JP2005080712A - 心臓健康指数の算出方法及び心電図特定波分類方法 - Google Patents

心臓健康指数の算出方法及び心電図特定波分類方法 Download PDF

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Abstract

【課題】心電図測定毎の心臓状態変化を反映し、携帯簡易型心電計による短時間測定にも適用可能な心臓健康指数(HP)の算出方法、並びに心電図解析に使用する特定波分類方法を提供する。
【解決手段】HP算出方法は、特定波についての非規則度点数(IP)を算出する段階と;脈拍点数(PP)を算出する段階と;脈脈拍偏差点数(DP)を算出する段階と;算出されたIPとPPとDPとから所定範囲の全実数値をとり得るようにHPを算出する段階と、を具備する。特定波分類方法は、各特定波につきXY座標軸上に夫々1個のプロット点としてプロットする段階と;プロット点同士の距離を基に分類する段階と、を含んで成る。
【選択図】図2

Description

本発明は心電図の解析方法に係り、特に、心電図信号をコンピュータにより自動解析し、心臓の健康度を示す指数として算出する方法、及び心電図の自動解析に用いられ、特定種類の特定波についてその波形の非規則性を指標として分類する心電図特定波分類方法に関する。
心電図のコンピュータによる自動解析については、1960年代頃から広く研究が行われて急速に発展し、6個の肢誘導と6個の胸部誘導による標準12誘導法の心電計などから得られる心電信号についての自動解析では、数多くの心電信号処理方法や膨大な診断ロジックが生み出され、これらを組合せることによって、医師、専門技師等の能力を超えるような診断も可能となってきている。一方で、このような解析結果は医学的な専門知識を有する医療従事者でなければ理解し難いため、心電図波形の計測値より心電図所見に分類し、所見名に対応する点数から定量化して表示・記録する心電図自動解析装置の解析結果提示方法及び装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、患者心電図の連続監視に使用される心電モニタ装置において、心電波形検出手段で心電波形(QRS)が検出される度に、その波形パターンと波形パターン記憶手段に記憶されている典型的波形パターンとの類否が判定され、波形パターンの類型別にその波形と出現回数の計数値を表示部に表示するものがあり、最も計数値の多い典型波形が正常波形であると学習するか、又は、正常波形を予め記憶しておき、波形パターンの類否は両波形の相関係数などにより求めている(例えば、特許文献2参照)。この他、ホルター心電計などによる長時間心電図におけるQRS波を検出して、R−R間隔、QRS波形の幅、高さ、向き、形などの特徴パラメータを計測し、特徴パラメータ毎に予め備えておいた被検者のファジー論理に基づく正常波形らしさ、異常波形らしさのメンバーシップ関数に当てはめてファジー総合値を求め、さらに、被検者の過去データ等で重み付けすることによって、正常波形であるか異常波形かを判定するQRS波判定方法もある(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−327643号公報(第1頁〜第4頁、第2図) 特開昭61−45736号公報(第1頁〜第3頁、第3図、第4図) 特開平7−67845号公報(第1頁〜第6頁、第4図〜第7図)
しかしながら、特許文献1のような心電図自動解析装置の結果提示方法においては、標準12誘導心電図のP波、QRS波、T波などの振幅や時間幅を計測、判定して得られた心電図所見に基づき、心筋性期外収縮10点、心筋梗塞の疑い25点のように、心電図所見(病態診断結果)毎に予め定められ主記憶部のテーブルに格納された点数によって異常度を定量化するため、同一の心電図被測定者では、顕著に状態(病態)が変わらない限り常に同一のスコアとなり、心電測定毎の詳細な状態変化を反映するスコアが得られないという問題があった。また、携帯簡易型心電計などによる短時間測定データからの自動解析では、体動等による波形変動やノイズレベルが高く、このような心電信号から正確な所見を得ることは困難であり、信頼性の高い異常度の定量化のためには実質上適用することに無理があった。
また、特許文献2、又は3のような心電モニタ装置、又はQRS判定方法ついても特許文献1の場合と同様に、波形パターンや心電波形の特徴パラメータから特定波の正常、異常の判定又は病態診断を行うため、携帯簡易型心電計などによる短時間測定データからの自動解析に適用することは実質上困難であり、標準12誘導心電計のような複数の四肢誘導と胸部誘導を併せて測定した心電図信号又は簡易型心電計の場合には24時間程度の長時間測定の心電図信号を用い、高度で繁雑な処理方法が適用できる自動解析装置が必要であった。
したがって本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、心電図特定波の正常・異常を判定することなく、心電図測定毎の心臓の健康状態の詳細な変化を反映するとともに、携帯簡易型心電計などによる短時間測定データにも適用可能な心臓健康指数の算出方法、並びに心電図のコンピュータ自動解析に使用する心電図特定波分類方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による心臓健康指数の算出方法は、心電計により測定された心電図信号をコンピュータによって自動解析し、心臓の健康状態を示す心臓健康指数(HP)を算出する心臓健康指数の算出方法であって;心電図における特定種類の特定波についての非規則性の度合いを含む非規則度点数(IP)を算出する非規則度点数算出段階と;平均脈拍数を指標とする脈拍点数(PP)を算出する脈拍点数算出段階と;脈拍の標準偏差を指標とする脈拍偏差点数(DP)を算出する脈拍偏差点数算出段階と;算出された前記IPとPPとDPとから所定範囲の全実数値をとり得るようにHPを算出する指数算出段階とを具備することを特徴とする。
このような心臓健康指数の算出方法において、算出するHPの範囲を0〜100とする場合に指数算出段階は;算出されたIPが0点の場合には、HP=100−PP−DPの計算式に基づき算出し;算出されたIPが0点以外の場合には、算出されたIPとPPとDPの各点数を比較し、IP≦DP≦PPの場合にはHP=100−PPの計算式に基づき、DP<IPの場合にはHP=100−IPの計算式に基づき、PP<DPの場合にはHP=100−DPの計算式に基づきHPを算出することが好適であり、また、前記非規則度点数算出段階の前段に、検出された全ての前記特定波について、波形を指標として最大数の特定波個数を有するマジョリティグループとマジョリティグループ以外のマイノリティグループとに分類する特定波分類段階をさらに含み;IPは、検出される全ての前記特定波に対するマイノリティグループに分類された全ての特定波の個数(IPn)の比率(RIPir)に基づき算出することが好ましい。
さらに、前記特定波分類段階の前段において;AD変換及びノイズ除去したノイズ除去心電図信号を微分し、電圧が増加する方向に凸形状のピークと電圧が減少する方向に凸形状のボトムとを検出するピーク/ボトム検出段階と;このピーク/ボトム検出段階において検出された全てのピークとボトムとについて、予め設定された3種類の幅の放物線の内、いずれの放物線とのフィッティング率が最も高いかを指標とし、いずれの前記特定波を構成するピーク/ボトムであるかを判定することによって特定波を検出する特定波検出段階と;特定波1個につきXY座標軸平面上に1個のプロット点としてプロットする分類座標プロット段階とをさらに含み;特定波分類段階は、分類座標プロット段階でプロットされた全プロット点について、プロット点同士の距離を基に分類しても良い。
また、前記分類座標プロット段階は、特定波検出段階にて検出された個々の特定波について;ピークの最大振れ(p)の絶対値とボトムの最大振れ(b)の絶対値との和として算出される振幅(r)と;ピークのみ又はピークに続いてボトムを有する波形であるか、或いは、ボトムのみ又はボトムに続いてピークを有する波形であるかによって、±1のいずれかに設定される係数kと、
前記pとbとの値とからtan(θ/2)=b/pの計算式により求められる角度θと、に基づき、
XY座標軸平面上における座標軸原点からの距離をrとし、係数kが正の値の場合に正側X軸から正側Y軸に向かうθの角度でプロットし、係数kが負の値の場合に正側X軸から負側Y軸に向かうθの角度でプロットすることが好ましく、さらに、前記特定波分類段階は、プロット点同士のXY座標軸平面上における距離が、予め設定された距離を超えないXY座標軸平面上の領域内に最大個数のプロット点を含むようにクラスタ分析によってマジョリティグループを決定することが好適である。
そしてさらに、前記IPは;IPplsが脈拍リズム分析により算出され;求められるRIPirが0の場合にはIP=0とし;求められるRIPirが0ではない場合、予め設定されるRIPirの基準値RIPirSとRIPirとの関係に条件付けて予め設定される計算式により算出されることが好ましく、また、前記脈拍点数算出段階におけるPPは;脈拍リズム分析により算出される平均脈拍数(pls)と、予め設定される複数のpls基準値と;に条件付けて予め設定される計算式によって算出されることが好ましく、さらにまた、前記脈拍偏差点数算出段階におけるDPは;脈拍リズム分析により算出される脈拍の標準偏差(dev)と、予め設定される複数のdev基準値と、に条件付けて予め設定される計算式によって算出されることが好ましく、そして、前記特定波が、QRS波であることが好適である。
また、上記目的を達成するため、本発明による心電図特定波分類方法は、心電計により測定された心電図信号をコンピュータによって自動解析する際に用いられ、心電図における特定種類の特定波について波形を指標にして分類する心電図特定波分類方法であって;特定波1個につきXY座標軸平面上に1個のプロット点としてプロットする分類座標プロット段階と;この分類座標プロット段階でプロットされた全プロット点について、プロット点同士の距離を基に分類する特定波分類段階とを含んで成ることを特徴とする。
このような心電図特定波分類方法では、前記特定波分類段階の前段において;AD変換及びノイズ除去したノイズ除去心電図信号を微分し、電圧が増加する方向に凸形状のピークと電圧が減少する方向に凸形状のボトムとを検出するピーク/ボトム検出段階と;このピーク/ボトム検出段階において検出された全てのピークとボトムとについて、予め設定された3種類の幅の放物線の内、いずれの放物線とのフィッティング率が最も高いかを指標とし、いずれの前記特定波を構成するピーク/ボトムであるかを判定することによって特定波を検出する特定波検出段階とをさらに含むことが好ましい。
また、前記分類座標プロット段階は、特定波検出段階にて検出された個々の特定波について;ピークの最大振れ(p)の絶対値とボトムの最大振れ(b)の絶対値との和として算出される振幅(r)と;ピークのみ又はピークに続いてボトムを有する波形であるか、或いは、ボトムのみ又はボトムに続いてピークを有する波形であるかによって、±1のいずれかに設定される係数kと前記pとbとの値とからtan(θ/2)=b/pの計算式により求められる角度θと、に基づき、
XY座標軸平面上における座標軸原点からの距離をrとし、係数kが正の値の場合に正側X軸から正側Y軸に向かうθの角度でプロットし、係数kが負の値の場合に正側X軸から負側Y軸に向かうθの角度でプロットすることが好適である。
また、前記特定波分類段階は、少なくとも1種類の前記特定波について、最大数の特定波個数(プロット点個数)を有するマジョリティグループとマジョリティグループ以外のマイノリティグループとに分類することが好適であり、さらに、前記特定波分類段階は、プロット点同士のXY座標軸平面上における距離が、予め設定された距離を超えない前記XY座標軸平面上の領域内に最大個数のプロット点を含むようにクラスタ分析によってマジョリティグループを決定しても良く、さらにまた、前記特定波が、QRS波であることが好ましい。
本発明の心臓健康指数の算出方法によれば、心電図波形の正常、異常の判定や病態診断を行うことなく心臓の健康状態を示すHPを算出することができ、携帯簡易型心電計などによって測定された短時間の心電図信号についての解析にも適用が可能となる。また、同一の心電図被測定者の場合であっても、解析に供せられる心電図信号毎に心電図被測定者の心臓健康状態の良し悪しを詳細に反映するHPとして算出することができる。
本発明の心電図特定波分類方法によれば、解析に供する所望の全ての特定波について、個々の波形の正常、異常を判定することなくXY座標軸平面にプロットすることができ、簡易型心電計によって測定された短時間の心電図信号についての解析にも適用が可能となる。また、特定波の波形形状や出現間隔などにおける非規則性の度合いにより分類することができ、分類されたプロット点の個数によって特定波の非規則性を点数化することが可能となる。さらに、分類結果と共に、プロットされたXY座標軸平面を表示する場合には、診断する医療従事者や心電図被測定者に特定波の非規則性度及び分類結果の適否を一目で判りやすく提示することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、その一実施形態を示して図面を参照し詳細に説明する。
図1は最良の一実施形態におけるHPの算出方法及び心電図特定波分類方法を実行するために使用される自動解析装置の一例を示すブロック図である。この自動解析装置において、心電計1は、一つ以上の四肢誘導用の電極と、信号を増幅する増幅部とを有し、増幅されたアナログ心電信号を制御部10の制御によりA/D変換手段11に出力する簡易型心電計である。記憶手段の一部を成すROM20は、本実施形態におけるHP算出方法及び心電図特定波分類方法を実行するためのプログラム及びプログラムが参照するデータテーブルを記憶している。
このプログラムは制御部10を介して読み出され、それぞれ制御部10の制御によりこのプログラムを実行するそれぞれ、アナログ心電信号をデジタル変換するA/D変換手段11、デジタル変換された心電信号のフィルタリング処理及び/又は平滑化処理を行うノイズ除去手段12、ノイズ除去心電信号を微分して電圧が増加する方向に凸形状のピークと電圧が減少する方向に凸形状のボトムを検出するピーク/ボトム検出手段13、検出された全てのピーク/ボトムについていずれの特定波を構成するピーク/ボトムであるかを判定することによって特定波を検出する特定波検出手段14、検出された特定波1個毎にXY座標軸平面上にプロットし、プロット点同士の座標軸上の距離によって最大数プロット点を含むマジョリティグループとそれ以外のマイノリティグループに分類する特定波分類手段15、特定波の非規則性の度合いを示すマノリティグループに分類されたプロット点の個数を含む非規則度点数(IP)を算出する非規則度点数算出手段16、平均脈拍数を指標として脈拍点数(PP)を算出する脈拍点数算出手段17、脈拍の標準偏差を指標として脈拍偏差点数(DP)を算出する脈拍偏差点数算出手段18、IPとPPとDPからHPを算出する指数算出手段19を備えている。
また、本例の自動解析装置は、上述のA/D変換手段11〜指数算出手段19の各手段によってそれぞれ実行処理する際における条件付けの為の閾値、係数、並びに実行途中経過や実行結果などを、制御部10の制御により読出し及び更新可能に記憶するRAM30、ROM20及び/又はRAM30に記憶された内容を、心電図被測定者や解析を行う医療従事者によってマウス、キーボード、タブレットペンなどの入力手段60(図示なし)を介して要求された内容に従い、制御部10の制御で編集表示する表示手段40、同様に編集印刷するプリント手段50とを備えている。
本例の自動解析装置において、心電計1は制御部10にインターフェイスなどを介して接続される簡易型心電計であるが、自動解析機能の制御部を別体とする型式又は一体化した型式等を含め、どのような型式の心電計であっても良く、また、心電計と時間同期可能な脈拍計、血圧計等を適宜組合わせた構成の装置などにも適用可能である。本実施形態による心臓健康指数(HP)の算出方法及び心電図特定波分類方法を適用する場合の心電計には、例えば、単誘導電極を有し手の平に乗るようなサイズの携帯簡易型心電計、携帯型ホルター心電計、標準12誘導心電計などが好適に使用できる。
一方、A/D変換手段11及び/又はノイズ除去手段12に相当する手段、心電信号を一時保存する記憶部、記憶した心電信号を自動解析装置本体へ出力可能な出力手段などを備えるような携帯簡易型心電計を用いる場合には、自動解析装置側が、A/D変換手段11及び/又はノイズ除去手段12を有する必要はない。なお、上記携帯簡易型心電計の場合における記憶部、出力手段として、カード型やスティック型の外部記憶装置が接続可能なコネクタを備えた形態とした心電計も使用でき、このような簡易型心電計を用いる場合には、より小型化され使い勝手が良く、本実施形態のHP算出方法や心電図特定波分類方法に適用する心電計としてより好ましい。
また、本例の自動解析装置では、A/D変換手段11〜指数算出手段19の各手段が、ROM20に記憶されたプログラムに基づき制御部10の制御によってそれぞれ実行する形態のものとしたが、各手段11〜19の機能が実行可能な構成であれば特に限定されるものではなく、各手段11〜19が、ROM、RAMのような記憶手段と制御手段をそれぞれ有するような装置形態や回路形態として構成された手段であっても良く、また例えば、非規則度点数算出手段16〜指数算出手段19の機能を1つの装置形態又は回路形態などとしてまとめた手段であったり、さらに、このように適宜変形した手段を組合わせた構成の装置にも適用可能である。そして、各手段11〜19の機能を実行する方法・方式についても、本実施形態におけるHPの算出方法を適用する解析装置の場合には、特定波分類手段15〜指数算出手段19以外の各手段11〜14は、従来から用いられているような如何なる方法・方式によって実行される手段から構成された解析装置であっても使用できる。また、本実施形態における心電図特定波分類方法を適用する解析装置の場合には、特定波分類手段15を除く全てについて、従来から用いられているような如何なる方法・方式によって実行される手段から構成された解析装置であっても使用できる。
上述のような自動解析装置を使用して実行する本実施形態におけるHPの算出方法の全体的なフローを図2に示した。本実施形態におけるHPの算出方法のプログラム及びプログラムが参照するデータテーブルが予めROM20に記憶されており、本実施形態では、HP算出方法及び心電図特定波分類方法の各段階の実行は、対応するA/D変換手段11〜指数算出手段19の各手段を制御部10が制御することにより行われる。心電計1により測定、増幅された心電信号は、制御部10の制御によって読込まれる(S10)。
心電信号読込み段階S10において読込まれた心電信号は、A/D変換手段11にリアルタイムで出力される。A/D変換手段11は、出力されたアナログ心電信号を取込みデジタル変換する(S20)。このA/D変換段階S20における、アナログ心電信号のA/D変換の方法としては、心電図解析に適用される公知の如何なるA/D変換の方法を用いても良く、特に限定されない。本実施形態においては、1秒間に250回以上の所定頻度による一定間隔にて、電位変化の数値をサンプリングするA/D変換方法によって行った。A/D変換された心電信号は、ノイズ除去手段12に出力される。
なお、A/D変換された心電信号について、心電図名やID番号の他、必要に応じて心電図被測定者情報、心電図測定条件情報などを付加した上で一旦RAM30に記憶された後、RAM30に記憶された心電信号のうちからHP算出対象の心電信号が読み出され、ノイズ除去手段12に出力するように構成しても良い。また、例えば、使用する心電計1が、自動解析装置と直接接続される必要のない別体の携帯簡易型のもので、このような心電計自体が、制御部10、A/D変換手段11と同様の機能を備え、さらにカード型外部記憶装置等を接続可能なコネクタを有する形態の場合には、当該心電計において採用されているA/D変換方法をそのまま利用すれば良く、外部記憶装置に記憶されたA/D変換済の心電信号を制御部10の制御により読込み、ノイズ除去手段12に出力するように構成するなど、本実施形態のHP算出方法を適用する自動解析装置の構成によって適宜変更することができる。
A/D変換段階S20に続いて、出力された心電信号はノイズ除去手段12に取込まれ、フィルタリング処理及び/又は平滑化処理される(S30)。このノイズ除去段階S30におけるフィルタリング処理、平滑化処理の方法としては、心電図解析に適用される公知の如何なるフィルタリング処理、平滑化処理の方法を用いても良く、特に限定されない。本実施形態においてフィルタリング処理は、所定のカットオフ周波数相当のフィルタを多数点の加重平均フィルタで構成したハイパスフィルタ方式を採用した。ここで、フィルタ係数は固定とし、所定bit数だけ左シフトした値として加重平均した後、同ビット数右シフトすることが、整数化した計算を実行可能とし後段における演算処理を有利とする点で、より好ましい。平滑化処理については、フィルタリング処理後の心電信号について、最小値と最大値の差、又は標準偏差の所定倍の値などを基に、このような値が例えば「50」、「100」のような数値となるようにスケーリングした後に、複数の所定の点による平均平滑化を行う方法を採用した。フィルタリング処理及び/又は平滑化処理されたノイズ除去心電信号は、制御部10の制御によりピーク/ボトム検出手段14に出力される。
なお、ここで、ノイズ除去心電信号について、心電図名やID番号などの他、必要に応じて心電図被測定者情報、心電図測定条件情報などを付加した上で一旦RAM30に記憶させた後、RAM30に記憶されたノイズ除去心電信号のうちからHP算出対象の心電信号が読み出され、ピーク/ボトム検出手段14に出力するように構成しても良い。また、A/D変換段階S20におけるA/D変換心電信号を既にRAM30に記憶している場合には、該当するA/D変換心電信号をノイズ除去心電信号に置換え更新するように構成しても良い。さらに、例えば、使用する心電計1が、自動解析装置と直接接続される必要のない別体の携帯簡易型のもので、このような心電計自体が、制御部10、A/D変換手段11に加えて、ノイズ除去手段12と同様の機能を備え、さらにカード型外部記憶装置等を接続可能なコネクタを有する形態の場合には、当該心電計において採用されているノイズ除去方法をそのまま利用すれば良く、外部記憶装置に記憶されたノイズ除去・平滑化済みの心電信号を制御部10の制御により読込み、ピーク/ボトム検出手段に出力するように構成するなど、本実施形態のHP算出方法を適用する自動解析装置の構成によって適宜変更することができる。
ノイズ除去段階S30に続いて、ノイズ除去手段12から出力されたノイズ除去・平滑化済みのノイズ除去心電図信号は、ピーク/ボトム検出手段13に読込まれ、電圧が増加する方向に凸形状のピークと電圧が減少する方向に凸形状のボトムとを検出する(S40)。このピーク/ボトム検出段階S40におけるピーク/ボトム検出の方法としては、心電図解析に適用される公知の如何なるピーク/ボトム検出の方法を用いても良く、特に限定されない。本実施形態では、ピーク/ボトム検出手段13は、制御部10の制御によって、読込んだノイズ除去心電図信号を微分して変曲点を検出する。検出した全ての変曲点について、極大変曲点であるか極小変曲点であるかを判定することにより、それぞれ、極大変曲点を挟む時系列両側の連続点部分を、心電図信号において電圧が増加する方向に凸形状を成すピークとして判定検出し、また、極小変曲点を挟む時系列両側の連続点部分を、電圧が減少する方向に凸形状を成すボトムとして判定検出する。
ここで、ピーク又はボトムとして検出される連続点部分における各点は、A/D変換段階S20におけるサンプリングの各点に相当する。各点間の時間間隔についても、A/D変換段階S20のサンプリング頻度(250回/秒以上)に依存するが、各点の時間間隔が4m秒(0.004秒)の場合に、例えば、連続10点程度の平滑化微分により変曲点を検出しても良く、後述の特定波検出段階以降、特に特定波をQRS波とする場合の分類座標プロット段階、特定波分類段階などにおいて、より的確な処理を可能とする点で好ましい。検出されたピーク/ボトムは、制御部10の制御により、特定波検出手段14に出力される。
なお、このピーク/ボトム検出段階S40においても、心電信号読込み段階S10からノイズ除去段階S30の各段階の場合と同様に、ピーク/ボトムの検出データを一旦RAM30や外部記憶装置などに記憶させたり、有線、無線、公衆電話回線などを利用した通信手段を介して、例えば、医師や病院などのコンピュータ端末、心電図自動解析装置等に送信するように構成しても良い。
ピーク/ボトム検出段階S40に続いて、ピーク/ボトム検出手段13から出力されたピーク/ボトム検出データは、制御部10の制御により特定波検出手段14に読込まれ、特定波検出手段14は、検出された全てのピークとボトムとについて、それぞれ、心電図におけるいずれの特定波を構成するピーク/ボトムであるかを判定することによって特定波を検出する(S50)。
この特定波検出段階S50における特定波検出の方法としては、心電図解析に適用される公知の如何なる特定波検出の方法を用いても良く、特に限定されない。心電図における特定波としては、振幅が大きく幅小の鋭いピークであるR波、R波を挟む幅狭の鋭いボトム形状のQ波及びS波からなるQRS波の他、幅狭の鈍いピーク形状のP波、幅広の台形ピーク形状のU波、幅広の鈍いピーク形状のT波などが含まれる。本実施形態においては、特定波としてQRS波を構成するピーク/ボトムを検出する場合について説明するが、この特定波検出段階S50以降の各段階を含め、QRS波のみを対象として限定するものではない。
図3は、本実施形態の特定波検出段階S50において、特定波検出手段14が、QRS波を構成するピーク/ボトムを検出する方法を示すフロー図であり、特定波検出手段14は、ピーク/ボトム検出手段13により検出された全てのピーク/ボトムデータを読込み(S51)、全てのピーク/ボトムについて、予め設定されROM20に記憶された3種類の幅の放物線:y=a、y=a、y=a(a>a>a)を参照し、これら3種の放物線とのフィッティング率を算出する(S52)。ここで、例えば、xの1単位が4m秒、yの1単位が0.02mVの場合で、yの値を20000倍して整数化させたときの各放物線の係数a、a、aとして、3種類の放物線が設定されていることが好ましい。そして、最も幅の狭い放物線の係数aとしては、QRS波の平均的なピーク・ボトム形状に対応するように、例えば、7000と設定されていることが望ましい。
S52におけるフィッティング率(FR)算出については、各ピーク/ボトムの変曲点と各放物線の頂点とを重ね合わせた上で、各ピーク/ボトムの各点と各放物線の対応各点との差(Δd)を求めどれだけ分散しているかを、FR=(Σyx/ΣyΣxにより算出すれば良い。次に特定波検出手段14は、各ピーク/ボトムについて、3種類の放物線に対して算出されたFRのうち、最も幅狭の放物線y=aのFRが最も高いか否かを判定する(S53)。ここで、放物線y=a又はy=aについてのFRが最も高い値であるときには、当該ピーク/ボトムをQRS波以外の特定波を構成するピーク/ボトムとして、又はノイズとして判定検出する(S54)。
S53において、y=aのFRが最も高い値であった場合に特定波検出手段14は、当該ピーク/ボトムについて、例えば、最小自乗法により最近似放物線y=axを求め、求めた最近似放物線の係数aが最も幅狭の放物線の係数aより大きいか否かを判定する(S55)。ここで、係数a<aであれば、当該ピーク/ボトムをノイズとして判定検出する(S56)。また、係数a≧aであれば、当該ピーク/ボトムをQRS波を構成するピーク/ボトムとして判定検出する(S57)。そして、特定波検出手段14は、読込んだ全てのピーク/ボトムについて、いずれの特定波であるかの判定が終了したか否かを確認し(S58)、終了していない場合にはS52〜S58を繰り返す。終了した場合には、読込んだ全てのピーク/ボトムについていずれの特定波を構成するピーク/ボトムであるかの判定検出結果を付した上で、この特定波検出データを、制御部10の制御によりRAM30や外部記憶装置及び/又は特定波分類手段15に出力する。
なお、S57においてQRS波構成ピーク/ボトムと判定された全てのピーク/ボトムについて、時間軸上に再配列し、所定の時間隔以下で連続するQRS波構成ピーク/ボトムを一つのQRS波と判定し、その他のQRS波構成ピーク/ボトムについては、QR波、RS波、又は単独のQ波、R波、S波として、そのままの波形でそれぞれQRS波構成ピーク/ボトムと判定することによってQRS波をより詳細に検出しても良い。これにより、心電計1が、一つの四肢誘導用の電極と、信号を増幅する増幅部とを有する携帯簡易型心電計で、且つ体動等による波形変動やノイズレベルが高いような短時間測定心電図からの自動解析である場合などにおいても、正確なQRS波の検出ができる点でより好ましい。
特定波検出段階S50に続いて、特定波検出手段14から出力された特定波検出データは、制御部10の制御により特定波分類手段15に読込まれ、特定波分類手段15は、検出され読込まれた全ての特定波について、それぞれ、特定波1個につきXY座標軸平面上に1個のプロット点としてプロットする(S60)。この分類座標プロット段階S60においても、前段の特定波検出段階S50と同様に、特定波としてQRS波を対象とする場合について説明するが、これに限定するものではない。
図4は、本実施形態の分類座標プロット段階S60において、特定波分類手段15が、QRS波を構成する各ピーク/ボトムを個々にXY座標軸平面上に1個のプロット点としてプロットする方法を示すフロー図である。特定波分類手段15は、制御部10の制御により、RAM30又は外部記憶装置に記憶された又は特定波検出手段14から出力された特定波検出データとしてのQRS波構成ピーク/ボトムデータを読み込む(S61)。読込んだ個々のQRS波構成ピーク/ボトムについて、基線に対するピークの最大振れの絶対値pとボトムの最大振れの絶対値bとの和として振幅rを算出する(S62)。
続いて、図5に示したPO又はPBのようなピークのみ又はピークに続いてボトムを有する波形であるか、或いは、BO又はBPのようなボトムのみ又はボトムに続いてピークを有する波形であるかによって、係数kの値を±1のいずれかに決定する(S63)。図5では、PO又はPBのような波形の場合に係数k=1、BO又はBPのような波形の場合にk=−1と決定した例を示したが、係数kとして正負反対に決定しても良い。
なお、本実施形態において基線は、各ピーク/ボトムにおける一番先頭のピーク/ボトムの頂点(変曲点)から時系列10点前(0.04秒前)のサンプリング点を起点として、さらに時系列15点前までの区間の電位平均値を算出し、各QRS波構成ピーク/ボトムの基線位置(電位)とするように構成したが、これに限定されず、一般的に心電図解析において適用可能であれば如何なる基線位置特定法であっても良い。
次に、特定波分類手段15は、S62における基線に対するピークの最大振れの絶対値pとボトムの最大振れの絶対値bとS63における係数kの値から、ROM20に記憶された計算式tan(θ/2)=b/pを参照して、角度θを算出する(S64)。続いて、係数kが正の値であるか否かを判断し(S65)、正の値ではなく負の値である場合には、図5に示されるように、XY座標軸平面上における座標軸原点からの距離をrとし、正側X軸から負側Y軸に向かうθの角度でプロットする(S66)。また、係数kが正の値であれば、XY座標軸平面上における座標軸原点からの距離をrとし、正側X軸から正側Y軸に向かうθの角度でプロットする(S67)。
また、S64〜S67に代えて、特定波分類手段15は、ROM20に記憶させた計算式、すなわち、X座標としてのXpbn=r×sin(2atn(kp/b))、Y座標としてのYpbn=r×cos(2atn(kp/b))を参照して、各QRS波構成ピーク/ボトムにつき、夫々XY座標位置(Xpbn,Ypbn)を算出し、XY座標軸平面上(分類座標)にプロットするように構成しても良く、S64〜S67による場合と同等の結果が得られる。
そして、特定波分類手段15は、読込んだ全てのQRS波を構成するピーク/ボトムについて、XY座標軸平面上にプロットが終了したか否かを判断し(S68)、終了していない場合にはS62〜S67を繰り返す。終了した場合には、読込んだ全てのQRS波構成ピーク/ボトムについて個々のXY座標軸平面上のプロット座標情報を付した上で、この分類座標プロットデータを、制御部10の制御により一旦RAM30や外部記憶装置に出力するか及び/又は特定波分類手段15が引続いて特定波分類段階S70を実行する。
図6は、本実施形態における特定波分類段階S70として、分類座標プロット段階S60で分類座標(XY座標軸平面上)にプロットされた全QRS波プロット点について、プロット点同士の距離を基にクラスタ分析によって分類する方法を示すフロー図である。特定波分類手段15は、分類座標のスケーリングの値と関連付けて予め設定され、ROM20などの記憶手段に記憶されている分類座標上の距離dを制御部10の制御によって読出し(S71)、この距離dの値を指標にクラスタ分析(クラスタリング)におけるグループ数を確定する(S72)。
このS72におけるグループ数の確定方法としては、例えば、任意のQRS波プロット点を第1の基準点とし、この第1の基準点に対して距離dの範囲内に含まれるQRS波プロット点を順次第1グループに属するプロット点とし、距離d範囲外のQRS波プロット点が検出された場合には、当該QRS波プロット点を第2の基準点として、第1グループに場合と同様にして、この第2の基準点に対して距離dの範囲を外れるQRS波プロット点を検出する。そして、このようなプロセスを、第nの基準点に対して距離dの範囲を外れるQRS波プロット点がなくなるまで繰り返し、グループ数nを確定する。
なお、距離dの設定としては、特に限定されず、測定に用いる心電計、心電図測定条件などに応じて適宜設定すれば良いが、簡易携帯型心電計などによる短時間測定であってもより正確に分類可能である点で、分類座標のスケーリングを±1とする場合に0.3〜0.7の範囲内で設定することが好ましく、0.4〜0.6の範囲内とすることがより好ましく、本実施形態においては0.5と設定した。
次に、S72において確定されたグループ数nの各第1〜第nグループの各重心点座標を算出し(S73)、個々のQRS波プロット点について、その分類座標位置が最も近い重心点座標を有するグループにグループ化する(S74)。そして、特定波分類手段15は、分類座標にプロットされた全てのQRS波プロット点についてグループ化が終了したか否かを判断し(S75)、終了していない場合にはS74を繰り返す。終了した場合には、各グループにグループ化されたQRS波プロット点の数を比較し、最大数のQRS波プロット点を含むグループをマジョリティグループ、それ以外の各グループをマイノリティグループと判定分類する(S76)。特定波分類手段15は、この特定波分類結果データを、制御部10の制御により一旦RAM30や外部記憶装置に出力するか、及び/又は非規則度点数算出手段16に出力する。また、特定波分類結果データを制御部10を介して表示手段40やプリント手段50に出力し、表示、印刷するように構成しても良い。
なお、本実施形態における上述の分類座標プロット段階S60、特定波分類段階S70によれば、心電図の正常・異常を判定するプロセスを経ることなく、解析対象の心電図信号が波形変動やノイズレベルが高いような携帯簡易型心電計を用いた短時間測定である場合などにおいても、特定波としてのQRS波の分類が効率良くできる点で好ましいが、これに限定されるものではなく、心電図特定波が分類可能であれば如何なる方法であっても適用できる。例えば、分類座標プロット段階S60を省略し、ファジー論理の適用、カオスアトラクターに埋め込むなどの手法によって、正常波形グループと異常波形グループに分類したり、長時間心電図から一般的な自動解析手法により特定波の正常グループと異常グループに分類しても良い。また、クラスタ分析の手法としても、図6に示した方法に限定されるものではなく、非階層的方法、階層的方法を問わず、それぞれクリスプ技法(非ファジィ)、ファジィ技法を用いた手法など、特定波分類が可能であれば如何なるクラスタ分析法であっても適用できる。
特定波分類段階S70に続いて、特定波分類手段15から出力された特定波分類結果データは、制御部10の制御により非規則度点数算出手段16に読込まれ、非規則度点数算出手段16は、分類座標にプロットされた全ての特定波個数に対する、マイノリティグループに分類された全てのグループに含まれる特定波の個数(IPn)の比率(RIPir)に基づき非規則度点数を算出する(S80)。本実施形態におけるこの非規則度点数算出段階S80については、特定波をQRS波とし、図6に示した特定波分類段階S70にて分類された特定波分類結果データから非規則度点数を算出する場合について説明するが、これに限定されるものではない。
図7は、非規則度点数算出段階S80における非規則度点数(IP)を算出する方法を示すフロー図である。非規則度点数算出手段16は、制御部10の制御により、特定波分類結果データとしてマジョリティグループとマイノリティグループに分類されたQRS波データを読込み(S81)、マイノリティグループに含まれるQRS波の個数(IPn)の、特定波分類結果データに含まれる全QRS波の個数に対する比率として非規則度率(RIPir)を算出する(S82)。
ここで、非規則度率RIPirとしては、例えば、心電図信号の他、脈拍計や血圧計などから得られる信号から一般的な脈拍リズム分析を行い算出された非規則的な脈拍点の個数(IPpls)をIPnの代りに用いたり、IPnとIPplsとを組合わせてRIPirを算出することも可能である。
S82に続いて、非規則度点数算出手段16は、S82において算出した非規則度率RIPirが0であるかを判断する(S83)。RIPirが0であればIP=0とし(S84)、RIPirが0でなければ、予め設定された非規則度率基準値(RIPirS)及びRIPirSに条件付けられた計算式を、ROM20などの記憶手段から読出し、S82にて算出したRIPirとRIPirSとを比較し対応する計算式を選択してIPを算出する(S85)。非規則度点数算出手段16は、S84又はS85により算出したIPを、制御部10の制御によりRAM30や外部記憶装置などの記憶手段及び/又は指数算出手段19に出力する。
S85において、RIPirSに条件付けられた計算式としては、図8にRIPirとIPとの関係をグラフ化して示すように、
IPir<RIPirSの場合には、IP=20+〔RIPir×200/10RIPirS〕、
IPir≧RIPirSの場合には、IP=40+〔(RIPir−RIPirS)×600/(10(1−RIPirS))〕のように設定されていると良い。
また、RIPirSは、0から1.0の任意の数値に設定することができ、このRIPirSに条件付けられる計算式を含めて1000例程度の実験経験に基き設定されていることが望ましく、本実施形態では0.3と設定した。
非規則度点数算出段階S80に続いて、特定波分類手段15から出力された特定波分類結果データは、制御部10の制御により脈拍点数算出手段17に読込まれ、脈拍点数算出手段17は、特定波分類結果データに含まれる全特定波についての脈拍リズム分析により得られる平均脈拍数(pls)を指標として脈拍点数(PP)を算出する(S90)。本実施形態におけるこの脈拍点数算出段階S90については、特定波をQRS波とし、図6に示した特定波分類段階S70にて分類された特定波分類結果データから脈拍点数を算出する場合について説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、心電計と同期可能な脈拍計、血圧計などを用いる場合には、これらから得られる脈拍データを脈拍リズム分析することもできる。
図9は、脈拍点数算出段階S90における脈拍点数PPを算出する方法を示すフロー図である。脈拍点数算出手段17は、制御部10の制御により、RAM30などの記憶手段に記憶されている特定波分類結果データを読込み(S91)、特定波分類結果データに含まれる全QRS波についてのQQ間隔及び/又はRR間隔及び/又はSS間隔から各脈拍点の脈拍(1分間当りの心拍数)を求めて平均脈拍数plsを算出する(S92)。次に、予め設定された複数のpls基準値及びpls基準値に条件付けられた計算式を、ROM20などの記憶手段から読出し、S92にて算出したplsとpls基準値とを比較し対応する計算式を選択してPPを算出する(S93)。脈拍点数算出手段17は、S93により算出したPPを、制御部10の制御によりRAM30や外部記憶装置などの記憶手段及び/又は指数算出手段19に出力する。
S93において、複数のpls基準値としては、例えば、極低値基準(plsL1)、低値基準(plsL2)、中央低値基準(plsLN1)、中央高値基準(plsLN2)、高値基準(plsH1)、極高値基準(plsH2)などと設定する。これらのpls基準値に条件付けられた計算式としては、図10に平均脈拍数plsとPPとの関係をグラフ化して示すように、
pls≦plsL1の場合には、PP=60+(plsL1−pls)、
plsL1<pls≦plsL2の場合には、PP=20+(plsL2−pls)×4、
plsL2<pls<plsLN1の場合には、PP=(plsLN1−pls)×2、
plsLN1≦pls≦plsLN2の場合には、PP=0、
plsLN2<pls<plsH1の場合には、PP=(pls−plsLN2)/2、
plsH1≦pls<plsH2の場合には、PP=20+(pls−plsH1)×2/3、
plsH2≦plsの場合には、PP=60+(pls−plsH2)/3、のように設定されると良い。
なお、複数のpls基準値及びpls基準値に条件付けられた計算式は、1000例程度の実験経験に基き設定されていることが望ましく、本実施形態では、plsL1の値を40、plsL2の値を50、plsLN1の値を60、plsLN2の値を80、plsH1の値を120、plsH2の値を180のように各pls基準値を設定したが、pls基準値の個数や夫々の値などを含めてこれに限定するものではない。
脈拍点数算出段階S90に続いて、特定波分類手段15から出力された特定波分類結果データを、制御部10の制御により脈拍偏差点数算出手段18に読込み、脈拍偏差点数算出手段18は、特定波分類結果データに含まれる全特定波についての脈拍リズム分析により得られる脈拍の標準偏差(dev)を指標として脈拍偏差点数(DP)を算出する(S100)。本実施形態におけるこの脈拍偏差点数算出段階S100については、特定波をQRS波とし、図6に示した特定波分類段階S70にて分類された特定波分類結果データから脈拍偏差点数を算出する場合について説明するが、これに限定されるものではないことは、非規則度点数算出段階S80、脈拍点数算出段階S90の場合と同様である。
図11は、脈拍偏差点数算出段階S100における脈拍偏差点数DPを算出する方法を示すフロー図である。脈拍偏差点数算出手段18は、制御部10の制御により、RAM30などの記憶手段に記憶されている特定波分類結果データを読込み(S101)、特定波分類結果データに含まれる全QRS波についてのQQ間隔及び/又はRR間隔及び/又はSS間隔から各脈拍点の脈拍(1分間当りの心拍数)を求めて脈拍の標準偏差devを算出する(S102)。
次に、予め設定された複数のdev基準値及びdev基準値に条件付けられた計算式を、ROM20などの記憶手段から読出し、S102にて算出したdevとdev基準値とを比較し対応する計算式を選択してDPを算出する(S103)。脈拍偏差点数算出手段18は、S103において算出したDPを、制御部10の制御によりRAM30や外部記憶装置などの記憶手段及び/又は指数算出手段19に出力する。
S103において、dev基準値としては、devの低値基準(devL)と高値基準(devH)のように複数の基準値が設定されている。これらのdev基準値に条件付けられた計算式としては、図12に脈拍の標準偏差devとDPとの関係をグラフ化して示すように、
dev≦devLの場合は DP=dev、
devL<dev<devHの場合は DP=devL+(dev−devL)×2、
devH≦devの場合は DP=40+(dev−devH)、のように設定されていると良い。
なお、dev基準値及びdev基準値に条件付けられた計算式は、1000例程度の実験経験の基き設定されていることが望ましく、本実施形態では、devLの値を10、devHの値を25として設定したが、dev基準値の個数や夫々の値などを含めてこれに限定するものではない。
非規則度点数算出段階S80、脈拍点数算出段階S90、脈拍偏差点数算出段階S100が終了した後、指数算出手段19は、算出されたIPとPPとDPとから心臓健康指数(HP)を算出する(S110)。なお、S80、S90、S100の各段階の実行順序は、上述の順序に限定されず、また、同一の心電図測定信号から又は同期可能に測定された脈拍計、血圧計等による測定データとの組合わせなどから得られたIP、PP、DPが揃えられ、また、例えば外部記憶装置、FDやCD等記録媒体などに読出し可能に記憶、記録されたIP、PP、DPからHPを算出することもできる。
図13は、指数算出段階S110における心臓健康指数HPを算出する方法を示すフロー図である。指数算出手段19は、制御部10の制御により、RAM30や外部記憶手段などの記憶手段及び/又は非規則度点数算出手段16、脈拍点数算出手段17、脈拍偏差点数算出手段18から出力されたIP、PP、DPの各算出値を読み込む(S111)。S111に続いて、指数算出手段19は、S111において読込んだIPの値が0であるかを判断し(S112)、IPが0であれば、予め設定されROM20などの記憶手段に記憶されたIPが0の場合に対応する計算式を読出しHPを算出する(S113)。IPが0でなければ、予め設定され、IP、PP、DPの各値の大小関係に条件付けられた計算式を、ROM20などの記憶手段から読出し、対応する計算式を選択してHPを算出する(S114)。指数算出手段19は、S113又はS114により算出したHPを、制御部10の制御によりRAM30や外部記憶装置などの記憶手段及び/又は表示手段40及び/又はプリント手段50に出力する。
S113におけるIP=0の場合に対応する計算式は、HP=100−PP−DPとして設定され、また、S114におけるIP、PP、DP各値の大小関係に条件付けられた計算式としては、
IP≦DP≦PPの場合にはHP=100−PP、
DP<IPの場合にはHP=100−IP、
PP<DPの場合にはHP=100−DPのように設定されている。なお、本実施形態ではHPの算出範囲を0〜100とする場合の計算式を示したが、これに限定するものではなく、例えば、さらに10を乗じて0〜1000のHP範囲としたり、又は、さらに100から減じて100〜0の逆順に指数化したり、このHPをさらに−1のような負数を乗じて0〜−100のHP範囲として算出する計算式に設定することもできる。
上述のような指数算出段階S110における心臓健康指数HPを算出する方法によれば、心臓の健康状態を詳細に反映する0〜100の範囲の実数値としてのHPを算出することができる。
図14は、多種の心臓健康状態における夫々代表的な心電図であり、本実施形態のHP算出方法によってHPを算出した場合には、運動や興奮で引き起こされる頻脈(A)又は安静や深呼吸で起こる徐脈(B)を含む健康な状態の第1レベルの心電図からは、HPが100〜80の範囲内の実数として算出される。また、心房性期外収縮(C)又は心房性頻拍(D)又は心室性期外収縮(E)の可能性を含む第2レベルの心電図からは、HPが80〜60の範囲内の実数として算出され、心房粗動(F)又は心房細動(G)又は多源性心室性期外収縮(H)又は中等度の房室ブロック(I)の可能性を含む第3レベルの心電図からは、HPが60〜40の範囲内の実数として、徐脈頻脈症候群(J)又は心室頻拍(K)又は完全房室ブロック(L)又は洞不全症候群(M)の可能性を含む第4レベルの心電図からは、HPが40〜20の範囲内の実数として、心室細動(N)又は心室静止の可能性を含む第5レベルの心電図からは、HPが20〜0の範囲内の実数としてHPが算出される。
以下、本発明による心臓健康指数の算出方法及び心電図特定波分類方法について、実施例を示して具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示した装置において、単誘導電極の携帯簡易型心電計で自動解析装置本体側制御部10と接続可能な型式の心電計1を用い20秒から30秒の短時間測定とした。本実施例のHP算出方法及び心電図特定波分類方法を実行するプログラム、プログラムが参照するデータテーブルをROM20に記憶した装置により、A/D変換段階S20のサンプリング点間隔は250回/秒とし、ピーク/ボトム検出段階S40における微分は連続10点の平滑化微分として全てのピーク/ボトムを検出した。特定波検出段階S50は、図3に示したフローにより、最も幅狭の放物線の係数aを7000として、特定波としてQRS波を検出し、特定波検出段階S50以降の各段階では、特定波としてQRS波のみを対象とした。ただし、分類座標プロット段階S60における分類座標上へのプロットは、特定波検出段階S50のS54にてノイズと判定されたピーク/ボトムを含めて行った。その他の各段階の実施条件は図3〜図13に示したフロー及び最良の実施形態の記載条件に準じて行った。
実施例1のHP算出方法及び心電図特定波分類方法により、HP算出、QRS波分類を行った結果の例を、図15〜図18に示す。
結果表示に際して、対象心電図は時間軸単位ラベルを1秒、縦軸単位ラベルとして1mV毎に数字を付し、QRS波分類結果は、分類座標上に、マジョリティグループを円で囲って表示するように編集した(図17ではマイノリティグループについても円で囲った)。非規則度点数算出段階S80、脈拍点数算出段階S90におけるRR間隔リズム分析結果をリズム判定として、縦軸に心拍数(1分間当り)を付し、さらに、マイノリティグループと分類されたQRS波構成Rピークに相当する脈拍点ついては斜線で囲み表示するように編集してある。また、心臓健康指数HP算出値は、小数点以下を四捨五入して整数値としてHP算出値を示したほか、HP算出値と脈拍リズム分析の結果に予め関連付けてROM20に記憶されたアドバイスを付して表示した。
本発明の最良の一実施形態におけるHPの算出方法及び心電図特定波分類方法を実行するために使用される自動解析装置の一例を示すブロック図である。 本発明による最良の一実施形態としてのHP算出方法の全体的なフロー図である。 同、特定波検出段階におけるQRS波構成ピーク/ボトムを検出する方法を示すフロー図である。 同、分類座標プロット段階におけるQRS波構成各ピーク/ボトムをXY座標軸平面上にプロットする方法を示すフロー図である。 同、分類座標プロット段階におけるQRS波構成各ピーク/ボトムをXY座標軸平面上にプロットする方法を説明する図である。 同、特定波分類段階において、分類座標(XY座標軸平面上)にプロットされた全QRS波プロット点についてクラスタ分析によって分類する方法を示すフロー図である。 同、非規則度点数算出段階における非規則度点数IPを算出する方法を示すフロー図である。 同、非規則度点数算出段階における非規則度率RIPirとIPとの関係を示すグラフである。 同、脈拍点数算出段階における脈拍点数PPを算出する方法を示すフロー図である。 同、脈拍点数算出段階における平均脈拍数plsとPPとの関係を示すグラフである。 同、脈拍偏差点数算出段階における脈拍偏差点数DPを算出する方法を示すフロー図である。 同、脈拍偏差点数算出段階における脈拍の標準偏差devとDPとの関係を示すグラフである。 同、指数算出段階における心臓健康指数HPを算出する方法を示すフロー図である。 各種心臓健康状態における心電図の例である。 実施例1のHP算出方法及び心電図特定波分類方法により、HP算出、QRS波分類を行った結果の表示例を示す図である。 同、表示例を示す図である。 同、表示例を示す図である。 同、表示例を示す図である。
符号の説明
1 心電計
10 制御部
11 A/D変換手段
12 ノイズ除去手段
13 ピーク/ボトム検出手段
14 特定波検出手段
15 特定波分類手段
16 非規則度点数算出手段
17 脈拍点数算出手段
18 脈拍偏差点数算出手段
19 指数算出手段
20 ROM
30 RAM
40 表示手段
50 プリント手段

Claims (16)

  1. 心電計により測定された心電図信号をコンピュータによって自動解析し、心臓の健康状態を示す心臓健康指数(HP)を算出する心臓健康指数の算出方法であって、
    心電図における特定種類の特定波についての非規則性の度合いを含む非規則度点数(IP)を算出する非規則度点数算出段階と、
    平均脈拍数を指標とする脈拍点数(PP)を算出する脈拍点数算出段階と、
    脈拍の標準偏差を指標とする脈拍偏差点数(DP)を算出する脈拍偏差点数算出段階と、
    算出された前記IPとPPとDPとから所定範囲の全実数値をとり得るようにHPを算出する指数算出段階と、を具備することを特徴とする心臓健康指数の算出方法。
  2. 前記算出するHPの範囲を0〜100とする場合に前記指数算出段階は、
    算出された前記IPが0点の場合には、HP=100−PP−DPの計算式に基づき算出し、
    算出された前記IPが0点以外の場合には、算出された前記IPとPPとDPの各点数を比較し、IP≦DP≦PPの場合にはHP=100−PPの計算式に基づき、DP<IPの場合にはHP=100−IPの計算式に基づき、PP<DPの場合にはHP=100−DPの計算式に基づきHPを算出することを特徴とする請求項1に記載の心臓健康指数の算出方法。
  3. 前記非規則度点数算出段階の前段に、検出される全ての前記特定波について、波形を指標として最大数の特定波個数を有するマジョリティグループとマジョリティグループ以外のマイノリティグループとに分類する特定波分類段階をさらに含み、
    前記IPは、検出される全ての前記特定波に対する前記マイノリティグループに分類された全ての特定波の個数(IPn)の比率(RIPir)に基づき算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の心臓健康指数の算出方法。
  4. 前記特定波分類段階の前段において、
    AD変換及びノイズ除去したノイズ除去心電図信号を微分し、電圧が増加する方向に凸形状のピークと電圧が減少する方向に凸形状のボトムとを検出するピーク/ボトム検出段階と、
    このピーク/ボトム検出段階において検出された全てのピークとボトムとについて、予め設定された3種類の幅の放物線の内、いずれの放物線とのフィッティング率が最も高いかを指標とし、いずれの前記特定波を構成するピーク/ボトムであるかを判定することによって特定波を検出する特定波検出段階と、
    前記各特定波につきXY座標軸平面上に夫々1個のプロット点としてプロットする分類座標プロット段階とをさらに含み、
    前記特定波分類段階は、前記分類座標プロット段階でプロットされた全プロット点について、プロット点同士の距離を基に分類することを特徴とする請求項3に記載の心臓健康指数の算出方法。
  5. 前記分類座標プロット段階は、前記特定波検出段階にて検出された個々の前記特定波について、
    前記ピークの振れの絶対値(p)と前記ボトムの振れの絶対値(b)との和として算出される振幅(r)と、
    前記ピークのみ又はピークに続いてボトムを有する波形であるか、或いは、前記ボトムのみ又はボトムに続いてピークを有する波形であるかによって、±1のいずれかに設定される係数kと、
    前記pとbとの値とからtan(θ/2)=b/pの計算式により求められる角度θと、に基づき、
    XY座標軸平面上における座標軸原点からの距離をrとし、係数kが正の値の場合に正側X軸から正側Y軸に向かうθの角度でプロットし、係数kが負の値の場合に正側X軸から負側Y軸に向かうθの角度でプロットすることを特徴とする請求項4に記載の心臓健康指数の算出方法。
  6. 前記特定波分類段階は、前記プロット点同士のXY座標軸平面上における距離が、予め設定された距離を超えない前記XY座標軸平面上の領域内に最大個数の前記プロット点を含むようにマジョリティグループを決定することを特徴とする請求項4又は5に記載の心臓健康指数の算出方法。
  7. 前記IPは、
    求められる前記RIPirが0の場合にはIP=0とし、
    求められる前記RIPirが0ではない場合、予め設定されるRIPirの基準値RIPirSと前記RIPirとの関係に条件付けて予め設定される計算式により算出されることを特徴とする請求項3に記載の心臓健康指数の算出方法。
  8. 前記脈拍点数算出段階におけるPPは、
    前記平均脈拍数(pls)と、予め設定される複数のpls基準値と、に条件付けて予め設定される計算式によって算出されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の心臓健康指数の算出方法。
  9. 前記脈拍偏差点数算出段階におけるDPは、
    前記脈拍の標準偏差(dev)と、予め設定される複数のdev基準値と、に条件付けて予め設定される計算式によって算出されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の心臓健康指数の算出方法。
  10. 前記特定波が、QRS波であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の心臓健康指数の算出方法。
  11. 心電計により測定された心電図信号をコンピュータによって自動解析する際に用いられ、心電図における特定種類の特定波について波形を指標にして分類する心電図特定波分類方法であって、
    前記各特定波につきXY座標軸平面上に夫々1個のプロット点としてプロットする分類座標プロット段階と、
    この分類座標プロット段階でプロットされた全プロット点について、プロット点同士の距離を基に分類する特定波分類段階とを含んで成ることを特徴とする心電図特定波分類方法。
  12. 前記特定波分類段階の前段において、
    AD変換及びノイズ除去したノイズ除去心電図信号を微分し、電圧が増加する方向に凸形状のピークと電圧が減少する方向に凸形状のボトムとを検出するピーク/ボトム検出段階と、
    このピーク/ボトム検出段階において検出された全てのピークとボトムとについて、予め設定された3種類の幅の放物線の内、いずれの放物線とのフィッティング率が最も高いかを指標とし、いずれの前記特定波を構成するピーク/ボトムであるかを判定することによって特定波を検出する特定波検出段階とをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の心電図特定波分類方法。
  13. 前記分類座標プロット段階は、前記特定波検出段階にて検出された個々の前記特定波について、
    前記ピークの最大振れ(p)の絶対値とボトムの最大振れ(b)の絶対値との和として算出される振幅(r)と、
    前記ピークのみ又はピークに続いてボトムを有する波形であるか、或いは、前記ボトムのみ又はボトムに続いてピークを有する波形であるかによって、±1のいずれかに設定される係数kと前記pとbとの値とからtan(θ/2)=b/pの計算式により求められる角度θと、に基づき、
    XY座標軸平面上における座標軸原点からの距離をrとし、係数kが正の値の場合に正側X軸から正側Y軸に向かうθの角度でプロットし、係数kが負の値の場合に正側X軸から負側Y軸に向かうθの角度でプロットすることを特徴とする請求項11又は12に記載の心電図特定波分類方法。
  14. 前記特定波分類段階は、少なくとも1種類の前記特定波について、最大数の特定波個数(プロット点の数)を有するマジョリティグループとマジョリティグループ以外のマイノリティグループとに分類することを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の心電図特定波分類方法。
  15. 前記特定波分類段階は、前記プロット点同士のXY座標軸平面上における距離が、予め設定された距離を超えない前記XY座標軸平面上の領域内に最大個数の前記プロット点を含むようにマジョリティグループを決定することを特徴とする請求項11乃至14のいずれかに記載の心電図特定波分類方法。
  16. 前記特定波が、QRS波であることを特徴とする請求項11乃至15のいずれかに記載の心電図特定波分類方法。
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