JPWO2002069019A1 - 光変調装置の位置調整装置および光変調装置の位置調整方法 - Google Patents

光変調装置の位置調整装置および光変調装置の位置調整方法 Download PDF

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Abstract

位置調整装置の光束検出装置40では、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束をビームスプリッタ451を介してCCDカメラ41で直接取り込むように構成した。従って、従来の投写用のスクリーンを用いずに調整でき、位置調整装置を大幅に小型化できる。また、位置調整装置を設置するのに有する占有スペースも少なくてよく、作業エリアを効率的に利用できる。

Description

技術分野
本発明は、光源から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、この色分離光学系で分離された各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光束を合成する色合成光学系とを備えたプロジェクタを製造するために、各光変調装置相互の位置調整を行う光変調装置の位置調整装置および光変調装置の位置調整方法に関する。
背景技術
従来より、複数の色光を画像情報に応じて各色光ごとに変調する複数の光変調装置(液晶パネル)と、各光変調装置で変調された色光を合成する色合成光学系(クロスダイクロイックプリズム)と、この色合成光学系で合成された光束を拡大投写して投写画像を形成する投写光学系(投写レンズ)とを備えたプロジェクタが利用されている。
このようなプロジェクタとしては、例えば、光源から射出された光束を、ダイクロイックミラーによってRGBの三色の色光に分離し、三枚の液晶パネルにより各色光毎に画像情報に応じて変調し、変調後の光束をクロスダイクロイックプリズムで合成し、投写レンズを介してカラー画像を拡大投写する、いわゆる三板式のプロジェクタが知られている。
このようなプロジェクタにより鮮明な投写画像を得るには、各液晶パネル間での画素ずれ、投写レンズからの距離のずれの発生を防止するために、プロジェクタの製造時においては、各液晶パネル間相互のフォーカス・アライメント調整を高精度に行わなければならない。
ここで、フォーカス調整とは、各液晶パネルを投写レンズのバックフォーカスの位置に正確に配置するための調整をいい、アライメント調整とは、各液晶パネルの画素を一致させるための調整をいい、以下の説明においても同様である。
そして、従来より、液晶パネルのフォーカス・アライメント調整は、三枚の液晶パネル、クロスダイクロイックプリズム、および投写レンズを含む光学ユニットを調整対象として、(1)各液晶パネルの画像形成領域に光束を入射させ、(2)クロスダイクロイックプリズムおよび投写レンズを経た投写画像をスクリーン上に表示し、(3)スクリーン上の投写画像の反射光を所定位置で固定されたCCDカメラ等の光束検出装置で撮像し、(4)CCDカメラで検出される各液晶パネルのフォーカス、画素位置等を確認しながら、各液晶パネルの相対位置を位置調整機構で調整していた。すなわち、スクリーン上に投写される画像の位置を基準として、各液晶パネルの位置を調整していた。
このように、スクリーン上に画像を投写する形態としては従来、光学ユニットとスクリーンとを投写レンズの光軸に沿って配置し、光学ユニットからの投写光を直接スクリーンに投写させるものや(従来例1)や、液晶パネルとプリズムを通った第1方向に沿った光源の光を第1方向とは異なる第2方向に反射させる反射装置と、この反射装置により第2方向に沿って反射された光源の光を投写するスクリーンとを備えたもの(特開2000−147654号公報;従来例2)がある。
しかしながら、従来例1では、スクリーン上に画像を投射するうえ、光学ユニットとスクリーンとを投写レンズの光軸に沿って直線上に配置するため、スクリーンとしては大きなサイズのものが必要となり、装置全体が大型になる。
また、従来例2では、反射装置でミラーを介して投写レンズから投写される光を反射させることで、従来例1に比べて、スクリーンを小さくできるが、スクリーンを用いることに変わりはなく、装置全体を小型化するのには限界がある。
従って、いずれの場合でも、スクリーンが必要になることで、装置が大がかりになるという問題があり、その解決が望まれている。
本発明の目的は、装置全体を格段に小型化できる光変調装置の位置調整装置および光変調装置の位置調整方法を提供することにある。
発明の開示
本発明は、従来用いられていたスクリーンを使用せずに光変調装置相互の位置調整を行うことで、前記目的を達成しようとするものである。
具体的には、本発明の光変調装置の位置調整装置は、光源から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、この色分離光学系で分離された各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光束を合成する色合成光学系とを備えたプロジェクタを製造するために、各光変調装置相互の位置調整を行う光変調装置の位置調整装置であって、前記光変調装置から前記色合成光学系を介して射出された位置調整用の光束を直接取り込む光束検出装置を備えていることを特徴とする。
このような本発明においては、色合成光学系から射出された光束が光束検出装置で直接取り込まれるため、投写用のスクリーンが不要となり、装置全体の大幅な小型化が図られる。よって前記目的が達成される。
また、本発明の位置調整装置では、前記光束検出装置を、前記色合成光学系から射出された光束を所定方向に導く導光部と、この導光部で導かれた光束を受光して電気信号に変換する撮像素子とを含んで構成することが望ましい。
このような構成では、導光部を備えることで撮像素子が自由な位置に配置されるようになるから、光変調装置の位置調整装置の各部の配置効率が向上し、位置調整装置の小型化が一層促進される。
この際、本発明の位置調整装置では、前記導光部を、前記色合成光学系から射出された光束を反射して屈折させる反射ミラーで構成してもよい。
このような構成では、色合成光学系の光束射出側に反射ミラーを配置するだけでよいので、光束検出装置の構成が簡単になる。
これに対し、本発明の位置調整装置では、前記導光部を、前記色合成光学系から射出された光束を導入して前記撮像素子まで導く光ファイバを含んで構成してもよい。
このような構成では、光ファイバが屈曲可能であることから、撮像素子の配置位置の自由度が向上し、位置調整装置の小型化がさらに促進される。
さらに、本発明の位置調整装置では、前記光束検出装置を、前記位置調整用の光束を供給する光供給部を含んで構成することが望ましい。
このような構成では、光変調装置の入射側から光束を供給する必要がなくなるため、光変調装置の位置調整に際して用いられる機構側に光束の供給部分を設ける必要がなく、そのような機構の構造が簡素になる。
そして、本発明の位置調整装置では、前記光束検出装置を、複数の撮像素子で構成することが望ましい。
このような構成では、光変調装置のフォーカス、アライメント調整を行う場合において、一つの光変調装置における複数箇所の画素領域を撮像可能であるから、全ての撮像箇所でのフォーカス、アライメント調整を行うことで、精度の高い調整が行える。
また、この場合には、複数の撮像素子を、前記光変調装置の矩形状の画像形成領域の対角線上に対応して配置することが好ましい。
このようにすることにより、撮像素子および信号処理回路を含む例えばCCDカメラ等を複数配置する場合でも、互いの干渉が避けられる。
また、本発明の位置調整装置では、前記光変調装置を保持し、前記色合成光学系に対して、該光変調装置を位置調整する位置調整部を備え、前記調整部は、前記色合成光学系に対して近接隔離するフォーカス粗調整機構に支持されていることが望ましい。
このような構成では、位置調整部が、フォーカス粗調整機構に支持されていることにより、予め、フォーカス粗調整機構に対して、位置調整部を所定位置に配置しておけば、該位置調整部により光変調装置を保持した状態から、フォーカス粗調整機構を所定距離、移動させることで、光変調装置を色合成光学系に対して設計上の所定位置に設定することができる。
一方、本発明の光変調装置の位置調整方法は、前述の位置調整装置を用いた位置調整方法であり、具体的には、光源から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、この色分離光学系で分離された各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光束を合成する色合成光学系とを備えたプロジェクタを製造するために、各光変調装置相互の位置調整を行う光変調装置の位置調整方法であって、予め相互に位置調整された複数の基準光変調装置および基準色合成光学系に基づいて、当該基準色合成光学系から射出された光束を受光可能な光束検出装置の位置を設定する予備工程と、設定された光束検出装置に対して前記色合成光学系を設置する設置工程と、調整対象となる前記光変調装置に対して光束を導入し、前記色合成光学系を介して射出された光束を前記光束検出装置により直接検出する検出工程と、検出された光束に基づいて、前記光変調装置の位置調整を行う位置調整工程と、を踏むことを特徴とする。
このような方法によれば、予備工程により、基準光変調装置および基準色合成光学系に基づいて適切な位置に光束検出装置を設定することができ、設置工程、検出工程、位置調整工程により、スクリーン上に投写画像を投写することなく、光変調装置の位置調整が行える。従って、スクリーンが不要なことで、調整作業に必要な位置調整装置が大幅に小型化され、前記目的が達成される。
また、本発明の光変調装置の位置調整方法では、前記検出工程および前記位置調整工程を、各光変調装置毎に連続して行うことが望ましい。
このような方法では、光束検出装置を各光変調装置で共通に用いることが可能であり、少ない台数の光束検出装置で調整が行える。
また、本発明の光変調装置の位置調整方法では、前記予備工程は、前記色合成光学系に対して近接隔離するフォーカス粗調整機構に対して、前記光変調装置の位置調整を行う位置調整部を設計上の所定位置に配置する初期設定手順を備えていることが望ましい。
このような方法では、予備工程が初期設定手順を備えていることにより、該初期設定手順の前または後に、光変調装置を位置調整部に設置しておけば、初期設定手順により、フォーカス祖調整機構に対して位置調整部を所定位置に配置することができ、フォーカス粗調整機構を色合成光学系に対して、所定距離を移動させることで、光変調装置を色合成光学系に対して設計上の所定位置に配置することができる。
したがって、位置調整工程における光変調装置の位置調整を簡素化し、サイクルタイムの低減を図ることができる。
また、本発明の光変調装置の位置調整方法では、前記位置調整工程は、前記色合成光学系に対する進退位置を調整するフォーカス調整手順と、各光変調装置の相互の位置調整を行うアライメント調整手順とを備えていることが望ましい。
このような方法では、位置調整工程が、フォーカス調整手順とアライメント調整手順とを備えていることにより、光変調装置の色合成光学系に対する進退位置が調整された状態で、該光変調装置の平面位置、面内回転位置、および面外回転位置を調整することができる。
したがって、光変調装置を投写レンズのバックフォーカス位置に配置し、さらに、各光変調装置の相互の位置を調整することにより、色合成光学系に対して光変調装置を適切な位置に配置することができる。
また、本発明の光変調装置の位置調整方法では、前記フォーカス調整手順は、前記色合成光学系に対して近接隔離するフォーカス粗調整機構の進退移動によって、前記光変調装置のフォーカス調整を行う粗調整ステップと、前記光変調装置の位置調整を行う位置調整部による微調整ステップとを備えていることが望ましい。
このような方法では、フォーカス調整手順が、粗調整ステップと微調整ステップとを備えていることにより、例えば、粗調整ステップにより、光変調装置を色合成光学系に対してミリメートルオーダからセンチメートルオーダまで移動調整し、微調整ステップにより、光変調装置を色合成光学系に対してマイクロメートルオーダからミリメートルオーダまで移動調整するように設定すれば、光変調装置を移動させる範囲を大きく設定することができ、光変調装置の位置調整を容易に、かつ、迅速に行うことができる。
また、本発明の光変調装置の位置調整方法では、複数のプロジェクタに応じて、連続して光変調装置の位置調整が行われるものとし、同一機種のプロジェクタが連続して製造されているかどうかを判定する機種判定工程を備え、この機種判定工程により、同一機種と判定された場合には、前記初期設定手順は省略されることが望ましい。
複数のプロジェクタに応じて、連続して光変調装置の位置調整を行う際、2つ目以降に製造されるプロジェクタに関して、初回のプロジェクタの製造における初期設定手順で設定された初期位置に基づいて、色合成光学系に対する光変調装置の位置調整を行えば、初期設定手順を省略することができる。
また、同様に、2つ目以降に製造されるプロジェクタに関して、初回のプロジェクタの製造における粗調整ステップで設定されたフォーカス位置を保持しておき、該フォーカス位置を初期位置として位置調整を行えば、粗調整ステップを省略することができる。
ここでは、複数のプロジェクタを製造し、複数の光変調装置が色合成光学系に対して連続して位置調整が行われる場合に、機種判定工程により、同一機種が連続して製造されているかどうかを判定し、同一機種であると判定されると初期設定手順および/または粗調整ステップが省略されることにより、連続して同一機種を製造する際の余分な工程を省くことができる。
したがって、プロジェクタの製造におけるサイクルタイムを低減し、複数のプロジェクタに応じた、複数の光変調装置の位置調整を連続して円滑に行うことができる。
発明を実施するための最良の形態
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
1.レンズアレイが使用されるプロジェクタの構造
図1には、本発明の実施形態に係る位置調整装置の調整対象とされる複数の光変調装置および色合成光学系を含むプロジェクタ100の構造が示されている。
このプロジェクタ100は、インテグレータ照明光学系110、色分離光学系120、リレー光学系130、電気光学装置140、色合成光学系となるクロスダイクロイックプリズム150、および投写レンズ160を備えている。
インテグレータ照明光学系110は、光源ランプ111Aおよびリフレクタ111Bを含む光源装置111と、第1レンズアレイ113と、第2レンズアレイ115と、反射ミラー117と、重畳レンズ119とを備えている。光源ランプ111Aから射出された光束は、リフレクタ111Bによって射出方向が揃えられ、第1レンズアレイ113によって複数の部分光束に分割され、反射ミラー117によって射出方向を90°折り曲げられた後、第2レンズアレイ115の近傍で結像する。第2レンズアレイ115から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が後段の重畳レンズ119の入射面に垂直となるように入射し、さらに重畳レンズ119から射出された複数の部分光束は、後述の電気光学装置140を構成する三枚の液晶パネル141R,141G,141B上で重畳する。
色分離光学系120は、2枚のダイクロイックミラー121、122と、反射ミラー123とを備え、これらのダイクロイックミラー121、122、反射ミラー123によりインテグレータ照明光学系110から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の三色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学系130は、入射側レンズ131、リレーレンズ133、および反射ミラー135、137を備え、前記色分離光学系120で分離された色光、例えば、青色光Bを液晶パネル141Bまで導く機能を有している。
電気光学装置140は、三枚の光変調装置となる液晶パネル141R,141G,141Bを備え、これらは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、色分離光学系120で分離された各色光は、これら三枚の液晶パネル141R,141G,141Bによって、画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
色合成光学系となるクロスダイクロイックプリズム150は、前記三枚の液晶パネル141R,141G,141Bから射出された各色光ごとに変調された画像を合成してカラー画像を形成するものである。尚、クロスダイクロイックプリズム150には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成される。そして、クロスダイクロイックプリズム150で合成されたカラー画像は、投写レンズ160から射出され、スクリーン上に拡大投写される。
2.光学ユニットの構造
このようなプロジェクタ100において、電気光学装置140、クロスダイクロイックプリズム150、および投写レンズ160は、光学ユニット170として一体化されている。つまり、図2に示すように、光学ユニット170は、マグネシウム合金製等の側面L字状の構造体となるヘッド体171を備えている。
投写レンズ160は、ヘッド体171のL字の垂直面外側にねじにより固定される。クロスダイクロイックプリズム150は、ヘッド体171のL字の水平面上側に同様にねじにより固定されている。
電気光学装置140を構成する三枚の液晶パネル141R,141G,141Bは、クロスダイクロイックプリズム150の側面三方を囲むように配置される。具体的には、図3に示すように、各液晶パネル141R,141G,141Bは、保持枠143内に収納され、この保持枠143の四隅部分に形成される孔143Aに透明樹脂製のピン145を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に接着固定された、いわゆるPOP(Panel On Prism)構造によりクロスダイクロイックプリズム150に固定されている。ここで、保持枠143には、矩形状の開口部143Bが形成され、各液晶パネル141R,141G,141Bは、この開口部143Bで露出し、この部分が画像形成領域となる。すなわち、各液晶パネル141R,141G,141Bのこの部分に各色光R、G、Bが導入され、画像情報に応じて光学像が形成される。
このようなPOP構造が採用された光学ユニット170では、液晶パネル141R,141G,141Bをクロスダイクロイックプリズム150に接着固定する際に、各液晶パネル141R,141G,141Bのフォーカス調整、アライメント調整、および固定を同時期(約8分以内)に行わなければならないので、通常以下の手順で組み立てが行われる。
1)クロスダイクロイックプリズム150に第1の液晶パネル、例えば、液晶パネル141Gを接着固定する。具体的には、まず、液晶パネル141Gの保持枠143の孔143Aに、先端に紫外線硬化型接着剤を塗布したピン145を挿入する。
2)次に、該ピン145の先端部分をクロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に当接させる。
3)この状態で液晶パネル141Gの画像形成領域に光束を導入し、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束を直接確認しながら、光束入射端面151に対する進退位置、平面位置、および回転位置を調整して、液晶パネル141Gのフォーカス、アライメント調整を行う。
4)適切なフォーカス、アライメントが得られたら、ピン145の基端部分から紫外線である固定用の光束を照射し、紫外線硬化型接着剤を完全に硬化させる。
5)他の液晶パネル141R、141Bも前記と同様に接着固定を行う。
従って、このようなPOP構造を採用した光学ユニット170を組み立てる際には、各液晶パネル141R,141G,141B相互のフォーカス、アライメントを調整する位置調整装置が必要となる。
3.光変調装置の位置調整装置の構造
図4および図5には、各液晶パネル141R,141G,141Bの位置を調整する位置調整装置2が示されている。この位置調整装置2は、UV遮光カバー20と、調整部本体30と、光束検出装置40と、コンピュータ70(図10)と、図示略の調整用光源装置および固定用紫外線光源装置とで構成されている。
このうちのUV遮光カバー20は、調整部本体30の上部を囲む側板21と、底板22と、下部に設けられた載置台25とを備えて構成されている。尚、側板21には開閉自在な図示略のドアが設けられており、このドアは、POP調整ワークを給材・除材する時、および調整部本体30を調整作業するために設けられるもので、紫外線を透過しないアクリル板から形成される。また、載置台25は、装置据え付け時、調整部本体30が容易に移動できるようにするために、その下部にキャスタ25Aが設けられている。
また、コンピュータ70は、調整部本体30、光束検出装置40、調整用光源装置、および固定用紫外線光源装置を制御するものであり、載置台25内に配置されている。
調整用光源装置は、調整部本体30での調整作業を行うに際して用いられる位置調整用の光束の光源である。
固定用紫外線光源装置は、液晶パネル141R,141G,141Bをクロスダイクロイックプリズム150上に固定するに際し、紫外線硬化型接着剤を硬化させるのに用いられる固定用の光束(紫外線)の光源である。
(3−1)調整部本体の構造
調整部本体30は、位置調整部としての6軸位置調整ユニット31と、クロスダイクロイックプリズム150を支持固定する支持治具33と、調整用光源装置および固定用紫外線光源装置からの光束を液晶パネル141(141R,141G,141B9)に導入するための光源ユニット37(図6)とで構成されている。
前記6軸位置調整ユニット31は、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に対して、液晶パネル141R,141G,141Bの配置位置を調整するものであり、図6に示すように、UV遮光カバー20の底板22のレール351に沿って移動可能に設置される6軸位置調整ユニット移動機構31Aに支持されている。
ここで、6軸位置調整ユニット移動機構31Aは、6軸位置調整ユニット31を支持し、図示しないモータなどの駆動機構により、載置台25のZ軸方向(図6中左右方向)にミリメートルオーダからセンチメートルオーダの範囲で移動するものである。
この6軸位置調整ユニット31は、上記6軸位置調整ユニット移動機構31Aに支持される平面位置調整部311と、この平面位置調整部311の先端部分に設けられる面内回転位置調整部313と、この面内回転位置調整部313の先端部分に設けられる面外回転位置調整部315と、この面外回転位置調整部315の先端部分に設けられる液晶パネル狭持部317とを備えている。
平面位置調整部311は、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に対する進退位置および平面位置を調整する部分であり、6軸位置調整ユニット移動機構31A上に摺動可能に設けられる基部311Aと、この基部311A上に立設される脚部311Bと、この脚部311Bの上部先端部分に設けられ、面内回転位置調整部313が接続される接続部311Cを備えている。
基部311Aは、図示しないモータなどの駆動機構により、載置台25のZ軸方向(図6中左右方向)をマイクロメートルオーダからミリメートルオーダの範囲で移動する。
脚部311Bは、側部に設けられるモータなどの駆動機構(図示略)によって基部311Aに対してX軸方向(図6の紙面と直交する方向)に移動する。
接続部311Cは、図示しないモータなどの駆動機構によって、脚部311Bに対してY軸方向(図6中上下方向)に移動する。
面内回転位置調整部313は、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に対する液晶パネル141R,141G,141Bの面内方向回転位置の調整を行う部分であり、平面位置調整部311の先端部分に固定される円柱状の基部313Aと、この基部313Aの円周方向に回転自在に設けられる回転調整部313Bを備えている。そして、この回転調整部313Bの回転位置を調整することにより、光束入射端面151に対する液晶パネル141R,141G,141Bの面内方向回転位置を高精度に調整することができる。
面外回転位置調整部315は、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に対する液晶パネル141R,141G,141Bの面外方向回転位置の調整を行う部分である。この面外回転位置調整部315は、前記面内回転位置調整部313の先端部分に固定されるとともに、水平方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された基部315Aと、この基部315Aの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられ、垂直方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された第1調整部315Bと、この第1調整部315Bの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられる第2調整部315Cとを備えている。そして、基部315Aの側部に設けられた図示しないモータを回転駆動すると、第1調整部315Bが摺動し、第1調整部315Bの上部に設けられた図示しないモータを回転すると、第2調整部315Cが摺動し、光束入射端面151に対する液晶パネル141R,141G,141Bの面外方向回転位置を高精度に調整できる。
液晶パネル狭持部317は、調整対象となる液晶パネル141R,141G,141Bを保持する部分であり、前記第2調整部315Cの先端部分に固定される固定狭持片317Aと、第2調整部315Cの先端部分でスライド自在に設けられる可動狭持片317Bと、可動狭持片317Bを動作させるアクチュエータ317Cとを備えている。そして、アクチュエータ317Cによって可動狭持片317Bを動作させることにより、液晶パネル141R,141G,141Bを狭持することができる。さらに、可動狭持片317Bのスライド初期位置を変更することにより、大きさの異なる液晶パネル141R,141G,141Bを狭持することができる。
前記支持治具33は、図4に示すように、底板22上に設置される基板331と、この基板331上に立設される脚部333と、この脚部333の上部に設けられ、かつクロスダイクロイックプリズム150および後述の導光部45が取り付けられるセット板335とを備えている。
前記光源ユニット37は、6軸位置調整ユニット31に設けられた液晶パネル狭持部317の固定狭持片317Aおよび可動狭持片317Bの間に配置されている。
この光源ユニット37は、液晶パネル141R,141G,141Bに位置調整用の光束、固定用の光束を供給するものであり、液晶パネル141R,141G,141Bと当接するユニット本体371と、このユニット本体371に各光源光を供給するための4本の光ファイバ372とを含んで構成される。
光ファイバ372の基端は、載置台25の下部に設置される調整用光源装置および固定用光源装置に接続されている。ユニット本体371の液晶パネル141R,141G,141Bとの当接面には、図7(A)に示すように、液晶パネル141R,141G,141Bの矩形状の画像形成領域の角隅部分に応じて設定された調整用光源部371Aと、該画像形成領域の外側に配置され、透明樹脂製のピン145の基端部分と当接する固定用光源部371Bとを備えている。尚、液晶パネル141R,141G,141Bとの当接部分となるユニット本体371は、図7(A)に示されるものの他、図7(B)に示されるように、調整用光源部371Aの外側側方に沿って固定用光源部371Cが配置されるものや、図7(C)に示されるように、固定用光源部371Bの配置が異なるものがあり、液晶パネル141R,141G,141Bの種類に応じて、これらのユニット本体371を適宜使い分けることにより、固定構造の異なる液晶パネルに対応できるようになっている。
(3−2)光束検出装置の構造
図4において、光束検出装置40は、CCDカメラ41と、このCCDカメラ41を3次元移動可能に構成された移動機構43と、支持治具33上に取り付けられた導光部45とを備えている。
CCDカメラ41は、電荷結合素子(Charge Coupled Device)を本発明に係る撮像素子としたエリアセンサであり、クロスダイクロイックプリズム150から射出された位置調整用の光束を取り込んで電気信号として出力する。
本実施形態では、CCDカメラ41は、図8、図9に模式的に示すように、導光部45の四方に移動機構43(図4)を介して4つ配置されている。この際、各CCDカメラ41は、液晶パネル141R,141G,141Bに形成された矩形状の画像形成領域の対角線上に対応して配置されている。尚、CCDカメラ41は、投写画像を高精度に検出するために、ズーム・フォーカス機構を備え、遠隔制御により自由にズーム・フォーカスを調整できるようになっている。
移動機構43は、その具体的な図示を省略するが、支持治具33の基板331に立設された支柱、当該支柱に設けられた複数の軸部材、および一軸部材に設けられたカメラ取付部等で構成され、CCDカメラ41をX軸方向(図9では左右方向)およびY軸方向(図9では上下方向)に移動させることが可能である。そして、これらの移動は、載置台25内部のサーボ制御機構によって行われる。
導光部45は、液晶パネル141R,141G,141Bの矩形状の画像形成領域の四隅に対応して配置された反射ミラーとしての4つのビームスプリッタ451と、各ビームスプリッタ451を所定位置に保持する保持カバー452で構成されている。この導光部45は、前記光源ユニット37から液晶パネル141R,141G,141Bに照射されてクロスダイクロイックプリズム150から射出した四隅の光束を、各ビームスプリッタ451によって90°屈折させた後、CCDカメラ41に導光する機能を有している。尚、保持カバー452には、外側に屈折させた光束を透過させる適宜な開口部が設けられている。また、図8では、液晶パネル141Gに光束を照射した場合が示されている。
このような導光部45によれば、クロスダイクロイックプリズム150から射出した四隅の光束は、従来のようなスクリーンに投写されることなく、四方に配置されたCCDカメラ41に直接取り込まれる。
4.位置調整装置による調整操作
上述した調整部本体30および光束検出装置40は、図10のブロック図に示すように、コンピュータ70と電気的に接続されている。
このコンピュータ70は、CPUおよび記憶装置を備え、調整部本体30および光束検出装置40の動作制御を行うとともに、光束検出装置40のCCDカメラ41で撮像された投写画像の画像処理も行う。
コンピュータ70に呼び出されるプログラムは、図11に示される表示画面71をディスプレイ上に表示し、この表示画面71上に表示された種々の情報に基づいて、フォーカス、アライメント調整が行われる。該表示画面71は、CCDカメラ41からの映像を直接表示する画像表示ビュー72と、画像表示ビュー72に表示された画像を、基準パターン画像に基づいてパターンマッチング処理を行う画像処理ビュー73と、画像処理を行った結果、6軸位置調整ユニット31の各軸調整量を表示する軸移動量表示ビュー74とを備えている。尚、画像表示ビュー72の各画像表示領域72A〜72Dには、4つのCCDカメラ41のそれぞれで取り込まれた四隅の光束から得られる画像が表示される。
次に、位置調整装置2による液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整方法を、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
S1:まず、機種毎の投写レンズ160の特性に基づいたフォーカス位置およびアライメント位置が予め調整されたPOP構造のマスターユニットと、このマスターユニットの画像形成領域の大きさに応じてビームスプリッタ451の配置位置が設定された導光部45とを支持治具33にセットする。この際、マスターユニットは、基準色合成光学系としての基準クロスダイクロイックプリズムに、基準光変調装置としての各色光用の三枚の基準液晶パネルを一体に設けたものである。
S2:次に、マスターユニットのG色光用の基準液晶パネルに光源ユニット37から位置調整用の光束を照射し、マスターユニットから射出した光束をビームスプリッタ451を介してCCDカメラ41で直接取り込む。この際、移動機構43を作動させ、光束を確実に受光できる位置にCCDカメラ41を移動させる。また、この時の画像を画像表示ビュー72の各画像表示領域72A〜72Dに表示させる。
この画像としては、例えば、図13に示すように、基準液晶パネルの四隅に対応した端部位置から、対角内側方向に移動し、各画像表示領域72A〜72Dに画素領域CAのみを表示できる位置が、CCDカメラ41のフォーカス調整用の基準位置となる。また、画素領域CAの中央部分がフォーカス調整を行う測定点となる。
また、図14に示すように、基準液晶パネルの四隅に対応した端部位置が表示されたものがある。そして、この画像において、画素領域CAとこの画素領域CA以外の領域を所定の比率に設定した略正方形状の領域が、液晶パネル141R,141G,141Bのアライメント調整用の基準パターンBPとなる。また、この時のCCDカメラ41の位置が機種に応じたアライメント調整用の基準位置となる。基準パターンBPの生成は、三枚の各基準液晶パネルについてそれぞれ行われ、CCDカメラ41のアライメント調整用の基準位置の設定は、一枚の基準液晶パネルについて行われる。
このような基準パターンBPおよびCCDカメラ41の基準位置は、機種に応じた機種データとしてコンピュータ70の記憶部に登録される。
以上のS1、S2のステップは、予め複数機種に対して行われ、各機種毎の基準パターンBPおよびCCDカメラ41の基準位置が機種データとして登録される。
また、この機種データとして、複数の機種に応じて、クロスダイクロイックプリズム150に対する液晶パネル141R,141G,141Bの設計上の基準位置が、座標値として予め登録されている。
S3:続いて、クロスダイクロイックプリズム150を支持治具33にセットするとともに(設置工程)、調整対象となる液晶パネル141R,141G,141Bを、紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145を挿入した状態で、6軸位置調整ユニット31の液晶パネル狭持部317に取り付ける。
S4:次に、実際の調整に先だって、コンピュータ70内のCPUで実行されるプログラムにより初期化処理を行う(予備工程)。
具体的には、図15のフローチャートに基づいて、以下に示すように行われる。
S41:CPUに付設されるRAM(Random Access Memory)等のメモリを初期化し、調整するクロスダイクロイックプリズム150および液晶パネル141R,141G,141Bの機種に応じて予め登録された機種データを呼び出す。
S42:この機種データの液晶パネル141R,141G,141Bの設計上の座標値を読み込み、6軸位置調整ユニット移動機構31Aに対して、6軸位置調整ユニット31の平面位置調整部311、面内回転位置調整部313、および面外回転位置調整部315の初期位置を設定する(初期設定手順)。
S43:また、機種データのCCDカメラ41の基準位置を読み込み、CCDカメラ41をフォーカス調整用の基準位置に移動させて設定する。
S44:6軸位置調整ユニット移動機構31Aを所定距離、前進させ(初期位置)、上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145とクロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151とを当接させる。
この状態では、上記初期設定手順により、6軸位置調整ユニット31の6軸位置調整ユニット移動機構31Aに対する初期位置が設定され、さらに、クロスダイクロイックプリズム150に対して、6軸位置調整ユニット移動機構31Aを所定距離、前進させているので、液晶パネル141R,141G,141Bは、クロスダイクロイックプリズム150に対して設計上の基準位置に設定されている。
S5:この後、例えば先ず、液晶パネル141Gに関して位置調整用の光束を投射し、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束をビームスプリッタ451を介して直接CCDカメラ41で検出する(検出工程)。
S6:そして、コンピュータ70は、CCDカメラ41からの信号を入力するとともに、その画像処理機能により、液晶パネル141Gのフォーカス、アライメント調整を実施する(位置調整工程)。
S61:先ず、図16に示すフローチャートに基づいて、以下に示す手順により、液晶パネル141Gのフォーカス調整を行う(フォーカス調整手順)。
このフォーカス調整手順S61は、以下に示すS611〜S614の粗調整ステップS610と、S616〜S619の微調整ステップS615の2段階で調整が行われる。
S611:6軸位置調整ユニット移動機構31Aの平面位置調整部311を初期位置からクロスダイクロイックプリズム150の離間方向へ機種毎に設定される固定値まで所定距離移動させる。
S612:CCDカメラ41にて取り込まれた画像から、図14に示す画素領域CAにおける中央部分の測定点での輝度値を取得する。この輝度値は、平面位置調整部311の座標位置に応じて、コンピュータ70のメモリに記憶される。
S613:上記S611において、平面位置調整部311の所定距離の移動、および上記S612において、測定点における輝度値取得を繰り返し行わせ、数ポイントにて輝度値を取得する。
S614:コンピュータ70は、上記S613の終了後、図17(A)に示すように、上記手順にて取得された輝度値から、ピーク位置を算出する。
以上、粗調整ステップS610が終了した後、平面位置調整部311をS614で算出されたピーク位置に移動させ、以下に示すような手順にて、微調整ステップS615が行われる。
S616:6軸位置調整ユニット31の平面位置調整部311を初期位置からクロスダイクロイックプリズム150の近接方向へS614で算出されたピーク位置まで所定距離移動させる。
S617:CCDカメラ41にて画像を検出し、取り込まれた画像から、図14に示す画素領域CAにおける中央部分の測定点での輝度値を取得する。この輝度値は、平面位置調整部311の座標位置に応じて、コンピュータ70のメモリに記憶される。
S618:上記616において、平面位置調整部311を粗調整工程S610の移動量よりも小さいピッチで移動させ、また、上記617において、測定点における輝度値取得を繰り返し行わせ、数ポイントの輝度値を取得する。
S619:コンピュータ70は、上記S618の終了後、図17(B)に示すように、上記手順にて取得された輝度値から、ピーク位置を算出する。
以上、微調整ステップS615が終了した後、平面位置調整部311をS619で算出されたピーク位置に移動させることで、液晶パネル141Gのフォーカス調整が終了する。
S62:上記フォーカス調整手順S61が終了した後、コンピュータ70は、CCDカメラ41をアライメント調整用の基準位置に配置する。具体的には、予備工程S4におけるS41およびS43の工程が行われる。
S63:次に、液晶パネル141Gのアライメント調整を行う(アライメント調整手順)。
先ず、プログラムの表示画面71上で、液晶パネル141Gを把持する6軸位置調整ユニット31を表すSTAGE1を選択し、CCDカメラ41にて、液晶パネル141Gの四隅部分の画像を取り込む。ここで、コンピュータ70の表示画面71上には、画面表示ビュー72上にCCDカメラ41により取り込まれた画像が表示され、画像処理ビュー73上に画像処理を行った後のSTAGE1の測定データが表示される。
この状態で画像処理ビュー73のMeasurementボタンを押すと、画像処理ビュー73上で基準パターンBPに相当する部分を検出し、検出されたパターンが画面上のどの位置にあるかを検出し、検出結果がS2の工程で登録された基準パターンBPの配置位置とどれだけずれているかを計算して、この結果を6軸位置調整ユニット31の各軸の移動量として、軸移動量表示ビュー74に表示する。
そして、コンピュータ70は、軸移動量表示ビュー74に表示された各軸移動量に基づいて、6軸位置調整ユニット31を制御し、液晶パネル141Gの平面位置、面内回転位置、および面外回転位置調整が行われる。
一旦、調整が終わったら、再び、Measurementボタンを押して、各軸の移動量を算出し(S64)、全ての軸の移動量が略0になるまで行われ、液晶パネル141Gのアライメント調整が行われる。
ここで、この液晶パネル141Gのクロスダイクロイックプリズム150に対する座標値を基準データとして、コンピュータ70のメモリに記憶させる。
S7:フォーカス、アライメント調整が終了したら、ピン145に紫外線を照射して液晶パネル141Gを固定する。
S8:さらに、液晶パネル141Gの調整の完了後、他の液晶パネル141R,141Bに関して前記S5,6,7を順次実施する。すなわち、S5,S6のステップを、液晶パネル141R,141B毎に連続して行う。
ここで、他の液晶パネル141R,141Bのアライメント調整を行う際には、上記液晶パネル141Gの基準データがメモリから呼び出されて用いられ、他の液晶パネル141R,141Bの初期位置となる。
このようにすることにより、概ね各液晶パネル141R,141G,141Bの相互の位置を合致させた状態から、液晶パネル141R,141Bのアライメント調整を行うことができ、各液晶パネル141R,141G,141Bのアライメント調整を正確に、かつ、円滑に行うことができる。この際には、液晶パネル141R,141Bに対応した基準パターンBPが記憶部から呼び出されて用いられる。
S9:上記各液晶パネル141R,141G,141Bの固定の際に、接着剤の硬化収縮による各液晶パネル141R,141G,141Bの位置ずれを確認するために、各液晶パネル141R,141G,141Bに関して位置調整用の光束を投射し、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束をビームスプリッタ451を介して直接CCDカメラ41で検出し、表示される画像から画素ずれを測定する。
S10:コンピュータ70は、アクチュエータ317Cを制御し、各6軸位置調整ユニット31の液晶パネル把持部317による各液晶パネル141の把持状態を解放し、6軸位置調整ユニット移動機構31Aを所定距離、後退させ、各6軸位置調整ユニット31を各液晶パネル141R,141G,141Bから離間する方向に退避させる。そして、製造された光学ユニット170を取り出す。
5.実施形態の効果
このような第1実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)位置調整装置2の光束検出装置40では、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束がビームスプリッタ451を介してCCDカメラ41で直接取り込まれるため、前述した各工程(S1〜S10)を従来の投写用のスクリーンを用いずに実施でき、位置調整装置2を大幅に小型化できる。
このため、位置調整装置2を設置するのに有する占有スペースも少なくてよく、作業エリアを効率的に利用できる。
(2)また、ビームスプリッタ451を備えた導光部45が用いられているから、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束を90°屈折させることができ、このクロスダイクロイックプリズム150の周囲にCCDカメラ41を配置できる。従って、クロスダイクロイックプリズム150からの射出方向に沿ってCCDカメラ41を配置する必要がないので、その方向に位置調整装置2が大きくなるのを防止でき、位置調整装置2の小型化を一層促進できる。
(3)この際、導光部45はビームスプリッタ451で構成されているため、導光部45を簡単な構造で、しかも十分な機能を有するものにでき、また、製作も安価にできるから、機種毎に導光部45を用意しても、経済的な負担を小さくできる。
また、従来方式では、スクリーン上の投写画像サイズが大きく異なっていたため、CCDカメラを大がかりな移動機構を用いて移動させる必要があったが、本実施形態の方式では、機種によって異なる液晶パネル141R,141G,141B自身の大きさの違い分だけを移動させればよい。従って、移動機構43をコンパクトにでき、大がかりな移動機構を不要なことで、この点からも、経済的な負担を小さくできる。
(4)そして、光束検出装置40は四台のCCDカメラ41で構成されているので、各CCDカメラ41で液晶パネル141R,141G,141Bの四隅を別々に撮像して各画像表示領域72A〜72Dに表示できる。このため、各画像表示領域72A〜72Dでの表示状態を見ながら、全ての撮像箇所でのフォーカス、アライメント調整を行うことにより、より高精度に調整できる。
(5)この際、四台のCCDカメラ41は、液晶パネル141R,141G,141Bの矩形状の画像形成領域の対角線上に対応して配置されているため、CCDカメラ41間の干渉を避けることができるうえ、そのようなCCDカメラ41間のスペースを利用して移動機構43を余裕をもって配置できる。
(6)また、液晶パネル141R,141G,141B毎に前記S5,S6を繰り返すことにより、CCDカメラ41を各液晶パネル141R,141G,141Bの調整時に共通に用いることができ、四台の少ないCCDカメラ41で前液晶パネル141R,141G,141Bを調整できる。
(7)6軸位置調整ユニット31が、6軸位置調整ユニット移動機構31Aに支持されていることにより、初期設定手順S42で、6軸位置調整ユニット移動機構31Aに対して、6軸位置調整ユニット31を初期位置に配置しておき、6軸位置調整ユニット31の液晶パネル把持部317により液晶パネル141R,141G,141Bを把持した状態から、6軸位置調整ユニット移動機構31Aを所定距離、前進させる(S44)ことで、液晶パネル141R,141G,141Bをクロスダイクロイックプリズム150に対して設計上の所定位置に設定することができる。
したがって、位置調整工程S6における液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整を簡素化し、サイクルタイムの低減を図ることができる。
(8)位置調整工程S6が、フォーカス調整手順S61、およびアライメント調整手順S62を備えていることにより、6軸位置調整ユニット移動機構31Aおよび6軸位置調整ユニット31の基部311Aにて、液晶パネル141R,141G,141Bのクロスダイクロイックプリズム150に対する進退位置が調整された状態で、6軸位置調整ユニット31にて、該液晶パネル141R,141G,141Bの平面位置、面内回転位置、および面外回転位置を調整することができる。
したがって、液晶パネル141R,141G,141Bを投写レンズ160のバックフォーカス位置に配置し、さらに、各液晶パネル141R,141G,141Bの相互の位置を調整し、クロスダイクロイックプリズム150に対して液晶パネル141R,141G,141Bを適切な位置に配置することができる。
(9)6軸位置調整ユニット移動機構31Aが載置台25に対してクロスダイクロイックプリズム150に近接隔離する方向に、ミリメートルオーダからセンチメートルオーダの範囲で移動し、基部311Aが6軸位置調整ユニット移動機構31Aに対して、該6軸位置調整ユニット移動機構31Aと同方向に、マイクロメートルオーダからミリメートルオーダの範囲で移動することができるので、液晶パネル141R,141G,141Bを移動させる範囲を大きく設定することができ、液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整を容易に、かつ、迅速に行うことができる。
(10)また、6軸位置調整ユニット移動機構31Aを大変位させることができるので、液晶パネル141R,141G,141Bのクロスダイクロイックプリズム150への装着、および一体化された液晶パネル141R,141G,141Bとクロスダイクロイックプリズム150の取り出しの際に、部材が干渉せずに迅速に行うことができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
前記第1実施形態における光変調装置の位置調整装置では、複数のプロジェクタ100(光学ユニット170)を製造する際に、同一のソフトウェアを用いて、同一の位置調整操作を繰り返し行っていた。
これに対して、本実施形態の光変調装置の位置調整装置では、複数のプロジェクタ100(光学ユニット170)を製造する際に、位置調整が正常に終了した場合に、それ以降は、別のソフトウェアを用いている点が相違する。
具体的に、最初に製造される光学ユニット170において、各液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整操作は、前記第1実施形態と同様に行われる。
2つ目以降に製造される光学ユニット170において、各液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整操作は、図12、図18、および図19のフローチャートに基づいて、以下のように、行われる。
前記第1実施形態と同様に、S1およびS2において、機種に応じた機種データを登録する機種登録操作を行うとともに、設置工程S3において、クロスダイクロイックプリズム150を支持治具33にセットし、調整対象となる液晶パネル141R,141G,141Bを6軸位置調整ユニット31の液晶パネル把持部317に取り付ける。
次に、図18に示すように、予備工程S4において、機種データを呼び出す(S41)とともに、コンピュータ70は、同一の製造機種である光学ユニット170を連続して製造しているかどうかを判定し(機種判定工程:S11A)、同一の製造機種である場合には、初期設定手順S42を省略し、機種データに基づいて、CCDカメラ41を基準位置にセットし(S43)、さらに、6軸位置調整ユニット移動機構31Aを所定距離前進させる(S44)。
すなわち、同一の製造機種である光学ユニット170を連続して製造する際には、6軸位置調整ユニット31の基準位置は、前回行われた位置調整工程S6における6軸位置調整ユニット31の位置に設定されている。
この後、前記第1実施形態と同様に、検出工程S5を実施し、位置調整工程S6に移行する。
ここで、図19に示すように、位置調整工程S6のフォーカス調整手順S61において、コンピュータ70は、同一の製造機種である光学ユニット170を連続して製造しているかどうかを判定し(機種判定工程:S11B)、同一の製造機種である場合には、粗調整ステップS610を省略し、微調整ステップS615に移行する。
すなわち、同一の製造機種である光学ユニット170を連続して製造する際には、6軸位置調整ユニット移動機構31Aにおける平面位置調整部311の初期位置は、前回行われたフォーカス調整手順S61の微調整ステップS615における平面位置調整軸の位置に設定されている(前回製造時のフォーカスの位置に設定される)。
以下、前記第1実施形態と同様に、アライメント調整手順S62を行い、位置調整工程S6を終了し、S7〜S10の工程を踏むことにより、複数の光学ユニット170が連続して製造される。
ここで、S9の工程における画素ずれ測定において、不良と判定された場合には、コンピュータ70は、上記のような工程を連続して行うことを中止し、再度、前記第1実施形態と同様な工程を踏むように制御している。
このような第2実施形態によれば、前記(1)〜(10)と同様の効果の他、以下のような効果がある。
(11)複数の光学ユニット170を製造し、複数の液晶パネル141R,141G,141Bがクロスダイクロイックプリズム150に対して連続して位置調整が行われる場合に、機種判定工程S11A、S11Bにより、同一機種が連続して製造されているかどうかを判定し、同一機種と判定されると初期設定手順S42および粗調整ステップS610が省略されることにより、連続して同一機種を製造する際の余分な工程を省くことができる。
したがって、光学ユニット170の製造におけるサイクルタイムを低減し、複数の光学ユニット170に応じた、複数の液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整を連続して円滑に行うことができる。
(12)コンピュータ70は、前回の光学ユニット170の製造における、画素ずれ測定S9において、不良判定された場合には、初期設定手順S42および粗調整ステップS610を省略せずに、通常の前記第1実施形態と同様の工程を踏むように制御されていることにより、前回の不良製品に基づいた設定位置を使用して、光学ユニット170の製造を行うことを回避し、効率的に複数の光学ユニット170の製造を行うことができる。
6.変形例
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
前記実施形態の光束検出装置40では、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束をビームスプリッタ451で屈折させた後、周囲のCCDカメラ41で直接取り込んでいたが、例えば、図20に示すように、射出された光束を導入可能なファイバスコープ81を含んで光束検出装置80を構成してもよい。
図20において、光束検出装置80のファイバスコープ81は、その断面等の図示を省略するが、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束を導入して伝送する導光部としての光束取込用光ファイバと、この光束取込用光ファイバに沿って配置された光源供給用光ファイバと、これらの光ファイバを被覆するインシュレーションとからなるファイバ本体82を備え、ファイバ本体82の一端には、対物用のレンズ等が内蔵された光学部83が設けられ、他端側には、調整用光源装置が内蔵されたCCDユニット84が接続されている。
なお、固定用紫外線光源装置は、液晶パネル141R,141G,141B側に設けられる。
CCDユニット84内の電荷結合素子には、光束取込用光ファイバがレンズ等の光学部品を介して接続され、調整用光源装置には、光源供給用光ファイバが接続されている。そして、調整用光源装置および光源供給用光ファイバにより、本発明に係る光源供給部が構成されている。
このようなファイバスコープ81を用いた光束検出装置80の構成では、光源供給用光ファイバおよび光学部83を通して先ず、調整用光源装置からの位置調整用の光束(実線矢印)をクロスダイクロイックプリズム150に照射し、液晶パネル141R,141G,141Bで反射させ、反射した光束(点線矢印)を光学部83で受光し、光束取込用光ファイバで伝送してCCDユニット84で取り込む。
このような光束検出装置80を用いた場合には、本発明に係る導光部が光束取込用光ファイバによって構成されるので、この光束取込用光ファイバを任意な方向に屈曲させることにより、デッドスペース等を利用したCCDユニット84の配置を実現できるなど、その配置効率を向上させることができ、位置調整装置の小型化をさらに促進できる。
また、位置調整用の光束をクロスダイクロイックプリズム150側から供給するので、図7に示すようなユニット本体371を含む光源ユニット37を6軸位置調整ユニット31の液晶パネル狭持部317側に設ける必要がなく、液晶パネル狭持部317回りの構造を簡素化できる。
また、光束検出装置の他の変形例としては、図21に示すものが考えられる。
図21において、光束検出装置90は、クロスダイクロイックプリズム150の射出側に導光部を構成する一つのビームスプリッタ451を配置し、ビームスプリッタ451を中心としてクロスダイクロイックプリズム150とは反対側に2台のCCDカメラ41(41A)を配置し、ビームスプリッタ451の残る二側面の一方に対向させて別の2台のCCDカメラ41(41B)を配置した構成であり、ビームスプリッタ451の残る一側面に対向させてマスターユニットが配置されるようになっている。
光束検出装置90のビームスプリッタ451は、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束(実線矢印)の半分をそのまま透過させてCCDカメラ41Aに入射させ、半分を90°屈折させてCCDカメラ41Bに導光させる。また、ビームスプリッタ451は、基準クロスダイクロイックプリズムから射出された光束(点線矢印)の半分をそのまま透過させてCCDカメラ41Bに入射させ、半分を90°屈折させてCCDカメラ41Aに導光させる。
また、CCDカメラ41A同士およびCCDカメラ41B同士は、液晶パネル141R,141G,141Bおよび各基準液晶パネル(R,G,Bの)の各画像形成領域の四隅に対応する位置で、画像形成領域の一対角線上に対応して配置されている。
このような光束検出装置90では、マスターユニットへ供給する位置調整用の光束と液晶パネル141R,141G,141Bに供給する位置調整用の光束とを切り換えることにより、マスターユニットを支持治具に載置した状態のままクロスダイクロイックプリズム150および液晶パネル141R,141G,141Bの調整、固定を行え、マスターユニットを取り外す必要のある前記実施形態に比し、使い勝手を良好にできる。
さらに、その他の変形例としては、例えば、前記実施形態では、光束検出装置40に取り込まれる位置調整用の光束等を液晶パネル141R,141G,141B側から供給していたが、導光部45側から供給してもよい。すなわち、先ず、光束を導光部45のビームスプリッタ451を透過させて供給し、透過した光束をクロスダイクロイックプリズム150に入射させた後に液晶パネル141R,141G,141Bで反射させ、この反射した光束を再びクロスダイクロイックプリズム150に入射させてビームスプリッタ451で屈折させ、CCDカメラ41に取り込む。
このような場合にも、光源ユニット37を液晶パネル狭持部317側に設ける必要がなく、その周辺構造を簡素化できる。
また、前記実施形態では、各液晶パネル141R,141G,141B毎に調整と固定とを順次行っていたが、各液晶パネル141R,141G,141Bに対して光束を同時に供給し、クロスダイクロイックプリズム150から射出される光束(白色光)をCCDカメラ(3CCDカメラ)41で取り込むことにより、液晶パネル141R,141G,141Bの調整、固定を同時に行ってもよい。
このような場合には、取り込んだ光束を光束検出装置40側でRGBの三色に分離させる必要があり、構造が複雑になる可能性があるが、調整、固定にかかる時間を大幅に短縮できるという効果がある。
また、前記実施形態は、画像信号に応じて光変調を行う光学素子として液晶パネル141R、141G、141Bが採用されていたが、これに限られない。すなわち、光変調を行う光学素子として、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外のものの位置調整のために、本発明を採用してもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で、他の構造等としてもよい。
産業上の利用可能性
本発明は、光源から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、この色分離光学系で分離された各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光束を合成する色合成光学系とを備えたプロジェクタを製造するために、各光変調装置相互の位置調整を行う光変調装置の位置調整装置および光変調装置の位置調整方法として利用できる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の各実施形態に係る位置調整装置の調整対象となる光変調装置を含むプロジェクタの構造を表す模式図である。
図2は前記各実施形態におけるプロジェクタの要部の構造を表す外観斜視図である。
図3は前記各実施形態における調整対象となる光変調装置を示す分解斜視図である。
図4は前記各実施形態における位置調整装置を表す側面図である。
図5は前記各実施形態における位置調整装置を表す平面図である。
図6は前記各実施形態における位置調整装置の位置調整機構を表す側面図である。
図7(A),(B),(C)は前記各実施形態における調整用光源を照射する部分を表す正面図である。
図8は前記各実施形態における位置調整装置の光束検出装置を模式的に示す平面図である。
図9は前記各実施形態における位置調整装置の光束検出装置を模式的に示す正面図であり、図8の矢印IX−IXから見た図である。
図10は前記各実施形態における位置調整装置を制御するコンピュータ内部の構造を表すブロック図である。
図11は前記各実施形態において取り込まれた画像を表示する表示画面を示す図である。
図12は前記各実施形態における位置調整方法を説明するためのフローチャートである。
図13は前記各実施形態で用いられるフォーカス調整の測定点を示す図である。
図14は前記各実施形態で用いられるアライメント調整用の基準パターンBPを示す図である。
図15は前記第1実施形態における予備工程を説明するためのフローチャートである。
図16は前記第1実施形態におけるフォーカス調整手順を説明するためのフローチャートである。
図17(A),(B)は前記各実施形態におけるフォーカス調整手順におけるピーク位置の算出を説明する図であり、図17(B)は図17(A)のピーク位置部分の拡大図である。
図18は前記第2実施形態における予備工程を説明するためのフローチャートである。
図19は前記第2実施形態におけるフォーカス調整手順を説明するためのフローチャートである。
図20は本発明の変形例を示す平面図である。
図21は本発明の他の変形例を示す平面図である。

Claims (14)

  1. 光源から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、この色分離光学系で分離された各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光束を合成する色合成光学系とを備えたプロジェクタを製造するために、各光変調装置相互の位置調整を行う光変調装置の位置調整装置であって、
    前記光変調装置から前記色合成光学系を介して射出された位置調整用の光束を直接取り込む光束検出装置を備えていることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  2. 請求項1に記載の光変調装置の位置調整装置において、前記光束検出装置は、前記色合成光学系から射出された光束を所定方向に導く導光部と、この導光部で導かれた光束を受光して電気信号に変換する撮像素子とを備えていることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  3. 請求項2に記載の光変調装置の位置調整装置において、前記導光部は、前記色合成光学系から射出された光束を反射して屈折させる反射ミラーから構成されていることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  4. 請求項2に記載の光変調装置の位置調整装置において、前記導光部は、前記色合成光学系から射出された光束を導入して前記撮像素子まで導く光ファイバから構成されていることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の光変調装置の位置調整装置おいて、前記光束検出装置は、前記位置調整用の光束を供給する光供給部を備えていることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  6. 請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の光変調装置の位置調整装置において、前記光束検出装置は、複数の撮像素子を備えていることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  7. 請求項6に記載の光変調装置の位置調整装置において、複数の撮像素子は、前記光変調装置の矩形状の画像形成領域の対角線上に対応して配置されていることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の光変調装置の位置調整装置において、前記光変調装置を保持し、前記色合成光学系に対して、該光変調装置を位置調整する位置調整部を備え、
    前記位置調整部は、前記色合成光学系に対して近接隔離するフォーカス粗調整機構に支持されていることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  9. 光源から射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、この色分離光学系で分離された各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光束を合成する色合成光学系とを備えたプロジェクタを製造するために、各光変調装置相互の位置調整を行う光変調装置の位置調整方法であって、
    予め相互に位置調整された複数の基準光変調装置および基準色合成光学系に基づいて、当該基準色合成光学系から射出された光束を受光可能な光束検出装置の位置を設定する予備工程と、
    設定された光束検出装置に対して前記色合成光学系を設置する設置工程と、
    調整対象となる前記光変調装置に対して光束を導入し、前記色合成光学系を介して射出された光束を前記光束検出装置により直接検出する検出工程と、
    検出された光束に基づいて、前記光変調装置の位置調整を行う位置調整工程と、
    を踏むことを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
  10. 請求項9に記載の光変調装置の位置調整方法において、前記検出工程および前記位置調整工程を、各光変調装置毎に連続して行うことを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
  11. 請求項9または請求項10に記載の光変調装置の位置調整方法において、前記予備工程は、前記色合成光学系に対して近接隔離するフォーカス粗調整機構に対して、前記光変調装置の位置調整を行う位置調整部を設計上の所定位置に配置する初期設定手順を備えていることを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
  12. 請求項9から請求項11のいずれかに記載の光変調装置の位置調整方法において、前記位置調整工程は、前記色合成光学系に対する進退位置を調整するフォーカス調整手順と、各光変調装置の相互の位置調整を行うアライメント調整手順とを備えていることを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
  13. 請求項12に記載の光変調装置の位置調整方法において、前記フォーカス調整手順は、前記色合成光学系に対して前記光変調装置を近接隔離するフォーカス粗調整機構の進退移動によって、前記光変調装置のフォーカス調整を行う粗調整ステップと、前記光変調装置の位置調整を行う位置調整部による微調整ステップとを備えていることを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
  14. 請求項11から請求項13のいずれかに記載の光変調装置の位置調整方法において、複数のプロジェクタに応じて、連続して光変調装置の位置調整が行われるものとし、同一機種のプロジェクタが連続して製造されているかどうかを判定する機種判定工程を備え、この機種判定工程により、同一機種と判定された場合には、前記初期設定手順および/または前記粗調整ステップは省略されることを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
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