JPWO2003038263A1 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

クランクパルスだけでは行程が分からないエンジン始動時にできるだけ加速状態を早く検出すると共に、加速状態の誤検出を防止する。クランキング開始から行程検出までの間は、クランクパルス毎に、吸気圧力を仮のアドレスに記憶し、行程検出時、仮のアドレスと行程に応じた正規のアドレスとが合致しないときには、仮のアドレスに記憶した吸気圧力を正規のアドレスに移管し、その後は正規のアドレスに吸気圧力を記憶するようにすることで、行程検出直後から1サイクル前の吸気圧力と比較して加速状態を検出できるようにする。また、吸気バルブ閉時の吸気圧力増加状態が安定しないエンジン回転数変動が大きいときとエンジン負荷が大きいときには、加速状態の検出を禁止する。

Description

技術分野
本発明は、エンジンを制御するエンジン制御装置に関するものであり、特に燃料を噴射する燃料噴射装置を備えたエンジンの制御に好適なものである。
背景技術
近年、インジェクタと呼ばれる燃料噴射装置が普及するにつれて、燃料を噴射するタイミングや噴射燃料量、つまり空燃比などの制御が容易になり、高出力化、低燃費化、排ガスのクリーン化などを促進することができるようになった。このうち、特に燃料を噴射するタイミングについては、厳密には吸気バルブの状態、つまり一般的にはカムシャフトの位相状態を検出し、それに合わせて燃料を噴射するのが一般的である。しかしながら、カムシャフトの位相状態を検出するための所謂カムセンサは高価であり、特に二輪車両などではシリンダヘッドが大型化するなどの問題があって採用できないことが多い。そのため、例えば特開平10−227252号公報では、クランクシャフトの位相状態及び吸気圧力を検出し、それらから気筒の行程状態を検出するエンジン制御装置が提案されている。従って、この従来技術を用いることにより、カムシャフトの位相を検出することなく、行程状態を検出することができるので、その行程状態に合わせて燃料の噴射タイミングなどを制御することが可能となる。
ところで、前述したような燃料噴射装置から噴射する燃料噴射量を制御するには、例えばエンジン回転数やスロットル開度に応じた目標空燃比を設定し、実際の吸入空気量を検出して、目標空燃比の逆比に乗ずれば、目標燃料噴射量を算出することができる。
この吸入空気量の検出には、一般的にホットワイヤ式エアフローセンサやカルマン渦流センサが、それぞれ質量流量及び体積流量を測定するセンサとして使用されているが、逆流する空気による誤差要因を排除するため、圧力脈動を抑制する容積体(サージタンク)を必要としたり、逆流した空気が侵入しない位置への取付けを必要としたりする。しかしながら、多くの二輪車のエンジンは各気筒毎への所謂独立吸気系となっているか、若しくはエンジンそのものが単気筒エンジンであり、これらの必要条件を十分に満足することができないことが多く、これらの流量センサを用いても吸入空気量を正確に検出することができない。
また、吸入空気量の検出は、吸気行程の終盤か若しくは圧縮行程の初期であり、既に燃料は噴射されているため、この吸入空気量を用いた空燃比制御は、次のサイクルでしか行えない。このことは、次のサイクルまでの間に、例えば運転者がスロットルを開いて加速しようとしたにもかかわらず、それ以前の目標空燃比で空燃比制御を行ったために、加速に見合うトルクや出力を得ることができず、十分な加速感が得られないという違和感となる。このような問題を解決するためには、スロットルの状態を検出するスロットルバルブセンサやスロットルポジションセンサを用いて運転者の加速の意思を検出すればよいが、特に二輪車の場合には、これらのセンサが大型であったり高価であったりするために採用できず、問題未解決というのが現状である。
そこで、エンジンの吸気管内の吸気圧力を検出し、この検出された前回の同じ行程の同じクランクシャフト位相のときの吸気圧力、つまり1サイクル前の吸気圧力であり、4サイクルエンジンではクランクシャフト2回転前の吸気圧力と現在の吸気圧力とを比較し、その差分値が所定値以上であるときに加速状態であるとして、その加速状態に見合った燃料噴射量を設定することが考えられる。具体的には、前記吸気圧力から加速状態が検出されたら、即座に燃料を噴射するなどする。更に、エンジンの運転状態も考慮して加速時燃料噴射量を設定することも考えられる。これは、特に吸気行程或いはその前の排気行程の吸気圧力がスロットルバルブの開度に応じたものであることから導出されたものであるが、しかしながらエンジンの運転状態によっては、吸気圧力から加速状態を検出しにくいことがあることが判明した。
また、前述したクランクシャフトの位相状態の検出には、クランクシャフト自体或いはクランクシャフトと同期回転する部材の外周に歯を形成し、その歯の接近を磁気センサ等によって検出してパルス信号を送出し、このパルス信号をクランクパルスとして検出する必要がある。このようにして検出されたクランクパルスにナンバリングするなどしてクランクシャフトの位相状態を検出するのであるが、このナンバリング等のために、前記歯を不等間隔に設けることが多い。つまり、検出されるクランクパルスに特徴を設けて目印にするのである。そして、この特徴付けされたクランクパルスからクランクシャフトの位相を検出し、クランクシャフトの2回転中の同じ位相の吸気圧力を比較して行程を検出し、この行程とクランクシャフトの位相とに応じて燃料の噴射タイミングや点火タイミングを制御する。
しかしながら、例えばエンジンの始動時には、最低、クランクシャフトが2回転以上しないと行程を検出することができない。特に小排気量、単気筒の二輪車両などでは、エンジンの始動初期は、クランクシャフトの回転状態が安定せず、前記クランクパルスの状態も安定しないために行程の検出が困難なものとなり易い。前述した加速状態の検出には、1サイクル前の吸気圧力が必要であり、更にその吸気圧力が吸気行程か、或いはその前の排気行程のものである必要がある。従って、前述のように行程が検出されてから吸気圧力を記憶し始め、その記憶された吸気圧力のみを用いて前記加速状態を検出するとすると、行程検出以前の吸気圧力を利用できず、その分だけ、加速状態の検出が遅くなるという問題がある。
本発明は前記諸問題を解決すべく開発されたものであり、吸気圧力から加速状態を検出しにくいときに加速状態の検出を禁止するエンジン制御装置並びにエンジンの始動時などに、より一層、加速状態の検出を早めることが可能なエンジン制御装置を提供する。
発明の開示
上記諸問題を解決するため、本発明のうち請求項1に係るエンジン制御装置は、4サイクルエンジンのクランクシャフトの位相を検出する位相検出手段と、前記エンジンの吸気通路内の吸気圧力を検出する吸気圧力検出手段と、この吸気圧力検出手段で検出された前回の同じ行程の同じクランクシャフト位相のときの吸気圧力と現在の吸気圧力との差分値が所定値以上であるときに加速状態であると検出する加速状態検出手段と、この加速状態検出手段で加速状態が検出されたときに燃料噴射装置から噴射する加速時燃料噴射量を設定する加速時燃料噴射量設定手段と、エンジンの運転状態を検出するエンジン運転状態検出手段と、前記エンジン運転状態検出手段で検出されたエンジンの運転状態に応じて前記加速状態検出手段による加速状態の検出を禁止する加速状態検出禁止手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項2に係るエンジン制御装置は、前記請求項1の発明において、前記エンジン運転状態検出手段としてエンジンの負荷を検出するエンジン負荷検出手段を備え、前記加速状態検出禁止手段は、前記エンジン負荷検出手段で検出されたエンジン負荷が大きいときに前記加速状態の検出を禁止することを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項3に係るエンジン制御装置は、前記請求項1又は2の発明において、前記エンジン運転状態検出手段としてエンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、前記加速状態検出禁止手段は、前記エンジン回転数検出手段で検出されたエンジン回転数の変動が大きいときに前記加速状態の検出を禁止することを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項4に係るエンジン制御装置は、クランクシャフトの位相を検出するクランクシャフト位相検出手段と、エンジンの吸気通路内の吸気圧力を検出する吸気圧力検出手段と、前記クランクシャフト位相検出手段で検出されたクランクシャフトの位相及び前記吸気圧力検出手段で検出された吸気圧力に基づいてエンジンの行程を検出する行程検出手段と、前記行程検出手段で検出されたエンジンの行程に基づいてエンジンの運転状態を制御するエンジン制御手段と、前記吸気圧力検出手段で検出された吸気圧力を、前記クランクシャフト位相検出手段で検出されたクランクシャフトの位相に対応した記憶領域に記憶する吸気圧力記憶手段とを備え、前記吸気圧力記憶手段は、前記行程検出手段によってエンジンの行程が検出されるまでの間、前記吸気圧力検出手段で検出された吸気圧力を、前記クランクシャフト位相検出手段で検出されたクランクシャフトの位相に対応した仮の記憶領域に記憶すると共に、前記行程検出手段によってエンジンの行程が検出されてからは、前記吸気圧力検出手段で検出された吸気圧力を、前記クランクシャフト位相検出手段で検出されたクランクシャフトの位相に対応した正規の記憶領域に記憶し、前記行程検出手段によってエンジンの行程が検出されたとき、前記クランクシャフトの位相に対応した仮の記憶領域と正規の記憶領域とが合致しないときには、当該仮の記憶領域に記憶されている吸気圧力を当該正規の記憶領域に移管することを特徴とするものである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、例えばモータサイクル用のエンジン及びその制御装置の一例を示す概略構成である。このエンジン1は、比較的小排気量の単気筒4サイクルエンジンであり、シリンダボディ2、クランクシャフト3、ピストン4、燃焼室5、吸気管(吸気通路)6、吸気バルブ7、排気管8、排気バルブ9、点火プラグ10、点火コイル11を備えている。また、吸気管6内には、アクセル開度に応じて開閉されるスロットルバルブ12が設けられ、このスロットルバルブ12の下流側の吸気管6に、燃料噴射装置としてのインジェクタ13が設けられている。このインジェクタ13は、燃料タンク19内に配設されているフィルタ18、燃料ポンプ17、圧力制御バルブ16に接続されている。
このエンジン1の運転状態は、エンジンコントロールユニット15によって制御される。そして、このエンジンコントロールユニット15の制御入力、つまりエンジン1の運転状態を検出する手段として、クランクシャフト3の回転角度、つまり位相を検出するためのクランク角度センサ20、シリンダボディ2の温度又は冷却水温度、即ちエンジン本体の温度を検出する冷却水温度センサ21、排気管8内の空燃比を検出する排気空燃比センサ22、吸気管6内の吸気圧力を検出するための吸気圧力センサ24、吸気管6内の温度、即ち吸気温度を検出する吸気温度センサ25が設けられている。そして、前記エンジンコントロールユニット15は、これらのセンサの検出信号を入力し、前記燃料ポンプ17、圧力制御バルブ16、インジェクタ13、点火コイル11に制御信号を出力する。
ここで、前記クランク角度センサ20から出力されるクランク角度信号の原理について説明する。本実施形態では、図2aに示すように、クランクシャフト3の外周に、略等間隔で複数の歯23を突設し、その接近を磁気センサ等のクランク角度センサ20で検出して、適宜電気的処理を施してパルス信号を送出する。各歯23間の周方向へのピッチは、クランクシャフト3の位相(回転角度)にして30°であり、各歯23の周方向への幅は、クランクシャフト3の位相(回転角度)にして10°としている。但し、一箇所だけ、このピッチに従っておらず、その他の歯23のピッチに対して二倍のピッチになっている箇所がある。それは、図2aに二点鎖線で示すように、本来、歯のある部分に歯がない、特殊な設定になっており、この部分が不等間隔に相当する。以下、この部分を歯抜け部とも記す。
従って、クランクシャフト3が等速回転しているときの各歯23のパルス信号列は図2bのように表れる。そして、図2aは圧縮上死点時の状態を示している(排気上死点も形態としては同じである)が、この圧縮上死点時の直前のパルス信号を図示“0”とし、その次のパルス信号に図示“1”、次のパルス信号に図示“2”、といった順で図示“4”までナンバリング(番号付け)する。この図示“4”のパルス信号に相当する歯23の次は歯抜け部なので、それを、あたかも歯が存在すると考えて1歯余分にカウントし、次の歯23のパルス信号には図示“6”とナンバリングする。これを繰り返してゆくと、今度は図示“16”のパルス信号の次に歯抜け部が接近するので、前述と同様に1歯余分にカウントし、次の歯23のパルス信号には図示“18”とナンバリングする。クランクシャフト3が二回転すると、4つの行程のサイクルが全て完了するので、図示“23”までナンバリングが済んだら、次の歯23のパルス信号には再び図示“0”とナンバリングする。原則的に、この図示“0”とナンバリングされた歯23のパルス信号の直後が圧縮上死点になっているはずである。このように、検出されたパルス信号別、又はその単体のパルス信号をクランクパルスと定義する。そして、このクランクパルスに基づいて、後述のようにして行程検出を行うと、クランクタイミングを検出することができる。なお、前記歯23は、クランクシャフト3と同期回転する部材の外周に設けても、全く同じである。
一方、前記エンジンコントロールユニット15は、図示されないマイクロコンピュータなどによって構成されている。図3は、このエンジンコントロールユニット15内のマイクロコンピュータで行われるエンジン制御演算処理の実施形態を示すブロック図である。この演算処理では、前記クランク角度信号からエンジン回転数を算出するエンジン回転数算出部26と、同じくクランク角度信号及び前記吸気圧力信号からクランクタイミング情報、即ち行程状態を検出するクランクタイミング検出部27と、前記エンジン回転数算出部26で算出されたエンジン回転数を読込み、前記クランクタイミング検出部27に対して行程検出許可情報を出力すると共に、当該クランクタイミング検出部27による行程検出情報を取込んで出力する行程検出許可部39と、この行程検出許可部39から出力される行程検出情報を読込んで前記吸気圧力信号の吸気圧力を記憶する吸気圧力記憶部37と、前記クランクタイミング検出部27で検出されたクランクタイミング情報を読込み、前記吸気温度信号及び前記吸気管圧信号から吸入空気量を算出する吸入空気量算出部28と、前記エンジン回転数算出部26で算出されたエンジン回転数及び前記吸入空気量算出部28で算出された吸入空気量に基づいて目標空燃比を設定したり、加速状態を検出したりすることにより、、燃料噴射量と燃料噴射時期を算出設定する燃料噴射量設定部29と、前記クランクタイミング検出部27で検出されたクランクタイミング情報を読込み、前記燃料噴射量設定部29で設定された燃料噴射量及び燃料噴射時期に応じた噴射パルスを前記インジェクタ13に向けて出力する噴射パルス出力部30と、前記クランクタイミング検出部27で検出されたクランクタイミング情報を読込み、前記エンジン回転数算出部26で算出されたエンジン回転数及び前記燃料噴射量設定部29で設定された燃料噴射量に基づいて点火時期を設定する点火時期設定部31と、前記クランクタイミング検出部27で検出されたクランクタイミング情報を読込み、前記点火時期設定部31で設定された点火時期に応じた点火パルスを前記点火コイル11に向けて出力する点火パルス出力部32とを備えて構成される。
前記エンジン回転数算出部26は、前記クランク角度信号の時間変化率から、エンジンの出力軸であるクランクシャフトの回転速度をエンジン回転数として算出する。具体的には、前記隣合う歯23間の位相を、対応するクランクパルス検出所要時間で除したエンジン回転数の瞬間値と、その移動平均値からなるエンジン回転数の平均値とを算出する。
前記クランクタイミング検出部27は、前述した特開平10−227252号公報に記載される行程判別装置と同様の構成を有し、これにより例えば図4に示すように各気筒毎の行程状態を検出し、それをクランクタイミング情報として出力する。即ち、4サイクルエンジンにおいて、クランクシャフトとカムシャフトとは所定の位相差で常時回転し続けているから、例えば図4に示すようにクランクパルスが読込まれているとき、前述した歯抜け部から四番目の図示“9”又は“21”のクランクパルスは排気行程か又は圧縮行程の何れかである。周知のように、排気行程では排気バルブが閉じ、吸気バルブが閉じているので吸気圧力が高く、圧縮行程の初期は、未だ吸気バルブが開いているために吸気圧力が低く、若しくは吸気バルブが閉じていても、先行する吸気行程で吸気圧力が低くなっている。従って、吸気圧力が低いときの図示“21”のクランクパルスは圧縮行程にあることを示しており、図示“0”のクランクパルスが得られた直後が圧縮上死点になる。このようにして、何れかの行程状態が検出できたら、この行程の間を、クランクシャフトの回転速度で補間すれば、現在の行程状態を更に細かく検出することができる。
前記行程検出許可部39は、図5に示す演算処理に従って、前記クランクタイミング検出部27に対する行程検出許可情報を出力する。前述のように、前記クランクパルスから行程を検出するには、最低、クランクシャフト二回転を要する。この間、前記歯抜け部を含むクランクパルスが安定していることが必要である。しかしながら、本実施形態のような比較的小排気量、単気筒のエンジンでは、始動時の、所謂クランキング時には、エンジンの回転状態が安定しない。そこで、図5の演算処理によってエンジンの回転状態の判定を行い、行程検出を許可する。
この図5の演算処理は、図3の演算処理と同等のサンプリング時間ΔT毎にタイマ割込処理によって実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶され、また演算処理に必要な情報やプログラムは随時記憶装置から読出される。
この演算処理では、まずステップS11で、前記エンジン回転数算出部26で算出されたエンジン回転数の平均値を読込む。
次にステップS12に移行して、前記ステップS11で読込んだエンジン回転数の平均値が、初爆時相当の回転数以上の予め設定された行程検出許可所定回転数以上であるか否かを判定し、当該エンジン回転数の平均値が行程検出許可所定回転数以上である場合にはステップS13に移行し、そうでない場合にはステップS14に移行する。
前記ステップS13では、行程検出を許可する旨の情報を出力してからメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS14では、行程検出を許可しない旨の情報を出力してからメインプログラムに復帰する。
この演算処理によれば、エンジン回転数の平均値が、少なくとも初爆時相当の回転数以上の行程検出許可所定回転数以上となってから行程検出が許可されるので、クランクパルスが安定し、正確な行程検出が可能となる。
前記吸気圧力記憶部37は、図6に示す演算処理に従って、例えば前記図4に示すように、各クランクパルスの符号“0,1,2,…”に対応するアドレス(記憶領域)“P,P,P,…”に、そのとき検出された吸気圧力を記憶する。この図6の演算処理は、図3の演算処理と同等のサンプリング時間ΔT毎にタイマ割込処理によって実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶され、また演算処理に必要な情報やプログラムは随時記憶装置から読出される。また、前記アドレスは、行程1サイクル分、即ちクランクシャフト2回転分のみであり、それ以前の吸気圧力は削除される。
この演算処理では、まずステップS21で、前記行程検出許可部39から出力されている行程検出情報を読込む。
次にステップS22に移行して、前記クランクタイミング検出部27による行程検出が未完了であるか否かを判定し、行程検出未完了である場合にはステップS23に移行し、そうでない場合にはステップS24に移行する。
前記ステップS23では、前記クランクパルスのうち、歯抜け部に対応するクランクパルスを検出済であるか否かを判定し、歯抜け部を検出済である場合にはステップS25に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
前記ステップS25では、行程検出未完了時の仮のアドレスに吸気圧力を記憶してからメインプログラムに復帰する。
一方、前記ステップS24では、前記仮のアドレスと、検出された行程に対応する正規のアドレスとが合致しないか否かを判定し、仮のアドレスと行程に応じた正規のアドレスとが合致しない場合にはステップS26に移行し、そうでない場合にはステップS27に移行する。
前記ステップS27では、検出された行程に対応する正規のアドレスに吸気圧力を記憶してからメインプログラムに復帰する。
これに対し、前記ステップS26では、前記仮のアドレスに記憶された吸気圧力を行程に対応する正規のアドレスに移管してからメインプログラムに復帰する。
この演算処理によれば、例えば図7に示すように、行程検出までの間、検出された吸気圧力を仮のアドレスに記憶するが、行程検出時、仮のアドレスと行程に応じた正規のアドレスとが合致しないときには、当該仮のアドレスに記憶されている吸気圧力を正規の吸気圧力に移管し、その後は、正規のアドレスに吸気圧力を記憶する。従って、行程が検出されたときには、その前のサイクルの吸気圧力と現在の吸気圧力とを即座に比較することが可能となる。
前記吸入空気量算出部28は、図8に示すように、前記吸気圧力信号及びクランクタイミング情報から吸気圧力を検出する吸気圧力検出部281と、吸気圧力から吸入空気の質量流量を検出するためのマップを記憶している質量流量マップ記憶部282と、この質量流量マップを用いて検出された吸気圧力に応じた質量流量を算出する質量流量算出部283と、前記吸気温度信号から吸気温度を検出する吸気温度検出部284と、前記質量流量算出部283で算出された吸入空気の質量流量と前記吸気温度検出部284で検出された吸気温度とから吸入空気の質量流量を補正する質量流量補正部285とを備えて構成されている。つまり、前記質量流量マップは、例えば吸気温度20℃のときの質量流量で作成されているため、実際の吸気温度(絶対温度比)でこれを補正して吸入空気量を算出する。
本実施形態では、圧縮行程における下死点から吸気バルブ閉じタイミング間の吸気圧力値を用いて吸入空気量を算出する。即ち、吸気バルブ解放時は吸気圧力と気筒内圧力とがほぼ同等となるため、吸気圧力と気筒内容積及び吸気温度が分かれば気筒内空気質量を求めることができる。しかしながら、吸気バルブは圧縮行程開始後もしばらく開いているため、この間に気筒内と吸気管との間で空気が出入りして、下死点以前の吸気圧力から求めた吸入空気量は、実際に気筒内に吸入された空気量と異なる可能性がある。そのため、同じ吸気バルブ解放時でも、気筒内と吸気管との間で空気の出入りがない圧縮行程の吸気圧力を用いて吸入空気量を算出する。なお、更に厳密を期すために、既燃ガス分圧の影響を考慮して、それと相関の高いエンジン回転数を用いて、実験で求めたエンジン回転数に応じた補正を施してもよい。
また、独立吸気系である本実施形態では、吸入空気量算出のための質量流量マップは、図9に示すように、吸気圧力と比較的リニアな関係のものを用いている。これは、求める空気質量がボイルシャルルの法則(PV=nRT)に基づいているためである。これに対して、吸気管が全ての気筒で連結されている場合には、他の気筒の圧力の影響により、吸気圧力≒気筒内圧力という前提が成り立たないため、図に破線で示すようなマップを用いなければならない。
前記燃料噴射量設定部29は、図3に示すように、前記エンジン回転数算出部26で算出されたエンジン回転数26及び前記吸気圧力信号に基づいて定常時目標空燃比を算出する定常時目標空燃比算出部33と、この定常時目標空燃比算出部33で算出された定常時目標空燃比及び前記吸入空気量算出部28で算出された吸入空気量に基づいて定常時燃料噴射量及び燃料噴射時期を算出する定常時燃料噴射量算出部34と、この定常時燃料噴射量算出部34で定常時燃料噴射量及び燃料噴射時期を算出するのに用いられる燃料挙動モデル35と、前記クランク角度信号及び吸気圧力信号及びクランクタイミング検出部27で検出されたクランクタイミング情報に基づいて加速状態を検出する加速状態検出手段41と、この加速状態検出手段41で検出された加速状態に応じて、前記エンジン回転数算出部26で算出されたエンジン回転数に応じた加速時燃料噴射量及び燃料噴射時期を算出する加速時燃料噴射量算出部42とを備えている。前記燃料挙動モデル35は、実質的に、前記定常時燃料噴射量算出部34と一体のものである。即ち、燃料挙動モデル35がなければ、吸気管内噴射を行う本実施形態では、正確な燃料噴射量や燃料噴射時期の算出設定ができないのである。なお、燃料挙動モデル35は、前記吸気温度信号及びエンジン回転数及び冷却水温度信号を必要とする。
前記定常時燃料噴射量算出部34と燃料挙動モデル35とは、例えば図10のブロック図のように構成されている。ここでは、前記インジェクタ13から吸気管6内に噴射される燃料噴射量をMF−INJ、そのうち吸気管6壁に付着する燃料付着率をXとすると、前記燃料噴射量MF−INJのうち、気筒内に直接噴射される直接流入量は((1−X)×MF−INJ)となり、吸気管壁に付着する付着量は(X×MF−INJ)となる。この付着した燃料のうちの幾らかは吸気管壁に沿って気筒内に流れ込む。その残量を燃料残留量MF−BUFとすると、この燃料残留量MF−BUFのうち、吸気流れによって持ち去られる持ち去り率をτとすると、持ち去られて気筒内に流入量は(τ×MF−BUF)となる。
そこで、この定常時燃料噴射量算出部34では、まず前記冷却水温度Tから冷却水温補正係数テーブルを用いて冷却水温補正係数Kを算出する。一方、前記吸入空気量MA−MANに対し、例えばスロットル開度が零であるときに燃料をカットする燃料カットルーチンを行い、次に吸入空気温度Tを用いて温度補正された空気流入量Mを算出し、これに前記目標空燃比AFの逆比を乗じ、更に前記冷却水温補正係数Kを乗じて要求燃料流入量Mを算出する。これに対して、前記エンジン回転数N及び吸気管内圧力PA−MANから燃料付着率マップを用いて前記燃料付着率Xを求めると共に、同じくエンジン回転数N及び吸気管内圧力PA−MANから持ち去り率マップを用いて前記持ち去り率τを算出する。そして、前回の演算時に求めた燃料残留量MF−BUFに前記持ち去り率τを乗じて燃料持ち去り量MF−TAを算出し、これを前記要求燃料流入量Mから減じて前記燃料直接流入量MF−DIRを算出する。前述のように、この燃料直接流入量MF−DIRは、前記燃料噴射量MF−INJの(1−X)倍であるから、ここでは(1−X)で除して定常時燃料噴射量MF−INJを算出する。また、前回までに吸気管に残留した燃料残留量MF−BUFのうち、((1−τ)×MF−BUF)が今回も残留するため、これに前記燃料付着量(X×MF−INJ)を和して、今回の燃料残留量MF−BUFとする。
なお、前記吸入空気量算出部28で算出される吸入空気量が、これから爆発(膨張)行程に入る吸気行程の一つ前のサイクルの吸気行程の終盤又はそれに続く圧縮行程の初期で検出されたものであるため、この定常時燃料噴射量算出部34で算出設定される定常時燃料噴射量及び燃料噴射時期も、その吸入空気量に応じた、一つ前のサイクルの結果である。
また、前記加速状態検出部41は、加速状態閾値テーブルを有している。これは、後述するように、前記吸気圧力信号のうち、現在と同じ行程で且つ同じクランク角度での吸気圧力と現在の吸気圧力との差分値を求め、その値を所定の値と比較して加速状態であることを検出するための閾値であり、具体的には各クランク角度毎に異なる。従って、加速状態の検出には、前記吸気圧力の前回値との差分値を、各クランク角度で異なる所定値と比較して行う。
この加速状態検出部41と前記加速時燃料噴射量算出部42とは、実質的に図11の演算処理で一括に行われる。この演算処理は、前記クランクパルスが入力される毎に実行される。なお、この演算処理では、特に通信のためのステップを設けていないが、演算処理で得られた情報は随時記憶装置に記憶され、また演算処理に必要な情報は随時記憶装置から読込まれる。
この演算処理では、まずステップS31で前記吸気圧力信号から吸気圧力PA−MANを読込む。
次にステップS32に移行して、前記クランク角度信号からクランク角度ACSを読込む。
次にステップS33に移行して、前記エンジン回転数算出部26からのエンジン回転数Nを読込む。
次にステップS34に移行して、クランクシャフト2回転前、即ち行程1サイクル前のエンジン回転数NE0を読込む。
次にステップS35に移行して、前記ステップS33で読込んだ現在のエンジン回転数Nから前記クランクシャフト2回転前のエンジン回転数NE0を減じた値の絶対値からエンジン回転数差ΔNを算出する。
次にステップS36に移行して、前記ステップS35で算出されたエンジン回転数差ΔN及び前記ステップS31で読込んだ吸気圧力PA−MANから、図12の制御マップに従って、加速状態検出の可否を検出する。この図12の制御マップは、吸気圧力PA−MAN、即ちエンジン負荷を横軸にとり、エンジン回転数差ΔN、即ちエンジン回転数変動を縦軸にとり、下に凸で、且つ右下がりの曲線で領域を区分し、吸気圧力PA−MANが大きいか、若しくはエンジン回転数差ΔNが大きい領域を加速状態検出禁止領域とし、吸気圧力PA−MANが小さいか、若しくはエンジン回転数差ΔNが小さい領域を加速状態検出許可領域としている。この制御マップの詳細については後段に詳述する。
次にステップS37に移行して、前記ステップS36で検出した加速状態検出可否の結果が加速状態検出を許可するものであるか否かを判定し、加速状態検出を許可する場合にはステップS38に移行し、そうでない場合にはステップS39に移行する。
前記ステップS38では、前記クランクタイミング検出部27から出力されているクランクタイミング情報から行程状態を検出してからステップS40に移行する。
前記ステップS40では、現在の行程が排気行程か又は吸気行程か否かを判定し、現在の行程が排気行程か又は吸気行程である場合にはステップS41に移行し、そうでない場合にはステップS42に移行する。
前記ステップS41では、加速時燃料噴射禁止カウンタnが、加速時燃料噴射を許可する所定値n以上であるか否かを判定し、当該加速時燃料噴射禁止カウンタnが所定値n以上である場合にはステップS43に移行し、そうでない場合にはステップS44に移行する。
前記ステップS43では、クランクシャフト2回転前、つまり前回の同じ行程における同じクランク角度ACS5の吸気圧力(以下、吸気圧力前回値とも記す)PA−MAN−Lを読込んでからステップS45に移行する。
前記ステップS45では、前記ステップS31で読込んだ現在の吸気圧力PA−MANから前記吸気圧力前回値PA−MAN−Lを減じて吸気圧力差ΔPA−MANを算出してからステップS46に移行する。
前記ステップS46では、前記加速状態閾値テーブルから同クランク角度ACSの加速状態吸気圧力差閾値ΔPA−MAN0を読込んでからステップS47に移行する。
前記ステップS47では、前記加速時燃料噴射禁止カウンタnをクリアしてからステップS48に移行する。
前記ステップS48では、前記ステップS45で算出した吸気圧力差ΔPA−MANが、前記ステップS46で読込んだ同クランク角度ACSの加速状態吸気圧力差閾値ΔPA−MAN0以上であるか否かを判定し、当該吸気圧力差ΔPA−MANが加速状態吸気圧力差閾値ΔPA−MAN0以上である場合にはステップS49に移行し、そうでない場合には前記ステップS42に移行する。
一方、前記ステップS44では、前記加速時燃料噴射禁止カウンタnをインクリメントしてから前記ステップS42に移行する。
また、前記ステップS39では、加速状態の検出を禁止してから前記ステップS42に移行する。
前記ステップS49では、前記ステップS45で算出した吸気圧力差ΔPA−MAN及びステップS33で読込んだエンジン回転数Nに応じた加速時燃料噴射量MF−ACCを三次元マップから算出してからステップS50に移行する。
また、前記ステップS42では、前記加速時燃料噴射量MF−ACCを“0”に設定してから前記ステップS50に移行する。
前記ステップS50では、前記ステップS49又はステップS42で設定された加速時燃料噴射量MF−ACCを出力してからメインプログラムに復帰する。
なお、この実施形態では加速時燃料噴射時期を、前記加速状態検出部41で加速状態が検出されたとき、つまり前記図11の演算処理のステップS48で、吸気圧力差ΔPA−MANが加速状態吸気圧力差閾値ΔPA−MAN0以上であると判定されたら、即座に燃料噴射する、換言すれば加速状態であると判定されたときに加速時燃料を噴射するものとする。
また、前記点火時期設定部31は、前記エンジン回転数算出部26で算出されたエンジン回転数及び目標空燃比算出部33で算出された目標空燃比に基づいて基本点火時期を算出する基本点火時期算出部36と、前記加速時燃料噴射量算出部42で算出された加速時燃料噴射量に基づいて前記基本点火時期算出部36で算出された基本点火時期を補正する点火時期補正部38とを備えて構成される。
前記基本点火時期算出部36は、現在のエンジン回転数と、そのときの目標空燃比で、最も発生トルクが大きくなる点火時期をマップ検索などにより求め、基本点火時期として算出する。つまり、この基本点火時期算出部36で算出される基本点火時期は、前記定常時燃料噴射量算出部34と同様に、一つ前のサイクルの吸気行程の結果に基づいている。また、前記点火時期補正部38では、前記加速時燃料噴射量算出部42で算出された加速時燃料噴射量に応じ、この加速時燃料噴射量が前記定常時燃料噴射量に加算されたときの気筒内空燃比を求め、その気筒内空燃比が前記定常時目標空燃比算出部33で設定された目標空燃比と大きく異なるときに、当該気筒内空燃比、エンジン回転数、吸気圧力を用いて新たな点火時期を設定することで点火時期を補正するものである。
次に、前記図11の演算処理の作用のうち、前記加速状態の検出が禁止されていないときの作用を図13のタイミングチャートに従って説明する。このタイミングチャートでは、時刻t06までスロットル一定であり、その時刻t06から時刻t15まで比較的短い時間にスロットルがリニアに開かれ、その後、再びスロットル一定となった。この実施形態では、排気上死点より少し前から圧縮下死点より少し後まで、吸気バルブが解放されるように設定されている。図中に示す菱形のプロットを伴う曲線が吸気圧力であり、図の下端部に示されるパルス上の波形が燃料噴射量である。前述したように、吸気圧力が急速に減少する行程が吸気行程であり、それに続いて圧縮行程、膨張(爆発)行程、排気行程の順でサイクルが繰り返される。
この吸気圧力曲線の菱形のプロットは、前記30°毎のクランクパルスを示しており、そのうちの○で囲んだクランク角度位置(240°)で、エンジン回転数に応じた目標空燃比を設定すると共に、そのときに検出した吸気圧力を用いて前記定常時燃料噴射量及び燃料噴射時期を設定する。このタイミングチャートでは、時刻t02で設定した定常時燃料噴射量の燃料を時刻t03で噴射、以下同様に、時刻t05で設定し、時刻t07で噴射、時刻t09で設定し、時刻t10で噴射、時刻t11で設定し、時刻t12で噴射、時刻t13で設定し、時刻t14で噴射、時刻t17で設定し、時刻t18で噴射している。このうち、例えば時刻t09で設定され且つ時刻t10で噴射される定常時燃料噴射量は、それ以前の定常時燃料噴射量に比して、既に吸気圧力が高く、その結果、大きな吸入空気量が算出されているために、多く設定されているが、定常時燃料噴射量を設定するのは凡そ圧縮行程、定常時燃料噴射時期は排気行程であるため、定常時燃料噴射量には、そのときの運転者の加速意思がリアルタイムに反映されているわけではない。即ち、前記時刻t06でスロットルが開け始められているが、その後の時刻t07で噴射される定常時燃料噴射量は、時刻t06より早い前記時刻t05で設定されているため、加速意志に反して少量しか噴射されていない。
一方、本実施形態では、前記図11の演算処理によって、前記排気行程から吸気行程、図13に示す白抜きの菱形のクランク角度で、前のサイクルにおける同クランク角度の吸気圧力PA−MANを比較し、その差分値を吸気圧力差ΔPA−MANとして算出し、それを閾値ΔPA−MAN0と比較する。例えば、スロットル開度が一定である時刻t01と時刻t04、或いは時刻t16と時刻t19におけるクランク角度300°の吸気圧力PA−MAN(300deg)同士を比較すると、夫々殆ど同じで、前回値との差分値、つまり吸気圧力差ΔPA−MANは小さい。ところが、スロットル開度が大きくなる時刻t08のクランク角度300°の吸気圧力PA−MAN(300deg)は、その前のサイクル、つまり未だスロットル開度が小さいときの前記時刻t04のクランク角度300°の吸気圧力PA−MAN(300deg)に対して、大きくなっている。従って、この時刻t08のクランク角度300°の吸気圧力PA−MAN(300deg)から前記時刻t04のクランク角度300°の吸気圧力PA−MAN(300deg)を減じた吸気圧力差ΔPA−MAN(300deg)を閾値ΔPA−MAN0(300deg)と比較し、当該吸気圧力差ΔPA−MAN(300deg)が閾値ΔPA−MAN0(300deg)より大きければ、加速状態にあると検出できる。
ちなみに、この吸気圧力差ΔPA−MANによる加速状態検出は、吸気行程の方が顕著である。例えば、吸気行程におけるクランク角度120°の吸気圧力差ΔPA−MAN(120deg)は明瞭に表れやすい。しかしながら、エンジンの特性によっては、例えば図13に二点鎖線で示すように、吸気圧力曲線が急峻な、所謂ピーキーな特性を示し、検出されるクランク角度と吸気圧力とにずれが生じ、その結果、算出する吸気圧力差にずれが生じる恐れがある。そのため、吸気圧力曲線が比較的緩やかな排気行程まで加速状態の検出範囲を伸ばし、両方の行程で吸気圧力差による加速状態検出を行う。勿論、エンジンの特性によっては、何れか一方の行程でのみ、加速状態検出を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態のような4サイクルエンジンでは、排気行程も吸気行程も、クランクシャフト2回転に一度しか行われない。従って、単に前記クランク角度だけ検出しても、カムセンサを備えていない本実施形態のような二輪車用エンジンでは、それらの行程であることが分からない。そこで、前記クランクタイミング検出部27で検出されたクランクタイミング情報に基づく行程状態を読込み、それらの行程であることを判定してから、前記吸気圧力差ΔPA−MANによる加速状態検出を行う。これにより、より正確な加速状態検出が可能となる。
また、前述のクランク角度が300°の吸気圧力差ΔPA−MAN(300deg)と、クランク角度が120°の吸気圧力差ΔPA−MAN(120deg)とでははっきりしないが、例えば図13に示すクランク角度が360°の吸気圧力差ΔPA−MAN(360deg)と比較すれば明瞭なように、同等のスロットル開状態でも、各クランク角度で前回値との差分値である吸気圧力差ΔPA−MANは異なる。従って、前記加速状態吸気圧力差閾値ΔPA−MAN0は、各クランク角度ACS毎に変更しなければならない。そこで、本実施形態では、加速状態を検出するために、各クランク角度ACS毎に加速状態吸気圧力差閾値ΔPA−MAN0をテーブル化して記憶しておき、それを各クランク角度ACS毎に読込んで、前記吸気圧力差ΔPA−MANとの比較を行う。これにより、より正確な加速状態の検出が可能となる。
そして、本実施形態では、加速状態が検出された時刻t08で、エンジン回転数N及び前記吸気圧力差ΔPA−MANに応じた加速時燃料噴射量MF−ACCを、即座に噴射している。加速時燃料噴射量MF−ACCをエンジン回転数Nに応じて設定するのは極めて一般的であり、通常は、エンジン回転数が大きいほど燃料噴射量を小さく設定する。また、吸気圧力差ΔPA−MANは、スロットル開度の変化量と同等であることから、吸気圧力差が大きいほど燃料噴射量を大きく設定する。実質的に、これだけの燃料噴射量の燃料を噴射しても、既に吸気圧力は高く、次の吸気行程では、より多くの吸入空気量が吸入されるはずであるから、気筒内空燃比が小さくなりすぎて、ノッキングを起こすようなことはない。そして、本実施形態では、加速状態検出時に即座に加速時燃料を噴射するようにしているため、これから爆発行程に移行する気筒内空燃比を加速状態に適した空燃比に制御することができると共に、加速時燃料噴射量をエンジン回転数及び吸気圧力差に応じて設定することで、運転者の意図した加速感を得ることができる。
また、本実施形態では、加速状態を検出し、且つ加速時燃料噴射量が燃料噴射装置から噴射された後、前記加速時燃料噴射禁止カウンタnが、加速時燃料噴射を許可する所定値n以上となるまでは、加速状態が検出されても加速時燃料噴射を行わない構成としたため、加速時燃料噴射が繰り返されて、気筒内空燃比がオーバリッチな状態になるのを抑制防止することができる。
また、クランクシャフトの位相から行程状態を検出することにより、高価で大がかりなカムセンサをなくすことができる。このようにカムセンサを用いない本実施形態では、クランクシャフトの位相や行程検出が重要である。しかしながら、クランクパルスと吸気圧力とだけから行程検出を行う本実施形態では、最低でも、クランクシャフトが二回転しないと行程を検出することができない。ところが、エンジンが停止されるのは、どの行程か、分からない。つまり、どの行程からクランキングが開始されるかは、分からないのである。そこで、本実施形態では、クランキング開始から行程が検出されるまでの間、クランクシャフト1回転毎に所定クランク角度で燃料噴射すると共に同じくクランクシャフト1回転毎に圧縮上死点近傍で点火を行う。
図14は、前述のようなエンジン始動時の燃料噴射及び点火時期制御によって初爆を得、その後、エンジンが回転始動したときのエンジン(クランクシャフト)回転数、燃料噴射パルス、点火パルスの経時変化を示したものである。前述のように、初爆が得られてエンジン回転数の平均値が行程検出許可所定回転数以上となるまで、点火パルスはクランクシャフト1回転毎に前記図3の図示“0”又は図示“12”(この時点でのナンバリングは正確ではない)のクランクパルス立下がり時に合わせて出力され、燃料噴射パルスはクランクシャフト1回転毎に前記図3の図示“10”又は図示“22”(この時点でのナンバリングは正確ではない)のクランクパルス立下がり時に合わせて出力されている。ちなみに、点火パルスの終了時、つまり立下がり時に点火が行われ、燃料噴射パルスの終了時、つまり立下がり時に燃料噴射が終了するように設定されている。
この燃料噴射及び点火制御によって初爆が得られたので、エンジン回転数の平均値は増加し、やがて行程検出許可所定回転数以上となった時点で行程検出が許可されるので、前述のように前回の同じクランク角度での吸気圧力を比較して行程検出を行う。行程が検出された後は、加速状態でない限り、理想的なタイミングで、1サイクルに一回だけ、目標空燃比を達成する燃料を噴射した。一方、行程検出後は、点火時期も1サイクルに一回だけ行うが、未だ、冷却水温度が所定温度に達しておらず、アイドル回転数が安定していなかったために、点火時期は圧縮上死点前、進角側10°、即ち前記図3の図示“0”のクランクパルス立上がり時に合わせて点火パルスを出力している。これにより、以後は、エンジン回転数が速やかに増加している。
このようなエンジン始動時に、本実施形態では、行程が検出されるまでの間、検出された吸気圧力を仮のアドレスに記憶し、行程が検出されたとき、その仮のアドレスが行程に対応した正規のアドレスと異なる場合には、当該仮のアドレスに記憶された吸気圧力を記憶し、その後は、正規のアドレスに吸気圧力を記憶してゆく。従って、行程が検出された直後から、その前のサイクルの記憶された吸気圧力と現在の吸気圧力とを比較することによって前述した加速状態の検出を行うことができ、その分だけ、加速状態の検出を早めることが可能となる。これは、エンジン始動後、即座に加速する小排気量二輪車両の場合、特に有効である。
一方、本実施形態では、前述のようにエンジン回転数差が大きいとき、つまりエンジンの回転数の変動が大きいときや、吸気圧力が大きいとき、つまりエンジン負荷が大きいときに、前記加速状態の検出を禁止している。図15は、スロットルバルブを急閉したときの吸気圧力を示している。前述のように、吸気バルブが開放されている期間の吸気圧力はクランクシャフトの位相に強く相関する。一方、吸気バルブが閉じてから、次に吸気バルブが開くまでの吸気圧力の変化は、吸気バルブ閉時の負圧と大気圧とスロットルバルブの開度、つまり負荷の大きさとで決まる流量係数に基づく時間の関数といえる。従って、図15でエンジン回転数が低下する以前の所定クランク角度における吸気圧力と、エンジン回転数が低下してから所定クランク角度における吸気圧力とでは、吸気バルブ閉からの経過時間が大きく異なるため、同等のクランク角度であるにもかかわらず、吸気圧力が増加している。ここでは、スロットルバルブ閉であるから、明らかに加速状態ではないのであるが、このように増加した吸気圧力の増加量が前記加速状態吸気圧力差閾値以上になると、加速状態であると誤検出する可能性がある。そこで、本実施形態では、エンジンの回転数の変動が大きいときに加速状態の検出を禁止する。
同じことは、負荷の大きさについてもいえる。図16は負荷が大きいときの吸気圧力と負荷が小さいときの吸気圧力とを示しているが、前述のように負荷が大きいほど、吸気バルブが閉じているときの吸気圧力増加の傾きが大きくなるので、エンジン回転数が変化したときの所定クランク角度における吸気圧力の増加量が大きくなる。この吸気圧力の増加量が前記加速状態吸気圧力差閾値以上になると、加速状態であると誤検出する可能性がある。そこで、本実施形態では、エンジンの負荷が大きいときにも加速状態の検出を禁止している。
なお、前記実施形態では、吸気管内噴射型エンジンについて詳述したが、本発明のエンジン制御装置は、直噴型エンジンにも同様に展開できる。
また、前記実施形態では、単気筒エンジンについて詳述したが、本発明のエンジン制御装置は、気筒数が2気筒以上の、所謂マルチシリンダ型エンジンについても同様に展開できる。
また、エンジンコントロールユニットは、マイクロコンピュータに代えて各種の演算回路で代用することも可能である。
効果
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係るエンジン制御装置によれば、前回の同じ行程の同じクランクシャフト位相のときの吸気圧力と現在の吸気圧力との差分値が所定値以上であるときに加速状態であると検出し、加速状態が検出されたときに燃料噴射装置から噴射する加速時燃料噴射量を設定すると共に、エンジンの運転状態に応じて加速状態の検出を禁止する構成としたため、例えばエンジン負荷が大きいときや、エンジン回転数の変動が大きいときのように加速状態の検出が困難なときに加速状態の検出を禁止することにより、加速状態の誤検出を回避することができる。
また、本発明のうち請求項2に係るエンジン制御装置によれば、エンジン負荷が大きいときに加速状態の検出を禁止する構成としたため、加速状態の誤検出を確実に回避することができる。
また、本発明のうち請求項3に係るエンジン制御装置によれば、エンジン回転数の変動が大きいときに加速状態の検出を禁止する構成としたため、加速状態の誤検出を確実に回避することができる。
また、本発明のうち請求項4に係るエンジン制御装置によれば、検出されたクランクシャフトの位相及び吸気圧力に基づいてエンジンの行程を検出し、この検出されたエンジンの行程に基づいてエンジンの運転状態を制御すると共に、エンジンの行程が検出されるまでの間は吸気圧力をクランクシャフトの位相に対応した仮の記憶領域に記憶し、エンジンの行程が検出されてからは吸気圧力を正規の記憶領域に記憶すると共に、エンジンの行程が検出されたときにクランクシャフトの位相に対応した仮の記憶領域と正規の記憶領域とが合致しないときには、当該仮の記憶領域に記憶されている吸気圧力を当該正規の記憶領域に移管する構成としたため、行程が検出された直後から1サイクル前の吸気圧力と現在の吸気圧力とを比較することが可能となり、これにより、より一層、加速状態の検出を早めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
図1は、モータサイクル用のエンジン及びその制御装置の概略構成図である。
図2は、図1のエンジンでクランクパルスを送出する原理の説明図である。
図3は、本発明のエンジン制御装置の一実施形態を示すブロック図である。
図4は、クランクシャフトの位相と吸気圧力から行程状態を検出する説明図である。
図5は、図3の行程検出許可部で行われる演算処理を示すフローチャートである。
図6は、図3の吸気圧力記憶部で行われる演算処理を示すフローチャートである。
図7は、図6の演算処理の作用の説明図である。
図8は、吸入空気量算出部のブロック図である。
図9は、吸気圧力から吸入空気の質量流量を求める制御マップである。
図10は、燃料噴射量算出部及び燃料挙動モデルのブロック図である。
図11は、加速状態検出及び加速時燃料噴射量算出のための演算処理を示すフローチャートである。
図12は、図11の演算処理の作用を示すタイミングチャートである。
図13は、エンジン回転数の変動が大きいときの吸気圧力の説明図である。
図14は、エンジン負荷が大きいときの吸気圧力の説明図である。

Claims (4)

  1. 4サイクルエンジンのクランクシャフトの位相を検出する位相検出手段と、前記エンジンの吸気通路内の吸気圧力を検出する吸気圧力検出手段と、この吸気圧力検出手段で検出された前回の同じ行程の同じクランクシャフト位相のときの吸気圧力と現在の吸気圧力との差分値が所定値以上であるときに加速状態であると検出する加速状態検出手段と、この加速状態検出手段で加速状態が検出されたときに燃料噴射装置から噴射する加速時燃料噴射量を設定する加速時燃料噴射量設定手段と、エンジンの運転状態を検出するエンジン運転状態検出手段と、前記エンジン運転状態検出手段で検出されたエンジンの運転状態に応じて前記加速状態検出手段による加速状態の検出を禁止する加速状態検出禁止手段とを備えたことを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記エンジン運転状態検出手段としてエンジンの負荷を検出するエンジン負荷検出手段を備え、前記加速状態検出禁止手段は、前記エンジン負荷検出手段で検出されたエンジン負荷が大きいときに前記加速状態の検出を禁止することを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記エンジン運転状態検出手段としてエンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、前記加速状態検出禁止手段は、前記エンジン回転数検出手段で検出されたエンジン回転数の変動が大きいときに前記加速状態の検出を禁止することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン制御装置。
  4. クランクシャフトの位相を検出するクランクシャフト位相検出手段と、エンジンの吸気通路内の吸気圧力を検出する吸気圧力検出手段と、前記クランクシャフト位相検出手段で検出されたクランクシャフトの位相及び前記吸気圧力検出手段で検出された吸気圧力に基づいてエンジンの行程を検出する行程検出手段と、前記行程検出手段で検出されたエンジンの行程に基づいてエンジンの運転状態を制御するエンジン制御手段と、前記吸気圧力検出手段で検出された吸気圧力を、前記クランクシャフト位相検出手段で検出されたクランクシャフトの位相に対応した記憶領域に記憶する吸気圧力記憶手段とを備え、前記吸気圧力記憶手段は、前記行程検出手段によってエンジンの行程が検出されるまでの間、前記吸気圧力検出手段で検出された吸気圧力を、前記クランクシャフト位相検出手段で検出されたクランクシャフトの位相に対応した仮の記憶領域に記憶すると共に、前記行程検出手段によってエンジンの行程が検出されてからは、前記吸気圧力検出手段で検出された吸気圧力を、前記クランクシャフト位相検出手段で検出されたクランクシャフトの位相に対応した正規の記憶領域に記憶し、前記行程検出手段によってエンジンの行程が検出されたとき、前記クランクシャフトの位相に対応した仮の記憶領域と正規の記憶領域とが合致しないときには、当該仮の記憶領域に記憶されている吸気圧力を当該正規の記憶領域に移管することを特徴とするエンジン制御装置。
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