を利用するユーザは、前記特徴量を前記心臓部位と対応づけて視覚的かつ直感的に認識することができる。したがって、ユーザは、前記心臓部位と対応づけた総合的な心疾患判断の補助を迅速かつ容易に行うことができる。
5)本発明の前記解析結果出力手段は、さらに、
前記解析結果出力手段は、さらに、
前記特徴量解析結果を出力する際に、前記特徴量解析結果の履歴、または、前記病態解析結果の履歴を併せて出力すること、
を特徴としている。
これにより、前記解析結果出力手段の出力結果を利用するユーザは、前記病態解析結果の履歴、または、異常値の範囲にある特徴量解析結果の履歴を前記心臓部位と対応づけて視覚的かつ直感的に認識することができる。したがって、ユーザは、前記特徴量解析結果と併せて患者の異常状態の傾向を容易に確認することができる。
6)本発明の前記解析結果出力手段は、さらに、
前記特徴量解析結果の履歴の概略を出力すること、
を特徴としている。
これにより、前記特徴量解析結果を利用するユーザは、例えば解析終了後に、前記特徴量解析結果の履歴を迅速に確認することができる。したがって、ユーザは、履歴の迅速な確認によって総合的な心疾患判断の補助を迅速かつ容易に行うことができる。
7)本発明の前記特徴量は、
心電図成分であるP波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくものであること、
を特徴としている。
これにより、前記特徴量解析手段の出力結果を利用するユーザは、前記心電図成分であるP波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づく1または複数の特徴量のレベルを確認することができる。
8)本発明の前記病態解析手段は、
心電図分類基準であるミネソタコードに基づいて前記病態解析結果を出力すること、
を特徴としている。
これにより、前記解析結果出力が出力する情報を利用するユーザは、前記特徴量解析結果と、前記ミネソタコードに基づく病態解析結果とを併せて確認することができる。したがって、ユーザは、前記特徴量のレベルおよび前記ミネソタコードの両者によって、総合的かつ判断漏れの少ない心疾患判断の補助を迅速かつ容易に行うことができる。
9)本発明の前記心電図解析装置は、さらに、
前記心電図の解析中に、心拍に関連する情報を音声または表示方法の変化によって出力すること、
を特徴としている。
これにより、前記心電図解析装置を利用するユーザは、前記解析結果出力手段による出力結果の状況にかかわらず、測定中の患者の心拍の状態を把握することができる。また、前記特徴量が正常値の範囲にあり、その特徴量のレベルの表示に変化がない場合であっても、ユーザは、前記音声、または表示方法の変化によって前記心電図解析装置が正常に動作していることを確認することもできる。
10)本発明の前記心電図解析装置は、さらに、
前記心電図の解析中に、その解析が不能な状態となった場合には警告信号を出力すること、
を特徴としている。
これにより、前記心電図解析装置を利用するユーザは、前記警告信号によって迅速に解析処理の不能(例えば、電極が外れた場合、装置の故障の場合)を確認することができる。
13)本発明の心電図解析方法は、
心電図を解析する心電図解析方法であって、
前記心電図の特徴量の大きさを解析する段階、
前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析する段階、
前記特徴量の解析結果に基づいて、前記病態情報の解析結果の候補を限定する段階、
前記限定された病態情報を出力する段階、
を備えたことを特徴とする。
したがって、前記心電図の特徴量の大きさの解析結果と、前記病態情報の解析結果とを組み合わせた病態判断によって、その病態情報の解析結果を更に限定した病態情報の出力を行うことができる。
14)本発明の心電図解析方法は、
心電図を解析する心電図解析方法であって、
前記心電図の特徴量の大きさを解析する段階、
前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析する段階、
前記特徴量の解析結果と、前記病態情報の解析結果とに基づいて、前記病態情報とは別の病態情報を判定する段階、
前記判定された病態情報を出力する段階、
を備えたことを特徴とする。
したがって、前記心電図の特徴量の大きさの解析結果と、前記病態情報の解析結果とを組み合わせた病態判断によって、その病態情報の解析結果に限定されない、前記別の病態情報の出力を行うことができる。
15)本発明の心電図解析方法は、
心電図を解析する心電図解析方法であって、
心電図の特徴量を個別にレベル判断するアルゴリズムと、その特徴量を含む情報を利用して心臓機能の異常の有無を判断するアルゴリズムとを組み合わせて心電図を解析すること、
を特徴としている。
これにより、前記心電図解析方法は、前記心電図の特徴量のレベルと、前記心臓機能の異常の有無とに基づいて、総合的かつ判断ミスの少ない心疾患の判定を行うことができる。
以下、用語の定義について説明する。
この発明において、
「特徴量」とは、心電図波形の波形極点、または波形開始点、または波形終了点、または波形区分点、または振幅、または波数、または波長等のそれぞれの値、またはそれらの値より算出される間隔値等を含む情報、すなわち、心電図波形より抽出される認識値、またはその認識値から導き出せる情報を含む概念である。
「特徴量のレベル」とは、特徴量に関連する情報によって得られる疾患の異常度、または重症度等を表現するための情報であり、特徴量の大きさ、または一般的な特徴量の平均値(または基準値)からのずれの程度、または測定中の生体の正常な特徴量からのずれの大きさを含む概念である。また、「特徴量のレベル」の表現形態は、特徴量に関連する数値の大きさを表現する場合と、その数値の大きさを所定の範囲毎に段階的に表現する場合とを含む。
「特徴量を含む情報」とは、上記「特徴量」のみの情報、または、上記「特徴量」の情報およびその特徴量以外の情報の両者を合わせた情報を含む概念である。特徴量以外の情報とは、例えば、ノイズの混入、または電極外れ、または装置の故障等を表す情報、または操作者によって入力される情報等が含まれる。
「病態情報」とは、心疾患、またはミネソタコードを含む心電図分類基準、または重症度、または所見(例えば、”ST上昇”、または不整脈、または正常範囲等の情報)等のそれぞれの情報を含む、生体の疾患の状態を表現する情報を含む概念である。
「チャート表示」とは、表示対象点や表示対象値を一覧表や図表、またはグラフ、またはメータ、またはゲージ等によって示すことを含む概念であり、実施形態におけるレーダチャート(図7等参照)による表示のほか、棒グラフ(図9A参照)、または二次元グラフ、または三次元グラフ(図9B参照)、または模式図と表示対象値の一覧表との組み合わせ(図9C参照)等を含む概念である。
「レーダチャート」とは、表示対象点をくもの巣上にグラフ化したものをいい、その表示対象点を六角形または五角形等の多角形の形状の各頂点に配置して表示するものを含む概念である。
本発明の特徴は、上記のように広く示すことができるが、その構成や内容は、それらの特徴および効果とともに、図面を考慮に入れた上で以下の開示によりさらに明らかになるであろう。
図1は、実施形態による心電図レーダチャート装置の処理の概略図である。
図2A、図2Bは、心電図レーダチャートのディスプレイ表示(認識値レベル表示)を注釈付きで表す概要図である。
図3は、心電図レーダチャートのディスプレイ表示(ミネソタコード表示)を注釈付きで表す概要図である。
図4は、心電図レーダチャート作成処理のフローチャートである。
図5は、認識値RRの異常レベル決定処理のフローチャートである。
図6は、コード6−4−1のミネソタコード決定処理のフローチャートである。
図7は、正常値判定時の心電図レーダチャートの画面例である。
図8は、異常値判定時の心電図レーダチャートの画面例である。
図9A、図9B、図9Cは、心電図レーダチャートのディスプレイ表示変形例である。
図10は、心電図レーダチャート装置のブロック図である。
図11は、心電図レーダチャート装置のCPUが認識値を演算する際に利用する心電図の例である。
図12は、トレンドモードによる心電図データのディスプレイ表示例である。
図13Aは、心電図データの記録内容の模式図である。
図13Bは、認識値データの記録内容の模式図である。
図14は、その他の実施形態による心電図レーダチャートシステムの概要図である。
図15は、心電図レーダチャート送信装置のハードウェア構成例を示す図である。
図16は、心電図レーダチャート受信装置のハードウェア構成例を示す図である。
図17は、心電図レーダチャートシステムによるデータ送受信処理プログラムのフローチャートである。
実施形態としての心電図チャート装置を説明する。この「心電図チャート装置」は、特許請求の範囲に記載した「心電図解析装置」に対応する。本実施形態は、患者の心電図データを心電図レーダチャートとしてディスプレイ表示する処理を例示するものである。本実施形態によれば、病態との関係で、直感的に心電図の判断の補助を容易に行うことができる。
以下、本実施形態の概略、装置のハードウェア構成、特許請求の範囲に記載した用語と実施形態との対応を説明し、次に、実施形態の説明等を行う。
目次
1.概略
2.ハードウェア構成
3.特許請求の範囲に記載した用語と実施形態との対応
4.心電図レーダチャート作成処理の概要
5.心電図レーダチャート作成処理
6.心電図レーダチャート作成処理による効果
7.心電図レーダチャート装置のその他の機能
8.その他の実施形態等
−−1.概略−−
心電図レーダチャート装置100は、患者の心電図を測定するとともに、その心電図をレーダチャートとしてディスプレイ表示するものである。この装置は、救急現場、救急車内、病院内での使用に好適である。なお、心電図は、患者の身体の2点間における心電位差を測定することの結果として得られるものである。したがって、本実施形態における「心電図」の測定等の表現は、心電位を測定等する概念を含む。
−−2.ハードウェア構成−−
図10は、CPUを用いて実現した心電図レーダチャート装置100のハードウェア構成の例示である。心電図レーダチャート装置100は、ECG電極12、増幅アンプ13、A/D変換14、CPU10、Flash−ROM11(フラッシュメモリ等の、記憶したデータを電気的に消去できる書き換え可能な読み出し専用メモリ、以下、F−ROM11とする)、メモリ16、ディスプレイコントローラ18、ディスプレイ15、スピーカ17を備えている。
ECG電極12は、患者の心電流を測定する電極である。増幅アンプ13は、ECG電極12によって得られた心電流を増幅するものである。CPU10は、得られた心電流を心電図として表すための心電図データに変換する処理、心電図レーダチャート作成処理等のほか、心電図レーダチャート装置100全体を制御する。F−ROM11は、心電図レーダチャート装置100を制御するためのプログラムを記録する。メモリ16は、CPU10のワーク領域等を提供する。ディスプレイコントローラ18は、ユーザの操作に応じてディスプレイ15の表示画面を制御する。
なお、本実施形態では、心電図レーダチャート装置100のオペレーティングシステム(OS)として、例えば、マイクロソフト社のWindows(登録商標)XP、NT、2000、98SE、ME、CEを用いることとする。なお、心電図レーダチャート装置100は、CPUを用いることなく、ハードウェアロジックによって構成してもよい。その他、装置のハードウェア構成、CPUの構成も、当業者に周知の手段によって変形可能である。
−−3.特許請求の範囲に記載した用語と実施形態との対応−−
特許請求の範囲に記載した用語と実施形態との対応は以下の通りである。
「心電図解析装置」は、図10の心電図レーダチャート装置100に対応する。「特徴量解析手段」または「心電図の特徴量を個別にレベル判断するアルゴリズム」は、図4ステップS500における認識値レベル決定処理(図5参照)を行う心電図レーダチャート装置100のCPU10に対応する。「病態解析手段」または「心臓機能の異常の有無を判断するアルゴリズム」は、図4ステップS600におけるミネソタコード決定処理(図6参照)を行うCPU10に対応する。
「特徴量」は、図4ステップS403においてCPU10が心電図波形から抽出する認識値に対応する。「特徴量解析結果」は、認識値レベルを表すレーダチャートが対応する(図7、図8参照)。「病態解析結果」は、ミネソタコード名を示すカラムおよび(または)そのミネソタコードの判断の基準となった誘導を示す丸印マーク(誘導情報、心臓部位情報)に対応する(図7、図8参照)。
「解析結果出力手段」は、図4ステップS421の処理を行うCPU10に対応する。
「心臓部位」は、図2等に示すように、心臓左部分としての「左室前側壁/高位側壁、左室前壁」、または心臓右部分としての「右心室」、または心臓下部分としての「下壁横隔膜面」、または心臓前部分としての「左室側壁」、または心内腔としての「心室内腔」の各部位に対応する。
−−4.心電図レーダチャート作成処理の概要−−
実施形態では、心電図レーダチャート装置100のCPU10が、測定した患者の心電図に基づいて心電図レーダチャートを作成する例を示す。この心電図レーダチャート作成処理は、例示として、心拍1回を単位として行うこととしている。また、心電図データのサンプリング周波数は、125、250、500、1000Hzなどとする。なお、心電図レーダチャート作成処理を実行する単位は、心拍1回に限らず、その他の所定の心拍回数、所定の単位時間など、当業者に周知の手段によって変形可能である。以下、心電図レーダチャート作成処理の概要を図1等を参照しながら説明する。
4−1.心電図レーダチャート作成処理の概要
図1は、心電図レーダチャート装置100のCPU10が行う心電図レーダチャート作成処理の概要を示す。CPU10は、心電図測定対象である患者について、12誘導心電図測定を行う(1)。このときにディスプレイに表示されるのは、デフォルト表示(正常値の場合の表示)である。ディスプレイの表示の概要については後述する。次に、CPU10は、それらの各誘導についての心電図波形から認識値(P波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくもの)を抽出する(2)。CPU10は、各認識値について認識値レベル決定処理を行う(3)。CPU10は、それらの認識値を含む情報を利用してミネソタコード決定処理を行う(4)。認識値レベルおよびミネソタコード決定処理の内容は、後述する。CPU10は、認識値レベルおよびミネソタコードを表示する(5)。以上までの処理が心拍1回に対応する処理であり、CPU10は、さらに(1)に戻り、次の心拍の心電図レーダチャート作成処理を繰り返す(6)。以上が心電図レーダチャート作成処理の概要である。
なお、心電図レーダチャート作成処理は、心拍1回毎ではなく、所定時間毎等のその他の単位(例えば、1秒単位)毎に行うようにしてもよい。
4−2.ディスプレイ表示(認識値レベル表示)の概要
図2は、心電図レーダチャートのディスプレイ表示(認識値レベル表示)の概要図である。図2Aは、ディスプレイに表示される六角形の各レーダチャートを注釈付きで表している。図2Aに示すように、ディスプレイに表示される六角形の各レーダチャートは、12誘導のそれぞれの誘導に対応する心臓部位の指標となる。具体的には、(I、aVL)を左室前側壁および高位側壁の指標とし、(V3、V4)を左室前壁の指標とし、(V5、V6)を左室側壁の指標とし、(II、III、aVF)を下方からの心臓全体(下壁横隔膜)の指標とし、(V1、V2)を右心室の指標とし、(aVR)を心室内腔の指標となるようにしている。そして、図2に示すように各レーダチャートは、模式的に、心臓の各部位の物理的な位置関係と関連づけて配置(特許請求の範囲の「心臓の各対応部位に配置」に対応)されている。なお、12誘導の心電図のそれぞれを上記のような心臓部位の分類や心臓の各対応部位に配置する手法は、変形可能である。
図2Bは、1つのレーダチャートの拡大図を注釈付きで表している。図2Bに示すように、各レーダの六角形の各ポイントは、認識値の指標、すなわち、後述する段階的な認識値レベルに対応する。具体的には、レーダの各ポイントは、それぞれ、心電図波形の構成要素となるP波、Q波、R波、S波、ST部、T波等のそれぞれの波形極点や波形開始点、波形終了点等を抽出して得られる値を基準にしており、実施形態では、6つの認識値、すなわち、R(R電位またはR波高)、T(T電位またはT波高)、Q(Q電位またはQ波高)、ST(STレベル)、QT(QT間隔)、RR(RR間隔)を採用している。また、認識値レベルは、図2に示すように認識値が正常値の範囲内にあれば0であり、異常のレベルに応じて−2、−1、+1、+2のポイントが表示される。実施形態では、異常のレベルの決定の例示として、認識値が正常値の上限を越える場合には+とし、認識値が正常値の下限を下回る場合には−とし、レベルの絶対値はその程度を表すこととしている。具体的には、認識値レベルが+2の場合は、+1の場合よりも異常の度合いが高いことを意味する。
なお、各レーダチャートは、図2に示すように1の誘導と対応づけられている場合と、複数の誘導と対応づけられている場合とがある。したがって、複数の誘導と対応づけられているレーダチャートの場合の異常値の表示は、1の誘導の認識値が異常レベルと判断されればその値を採用し、複数の誘導の認識値が異常レベルであればそれらの最大値あるいは平均値を採用すればよい。
4−3.ディスプレイ表示(ミネソタコード表示)の概要
図3は、心電図レーダチャートのディスプレイ表示(ミネソタコード表示)を注釈付きで表す概要図である。図3では、ミネソタコードを示すカラムが表示されている点で図2と相違する。図3に示すように、ディスプレイには心電図分類基準であるミネソタコード(「7−7−1」(完全左脚ブロック)のコードを例示)が表示される。このコード名は、心電図測定中の患者の病態判断補助の指標となる。さらに、図3に示すように、その病態に関連する心臓部位の指標として、レーダチャート(Hexa5)にマーク(丸印を例示)を警告表示する。このマークは、ミネソタコード決定処理によって決定したコードに対応する誘導がある場合に、その誘導に対応する心臓部位を示す目的で表示するものである。なお、決定したコードが特定の誘導と対応しない場合には、マークの表示を省略してもよい。
以上説明した心電図レーダチャートのディスプレイ表示により、心電図レーダチャート装置100のユーザは、心電図の判断の補助を直感的かつ容易に行うことができる。
−−5.心電図レーダチャート作成処理−−
次に、実施形態による心電図レーダチャート作成処理プログラムの内容を図4〜図6のフローチャート等を参照しながら説明する。なお、図4のフローチャートは、心拍1回に対応する心電図レーダチャート作成処理プログラムの内容である。したがって、心電図測定中は、心拍1回毎に図4のフローチャートで示す心電図レーダチャート作成処理プログラムの実行が繰り返されることになる。
心電図レーダチャート作成処理の内容を説明する前提として、図7に、正常値判定時の心電図レーダチャートを示す。このデフォルトの心電図レーダチャートは、各レーダが正六角形の形状とされている。このような心電図レーダチャートのディスプレイ表示の場合は、12誘導の各誘導の認識値が正常値の範囲にあることを示している。また、心電図レーダチャート装置100には、ユーザの操作に応じて次の内容を含む情報を切り替えてディスプレイ表示するための複数のモードが設定されている。第1のモードは、図7等で示す心電図レーダチャートモードである。第2のモードは、心電図を表示する心電図モードである(心電図の表示は、例えば図11参照)。この心電図モードでは、12誘導全ての心電図波形を並べて表示するようにしてもよいし、1または複数の誘導からの心電図波形を選択して表示するようにしてもよい。第3のモードは、トレンドモードである。このトレンドモードでは、12誘導の各認識値の推移をグラフ表示する。図12は、トレンドモードによる心電図データのディスプレイ表示例である。図は、誘導aVFのトレンド1201を示している。この場合、認識値を一拍毎に表示してもよいし、あるいは、一定時間の認識値を平均値を表示してもよい。以上のような複数のモードによる表示のほかに、ディスプレイには、心拍数、血圧、SPO2値、心電図診断補助情報等が表示される。
5−1.心電図レーダチャート作成処理の内容
以下、心電図レーダチャート作成処理の内容を説明する。心電図レーダチャート装置100のCPU10は、患者に身体に取り付けられたECG電極12及び増幅アンプ13を介して12誘導の心電図を測定し、その結果を心電図データとしてメモリ16(またはF−ROM11)に記録する(ステップS401)(データ取得手段として機能)。CPU10は、12誘導心電図の各誘導についての認識値(P波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくもの)を演算・抽出し、認識値データとしてメモリ16(またはF−ROM11)に記録する(ステップS403)(認識値データ演算手段として機能)。
図11は、心電図レーダチャート装置のCPUが認識値を演算する際に利用する心電図の例である。CPUによる1心拍の認識は、例えば、心電図データからP(P電位またはP波高)、Q(Q電位またはQ波高)、R(R電位またはR波高)、S(S電位またはS波高)、T(T電位またはT波高)、ST(STレベル)、QT(QT間隔)、RR(RR間隔)の全てまたはそれらの一部を認識値データ(特徴量)として認識(抽出)することによって行えばよい。ステップS403におけるCPU10は、具体的には、心電図のP波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づいて、R(R電位またはR波高)、T(T電位またはT波高)、Q(Q電位またはQ波高)、ST(STレベル)、QT(QT間隔)、RR(RR間隔)を抽出する。
図13は、心電図データおよび認識値データの記録内容の模式図である。図13Aは、ステップS401において、心電図データのサンプリング毎にメモリ16等に記録される心電図データ(誘導Iおよび誘導V1に関するもの)を例示する。一方、図13Bは、1心拍毎にメモリ16等に記録される認識値データ(STレベルおよびRR間隔に関するもの)を例示する。
CPU10は、S403で抽出した認識値についての認識値レベル決定処理を行い(ステップS500)、次に、ミネソタコード決定処理を行う(ステップS600)。認識値レベル決定処理とミネソタコード決定処理のそれぞれの内容は、図5、図6に示すフローチャートを用いて後述する。
CPU10は、ステップS500およびステップS600の処理によって得られた認識値レベルに対応する誘導、およびミネソタコード名(およびそのコード名がどの誘導に由来するものか等)を判断し、表示対象となるレーダチャートを決定する(ステップS405)。このとき、表示内容が誘導aVRに由来するものであれば、表示対象をHexa1のレーダ(Hexa“X”の位置については図2を参照)と決定する(ステップS407)。同様に、表示内容が誘導IまたはaVLに由来するものであればHexa2(ステップS409)、誘導V1またはV2に由来するものであればHexa3(ステップS411)、誘導V3またはV4に由来するものであればHexa4(ステップS413)、誘導V5またはV6に由来するものであればHexa5(ステップS415)、誘導IIまたはIIIまたはaVFに由来するものであればHexa6(ステップS417)、ミネソタコード名であればミネソタコードのカラム(ステップS419)、というように表示対象を決定する。そして、CPU10は、各レーダチャートについて表示を実行する(ステップS421)。
なお、ステップS405における表示対象レーダチャートの決定は、CPU10が、ステップS500、ステップS600において決定する認識値レベルまたはミネソタコードを示すデータに、それらを表示する位置を対応づけるデータ(およびレーダチャートにおける各ポイントの位置を示すデータ)を付加するようにしてもよいし、あるいは、各認識値レベルを示すデータと、その認識値を表示する位置を示すデータとを対応づけるテーブルを利用するようにしてもよい。
ステップS421の後、CPU10は、心電図の測定が終了されたか否かを判断し(ステップS423)、測定終了でないと判断すれば、ステップS401からの処理を繰り返す。一方、ステップS423で心電図の測定が終了されたと判断すれば、心電図レーダチャート作成処理を終了する。ステップS423における心電図の測定が終了されたか否かの判断は、ユーザからの測定終了情報の入力の有無等によって判断すればよい。
5−2.認識値レベル決定処理の内容
図4のステップS500においてCPU10が行う認識値レベル決定処理の内容を、図5に示すフローチャートによって説明する。
認識値レベル決定処理は、12誘導心電図の各誘導についての認識値(P波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくもの)のそれぞれのレベルを決定する処理である。実施形態では、6つの認識値、すなわち、R(R電位またはR波高)、T(T電位またはT波高)、Q(Q電位またはQ波高)、ST(STレベル)、QT(QT間隔)、RR(RR間隔)のそれぞれのレベルを決定することとしている。図5のフローチャートは、それら6つの認識値の中の1つである認識値RRのレベル、すなわち、認識値RRから導き出される心拍数(HR)の異常レベルを決定する処理を説明するものである。
なお、以下の認識値レベル決定処理は、図4のステップS500において行われるサブルーチン処理として説明する。
図5に示すように、CPU10は、図4ステップS403で抽出した認識値RRのデータに基づいて心拍数(HR)を算出する(図5ステップS501)。この心拍数は、例えば60/RR間隔(秒)によって算出すればよい。CPU10は、算出した心拍数に基づいて異常レベルを決定する(ステップS503)。CPU10は、”HR<30”の場合には異常レベルを”−2”(徐脈)に決定し(ステップS505)、”30≦HR<50”の場合には異常レベルを”−1”(徐脈)(ステップS507)、”50≦HR≦120”の場合には異常レベルを”0”(正常値)(ステップS509)、”120<HR≦180”の場合には異常レベルを”1”(頻脈)(ステップS511)、180<HR”の場合には異常レベルを”2”(頻脈)に決定する(ステップS513)。
以上のような認識値レベル決定処理を他の5つの認識値(R、T、Q、ST、QT)についても同様に行った後、CPU10は、図4に示すようにステップS600のミネソタコード決定処理を行う。
なお、異常値のレベルの決定は、正常値との差の大小によって決定してもよいし、その他、その患者の認識値の平均値との差の大小によってレベルの決定をしてもよい。また、認識値レベルの判断は、ステップS403でCPU10が抽出する認識値(P波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくもの)ではなく、その他の認識値(例えば、PR間隔等)を利用してもよい。
その他、認識値レベル判断は、認識値レベルの履歴情報を利用して判断してもよく(例えば、判定中の心拍の2拍前までの認識値を含めて判断する場合、STレベルの0.1mV以上の上昇が1分以上継続するか否かを判断する場合等)、その場合、CPU10はメモリ16に記録している認識値レベルの履歴情報を参照する必要がある。
また、心電図測定中の患者の動作等によっては、心電図波形中に異常な周期を有するノイズが生じてしまい、図4ステップS405における認識値の抽出が正確に行われ難い場合も多い。そのようなノイズを除外して正確な認識値データをとる方法として、例えば、特開平6−261871に開示されている技術を利用してもよい。
5−3.ミネソタコード決定処理の内容
図4のステップS600においてCPU10が行うミネソタコード決定処理の内容を、図6に示すフローチャートによって説明する。
ミネソタコード決定処理は、12誘導心電図の各誘導についての認識値(P波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくもの)を含む情報を利用してミネソタコードを決定する処理である。ミネソタコードは、心電図分類基準として用いられているものであり、実施形態では、例示として、従来から利用されているミネソタコードを用いた心電図自動解析のプログラムを応用している。
図6のフローチャートは、ミネソタコード(一般的に9項目に分類される)の中の小分類の1つである”コード6−4−1(Wolff−Parkinson−white(WPW)型)”の判定を行う処理を説明するものである。
ミネソタコードでは、後に説明するようにするように、WPW型を判定する前に他の複数のコード(コード9−8−1、8−2−1、6−8、8−2−2、6−1、8−4−1)の判定を優先的に行い、それら他のコードに該当する場合にはWPW型を判定せずにそのコードを決定する規則になっている。そして、コード8−4−1に該当しない場合には、コード6−4−1(WPW型)の判定に移行する。ただし、コード8−4−1に該当する場合には、他のコードの判定に移行する。
なお、以下のミネソタコード決定処理は、図4のステップS600において行われるサブルーチン処理として説明する。
図6に示すように、CPU10は、操作技術上の問題が有るか否かを判断し(ステップS601)、操作技術上の問題があると判断した場合にはコード”9−8−1”を決定する(ステップS623)。操作技術上の問題とは、技術的にコード判定を行えない場合であり、例えば、ノイズの混入や電極外れ、装置の故障の場合等が該当する。判定方法の例としては、例えば、ノイズの混入の有無は、デジタルフィルタ等を用いてソフトウェアにて判定するようにしたりすればよい。その他、機械不良の場合は、ユーザが目視によって判断し、その判断結果を装置に入力するようにすることもできる。
CPU10は、ステップS601の処理において操作技術上の問題がないと判断すれば、心室細動または心室停止があるか否かを判断し(ステップS603)、心室細動または心室停止があると判断した場合にはコード”8−2−1”を決定する(ステップS623)。判定方法の例としては、心室細動の有無は、周波数解析等を用いてソフトウェアによって判定するようにしたり、心室停止の有無は、QRS波が5秒間検出されないことをソフトウェアによって判定するようにすればよい。
CPU10は、ステップS603の処理において心室細動または心室停止がないと判断すれば、人工ペースメーカが使用されているか否かを判断し(ステップS605)、使用されていると判断した場合にはコード”6−8”を決定する(ステップS623)。
CPU10は、ステップS605の処理において人工ペースメーカが使用されていないと判断すれば、持続性心室調律が有るか否かを判断し(ステップS607)、持続性心室調律が有ると判断した場合にはコード”8−2−2”を決定する(ステップS623)。判定方法の例としては、持続性心室調律の有無は、「心拍数(/分)が50以下、かつ、QRS幅が0.12秒以上、かつ、QRS波に随伴するP波がない」という波形が持続的に起こっているか否かによって判定すればよい。
CPU10は、ステップS607の処理において持続性心室調律がないと判断すれば、完全房室ブロックが有るか否かを判断し(ステップS609)、完全房室ブロックが有ると判断した場合にはコード”6−1”を決定する(ステップS623)。完全房室ブロックが有る場合とは、例えば、いずれかの誘導で”心房拍数>心室拍数であり、かつ、心室拍数<60”となっている場合が該当する。
CPU10は、ステップS609の処理において完全房室ブロックがないと判断すれば、持続性上室性調律(コード8−4−1)が有るか否かを判断し(ステップS611)、持続性上室性調律が有ると判断した場合には他のコードの判定を行う(ステップS621)。持続性上室性調律が有る場合とは、QRS幅<0.12秒、かつ、P波の欠損または異常P波の存在、かつ調律が整である場合が該当する。
ステップS621の”他のコードの判定”の詳細は省略するが、ミネソタコードの規則に基づいてコード判定プログラムを設計すればよい。
CPU10は、ステップS611の処理において持続性上室性調律がないと判断すれば、WPW型(コード6−4−1)の判定を開始する(ステップS613)。CPU10は、I、II、aVL、V4、V5、V6のいずれかの誘導が測定されているかを判断し(ステップS615)、測定されていないと判断すれば他のコードを判定する(ステップS621)。
CPU10は、I、II、aVL、V4、V5、V6のいずれかの誘導が測定されていると判断した場合には、同一波形で、PR間隔<0.12秒、QRS幅>0.12秒、R頂時間>0.06秒のすべての条件を満たすか否かを判断し(ステップS617)、それらの条件のいずれかでも満たしていないと判断すれば他のコードを判定する(ステップS621)。
なお、「同一波形」とは、単一誘導の波形を意味するものである。例えば、I誘導とV4誘導が測定されていた場合には、「同一波形で判断する」とは、I誘導のPR間隔、QRS幅、R頂時間に基づいて判断することを意味し、I誘導のPR間隔とV4誘導のQRS幅とに基づいて判断することは、「同一波形で判断する」場合に含まれない。
CPU10は、ステップS617の処理において、同一波形で、PR間隔<0.12秒、QRS幅≧0.12秒、R頂時間≧0.06秒のすべての条件を満たすと判断した場合には、6−4−1(WPW型)をコードし(ステップS619)、コードを決定する(ステップS623)。
以上のようなミネソタコード決定処理を他のコードについても同様に行った後、CPU10は、図4ステップS405の表示対象レーダチャートの決定以降の処理を行う。
上述したステップS601、S603、S605、S607、S609、S611、S615、S617の判断の処理は例示であって、その他の処理方法として、12誘導心電図の各誘導についての認識値(P波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくもの)を含む情報を利用したり、生体情報を用いたハードウェアによる検出等を利用して行うことも可能である。
他のコードの決定処理も同様に、12誘導心電図の各誘導についての認識値(P波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくもの)を含む情報等を利用して行えばよく、以下、ミネソタコード分類決定処理の流れの一例を示す。
・8のコード 不整脈
・6のコード 房室伝導障害
・7のコード 心室内伝導障害
・1のコード QおよびQS型
・4のコード ST接合部およびST部偏位
・5のコード T波の異常
・9−2のコード ST部上昇
・3のコード 高振幅R波
・2のコード QRS軸偏位
・9のコード 雑項
・0のコード 正常範囲
なお、疾患によっては、2つ以上のコードの付与を決定する場合もある。
5−4.認識値レベル、ミネソタコードの表示
図8に、認識値レベルが異常と判定された場合(図4ステップS500、図5参照)、および、ミネソタコードが決定された場合(図4ステップS600、図6参照)に、図4ステップS421の表示実行処理によって表示される心電図レーダチャートの例を示す。
図8では、Hexa5のレーダチャートの一部のポイントを異常値の位置へ変更して表示(レーダチャート外形の変更表示)することにより、誘導V5またはV6の認識値であるT(T電位またはT波高)、ST(STレベル)が異常レベルであることを示している。具体的には、CPU10は、表示対象レーダ(Hexa”X”)におけるその異常値に対応するポイントのレベルを変更して表示するための心電図レーダチャートデータ(画像表示用データ)をメモリ16(またはF−ROM16)に記録して、そのレベル変更後の心電図レーダチャートを表示する。それに加えて、図8では、ミネソタコード6−4−1がコードされていることを示し、かつ、そのコードの判定の際に考慮した誘導(心臓部位に対応)がHexa4のレーダチャートであることを警告表示(丸印マーク)によって示している。ここでは、ミネソタコード6−4−1は、図6ステップS617において、誘導V4の波形についてPR間隔<0.12秒、QRS幅>0.12秒、R頂時間>0.06秒のすべての条件を満たすと判断されており、その結果、Hexa4に警告表示が表示されている。
以上の処理により、心電図レーダチャート装置100は、患者の心電図データを心電図レーダチャートとしてディスプレイ表示することができ、心電図レーダチャート装置100のユーザは、心電図の判断の補助を直感的かつ容易に行うことができる。このように、実施形態では、心電図を、各誘導に対応する心臓部位の指標となるようにレーダチャートとして表示し、さらに、レーダの各ポイントを認識値に対応させるとともに、ミネソタコードおよびそのコードの決定の根拠となった誘導(心臓部位の指標)を併せて表示することを特徴としている。
ただし、レーダチャート作成のために選択する誘導、心臓部位の表示、認識値レベルの判断基準、ミネソタコードの判断基準、心電図レーダチャート作成処理のアルゴリズム、レーダチャートの配置、警告マーク表示の配置等は例示として説明したのであって、これらは、本発明に関連する技術分野の当業者によって変形可能である。例えば、実施形態では、認識値レベル決定処理の後にミネソタコード決定処理を行うこととしているが(図4ステップS500、S600)、この順番に限らず、ミネソタコード決定処理の後に認識値レベル決定処理を行うようにしてもよいし、それら2つの処理を並行処理したり、複数のCPUによってパラレル処理(並列処理)するようにしてもよい。
−−6.心電図レーダチャート作成処理による効果−−
実施形態では、心電図レーダチャート装置100のCPU10は、12誘導によって取得される心電図の認識値を、各誘導に対応する心臓部位の指標となるように配列して表示する。また、それらの各認識値のレベルを示す心電図レーダチャートは、模式的に心臓の各対応部位に配置、すなわち、心臓の各部位の物理的位置関係に対応させて配置してディスプレイ15に表示されている(図7、図8参照)。
これにより、心電図レーダチャート装置100のユーザは、患者の心電図の各認識値レベルを、各心臓部位に対応づけて視覚的かつ直感的に認識することができる。また、その認識値レベルはレーダチャートによって表示されるのであるから、ユーザは、複数の認識値の変化、誘導毎の各認識値レベルのバランス(均衡)等を一括して同時に認識することができる。
実施形態では、心電図レーダチャート装置100のCPU10は、認識値レベル決定処理の結果とミネソタコード決定処理の結果とを同時に出力する(図7、図8参照)。
これにより、ユーザは、認識値レベルとミネソタコードとを併せて確認することができる。したがって、ユーザは、認識値レベルの異常値およびミネソタコードの両者によって、総合的かつ判断漏れの少ない心疾患判断の補助を迅速かつ容易に行うことができる。
心電図レーダチャート装置100のCPU10は、図8に示すように、コード名の表示とともに、特定可能な場合にはコード判定の原因となった心臓部位(各誘導と関連付けされている)を表示する(図8の丸印マーク参照)(解析結果出力手段は、病態解析手段による病態解析結果を、当該病態解析結果の判断元となった誘導名(または心臓部位)と対応づけて出力する)。したがって、心電図レーダチャート装置100は、ミネソタコード名のみを表示する従来の心電図自動解析プログラムと比較した場合、コードと心臓部位の特定(誘導の特定)によって、ユーザに対するミネソタコードの提示をより詳細に行うことができる。
なお、一般的に、認識値レベル決定処理とミネソタコード決定処理の両者は、独立した別々の判断手法を用いるものである。したがって、認識値のレベルでは異常と判定されず、一方のミネソタコードでは異常と判定される場合や、逆に、認識値レベルでは異常と判定され、一方のミネソタコードでは正常範囲と判定される場合もある。このような場合に対しても、心電図レーダチャート装置100は認識値レベル決定処理とミネソタコード決定処理の両者を組み合わせているため、より慎重な心疾患の有無の判断の補助に有効である。
実施形態による効果は以上説明したようなものを挙げることができるが、このような効果を得ることができるのは、複数の誘導・認識値に基づく多種多様な情報を含んでいる心電図を、認識値レベルのレーダチャート表示とミネソタコード表示の両者により、簡潔かつ直感的に認識可能に表示するという本発明独自の特徴によるものである。
−−7.心電図レーダチャート装置のその他の機能−−
次に、心電図レーダチャート装置100が備える上述した心電図レーダチャート作成処理以外の機能について説明する。
7−1.心拍状態の表示
心電図レーダチャート装置100は、心拍の状態(特許請求の範囲に記載の「心拍に関連する情報」に対応)を、所定の記号(マーク)の点滅によって表す(特許請求の範囲に記載の「表示方法の変化」に対応)。具体的には、CPU10は、図7に示すように測定中の心臓の鼓動に応じてハートマークを点滅させるようにしている。
これにより、ユーザは、心電図レーダチャート装置100が正常に動作中であることを確認することができ、かつ、患者の心拍の状態を把握することができる。なお、マークの点滅とともに、あるいはマークの点滅に代えて、心臓の鼓動に応じてスピーカ17から音声(例えばピッチ音等)を出力するようにしてもよい。
7−2.測定中の履歴表示
心電図レーダチャート装置100は、心電図レーダチャート作成処理中に、その患者の認識値レベルの履歴(特許請求の範囲に記載の「特徴量解析結果の履歴」に対応)を併せて表示させることができる。具体的には、CPU10は、図8の「右心室」のレーダチャートに示すように、異常値の範囲にある認識値レベルの履歴を点線で示すような設定が可能である。
これにより、ユーザは、認識値レベルの履歴によって患者の心疾患の可能性を認識することができる。なお、認識値レベルの履歴の表示は、点線に限らず、チャートの軌跡を表示するものであればよく、例えば、測定中の認識値レベルの色とは別の色を変更して表示してもよい。その他、異常値が判定された誘導について、所定のマークをレーダチャートの横に表示してもよい。また、全ての異常値の履歴を表示するのではなく、異常値と判定された回数が所定の閾値を越えた場合(例えば、3回以上異常値と判定された場合)にのみ履歴を表示するようにしてもよい。
なお、認識値レベルの履歴に限らず、ミネソタコードの履歴(特許請求の範囲に記載の「病態解析結果の履歴」に対応)を表示するようにしてもよい。
7−3.測定後の履歴概略表示
心電図レーダチャート装置100は、心電図レーダチャート作成処理終了後に、認識値レベルの履歴の概略(特許請求の範囲に記載の「特徴量解析結果の履歴の概略」に対応)を表示する。CPU10は、メモリ16(またはF−ROM11)に記録された認識値データを利用して履歴表示を行う。具体的には、CPU10は、測定終了後に、ユーザの操作に応じて心電図レーダチャートの経時的変化をディスプレイ15に早送りで表示することができる。この表示は、例えば図8に示すようなディスプレイ表示をコマ送り(簡易動画再生)することによって表現可能である。
これにより、患者を搬入した病院の医者は、患者の認識値レベルの履歴の全体的な傾向を迅速に確認することができる。なお、認識値レベルの履歴の早送り機能は、異常値のみを抽出して表示してもよい。また、「特徴量解析結果の履歴の概略」を表示するものとして、早送り機能によって表示するのではなく、異常値と判定されたレーダチャートの全てを静止画によって表示するようにしてもよい。
7−4.解析不能状態の警告
心電図レーダチャート装置100は、心電図レーダチャート作成処理終了中に、患者の身体に取り付けたECG電極12が外れた場合や心電図レーダチャート作成処理のトラブルが発生した場合等(特許請求の範囲に記載の「解析が不能な状態」に対応)に、所定の警告を表示(特許請求の範囲に記載の「警告信号」に対応)する。具体的には、CPU10は、”電極はずれ”等の警告メッセージをディスプレイ15に表示する(図9A参照)。
これにより、ユーザは、心電図レーダチャート作成処理が事故によって中断されていることを迅速に確認することができる。なお、CPU10は、警告メッセージに代えて、ユーザの注意を喚起するためにディスプレイの全体または一部の色を変更したり、警告音声(アラーム音等)を出力するようにしてもよい。
−−8.その他の実施形態等−−
8−1.病態解析等の変形例
実施形態では、「病態解析結果」としてミネソタコードを例示したが、その他、ミネソタコードによる所見名、病態名を表示するようにしてもよい。
実施形態では、「病態解析手段」としてミネソタコード決定処理を例示したが(図6参照)、これに限られるものではない。「病態解析手段」のその他の実施形態として、ミネソタコード以外の心電図分類基準を採用してもよい。そのような心電図分類基準は、認識値とは独立した情報に基づいて判定処理を行うものでもよいし、認識値の情報を利用して判定処理を行うようにしてもよい。また、「病態解析手段」として、2または3以上の複数の心電図解析手法を組み合わせてもよい。なお、ミネソタコード以外の心電図分類基準を利用した「病態解析手段」として、Lown分類、Sokolow−Lyon基準、Romhilt−Estes基準などを利用することもできる。
その他、「病態解析手段」として、測定中の心電図と異常心電図波形のモデルパターンとをマッチング処理するようにしてもよい。具体的には、所定の心疾患と、その心疾患に特有の心電図波形を異常波形パターンとしてモデル化しておき、測定中の心電図に基づく情報とその異常波形パターンとの類似性を判断し、類似性が高ければ、判定結果としてその心疾患名を表示するようにすることもできる。
8−2.特徴量解析手段と病態解析手段とを組み合わせた病態判断
実施形態では、特徴量解析結果としての認識値レベルと、病態解析結果としてのミネソタコードとを併せて出力することとしたが、これに限られるものではない。その他の実施形態として、以下に示すように、特徴量解析手段と病態解析手段とを組み合わせた病態判断を行うようにしてもよい。
特徴量解析手段と病態解析手段とを組み合わせた病態判断の第1の手法は、特徴量の解析結果に基づいて、病態情報の解析結果の候補を限定する手法である。
具体的には、心電図レーダチャート装置100のCPU10は、認識値レベル決定処理の結果に基づいて、ミネソタコード決定処理の結果を限定する。例えば、ミネソタコード決定処理においてコード9−8−1(コード化を妨げる技術上の問題)がコードされる場合には、電極外れ、またはノイズ発生の可能性等の複数の候補が考えられる(図6S601参照)。このとき、CPU10は、レーダチャートが示す認識値レベルの情報を利用することにより、認識値レベルが非表示であれば電極外れの可能性があり、一方、認識値レベルが異常値を示していればノイズ発生の可能性があると限定し、それらの限定した情報を出力するようにすることができる。なお、「解析結果の候補を限定する」とは、病態等の候補から最終的な候補を一つだけ選択して出力する場合と、病態等の候補の数を絞った上で複数の候補を選択して出力する場合の両方を含む。
特徴量解析手段と病態解析手段とを組み合わせた病態判断の第2の手法は、特徴量の解析結果と病態情報の解析結果とに基づいて、その病態解析手段の解析結果とは別の病態情報を判定する手法である。
具体的には、CPU10は、認識値レベル決定処理の結果とミネソタコード決定処理の結果とに基づいて、そのミネソタコードのコードに限られない別の病態情報(疾患名、診断名等)を出力する。そのような別の病態情報として「QT延長症候群(long QT syndrome)」を例示して以下に説明する。「QT延長症候群」の特徴として、著名なQT延長と、心室性不整脈の頻発が挙げられる。したがって、CPU10は、レーダチャートにおけるQT間隔のレベルが所定の異常値(QT延長)を示しており、かつ、ミネソタコードの心室性不整脈に関するコード(コード8−1−2等)を判定した場合には、測定中の患者が「QT延長症候群」の可能性がある旨を出力することができる。なお、QT延長とは、補正QT時間(QTc)=QT間隔/(√RR間隔)と定義したときに、QTcが450(440、460等の場合もある)ミリ秒以上の場合のことをいう。
なお、認識値レベル決定処理の結果とミネソタコード決定処理の結果とに基づく「別の病態情報」の出力は、上記のようにミネソタコード決定処理によっては判断されない診断名を出力する場合のほか、そのミネソタコード決定処理によって判断されたコード以外の、他のミネソタコードに含まれる診断名を出力するようにしてもよい。
以上のような特徴量解析手段と病態解析手段とを組み合わせた病態判断により、ミネソタコードに基づく病態診断結果を更に限定した診断名の出力、あるいは、ミネソタコードに基づく病態診断結果に限定されない、その他の診断名の出力を行うことができる。
8−3.心電図レーダチャート表示方法変形例
実施形態では、心電図レーダチャート装置100のCPU10は、心電図データを心電図レーダチャートとしてディスプレイ15に表示することとしたが(図7、図8参照)、これに限られるものではない。心電図データをチャート表示するその他の実施形態として、図9に例示するような表示方法を採用してもよい。以下、各表示方法の概要を説明する。
図9Aは、心電図データを棒グラフで表示するものである。図では、心室内腔の状態に関連する誘導(aVR)の認識値R電位およびRR間隔の変化状態等を表示している。
図9Bは、心電図データを三次元グラフで表示するものである。図では、心室内腔の状態に関連する誘導(aVR)のSTレベルおよびQ電位の変化状態および病態解析結果が正常であることを表示している。
図9Cは、心電図データを、心臓模式図と認識値の一覧表とを併せて表示するものである。図では、左心室の状態に関連する誘導(I)の認識値(T電位およびSTレベル)が異常値と判断され、かつ、病態解析結果が”ST上昇”であることを表示している。
以上、心電図データをチャート表示する方法を例示したが、いずれの表示方法であっても、装置のユーザが心電図波形から読み取る必要のある情報を迅速に認識することができるよう、各認識値を心臓部位とを対応づけて表示するのが好ましい。なお、心電図解析結果と各心臓部位とを対応づけるために、ディスプレイのバックグラウンド(背景)として心臓(またはその模式図)のスケッチを表示するようにしてもよい。
8−4.認識値レベルおよびミネソタコードの出力方法変形例
実施形態では、特許請求の範囲に記載した「解析結果出力手段」として、特徴量解析結果および病態解析結果をディスプレイ表示する例を示したが、これに限られるものではない。「解析結果出力手段」のその他の実施形態として、特徴量解析結果あるいは病態解析結果のいずれかまたは両方を、データとして出力、メモリカード、CD−ROM等の記録媒体への出力、通信手段(電話回線、無線通信、インターネット、有線、赤外線通信、携帯電話、Bluetooth、PHS等)に対する出力、音声による出力、プリントアウト(印刷)によるハードコピーとしての出力、等を採用してもよい。音声による警告は、例えば、ミネソタコードの所見名をコンピュータが読み上げるようにする方法を採用することもできる。また、実施形態では、「病態解析結果」を1つのディスプレイ15へ出力するようにしたが、これに限らず、その他の出力方法を採用してもい。具体的には、特徴量解析結果と病態解析結果とを異なる「解析結果出力手段」によって出力、例えば、別々のディスプレイで表示するようにしてもよい。
実施形態では、認識値が異常値の範囲にある場合に、認識値に対応するレーダチャートの各ポイントを所定のレベルに移動させることによってレーダチャートを変形させ、ユーザの注意を喚起させることとした(図8参照)。異常値であることを確実にユーザに報告するための手法はこれに限らず、次のような手法を採用してもよい。
異常値をユーザに警告するためのその他の手法は、認識値レベルが異常値である場合に、レーダチャート(あるいはその一部)または各ポイントのカラーを変化させるものである。カラー変化は、例えば、認識値が正常値であればレーダチャートを黒色等で表示し、異常値であればレーダーチャートを赤色等に変化させたり、異常の度合いによって発色(緑、黄色、赤等)を変化させるようにしてもよい。
実施形態では、決定したミネソタコードをディスプレイ15に表示するとともに、そのコード決定の基準となった誘導に丸マークを表示することによってユーザに報告することとした。ミネソタコードの判定結果をユーザに警告するための手法はこれに限らず、以下のような手法を採用してもよい。
ミネソタコードの判定結果をユーザに警告するためのその他の手法は、ミネソタコードの判定結果に基づいて、ディスプレイ(全体または一部)またはレーダチャート(全体または一部)のカラーを変化させるものである。具体的には、例えば、決定したコードに関連するレーダチャートの色を、黄色=ミネソタコートで判断した場合の心室性期外収縮(VPC)、紫色=WPW症候群、赤色=頻脈、水色=右脚ブロック、青=左脚ブロック、灰色=ノイズ等のように変化(各色は変更可能)させて表示してもよい。
異常値およびミネソタコードのいずれにも採用することができる警告方法として、以下のような変形例を採用してもよい。
警告方法の第1の変形例は、ディスプレイ(全体または一部)またはレーダチャート(全体または一部)を、ブリンク(点滅表示)させたり、レーダチャート(全体または一部)をポップアップ(拡大表示)させたり手法である。具体的には、異常を有する誘導に対応するレーダチャートをブリンクさせたり、あるいは、心臓肥大等の症状の場合には、その症状に関連する誘導に対応するレーダチャートを肥大(拡大)して表示するようにすることもできる。
警告方法の第2の変形例は、重篤度(認識値レベルの異常度、ミネソタコード判定における重症度等に関連する情報)に応じて色を変化させる手法である。
警告方法の第3の変形例は、異常値である場合にその異常値を有する誘導に対応するレーダチャートのみを選択して表示させるものである。具体的には、CPU10は、異常値があると判断した場合に、異常値を有するレーダチャートのみをディスプレイ15に表示する。ただし、この場合であっても、その異常値がどの心臓部位と関係づけられるものであるかをユーザに認識させるために、表示するレーダチャートの周辺に”左室前側壁”等の心臓部位の名称を併せて表示するのが好ましい。
警告方法の第4の変形例は、音声を利用するものである。具体的には、異常値が判定された場合にはアラーム音を出力したり、あるいは、異常値を有する旨のメッセージを読み上げたり、疾患名を読み上げたりするようにすることもできる。
8−5.心電図レーダチャート装置適用実施例
実施形態では、心電図レーダチャート装置100を、救急現場である救急車内や病院内で使用するケースを例示したが、これに限られるものではなく、救急医療現場に携帯できるようにしたり、あるいは、家庭に設置して在宅医療用に利用したり、人または動物を含む生体に対して広く利用することもできる。
また、心電図レーダチャート装置100と同様の機能を有するデバイスを、自動車や電車の運転席、飛行機のコックピット等に設置して、心筋梗塞等の発作によって重大な事故につながる可能性を未然に防止したり、トイレの便座等に設置して日常の健康管理用に応用することもできる。このとき、ECG電極12は、対象者の体が接触する必然性のある部位、例えば、ハンドルや便座、手すり等に設置すると効果的である。
8−6.装置構成実施例
実施形態では、心電図レーダチャート装置100は、心電図の測定および心電図レーダチャートの表示の両方を行うこととしたが、それらを2以上の別々の装置によって構成してもよい。そのような例として、心電図の測定と心電図データの出力とを行う装置、および、入力された心電図データに基づいて心電図レーダチャートを表示する装置を組み合わせる装置構成を採用してもよい。以下、そのような装置構成を応用した心電図レーダチャートシステム実施例を図14を用いて説明する。
8−7.心電図レーダチャートシステム実施例
図14は、本発明のその他の実施形態による心電図レーダチャートシステムのシステム図である。心電図レーダチャートシステムは、心電図レーダチャート送信装置700を備えた救急車70、心電図レーダチャート受信装置800を備えた指令センタ80、A病院74、パーソナルコンピュータ(以下、「B病院PC750」とする)を備えたB病院76を含む。このシステムにより、指令センタ側は、心電図レーダチャートを利用して患者の搬送先病院を迅速に決定することができる。
次に、このシステムによる処理の概要を説明する。心電図レーダチャート送信装置700のCPUは、患者の心電図測定を実行し(1)、心電図データと認識値データとを心電図レーダチャート受信装置800に送信する(2)。心電図レーダチャート受信装置800のCPUは、心電図データと認識値データとを受信・記録して(3)、それらのデータを解析する処理(特徴量解析、病態解析)を含む心電図レーダチャート作成処理を実行してディスプレイ表示する(4)。心電図レーダチャート受信装置800のユーザ(例えば、医師等)は、その心電図レーダチャート(図8参照)によって患者の心疾患判断および搬送先病院の選定を行う(5)。心電図レーダチャート受信装置のCPUは、その選定した搬送先病院(B病院76)のB病院PC750に対して心電図データ、認識値データ、心電図レーダチャートデータのそれぞれを送信し(6)、一方、心電図レーダチャート送信装置700に対して選定した搬送先病院の名称、場所等の情報を送信する(8)。
以上の処理より、救急医療の現場において心疾患患者の搬送先病院を迅速に選定することができる。
図15は、CPUを用いて実現した心電図レーダチャート送信装置700のハードウェア構成の一例である。心電図レーダチャート送信装置700は、ECG電極712、増幅アンプ713、A/D変換714、CPU710、Flashイ715、スピーカ717、心電図レーダチャート受信装置800等との通信を可能とするための通信部719を備えている。
図16は、CPUを用いて実現した心電図レーダチャート受信装置800のハードウェア構成の一例である。心電図レーダチャート受信装置800は、CPU810、Flash−ROM811、メモリ816、ディスプレイコントローラ818、ディスプレイ815、スピーカ817、心電図レーダチャート送信装置700等との通信を可能とするための通信部819を備えている。B病院PC750のハードウェア構成も、心電図レーダチャート受信装置800と同様である。図15および図16における各ハードウェアの機能は、図10で説明したものと同様である。
装置700と装置800とPC750との間の通信は、LAN、イーサネット(登録商標)、電話回線、無線通信、インターネット、有線、赤外線通信、携帯電話、Bluetooth、PHS等を採用することができる。
以下、図17に基づき、心電図レーダチャートシステムによるデータ送受信処理プログラムのフローチャートを説明する。
心電図レーダチャート送信装置700のCPU710は、12誘導心電図を測定し、その結果を心電図データとしてメモリ716(またはF−ROM711)に記録する(図17ステップS1701)。CPU710は、12誘導心電図の各誘導についての認識値を抽出し、認識値データとしてメモリ716(またはF−ROM711)に記録する(ステップS1703)。CPU710は、心電図データおよび認識値データを送信する(ステップS1705)。
心電図レーダチャート受信装置800のCPU810は、心電図データおよび認識値データを受信してメモリ816(またはF−ROM811)に記録する(ステップS1721)。CPU810は、データ解析処理(特徴量解析処理、病態解析処理)を含む心電図レーダチャート作成処理行う(ステップS1723)。この心電図レーダチャート作成処理は、図4ステップS500〜S421までの処理と同様である。
心電図レーダチャート受信装置800のユーザ(例えば、医師等)は、ステップS1723の処理結果である心電図レーダチャートに基づき、異常値表示の有無(図8参照)を確認することにより、患者の心疾患判断および搬送先病院の選定を行い、その選定結果を装置800に入力する。CPU810は、搬送先病院の選定情報等を取得する(ステップS1725)。
CPU810は、心電図データ、認識値データ、心電図レーダチャートデータを送信する(ステップS1727)。B病院PC750のCPUは、それらのデータを受信してディスプレイ等に出力する(ステップS1741)。CPU810は、搬送先病院の選定情報等を心電図レーダチャート送信装置700に送信する(ステップS1729)。心電図レーダチャート送信装置700のCPU710は、搬送先病院の選定情報等を受信してディスプレイ715等に出力する(ステップS1707)。
なお、心電図レーダチャート受信装置800は、上記のように心電図データおよび認識値データを受信するのではなく、その心電図データをレーダチャートとして表示するためのデータ(心電図レーダチャートデータ、または特徴量解析結果を心臓の各対応部位に配置してレーダチャートによって表示するための心臓部位対応チャートデータ)を受信するようにしてもよい。その他、心電図レーダチャート送信装置700と心電図レーダチャート受信装置800との間では、心電図データおよび認識値データの両方またはいずれか一方と、心電図レーダチャートデータとを、データ送受信の対象としてもよい。その他、心電図レーダチャート受信装置800とB病院PC750との間では、心電図データ、認識値データ、心電図レーダチャートの全てではなく、いずれかのデータのみをデータ送受信の対象としてもよい。
8−8.プログラム実行方法等の実施例
本実施形態では、CPU10の動作のためのプログラムをF−ROM11に記憶させているが、このプログラムは、プログラムが記憶されたCD−ROMから読み出してハードディスク等にインストールすればよい。また、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク(FD)、ICカード等のプログラムをコンピュータ可読の記録媒体からインストールするようにしてもよい。さらに、通信回線を用いてプログラムをダウンロードさせることもできる。また、CD−ROMからプログラムをインストールすることにより、CD−ROMに記憶させたプログラムを間接的にコンピュータに実行させるようにするのではなく、CD−ROMに記憶させたプログラムを直接的に実行するようにしてもよい。
なお、コンピュータによって、実行可能なプログラムとしては、そのままインストールするだけで直接実行可能なものはもちろん、一旦他の形態等に変換が必要なもの(例えば、データ圧縮されているものを解凍する等)、さらには、他のモジュール部分と組合して実行可能なものも含む。
以上、本発明の概要および本発明の好適な実施形態を説明したが、各用語は、限定のために用いたのではなく説明のために用いたのであって、本発明に関連する技術分野の当業者は、本発明の説明の範囲内でのシステム、装置、及び方法のその他の変形を認め実行することができる。したがって、そのような変形は、本発明の範囲内に入るものとみなされる。

Claims (15)

  1. 心電図を解析する心電図解析装置であって、
    前記心電図解析装置は、
    前記心電図の特徴量のレベルを解析する特徴量解析手段、
    前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析する病態解析手段、
    前記特徴量解析手段による特徴量解析結果と、前記病態解析手段による病態解析結果とを併せて出力する解析結果出力手段、
    を備えたことを特徴とする心電図解析装置。
  2. コンピュータを、心電図を解析する心電図解析装置として機能させるための、コンピュータ読取可能なプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体であって、
    前記プログラムは、コンピュータを、
    前記心電図の特徴量の大きさを解析する特徴量解析手段、
    前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析する病態解析手段、
    前記特徴量解析手段による特徴量解析結果と、前記病態解析手段による病態解析結果とを併せて出力する解析結果出力手段、
    を備えた心電図解析装置として機能させるためのプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体。
  3. 請求の範囲第1項または第2項のいずれかに記載の前記心電図解析装置、または前記プログラム、または前記記録媒体において、
    前記解析結果出力手段は、さらに、
    前記特徴量解析結果を心臓部位毎に対応づけてチャート表示すること、
    を特徴とするもの。
  4. 請求の範囲第3項に記載の前記心電図解析装置、または前記プログラム、または前記記録媒体において、
    前記解析結果出力手段は、さらに、
    前記特徴量解析結果を心臓の各対応部位に配置してレーダチャートによって表示すること、
    を特徴とするもの。
  5. 請求の範囲第3項または第4項のいずれかに記載の前記心電図解析装置、または前記プログラム、または前記記録媒体において、
    前記解析結果出力手段は、さらに、
    前記特徴量解析結果を出力する際に、前記特徴量解析結果の履歴、または、前記病態解析結果の履歴を併せて出力すること、
    を特徴とするもの。
  6. 請求の範囲第3項〜第5項のいずれかに記載の前記心電図解析装置、または前記プログラム、または前記記録媒体において、
    前記解析結果出力手段は、さらに、
    前記特徴量解析結果の履歴の概略を出力すること、
    を特徴とするもの。
  7. 請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載の前記心電図解析装置、または前記プログラム、または前記記録媒体において、
    前記特徴量は、
    心電図成分であるP波、Q波、R波、S波、ST部、T波のいずれかに基づくものであること、
    を特徴とするもの。
  8. 請求の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の前記心電図解析装置、または前記プログラム、または前記記録媒体において、
    前記病態解析手段は、
    心電図分類基準であるミネソタコードに基づいて前記病態解析結果を出力すること、
    を特徴とするもの。
  9. 請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の前記心電図解析装置、または前記プログラム、または前記記録媒体において、
    前記心電図解析装置は、さらに、
    前記心電図の解析中に、心拍に関連する情報を音声または表示方法の変化によって出力すること、
    を特徴とするもの。
  10. 請求の範囲第1項〜第9項のいずれかに記載の前記心電図解析装置、または前記プログラム、または前記記録媒体において、
    前記心電図解析装置は、さらに、
    前記心電図の解析中に、その解析が不能な状態となった場合には警告信号を出力すること、
    を特徴とするもの。
  11. 心電図を解析する心電図解析装置であって、
    前記心電図解析装置のCPUは、
    前記心電図の特徴量のレベルを解析し、
    前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析し、
    前記特徴量解析手段による特徴量解析結果と、前記病態解析手段による病態解析結果とを併せて出力すること、
    を特徴とする心電図解析装置。
  12. 心電図を解析する心電図解析方法であって、
    前記心電図解析方法は、
    前記心電図の特徴量の大きさを解析する段階、
    前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析する段階、
    前記特徴量の解析結果と、前記病態情報の解析結果とを併せて出力する段階、
    を備えたことを特徴とする心電図解析方法。
  13. 心電図を解析する心電図解析方法であって、
    前記心電図解析方法は、
    前記心電図の特徴量の大きさを解析する段階、
    前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析する段階、
    前記特徴量の解析結果に基づいて、前記病態情報の解析結果の候補を限定する段階、
    前記限定された病態情報を出力する段階、
    を備えたことを特徴とする心電図解析方法。
  14. 心電図を解析する心電図解析方法であって、
    前記心電図解析方法は、
    前記心電図の特徴量の大きさを解析する段階、
    前記特徴量を含む情報に基づいて患者の病態に関する病態情報を解析する段階、
    前記特徴量の解析結果と、前記病態情報の解析結果とに基づいて、前記病態情報とは別の病態情報を判定する段階、
    前記判定された病態情報を出力する段階、
    を備えたことを特徴とする心電図解析方法。
  15. 心電図を解析する心電図解析方法であって、
    心電図の特徴量を個別にレベル判断するアルゴリズムと、その特徴量を含む情報を利用して心臓機能の異常の有無を判断するアルゴリズムとを組み合わせて心電図を解析する心電図解析方法。
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