JPWO2003040591A1 - チェーン - Google Patents

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Abstract

内リンクプレートと外リンクプレートとを連結するチェーンピン(15)を浸炭鋼又は調質鋼で製造し、アークハイト値0.35〜0.8mmAの一次ショットピーニングにより、チェーンピンの表面全体に多数のディンプル(17)を設けたチェーン。また、一次ショットピーニングを施されたディンプル(17)に、一次ショットピーニングよりもアークハイト値の小さい二次ショットピーニングを施して、ディンプル(17)よりも小さなディンプル(21)を形成する。

Description

技術分野
本発明は、ローラチェーン、ブシュチェーン、リーフチェーン、コンベヤチェーン等のチェーンに関し、より詳しくは、内リンクプレートと外リンクプレートとを連結するチェーンピンに関する。
背景技術
ローラチェーンを始めとする各種チェーンは、一般に、内リンクプレート、外リンクプレートやチェーンピン等の構成部品にスチールを用いている。このようなスチールチェーンにあっては、長期間の繰り返しの使用によって構成部品が耐久限度に達した場合に、まず、内リンクプレートと外リンクプレートとに疲労現象を起こし、チェーンピンの撓み変形が内・外のリンクプレートの疲労破壊に大きな影響を与える。
図1は、伝動用単列式ローラチェーンの要部平面図である。このローラチェーンは、一対の平行な内リンクプレート11,11と、該内リンクプレート11,11の外側に1ピッチづつ位相をずらせて配設される一対の平行な外リンクプレート12,12と、前記内リンクプレート11,11に端部を嵌着して配設される円筒状のブシュ13と、内リンクプレート11,11の間でブシュ13に回転可能に設けられる円筒状のローラ14と、前記ブシュ13に内挿され、該ブシュ13の両端から突出する端部を外リンクプレート12,12に嵌着して配設されるチェーンピン15とを含んでいる。
図2は、前記伝動用単列式ローラチェーンにおけるチェーンピンの撓み変形によって内・外のリンクプレートが疲労する状態を示すチェーンの要部平面図である。
このローラチェーンは、使用することによって、矢印a,b方向の引っ張り荷重が作用する。この引っ張り荷重は、チェーンピン15(以下、適宜、ピン15と称する。)に応力分布図c,dに示す曲げモーメントがかかってチェーンピン15が想像線で示すように撓み変形し、さらにピン15の端部に連結される内・外のリンクプレート11,12が想像線で示すように変形し、内・外のリンクプレート11,12に疲労が蓄積して破壊を招くこととなる。
このようなリンクプレート11,12の疲労現象は、ピン15にある程度の残留圧縮応力(Residual Compressive Stress)があるとピン15の撓み変形を抑制できて、内・外のリンクプレート11,12の疲労破壊限界が高められることが知られている。そこで、ISO、JIS、ANSI、BS、DINの規格チェーンでは、チェーンピンを浸炭鋼で製造して、残留圧縮応力によって疲労強度を高めた浸炭ピンを用いている。また、チェーンピンの他の種類として、中炭素鋼である調質鋼を用いた調質ピンがある(以下、必要に応じて、チェーンピンを適宜浸炭ピン,調質ピンという。)。さらに、熱処理後のチェーン部品は、ショットピーニングによる表面処理を行うことも知られている。
しかしながら、前述の調質ピンは、衝撃荷重に対する破断強度が高い反面、疲労強度が低いことから、低速・重荷重で繰り返し回数の少ないチェーンの使用に限られている。そこで、この調質ピンにより連結される内・外のリンクプレートの形状を、中間部を絞った瓢箪形(Figure Eight Side Bar Style)からワイドウエストのマユ玉形(Wide Waist Figure Eight Side Bar Style)や長円形(Straight Side Bar Style)のものに変更したり、熱処理した内リンクプレートのブシュ孔及び外リンクプレートのピン孔にやや大径の鋼球を挿通させて、内・外のリンクプレートの孔周辺に残留圧縮応力を持たせて疲労強度を向上するようにしている。しかしながら、この調質ピンを用いたチェーンは、製作工数やコストをかける割には充分な疲労強度が得られなかった。
一方、調質ピンに比べて疲労強度の高い浸炭ピンは、高速で繰り返し回数の多いチェーンの使用に適しているが、さほどの疲労強度の向上がみられない。また、前述のショットピーニングは、熱処理によって生じた酸化被膜を除去するなどの仕方によって部品表面の清掃や仕上げを目的としたソフトショットであり、チェーンの疲労強度を最大限に向上するものではなかった。そこで、残留圧縮応力をさらに高めることによって、最大許容荷重の向上をもたらし、より一層耐久性のあるチェーンの実現が望まれている。
また、図1に示すローラチェーンのピン15は、内リンクプレート11,11間に架設されたブシュ13に内挿されるが、ピン15とブシュ13とが長年に亘って摺り合わせされると、これらの間のクリアランスが摺動摩耗によって増大し、各チェーンピンと各ブシュとの摺動摩耗の集積がチェーン全体の伸びにつながる。このようなチェーンの伸びは、スプロケットとの円滑な噛み合いが妨げられるという理由から、およそ1.5〜2.0%の伸びが使用限界とされている。このため、伸びを極力抑えることによってより長期間使用可能なチェーンの開発が望まれている。
本発明の目的は、チェーンピンの残留圧縮応力を向上して撓み変形を抑えることにより、最大許容荷重を向上し、併せて、摩擦抵抗を減少することにより、より一層耐久性のあるチェーンを提供することにある。
発明の開示
本発明のチェーンは、内リンクプレートと、外リンクプレート、これらのリンクプレートを連結するチェーンピンとを少なくとも含み、該チェーンピンは、浸炭鋼又は調質鋼であり、このチェーンピンの表面全体に、アークハイト値0.35〜0.8mmAのショットピーニング(ハードショットピーニング)による多数のディンプルが設けられている。
また、前記ハードショットピーニング(一次ショットピーニング)を施したチェーンピンの表面に、前記ショットピーニングよりもアークハイト値の小さい二次ショットピーニングによって、前記ディンプルをより小さなディンプルに形成する。前記二次ショットピーニングの投射材に、鉄・亜鉛合金を溶着した鋼球を用て前記二次ショットピーニングを行うことにより、前記より小さなディンプルに、鉄・亜鉛合金の被膜層が形成される。
本発明のチェーンは、一次ショットピーニングによる大きな残留圧縮応力により、チェーンピンの疲労強度が向上して、引っ張り荷重による曲げモーメントにもよく堪え、内リンクプレートや外リンクプレートの疲労破壊限界を高めるので、チェーンの最大許容荷重を大幅に向上することができる。また、最大許容荷重が従来と同程度でよければ、一段階下のサイズのチェーンで済むので、小型・軽量化を図ることができる。
さらに、チェーンピンに二次ショットピーニングを施して前記ディンプルを小さくしたり、あるいはこの二次ショットピーニングによって形成されたディンプルに鉄・亜鉛合金の被膜層を形成することにより、チェーンピンの表面を極力平滑化することができ、チェーンピンの表面硬度がさらに硬化するので、チェーンピンとブシュとの間に発生する摩擦抵抗が減少して、チェーンの耐久性をより一層高めることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の形態例を図3〜11に示す図面に基づいて説明する。
図3〜図8は、本発明を図1に示す伝動用単列式ローラチェーンに適用した第1形態例に関する図である。
チェーンピン15には、浸炭鋼又は調質鋼が用いられる。このチェーンピン15は、焼き入れや焼き戻し等の熱処理をした後、ハードショットピーニングが施される。このハードショットピーニングは、インペラー式のショットピーニング機(図示せず)と、ピン15よりも高硬度の投射材(ショット)16とを用いて行われる(図3参照)。このハードショットピーニングは、熱処理した複数のピン15をショットピーニング機内にランダムに収容し、これらピン15に多数の投射材16をインペラーの回転遠心力で投射することにより、ピン15の表面全体に多数のディンプル17を形成する。
このディンプル17は、浸炭鋼や調質鋼のピン15に高硬度の投射材16を投射させることによって、ピン15の表面層を押し延ばし、降伏点を越えて塑性変形を起こすために、ディンプル17は、投射材16がはね返ったあとでも元の形状に戻らずに、表面に多数の丸いくぼみが残される。このディンプル17が、多数形成されることによって、ピン15の表面下に大きな残留圧縮応力が生じ、同時に表面が硬化して、ピン15の疲労強度が向上する。
投射材16は、浸炭ピンや調質ピンよりも硬度があって、粒径が0.3〜0.8程度の金属球、例えば鋼球や鉄球、が望ましい。投射材16の投射速度は、40〜120m/secの範囲が適当である。
次に、本形態例を、JIS−B−1801規格−No.100のチェーンに用いるチェーンピンを被処理品とした実験例を、図4〜図7に基づいて説明する。
実験には、ショットピーニング機にインペラー式を使用し、アークハイト値の測定にテストピースAを用いた。また、チェーンピン15には、直径が9.53mmで長さが39.2mmの浸炭ピン及び調質ピンを使用し、投射材16に粒径0.6mmの鋼球を使用し、投射材16の投射速度を70m/secとした。
図5は、このような条件で、ピン15にハードショットピーニング(一次ショットピーニング)を行い、ピン15の表面積とディンプルとの割合であるカバレージが、ショットピーニングの開始から時間の経過に伴って増加していく様子を示しており、ショットピーニング開始から凡そ10分後にカバレージ100%に到達し、ピン15の表面全体が多数のディンプル17で埋めつくされた。図4は、投射材の投射時間に伴うアークハイト値を示しており、投射時間が10分のカバレージ100%で、アークハイト値0.475mmAが得られた。
図6は、浸炭ピンと調質ピンの表面硬度を示している。ハードショットピーニングを施した浸炭ピン及び調質ピンは、未処理の浸炭ピンと調質ピンに較べて、表面から凡そ100μmの範囲で硬度の向上が見られた。
図7は、チェーンピンの表面下の残留圧縮応力と表面距離との関係を示している。ハードショットピーニングを施した浸炭ピンと調質ピンは、未処理の浸炭ピンに較べて、表面から凡そ200μmの範囲で残留圧縮応力の大幅な向上が見られた。すなわち、未処理の浸炭ピンの残留圧縮応力が、表面から100μmの範囲で最大でも−200MPa程度であるのに対し、ハードショットピーニングを施した浸炭ピン及び調質ピンは、表面から200μmの広い範囲で最大5〜6倍の残留圧縮応力が得られた。
図8は、JIS規格−No.100のチェーンの疲労線図である。上記のハードショットピーニングを施した浸炭ピンを用いたチェーン1と、同じくハードショットピーニングを施した調質ピンを用いたチェーン2と、未処理の浸炭ピンを用いたチェーン3とを比較している。
この疲労強度線図によれば、未処理のチェーン3の許容荷重が、使用回数の増加に伴って直線的に漸減し、JIS規格での耐久使用回数500万回での疲労限度が22.5kN(Nはニュートン)であるのに対し、ハードショットピーニングを施した浸炭ピンや調質ピンを用いたチェーン1,2は、JIS規格の耐久使用回数500万回での最大許容荷重が、浸炭ピンを用いたチェーン1で37.1kNを示し、調質ピンを用いたチェーン2で34.3kNを示した。
すなわち、ハードショットピーニングを施した浸炭ピンを用いたチェーン1は、未処理の浸炭ピンを用いたチェーン3に較べて最大許容荷重が64.4%向上した。ハードショットピーニングを施した調質ピンを用いたチェーン2は、同じく未処理の浸炭ピンを用いたチェーン3に較べて最大許容荷重が52.0%向上した。
本実験例はこのように、チェーンピン15に浸炭ピンや調質ピンを用い、該ピン15にアークハイト値0.475mmAのハードショットピーニングを行って、ピン15の表面全体に多数のディンプル17が形成され、ピン15の表面下の残留圧縮応力が高まり、チェーンピン15の疲労強度が向上した。
このように、チェーンピン15を伝動用単列式ローラチェーンに使用した場合に、引っ張り荷重による曲げモーメントにもよく堪え、チェーンピン15と嵌合する内・外リンクプレート11,12の疲労破壊限界を高めるので、ローラチェーンの最大許容荷重が向上する。また、最大許容荷重40%以上の向上は、1つ上のチェーンサイズの強度に匹敵するものであり、チェーンが同じサイズのものであれば、最大許容荷重と耐久性を大幅に向上することができ、また、最大許容荷重が従来と同程度でよければ、1つ下のサイズのチェーンで済むので、小型・軽量化を図ることができる。
浸炭ピンや調質ピンに施すショットピーニングは、アークハイト値0.35〜0.8mmAの範囲が望ましい。アークハイト値が0.8mmA以上では、ショットピーニング機のインペラーが高速となって危険回転域に達することとなり、アークハイト値が0.35mmA以下では、カバレージが凡そ80%付近となり(図4,5参照)、ピンの表面に対するディンプルの数が急激に減少して残留圧縮応力の向上がさほど望めないため、いずれも好ましくない。
また、アークハイト値0.35〜0.8mmAのショットピーニングを行うために、ショットピーニング機はインペラー式のものが適当であり、投射材には浸炭ピンや調質ピンよりも高硬度の材料を使用する。投射材の種類や粒径,投射速度は、適宜選択が可能である。
本発明の第2形態例を図9に基づいて説明する。
本形態例は、第1形態例のハードショットピーニング(一次ショットピーニング)に続いて、チェーンピン15に二次ショットピーニングを行う。この二次ショットピーニングには、多数の投射材20を一次ショットピーニングのアークハイト値0.35〜0.8mmAよりも小さい値でピン15の表面に投射する。これにより、一次ショットピーニングで形成されたディンプル17をより小さなディンプル21に形成することができる。この二次ショットピーニングの投射材20は、鋼球や鉄球,亜鉛球,ビーズ球,砂球等を用いる。
この結果、ピン15の表面は、ピン15の表面硬度が第1形態例により得られたチェーンピンの硬度よりもさらに向上するとともに、ブシュとの間に発生する摩擦抵抗を減少するので、チェーンの耐久性をより高める。また、ディンプル21には、第1形態例のディンプル17と同様に潤滑油溜まりとすることができるので、ブシュとの間の摩擦抵抗を長期間減少して、チェーンの耐久性をより一層高める。
本発明の第3形態例を図10に基づいて説明する。この形態例は、第2実施形態例と同様に、一次ショットピーニングに続いて、チェーンピン15に二次ショットピーニングを行う。
この形態例の二次ショットピーニングの投射材22は、鋼球23の表面に鉄・亜鉛合金24を溶着したものを多数使用して、一次ショットピーニングのアークハイト値0.35〜0.8mmAよりも小さい値でピン15の表面に投射する。これにより、一次ショットピーニングで形成されたディンプル17をより小さなディンプル21に形成し、同時にディンプル21の表面に、投射材22の鉄・亜鉛合金24が付着して被膜層25を形成する。
この結果、ピン15の表面は、鉄・亜鉛合金の被膜層25によって極力平滑化され、表面硬度が向上し、ブシュとの間に発生する摩擦抵抗を減少し、チェーンの耐久性をより高める。また、被膜層25の表面の凹凸面を潤滑油溜まりとすることができるので、ブシュとの間の摩擦抵抗を長期間減少して、チェーンの耐久性をより一層高める。
二次ショットピーニングもインペラー式のショットピーニング機を使用することが適切であり、投射材の粒径や投射速度も適宜選択が可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は、伝動用単列式ローラチェーンの要部断面平面図である。
図2は、図1に示すローラチェーンにおけるチェーンピンの撓み変形によって内・外のプレートが疲労する状態を示すチェーンの要部平面図である。
図3は、本発明の第1形態例を示すもので、ショットピーニングを説明するためのチェーンピンの要部拡大断面図である。
図4は、第1形態例のチェーンピンのアークハイト−投射時間の関係を示す図である。
図5は、チェーンピンのカバレージ−投射時間関係を示す図である。
図6は、チェーンピンの表面硬さ−表面距離の関係を示す図である。
図7は、チェーンピンの表面下の残留圧縮応力−表面距離の関係を示す図である。
図8は、チェーンの疲労強度線図である。
図9は、本発明の第2形態例を示すもので、二次ショットピーニングを説明するためのチェーンピンの要部拡大断面図である。
図10は、本発明の第3形態例を示すもので、二次ショットピーニングを説明するためのチェーンピンの要部拡大断面図である。
図11は、第2及び第3形態例のピンを用いたチェーンの伸び率線図である。

Claims (3)

  1. 内リンクプレートと、外リンクプレート、これら両リンクプレートを連結するチェーンピンとを少なくとも含むチェーンであって、前記チェーンピンは、浸炭鋼又は調質鋼製であり、該チェーンピンの表面全体に、アークハイト値0.35〜0.8mmAのショットピーニングによる多数のディンプルが設けられているチェーン。
  2. 請求項1に記載のチェーンにおいて、前記チェーンピンの表面に、前記ショットピーニングよりもアークハイト値の小さい二次ショットピーニングによって、前記ディンプルをより小さなディンプルに形成したチェーン。
  3. 請求項2に記載のチェーンにおいて、前記二次ショットピーニングによって形成されたディンプルに、鉄・亜鉛合金の被膜層が形成されているチェーン。
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