JPWO2003065805A1 - ダニの防除方法およびそれに用いる装置 - Google Patents

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Abstract

ダニの忌避を意図する空間に気体状の式(I)を有する化合物(−−−−−−−−−は単結合または二重結合を示す)を0.001〜20,000μg/Lの濃度で存在させることを特徴とするダニ防除方法、および効果的にダニを防除することが可能なダニ防除装置を提供する。

Description

技術分野
本発明は、ダニの存在を意図しない空間内に以下の式(I)を有する化合物
Figure 2003065805
−−−−−−−−−は単結合または二重結合を示す)の蒸気を特定濃度、長期間にわたって充満させることにより、該空間内にダニが嫌う環境を作り、該空間外へのダニの退去を促すと同時に新たな侵入も防ぐというダニ防除方法およびそれに用いる装置に関する。
背景技術
ダニは農作物に被害を及ぼしたり、人間に対して不快感や吸血危害を与えるのみでなく、ダニ脳炎、回帰熱、ツツガムシ病などの重篤な病気を媒介したり、家畜の疾病を媒介したりすることがよく知られている。近年、国内の衛生思想の普及と環境の清潔度の向上に伴い、ダニが媒介する感染症の罹患率は低くなってきたが、その反面、これらをアレルゲンとするアレルギー疾患の増加が見られ、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、鼻炎などのアレルギー疾患の主な原因の一つは屋内のダニであると考えられている。屋内のダニの増加は、居住環境の向上によるところが大きく、高気密住宅の普及、冬季の室内暖房の性能向上、内装の洋風化に伴う繊維製品の増加など、ダニにとって好適な環境の増加が被害を拡大していると考えられ、これらの対策が強く求められている。
その対策として、有機リン系、カーバメート系などの殺ダニ剤が従来多用されてきた。これらの薬剤の有効成分には毒性が強い化学物質が多く、ヒトや家畜に対する有害性が問題となっている。近年、低毒性のピレスロイド系の薬剤が多数出現してきたものの、その有効性発現機序が殺生物活性に基づく限り、ヒトや家畜の健康および環境に対する影響の心配は排除できない。
一方、殺ダニ活性ではなく、忌避作用に基づくダニ防除剤が知られている。殺生物活性を有さない忌避剤には、高い安全性と害虫防除性能の両立を期待することができる。本発明者らは、以下の構造を有する化合物
Figure 2003065805
がダニ忌避性を有することを見出し、該化合物を含有するダニ防除剤を提案した(JP−A−10−316507参照)。このダニ防除剤は、従来公知の有機リン系、ピレスロイド系またはカルバメート系その他の殺ダニ剤と比較し、(1)殺ダニ活性が低く、強力なアレルゲンであるダニの死骸を環境中に残すことなくダニを排除することができる点、(2)ダニが耐性を獲得し難い点、(3)人や家畜に対する安全性も高い点などの利点を有するものである。
上記公報は、ファルネシルアセトンをダニの防除に使用し得ることを開示している。しかしながら、当該ダニ防除剤を、ダニの存在が所望でない空間に特定の有効濃度範囲内に保つことによって、ダニを効率的かつ効果的に防除できるということは開示していない。
発明の開示
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ダニの忌避を意図する空間に気体状の式(I)
Figure 2003065805
−−−−−−−−−は単結合または二重結合を示す)を有する化合物(以下、化合物(I)ともいう)を0.001〜20,000μg/Lという特定の濃度で存在させることによって、ダニを特に効果的に防除することができること、またさらには、式(I’)
Figure 2003065805
を有する化合物(フィトン;以下化合物(I’)ともいう)が優れたダニ防除作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、ダニの忌避を意図する空間中で化合物(I)の濃度を長期間にわたって忌避有効濃度範囲内に保つことによって、ダニを効果的に防除する方法、効率的に当該有効濃度を達成するための方法および装置、ならびに化合物(I’)を有効成分として含有するダニ防除剤を提供する。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]ダニの忌避を意図する空間に気体状の以下の式(I)
Figure 2003065805
−−−−−−−−−は単結合または二重結合を示す)
を有する化合物を0.001〜20,000μg/Lの濃度で存在させることを特徴とするダニの防除方法。
[2]前記濃度が、式(I)を有する化合物を気化増強手段により気体にすることによって達成されるものである、上記[1]に記載の方法。
[3]前記濃度が、式(I)を有する化合物を気化面積拡張手段を介して気体にすることによって達成されるものである、上記[1]または[2]に記載の方法。
[4]気化増強手段が加熱手段である、上記[2]または[3]に記載の方法。
[5]気化増強手段が送風手段である、上記[2]または[3]に記載の方法。
[6]式(I)を有する化合物を含有する薬剤用の貯留手段と該式(I)を有する化合物の気化増強手段とを備える、ダニ防除用の装置。
[7]さらに式(I)を有する化合物の気化面積拡張手段を有する、上記[6]に記載の装置。
[8]気化増強手段が加熱手段である、上記[6]または[7]に記載の装置。
[9]気化増強手段が送風手段である、上記[6]または[7]に記載の装置。
[10]フィトンを有効成分として含有するダニ防除剤。
発明の詳細な説明
化合物(I)は、公知の化合物であり、例えばビタミンEやビタミンKの側鎖を合成するための原料として化学的に大規模に合成されている化合物である。化合物(I’)は、化合物(I)から−−−−−−−−−が二重結合である場合を除外した化合物である。したがって、本発明の方法で用いる化合物(I)を含有する薬剤は、化合物(I’)を有効成分とするダニ防除剤(以下単に本発明の薬剤ともいう)として転用できる。よって、本明細書中において、単に化合物(I)といった場合には、特に文脈と矛盾しなければ、化合物(I’)も含まれる。−−−−−−−−−が二重結合である場合には、化合物(I)には、二重結合への接続位置の違い(シス、トランス)に基づく幾何異性体が複数種存在する。本発明で使用する化合物(I)は、これら幾何異性体のいずれかであってもよく、また、これら幾何異性体の2種以上の混合物であってもよく、その場合その混合比率は特に制限されない。
本発明でいう気体状の化合物(I)との語の「気体状」には、気化条件、周囲の環境条件などにより、ミスト状態も含まれる。
ダニの忌避を意図する空間における気体状の化合物(I)の濃度は、少なくとも0.001μg/L以上、好ましくは0.01μg/L以上、多くとも20,000μg/L以下、好ましくは2,000μg/L以下とする。該濃度が0.001μg/L未満である場合、ダニ防除効果が認められず、また20,000μg/Lを超える場合、化合物(I)が発する臭気が不快な程に強くなり実用的でない。
ダニの忌避を意図する空間は、上記の濃度を達成するように化合物(I)の使用量や使用方法を調整すればよいため、大きさや形状等には特に制限はない。
本明細書でいう化合物(I)を含有する薬剤とは、化合物(I)の単体およびそれを希釈剤で希釈して得られた希釈液、その他担体を含むものを意味し、液状のみならず固体状のものをも意味する。希釈剤は、化合物(I)に悪影響を及ぼさないものであれば、無機・有機を問わず、任意の希釈剤を使用することができる。希釈剤としては、溶剤、保香剤、保湿剤などが使用される。その中でも、化粧品原料として使用されている安全性の高いものが望ましく、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類(低沸点物);シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ホホバオイル、スクアラン、流動パラフィン、菜種油、綿実油、桐油、椿油、その他の植物油(高沸点油)などが挙げられる。また、化合物(I)の希釈剤に乳化剤などの添加剤を配合して水和剤として用いてもよい。添加剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、長鎖アルキル基を含む4級アンモニウム塩、脂肪族モノまたはジエタノールアミド、脂肪酸(ポリ)エチレングリコールエステルまたはエーテル、モノ脂肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸ソルビタンエステルポリオキシエチレン、アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテル、N−アルキルベタイン型またはスルホベタイン型の界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、オクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどの化粧品原料として使用されている安全性の高いものが好ましい。また、化合物(I)を含有する薬剤には、さらに必要に応じて、助剤、安定化剤、増粘剤、着色料、および香料などを配合することもできる。
前記ダニの忌避を意図する空間における気体状の化合物(I)の濃度を達成するのに十分な量の液状の化合物(I)を含有する薬剤を気化させる方法としては、その目的を達成することができる方法であれば、特に限定されない。以下に、そのような方法およびこれを達成するための装置を具体的に例示する。
素焼きの陶器や焼結金属等の多孔質の壁を有する容器を用い、その内部に化合物(I)を含有する薬剤を入れ、化合物(I)を含有する薬剤が容器の外表面にまで染み出すことによって、外表面の略全体より化合物(I)を気化させる方法。当該方法における多孔質の壁を有する容器は、本発明の装置でいう化合物(I)を含有する薬剤用の貯留手段に相当するものであり、また気化面積拡張手段でもある。化合物(I)を含有する薬剤用の貯留手段は上記の容器に限らず、化合物(I)を含有する薬剤をその気化に備えて貯留し得るものであれば、特に制限はなく、例えば、化合物(I)を含有する薬剤をガラス製やプラスチック製のビンなどの容器に収納し、密閉して流通させ、使用開始時に該容器の一部を切開するか、フタを開けて内容物を気化面積拡張手段を兼ねた容器に移す形態の貯留手段であってもよく、さらに下記に説明する気化面積拡張手段もその態様によって貯留手段たり得る。
また別の方法としては、布状、紐状もしくはスポンジ状の広い表面積を有する気化面積拡張手段の一端を化合物(I)を含有する薬剤用の貯留手段に浸漬することにより、毛管現象によって気化面積拡張手段に化合物(I)を含有する薬剤を染込ませるか、または気化面積拡張手段に化合物(I)を含有する薬剤用の貯留手段から化合物(I)を含有する薬剤を連続的に供給することにより染込ませ、気化面積拡張手段の表面より化合物(I)を蒸発させる方法が挙げられる。この方法で使用される気化面積拡張手段の例としては、パルプ、綿、麻などの天然繊維、ポリエステルなどの合成繊維、ガラス繊維などから製造された紙、織物、編物、フェルト、不織布、合成樹脂やガラスを多孔質構造にしたスポンジ状の成形体、さらには、合成樹脂やガラスから製造された中空糸からなる束、編物、織物などが挙げられるが、化合物(I)の気化面積を拡張するものであれば特に限定されない。またその気化に必要な広い表面積は、気化面積拡張手段の素材等の条件によって変化し得るために具体値を示すことは困難であるが、表面積が広ければ広いほど効率的に気化を促すことが可能である。多孔質の物質の表面積や繊維製品の表面積を測定するのは非常に困難であるが、少なくとも50cm、好ましくは100cm以上の表面積を有していることが実用的である。広い表面積の場合には、化合物(I)を含有する薬剤に含まれる化合物(I)の濃度を低い濃度にすることにより化合物(I)のダニの忌避を意図する空間における濃度を上記の範囲内になるように調整し、狭い表面積の場合には、化合物(I)を含有する薬剤に含まれる化合物(I)の濃度を高い濃度にすることにより化合物(I)の空間濃度を上記の範囲内になるように調整することができる。
また、前段で述べた目的を達成するための別の方法としては、広い表面積を有する気化面積拡張手段に化合物(I)を含有する薬剤を塗布または散布する方法が挙げられる。この場合、気化面積拡張手段は化合物(I)を含有する薬剤用の貯留手段にも相当するものである。そのような塗布・散布手段の例としては、刷毛、スプレー、ビン状の容器からの直接散布、スポイトを用いる滴下、ジョウロを使用する散布などが挙げられる。
気化面積拡張手段への塗布および散布は、単回でも複数回でもよいし、塗布・散布を適宜組み合わせて行ってもよい。複数回塗布または散布を行う場合、各塗布または散布間の期間を化合物(I)の消失時間の実測ないしは理論的推定により算出し、その期間が切れる前または切れる毎に塗布または散布することが好ましく、その旨を記載した使用説明書を添付することを推奨する。
化合物(I)は上述したように、気化面積拡張手段の表面積を広くすることによって気化を促進することも可能であるが、化合物(I)は沸点が高いため、気化増強手段を用いて強制的に気体にすることがより好ましい。従って、本発明の別の実施態様では、気化面積拡張手段を介しまたは介することなく気化増強手段を用いて化合物(I)を強制的に気体にすることによって前述の濃度を達成することが好ましく、次にその手段について説明する。
そのような気化増強手段としては、化合物(I)を強制的に気化させ得る手段であれば特に限定されず、いかなる手段をも使用することができ、化合物(I)のみの気化を意図するものであっても、化合物(I)を含有する薬剤に化合物(I)とともに含有されるその他の物質を気化するついでに化合物(I)を気化させ得るようなものであってもよい。
そのような手段には、加熱手段や送風手段が挙げられる。例えば、化合物(I)を気体にする増強手段として加熱手段を用いる場合、本発明の目的を達成する一態様として、加熱手段(さらに、温度制御手段を備えることが好ましい)を備えた装置であって、装置の内部に包含された化合物(I)を含有する薬剤を加熱手段と温度制御手段とにより適温に加熱し、化合物(I)をその装置の内外表面および/または外表面より気化させる装置を使用するものが挙げられる。また別の態様としては、この装置と前述した広い表面積を有する気化面積拡張手段とを組み合わせて、気化面積拡張手段の一端を化合物(I)を含有する薬剤を貯留させた部分に浸漬することによって毛管現象により染込ませるか、または気化面積拡張手段に化合物(I)を含有する薬剤を連続的に供給することにより染込ませ、さらに、化合物(I)を含有する薬剤用の貯留手段または気化面積拡張手段を加熱手段と温度制御手段とを用いて適温に加熱することにより化合物(I)を強制的に蒸発させる装置を使用するものがある。上記加熱手段としては、ニクロム線などの電熱線、パイロットランプのような低エネルギー光源による発熱などが挙げられる。また、上記温度制御手段としては、バイメタルが最も簡便であるが、熱電対、サーミスタなどで検出した温度をCPUに入力して熱電線に供給する電力を制御する方式であってもよい。
また、送風手段を気化増強手段として用いる場合、化合物(I)を含有する薬剤を染込ませた気化面積拡張手段に送風手段を用いて送風することよって化合物(I)を強制的に気化させる装置の使用が例示される。そのような送風手段としては、プロペラ式、シロッコ式などのファン、膜と弁を有するポンプ(例えば、金魚の飼育で水槽に空気をバブリングするといった使われ方をするようなポンプ)などが挙げられる。また別の態様としては、加熱手段が送風手段と対になって組み込まれており、気化面積拡張手段に対して温風を送ることにより化合物(I)を含有する薬剤を適温に加熱し化合物(I)を強制的に気体とする装置が挙げられる。
加熱手段における加熱温度としては、化合物(I)の引火点は、低いもので110℃、高いもので160℃程度であるので、引火点より10℃以上低い温度が好ましいが、この温度はともに用いる希釈剤等の物性によって適宜調整することが必要であり、例えば50〜110℃、好ましくは60〜100℃である。また、送風手段における風速は0.001〜5m/秒であるのが好ましく、風量は0.001〜10L/秒であるのが好ましい。
化合物(I)を含有する薬剤を、家屋内に置かれた物品に定期的に塗布または散布することによって、ダニの忌避を意図する空間に気体状の化合物(I)を0.001〜20,000μg/Lの濃度で存在させることも可能である。そのような物品としては、例えば、絨毯、畳、布団、ぬいぐるみ、花筒、花瓶、置物、造花、その他通常家屋内に配置される物品が挙げられる。また本発明の一実施態様として、化合物(I)を含有する薬剤をフローリングワックスやその他の艶だし剤に配合し、ディスポーザブルモップや再生可能なモップなどに含浸させて、窓や扉の敷居、網戸などに塗布する方法も挙げられ、かかる方法によれば、化合物(I)を広い表面積から蒸発させ、室内または塗布面近傍に化合物(I)の蒸気を充満させることにより、ダニの侵入を防ぎかつ追い出すことができる。かかる化合物(I)を含有する薬剤を付着された物品は化合物(I)を含有する薬剤用の貯留手段と気化面積拡張手段に相当するものである。
化合物(I)を含有する薬剤は、錠剤、ペレット、カプセル、クリーム、軟膏、エアゾール、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤などいかなる剤形をもとりえる。本発明の薬剤は、単独でも使用できるが、他のダニ防除剤と併用してもよい。また、ダニ防除に有効な他の成分を配合して単一製剤となしてもよい。
本発明の薬剤をより使い易いものとするため、化合物(I)以外に、溶剤、担体、乳化剤、安定化剤などを配合して製剤となし、これを必要に応じて希釈液とするなどして使用するのが好ましい。さらに、必要に応じて他の成分、例えば、酸化防止剤、保持物質、塗料、担体、香料、着色料などを配合または併用することもできる。香料や着色料には、本発明の薬剤を用いたダニ防除用物品の交換時期を知らせるようなインジケーターとしての機能を持たせることが好ましい。例えば、化合物(I)よりも沸点が低く、化合物(I)が消失してしまう前に、ダニ防除用物品が使用当初に有していた香りが無くなるか、その変化が明らかにできるような香料を配合することが好ましい。
化合物(I)のうち、二重結合を有するものは空気中で徐々に酸化される性質を有する。これを防ぐ目的で、酸化防止剤を配合または併用するのが好ましい。酸化防止剤として、例えば、ビタミンE類、ブチルヒドロキシトルエン、イルガノックス1010、イルガノックス1076などのフェノール型;タンニン酸、没食子酸などのポリフェノール型の酸化防止剤が使用される。その使用量は、化合物(I)に対して0.001〜10重量%の範囲であるのが好ましく、0.1〜5重量%の範囲であるのがより好ましい。
配合可能な化合物(I)以外のダニ防除成分としては、例えば、ジエチルトルアミド、2,3,4,5−ビス(Δ2−ブチレン)−テトラヒドロフルフラール、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート・ジ−n−ブチルサクシネート、2−ヒドロキシエチルオクチルサルファイド、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、1−エチニル−2−メチル−ペンテニル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、N−ヘキシル−3,4−ジクロルマレイミドなどのダニに対して忌避作用を有する化合物が挙げられる。これらの成分を含むダニ防除剤を本発明の薬剤と併用することが可能である。
上記溶剤としては、化合物(I)に悪影響を与えない溶剤であればいかなる溶剤でも使用可能であるが、そのような溶剤には、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類;シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ホホバオイル、スクアラン、流動パラフィン;菜種油、綿実油、桐油、椿油、その他の植物油などが挙げられる。その使用量は製剤全体に対して10〜99重量%の範囲であるのが好ましく、50〜95重量%の範囲であるのがより好ましい。
上記担体としては、化合物(I)に悪影響を与えない担体であればいかなる担体でも使用可能であるが、そのような担体には、例えば、シリカ、活性炭、多孔質リン酸ジルコニウム、多孔質アルミナ、珪藻土、パーライト、バーミキュライト、ゼオライト、活性白土、木粉、木のチップなどが挙げられる。
上記乳化剤としては、化合物(I)に悪影響を与えない乳化剤であればいかなる乳化剤でも使用可能であるが、そのような乳化剤には、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、長鎖アルキル基を含む4級アンモニウム塩、脂肪族モノまたはジエタノールアミド、脂肪酸(ポリ)エチレングリコールエステルまたはエーテル、モノ脂肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸ソルビタンエステルポリオキシエチレン、アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテルなどが挙げられる。その使用量は製剤全体に対して5〜90重量%の範囲であるのが好ましく、10〜50重量%の範囲であるのがより好ましい。
上記安定化剤としては、化合物(I)に悪影響を与えない安定化剤であればいかなる安定化剤でも使用可能であるが、そのような安定化剤には、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、マクロゴール、アラビアゴム、デンプンなどが挙げられる。
上記保持物質としては、例えば、熱可塑性樹脂、ワックス類、ゲル類、各種のマイクロカプセル類などがあり、化合物(I)に悪影響を与えないものであれば、いかなる保持物質でも使用可能である。
化合物(I)を含有する薬剤は固体であってもよい。固体とする場合に配合する保持物質としては、例えば熱可塑性樹脂、ワックス類、ゲル類、マイクロカプセル、多孔質無機系粒体などが挙げられる。
本発明の方法で用いる化合物(I)を含有する薬剤はまた固体成形体であってもよい。固体成形体としては、顆粒状、ペレット状、棒状、シート状、塊状、フレーク状、スポンジ状などのいずれの形状であってもよく、押入散布剤、床下散布剤などとして、また室内装飾用物品、例えば床の間の置物、花瓶、カレンダーやタペストリー、蝋燭などとして使用してもよい。また、成形体は化合物(I)が容易に気化し得る容器に入れて屋内要所に置いて使用され得る。成形体とすることにより、前記の液体として使用する場合に比較して、より長期に渡って化合物(I)を気化させることができる。
熱可塑性樹脂としては、成型温度が非常に高い樹脂を使用すると、成型時に化合物(I)またはその希釈液を練り込む際に、化合物(I)などの気化および白煙が甚だしく生じるため、成型温度が200℃未満、好ましくは160℃以下、より好ましくは140℃以下のものを使用するのが好ましい。一方、成型温度が非常に低い樹脂を使用すると、樹脂のべたつきが強くて用途が限定されるため、成型温度が50℃以上である樹脂を使用するのが好ましい。好ましい熱可塑性樹脂としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる軟質アクリル系樹脂、ゴム状部分と硬質樹脂部分とがコアシェル構造をなすように調製された軟質アクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリトランスイソプレン樹脂、スチレンとブタジエンまたはイソプレンなどをブロック共重合させて調製された熱可塑性エラストマー、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリ−D,L−デカラクトン、ポリディオキノン、ウレタン系樹脂などのような低融点樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂に配合される化合物(I)の量は、実験的に樹脂から化合物(I)のブリードが起こらない上限の配合量を決定し、その限度内で可能な限り多い量が有効期間を長くする観点から好ましい。例えば、熱可塑性樹脂として軟質アクリル系樹脂を用いる場合、化合物(I)の配合量は10〜50重量%の範囲であるのが好ましい。
ワックス類としては、例えば、高級アルコール、キャンデリラワックス、ライスワックス、カルカバワックス、モクロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸、パラフィンワックス、ワセリン、鯨油、牛脂などが挙げられる。これらのワックスに配合される化合物(I)の量は、実験的にワックスから化合物(I)のブリードが起こらない上限の配合量を決定し、その限度内で可能な限り多い量が有効期間を長くする観点から好ましい。例えば、ワックスとしてステアリン酸を用いる場合、化合物(I)の配合量は10〜60重量%の範囲であるのが好ましい。
ゲル類としては、多量の化合物(I)を含ませるため、油性ゲルとなり得るものが好ましい。例えば、化合物(I)にステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸アルミニウム、ジベンジリデンソルビトールなどのゲル化成分を配合し、少量のアルコールや水を用いてゲル状物を調製する。このようなゲルへの化合物(I)の配合量は10〜60重量%であることが好ましい。
上記塗料としては、化合物(I)に悪影響を与えない塗料であれば、いかなる塗料でも使用可能であるが、そのような塗料には、例えば、ワニス、エナメル、アセチルセルロースラッカー、エチルセルロースラッカー、アルキド樹脂塗料、塩化ビニル系や酢ビ−メタクリル系やスチレン−ブタジエン系などのビニル塗料、顔料系の油性堅練ペイントなどが挙げられる。これら塗料に化合物(I)を配合する場合には、実験的に乾燥後の塗料がべたつかない上限の配合量を決定し、その限度内で可能な限り多い量が有効期間を長くする観点から好ましい。例えばワニスに配合する場合には塗料中への化合物(I)の配合量は1〜10%の範囲であることが好ましい。
上記香料としては、天然香料または合成香料のうちで化合物(I)に悪影響を与えず、また化合物(I)のダニ忌避作用を妨害しないものであれば、いかなる香料でも使用可能であるが、生活空間で本発明の薬剤を使用する場合には特に安全性の高い香料を使用するのが好ましい。天然香料としては、例えば、ベルガモット油、ハッカ油、レモングラス油、ユーカリ油、ヒバ油、シトロネラ油などが挙げられ、合成香料としては、例えば、リナロール、酢酸リナリル、ゲラニオール、ネロリドール、シトラールなどのテルペン系香料が挙げられる。
多孔質無機系粒体とは、難溶性ないしは不溶性無機粉体からなる多孔質粒体であり、その大きさは1μmから10mm、より好ましくは2μmから5mmの平均粒径を有し、50m/g以上、より好ましくは100m/g以上のBET表面積を有するものである。
多孔質無機系粒体はシリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸金属塩類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩類、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどの金属硫酸塩類、モンモリロナイト、タルク、パイロフィライト、ゼオライトなどの粘土鉱物などからなるものである。
多孔質無機系粒体は、金属アルコキシド等を用いたゾル・ゲル法、金属の可溶性塩を用いたイオン交換法等により合成されたり、あるいは天然から得られたものを精製してあるいはそのまま使用してもよい。この合成あるいは天然より得られた無機物そのものが既にしっかりした多孔質の固体である場合には、この多孔質固体を粉砕・篩別等の手段を用いて適宜使用し易い大きさに調整したものを担体として、これに化合物(I)を含浸させてもよいが、いきなりそのような手法がとれない場合には、合成あるいは天然から得られた無機物を水等の溶媒に懸濁させたものをスプレードライ法により造粒したり、スラリーあるいは粉末を乾燥させながら回転させる造粒機等により所望の粒径に造粒して、大きさを整え、必要な場合にはこれを焼結するなどして粒の安定性を確保し、担体とすることができる。また、変法として、4級アンモニウム塩類で処理して層間を拡大した粘土鉱物を担体として用いたり、無機粉末どうしの結合を良くするための有機高分子物質から構成されるバインダーと、化合物(I)とを同時に造粒して無機質担体の中に一挙に化合物(I)を導入することもできるし、化合物(I)を含有する有機高分子物質をバインダーとしてこれらの無機粉末と混合し、その混合粉末を一緒に造粒することもできる。
本発明の薬剤は、公知の方法により、例えばエアゾール、油剤、くん蒸剤、シート、粉剤、マイクロカプセル、水和剤などの任意の剤型に調製することができる。これら剤型の本発明の薬剤は、各種の素材、例えば、織布、編布、湿式不織布(紙)、乾式不織布、合板、合成樹脂シート、合成樹脂板、木材などに噴霧、塗布、含浸、展延などの操作により付与される。
また、本発明の薬剤の有効成分である化合物(I)を、各種の樹脂中に配合し、繊維、フィルム、シート、板などの成形品に加工し、これらの成形品を各種の建材、タタミ、寝具、カーペット、ふとん綿などの住居内のダニの生息域になる生活資材の製造原料として使用し、また該成形品をダニ防除のための部材として使用する場合、ダニ防除効果を発現する前記の成形品、生活資材および各種部材も本発明の範囲に含まれる。
製剤化した場合の本発明の薬剤における化合物(I)の含有量は、0.1〜99重量%の範囲であるのが好ましく、5〜99重量%の範囲であるのがより好ましい。本発明の薬剤の使用量は、ダニ防除効果が発現される限り特段の制限はないが、例えば、噴霧、塗布、含浸、展延などの操作の対象となる物品の単位面積1平方メートル当たり、化合物(I)換算で0.01〜10g程度の範囲であるのが好ましく、0.1〜3g程度の範囲であるのがより好ましい。
また、化合物(I)を各種の樹脂中に配合し、繊維、フィルム、シート、板などの成形品に加工する場合、これらの成形品における化合物(I)の含有量は、1〜60重量%程度の範囲であるのが好ましく、10〜50重量%程度の範囲であるのがより好ましい。
また、本発明の薬剤はマイクロカプセルとすることができる。マイクロカプセルとしては、界面重合法、in situ重合法、液中硬化被覆法、コアセルベーション法、物理的・機械的製法またはこれら公知の方法を組み合わせて調製されたマイクロカプセルが使用される。マイクロカプセルの壁材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ乳酸樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アルブミンなどが挙げられ、中でもポリ乳酸樹脂が好ましい。
マイクロカプセルの平均粒子径は特に限定されるものではないが、10μm〜1mmの範囲であるのが好ましく、20μm〜500μmの範囲であるのがより好ましい。その理由は、マイクロカプセルの粒子が細か過ぎる場合には、短期間に内部の化合物(I)が放出され、酸化されて、マイクロカプセルの有効期間が短くなる。一方、余りにマイクロカプセルの粒子が粗い場合には、成形品への練り込み等が困難になり、これを配合し得る物品の種類が限定される。例えば、繊維製品にバインターを用いてマイクロカプセルを接着させた場合、マイクロカプセルは明らかな異物と見なされて人為的に排除されたり、意図的に押し潰されて繊維製品を汚したりすることになる。
上述したダニ忌避濃度を達成するためのマイクロカプセルの使用量は、室内などの忌避を意図する空間に、1平方m当たり3g以上であるのが好ましく、5g以上であるのがより好ましい。マイクロカプセルからの化合物(I)の放出は非常に少なく制限されており、多量に使用する場合においても、生活環境的に問題は生じないが、経済的な理由、また非常に臭気に敏感で化合物(I)の臭気を好まない人も居ることを考慮すれば、1平方m当り100g以下であるのが好ましく、50g以下であるのがより好ましい。
本発明の薬剤を上述のような熱可塑性樹脂に練り込んで成形することにより、ダニ防除性が付与されたテープ、フィルム、シート、繊維、その他成形品とすることもできる。これらの成形品を加工することにより、ダニ防除性が付与された押入れ用敷材、配置材、衣装用敷材、家具裏用配置材、畳下敷材、床用敷材、絨毯用敷材、自動車用内装材、ベッドマット、マットレス、動物用ダニ駆除バンド(首輪)、ペット動物用衣料、ペット動物用敷材などとすることができる。また、本発明の薬剤をバインダーを用いて繊維製品に付着させることにより、広範な繊維製品にダニ防除性を付与することができ、ダニ防除性が付与された寝具やコタツ用布団などの繊維製品に加工することができる。本発明の薬剤は塗料、糊剤や噴霧剤に配合することができ、建材用塗料、接着材として用いたり、ペットや動物の小屋やその備品、または動物の体に吹きかけることにより、小屋や動物の体に付いたダニを追い出すことができる。
本発明における「ダニ」とは、節足動物門クモ綱ダニ目Acarinaに属する陸生動物を示し、例えば、
ケナガコナダニ、ゴミコナダニなどのコナダニ科に属するダニ;
コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニなどのヒョウヒダニ科に属するダニ;
ミナミツメダニ、クワガタツメダニなどのツメダニ科に属するダニ;
イエニクダニなどのニクダニ科に属するダニ;
ナミホコリダニなどのホコリダニ科に属するダニ;
イエハリクチダニなどのハリクチダニ科に属するダニ;
イエダニなどのオオサシダニ科に属するダニ;
ヒゼンダニなどのヒゼンダニ科に属するダニ;
フトゲツツガムシ、タテツツガムシなどのツツガムシ科に属するダニ;
アシノワハダニ、ナミハダニ、スミスハダニなどのハダニ科に属するダニ;
ブドウヒメハダニなどのヒメハダニ科に属するダニ;
ブドウサビダニ、ブドウハモグリダニなどのフシダニ科に属するダニ;
サトウダニなどのサトウダニ科に属するダニ
などがこれに含まれる。
実施例
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
参考例1:空気中のファルネシルアセトン濃度の測定
ファルネシルアセトン1mLを50mL容量のサンプルビンに入れ、中に空気も一緒に回転させることのできる大き目のマグネチックスターラーを入れて回転させつつ、130℃のオイルバスにビンの頚部までどっぷり漬け、1時間加温しつつサンプルビン内をファルネシルアセトンの蒸気で飽和させた。その後、サンプルビン中の空気をガスタイトシリンジで5mL採取し、FID検出器付きのガスクロマトグラフィーを用いてファルネシルアセトンの濃度を絶対検量線法を用いて測定した。その結果、この5mLの空気中には20,000μg/Lのファルネシルアセトンが含まれていることが判った。この試料の空気は若干ながら白いミストを含み、臭気も強くて、多量に吸い込むと咳き込み、人間に対して不快感を与えるものであった。
ファルネシルアセトン1mLを50mL容量のサンプルビンに入れ、中に空気も一緒に回転させることのできる大き目のマグネチックスターラーを入れて回転させつつ、60℃の水浴にビンの頚部までどっぷり漬け、1時間加温しつつサンプルビン内をファルネシルアセトンの蒸気を充満させた。その後、サンプルビン中の空気をガスタイトシリンジで5mL採取し、FID検出器付きのガスクロマトグラフィーを用いてファルネシルアセトンの濃度を絶対検量線法を用いて測定した。その結果、この5mLの空気中には20μg/Lのファルネシルアセトンが含まれていることが判った。ほぼ同時に、サンプルビン中の空気5mLを再度採取し、内部にプロペラを設け密閉された10L容量のビーカーに注入し、該プロペラを用いて10分間ビーカー中の空気をかき混ぜることにより、2,000倍に希釈し、0.01μg/Lのファルネシルアセトンを含む空気を得た。この希釈された空気200mLを注射器にて採取し、内部にプロペラを設け密閉された2L容量のフラスコに注入し、該プロペラを用いて10分間ビーカー中の空気をかき混ぜることにより、さらに10倍に希釈し、0.001μg/Lのファルネシルアセトンを含む空気を得た。この試料の空気は、人間にはほぼ臭気を感じさせなかった。
実施例1
防ダニ加工繊維のダニ忌避試験法の1つとして知られている「ガラス管法」を改良してダニ忌避試験を実施した。
図1は試験用の装置の断面を示すものである。図1に示されるように、直径20mmのガラス管をL字型に曲げて使用し、図1のB部に脱脂綿0.5gを厚み25mmになるように詰め、C部に約20重量%の水を含ませたダニ誘引用の新鮮な粉末飼料0.1gを置いた。試験区のL字型ガラス管には、D部のガラス管内面に両面テープを用いて濾紙を固定し、その濾紙にファルネシルアセトン0.1gを吸収させた試験試料を設置し、D側のガラス管開口部は気密性のパラフィルムで封じた。次に、各々のL字型ガラス管のA部にヤケヒョウヒダニを生存ダニ数として10,000匹を含むダニ培地を入れ、A側のガラス端をダニの通過を阻止し通気性を保つことのできる高密度織物で封じた。次に、本試験装置を37±1℃で湿度75±5%Rhに保った容器内に静置し、48時間放置した。試験開始48時間後に、5mL容量のガスタイトシリンジの針を試験L字ガラス管のD側を封じたパラフィルムから刺し入れて、内部の空気2mlをサンプリングし、D部空気中のファルネシルアセトン濃度をガスクロマトグラフィー法で測定した。濃度は5μg/Lであると推定された。
引き続き、C部の誘引用飼料を取り出し、次の方法で誘引用飼料中に侵入したダニ数を測定した。すなわち、取り出した誘引用飼料を50mL容量の三角フラスコに入れ、0.5%に希釈した食器洗浄用中性洗剤2滴を滴下後、飽和食塩水をフラスコ口まで注ぎ、10分間静置後に上層に浮遊したダニを計数した。対照区としてL字管のD部に試験試料を置かないで同等の試験を同時に実施した。下記の式で試験試料の忌避率を求めたところ、98%であった。
忌避率(%)=(1−試験区誘引用飼料中ダニ侵入数/対照区誘引用飼料ダニ侵入数)×100
実施例2
侵入阻止法を改良してダニ忌避試験を実施した。
図2は試験用の装置を示すものであり、(A)はその上面図であり、(B)はその断面図である。
図2に示されるように、ガラス板(長さ13cm、幅6cm、厚み1.3mm)を土台(1)とし、ガラス板(長さ13cm、幅5mm、厚み1.3mm)からなるスペーサー2枚(2、2’)を土台1の両長辺端部に、ガラス板(長さ5cm、幅5mm、厚み1.3mm)からなるスペーサー2枚(3、3’)を土台の両短辺端部にそれぞれ瞬間接着剤を用いて接着して、箱型試験器(長さ12cm、幅5cm、深さ1.3mmの浅い箱)を作製し、この箱に被せるフタ(4、4’)として、ガラス板(長さ5.5cm、幅6cm、厚み1.3mm)2枚を用意した。
箱型試験器に被せるフタ2枚の内の片方(試験区側)の一表面にファルネシルアセトンのエタノール溶液(1%、100mg)を塗布し、エタノールを10分間自然乾燥させた。次に、箱型試験器の長手方向の両端にダニ誘引用試料50mgずつを置き、上記のファルネシルアセトンを塗布したフタ(4’)のみを、ファルネシルアセトンを塗布した面が箱の内部になるように被せた。この状態で37℃の恒温器に入れて60分間ファルネシルアセトンの蒸気が箱側試験器の試験区側に充満するのを待ち、箱型試験器の中央に2cmの隙間を空けるように残りのフタを被せ、この隙間にコナヒョウヒダニ50,000匹を放ち、箱型試験器を25℃に保った恒温器内に1日間置いた。その後、試験容器を取り出し、試験区側および対照区側の飼料に侵入したダニ数(それぞれ50匹および1100匹、残りのダニは逃走した)を計数し、下記の式により忌避率を求めたところ、95%であった。なお、37℃の空気中に充満したファルネシルアセトンの濃度を参考例1と同様の操作により測定したところ、5μg/Lであると推定された。
忌避率(%)=(1−試験区のダニ侵入数/対照区のダニ侵入数)×100
この試験条件では、箱型試験器の床にはファルネシルアセトンは塗布しておらず、ダニの身体が接触しない十分な高さの通路の空間に存在するファルネシルアセトンの蒸気をダニが避けたことを意味する。
実施例3
参考例1と同様にして調製した0.001μg/Lのファルネシルアセトンを含む空気が入った2L容量のフラスコに、ファルネシルアセトンを含有する空気を導出するための内径2mmのテフロン登録商標製チューブと、該容器に定量ポンプを用いて水を導入するためのテフロン登録商標製チューブを接続し、該フラスコに毎分1mLずつ水を導入してファルネシルアセトンを含有する空気を毎分1mLずつ追い出す(供給する)ような装置を作製した。実施例2において用いたガラス板製試験装置を改造し、試験区側の最奥部にファルネシルアセトンを含有する空気を導入するための注射針を取り付け、該注射針に上記のファルネシルアセトンを含む空気を供給する装置からくるテフロン登録商標製チューブを接続した。また、対照区側の最奥部にはファルネシルアセトンを含有しない空気を導入するための注射針を取り付け、清浄な空気を毎分1mLずつ導入するようにした。
次に、試験装置を37±1℃で湿度75±5%Rhに保った恒温恒湿室内に設置し、試験区内に上記濃度のファルネシルアセトンを充満させるために装置を3時間作動させ、その後、フタの隙間から生存ダニ数として10000匹を含むダニ培地を入れ、4時間放置した。その後、試験区側および対照区側のC部のダニ誘引用飼料に侵入したダニ数を測定した。すなわち、取り出した誘引用飼料を50mL容量の三角フラスコに入れ、0.5%に希釈した食器洗浄用中性洗剤2滴を滴下後、飽和食塩水をフラスコ口まで注ぎ、10分間静置後に上層に浮遊したダニを計数した。下記の式より忌避率を求めたところ、80%であった。
忌避率(%)=(1−試験区のダニ侵入数/対照区のダニ侵入数)×100
この0.001μg/Lのファルネシルアセトンを含む空気は、人間にはほぼ臭気を感じさせないが、ダニに対する忌避作用を有していた。
試験例1
ファルネシルアセトンの異性体、およびフィトンについて、1.0g/mの条件にてヤケヒョウヒダニに対する忌避率を、ダニ忌避試験法(侵入阻止法:「加工技術」第33巻第2号、153−155頁(1998年発行)「題目:防ダニ加工製品忌避試験基本マニュアル」(アパレル製品等品質性能対策協議会))により求めた。結果を以下の表1に示す。
Figure 2003065805
Figure 2003065805
実施例4
市販の蝋燭を溶かして得られた蝋90g(貯留手段)にファルネシルアセトン10gを均一に溶かし、燈芯の周りにファルネシルアセトンを含む蝋を付着させて仏壇の灯明用の蝋燭を試作した。毎日灯明(加熱手段)を灯す部屋を電気掃除機にて清掃して得られるゴミを顕微鏡観察したところ、灯明を灯した部屋のゴミからはダニは見つからなかったが、その他の部屋を清掃して得られるゴミの中にはゴミ0.5g中に10匹のダニ類がカウントされた。灯明が消えた後の部屋の空気のファルネシルアセトンの濃度は60μg/Lであった。
実施例5
ファルネシルアセトン10gを軟質アクリル系樹脂粉(商品名パラペットSA−N、株式会社クラレ製)100gに混合し、室温にて15分間なじませた後、二本ロール混錬機により125℃で1分間溶融混錬し、135℃で50kg/cmで1分間プレス成形して、厚み1mmの軟かいゴム状のシート(貯留手段および気化面積拡張手段)を得た。このシートを絨毯の一部の下に敷き、普通に2週間生活した後、ファルネシルアセトンを含有するシートの上に当たる部分から電気掃除機で採取したゴミと、ファルネシルアセトンを含有するシートから遠く離れた場所から採取したゴミを顕微鏡観察により比較した。ファルネシルアセトンを含有するシートの上に当たる部分から採取したゴミにはダニは見つからなかったが、該シートから遠く離れた場所から採取したゴミの中にはゴミ0.5g中に7匹のダニ類がカウントされた。軟質アクリルシートを敷いた部分の絨毯の中の空気を追い出してファルネシルアセトンの濃度を測定した結果、1μg/Lであった。
実施例6
ファルネシルアセトン2gおよびポリ乳酸(カーギル社製、数平均分子量87,000、重量平均分子量163,300、D/L比8/92)10gをジクロロメタン100mLに溶かして得られた分散相と、4%のポリビニルアルコール水溶液1400mLおよび界面活性剤(Q12S)10.4gからなる連続相とを混合し、30℃でプロペラ型撹拌機を用いて100rpmの攪拌速度で30分間攪拌し、次いで段階的に反応器の減圧度を上げ、アスピレーターによる減圧下に6時間攪拌を続け、ジクロロメタンを蒸発させた。得られた懸濁液をガラスフィルターで濾過し、数回水洗した後、一昼夜凍結乾燥することにより、ファルネシルアセトンを内包したマイクロカプセルを得た。得られたマイクロカプセルは、平均粒径0.4mmの略球状粒子であり、砂粒のようなサラサラした流動性を示した。
実施例7
実施例6で得られたマイクロカプセルについて、ヤケヒョウヒダニに対する忌避率を、ダニ忌避試験法(侵入阻止法:試験例1参照)により求めたところ、99%であった。この試験法では60%以上の忌避率を示した場合に有効とみなされる。さらに、実施例6で得られたマイクロカプセルをフタのない容器に入れ、室温で2ヶ月間または6ヶ月間放置して同様の試験を行ったところ、2ヶ月後には99%、6ヶ月後には81%の忌避率を示し、非常に長期間効力を保ち続けていることが立証できた。
実施例8
実施例6で得られたマイクロカプセル30gを軟質アクリル系樹脂粉(商品名パラペットSA−N、株式会社クラレ製)100gに混合し、二本ロール混錬機により155℃で1分間溶融混錬し、160℃で50kg/cmで1分間プレス成形した後、冷却してシートを得た。マイクロカプセルはシート内に均一に分散されており、成形過程で発煙などの異常は見られなかった。
実施例9
平均粒子径0.045μmの単分散シリカ球(日産化学工業株式会社製、スノーテックスOL)を水で希釈して固形分17%のスラリーとしたもの600gに、バインダーとしてポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA117)2gを溶解させた水20gを加えてよく混合し、得られたスラリーをスプレードライヤー(大河原化工機株式会社製、L−8)によって噴霧乾燥し、粒度20μm程度の凝集粒子を得た。これを450℃で1時間焼成することによって、バインダーを除去し、シリカからなる多孔質凝集粒子95gを得た。ナスフラスコ中にフィトン20gとエタノール80mLからなる溶液を入れ、次いで上記の多孔質凝集粒子80gを加えた。ナスフラスコをロータリーエバポレーターにセットして5分間常圧で回転させた後、徐々に減圧度と温度を上げつつエタノールを蒸発・除去して、フィトンを担持した砂状のシリカ粒体を得た。
実施例10
ポリ酢酸ビニル5gおよびファルネシルアセトン10gをメタノール300mLに溶かした液に、多孔質シリカ粉末100gを加え、ロータリーエバポレーターを用いてメタノールを留去し、メタノールの流出が止まってから、さらに40℃、20mmHgにて1時間、ロータリーエバポレーターの運転を続け、シリカの内部および表面にファルネシルアセトンを含有したポリ酢酸ビニルをコーティングさせた塊状の固体を調製した。この塊を取り出しで粉砕し、その表面に少量のタルクを付着させて、ファルネシルアセトンを担持した粒径1mm以下のシリカ粒体を得た。
試験例2
実施例9および10で調製したシリカ粒体について、ヤケヒョウヒダニに対する忌避率を、ダニ忌避試験法(侵入阻止法:試験例1参照)により求めた。その結果を表2に示す。
Figure 2003065805
実施例11
内径8cm、高さ5cmの円筒形のファルネシルアセトンを収容した貯留部(貯留手段)と、貯留部に収容されたファルネシルアセトンを染み上がらせて蒸発面積を大きくするために壁面に配置されたガラス製の布地(気化面積拡張手段)とを有する装置であり、底面および壁面を電熱線(加熱手段)とバイメタル(温度制御手段)を用いて90℃に加熱しておき、その容器の上部より底部に向かって毎分5Lの空気を小型のファン(送風手段)を用いて流すようにした装置を、閉め切った3畳の部屋に入れて運転した。
産業上の利用可能性
本発明の方法によれば、ダニの忌避を意図する空間における化合物(I)濃度を特定の濃度範囲内に保つことによって、ダニを効果的に防除することが可能となる。また、本発明の薬剤は様々な物品にダニ防除効果を付加することが可能である。
本出願は、日本で出願された特願2002−31409および特願2002−34625を基礎としておりこれらの内容は本明細書に全て包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
図1は、改良ガラス管法によるダニ忌避試験を説明する図である。
図2は、改良侵入阻止法によるダニ忌避試験を説明する図である。

Claims (10)

  1. ダニの忌避を意図する空間に気体状の以下の式(I)
    Figure 2003065805
    −−−−−−−−−は単結合または二重結合を示す)
    を有する化合物を0.001〜20,000μg/Lの濃度で存在させることを特徴とするダニの防除方法。
  2. 前記濃度が、式(I)を有する化合物を気化増強手段により気体にすることによって達成されるものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記濃度が、式(I)を有する化合物を気化面積拡張手段を介して気体にすることによって達成されるものである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 気化増強手段が加熱手段である、請求項2に記載の方法。
  5. 気化増強手段が送風手段である、請求項2に記載の方法。
  6. 以下の式(I)
    Figure 2003065805
    −−−−−−−−−は単結合または二重結合を示す)
    を有する化合物を含有する薬剤用の貯留手段と該式(I)を有する化合物の気化増強手段とを備える、ダニ防除用の装置。
  7. さらに式(I)を有する化合物の気化面積拡張手段を有する、請求項6に記載の装置。
  8. 気化増強手段が加熱手段である、請求項6または7に記載の装置。
  9. 気化増強手段が送風手段である、請求項6または7に記載の装置。
  10. フィトンを有効成分として含有するダニ防除剤。
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