JP2001227402A - 車載電子制御装置 - Google Patents

車載電子制御装置

Info

Publication number
JP2001227402A
JP2001227402A JP2000035229A JP2000035229A JP2001227402A JP 2001227402 A JP2001227402 A JP 2001227402A JP 2000035229 A JP2000035229 A JP 2000035229A JP 2000035229 A JP2000035229 A JP 2000035229A JP 2001227402 A JP2001227402 A JP 2001227402A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
checksum
engine
bytes
time
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000035229A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kondo
浩 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2000035229A priority Critical patent/JP2001227402A/ja
Publication of JP2001227402A publication Critical patent/JP2001227402A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Detection And Correction Of Errors (AREA)
  • Techniques For Improving Reliability Of Storages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロコンピュータを効率良く動作させ、且
つチェックサムの算出完了までの時間を短縮する。 【解決手段】ECU10は、CPU12、RAM13等
からなるマイコン11と、制御プログラムや比較判定用
データ等を格納したROM14とを備える。CPU12
は、燃料噴射制御や点火時期制御といった各種エンジン
制御を実施する。また、CPU12は、ROM14の規
定されたアドレスについてチェックサムを算出する。こ
のチェックサム算出は時分割で行い、CPU12の処理
負荷に応じて加算バイト数を変更する。例えば、エンジ
ンの低回転時には加算バイト数を大きくし、逆に、エン
ジンの高回転時には加算バイト数を小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン又は車載
機器の各種制御を実施する機能と、メモリ内のデータを
加算してチェックサム(メモリデータ加算値)を算出す
る機能とを併せ持つ車載電子制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、メモリの異常検出や不正改造
防止(タンパリング防止)を目的として、メモリのチェ
ックサムを算出する車載電子制御装置が各種提案され、
具体化されている。例えば、工場出荷時のメモリ検査等
でメモリのチェックサムを算出し、そのチェックサムが
真のサム値であるかどうかを判定してメモリの異常検出
を行う技術が知られている。また、一般市場において、
車両情報の一部としてメモリのチェックサムを算出し、
そのチェックサムからメモリの不正改造を検出する技術
が知られている。なお今後は、メモリのチェックサム値
を所定のダイアグテスタに出力することが法規化される
可能性がある(ISO15031−5のmode$0
9)。
【0003】ところで、車載電子制御装置(車載EC
U)にはマイクロコンピュータが搭載され、該マイクロ
コンピュータ内のCPUにより各種のエンジン制御が実
施されると共に、チェックサム算出が実施される。この
場合、エンジン制御に加えてチェックサム算出が実施さ
れると、CPU処理負荷の増加をもたらす。それ故通常
は、 ・イグニッションキー(IGキー)のON直後における
エンジン始動時、 ・同IGキーのOFF直後におけるメインリレー制御
時、 等々、エンジン制御によるCPUの処理負荷が比較的小
さい状態でチェックサムが算出される。
【0004】上記の通りエンジン始動時にチェックサム
を算出する場合、メモリ容量が比較的小さくチェックサ
ム算出の所要時間が短ければチェックサムの算出完了ま
でエンジン制御の開始を遅らせてもよい。しかしなが
ら、各種電子制御の高機能化に伴いメモリ容量が増大す
る傾向にあることを考えると、チェックサム算出の所要
時間が増加し、その分、エンジン制御の開始時期も遅延
される。従って、エンジン始動性が悪化することが懸念
される。
【0005】また、メインリレー制御中にチェックサム
を算出する場合、IGキーがOFFされるまでの期間は
チェックサムが算出されず、メモリ異常があってもIG
キーOFFまではそれが検出できないという不都合があ
る。
【0006】そこで近年では、上記の如くエンジン始動
時やメインリレー制御時にチェックサムを算出する技術
に代えて、通常のエンジン運転途中において、時分割で
チェックサムを算出する技術が提案されている。つま
り、時分割でチェックサムを算出してCPUの処理負荷
を分散させることにより、エンジン制御に並行してチェ
ックサム算出を実施できるようにしている。
【0007】時分割でチェックサムを算出する場合にお
いて、エンジン回転数NEとCPU使用率との関係を図
10に示す。なお、図10中、全CPU使用率のうち、
エンジン制御によるCPU使用率を「A」で表し、チェ
ックサム算出によるCPU使用率を「B」で表す。CP
U使用率とは、処理されるべきタスクが単位時間内で占
める比率であり、タスクの全処理時間と単位時間とが一
致する時、CPU使用率=100%であると定義する。
【0008】図10(a)によれば、エンジン制御によ
るCPU使用率(図のA)は、エンジン回転数NEの増
加に伴いほぼ比例的に増えるのに対し、チェックサム算
出によるCPU使用率(図のB)は、エンジン回転数N
Eに関係なく一定幅となる。この場合、全CPU使用率
(図のA+B)が100%に達する回転数が処理限界回
転数であり、全CPU使用率が100%を超えると、本
来実施すべきタスクが完全に実施できないこととなる。
従って、全CPU使用率が100%を超えず、エンジン
制御等に悪影響を及ぼさない範囲で、チェックサム算出
のために時分割する処理量、すなわち1度に加算する処
理量(バイト数)を決定していた。
【0009】しかしながら、メモリが大容量化されつつ
ある近年の車載電子制御装置の場合、上記時分割でチェ
ックサムを算出する手法では、チェックサム算出完了ま
での所要時間が長引くという問題が生じる。ここで、1
度に加算するバイト数(時分割された1回の処理量)と
チェックサムの算出完了時間とは、図11の関係にあ
り、1度に加算するバイト数を増加させれば、算出完了
時間が短縮できることが分かるがその反面、CPU処理
負荷が増加し、エンジン高回転域での処理限界を招く。
すなわち、1度に加算するバイト数を増加させた場合、
図10(b)に示すように、チェックサム算出によるC
PU使用率(図のB)が増え、結果として処理限界回転
数が低下する。こうしたエンジン高回転域での処理限界
を解消するにはCPUの処理能力を向上させることが考
えられるが、この対策ではコスト増加を招く。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
着目してなされたものであって、その目的とするところ
は、マイクロコンピュータを効率良く動作させ、且つチ
ェックサムの算出完了までの時間を短縮することができ
る車載電子制御装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の車載電
子制御装置では、マイクロコンピュータの処理負荷に応
じて、チェックサム(サム値)の算出時に1度に加算す
るバイト数を変更するので、単位時間当たりのマイクロ
コンピュータの処理能力を考慮しつつチェックサム算出
が実施されることとなる。つまり、マイクロコンピュー
タの処理負荷が比較的小さく、処理負荷の限界(使用率
100%)に対して余裕があれば、チェックサム算出時
の加算バイト数を大きくし、逆に、マイクロコンピュー
タの処理負荷が比較的大きく、処理負荷の限界に対して
余裕が無ければ、チェックサム算出時の加算バイト数を
小さくする。これにより、マイクロコンピュータの実質
的な使用効率が上がる。その結果、マイクロコンピュー
タを効率良く動作させ、且つチェックサムの算出完了ま
での時間を短縮することができる。
【0012】また本発明では、 ・請求項2に記載したように、エンジンの回転数をモニ
タする手段を設け、該回転数が高いほど、チェックサム
算出時の加算バイト数を小さくする、 ・請求項3に記載したように、ベース処理の1回当たり
の所要時間を計測し、その所要時間が大きいほど、チェ
ックサム算出時の加算バイト数を小さくする、 といった構成を適宜採用すると良い。かかる場合、マイ
クロコンピュータの処理負荷に応じた最適な加算バイト
数が設定できる。なお、エンジン回転数が高いこと、ベ
ース処理の1回当たりの所要時間が大きいことは何れ
も、マイクロコンピュータの処理が混み合い、その処理
負荷が増大することを意味する。
【0013】また、請求項4に記載したように、エンジ
ン運転状態又は車両走行状態をモニタし、その状態がマ
イクロコンピュータの処理負荷を減じる状態にあれば、
チェックサム算出時の加算バイト数を大きくする、とい
った構成でも望ましい効果が得られる。なおここで言う
「マイクロコンピュータの処理負荷を減じる状態」と
は、燃料カット中、始動時判定中、エンスト判定中、ア
イドル判定中などを指す。
【0014】また、請求項5に記載の発明では、各種制
御に関する複数の処理について、実施されるエンジン回
転数領域が各々相違する車載電子制御装置であって、処
理の実施/非実施が切り換えられるエンジン回転数に応
じて、チェックサムの算出時に1度に加算するバイト数
を変更する。かかる場合にも、マイクロコンピュータの
処理負荷に応じた最適な加算バイト数が設定できる。
【0015】請求項6に記載の発明では、エンジンの所
定の高回転域でチェックサムの算出を禁止するので、エ
ンジン高回転域において、チェックサム算出以外に本来
実施される処理(タスク)が実施されない、或いは実施
が遅れるといった不都合が解消される。
【0016】
【発明の実施の形態】本実施の形態では、本発明を車載
エンジンの制御システムとして具体化し、車載電子制御
装置(ECU)は、燃料噴射制御や点火時期制御等、各
種のエンジン制御を実施する。また、ECUは、メモリ
の異常検出や不正改造検出を行うべく、メモリデータの
チェックサム(メモリデータ加算値)を算出する。以
下、メモリデータのチェックサムを好適に算出するため
の一実施の形態を詳細に説明する。
【0017】図1は、本実施の形態におけるECU10
の電気的構成を示すブロック図である。図1において、
ECU10は、周知のマイクロコンピュータ(以下、マ
イコンという)11を中心に構成されており、同マイコ
ン11は、各種制御プログラムを実行するCPU12、
制御データ等を一時的に記憶するRAM13、その他図
示しないA/D変換器や入出力ポート等を備える。ま
た、ECU10は、制御プログラムや比較判定用データ
等を格納したROM14を備える。
【0018】ECU10には、エンジン回転数を検出す
る回転数センサ21、エンジン吸気管内の圧力を検出す
る吸気管圧力センサ22、空燃比(A/F)を検出する
A/Fセンサ23、エンジン冷却水の温度を検出する水
温センサ24、吸気温度を検出する吸気温センサ25
等、各種センサより検出信号が入力され、ECU10
は、これらセンサ検出信号により検知されるエンジン回
転数NE、吸気管圧力PM、A/F、エンジン水温T
w、吸気温Ta等に基づき、燃料噴射制御や点火時期制
御等を実施する。すなわち、ECU10は、上記の各パ
ラメータに基づいて燃料噴射制御のための噴射パルス信
号を生成し、この噴射パルス信号によりインジェクタ2
6の駆動を制御する。また、ECU10は、同じく上記
の各パラメータに基づいて点火制御のための点火信号を
生成し、この点火信号により点火プラグ27の点火時期
を制御する。
【0019】図2は、マイコン11内のCPU12が実
行する制御プログラムの概要を示すフローチャートであ
る。通常、プログラムは図2のように(a)初期化処理
と、(b)ベース処理と、(c)割り込み処理とから構
成される。つまり、ECU10が起動されると、初期化
処理→ベース処理の順に制御プログラムが起動され、そ
れ以降、ベース処理が繰り返し実行される。また、回転
数センサ21から等クランク角毎に回転パルス信号が入
力されると、その都度割り込み処理が要求され、これに
よりベース処理を中断して割り込み処理が実行される。
割り込み処理終了後は、中断したベース処理に戻り、ベ
ース処理が継続的に実行される。
【0020】詳しくは、図2(a)の初期化処理が起動
されると、先ずステップ110では、マイコン11の動
作環境を設定する。そして、続くステップ120ではR
AM13の初期化を行い、その後、図2(b)に示すベ
ース処理へ移行する。
【0021】ベース処理においてステップ130では、
図示しない特性マップを用い、その時々のエンジン回転
数NEと吸気管圧力PMとに基づいて基本噴射量を算出
する。続くステップ140では、エンジン水温Tw、吸
気温Ta等に基づいて噴射補正量を算出し、この噴射補
正量により前記基本噴射量を補正する。またこのとき、
検出A/Fと実A/Fとの偏差に基づいてフィードバッ
ク補正量が算出され、該補正量によるA/Fフィードバ
ック制御も併せて実施される。この演算結果に基づいて
インジェクタ26の開弁時間が制御される。更に、ステ
ップ150では、エンジン回転数NEや吸気管圧力PM
等に基づいて点火信号を生成する。この点火信号によ
り、点火プラグ27の点火時期が制御される。
【0022】その後、ステップ160では、ROMデー
タのチェックサムを算出する。つまり、ROM14内の
規定されたアドレス領域についてデータを全て加算し、
その和をチェックサム(サム値)とする。このチェック
サムの算出値は、ROM14の異常検出や、ROM14
の不正改造検出に用いられる。なお、チェックサム算出
の詳細な手順については後述する。チェックサム算出
後、ステップ130に戻り、以降の処理を繰り返し実行
する。
【0023】また、図2(c)に示す割り込み処理は、
例えばエンジンの回転に同期して起動される。本処理の
ステップ170では、回転数センサ21から入力される
回転パルス信号を取り込み、その時々計測される時刻に
より本割り込みの周期を算出する。つまり、この割り込
みの周期によりエンジン回転数が算出され、燃料噴射制
御や点火時期制御に用いられる。なお図示は省略する
が、割り込み処理には回転同期の割り込み以外に、マイ
コン11内部のタイマにより起動される定時割り込み等
も含まれる。
【0024】次に、チェックサム算出の手順について図
3のフローチャートを用いて説明する。図3において先
ずステップ201では、チェックサムの加算開始アドレ
スを読み込む(但し、初期化処理は図示していない)。
すなわち、ROM14全体のチェックサム加算を時分割
で実施するための開始アドレスを設定する。
【0025】続くステップ202では、1度に加算する
バイト数(加算バイト数)を決定する。加算バイト数の
決定処理の一例としては、図4に示すサブルーチンを呼
び出し実行する。この図4の処理では、加算バイト数が
16〜128バイトの範囲内で可変に設定される。
【0026】図4について詳しくは、ステップ211で
は今現在、燃料カット中、始動時判定中、エンスト判定
中、アイドル判定中など、CPU負荷が比較的小さいエ
ンジン運転状態であるか否かを判別する。燃料カット中
など、CPU負荷が比較的小さい場合(ステップ211
がYES)、加算バイト数が比較的大きくても良いた
め、ステップ218に飛び、加算バイト数を128バイ
トとする。
【0027】また、ステップ211がNOの場合、ステ
ップ212〜218において、その時のエンジン回転数
NEに応じて加算バイト数を設定する。すなわち、CP
U12は、エンジン回転数NEが何れの回転域にあるか
を判定し(ステップ213,215,217)、その回
転域に応じて加算バイト数を決定する(ステップ21
2,214,216,218)。
【0028】この場合、エンジン回転数NEと加算バイ
ト数との関係を図示すれば、図5のようになる。図5に
よれば、CPU12を効率良く使用するための加算バイ
ト数が回転域毎に決定され、チェックサム演算に伴うC
PU使用率が最適化できることとなる。
【0029】加算バイト数が決定されると、図3に戻り
ステップ203では、ステップ201,202にて求め
られた値より加算終了アドレスを決定する。また、ステ
ップ204では、実際にチェックサム加算処理を実施す
る。すなわち、ROM14内のアドレスiのデータを全
て加算し、チェックサムを算出する。その後、ステップ
205では、前記決定した加算終了アドレスに達したか
否かを判別し、加算終了判定されるまでステップ20
4,205を繰り返す。加算終了アドレスに達すると、
ステップ206では次回の加算開始アドレスを記憶し、
本処理を終了する。
【0030】図3の処理により、ROM14の加算開始
アドレスから加算終了アドレスまでを一区分として、チ
ェックサムが時分割して算出され、その繰り返しによ
り、ROM全体のチェックサムが算出される。
【0031】図6には、時分割によるCPU使用率とエ
ンジン回転数NEとの関係を示す。なお図6中、全CP
U使用率のうち、エンジン制御によるCPU使用率を
「A」で表し、チェックサム算出によるCPU使用率を
「B」で表す。
【0032】図6によれば、エンジン制御によるCPU
使用率(図のA)は、エンジン回転数NEの増加に伴い
ほぼ比例的に増える。つまり、エンジン高回転数領域で
は割り込み処理の頻度が増加し、CPU使用率が増加す
る。これに対し、チェックサム算出によるCPU使用率
(図のB)は、エンジン回転数NEの増加に伴い段階的
に減じられている。前記図10(a)の従来技術と比較
すると、図6では、エンジン制御によるCPU使用率が
低い低回転域において、チェックサム算出によるCPU
使用率が上がり、逆にエンジン制御によるCPU使用率
が高い高回転域において、チェックサム算出によるCP
U使用率が抑えられることが分かる。要するに、CPU
処理負荷の限界(使用率100%)に対する余裕に応じ
て加算バイト数が設定されることとなり、回転数の全域
でCPU使用率が向上するよう加算バイト数が最適化さ
れる。また図6では、前記図10(b)に示す従来技術
とは異なり、システムにおける処理限界回転数が低下す
ることはない。
【0033】図7は、所定の走行パターンにおけるチェ
ックサム算出時間を示すタイムチャートである。図7に
おいて、(a)は走行パターン上のエンジン回転数NE
の変化をモデル化して示し、(b)はNEに応じて可変
に設定される加算バイト数を示し、(c)は前記(b)
の加算バイト数を積算した累積バイト数を示し、(d)
は加算バイト数一定とする場合(従来技術)の累積バイ
ト数を比較例として示す。
【0034】(d)に示す従来技術の場合、エンジン回
転数NEの変化に関係なく一定量の加算バイト数が毎回
設定され、時刻t1でチェックサム算出が開始された
後、時刻t3でチェックサム算出が完了する。すなわ
ち、チェックサム算出完了には「t3−t1」の時間を
要する。
【0035】これに対し、本実施の形態の場合、(b)
に示すようにエンジン回転数NEの変化に応じて1回毎
の加算バイト数がその都度決定される。この場合、時刻
t1でチェックサム算出が開始された後、時刻t2でチ
ェックサム算出が完了する。すなわち、チェックサム算
出完了には「t2−t1」の時間を要する。
【0036】つまり、従来技術では、エンジン高回転域
でのCPU使用率の制限があるため、これを基準に加算
バイト数が比較的小さく設定されていたが、本実施の形
態では、特に低回転域での加算バイト数が大きくなるた
め、1度に計算できる容量が増え、チェックサムの算出
完了時間が短縮できる。
【0037】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。CPU12(マイコン11)の
処理負荷に応じて加算バイト数を変更するので、単位時
間当たりのCPU処理能力を考慮しつつチェックサム算
出が実施され、CPU12の実質的な使用効率が上が
る。その結果、CPU12を効率良く動作させ、且つチ
ェックサムの算出完了までの時間を短縮することができ
る。
【0038】この場合、ROM14が大容量化した場合
でも、比較的短時間でチェックサム算出が完了できる。
また、CPUの処理能力向上が強いられることがないた
め、コストアップを招くこともない。
【0039】(第2の実施の形態)次に、本発明におけ
る第2の実施の形態を説明する。但し、本実施の形態で
は、上述した第1の実施の形態と同等であるものは説明
を簡略化し、第1の実施の形態との相違点を中心に説明
する。
【0040】上記第1の実施の形態では、エンジン制御
によるCPU処理負荷(使用率)がエンジン回転数NE
に応じてほぼ比例的に上昇する旨を記載したが、実際の
エンジン制御では、各種制御に関する複数の処理につい
て、実施されるエンジン回転数領域が各々相違し、回転
数領域に応じてCPU処理負荷に変極点が存在する。つ
まり、一例として、低・中回転域(例えば0〜4000
rpm)ではA/Fフィードバック制御が実施されるの
に対し、高回転域(4000rpm以上)ではA/Fフ
ィードバック制御が禁止される。またその他、失火検出
やアイドル回転数制御の処理も低・中回転域でのみ実施
される。
【0041】それ故、図8(a)に示すように、エンジ
ン制御によるCPU使用率(図のA)がエンジン回転数
NEに応じて一様に上昇するのではなく、変極点を持つ
ことになる。
【0042】そこで本実施の形態では、上記図8(a)
の関係に従い加算バイト数を算出する。実際には、加算
バイト数の算出に際し、前記図5の関係に代えて図9の
関係を用いる。かかる場合、前記図3のステップ202
(図4のサブルーチン)において、図9の関係に従って
加算バイト数を決定する。
【0043】こうして図9の関係に従い加算バイト数を
決定し、チェックサム算出を行う場合、チェックサム算
出も含めた全CPU使用率は図8(b)のようになる。
図8(b)によれば、チェックサム算出によるCPU使
用率(図のB)は、エンジン回転数NE並びに制御の変
極点に応じて段階的に変化する。この場合にもやはり、
回転数の全域でCPU使用率が向上するよう加算バイト
数が最適化される。
【0044】以上第2の実施の形態によれば、処理の実
施/非実施が切り換えられるエンジン回転数(回転数に
応じたCPU処理負荷の変極点)に応じてチェックサム
算出のための加算バイト数を変更するので、CPU処理
負荷等に応じて加算バイト数を適正に決定することがで
きる。図9に示すように、エンジン回転数NEと加算バ
イト数との関係が単調的な増加又は減少ではなく多様性
を持たせることで、システムへの適用性や汎用性が向上
する。
【0045】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態では、概ねエンジン回転数
NEに応じて加算バイト数を決定したが、これを以下の
如く変更する。 (1)ベース処理の1回当たりの所要時間を計測し、そ
の所要時間が大きいほど、チェックサム算出時の加算バ
イト数を小さくする。ベース処理の所要時間を計測する
には、例えば、フリーランカウンタを用い、図2(b)
のベース処理において当該処理がステップ130→14
0→150→160の順に1周する時間を計測すれば良
い。なおこの場合、ベース処理の所要時間が大きいこと
は、その途中に実施される割り込み処理等が増え、CP
U処理負荷が増大することを意味する。 (2)単位時間内において、優先度が最も低い処理の実
施回数を数え、その実施回数が多いほど、チェックサム
算出時の加算バイト数を大きくする。なおこの場合、優
先度が最も低い処理が数多く実施されることは、単位時
間内のCPU処理負荷が比較的低いことを意味する。
【0046】また、エンジンの所定の高回転域でチェッ
クサムの算出を禁止する。例えば、前記図6に示す処理
限界回転数以上の回転域でチェックサムの算出を禁止す
る。実際には、所定の高回転域にある場合に、チェック
サム算出禁止フラグを立てる、或いは、前記図4の処理
(図5の関係)において加算バイト数=0とする旨を決
定する。この場合、エンジン高回転域において、チェッ
クサム算出以外に本来実施される処理(タスク)が実施
されない、或いは実施が遅れるといった不都合が解消さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における車載ECUの概要を
示す構成図。
【図2】CPUの制御プログラムの概要を示すフローチ
ャート。
【図3】チェックサムの算出手順を示すフローチャー
ト。
【図4】加算バイト数の決定手順を示すフローチャー
ト。
【図5】エンジン回転数と加算バイト数との関係を示す
図。
【図6】エンジン回転数とCPU使用率との関係を示す
図。
【図7】走行パターンに対応させてチェックサム算出完
了の時間を示すタイムチャート。
【図8】第2の実施の形態においてエンジン回転数とC
PU使用率との関係を示す図。
【図9】第2の実施の形態においてエンジン回転数と加
算バイト数との関係を示す図。
【図10】従来技術においてエンジン回転数とCPU使
用率との関係を示す図。
【図11】1度に加算するバイト数とチェックサムの算
出完了時間との関係を示す図。
【符号の説明】
10…ECU、11…マイコン、12…CPU、14…
ROM。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン又は車載機器の各種制御に関する
    処理を定期的に実施するマイクロコンピュータを搭載
    し、該定期的に実施される処理毎にマイクロコンピュー
    タがメモリ内のチェックサムを分割して算出する車載電
    子制御装置であり、 マイクロコンピュータの処理負荷に応じて、チェックサ
    ムの算出時に1度に加算するバイト数を変更することを
    特徴とする車載電子制御装置。
  2. 【請求項2】エンジンの回転数をモニタする手段を設
    け、該回転数が高いほど、チェックサム算出時の加算バ
    イト数を小さくする請求項1に記載の車載電子制御装
    置。
  3. 【請求項3】エンジン運転時においてマイクロコンピュ
    ータがベース処理を繰り返し実施する際、該ベース処理
    の1回当たりの所要時間を計測し、その所要時間が大き
    いほど、チェックサム算出時の加算バイト数を小さくす
    る請求項1に記載の車載電子制御装置。
  4. 【請求項4】エンジン運転状態又は車両走行状態をモニ
    タし、その状態がマイクロコンピュータの処理負荷を減
    じる状態にあれば、チェックサム算出時の加算バイト数
    を大きくする請求項1に記載の車載電子制御装置。
  5. 【請求項5】各種制御に関する複数の処理について、実
    施されるエンジン回転数領域が各々相違する車載電子制
    御装置であって、 処理の実施/非実施が切り換えられるエンジン回転数に
    応じて、チェックサムの算出時に1度に加算するバイト
    数を変更する請求項1に記載の車載電子制御装置。
  6. 【請求項6】エンジンの所定の高回転域では、チェック
    サムの算出を禁止する請求項1に記載の車載電子制御装
    置。
JP2000035229A 2000-02-14 2000-02-14 車載電子制御装置 Pending JP2001227402A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000035229A JP2001227402A (ja) 2000-02-14 2000-02-14 車載電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000035229A JP2001227402A (ja) 2000-02-14 2000-02-14 車載電子制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001227402A true JP2001227402A (ja) 2001-08-24

Family

ID=18559464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000035229A Pending JP2001227402A (ja) 2000-02-14 2000-02-14 車載電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001227402A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6915192B2 (en) 2003-01-17 2005-07-05 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Vehicular electronic control apparatus
US6996463B2 (en) 2002-03-07 2006-02-07 Denso Corporation Vehicle electronic control apparatus incorporating a plurality of microcomputers and implementing a microcomputer monitoring function
US7107488B2 (en) 2003-07-09 2006-09-12 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electronic control unit including monitoring control circuit
US7251551B2 (en) 2003-09-24 2007-07-31 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha On-vehicle electronic control device
JP2011191830A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Fuji Electric Co Ltd メモリ診断方法および電力変換装置の制御機器
US8798921B2 (en) 2000-08-14 2014-08-05 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E. V. Method and device fore reproducing information

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8798921B2 (en) 2000-08-14 2014-08-05 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E. V. Method and device fore reproducing information
US6996463B2 (en) 2002-03-07 2006-02-07 Denso Corporation Vehicle electronic control apparatus incorporating a plurality of microcomputers and implementing a microcomputer monitoring function
US6915192B2 (en) 2003-01-17 2005-07-05 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Vehicular electronic control apparatus
DE10341786B4 (de) 2003-01-17 2017-03-30 Mitsubishi Denki K.K. Elektronische Fahrzeugsteuervorrichtung
US7107488B2 (en) 2003-07-09 2006-09-12 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electronic control unit including monitoring control circuit
US7251551B2 (en) 2003-09-24 2007-07-31 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha On-vehicle electronic control device
JP2011191830A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Fuji Electric Co Ltd メモリ診断方法および電力変換装置の制御機器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200400087A1 (en) Control device for internal combustion engine
JP3811044B2 (ja) 内燃機関のラジエータ故障検知装置
JP3493698B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP3323974B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4310917B2 (ja) 内燃機関の触媒早期暖機制御装置
JP2841921B2 (ja) 内燃機関の電子制御燃料噴射装置
JP2001227402A (ja) 車載電子制御装置
JP2000220456A (ja) サーモスタットの異常検出装置
US20050033493A1 (en) Vehicle-mounted electronic control apparatus
JP3465626B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
US20030224905A1 (en) Method and apparatus for controlling diesel engine
JP3849379B2 (ja) エンジン制御装置およびエンジン制御方法
JP4703439B2 (ja) エコラン制御装置及びエコラン制御方法
JP3389835B2 (ja) 内燃機関の触媒劣化判定装置
JP2001323836A (ja) クランク同期タスクの異常検出方法
JP2564810B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP2002004936A (ja) 内燃機関の失火検出装置
KR100337331B1 (ko) 차량의 엔진 아이들 안정도 향상 방법
JP3220844B2 (ja) 車両用ディーゼル機関の燃料噴射時期制御装置
JP2007023834A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4853274B2 (ja) エンジン制御装置およびプログラム
JP2007002685A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPH05321720A (ja) 内燃機関の燃料カット制御装置
JP2000347882A (ja) 制御プログラムの処理装置
JP2001173509A (ja) 内燃機関の失火検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080916

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090203