JPH0838437A - 生体表面電位測定装置および診断装置 - Google Patents

生体表面電位測定装置および診断装置

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JPH0838437A
JPH0838437A JP7122064A JP12206495A JPH0838437A JP H0838437 A JPH0838437 A JP H0838437A JP 7122064 A JP7122064 A JP 7122064A JP 12206495 A JP12206495 A JP 12206495A JP H0838437 A JPH0838437 A JP H0838437A
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Japan
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living body
surface potential
unit
measurement
measuring device
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JP7122064A
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Hiroshi Motoyama
博 本山
Keisuke Kobayashi
啓介 小林
Toshimasa Kinoshita
俊雅 木下
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Original Assignee
Individual
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    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4854Diagnosis based on concepts of traditional oriental medicine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/74Details of notification to user or communication with user or patient ; user input means
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  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体の表面電位を測定する装置および測定さ
れた表面電位から生体の診断を行う装置を提供する。 【構成】 本発明の診断装置は、生体の表面に押しあて
られる、振動容量型電位センサよりなるピックアップ2
を有する生体表面電位測定装置112と、この生体表面
電位測定装置112からの測定値を取り込み、最適な測
定値を計算し、最適値からレーダーチャートおよびバー
グラフを作成し、および生体の異常を診断する、処理装
置と、処理装置で求められた情報を表示出力するディス
プレイ116およびプリンタ118とから構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体表面に特有の電磁
場の電位勾配を測定して、生体表面の電磁場を明らかに
し、且つ、生体エネルギー場の正常,異常を探り、それ
を正常に戻し、将来疾病になることを防ぐための予防医
学的治療に使用する生体表面電位測定装置に関するもの
である。さらに、本発明は、このような生体表面電位測
定装置を用いた診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生体表面の変化を観察し、身体内部につ
いて判断することは、東洋医学では古来から行われてき
ている。本願発明者らは、研究の結果、生体表面に特有
の電磁場を明らかにし、これらが生体エネルギー場の正
常,異常と密接に関係することを発見している。そし
て、生体表面電位の測定によって将来疾病になることを
防ぐための予防医学的治療を行うことができることを認
識している。
【0003】従来、生体表面電位の測定には、生体の表
面に2つの電極を取り付け、2つの電極間の電位差を差
動増幅器を用いて測定している(特開平3−26873
8号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の生体
表面電位測定装置は、測定部位に2つの電極をその都度
取り付けなければならず、電極取り付けが面倒である
上、測定部位によっては電極の取り付けが困難であるこ
ともある。また、測定部位が多い場合には測定に時間を
要するという問題がある。さらには、電極を直接に生体
表面に取り付け、2つの電極間に電圧を印加して測定す
るので、印加電圧に起因する生体表面の分極により、生
体表面の電位が実際の電位と異なってくるので、正確な
電位を測定できないという欠点がある。
【0005】また、生体表面電位の測定には、次のよう
な問題がある。すなわち、ソリッドな素子を測定するの
ではなく、絶えず変化する生体を測定するため、測定デ
ータは常に変動を続けており、常に変化するデータの中
で妥当な数値を取捨選択することは、その測定内容に精
通した者でないと困難で、使用者が限定されてしまう。
【0006】そこで、本発明の目的は、このような問題
を解決し、生体表面の任意の点の電位の測定を容易にか
つ正確に行うことのできる生体表面電位測定装置を提供
することにある。
【0007】本発明の他の目的は、生体表面電位測定装
置を用い、この装置から出力される変化する測定値から
最適値を取出し、健康管理に有益な情報を得て、被験者
の体質,体調を判断できる診断装置を提供することにあ
る。
【0008】本発明のさらに他の目的は、健康管理に有
益な情報を、視覚的に表示できるようにした診断装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体表面の電
位を測定する生体表面電位測定装置において、生体表面
の測定部位に押しあてられる、振動容量型電位センサよ
りなるピックアップと、前記ピックアップより出力され
る交流電圧信号から、生体表面の電位を検出する検出回
路とを備えることを特徴とする。
【0010】前記ピックアップは、1個の検知電極と、
前記検知電極を振動させる振動子と、前記検知電極に接
続され、両端間に前記交流電圧信号を発生する抵抗とを
有し、前記検出回路は、前記交流電圧信号から前記振動
子の振動周波数以外の周波数成分を除くバンドパスフィ
ルタと、前記交流電圧信号を増幅する交流増幅器と、前
記ピックアップの振動子を駆動する発振電圧を発生する
発振部と、前記発振部からの発振電圧から基準クロック
を発生する基準クロック発生部と、前記バンドパスフィ
ルタを通過し、前記交流増幅器で増幅された前記交流電
圧信号と、前記基準クロックとが入力され、前記基準ク
ロックにより前記交流電圧信号を同期検波し、同期検波
した出力を積分して、前記生体表面の電位を検出する整
流部と、検出された生体表面電位を増幅し、アナログ測
定値として出力する直流増幅部とを有している。
【0011】また本発明の診断装置は、上記のような生
体表面電位測定装置と、前記生体表面電位測定装置によ
り、複数の測定点で測定された生体表面電位から所定の
情報を得る処理装置と、前記情報を画面上に表示するデ
ィスプレイと、前記情報を印刷するプリンタとを備える
ことを特徴とする。
【0012】前記処理装置は、前記生体表面電位測定装
置からの生体表示電位のアナログ測定値をデジタル測定
値に変換するアナログ−デジタル変換部と、前記デジタ
ル測定値を一定の時間毎に所定個数サンプリングするサ
ンプリング部と、サンプリングされたデジタル測定値よ
り最適値を計算する最適値計算部と、計算された最適値
を格納するメモリと、前記メモリに格納された最適値を
読み出して、グラフを作成するグラフ作成部と、前記メ
モリおよびグラフ作成部のデータに基づいて生体を診断
する診断部とを有している。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の生体表面電位測定装置の一
実施例の回路図である。この生体表面電位測定装置は、
振動容量型電位センサよりなるピックアップ2と、イン
ピーダンス変換部4と、バンドパスフィルタ部6と、交
流増幅部8と、整流部10と、直流増幅部12と、発振
部14と、基準クロック発生部16とから構成されてい
る。
【0014】ピックアップ2は、振動する1枚の検知電
極を備え、検知電極と生体表面との間の変動する静電容
量により、検知電極に接続した抵抗に交流電流が流れ、
抵抗の両端間に生じる交流電圧信号を発生する。その構
造と原理については、後に詳細に説明する。
【0015】インピーダンス変換部4は、オペアンプと
抵抗とから構成され、ピックアップ2とバンドパスフィ
ルタ部6とのインピーダンス整合を図る。
【0016】バンドパスフィルタ部6は、オペアンプ,
抵抗,コンデンサから構成され、検知電極の振動周波数
以外の周波数成分を除去する。
【0017】交流増幅部8は、バンドパスフィルタ部6
を通過してきた交流電圧を増幅して、整流部10へ送
る。
【0018】発振部14は、オペアンプと抵抗から構成
され、ピックアップ2への発振電圧を発生する。
【0019】基準クロック発生部16は、コンパレータ
と、抵抗よりなる基準電圧発生回路とから構成され、コ
ンパレータの+入力端子には発振部の14のオペアンプ
の+入力端子が接続されている。基準クロック発生部1
6のコンパレータは、発振部からの発振電圧を基準電圧
と比較し、発振電圧に同期した基準クロックを発生し、
整流部10に供給する。
【0020】整流部10は、クロック発生部16からの
基準クロックに同期した同期検波方式を用いる位相検波
器107,交流成分を含む位相検波器107の出力を完
全な直流電圧に変換する積分回路108により構成され
る。
【0021】図2は、位相検波器107の回路図であ
る。この位相検波器は、交流増幅器8からの交流電圧信
号が入力されるオペアンプ101,102と、これらオ
ペアンプに接続される2個のアナログスイッチ103,
104と、クロック発生部16からの基準クロックが入
力されるインバータ105,106を有している。この
位相検波器107の出力は、積分回路108に送られ、
直流電圧に変換される。直流増幅部12は、整流部10
の直流電圧を増幅して出力する。
【0022】次に、ピックアップ2の構造および原理を
説明する。図3に、ピックアップ2の構成を示す。セン
サケース20内に1mm×5mmサイズの検知電極22
が設けられており、この検知電極22は、例えば圧電音
叉のような機械的な振動子(図示せず)により数百Hz
で微振動される。
【0023】このようなピックアップの動作原理を説明
すると、生体24の表面に検知電極22を近づけると、
検知電極22と生体24とでコンデンサが形成される。
検知電極22には、生体24との間の電位差VO に応じ
て Q=C・VO ・・・(1) なる電荷が誘起される。Cは上記コンデンサの容量であ
る。
【0024】ここで、検知電極22を角周波数ωで振動
させると、容量Cは C=CO (1+αsinωt) ・・・(2) のように時間変化する。αは振動の振幅で決まる係数で
ある。
【0025】図3のように、検知電極22に抵抗Rs
つないで接地すると、抵抗Rs には
【0026】
【数1】
【0027】なる交流電流が流れる。したがって抵抗R
s の両端には、 Vs =Rs ・αωCO O cosωt ・・・(4) なる交流電圧信号が現れる。この交流電圧信号Vs を同
期振幅して検出すると生体表面の電位がVO 求められ
る。
【0028】この振動容量型電位センサによる電位測定
方法は、原理的に入力インピーダンスが無限大の測定方
法である。
【0029】図1に戻り、本実施例の動作を説明する。
発振部14からは、正帰還によりピックアップ2の振動
子を駆動する発振周波数(または発振電圧)を供給す
る。ピックアップ2を、生体の皮膚上の測定部位に接触
させる。検知電極22と皮膚との間の間隔は約2mmで
ある。ピックアップ2からは、前述したように、交流電
圧信号Vs が出力され、インピーダンス変換部4を経て
バンドパスフィルタ6部に入力される。
【0030】バンドパスフィルタ部6では、不要な周波
数成分を除去し、交流電圧信号Vsのみを通過させ、交
流増幅部8へ送る。交流増幅部8では、交流電圧信号V
s を増幅し、整流部10へ送る。
【0031】発振部14からの発振電圧は、また、基準
クロック発生部16のコンパレータに供給されており、
コンパレータで基準電圧と比較されて、基準クロックを
作成する。この基準クロックは整流部10に供給され
る。
【0032】整流部10は、前述したように同期検波方
式を用いた位相検波器107と積分回路108で構成さ
れており、交流電圧信号Vs を整流して生体の皮膚表面
の電位VO が得られる。電位VO は直流増幅器12で増
幅されて、出力端子18より測定値として出力される。
【0033】以上のような生体表面電位測定装置によれ
ば、生体の測定部位には、ピックアップを接触するだけ
であるので、従来技術の電極を取り付ける方法に比べ
て、測定を容易に行うことができる。また、電圧を生体
表面に印加しないので、生体表面に分極が生じず、正確
なデータを検出することができる。
【0034】次に、上述した生体表面電位測定装置を使
用した診断装置を説明する。図4は、本発明の診断装置
を示す。この診断装置は、ピックアップ2がコード11
0により接続された生体表面電位測定装置112と、生
体表面電位測定装置112からの測定値を取り込む処理
装置114と、処理装置114に接続されたディスプレ
イ116,プリンタ118,キーボード120とから構
成されている。
【0035】図5は、処理装置114の機能ブロック図
である。処理装置114は、生体表面電位測定装置から
の生体表面電位のアナログ測定値をデジタル測定値に変
換するA/D変換部122と、デジタル測定値を一定の
時間毎に所定個数サンプリングするサンプリング部12
4と、サンプリングされた測定値より最適値を計算する
最適値計算部126と、計算された最適値を格納するメ
モリ128と、メモリに格納された最適値を読み出し
て、レーダーチャートおよびバーグラフを作成するグラ
フ作成部130と、メモリ128およびグラフ作成部1
30のデータに基づいて治療を要する経絡を診断する診
断部130と、これら各要素およびディスプレイ116
とプリンタ118を制御する制御部134とを備えてい
る。なお、図面を簡単にするため、制御部134からの
制御ラインは、ディスプレイ116およびプリンタ11
8への制御ラインのみを示している。
【0036】次に、この診断装置の動作を説明する。
【0037】この診断装置では、生体表面電位を測定す
る測定点は、東洋医学でいう「井穴(せいけつ)」を用
いる。井穴は、東洋医学において診断に用いられる経絡
の始まる「ツボ」であり、手足の指先にあり経絡の状態
を良く表すことが知られている。この井穴の表面電位の
測定を行うことで、東洋医学に即した体質,体調等の判
断を行うことができる。
【0038】一般に用いられる正12経と呼ばれる経絡
(体の左右で合計24本)と、膈兪,八兪という特殊経
絡(体の左右で合計4本)との井穴、合計で28点につ
いて測定する。図6(a),(b)にそれぞれ手および
足の井穴を示す。各井穴には関係する経絡の名称が付せ
られている。
【0039】28点の井穴に順次、ピックアップを接触
させて、各井穴の表面電位が生体表面電位測定装置11
2により測定される。処理装置114は、生体表面電位
測定装置112から出力される生体表面電位の測定値を
取り込んで、アナログ/デジタル変換し、データの最適
値を取出し、これを加工し、レーダーチャート,バーグ
ラフなどの方法でディスプレイ116および/またはプ
リンタ118に表示,出力する。
【0040】次に、処理装置114の機能を、図5の機
能ブロック図およびフローチャートを参照しながら説明
する。前述したように、生体内部は常に変化し続けてい
るため、それに伴って生体表面電位も常に変化し続け
る。そこで、変化するデータから最適値を取り出す機能
を持つことで、誰でも簡単に使用でき健康管理に有益な
情報を得られるようにしている。具体的には、指数加算
という方法で、複数回の測定のうち最近の値を最も重く
加算し、過去になるほど軽い重みにするように平均化し
て、データの変化を緩やかにしている。
【0041】また、処理装置114は、東洋医学の体質
・体調の判断方法に従い、測定結果を視覚的に表示する
機能を有することで、健康管理に有益な情報を容易に得
られるようにしている。
【0042】処理装置114は、以上のように2つの重
要な機能を有しており、このような機能を実行する処理
は、図7のフローチャートに示すように、全体は大きく
分けて、前処理,被験者名入力,測定,表示,印刷の5
つの処理から構成されている。このような処理は、制御
部134の制御の下で実行される。
【0043】前処理には、図8のフローチャートに示す
ように、インクルードファイルの指定、変数,サブモジ
ュールの宣言、画面初期化、パレットの色指定、画面枠
の表示の各処理が含まれている。これら処理は、前準備
として一般的に必要な処理である。パレットの色指定
は、印刷機能を実現するために、色の属性番号を指定す
る。最後に画面全体の枠を表示する。
【0044】被験者名入力は、図9のフローチャートに
示すように、測定を受ける人の名前をキーボード120
から入力する。被験者名は、後述するように測定結果に
添えてプリンタ118により印刷される。
【0045】生体表面電位の測定は、図10に示すフロ
ーチャートに従って行われる。測定者が、ディスプレイ
116に表示される測定点(井穴)に、ピックアップ2
を押しあてると、生体表面電位測定装置112からアナ
ログ測定値が出力され、処理装置114に入力される。
キーボード120から測定開始を指示すると、A/D変
換部122は、アナログ測定値をデジタル測定値にA/
D変換し、サンプリング部124へ送る。
【0046】サンプリング部124では、1点の井穴の
デジタル測定値について、所定の時間間隔、例えば2秒
間隔で10個の測定値をサンプリングする。サンプリン
グが終了すると、ディスプレイ116上に測定終了の表
示がなされるので、測定者は1点の測定点についての測
定が終了したことを知る。
【0047】10個のデジタル測定値は、最適値計算部
126に入力され、最適値が計算される。最適値は、指
数加算により求められる。指数加算は、最近の値を最も
重く加算し、過去になるほど軽い重みにするように平均
化する方法であり、これによりデータの変化を緩やかに
して、最適値とする。このように指数加算して最適値を
求める理由は、前述したように、絶えず変化する生体の
表面電位の測定値は常に変動しているので、このような
変動値から一律の妥当な値を求めるためである。
【0048】この指数加算について詳しく説明する。一
般に、n回の測定に対してn回目を1、n−1回目を
k、n−2回目をk2 、・・・というように重みをつけ
て平均化する。パラメータで与えられた係数をωとする
と、k=ω/(ω+1)となる。i番目の測定のデータ
をxi 、n回の測定の平均化した結果を最適値Sn とす
れば、
【0049】
【数2】
【0050】である。ここでは、k=1/2(ω=1)
としている。
【0051】以上のようにして求められた最適値は、メ
モリ130に格納される。
【0052】以上の動作を28点の測定点すべてについ
て繰り返すことにより、全測定点の最適値がメモリ12
8に格納される。
【0053】グラフ作成部130は、メモリから28点
の測定点の最適値を読み出し、各測定点における最適値
の測定結果を東洋医学の三陰三陽説(体質,体調の判断
方法)等に従って、図11のフローチャートに従ってレ
ーダーチャート,バーグラフなどのグラフを作成し、デ
ィスプレイ116上に視覚的に表示する。
【0054】また、診断部132は、メモリ128から
の最適値および/またはグラフ作成部130からのグラ
フデータに基づいて、治療が望まれる経絡を診断する。
【0055】東洋医学では、経絡を図11に示すように
手足に配当し、12本の経絡がそれぞれ連なって環状に
巡っていると考えている。また、ここでは陰の経絡は体
を冷やし、陽の経絡は身体を暖めるなど、陰陽の分類も
なされている。
【0056】これらの関係は図12に示すように入り組
んでいて、陰陽の分類や、手足、左右の分類、臓器の機
能の分類に従って測定結果を判断しようとしても、容易
に行うことができない。そこで、レーダーチャートとバ
ーグラフに、それぞれ次のような役割を持たせるように
工夫した。
【0057】レーダーチャート:バランスのチェック、
すなわち手足、左右、陰陽のバランスを視覚的に表示す
る。
【0058】バーグラフ:機能ごとのチェック、すなわ
ち呼吸から排泄までの、それぞれの機能ごとに分類し
て、その強弱を視覚的に表示する。また、環状に巡る順
序に沿って表示して、循環の中でどの部分に異常がある
かを判断できるように表示する。
【0059】これらの表示により、東洋医学に沿った様
々な視点から、データについて判断を下すことが容易に
なった。
【0060】図13に、レーダーチャートの表示例を示
す。左側のレーダーチャートは上半身の経絡(肺経,心
経,心包経,三焦経,小腸経,大腸経)の値を、右側の
レーダーチャートは下半身の経絡(脾経,腎経,肝経,
胆経,膀胱経,胃経)を、それぞれ青線200で示して
いる。各レーダーチャートにおいて、円の左側には左半
身に属する経絡を、右側には右半身に属する経絡を表示
している。左側のレーダーチャートにおいて、上側には
陰に属する経絡(肺経,心経,心包経)を、下側には陽
に属する経絡(三焦経,小腸経,大腸経)を表示してい
る。また、右側のレーダーチャートにおいて上側には陰
に属する経絡(脾経,腎経,肝経)を、下側には陽に属
する経絡(胆経,膀胱経,胃経)を表示している。ま
た、レーダーチャートのそれぞれにおいて、それぞれ中
心をはさんで対称となる位置に、陰陽関係にある経絡
(例:肺に対して大腸)を表示している。
【0061】以上のようなレーダーチャートにおいて、
基準(0ボルト)の水色の線202と比較したり、各経
絡ごとに比較することで、上下半身、左右半身、陰陽な
どのバランスを知ることができる。
【0062】図14に、バーチャートの表示例を示す。
経絡の流れの順序(流中)に従って、各経絡の測定値を
グラフ化している。環状の流れの中で、どの経絡に異常
が集中しているかが判断できる。また、二つずつ組とな
り、呼吸、消化、循環、泌尿、調整、排泄の働きをもつ
経絡ごとに並べられることになるため、どの経絡に異常
があるかが視覚的に判断できる。また、異常経絡を左右
それぞれについて次のような記号で示している。
【0063】実(測定値の大きい)の経絡 最も測定値の大きな経絡 +++ 2番目に測定値の大きな経絡 ++ 3番目に測定値の大きな経絡 + 虚(測定値の小さい)の経絡 3番目に測定値の小さな経絡 − 2番目に測定値の小さな経絡 −− 最も測定値の小さな経絡 −−− これにより、測定値が僅差の場合でも、異常経絡を判断
し易くなっている。測定者は、ディスプレイ116に表
示されたレーダーチャートおよびバーグラフにより、被
験者の体質,体調、さらには治療を必要とする経絡を判
断することができる。本発明では、治療が望まれる経絡
を、診断部132で判断できるようにしている。診断部
では、例えば、測定値が大きいおよび小さい複数の経絡
を治療の必要な経絡であると判断する。
【0064】グラフ作成部130および診断部132で
作成されたデータは、ディスプレイ116上に表示で
き、またプリンタ118で印刷出力することもできる。
図15は、印刷処理を示すフローチャートである。この
印刷処理では、ディスプレイに表示されたレーダーチャ
ート、バーチャートの画面を印刷し、また、測定値一覧
や異常経絡も印刷することができる。図16に測定値一
覧および異常経絡の一覧を示す。測定値一覧は、測定の
順に28点の測定値を印刷している。異常経絡として、
測定値が最も大きかった3経絡と測定値が最も小さかっ
た3経絡を、左右それぞれについて印刷している。最後
に被験者名を印刷して終了する。
【0065】以上は、本発明の生体表面電位測定装置を
用いて、測定点として井穴を選んだ場合の診断装置につ
いて述べた。測定点は、井穴に限らず、他の経穴あるい
は生体のいかなる表面であっても良い。
【0066】また当業者であれば本発明の範囲内で、種
々の変形,変更が可能なことがわかる。例えば、A/D
変換部では、処理装置に設けずに、生体表面電位測定装
置に設け、生体表面電位測定装置が生体表面電位をデジ
タル測定値として出力できるようにすることができる。
【0067】
【発明の効果】本発明の生体表面電位測定装置は、生体
表面の任意の一点の電位を、生体表面に電極を接触する
ことなく測定できるので、正確な測定値を得ることがで
きる。
【0068】またピックアップを、生体の測定部位に押
し当てるだけであるから、測定が極めて簡便に行うこと
ができ、また生体表面のいかなる場所の電位をも測定す
ることが可能となった。
【0069】また、本発明の生体表面電位測定装置を用
いた診断装置は、東洋医療における経絡の異常を調べる
ことにより、生体の体質,体調を診断することが可能と
なる。
【0070】さらに、自動的に最適値を求める、測定結
果を視覚的に表示すると共に自動的に治療すべき経絡を
判断する、という二つの機能を備えているため、測定か
ら診断まで測定者が判断をすることなく自動的に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である生体表面電位測定装置
の回路図である。
【図2】図1の整流部の回路図である。
【図3】ピックアップの構造を示す図である。
【図4】本発明の診断装置を示すブロック図である。
【図5】処理装置の機能ブロック図である。
【図6】手および足の井穴を示す図である。
【図7】処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図8】前処理を示すフローチャートである。
【図9】被験者名の入力を示すフローチャートである。
【図10】測定の処理を示すフローチャートである。
【図11】ディスプレイへの表示処理を示すフローチャ
ートである。
【図12】経絡の環状に巡る順序を示す図である。
【図13】レーダーチャートの表示例を示す図である。
【図14】レーダーチャートの表示例を示す図である。
【図15】印刷処理のフローチャートである。
【図16】測定値一覧および異常経絡の一覧を示す図で
ある。
【符号の説明】
2 ピックアップ 4 インピーダンス変換部 6 バンドパスフィルタ部 8 交流増幅部 10 整流部 12 直流増幅部 14 発振部 16 基準クロック発生部 20 センサケース 22 検知電極 107 位相検波器 108 積分回路 110 ケーブル 112 生体表面電位測定装置 114 処理装置 116 ディスプレイ 118 プリンタ 120 キーボード 122 A/D変換部 124 サンプリング部 126 最適値計算部 128 メモリ 130 グラフ作成部 132 診断部 134 制御部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体表面の電位を測定する生体表面電位測
    定装置において、 生体表面の測定部位に押しあてられる、振動容量型電位
    センサよりなるピックアップと、 前記ピックアップより出力される交流電圧信号から、生
    体表面の電位を検出する検出回路と、を備えることを特
    徴とする生体表面電位測定装置。
  2. 【請求項2】前記ピックアップは、 1個の検知電極と、 前記検知電極を振動させる振動子と、 前記検知電極に接続された抵抗とを有し、 前記抵抗の両端間に、前記交流電圧信号を発生すること
    を特徴とする請求項1記載の生体表面電位測定装置。
  3. 【請求項3】前記検出回路は、 前記交流電圧信号から前記振動子の振動周波数以外の周
    波数成分を除くバンドパスフィルタと、 前記交流電圧信号を増幅する交流増幅器と、 前記ピックアップの振動子を駆動する発振電圧を発生す
    る発振部と、 前記発振部からの発振電圧から基準クロックを発生する
    基準クロック発生部と、 前記バンドパスフィルタを通過し、前記交流増幅器で増
    幅された前記交流電圧信号と、前記基準クロックとが入
    力され、前記基準クロックにより前記交流電圧信号を同
    期検波し、同期検波した出力を積分して、前記生体表面
    の電位を検出する整流部と、 検出された生体表面電位を増幅し、アナログ測定値とし
    て出力する直流増幅部と、を有することを特徴とする請
    求項2記載の生体表面電位測定装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の生体表面
    電位測定装置と、 前記生体表面電位測定装置により、複数の測定点で測定
    された生体表面電位から所定の情報を得る処理装置と、 前記情報を画面上に表示するディスプレイと、 前記情報を印刷するプリンタと、を備えることを特徴と
    する診断装置。
  5. 【請求項5】前記処理装置は、 前記生体表面電位測定装置からの生体表示電位のアナロ
    グ測定値をデジタル測定値に変換するアナログ−デジタ
    ル変換部と、 前記デジタル測定値を一定の時間毎に所定個数サンプリ
    ングするサンプリング部と、 サンプリングされたデジタル測定値より最適値を計算す
    る最適値計算部と、 計算された最適値を格納するメモリと、 前記メモリに格納された最適値を読み出して、グラフを
    作成するグラフ作成部と、 前記メモリおよびグラフ作成部のデータに基づいて生体
    を診断する診断部と、を有することを特徴とする請求項
    4記載の診断装置。
  6. 【請求項6】前記測定部位は、東洋医学における経穴で
    あることを特徴とする請求項5記載の診断装置。
  7. 【請求項7】前記グラフ作成部は、レーダーチャートお
    よびバーグラフを作成し、 前記診断部は、前記最適値が異常値であるか否かにより
    診断する、ことを特徴とする請求項6記載の診断装置。
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