JP4853274B2 - エンジン制御装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、車両におけるエンジンの出力を制御するエンジン制御装置に関する。
従来から、車両におけるエンジンの出力を制御するエンジン制御装置では、メインとなるマイコン(メインマイコン)の制御状態に異常が発生したことを検出できるようにするために、このメインマイコンから一定周期のパルスを出力させておき、このパルスの周期を監視用マイコンで監視するという構成を採用することが一般的である。
この構成では、メインマイコンによる処理が何らかの要因で無限ループに入ってしまったり、割込処理など優先順位の高い処理が長期にわたり実行されたりしてパルスの周期が崩れたことを、メインマイコンの制御状態に異常が発生したこととして検出できる。
ただ、この構成では、メモリの異常(いわゆるRAM化け)でメインマイコンによる演算値が正常に出力されなくなるなど、パルスの周期に影響がない異常が発生した場合には、監視用マイコンでその異常を検出できないため、誤った演算値でエンジンの制御が実施されてしまう結果、場合によっては車両を暴走させてしまう恐れがある。
このような暴走を防止するために、近年では、車両におけるアクセルペダルの操作量が所定値以下となっている状態でエンジン回転数が所定のしきい値を超えた場合にエンジンの出力を抑制する、といった技術が提案されている(特許文献1参照)。
この技術を採用すれば、アクセルペダルを操作していないにも拘わらず、エンジン回転数がしきい値以上に上昇して車両を暴走させてしまうことを防止することができる。
特開平9−273445号公報
しかし、上述した技術では、単純にしきい値に基づいてエンジンの出力を抑制しているだけであるため、メインマイコンの制御状態が正常であるにも拘わらず、アクセルペダルが操作されていない状態でエンジンの回転数がしきい値以上になって、エンジンの出力が抑制されてしまう場合がある。それは、例えば、空調装置(エアコン)を作動させている場合や、エンジンのアイドル回転数を手動調整する機能を有する車両において、その機能によりアイドル回転数をしきい値以上に上昇させた場合などである。
本願発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、制御状態が正常であるにも拘わらずエンジンの出力が抑制されてしまう,といった事態を防止するための技術を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1に記載のエンジン制御装置は、車両におけるアクセルの操作量を検出するセンサからの出力に基づいて、アクセルの操作量を検出する操作量検出手段と、車両におけるエンジンの回転数(実回転数)を検出するセンサからの出力に基づいて、実回転数を検出する回転数検出手段と、車両における各種パラメータに基づいてエンジンの目標となるアイドル回転数(目標アイドル回転数)を算出する回転数算出手段と、前記操作量検出手段により検出されたアクセルの操作量,前記回転数検出手段により検出されたエンジンの実回転数,および,前記回転数算出手段により算出された目標アイドル回転数に基づいて、エンジンの出力を抑制する出力抑制手段と、前記操作量検出手段により検出されたアクセルの操作量が、アクセルが操作されていない操作量に対応する値として定められたしきい値未満となっているか否かを判定する操作判定手段と、を備えている。
そして、前記出力抑制手段は、前記操作判定手段により操作量が前記しきい値未満になっていると判定されている間、前記回転数検出手段により検出された実回転数が、前記回転数算出手段により算出された目標アイドル回転数に異常発生とみなされる場合に大きくなる回転数を加算した値よりも大きくなっている場合に、エンジンの出力を抑制する。
このように構成されたエンジン制御装置では、アクセルの操作量が所定のしきい値未満となっている状態で、目標アイドル回転数に所定の回転数を加算した値よりも実回転数が大きくなっている場合に、エンジンの出力が抑制される。ここで、目標アイドル回転数とは、車両における各種パラメータに基づいて演算される値であって、エンジンの制御状態が正常であっても、それらパラメータに応じて大きくなりうるものである。
つまり、アクセルの操作量が小さく、アクセルが操作されていないといえる状態でエンジンの回転数(実回転数)が大きくなったとしても、それが車両における各種パラメータに基づくアイドル回転数の上昇による正常なものである場合には、エンジンの出力を抑制する際の基準となる回転数も上昇するため、その場合にエンジンの出力が抑制されることはない。
これにより、上記構成では、制御状態が正常であるにも拘わらずエンジンの出力が抑制されてしまうといった事態を防止することができる。
この構成における出力抑制手段は、上述した条件のもとにエンジンの出力を抑制する手段であり、例えば、エンジンを制御する際に演算される出力(例えば、トルク,回転数,馬力など)を、通常演算される値よりも所定値や所定割合だけ小さくしたり、目標となる出力そのものを「0」としたりすることで、エンジンの出力を抑制する構成とすればよい。
また、上記構成における回転数算出手段は、車両における各種パラメータに基づいて目標回転数を演算する手段であり、そのパラメータは、エンジンの回転数に関係するパラメータを用いれば特に限定されない。
例えば、請求項2に記載のように、当該エンジン制御装置外部からの指令に基づいて、車両におけるエンジンのアイドル回転数を決定するアイドル決定手段を備えている場合であれば、前記回転数算出手段は、前記アイドル決定手段により決定されたアイドル回転数を含むパラメータに基づいて目標アイドル回転数を算出する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、アイドル回転数の影響で目標アイドル回転数が大きくなったとしても、それが外部からの指令により大きくなった正常なものである場合には、エンジンの出力を抑制する際の基準となる回転数も上昇させることができるため、このような場合にエンジンの出力が抑制されてしまうことを防止することができる。
この構成において、アイドル決定手段は、エンジン制御装置外部からの指令に基づいてエンジンのアイドル回転数を決定する手段であり、例えば、請求項3に記載のように、当該エンジン制御装置外部からの入力操作で指令された回転数を前記アイドル回転数として決定するように構成したり、請求項4に記載のように、車両室内に設けられた空調装置の動作状態に基づいて、前記アイドル回転数を決定するように構成することが考えられる。
これらのように構成すれば、アイドル回転数の影響で目標アイドル回転数が大きくなったとしても、それが入力操作や空調装置の動作状態に応じて決定された正常なものである場合には、エンジンの出力を抑制する際の基準となる回転数も上昇させることにより、このような場合にエンジンの出力が抑制されてしまうことを防止することができる。
ところで、上述したエンジン制御装置では、アクセルの操作量が所定のしきい値未満となっていることを前提に、所定の条件が満たされたことをもって、エンジンの出力を抑制している。これは、アクセルの操作量が小さい状態,つまり運転者が車両を加速させようとしていない状態でエンジンの回転数が大きくなっていることを、車両が暴走しかねない異常の発生とみなしているからである。
ただ、例えば、クルーズコントロール機能を有している場合など、エンジンの制御状態がアクセルの操作量とは無関係となる機能を有する車両においては、アクセルの操作量が小さくてもその機能によりエンジンの回転数が大きくなってしまう事態が起こりうる。
このような場合にまで異常の発生とみなしてエンジンの出力を抑制してしまうのは、その機能を事実上無効なものとしてしまうことになるため、好ましいこととはいえない。
そこで、上述した各構成を、請求項5に記載のエンジン制御装置のように構成することが考えられる。
このエンジン制御装置においては、所定の制御条件が満たされている間、エンジンの制御状態を、通常状態から、アクセルの操作量とは無関係に出力が制御される特定状態へと変更する状態変更手段を備えている。そして、前記出力抑制手段は、エンジンの制御状態が通常状態である場合にのみ、エンジンの出力を抑制する、ように構成されている。
このように構成すれば、エンジンの制御状態が特定状態へと変更されている状況においては、アクセルの操作量が小さく,かつ,エンジンの出力を抑制するための条件が満たされたとしても、その出力が抑制されることはない。
これにより、エンジンの制御状態を特定状態へと変更する機能を有している車両において、アクセルの操作量が小さく,かつ,エンジンの回転数が大きくなる事態が起こったとしても、それを異常の発生とみなしてエンジンの出力を抑制してしまうことを防止できる。
また、上述した各構成において、操作量検出手段による操作量の検出,回転数検出手段による実回転数の検出,回転数算出手段による目標アイドル回転数の算出,出力抑制手段による出力の抑制は、どのようなタイミングで実行させるように構成してもよいが、例えば、所定のイベントが発生したタイミングで実行させるようにすることが考えられる。
また、これらについては、繰り返し実行させるようにしてもよく、このためには、上記各構成を、請求項6に記載のエンジン制御装置のように構成することが考えられる。このエンジン制御装置は、前記操作量検出手段による操作量の検出,前記回転数検出手段による実回転数の検出,前記回転数算出手段による目標アイドル回転数の算出,前記出力抑制手段による出力の抑制,前記操作判定手段による判定を、繰り返し実行させる繰り返し手段を備えている。
このように構成すれば、操作量の検出,実回転数の検出,目標アイドル回転数の演算,出力の抑制が繰り返されるため、一時的な異常の発生により実回転数が大きくなった場合には、そのように実回転数が大きくなる期間のみエンジンの出力が抑制され、実回転数が正常に戻ったらその抑制を終了させることができる。これにより、エンジンの制御状態に一時的な異常が発生して車両が暴走してしまうことを防止することができる。
また、請求項7に記載のプログラムは、請求項1から6のいずれかに記載の全ての手段として機能させるための各種処理手順をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムにより制御されるコンピュータシステムは、請求項1から6のいずれかに記載のエンジン制御装置の一部を構成することができる。
なお、上述した各プログラムは、各種記録媒体や通信回線を介してエンジン制御装置やこれを利用するユーザに提供されるものである。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
エンジン制御装置1は、車両に搭載された状態でその車両のエンジンを制御するための装置であって、図1に示すように、装置全体の動作を制御するCPU10,CPU10による処理結果などを記憶するRAM20,CPU10により実行されるプログラムなどを記憶しているROM30,装置外部との信号の入出力を制御する入出力インタフェース(I/O)40などを備えている。
この入出力インタフェース40は、車両に搭載されたエアコン,エンジンにおける各センサ,エンジンのアイドル回転数を手動調整するためのアイドル調整部,アクセルの操作量(開度)を検出するアクセルセンサ,車両に搭載されたオートクルーズ装置,エンジンを制御する各アクチュエータ(ディーゼルエンジンにおけるインジェクタおよびポンプなど、ガソリンエンジンにおけるインジェクタおよびイグナイタなど)などに接続されており、これらとCPU10との間における信号の入出力を制御する。
これらのうち、エアコンからは、そのエアコンの動作状態を示す信号が入力される。また、エンジンにおける各センサには、水温を検出する水温センサ,エンジンにおける実際の回転数(実回転数)を検出するための回転数センサなどがあり、これらセンサからは、検出結果を示す信号が入力される。また、アイドル調整部からは、アイドル回転数の手動調整を行うか否か,および,行う場合における具体的な回転数を示す信号が入力される。また、アクセルセンサからは、アクセルの操作量を示す信号が入力される。また、オートクルーズ装置からは、オートクルーズを実施しているか否か,および,実施している場合において必要なエンジンの出力を示す信号が入力される。そして、アクチュエータへは、後述する処理にて生成された制御信号が出力される。
(2)CPUの機能ブロック
また、CPU10は、図2に示すように、目標アイドル回転数算出部110,ISC(Idle Speed Control)出力算出部120,クルーズ制御部130,ドライバ要求出力算出部140,最終出力算出部150,最終制御量算出部160,アクチュエータ制御部170などからなる複数の機能ブロックそれぞれで順次演算を行うことによって、上記アクチュエータを制御するための制御信号を生成する。
この機能ブロックのうち、目標アイドル回転数算出部110は、後述する目標アイドル回転数算出処理によって、エアコン,アイドル調整部,エンジンにおける各センサそれぞれから入力した信号に基づき、エンジンの目標となるアイドル回転数(目標アイドル回転数)を算出し、これをISC出力算出部120に出力する。
また、ISC出力算出部120は、目標アイドル回転数算出部110により算出された目標アイドル回転数に基づいて、この回転数に対応するエンジンの出力(例えば、トルク,回転数,馬力など;以下同様)を算出し、これを最終出力算出部150に出力する。
また、クルーズ制御部130は、オートクルーズ装置によりオートクルーズが実施されている場合にそこから入力される信号に基づいて、そのオートクルーズの実施に必要なエンジンの出力を算出し、これをドライバ要求出力算出部140に出力する。
また、ドライバ要求出力算出部140は、エンジンにおける各センサ,アクセルセンサから入力される信号,および,クルーズ制御部130からの出力結果に基づいて、車両の運転者が要求していると推定されるエンジンの出力を算出し、これを最終出力算出部150に出力する。
また、最終出力算出部150は、ISC出力算出部120およびドライバ要求出力算出部140それぞれにより算出されたエンジンの出力に基づいて最終的なエンジンの出力を算出する。そして、後述する最終出力算出処理において、エンジンにおける各センサ,オートクルーズ装置,アクセルセンサから入力される信号,および,目標アイドル回転数算出部110により算出された目標アイドル回転数に基づいてエンジンの出力を算出し、これを最終制御量算出部160に出力する。
また、最終制御量算出部160は、最終出力算出部150により算出されたエンジンの出力を実現するために必要なアクチュエータの具体的な制御量を算出し、これをアクチュエータ制御部170に出力する。
そして、アクチュエータ制御部170は、最終制御量算出部160により算出された制御量に基づいてアクチュエータを制御するための制御信号を生成し、これをアクチュエータに対して出力する。
(3)CPU10による処理
以下に、CPU10がROM20に記憶されたプログラムに従って実行する各種処理の処理手順を説明する。
(3−1)目標アイドル回転数算出処理
はじめに、車両のイグニッションスイッチがオン側に切り替えられて以降、目標アイドル回転数算出部110により、所定時間毎に繰り返し実行される目標アイドル回転数算出処理の処理手順を図3に基づいて説明する。
この目標アイドル回転数算出処理が起動されると、まず、マニュアルモードであるか否かがチェックされる(s110)。ここでは、アイドル調整部から入力される信号が、アイドル回転数の手動調整を行う旨の信号である場合に、マニュアルモードであると判定される。なお、この場合、アイドル調整部から入力される信号は、具体的な回転数をも示す信号となる。
このs110で、マニュアルモードであると判定された場合(s110:YES)、アイドル調整部から入力される信号で示される具体的な回転数が、目標アイドル回転数として決定された後(s120)、本目標アイドル回転数算出処理が終了する。
一方、マニュアルモードでないと判定された場合(s110:NO)、基本となるアイドル回転数が算出される(s130)。ここでは、エンジンにおける各センサから入力される信号で示されるパラメータに基づいて、基本となるアイドル回転数が周知の演算手順により算出される。
次に、車両に搭載された装置のうち、アイドル回転数に影響を与える装置が作動しているか否かがチェックされる(s140)。ここでは、例えば、エアコンから動作中である旨の信号が入力されている場合に、該当する装置が作動していると判定される。
このs140で、アイドル回転数に影響を与える装置が作動していると判定された場合(s140:YES)、s130にて算出されたアイドル回転数に、その装置の影響により加算されるべきアイドル回転数が加算され(s150)、その合計のアイドル回転数が最終的な目標アイドル回転数として決定された後(s160)、本目標アイドル回転数算出処理が終了する。このs150では、該当する装置から入力される信号で示されるパラメータに基づいて、加算されるべきアイドル回転数が周知の演算手順により算出され、これがs130にて算出されたアイドル回転数に加算される。
一方、s140で、アイドル回転数に影響を与える装置が作動していないと判定された場合(s140:NO)、s150が行われることなく、プロセスがs160へと移行し、s130にて算出されたアイドル回転数が最終的な目標アイドル回転数として決定された後、本目標アイドル回転数算出処理が終了する。
(3−2)出力算出処理
続いて、車両のイグニッションスイッチがオン側に切り替えられて以降、最終出力算出部150により、所定時間毎に繰り返し実行される出力算出処理の処理手順を図4に基づいて説明する。
この出力算出処理が起動されると、まず、オートクルーズが実施されているか否かがチェックされる(s210)。ここでは、オートクルーズ装置からオートクルーズを実施している旨を示す信号が入力されている場合に、オートクルーズが実施されていると判定される。
このs210で、オートクルーズが実施されていると判定された場合(s210:YES)、ISC出力算出部120およびドライバ要求出力算出部140それぞれにより算出されたエンジンの出力に基づいて最終的なエンジンの出力(オートクルーズの実施に必要な出力)が算出された後(s220)、本出力算出処理が終了する。
また、上記s210で、オートクルーズが実施されていないと判定された場合(s210:NO)、エンジンの出力を抑制すべき状況になっているか否かがチェックされる(s230)。ここでは、エンジンにおける回転数センサから入力される信号で示される実回転数が、目標アイドル回転数算出部110にて算出された目標アイドル回転数に所定の回転数α(例えば、100)を加算した値より大きくなっている場合(目標アイドル回転数+α<実回転数)に、エンジンの出力を抑制すべき状況になっていると判定される。
このs230で、エンジンの出力を抑制すべき状況になっていないと判定された場合(s230:NO)、プロセスがs220へと移行し、ISC出力算出部120およびドライバ要求出力算出部140それぞれにより算出されたエンジンの出力に基づいて最終的なエンジンの出力が算出された後、本出力算出処理が終了する。
また、上記s230で、エンジンの出力を抑制すべき状況になっていると判定された場合(s230:YES)、アクセルセンサから入力される信号で示されるアクセルの操作量が、所定のしきい値未満であるか否かがチェックされる(s240)。ここでは、アクセルが操作されていない操作量に対応する値が「しきい値」として定められている。つまり、このs240では、アクセルが操作されているか否かをチェックしていることになる。
このs240で、アクセルの操作量が所定のしきい値未満でないと判定された場合(s240:NO)、プロセスがs220へと移行し、ISC出力算出部120およびドライバ要求出力算出部140それぞれにより算出されたエンジンの出力に基づいて最終的なエンジンの出力が算出された後、本出力算出処理が終了する。
また、上記s240で、アクセルの操作量が所定のしきい値未満であると判定された場合(s240:YES)、最終的なエンジンの出力として通常よりも抑制された値が決定された後(s250)、本出力算出処理が終了する。ここでは、例えば、最終的なエンジンの出力を一律「0」としたり、上記s220にて算出された出力に所定の係数(1未満)を掛けた値を最終的なエンジンの出力としたりすることにより、最終的なエンジンの出力として通常よりも抑制された値が決定される。
(4)作用,効果
このように構成されたエンジン制御装置1では、アクセルの操作量が所定のしきい値未満となっている状態で(図4のs240「YES」)、目標アイドル回転数に所定の回転数αを加算した値よりも実回転数が大きくなっている場合に(同図s230「YES」)、エンジンの出力が抑制される(同図s250)。ここで、目標アイドル回転数とは、車両における各種パラメータに基づいて演算される値であって、エンジンの制御状態が正常であっても、それらパラメータに応じて大きくなりうるものである(図3のs110〜s160)。
つまり、アクセルの操作量が小さく操作されていないといえる状態でエンジンの回転数(実回転数)が大きくなったとしても、それが車両における各種パラメータ(アイドル調整部,エアコン)に基づくアイドル回転数の上昇による正常なものである場合には、エンジンの出力を抑制する際の基準となる回転数(目標アイドル回転数;α)も、その上昇に追従するため(図5参照)、その場合にエンジンの出力が抑制されることはない。
これにより、上記構成では、制御状態が正常であるにも拘わらずエンジンの出力が抑制されてしまうといった事態を防止することができる。
また、上記実施形態では、オートクルーズが実施されている場合には、アクセルの操作量が所定のしきい値未満であり、かつ、目標アイドル回転数に所定の回転数αを加算した値よりも実回転数が大きくなっているとしても、エンジンの出力が抑制されないように構成されている(図4のs210→s220)。これにより、オートクルーズ装置を搭載している車両において、アクセルの操作量が小さく,かつ,エンジンのアイドル回転数が大きくなる事態が起こったとしても、それを異常の発生とみなしてエンジンの出力を抑制してしまうことを防止できる。
また、上記実施形態においては、図3の目標アイドル回転数算出処理および図4の出力算出処理が、それぞれ所定時間毎に繰り返し実行されるように構成されている。これにより、アクセルの操作量の検出(図4のs240),エンジンの実回転数の検出(同図s230),目標アイドル回転数の算出(図3のs120,s160),エンジンの出力の抑制(図4のs250)が繰り返される。
そのため、例えば、一時的な異常の発生により実回転数が大きくなった場合には、そのように実回転数が大きくなる期間のみエンジンの出力が抑制され、実回転数が正常に戻ったらその抑制を終了させて通常の制御状態に戻すことができる。これにより、エンジンの制御状態に一時的な異常が発生して車両が暴走してしまうことを防止することができる。
(5)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、目標アイドル回転数算出処理で、アイドル調整部,エアコンから入力される信号で示されるパラメータに基づいて目標回転数を算出するように構成されたものを例示した(図3のs110〜s160)。しかし、この目標回転数を算出する際に参照されるパラメータとしては、エンジンの回転数に関係するパラメータであればよく、上記以外のパラメータを採用してもよい。
この場合、そのパラメータを示す信号を出力する装置を、アイドル回転数に影響を与える装置であるとし、s150においてその信号で示されるパラメータに基づいて、加算されるべきアイドル回転数を算出するように構成すればよい。
また、上記実施形態においては、オートクルーズが実施されている場合に、エンジンの出力が抑制されないように構成されたものを例示した(図4のs210→s220)。しかし、このようにエンジンの出力を抑制しないようにする条件としては、エンジンの制御状態がアクセルの操作量とは無関係となるような機能を有する車両において、その機能が利用されていること、を採用することが考えられる。この場合、図4のs210において、その装置が利用されているか否かをチェックし、利用されている場合に、プロセスがs220へと移行するように構成すればよい。
このように構成すれば、エンジンの制御状態がアクセルの操作量と無関係となるような場合には、アクセルの操作量が小さい状態,つまり運転者が車両を加速させようとしていない状態でエンジンの回転数が大きくなっていることを、車両が暴走しかねない異常の発生とみなしてしまうことを防止できる。
また、上記実施形態においては、アクセルの操作量の検出(図4のs240),エンジンの実回転数の検出(同図s230),目標アイドル回転数の算出(図3のs120,s160),エンジンの出力の抑制(図4のs250)が所定時間毎に繰り返されるように構成されたものを例示した。しかし、これらについては、例えば、所定のイベントが発生したタイミングで実行させるようにしてもよい。
(6)本発明との対応関係
以上説明した実施形態において、最終出力算出部150が、本発明における操作量検出手段(図4のs240が該当),回転数検出手段(同図s230が該当),出力抑制手段(同図s250が該当),繰り返し手段である。
また、目標アイドル回転数算出部110が、本発明における回転数算出手段(図3のs120,s130,s150が該当),アイドル決定手段(同図s120,s160が該当),繰り返し手段である。
また、クルーズ制御部130が本発明における状態変更手段であり、オートクルーズが実施されている状態が本発明における特定状態である。
エンジン制御装置の全体構成を示すブロック図 CPUの機能ブロック図 目標アイドル回転数算出処理 出力算出処理 実回転数,目標アイドル回転数,および,出力を制御する際の基準となる回転数それぞれの遷移状態を示すグラフ
符号の説明
1…エンジン制御装置、10…CPU、20…RAM、30…ROM、40…入出力インタフェース、110…目標アイドル回転数算出部、120…ISC出力算出部、120…出力算出部、130…クルーズ制御部、140…ドライバ要求出力算出部、150…最終出力算出部、160…最終制御量算出部、170…アクチュエータ制御部。

Claims (7)

  1. 車両におけるアクセルの操作量を検出するセンサからの出力に基づいて、アクセルの操作量を検出する操作量検出手段と、
    車両におけるエンジンの回転数(実回転数)を検出するセンサからの出力に基づいて、実回転数を検出する回転数検出手段と、
    車両における各種パラメータに基づいてエンジンの目標となるアイドル回転数(目標アイドル回転数)を算出する回転数算出手段と、
    前記操作量検出手段により検出されたアクセルの操作量,前記回転数検出手段により検出されたエンジンの実回転数,および,前記回転数算出手段により算出された目標アイドル回転数に基づいて、エンジンの出力を抑制する出力抑制手段と、
    前記操作量検出手段により検出されたアクセルの操作量が、アクセルが操作されていない操作量に対応する値として定められたしきい値未満となっているか否かを判定する操作判定手段と、を備えており、
    前記出力抑制手段は、前記操作判定手段により操作量が前記しきい値未満になっていると判定されている間、前記回転数検出手段により検出された実回転数が、前記回転数算出手段により算出された目標アイドル回転数に異常発生とみなされる場合に大きくなる回転数を加算した値よりも大きくなっている場合に、エンジンの出力を抑制する
    ことを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 当該エンジン制御装置外部からの指令に基づいて、車両におけるエンジンのアイドル回転数を決定するアイドル決定手段を備えており、
    前記回転数算出手段は、前記アイドル決定手段により決定されたアイドル回転数を含むパラメータに基づいて目標アイドル回転数を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記アイドル決定手段は、当該エンジン制御装置外部からの入力操作で指令された回転数を前記アイドル回転数として決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記アイドル決定手段は、車両室内に設けられた空調装置の動作状態に基づいて、前記アイドル回転数を決定する
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のエンジン制御装置。
  5. 所定の制御条件が満たされている間、エンジンの制御状態を、通常状態から、アクセルの操作量とは無関係に出力が制御される特定状態へと変更する状態変更手段を備えており、
    前記出力抑制手段は、エンジンの制御状態が通常状態である場合にのみ、エンジンの出力を抑制する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のエンジン制御装置。
  6. 前記操作量検出手段による操作量の検出,前記回転数検出手段による実回転数の検出,前記回転数算出手段による目標アイドル回転数の算出,前記出力抑制手段による出力の抑制,前記操作判定手段による判定を、繰り返し実行させる繰り返し手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のエンジン制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の全ての手段として機能させるための各種処理手順をコンピュータシステムに実行させるためのプログラム。
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