JP2000199450A - エンジン制御装置 - Google Patents

エンジン制御装置

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JP2000199450A
JP2000199450A JP10374113A JP37411398A JP2000199450A JP 2000199450 A JP2000199450 A JP 2000199450A JP 10374113 A JP10374113 A JP 10374113A JP 37411398 A JP37411398 A JP 37411398A JP 2000199450 A JP2000199450 A JP 2000199450A
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JP10374113A
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Yoshitaka Uematsu
義貴 植松
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Denso Corp
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    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • G01M15/04Testing internal-combustion engines
    • G01M15/11Testing internal-combustion engines by detecting misfire
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/24Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means
    • F02D41/26Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means using computer, e.g. microprocessor
    • F02D41/263Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means using computer, e.g. microprocessor the program execution being modifiable by physical parameters

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの高回転時に処理内容を減らすこと
なく制御精度の低下を防止することのできるエンジン制
御装置を提供する。 【解決手段】 エンジン制御装置は、時系列の30°C
A所要時間(30°CA毎の回転所要時間)からエンジ
ンの回転変化量Δを算出してエンジンの失火の有無を判
定する、といった失火検出処理のうち、30゜CA所要
時間を取得してRAMに順次記憶する処理だけを、最高
優先度の30°CA毎回転割込ルーチンで実行し、それ
以外の処理であって、RAMから30°CA所要時間を
読み出し回転変化量Δを求めて失火の有無を判定する処
理(S200〜S280)は、一定時間毎の時間割込ル
ーチン(時間同期タスクB)でまとめて実行する。よっ
て、失火検出の処理内容を減らさずに回転割込ルーチン
を短縮でき、時間同期タスクBより高い優先度の時間割
込ルーチンが受け持つ制御処理を素早く実行できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
た内燃機関型エンジンの制御を行うエンジン制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のエンジン制御装置で
実行される制御プログラムは、エンジンの所定回転角度
毎(詳しくは、エンジンのクランク軸が所定角度回転す
る毎であり、一般には30°CA毎)に起動される回転
割込ルーチンと、予め定められた一定時間毎に夫々起動
される複数の時間割込ルーチンと、上記各割込ルーチン
が実行状態でない空き時間に実行されるベースルーチン
とから構成されている。
【0003】そして、上記各割込ルーチンの優先度(優
先順位)としては、回転割込ルーチンが最も高く、ま
た、その回転割込ルーチンよりも優先度が低い複数の各
時間割込ルーチンは、起動間隔(起動される時間間隔)
が短いものほど、優先度が高くなるように設定されてい
る。
【0004】ここで、このような割込ルーチンの優先度
について、図8を用い具体的に説明する。尚、図8にお
いて、NE同期タスクは、30°CA毎に起動される最
高優先度の回転割込ルーチンであり、時間同期タスク1
は、4ms毎に起動される時間割込ルーチンであり、時
間同期タスク2は、16ms毎に起動されると共に、上
記時間同期タスク1よりも優先度が低い時間割込ルーチ
ンである。そして、図8(A)は、エンジン回転数が2
000rpmの場合における上記各タスクの処理状況を
表し、図8(B)は、エンジン回転数が6000rpm
の場合における上記各タスクの処理状況を表している。
また、図8においては、{}内に記載されているよう
に、各タスクが実際に実行されている実行状態の期間
を、網状のハッチングが付された長方形で表しており、
各タスクがそれよりも優先度の高いタスクの実行によっ
て実行待ち状態になっている期間を、ハッチングが付さ
れていない長方形で表している。
【0005】図8(A)に示すように、時刻t1で時間
同期タスク1の実行が開始され、時刻t2で時間同期タ
スク1よりも優先度の高いNE同期タスクが起動される
と、実行中であった時間同期タスク1が中断されて、N
E同期タスクの実行が開始される。そして、時刻t3で
NE同期タスクの実行が終了すると、それまで中断され
ていた時間同期タスク1の実行が再開されることとな
る。
【0006】そして、このような関係は、時間同期タス
ク1と、それよりも優先度の低い時間同期タスク2とに
ついても同様である。つまり、時間同期タスク2は、そ
れよりも優先度の高いNE同期タスクと時間同期タスク
1とが実行されていない時に、実行されることとなる。
【0007】一方、従来より、この種のエンジン制御装
置では、例えば特開平5−33717号公報に開示され
ているように、回転割込ルーチン(NE同期タスク)が
30°CA毎に起動されるものとすると、その回転割込
ルーチンにより、エンジンの30°CA毎の回転速度を
示す回転情報として30°CA毎の回転所要時間(クラ
ンク軸が30°回転するのに要した時間)を取得すると
共に、過去に取得した回転所要時間と今回取得した回転
所要時間とからなる複数且つ時系列の回転所要時間か
ら、エンジンの回転速度の変化量(回転数変化量)を算
出して、その変化量に基づきエンジンに失火が生じてい
るか否かの判定を行う、といった失火検出処理を実行す
るようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のエ
ンジン制御装置においては、近年のエンジン性能の向上
に伴って、エンジンがより高回転で運転される場合でも
精密な制御が可能なことが要求されている。しかし、前
述した従来の技術背景から、その要求を満たすには限界
があった。
【0009】以下、この問題について、図8を用い具体
的に説明する。まず、エンジンが高回転の場合には、最
高優先度のNE同期タスク(回転割込ルーチン)が頻繁
に起動されることとなる。例えば、図8の例では、エン
ジン回転数が2000rpmの場合に、NE同期タスク
の起動間隔が約2.4msとなるのに対して、エンジン
回転数が6000rpmの場合には、NE同期タスクが
約0.8ms毎に起動されることとなる。
【0010】そして、NE同期タスクが頻繁に起動され
ると、図8(A)と図8(B)との比較からも分かるよ
うに、時間同期タスク1は頻繁に実行を中断される。ま
た、時間同期タスク1よりも優先度の低い時間同期タス
ク2は、NE同期タスク及び時間同期タスク1によって
中断されることとなる。
【0011】また、この種のエンジン制御装置では、時
間割込ルーチン(時間同期タスク)のうちで起動間隔が
短く高優先度のものほど、エンジンに対する制御精度を
大きく左右する演算処理(例えば燃料噴射や点火に関わ
る処理)を受け持つように構成される。つまり、制御精
度を左右する演算処理を、より早く且つより高頻度に実
行するためである。
【0012】このため、従来のエンジン制御装置では、
エンジンが高回転になって回転割込ルーチン(NE同期
タスク)が頻繁に起動されるようになると、時間割込ル
ーチンのうちでも特にエンジンの制御精度により大きく
影響する高優先度の時間割込ルーチンの起動時刻が遅れ
る(即ち、処理の起動タイミングになっても上位の割込
ルーチンの処理が終了していないために起動が待たされ
てしまう)可能性が高くなることから、エンジンに対す
る制御精度が低下してしまう可能性が生じる。そして、
この問題は、回転割込ルーチンの実行時間が長いほど、
顕著になる。
【0013】尚、エンジンの高回転時に回転割込ルーチ
ンの処理内容を減少させるような変更手段を設けること
も考えられるが、前述した失火検出処理のように、回転
割込ルーチンで順次取得可能なエンジンの所定回転角度
毎の回転速度を示す複数且つ時系列の回転情報を用いて
所定の判定を行う判定用演算処理では、エンジンの回転
数に拘わらず、高回転時でも低回転時と同じ判定精度が
要求されるため、上記の如き変更手段を設けることはで
きない。
【0014】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、エンジンの高回転時に処理内容を減らすこと
なく制御精度の低下を防止することのできるエンジン制
御装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】上記目
的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明の
エンジン制御装置は、エンジンの回転に応じて所定の回
転角度毎に起動される回転割込ルーチンと、予め定めら
れた一定時間毎に夫々起動されると共に、各々の優先度
が前記回転割込ルーチンよりも低く設定された複数の時
間割込ルーチンとを備えている。そして、前記各割込ル
ーチンにより、エンジンを制御するための処理を実行す
ると共に、その処理の一つとして、エンジンの所定回転
角度毎の回転速度を示す回転情報を順次取得し、その取
得した複数且つ時系列の回転情報を用いて所定の判定を
行う判定用演算処理を実行する。
【0016】ここで特に、本発明のエンジン制御装置に
おいては、前記判定用演算処理が、エンジンの所定回転
角度毎に前記回転情報を取得して記憶手段に順次記憶す
る第1の処理と、その第1の処理によって前記記憶手段
に記憶された回転情報を読み出し、その読み出した回転
情報を用いて前記所定の判定を行う第2の処理とに分け
られており、更に、前記第1の処理が、回転割込ルーチ
ンによって実行され、前記第2の処理が、複数の時間割
込ルーチンのうちで特定の時間割込ルーチンよりも優先
度が低い時間割込ルーチンによって実行される。
【0017】つまり、本発明のエンジン制御装置では、
前記判定用演算処理を実現するための処理のうち、エン
ジンの所定回転角度毎の回転情報を取得して記憶手段に
順次記憶する処理(第1の処理)だけを、回転割込ルー
チンにより実行し、それ以外の処理であって、前記記憶
手段に記憶された回転情報を読み出し、その読み出した
複数且つ時系列の回転情報を用いて所定の判定を行う処
理(第2の処理)は、特定の時間割込ルーチンよりも優
先度が低い時間割込ルーチンによって実行するようにし
ている。
【0018】このため、本発明のエンジン制御装置によ
れば、前記判定用演算処理を回転割込ルーチンだけで行
う従来装置と比較して、判定用演算処理の処理内容(換
言すれば、機能内容)を全く減らすことなく、回転割込
ルーチンの実行時間を非常に短くすることができる。こ
の結果、エンジンが高回転で運転されて回転割込ルーチ
ンが頻繁に起動される状況でも、前記第2の処理を実行
する時間割込ルーチンより優先度の高い時間割込ルーチ
ン(以下、上位の時間割込ルーチンという)の実行待ち
時間を短く抑えることができ、その上位の時間割込ルー
チンが受け持つエンジン制御用の処理を常に素早く実行
することができるようになる。よって、本発明のエンジ
ン制御装置によれば、エンジンの高回転時に処理内容を
減らすことなく制御精度の低下を防止することができ
る。
【0019】ところで、前記第2の処理では、第1の処
理によって記憶手段に記憶された回転情報を、最新のも
のから予め定められた個数だけ読み出して、所定の判定
に用いるようにすることができる。そして、記憶手段か
ら読み出す回転情報の個数としては、第2の処理を実行
する時間割込ルーチンの起動間隔(起動周期)内におい
て回転割込ルーチンが起動される回数とすれば良い。
【0020】但し、個数を固定値とした場合には、前回
の第2の処理で判定に用いられた回転情報が、次の第2
の処理で再び読み出されて判定に用いられることがあ
り、回転情報の連続性が失われてしまう。そこで、請求
項2に記載のように、前記第2の処理では、当該第2の
処理の前回の実行時に記憶手段から読み出した回転情報
よりも後で前記第1の処理により記憶手段に記憶された
回転情報を読み出すようにすれば、第2の処理では、常
に新しい複数且つ時系列の回転情報を用いて所定の判定
を行うことができ、また、エンジン回転数が低い時に
は、読み出すべき回転情報の数が減少して第2の処理の
実行時間が短くなるため、非常に効率的である。
【0021】次に、請求項3に記載のエンジン制御装置
では、請求項1,2に記載のエンジン制御装置におい
て、前記第1の処理では、前記回転情報を、エンジンの
回転角度位置(詳しくは、エンジンのクランク軸の回転
角度位置)を示す角度情報と対応させて前記記憶手段に
順次記憶するようにしている。
【0022】そして、このような請求項3に記載のエン
ジン制御装置によれば、記憶手段には、前記回転情報と
前記角度情報とが対応して記憶されることとなるため、
第2の処理にて、エンジンの所定回転角度毎の回転速度
と回転角度位置とを考慮した所定の判定を行うことがで
き、非常に有利である。
【0023】一方、前記判定用演算処理(特に第2の処
理)が、所定の判定を行うために、回転情報以外の他の
情報(例えば、エンジンの冷却水温や吸気管圧力など)
も用いるものであれば、そのような他の情報も、回転情
報と共に回転割込ルーチンによって記憶手段に順次記憶
させるようにすることが考えられる。
【0024】しかし、一般に、回転情報以外の他の情報
は、回転情報ほど高いリアルタイム性が要求されないた
め、このような場合には、請求項4に記載のように、前
記他の情報は、複数の時間割込ルーチンのうちで前記第
2の処理を実行する時間割込ルーチンよりも優先度が低
い時間割込ルーチンにより、第2の記憶手段に更新記憶
するようにし、更に、第2の処理では、前記第2の記憶
手段から前記他の情報を読み出して、その情報を前記所
定の判定に用いるようにすれば良い。
【0025】そして、このような請求項4に記載のエン
ジン制御装置によれば、回転情報及び他の情報を記憶す
るためのメモリ資源(記憶手段及び第2の記憶手段)を
最小限にしつつ、請求項1〜3に記載のエンジン制御装
置と同じ効果を得ることができる。
【0026】ところで、回転情報としては、請求項5に
記載のように、回転割込ルーチンが前回起動されてから
今回起動されるまでの所要時間、或いは、回転割込ルー
チンが起動された時刻とすることができる。つまり、回
転割込ルーチンが起動された各時刻の差を求めれば、そ
の差は、回転割込ルーチンが前回起動されてから今回起
動されるまでの所要時間となり、その所要時間は、エン
ジンの所定回転角度毎の回転速度を示すこととなるため
である。
【0027】また、前記判定用演算処理としては、請求
項6に記載のように、前記所定の判定として、複数且つ
時系列の回転情報からエンジンの回転速度の変化量を算
出すると共に、その変化量に基づきエンジンに失火が生
じているか否かの判定を行う失火検出処理とすることが
できる。
【0028】そして、判定用演算処理として上記失火検
出処理を行う請求項6に記載のエンジン制御装置によれ
ば、エンジンに失火が生じているか否かの判定をエンジ
ン回転数に拘わらず精度良く行うことと、エンジンの高
回転時における制御精度の低下を防止することとを、高
い次元で両立させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を用いて説明する。まず図1は、車両(自動
車)に搭載された内燃機関型エンジンの制御を行う、実
施形態のエンジン制御装置(以下、ECUという)2の
構成を表すブロック図である。
【0030】図1に示すように、ECU2は、エンジン
のクランク軸が所定角度回転する毎(本実施形態では3
0°CA毎)にパルス状の信号を出力する回転角センサ
4、エンジンの特定の気筒のピストンが所定位置(例え
ば上死点:TDC)に来た時毎にパルス状の信号を出力
する基準位置センサ6、エンジンの冷却水の温度(以
下、エンジン水温という)を検出する水温センサ8、及
び、エンジンへ吸入空気を導く吸気管内の圧力(以下、
吸気管圧力という)を検出する吸気管圧力センサ10
等、エンジンの運転状態を検出する様々なセンサからの
信号を入力して波形整形やA/D変換を行う入力回路1
2と、入力回路12からのセンサ信号に基づき、エンジ
ンを制御するための様々な処理を行うマイクロコンピュ
ータ(以下、マイコンという)14と、マイコン14か
らの制御信号に応じて、エンジンに取付けられたインジ
ェクタ(燃料噴射装置)16及びイグナイタ(点火装
置)18等のアクチュエータや車室内に設けられた警告
ランプ(ウォーニングランプ)20等を駆動する出力回
路22と、を備えている。
【0031】そして、マイコン14には、プログラムを
実行する周知のCPU(中央演算処理装置)24と、C
PU24によって実行されるプログラムやそのプログラ
ムの実行時に参照される制御データを記憶する不揮発性
のROM26と、CPU24による演算結果等を一時的
に記憶するための揮発性のRAM28と、入力回路12
及び出力回路22との間で信号をやり取りするためのI
/O30と、各種レジスタやフリーランカウンタ等(図
示省略)とが備えられている。
【0032】次に、上記のように構成されたECU2の
マイコン14で実行される処理について説明する。ま
ず、マイコン14で実行されるエンジン制御用の制御プ
ログラムは、回転角センサ4からの信号に同期して、エ
ンジンのクランク軸が30゜回転する毎に起動される3
0゜CA毎の回転割込ルーチン(以下、NE同期タスク
という)と、予め定められた一定時間毎に夫々起動され
ると共に、各々の優先度がNE同期タスクよりも低く設
定された複数の時間割込ルーチン(以下、時間同期タス
クという)と、上記NE同期タスク及び各時間同期タス
クが実行状態でない空き時間に実行されるベースルーチ
ンとから構成されている。
【0033】そして、複数の時間同期タスクとしては、
エンジンの燃料噴射量や点火時期等、エンジンに対する
制御精度を大きく左右する制御項目を決定するための演
算処理を行う4ms毎の時間同期タスクAと、NE同期
タスクと連携してエンジンに失火が生じているか否かを
判定する失火検出用の処理を行う8ms毎の時間同期タ
スクBと、入力回路12からのセンサ信号に基づいてエ
ンジン水温や吸気管圧力等のエンジンの運転状態を検出
する処理を行う16ms毎の時間同期タスクCと、時間
同期タスクBによる判定結果に応じてフェイルセーフ処
理を行う65ms毎の時間同期タスクDと、それら各時
間同期タスクの起動間隔を計時するカウンタの役割を担
う例えば1ms毎の時間同期タスクとが、少なくとも設
けられている。また、これらの各時間同期タスクは、起
動間隔が短いものほど、優先度が高く設定されている。
【0034】次に、図2に示すように、NE同期タスク
では、最初のステップ(以下、単に「S」と記す)10
0にて、当該NE同期タスクが前回起動された割込発生
時刻と今回起動された割込発生時刻との差から、エンジ
ンのクランク軸が30゜回転するのに要した時間(以
下、30゜CA所要時間という)を算出する。尚、割込
発生時刻は、マイコン14内のフリーランカウンタの値
から取得される。
【0035】そして、続くS110にて、エンジンの回
転角度位置(詳しくは、クランク軸の現在の回転角度位
置)を示すクランクカウンタCCRNK の値を更新する。
尚、クランクカウンタCCRNK は、エンジンの1サイクル
毎(720゜CA毎=エンジン2回転毎)に0から23
までを繰り返すカウンタである。そして、上記S110
では、クランクカウンタCCRNK の値を、基本的には1イ
ンクリメントするが、基準位置センサ6から信号が出力
された直後であれば(つまり、特定の気筒のTDCタイ
ミングであれば)0に戻す。このため、クランクカウン
タCCRNKの値は、30゜CA毎に1ずつカウントアップ
されると共に、23を越えると0に戻ることとなり、延
いては、特定気筒のTDCタイミングからのクランク軸
の回転角度位置を示すこととなる。
【0036】そして、NE同期タスクでは、続くS12
0にて、上記S100で今回算出した30゜CA所要時
間を、RAM28内に図3の如く設定されたリングバッ
ファ28aの1つのデータ格納領域に記憶し(書き込
み)、その後、当該NE同期タスクを終了する。
【0037】ここで、より詳しく説明すると、リングバ
ッファ28aは、図3に示すように、0番から23番ま
での24個のデータ格納領域を有している。つまり、N
E同期タスクは30゜CA毎に実行されるため、リング
バッファ28aは、エンジンの1サイクル(720゜C
A)分の30゜CA所要時間を順次時系列に格納できる
ようになっている。そして、S120では、S110で
更新したクランクカウンタCCRNK の値を、書込用インデ
ックスW-INDEXとして設定すると共に、リングバッファ
28aの0番から23番までのデータ格納領域のうち
で、その書込用インデックスW-INDEXの値が示す番号の
データ格納領域に、S100で今回算出した30゜CA
所要時間を記憶する。
【0038】尚、上述のように、書込用インデックスW
-INDEXはNE同期タスクが起動される毎に更新され(S
110及びS120)、また、後述するように、8ms
毎に起動される時間同期タスクBでは、上記リングバッ
ファ28aの各データ格納領域のうちで読出用インデッ
クスR-INDEXが示す番号のデータ格納領域から30゜C
A所要時間を読み出すが、書込用インデックスW-INDEX
の値が読出用インデックスR-INDEXの値を追い越すこと
は無いようになっている。換言すれば、書込用インデッ
クスW-INDEXの値が示すリングバッファ28aのデータ
格納領域は、常に、後述する時間同期タスクBで既にデ
ータが読み出された「空き領域」となっている。つま
り、NE同期タスクでの30゜CA所要時間のデータ書
き込み時に、時間同期タスクBで未だ読み出されていな
いデータを上書きしてしまうことが無いような頻度で、
時間同期タスクBがリングバッファ28aからNE同期
タスクによって記憶された30゜CA所要時間を読み出
すように設定されている。
【0039】次に、図4に示すように、8ms毎に起動
される時間同期タスクBでは、まずS200にて、リン
グバッファ28aの各データ格納領域のうち、後述のS
270で更新される読出用インデックスR-INDEXが示す
番号のデータ格納領域から、NE同期タスクにより記憶
された30゜CA所要時間を読み出す。尚、当該時間同
期タスクBが起動されてからS200の処理が最初に行
われた時に読み出される30゜CA所要時間(即ち、読
出用インデックスR-INDEXが示す番号のデータ格納領域
に記憶されている30゜CA所要時間)は、NE同期タ
スクによってリングバッファ28aに順次記憶されてい
る時系列の30゜CA所要時間のうち、一番古いタイミ
ングで書き込まれた30゜CA所要時間である。
【0040】そして、続くS210にて、エンジンの回
転速度の変化量を表す回転変化量Δを、例えば下記の式
1及び式2により算出する。
【0041】
【数1】Δ=DT(i) −DT(i-3) …式1
【0042】
【数2】DT(i) =T30(i) −T30(i-2) …式2 尚、T30(i) は、今回のS200で読み出した30゜C
A所要時間であり、T30(i-2) は、前々回(2回前)の
S200で読み出した30゜CA所要時間である。そし
て、DT(i-3) は、3回前の当該S210で求めたDT
(i) である。つまり、DT(i-3) は、3回前のS200
で読み出した30゜CA所要時間T30(i-3) から、5回
前のS200で読み出した30゜CA所要時間T30(i-
5) を引いた値(=T30(i-3) −T30(i-5) )である。
【0043】次に、S220にて、上記S200で今回
読み出した30゜CA所要時間が、何れかの気筒のTD
Cのタイミングのデータであるか否かを判定する。この
判定方法としては、例えば6気筒エンジンの場合、現在
の読出用インデックスR-INDEXの値を4で割った余りが
0であれば、TDCタイミングのデータであると判定す
る。
【0044】そして、S200で今回読み出した30゜
CA所要時間がTDCタイミングのデータでなければ
(S220:NO)、そのままS270へ移行するが、
TDCタイミングのデータであれば(S220:YE
S)、S230に進み、失火検出の前提条件として、エ
ンジン水温が所定温度以上であるか否かを判定する。
【0045】ここで、このS230の判定処理で用いら
れるエンジン水温は、16ms毎の時間同期タスクCに
よって、RAM28内のリングバッファ28a以外の所
定の記憶領域(以下、制御データ記憶領域という)に更
新記憶されたデータである。即ち、図5に示すように、
16ms毎の時間同期タスクCでは、まずS300に
て、入力回路12からの各種センサ信号に基づき、エン
ジン水温,エンジン回転数,及び吸入負荷率等、エンジ
ンを制御する上で必要な情報を検出或いは算出すると共
に、それらの情報を制御データとしてRAM28の上記
制御データ記憶領域に更新記憶する。尚、吸入負荷率
は、吸気管圧力センサ10からの信号によって検出され
る吸気管圧力に基づき算出される。そして、そのS30
0に続く図示しないステップで他の処理を行った後、当
該時間同期タスクCを終了する。
【0046】このため、時間同期タスクBのS230で
は、RAM28の上記制御データ記憶領域からエンジン
水温を読み出して、そのエンジン水温が所定温度以上で
あるか否かを判定するのである。そして、エンジン水温
が所定温度以上でなければ(S230:NO)、そのま
まS270へ移行するが、エンジン水温が所定温度以上
であれば(S230:YES)、S240に進んで、R
AM28の上記制御データ記憶領域から、エンジン回転
数と吸入負荷率とを読み出し、その両者から、失火の有
無を判定するために用いる判定値REFを算出する。
【0047】次に、S250にて、上記S210で算出
した回転変化量Δが上記S240で算出した判定値RE
F以上であるか否かを判定する。そして、回転変化量Δ
が判定値REF以上でなければ(S250:NO)、そ
のままS270へ移行するが、回転変化量Δが判定値R
EF以上であれば(S250:YES)、エンジンに失
火が生じていると判定して、S260に進み、RAM2
8内のリングバッファ28a及び制御データ記憶領域以
外の記憶領域に記憶している失火検出回数を1回増加さ
せ、その後、S270へ移行する。
【0048】S270では、上記S200でリングバッ
ファ28aから30゜CA所要時間を読み出すための読
出用インデックスR-INDEXを、以下の手順で更新する。
即ち、S270では、読出用インデックスR-INDEXの値
を、基本的には1インクリメントするが、1インクリメ
ントした値が23を越えたならば0に戻す。このため、
読出用インデックスR-INDEXの値は、1ずつカウントア
ップされると共に、23を越えると0に戻ることとな
る。
【0049】そして、このS270の処理で読出用イン
デックスR-INDEXの値が更新されることにより、リング
バッファ28aに記憶されている時系列の30゜CA所
要時間のうちで一番古い30゜CA所要時間は、更新後
の読出用インデックスR-INDEXが示す番号のデータ格納
領域に記憶されている30゜CA所要時間となり、更新
前の読出用インデックスR-INDEXが示していた番号のデ
ータ格納領域は、有効なデータが記憶されていない「空
き領域」となる。
【0050】次に、続くS280にて、上記S200〜
S270の処理が所定回数行われたか否かを判定する。
そして、未だ所定回数だけ行われていなければ(S28
0:NO)、S200へ戻るが、所定回数行われたと判
定した場合には(S280:YES)、当該時間同期タ
スクBを終了する。
【0051】ここで、S280では、S270の処理で
更新された読出用インデックスR-INDEXの値が、前述し
たNE同期タスクのS120で更新される書込用インデ
ックスW-INDEXの値に追いついた(等しくなった)場合
に、S200〜S270の処理が所定回数行われたと肯
定判定する。
【0052】このため、S200〜S270の処理は、
リングバッファ28aに記憶されている時系列の30゜
CA所要時間の中で、未だ読み出されて処理されていな
いものが無くなるまで、繰り返し実行されることとな
る。つまり、本実施形態のECU2における各タスクの
処理状況を表す図7に示すように、時間同期タスクBで
は、当該時間同期タスクBの前回の実行時にリングバッ
ファ28aから最後に読み出した30゜CA所要時間よ
りも後でNE同期タスクによりリングバッファ28aに
記憶された30゜CA所要時間(図7にて「○」印が付
されたNE同期タスクから「◎」印が付されたNE同期
タスクまでの各NE同期タスクでリングバッファ28a
に記憶された30°CA所要時間)を全て順番に読み出
し、その読み出した30゜CA所要時間を、失火検出用
の判定に用いている。尚、図7は、エンジン回転数が6
000rpmの場合の各タスクの処理状況を表してい
る。
【0053】一方、図6に示すように、65ms毎に起
動される時間同期タスクDでは、まずS400にて、時
間同期タスクBのS260によりRAM28に累積記憶
されている失火検出回数を読み出して、失火レベルの判
定を行う。尚、この失火レベルの判定では、例えば、失
火検出回数が予め定められた設定値よりも大きい場合
に、外部への報知が必要であると判定する。
【0054】そして、上記S400の失火レベル判定に
て、報知が必要ではないと判定した場合には(S40
0:NO)、そのまま当該時間同期タスクDを終了する
が、報知が必要であると判定した場合には(S400:
YES)、S410に進んで、警告ランプ20を点灯さ
せると共に、エンジンに失火が発生していることを示す
RAM28内の故障診断用フラグをセットする、といっ
たフェイルセーフ処理を行った後、当該時間同期タスク
Dを終了する。
【0055】尚、本実施形態のECU2では、NE同期
タスクと8ms毎の時間同期タスクBとで行われる失火
検出処理が、判定用演算処理に相当しており、そのうち
で、NE同期タスクで実行されるS100〜S120の
処理が、第1の処理に相当し、時間同期タスクBで繰り
返し実行されるS200〜S280の処理が、第2の処
理に相当している。また、時間同期タスクBよりも優先
度の高い4ms毎の時間同期タスクAが、特定の時間割
込ルーチンに相当している。
【0056】そして、NE同期タスクが前回起動されて
から今回起動されるまでの所要時間として算出される3
0゜CA所要時間が、回転情報に相当し、RAM28内
に設定されたリングバッファ28aが、記憶手段に相当
している。また、リングバッファ28aの各データ格納
領域の番号(0〜23)が、角度情報に相当し、時間同
期タスクBで失火の有無の判定に用いられる30゜CA
所要時間以外のエンジン水温,エンジン回転数,及び吸
入負荷率が、他の情報に相当し、RAM28内に設定さ
れた制御データ記憶領域が、第2の記憶手段に相当して
いる。
【0057】以上のように、本実施形態のECU2にお
いては、失火検出処理が、30゜CA所要時間を取得し
てリングバッファ28aに順次記憶する第1の処理(S
100〜S120)と、その第1の処理によりリングバ
ッファ28aに記憶された新しい30゜CA所要時間を
1つずつ読み出して失火の有無を判定するという処理を
繰り返す第2の処理(S200〜S280)とに分けら
れており、更に、上記第1の処理(S100〜S12
0)が、NE同期タスクによって実行され、上記第2の
処理(S200〜S280)が、8ms毎の時間同期タ
スクBによって実行されるようにしている。
【0058】つまり、失火検出処理を実現するための処
理のうち、30゜CA所要時間を取得してリングバッフ
ァ28aに順次記憶する処理だけを、NE同期タスクで
逐次実行し、それ以外の処理は、エンジンの制御精度を
大きく左右する演算処理を行う4ms毎の時間同期タス
クAよりも優先度が低い8ms毎の時間同期タスクBに
て、まとめて実行するようにしている。
【0059】このため、図7と、失火検出処理をNE同
期タスクだけで全て行う従来のエンジン制御装置での各
タスクの処理状況を表す図8(B)との比較からも分か
るように、本実施形態のECU2によれば、失火検出の
ための処理内容を全く減らすことなく、NE同期タスク
の実行時間を非常に短くすることができる。
【0060】この結果、図7に示すように、エンジンが
高回転で運転されてNE同期タスクが頻繁に起動される
状況でも、時間同期タスクBより優先度の高い時間同期
タスクAの実行待ち時間(実行開始の待ち時間)を短く
抑えることができ、その時間同期タスクAが受け持つエ
ンジン制御用の演算処理を常に素早く実行することがで
きる。
【0061】より具体的に説明すると、まず、一般に失
火検出処理では、図4のフローチャートからも分かるよ
うに、TDCタイミング毎に失火の有無の判定を行うた
め、失火検出処理をNE同期タスクだけで全て行う従来
のエンジン制御装置では、NE同期タスクの所要処理時
間が、TDCタイミングとそれ以外とで大きく異なり、
TDCタイミングの方が長くなる(図8参照)。
【0062】このため、従来のエンジン制御装置では、
図8(B)に例示しているように、NE同期タスクが頻
繁に起動される状況(エンジン高回転時)において、T
DCタイミングでは、次回のNE同期タスクの起動タイ
ミングまでの時間のほとんどをNE同期タスクの処理が
占有してしまう場合がある。そして、その時、時間同期
タスク1は、待ち状態になるため、図8(B)の矢印で
示しているように、起動されるべきタイミングが到来し
ているにもかかわらず、大幅に処理の開始時刻が遅れる
こととなる。
【0063】よって、このような状況では、時間同期タ
スク1の実際の起動周期に大きなバラツキが発生し、前
回起動した時刻に算出した情報と今回算出した情報との
差分を制御に用いる場合などには、その差分値の誤差が
大きくなり、制御性に悪影響を与えることとなる。
【0064】また、次回のNE同期タスクの起動タイミ
ングまでにNE同期タスクの処理が終了しなかった場合
には、次回のNE同期タスクの起動が待たされることと
なり、30°CA所要時間を正確に算出することが困難
となって、失火検出を正確に行うことができなくなると
いう問題も生じる。
【0065】これに対して、本実施形態のECU2で
は、NE同期タスクに実行時間を大きく占有されること
がなくなるため、時間同期タスクA(図8の時間同期タ
スク1に相当)の実際の起動周期に大きなバラツキが生
じず、また、次回のNE同期タスクの起動タイミングま
でにNE同期タスクの処理が終了しなくなるような状況
は、より高回転側まで発生しないようになるため、失火
検出を正確に行うことが可能なエンジン回転数限界を上
げることも可能となる。
【0066】よって、本実施形態のECU2によれば、
エンジンの高回転時に処理内容を減らすことなく制御精
度の低下を防止でき、エンジンに失火が生じているか否
かの判定をエンジン回転数に拘わらず精度良く行うこと
と、エンジンの高回転時における制御精度の低下を防止
することとを、高い次元で両立させることができる。
【0067】また、前述したように、本実施形態の時間
同期タスクBでは、当該時間同期タスクBの前回の実行
時にリングバッファ28aから読み出した30゜CA所
要時間よりも後でNE同期タスクによりリングバッファ
28aに記憶された新しい30゜CA所要時間だけを順
番に読み出すようにしているため、常に新しい複数且つ
時系列の30゜CA所要時間を用いて失火の有無の判定
を行うことができ、しかも、エンジン回転数が低い時に
は、読み出すべき30゜CA所要時間の数が減少して時
間同期タスクBの実行時間が短くなるため、非常に効率
的である。
【0068】また更に、本実施形態のNE同期タスクで
は、算出した30゜CA所要時間を、その時のクランク
カウンタCCRNKの値に応じた番号のデータ格納領域に記
憶させるようにしているため、時間同期タスクBのS2
20にて、リングバッファ28aから読み出した30゜
CA所要時間がTDCタイミングの30゜CA所要時間
か否かを簡単且つ確実に判定することができ、非常に有
利である。
【0069】一方、本実施形態のECU2では、失火の
有無を判定するために必要な情報のうち、30゜CA所
要時間以外のエンジン水温や吸入負荷率等の他の情報
は、30゜CA所要時間ほど高いリアルタイム性が要求
されないという点に着目して、それらの他の情報は、時
間同期タスクBよりも優先度が低い16ms毎の時間同
期タスクCによってRAM28aの制御データ記憶領域
に更新記憶するようにしている。そして、時間同期タス
クBでは、上記制御データ記憶領域から30゜CA所要
時間以外の他の情報を読み出して、失火の有無の判定に
用いるようにしている。
【0070】このため、30゜CA所要時間及び他の情
報を記憶するためのメモリ資源を最小限にすることがで
きる。つまり、30゜CA所要時間以外のエンジン水温
や吸入負荷率なども、30゜CA所要時間と同様に、N
E同期タスクによってRAM28の所定領域へ時系列的
に順次記憶させるようにすることも考えられるが、この
ようにすると、非常に多くの記憶領域が必要となってし
まうからである。
【0071】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、前述した実施形態に限定されるもので
はなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態のECU2では、NE同期タスク
でRAM28のリングバッファ28aに記憶する回転情
報を、30゜CA所要時間としたが、回転情報として
は、NE同期タスクが起動された時刻とすることもでき
る。つまり、NE同期タスクでは、当該NE同期タスク
が起動された割込発生時刻を、リングバッファ28aに
順次記憶していくようにしても良い。
【0072】そして、この場合には、時間同期タスクB
にて、リングバッファ28aからNE同期タスクの割込
発生時刻を順番に読み出すと共に、連続する2つの割込
発生時刻の差から30゜CA所要時間を算出すれば良
い。また、上記実施形態のECU2では、判定用演算処
理として失火検出処理を行うものであったが、エンジン
の所定回転角度毎の回転情報を順次取得して、その複数
且つ時系列の回転情報を用い所定の判定を行う他の処理
についても、上記実施形態の失火検出処理と同様に、N
E同期タスクと時間同期タスクとに分散させて実行させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のエンジン制御装置の構成を表すブ
ロック図である。
【図2】 実施形態のエンジン制御装置で30°CA毎
に起動されるNE同期タスク(30°CA毎の回転割込
ルーチン)を表すフローチャートである。
【図3】 リングバッファを説明する説明図である。
【図4】 実施形態のエンジン制御装置で8ms毎に起
動される時間同期タスク(8ms毎の時間割込ルーチ
ン)を表すフローチャートである。
【図5】 実施形態のエンジン制御装置で16ms毎に
起動される時間同期タスク(16ms毎の時間割込ルー
チン)を表すフローチャートである。
【図6】 実施形態のエンジン制御装置で65ms毎に
起動される時間同期タスク(65ms毎の時間割込ルー
チン)を表すフローチャートである。
【図7】 実施形態のエンジン制御装置の効果を説明す
るタイムチャートである。
【図8】 従来の技術及び問題を説明するタイムチャー
トである。
【符号の説明】
2…エンジン制御装置(ECU) 4…回転角センサ 6…基準位置センサ 8…水温センサ 10…吸気
管圧力センサ 12…入力回路 14…マイクロコンピュータ(マイ
コン) 16…インジェクタ 18…イグナイタ 20…警
告ランプ 22…出力回路 24…CPU 26…ROM
28…RAM 28a…リングバッファ 30…I/O

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転に応じて所定の回転角度
    毎に起動される回転割込ルーチンと、 予め定められた一定時間毎に夫々起動されると共に、各
    々の優先度が前記回転割込ルーチンよりも低く設定され
    た複数の時間割込ルーチンとを備え、 前記各割込ルーチンにより、前記エンジンを制御するた
    めの処理を実行すると共に、その処理の一つとして、前
    記エンジンの所定回転角度毎の回転速度を示す回転情報
    を順次取得し、その取得した複数且つ時系列の回転情報
    を用いて所定の判定を行う判定用演算処理を実行するエ
    ンジン制御装置において、 前記判定用演算処理は、前記エンジンの所定回転角度毎
    に前記回転情報を取得して記憶手段に順次記憶する第1
    の処理と、該第1の処理により前記記憶手段に記憶され
    た回転情報を読み出し、その読み出した回転情報を用い
    て前記所定の判定を行う第2の処理とに分けられてお
    り、 更に、前記第1の処理を、前記回転割込ルーチンにより
    実行し、前記第2の処理を、前記複数の時間割込ルーチ
    ンのうちで特定の時間割込ルーチンよりも優先度が低い
    時間割込ルーチンにより実行するように構成されている
    こと、を特徴とするエンジン制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエンジン制御装置にお
    いて、 前記第2の処理では、当該第2の処理の前回の実行時に
    前記記憶手段から読み出した回転情報よりも後で前記第
    1の処理により前記記憶手段に記憶された回転情報を読
    み出すこと、 を特徴とするエンジン制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のエンジン
    制御装置において、 前記第1の処理では、前記回転情報を、前記エンジンの
    回転角度位置を示す角度情報と対応させて前記記憶手段
    に順次記憶すること、 を特徴とするエンジン制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3の何れかに記載
    のエンジン制御装置において、 前記判定用演算処理は、前記所定の判定を行うために、
    前記回転情報以外の他の情報も用いるものであると共
    に、 前記他の情報は、前記複数の時間割込ルーチンのうちで
    前記第2の処理を実行する時間割込ルーチンよりも優先
    度が低い時間割込ルーチンにより、第2の記憶手段に更
    新記憶され、 前記第2の処理では、前記第2の記憶手段から前記他の
    情報を読み出して、その情報を前記所定の判定に用いる
    こと、 を特徴とするエンジン制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4の何れかに記載
    のエンジン制御装置において、 前記回転情報は、前記回転割込ルーチンが前回起動され
    てから今回起動されるまでの所要時間、或いは、前記回
    転割込ルーチンが起動された時刻であること、を特徴と
    するエンジン制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5の何れかに記載
    のエンジン制御装置において、 前記判定用演算処理は、前記所定の判定として、複数且
    つ時系列の前記回転情報から前記エンジンの回転速度の
    変化量を算出すると共に、その変化量に基づき前記エン
    ジンに失火が生じているか否かの判定を行う失火検出処
    理であること、 を特徴とするエンジン制御装置。
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