JP3794190B2 - ライトバルブの位置決め方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射型表示装置のライトバルブの位置決め方法、表示ユニットおよび投射型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)を用いた投射型表示装置が知られている。
【0003】
図49は、従来の投射型表示装置の光学系を模式的に示す図である。
【0004】
同図に示すように、この投射型表示装置300は、光源301と、インテグレータレンズ302および303で構成された照明光学系と、ミラー304、306、309、赤色光および緑色光を反射する(青色光のみを透過する)ダイクロイックミラー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー307、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー(または赤色光を反射するミラー)308、集光レンズ310、311、312、313および314で構成された色分離光学系(導光光学系)と、青色、緑色および赤色に対応した3つの液晶ライトバルブ316、317および318と、ダイクロイックプリズム(色合成光学系)315と、投射レンズ(投射光学系)319とを有している。
【0005】
光源301から出射された白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ302および303を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ302および303により均一化される。
【0006】
インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図49中左側に反射し、その反射光のうちの赤色光(R)および緑色光(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図49中下側に反射し、青色光(B)は、ダイクロイックミラー305を透過する。
【0007】
ダイクロイックミラー305を透過した青色光は、ミラー306で図49中下側に反射し、その反射光は、集光レンズ310を透過した後、青色用の液晶ライトバルブ316に入射する。
【0008】
ダイクロイックミラー305で反射した赤色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミラー307で図49中左側に反射し、赤色光は、ダイクロイックミラー307を透過する。
【0009】
ダイクロイックミラー307で反射した緑色光は、集光レンズ311を透過した後、緑色用の液晶ライトバルブ317に入射する。
【0010】
また、ダイクロイックミラー307を透過した赤色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)308で図49中左側に反射し、その反射光は、ミラー309で図49中上側に反射する。前記赤色光は、集光レンズ312、313および314を透過した後、赤色用の液晶ライトバルブ318に入射する。
【0011】
このように、光源301から出射された白色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバルブに導かれ、入射する。
【0012】
これらの青色光、緑色光および赤色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ316、317および318で変調され、これにより、青色用の画像、緑色用の画像および赤色用の画像がそれぞれ形成される。
【0013】
前記液晶ライトバルブ316、317および318からの各色の光、すなわち液晶ライトバルブ316、317および318により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム315により合成され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ319により、所定の位置に設置されているスクリーン320上に投影(拡大投射)される。
【0014】
前述した投射型表示装置300の組み立ての際は、コントラスト(画像の鮮明さ)が高く、色ずれ(画素ずれ)のない画像をスクリーン320上に表示し得るように、3つの液晶ライトバルブ316、317および318の位置決め、すなわち、3つの液晶ライトバルブ316、317および318のフォーカス調整および位置調整が、それぞれ行われる。
【0015】
フォーカス調整では、コントラストの認識しやすい調整用画像を投影して、作業者が、肉眼でコントラストを確認しつつ、調整器具を用いて、コントラストが最も高くなるように液晶ライトバルブを変位させ、固定するという方法が採られている。
【0016】
また、位置調整では、色ずれの認識しやすい調整用画像を投影して、作業者が、肉眼で画素のずれを確認しつつ、調整器具を用いて、色ずれが最も少なくなるように液晶ライトバルブを変位させ、固定するという方法が採られている。
【0017】
しかしながら、従来は、液晶ライトバルブの位置決めを手作業で行うので、非常に手間がかかり、また、熟練者が行っても作業に長時間かかっていた。
【0018】
また、コントラストや色ずれを肉眼で観察するので、位置決めの精度が悪いという欠点がある。
【0019】
また、画像が投影されるスクリーンと、位置決めされる液晶ライトバルブの位置とが離れているので、1人で位置決めを行う場合には、スクリーンと液晶ライトバルブとの間を何度も行き来する必要があり、作業に非常に時間がかかる。
【0020】
また、2人で位置決めを行う場合には、一方の作業者がスクリーンの近傍に位置し、投影された画像を観察し、その情報を他方の作業者に伝え、その情報を受けた作業者が液晶ライトバルブを変位させるので、作業人員が増えるばかりでなく、作業者間で情報が正確に伝わらないことがあり、確実性に欠ける。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、投射型表示装置のライトバルブの位置決めを容易、迅速、確実かつ精度良く行うことができるライトバルブの位置決め方法と、該位置決め方法により位置決めされたライトバルブを有する表示ユニットおよび投射型表示装置とを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(24)の本発明により達成される。
【0023】
(1) ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め方法であって、
第1のカメラにより、スクリーン上に投影された投影領域のうちの所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像のフォーカスの状態が目的の状態に近づくように前記ライトバルブを変位させるフォーカス調整を行い、
第2のカメラにより、スクリーン上に投影された投影領域のうちの、前記フォーカス調整のときと異なる所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置が目的位置に近づくように前記ライトバルブを変位させる位置調整を行うことを特徴とするライトバルブの位置決め方法。
【0024】
(2) ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め方法であって、
第1のカメラにより、スクリーン上に投影された投影領域のうちの所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像のフォーカスの状態が目的の状態に近づくように前記ライトバルブを変位させる第1のフォーカス調整を行い、
前記第1のフォーカス調整の後、前記第1のカメラにより、スクリーン上に投影された投影領域のうちの所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像のフォーカスの状態が目的の状態にさらに近づくように前記ライトバルブを変位させる第2のフォーカス調整を行い、
第2のカメラにより、スクリーン上に投影された投影領域のうちの、前記フォーカス調整のときと異なる所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置が目的位置に近づくように前記ライトバルブを変位させる第1の位置調整を行い、
第1の位置調整の後、前記第2のカメラにより、スクリーン上に投影された投影領域のうちの、前記フォーカス調整のときと異なる所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置が目的位置にさらに近づくように前記ライトバルブを変位させる第2の位置調整を行うことを特徴とするライトバルブの位置決め方法。
【0025】
(3) 前記ライトバルブのフォーカス調整における所定領域は、前記投影領域の内側に設定される上記(1)または(2)に記載のライトバルブの位置決め方法。
【0026】
(4) 前記ライトバルブのフォーカス調整における所定領域は、3箇所以上(但し、そのすべてが同一直線上に存在する場合を除く)に設定される上記(3)に記載のライトバルブの位置決め方法。この場合、前記所定領域は、互いに離れているのが好ましい。
【0027】
(5) 前記投影領域の形状は略四角形である上記(3)に記載のライトバルブの位置決め方法。
【0028】
(6) 前記ライトバルブのフォーカス調整における所定領域は、前記投影領域の4つの角部付近のそれぞれに設定される上記(5)に記載のライトバルブの位置決め方法。
【0029】
(7) 前記第1のカメラは、前記ライトバルブのフォーカス調整における所定領域の数と同じ台数設置されており、前記各第1のカメラにより、対応する前記所定領域を撮像する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0030】
(8) 前記ライトバルブのフォーカス調整における該ライトバルブの変位は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸のうちのX軸の回りの回転と、Y軸の回りの回転と、Z軸方向の移動である上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0031】
(9) 前記投影領域の形状は、略四角形であり、前記ライトバルブの位置調整における所定領域は、前記投影領域の角部を含むように設定される上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0032】
(10) 前記ライトバルブの位置調整における所定領域は、前記投影領域の4つの角部のそれぞれに設定される上記(9)に記載のライトバルブの位置決め方法。
【0033】
(11) 前記第2のカメラは、前記ライトバルブの位置調整における所定領域の数と同じ台数設置されており、前記各第2のカメラにより、対応する前記所定領域を撮像する上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0034】
(12) 前記ライトバルブの位置調整における該ライトバルブの変位は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸のうちのX軸方向の移動と、Y軸方向の移動と、Z軸の回りの回転である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0035】
(13) ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め方法であって、
スクリーン上に投影された投影領域のうちの異なる領域を各々異なるカメラで撮像して電子画像を得、各カメラで得た電子画像に基づいて前記ライトバルブのフォーカス調整と位置調整とを行うことを特徴とするライトバルブの位置決め方法。
【0036】
(14) 前記ライトバルブのフォーカス調整において前記スクリーン上に投影されるパターンと、前記ライトバルブの位置調整において前記スクリーン上に投影されるパターンとが同一である上記(1)ないし(13)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0037】
(15) 前記ライトバルブは、液晶ライトバルブである上記(1)ないし(14)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0038】
(16) 前記ライトバルブのフォーカス調整を、該ライトバルブを作動させずに行う上記(15)に記載のライトバルブの位置決め方法。
【0039】
(17) 前記ライトバルブの位置調整を、該ライトバルブを作動させずに行う上記(15)に記載のライトバルブの位置決め方法。
【0040】
(18) 前記ライトバルブのフォーカス調整を行った後に、該ライトバルブの位置調整を行う上記(1)ないし(17)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0041】
(19) 前記投射型表示装置は、赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブを有している上記(1)ないし(18)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0042】
(20) 前記3つのライトバルブのそれぞれについて前記位置決めを行う上記(19)に記載のライトバルブの位置決め方法。
【0043】
(21) 前記3つのライトバルブにより形成された画像が重なるように前記位置決めを行う上記(19)または(20)に記載のライトバルブの位置決め方法。
【0044】
(22) 前記緑色に対応したライトバルブの位置決めを行い、そのライトバルブにより形成された画像に、前記赤色に対応したライトバルブにより形成された画像と、前記青色に対応したライトバルブにより形成された画像とが重なるように、前記赤色に対応したライトバルブおよび前記青色に対応したライトバルブの位置決めを行う上記(19)ないし(21)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
【0045】
(23) 上記(1)ないし(22)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法により位置決めされ、画像を形成する赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブと、前記各画像を合成する色合成光学系とを有することを特徴とする表示ユニット。
【0046】
(24) 上記(1)ないし(22)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法により位置決めされ、画像を形成する赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブと、光源と、該光源からの光を赤色、緑色および青色の光に分離し、前記各光を対応する前記ライトバルブに導く色分離光学系と、前記各画像を合成する色合成光学系と、前記合成された画像を投影する投射光学系とを有することを特徴とする投射型表示装置。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のライトバルブの位置決め方法、表示ユニットおよび投射型表示装置を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0048】
図1は、本発明のライトバルブの位置決め方法に用いる位置決め装置の構成例を模式的に示す側面図、図2は、図1に示す位置決め装置の回路構成を示すブロック図である。
【0049】
これらの図に示す位置決め装置1は、投射型表示装置(例えば、液晶プロジェクター)のライトバルブ(光シャッターアレイ)の位置決め、すなわち、赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブのフォーカス調整(コントラスト調整)および位置調整(アライメント調整)をそれぞれ自動的に行う装置である。
【0050】
まず、投射型表示装置を説明する。
【0051】
図3は、投射型表示装置の光学ヘッド部(各液晶ライトバルブおよび光学系の一部)を示す断面図、図4は、ダイクロイックプリズムと、緑色に対応した液晶ライトバルブと、支持部材とを示す分解斜視図である。
【0052】
図1および図3に示すように、投射型表示装置は、図示しない光源と、図示しない複数のダイクロイックミラーを備えた色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)24と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)25と、青色に対応した(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー面211および青色光のみを反射するダイクロイックミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)22と、L字状の支持体23とを有している。
【0053】
ダイクロイックプリズム21および投射レンズ22は、それぞれ、支持体23に固定的に設置されている。
【0054】
また、3つの液晶ライトバルブ24、25および26は、それぞれ、支持部材27を介して、ダイクロイックプリズム21の図3中上側の面213、図3中右側の面214および図3中下側の面215に設置されている。
【0055】
緑色用の液晶ライトバルブ25は、互いに直交するX軸方向およびY軸方向の各々の方向に配列された図示しない画素(光シャッター)を有している。
【0056】
この場合、前記X軸方向およびY軸方向は、それぞれ、後述する位置決め装置1により液晶ライトバルブ25が位置決めされる際の図5に示すX軸方向およびY軸方向と一致する。
【0057】
また、赤色用の液晶ライトバルブ24は、互いに直交するX軸方向およびY軸方向の各々の方向に配列された図示しない画素(光シャッター)を有している。
【0058】
この場合、前記X軸方向およびY軸方向は、それぞれ、後述する位置決め装置1により液晶ライトバルブ24が位置決めされる際の図5に示すX軸方向およびY軸方向と一致する。
【0059】
また、青色用の液晶ライトバルブ26は、互いに直交するX軸方向およびY軸方向の各々の方向に配列された図示しない画素(光シャッター)を有している。
【0060】
この場合、前記X軸方向およびY軸方向は、それぞれ、後述する位置決め装置1により液晶ライトバルブ26が位置決めされる際の図5に示すX軸方向およびY軸方向と一致する。
【0061】
各支持部材27の構造は、同様であるので、代表的に、緑色用の液晶ライトバルブ25を支持(固定)している支持部材27を説明する。
【0062】
図4に示すように、支持部材27は、ダイクロイックプリズム21側に位置する固定板28と、液晶ライトバルブ25側に位置する固定板29と、これらの固定板28、29を固定する4つのネジ31とで構成されている。
【0063】
固定板28の中央部には、光通過用の矩形の開口281が形成されている。そして、固定板28の4隅には、前記ネジ31と螺合するネジ孔282が形成されている。
【0064】
また、固定板29の中央部には、光通過用の矩形の開口291が形成されている。そして、固定板29の4隅の前記ネジ孔282に対応する位置には、前記ネジ31の頭部より小径で、そのネジ31が挿入される貫通孔292が形成されている。さらに、固定板29の開口291の各角部の近傍には、ダイクロイックプリズム21の反対側に突出する突起293が立設されている。
【0065】
固定板28と固定板29とは、4つのネジ31で固定された状態で、接着剤33により、プリズム21の面214に接着されている。
【0066】
液晶ライトバルブ25の枠部材251の4隅の前記突起293に対応する位置には、前記突起293が挿入される貫通孔252が形成されている。この貫通孔252の内径は、後述する位置決めの際、液晶ライトバルブ25を変位し得るように設定されている。
【0067】
そして、枠部材251の図4中左側および右側の端面には、それぞれ、後述する楔32を差し込むための切り欠き部253が設けられている。
【0068】
この液晶ライトバルブ25は、固定板29の各突起293が対応する貫通孔252に挿入された状態で、後述する位置決め装置1により位置決めされる。
【0069】
位置決めが終了すると、予め枠部材251の各貫通孔252に注入されている接着剤を硬化させることにより、液晶ライトバルブ25が仮固定される。この仮固定用の接着剤としては、例えば、紫外線硬化型接着剤等を用いることができる。
【0070】
この仮固定の後、支持部材27の固定板29と液晶ライトバルブ25の枠部材251との間に、切り欠き部253から2つの楔(スペーサー)32が差し込まれる。そして、これらの楔32を介し、支持部材27と液晶ライトバルブ25とが接着剤で固定(本固定)される。この固定用の接着剤としては、例えば、紫外線硬化型接着剤等を用いることができる。
【0071】
赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26についても前述した緑色用の液晶ライトバルブ25と同様に、それぞれ、後述する位置決め装置1により位置決めされ、仮固定された後、固定される。
【0072】
なお、各液晶ライトバルブ24、25および26の位置決めは、それぞれ、3つの支持部材27が設置されたダイクロイックプリズム21、投射レンズ22および支持体23で構成される図1に示す光学ブロック20を所定の姿勢で所定の位置に設置(セット)して行う。
【0073】
この光学ブロック20と、ダイクロイックプリズム21に対して固定的に設置された液晶ライトバルブ24、25および26とで、投射型表示装置の表示ユニットが構成される。
【0074】
次に、前記投射型表示装置の作用を説明する。
【0075】
光源から出射された白色光(白色光束)は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、図3に示すように、赤色光、緑色光および青色光は、それぞれ、赤色用の液晶ライトバルブ24、緑色用の液晶ライトバルブ25および青色用の液晶ライトバルブ26に導かれる。
【0076】
赤色光は、液晶ライトバルブ24に入射し、液晶ライトバルブ24で変調され、これにより赤色用の画像が形成される。この際、液晶ライトバルブ24の各画素は、赤色用の画像信号に基づいて作動する図示しない駆動回路(駆動手段)により、スイッチング制御(オン/オフ)される。
【0077】
同様に、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ25および26に入射し、液晶ライトバルブ25および26で変調され、これにより緑色用の画像および青色用の画像が形成される。この際、液晶ライトバルブ25の各画素は、緑色用の画像信号に基づいて作動する図示しない駆動回路により、スイッチング制御され、液晶ライトバルブ26の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動する図示しない駆動回路により、スイッチング制御される。
【0078】
図3に示すように、前記液晶ライトバルブ24により形成された赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211で図3中左側に反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出射面216から出射する。
【0079】
また、前記液晶ライトバルブ25により形成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ25からの緑色光は、面214からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211および212をそれぞれ透過して、出射面216から出射する。
【0080】
また、前記液晶ライトバルブ26により形成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図3中左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過して、出射面216から出射する。
【0081】
このように、前記液晶ライトバルブ24、25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバルブ24、25および26により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム21により合成され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ22により、所定の位置に設置されている図示しないスクリーン上に投影(拡大投射)される。
【0082】
次に、本発明のライトバルブの位置決め方法に用いる位置決め装置1を説明する。なお、位置決め装置1の構造の説明においては、代表的に、緑色用の液晶ライトバルブ25を用いて説明する。
【0083】
図1および図2に示すように、位置決め装置1は、液晶ライトバルブ24、25、26を挟持するチャック11と、チャック11を支持する支持部材12と、フォーカス調整用の3軸テーブル(変位手段)8と、位置調整用(アライメント調整用)の3軸テーブル(変位手段)9と、電子画像(画像データ)を形成し得るフォーカス調整用の4台のカメラ(ビデオカメラ)51、52、53および54と、電子画像(画像データ)を形成し得る位置調整用の4台のカメラ(ビデオカメラ)61、62、63および64と、4台の照明装置71、72、73および74とを有している。
【0084】
前記カメラ51、52、53および54が、それぞれ第1のカメラであり、その台数は、後述するフォーカス調整において撮像される領域の数と同じである。
【0085】
また、前記カメラ61、62、63および64が、それぞれ第2のカメラであり、その台数は、後述する位置調整において撮像される領域の数と同じである。
【0086】
図1に示すように、3軸テーブル8に3軸テーブル9が支持され、この3軸テーブル9に支持部材12が支持され、この支持部材12の先端部にチャック11が設置されている。
【0087】
図5は、位置決め装置1のチャック11で挟持された液晶ライトバルブ25を模式的に示す図である。
【0088】
同図に示すように、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸(X−Y−Z座標)を想定する。
【0089】
フォーカス調整用の3軸テーブル8は、Z軸方向に移動し、H方向(Y軸の回り)に両方向に回転し、かつ、V方向(X軸の回り)に両方向に回転し得るように構成されている。
【0090】
3軸テーブル8がZ軸方向に移動すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル8とともにZ軸方向に移動する。また、3軸テーブル8がH方向に回転すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル8とともにH方向に回転する。また、3軸テーブル8がV方向に回転すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル8とともにV方向に回転する。
【0091】
この3軸テーブル8の変位、すなわち、Z軸方向の移動と、H方向およびV方向の回転は、それぞれ、後述する3軸テーブル駆動機構81を介し、制御手段3により制御される。
【0092】
また、位置調整用の3軸テーブル9は、X軸方向およびY軸方向に移動し、かつ、W方向(Z軸の回り)に両方向に回転し得るように構成されている。
【0093】
3軸テーブル9がX軸方向に移動すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル9とともにX軸方向に移動する。また、3軸テーブル9がY軸方向に移動すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル9とともにY軸方向に移動する。また、3軸テーブル9がW方向に回転すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル9とともにW方向に回転する。
【0094】
この3軸テーブル9の変位、すなわち、X軸方向およびY軸方向の移動と、W方向の回転は、それぞれ、後述する3軸テーブル駆動機構91を介し、制御手段3により制御される。
【0095】
また、図1に示すように、4台の照明装置71、72、73および74は、それぞれ、チャック11で挟持された液晶ライトバルブ25の背面側(図1中右側)に位置するように設置されている。各照明装置71〜74の照明範囲は、それぞれ、少なくともカメラ51〜54およびカメラ61〜64の後述する撮像領域をカバーし得るように設定されている。
【0096】
また、位置決め装置1に設置された光学ブロック20から所定距離離間した位置には、スクリーン2が設置されている。
【0097】
このスクリーン2は、一般的なスクリーンに限定されず、投影画像を表示し得るもの(スクリーンとして機能し得るもの)であればよい。
【0098】
各カメラ51〜54およびカメラ61〜64は、本実施例では、それぞれ、スクリーン2の表面側(図1中右側)に設置されている。
【0099】
なお、スクリーン2が、例えば、反射型(反射型スクリーン)の場合には、各カメラ51〜54およびカメラ61〜64は、それぞれ、スクリーン2の図1中右側、すなわち光学ブロック20側に配置され、図1中右側から撮像し、また、スクリーン2が、例えば、透過型(透過型スクリーン)の場合には、各カメラ51〜54およびカメラ61〜64は、それぞれ、スクリーン2の図1中左側、すなわち光学ブロック20と反対側に配置され、図1中左側から撮像する。
【0100】
図6は、液晶ライトバルブ25によるスクリーン2上の投影領域と、カメラ51〜54および61〜64の撮像領域とを模式的に示す図である。
【0101】
同図に示すように、投影領域(投影された画像の範囲)110は、液晶ライトバルブ24〜26の有効画面領域と対応する形状であり、ほぼ長方形(四角形)をなしている。
【0102】
この投影領域110は、後述するフォーカス調整と、位置調整とで共通である。すなわち、フォーカス調整においてスクリーン2上に投影される画像の輪郭(パターン)と、位置調整においてスクリーン2上に投影される画像の輪郭(パターン)は、同一である。
【0103】
同図に示すように、カメラ51、52、53および54は、それぞれ、液晶ライトバルブ25によるスクリーン2上の投影領域110の4隅であって、かつ、投影領域110の内側を撮像し得るように、すなわち、カメラ51の撮像領域(撮像された画像の範囲)511、カメラ52の撮像領域521、カメラ53の撮像領域531およびカメラ54の撮像領域541が、それぞれ、図6に示すように、投影領域110の角部111a付近、角部111b付近、角部111c付近および角部111d付近に位置するように配置されている。これら撮像領域511、521、531および541は、それぞれ、ほぼ長方形(四角形)である。
【0104】
本実施例では、フォーカス調整において、図6中左上を撮像するカメラ51を「カメラNo.1」、図6中右上を撮像するカメラ52を「カメラNo.2」、図6中左下を撮像するカメラ53を「カメラNo.3」、図6中右下を撮像するカメラ54を「カメラNo.4」とする。
【0105】
また、カメラ61、62、63および64は、それぞれ、液晶ライトバルブ25によるスクリーン2上の投影領域110の4隅であって、かつ、投影領域110の角部111a、角部111b、角部111cおよび角部111dを撮像し得るように、すなわち、カメラ61の撮像領域611、カメラ62の撮像領域621、カメラ63の撮像領域631およびカメラ64の撮像領域641が、それぞれ、図6に示すように、撮像領域511、521、531および541より外側に位置し、角部111a、角部111b、角部111cおよび角部111dを含むように配置されている。これら撮像領域611、621、631および641は、それぞれ、ほぼ長方形(四角形)である。
【0106】
本実施例では、位置調整(アライメント調整)において、図6中左上を撮像するカメラ61を「カメラNo.1」、図6中右上を撮像するカメラ62を「カメラNo.2」、図6中左下を撮像するカメラ63を「カメラNo.3」、図6中右下を撮像するカメラ64を「カメラNo.4」とする。
【0107】
なお、本発明では、例えば、前記撮像領域511と撮像領域611の一部分が重なっていてもよい。同様に、撮像領域521と撮像領域621の一部分、撮像領域531と撮像領域631の一部分、撮像領域541と撮像領域641の一部分が、重なっていてもよい。
【0108】
また、図2に示すように、位置決め装置1は、制御手段3、メモリー4、3軸テーブル駆動機構81および91を有している。
【0109】
制御手段3は、通常、マイクロコンピュータ(CPU)で構成され、メモリー4と、カメラ51、52、53、54、61、62、63および64と、照明装置71、72、73および74と、3軸テーブル駆動機構81および91等、位置決め装置1全体の制御を行う。なお、この制御手段3は、必要に応じて、液晶ライトバルブ24、25および26の駆動回路の制御も行う。
【0110】
なお、6軸テーブルを用いて、液晶ライトバルブ24、25および26を変位させてもよい。
【0111】
次に、本発明のライトバルブの位置決め方法(位置決め装置1の作用)を説明する。
【0112】
光学ブロック20を位置決め装置1の所定の位置に設置し、位置決め装置1を作動させると、位置決め装置1により、自動的に、各液晶ライトバルブ24、25および26の位置決めが行われ、それらが光学ブロック20に仮固定される。
【0113】
本実施例では、各液晶ライトバルブ24、25および26の位置決めを行う場合、初めに、緑色用の液晶ライトバルブ25の位置決めを行い、この後、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めをそれぞれ行う。
【0114】
すなわち、初めに、液晶ライトバルブ25を予め設定された位置に位置決めし、この後、液晶ライトバルブ25の位置を検出し、この検出された位置に相当する位置に液晶ライトバルブ24および26をそれぞれ位置決めする。
【0115】
また、各液晶ライトバルブ24、25および26の位置決めの際は、それぞれ初めに、フォーカス調整(コントラスト調整)を行い、次いで、位置調整(アライメント調整)を行う。
【0116】
フォーカス調整では、まず、粗調整(第1のフォーカス調整)により、粗く調整し、次いで、微調整(第2のフォーカス調整)により密に調整する。以下、代表的に緑色用の液晶ライトバルブ25のフォーカス調整を説明する。
【0117】
図7、図8および図9は、フォーカス調整における位置決め装置1の制御手段3の制御動作を示すフローチャートである。なお、図8および図9は、図7中のステップS10a(2箇所)におけるサブルーチンを示す。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
【0118】
フォーカス調整では、まず、4台の照明装置71〜74を点灯させる(ステップS101)。なお、液晶ライトバルブ25は、駆動(作動)させない。また、後述する液晶ライトバルブ25の位置調整の際もその液晶ライトバルブ25は、駆動(作動)させない。
【0119】
このステップS101により、図1に示すように、照明装置71〜74から出射し、液晶ライトバルブ25の各画素を透過した光がスクリーン2上に投影される。
【0120】
次いで、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸に沿って、粗調整における画像データ取得開始位置(Z軸方向基準位置)へ移動させる(ステップS102)。なお、液晶ライトバルブ25をZ軸方向の所定位置に位置させる場合、液晶ライトバルブ25の有効画面領域の中心を前記所定位置に位置させるものとする。
【0121】
前記画像データ取得開始位置は、フォーカスが合うと予想される位置から、ダイクロイックプリズム21から離間する方向に十分に離間した所定位置(フォーカスが合わない位置)に予め設定されている。
【0122】
次いで、カメラNo.1(カメラ51)で撮像し、撮像領域511の輝度に関する画像データ(以下、単に「画像データ」と言う)を求め、これをメモリー4に記憶する(ステップS103)。
【0123】
次いで、カメラNo.2(カメラ52)で撮像し、撮像領域521の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS104)。
【0124】
次いで、カメラNo.3(カメラ53)で撮像し、撮像領域531の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS105)。
【0125】
次いで、カメラNo.4(カメラ54)で撮像し、撮像領域541の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS106)。
【0126】
次いで、分散値取得処理(図8および図9に示すサブルーチン)を実行する(ステップS10a)。
【0127】
この分散値取得処理では、前記カメラNo.1〜カメラNo.4で撮像した各画像(電子画像)について、それぞれ、Y軸方向成分(縦方向成分)の分散値Vvと、X軸方向成分(横方向成分)の分散値Vhとを取得する。
【0128】
この場合、図34に示すように、カメラNo.1の撮像領域511(カメラNo.1の全画素)のうち、中心部の所定領域(例えば、カメラNo.1の240行×240列の画素)が、この分散値取得処理における処理領域550として予め設定されている。
【0129】
同様に、カメラNo.2〜カメラNo.4の撮像領域521〜541の中心部の所定領域(例えば、240行×240列の画素)が、それぞれ、この分散値取得処理における処理領域550として予め設定されている(図示せず)。
【0130】
また、図34に示すように、X−Y座標を想定する。このX−Y座標のX軸方向(横方向)は、カメラNo.1の画素の行方向に対応し、Y軸方向(縦方向)は、カメラNo.1の画素の列方向に対応する。
【0131】
同様に、カメラNo.2〜カメラNo.4についてもそれぞれX−Y座標を想定する(図示せず)。
【0132】
図35は、処理領域550の一部分を模式的に示す図である。
【0133】
同図に示すように、処理領域550のうち、液晶ライトバルブ25の画素に対応する部分を画素部551とし、液晶ライトバルブ25の画素以外の部分に対応する部分、すなわち、画素部551以外の部分を間隙部552とする。画素部551の輝度は、間隙部552の輝度より高い。
【0134】
前記間隙部552のうち、Y軸方向に配列された液晶ライトバルブ25の画素の間の部分に対応する部分、すなわち、Y軸方向に配列された画素部551の間の部分をY軸方向間隙部553とする。
【0135】
また、前記間隙部552のうち、X軸方向に配列された液晶ライトバルブ25の画素の間の部分に対応する部分、すなわち、X軸方向に配列された画素部551の間の部分をX軸方向間隙部554とする。
【0136】
また、前記間隙部552のうち、隣接するY軸方向間隙部553の間の部分であって、かつ、隣接するX軸方向間隙部554の間の部分でもある部分を共通間隙部555とする。
【0137】
そして、X軸方向に配列された画素部551と、このX軸方向に配列された画素部551の間のX軸方向間隙部554とで構成される部分をA行とし、X軸方向に配列されたY軸方向間隙部553と、このX軸方向に配列されたY軸方向間隙部553の間の共通間隙部555とで構成される部分をB行とする。
【0138】
また、Y軸方向に配列された画素部551と、このY軸方向に配列された画素部551の間のY軸方向間隙部553とで構成される部分をC列とし、Y軸方向に配列されたX軸方向間隙部554と、このY軸方向に配列されたX軸方向間隙部554の間の共通間隙部555とで構成される部分をD列とする。
【0139】
ここで、本発明では、液晶ライトバルブ25の所定の画素をオフ(光束を遮断)し、その画素の部分の画像を投影しない場合には、処理領域550のうち、前記投影されない画素に対応する部分を、液晶ライトバルブ25の画素以外の部分に対応する部分(画素部551以外の部分)、すなわち、間隙部552とする。換言すれば、本発明では、処理領域550のうち、液晶ライトバルブ25の画素に対応する部分(画素部551)とは、液晶ライトバルブ25の画素の投影画像の部分を意味する。
【0140】
この分散値取得処理では、まず、カメラNo.1で撮像した画像について、処理領域550内のカメラNo.1の各画素における輝度をY軸方向(縦方向)に積算し、Y軸方向(縦方向)の輝度の積算値を求める(ステップS201)。この積算値は、処理領域550内のカメラNo.1のX軸方向(横方向)の画素数と同数得られる。
【0141】
図36および図37は、処理領域550の一部分と、その部分に対応する前記Y軸方向の輝度の積算値のグラフとを示す図である。なお、グラフの縦軸に、Y軸方向の輝度の積算値、横軸に、前記積算値に対応するカメラNo.1の画素の列のX軸方向の位置をとる。
【0142】
図36に示すように、Y軸方向の輝度の積算値は、画素部551を含むC列で大きく、画素部551を含まないD列で小さくなる。
【0143】
次いで、カメラNo.1の画素の列のうち、前記Y軸方向の輝度の積算値の大きい方から列を30ライン(30列)選択する(ステップS202)。
【0144】
この場合、カメラNo.1の画素の列を積算値の大きい方から選択するので、図37に示すように、選択された各列560は、すべてC列に属する。
【0145】
なお、本発明では、前記選択される列560の数は、30ラインに限定されない。すなわち、C列に属するカメラNo.1のすべての画素の列を選択してもよいし、また、C列に属するカメラNo.1の画素の列のうちの一部を選択してもよい。
【0146】
次いで、前記選択された30ラインの列560についての画素の輝度の分散値(σ2)を求める(ステップS203)。
【0147】
このステップS203では、輝度の値と、その輝度のカメラNo.1の画素数とを検出し、これらに基づいて、前記分散値を求める。
【0148】
この分散値の大小は、Y軸方向に配列された画素部551と、Y軸方向間隙部553における明暗のコントラスト(画像の鮮明さ)の大小に対応する。すなわち、前記分散値は、A行とB行のコントラストを検出するための情報とされる。なお、後述するように、前記分散値が最大のとき、Y軸方向に配列された画素部551と、Y軸方向間隙部553におけるコントラスト、すなわち、A行とB行のコントラストが最大となる。
【0149】
次いで、前記ステップS203で求めた分散値をカメラNo.1で撮像した画像のX軸方向成分(横方向成分)を持った分散値(X軸方向成分の分散値)Vhとしてメモリー4に記憶し、また、この分散値Vhおよび後述する分散値Vvと対応するように、このときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)をメモリー4に記憶する(ステップS204)。
【0150】
次いで、カメラNo.1で撮像した画像について、処理領域550内のカメラNo.1の各画素における輝度をX軸方向(横方向)に積算し、X軸方向(横方向)の輝度の積算値を求める(ステップS205)。この積算値は、処理領域550内のカメラNo.1のY軸方向(縦方向)の画素数と同数得られる。
【0151】
図38および図39は、処理領域550の一部分と、その部分に対応する前記X軸方向の輝度の積算値のグラフとを示す図である。なお、グラフの横軸に、X軸方向の輝度の積算値、縦軸に、前記積算値に対応するカメラNo.1の画素の行のY軸方向の位置をとる。
【0152】
図38に示すように、X軸方向の輝度の積算値は、画素部551を含むA行で大きく、画素部551を含まないB行で小さくなる。
【0153】
次いで、カメラNo.1の画素の行のうち、前記X軸方向の輝度の積算値の大きい方から行を30ライン(30行)選択する(ステップS206)。
【0154】
この場合、カメラNo.1の画素の行を積算値の大きい方から選択するので、図39に示すように、選択された各行570は、すべてA行に属する。
【0155】
なお、本発明では、前記選択される行570の数は、30ラインに限定されない。すなわち、A行に属するカメラNo.1のすべての画素の行を選択してもよいし、また、A行に属するカメラNo.1の画素の行のうちの一部を選択してもよい。
【0156】
次いで、前記選択された30ラインの行570についての画素の輝度の分散値を求める(ステップS207)。
【0157】
このステップS207では、輝度の値と、その輝度のカメラNo.1の画素数とを検出し、これらに基づいて、前記分散値を求める。
【0158】
この分散値の大小は、X軸方向に配列された画素部551と、X軸方向間隙部554における明暗のコントラスト(画像の鮮明さ)の大小に対応する。すなわち、前記分散値は、C列とD列のコントラストを検出するための情報とされる。なお、後述するように、前記分散値が最大のとき、X軸方向に配列された画素部551と、X軸方向間隙部554におけるコントラスト、すなわち、C列とD列のコントラストが最大となる。
【0159】
次いで、前記ステップS207で求めた分散値をカメラNo.1で撮像した画像のY軸方向成分(縦方向成分)を持った分散値(Y軸方向成分の分散値)Vvとしてメモリー4に記憶する(ステップS208)。
【0160】
次いで、前記カメラNo.1で撮像した画像の場合と同様に、カメラNo.2で撮像した画像について、処理領域550内のカメラNo.2の各画素における輝度をY軸方向(縦方向)に積算し、Y軸方向(縦方向)の輝度の積算値を求める(ステップS209)。
【0161】
次いで、前記と同様に、カメラNo.2の画素の列のうち、前記Y軸方向の輝度の積算値の大きい方から列を30ライン(30列)選択する(ステップS210)。
【0162】
次いで、前記と同様に、前記選択された30ラインの列560についての画素の輝度の分散値を求める(ステップS211)。
【0163】
次いで、前記と同様に、前記ステップS211で求めた分散値をカメラNo.2で撮像した画像のX軸方向成分(横方向成分)を持った分散値(X軸方向成分の分散値)Vhとしてメモリー4に記憶し、また、この分散値Vhおよび後述する分散値Vvと対応するように、このときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)をメモリー4に記憶する(ステップS212)。
【0164】
次いで、前記と同様に、カメラNo.2で撮像した画像について、処理領域550内のカメラNo.2の各画素における輝度をX軸方向(横方向)に積算し、X軸方向(横方向)の輝度の積算値を求める(ステップS213)。
【0165】
次いで、前記と同様に、カメラNo.2の画素の行のうち、前記X軸方向の輝度の積算値の大きい方から行を30ライン(30行)選択する(ステップS214)。
【0166】
次いで、前記と同様に、前記選択された30ラインの行570についての画素の輝度の分散値を求める(ステップS215)。
【0167】
次いで、前記と同様に、前記ステップS215で求めた分散値をカメラNo.2で撮像した画像のY軸方向成分(縦方向成分)を持った分散値(Y軸方向成分の分散値)Vvとしてメモリー4に記憶する(ステップS216)。
【0168】
次いで、前記カメラNo.1で撮像した画像の場合と同様に、カメラNo.3で撮像した画像について、処理領域550内のカメラNo.3の各画素における輝度をY軸方向(縦方向)に積算し、Y軸方向(縦方向)の輝度の積算値を求める(ステップS217)。
【0169】
次いで、前記と同様に、カメラNo.3の画素の列のうち、前記Y軸方向の輝度の積算値の大きい方から列を30ライン(30列)選択する(ステップS218)。
【0170】
次いで、前記と同様に、前記選択された30ラインの列560についての画素の輝度の分散値を求める(ステップS219)。
【0171】
次いで、前記と同様に、前記ステップS219で求めた分散値をカメラNo.3で撮像した画像のX軸方向成分(横方向成分)を持った分散値(X軸方向成分の分散値)Vhとしてメモリー4に記憶し、また、この分散値Vhおよび後述する分散値Vvと対応するように、このときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)をメモリー4に記憶する(ステップS220)。
【0172】
次いで、前記と同様に、カメラNo.3で撮像した画像について、処理領域550内のカメラNo.3の各画素における輝度をX軸方向(横方向)に積算し、X軸方向(横方向)の輝度の積算値を求める(ステップS221)。
【0173】
次いで、前記と同様に、カメラNo.3の画素の行のうち、前記X軸方向の輝度の積算値の大きい方から行を30ライン(30行)選択する(ステップS222)。
【0174】
次いで、前記と同様に、前記選択された30ラインの行570についての画素の輝度の分散値を求める(ステップS223)。
【0175】
次いで、前記と同様に、前記ステップS223で求めた分散値をカメラNo.3で撮像した画像のY軸方向成分(縦方向成分)を持った分散値(Y軸方向成分の分散値)Vvとしてメモリー4に記憶する(ステップS224)。
【0176】
次いで、前記カメラNo.1で撮像した画像の場合と同様に、カメラNo.4で撮像した画像について、処理領域550内のカメラNo.4の各画素における輝度をY軸方向(縦方向)に積算し、Y軸方向(縦方向)の輝度の積算値を求める(ステップS225)。
【0177】
次いで、前記と同様に、カメラNo.4の画素の列のうち、前記Y軸方向の輝度の積算値の大きい方から列を30ライン(30列)選択する(ステップS226)。
【0178】
次いで、前記と同様に、前記選択された30ラインの列560についての画素の輝度の分散値を求める(ステップS227)。
【0179】
次いで、前記と同様に、前記ステップS227で求めた分散値をカメラNo.4で撮像した画像のX軸方向成分(横方向成分)を持った分散値(X軸方向成分の分散値)Vhとしてメモリー4に記憶し、また、この分散値Vhおよび後述する分散値Vvと対応するように、このときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)をメモリー4に記憶する(ステップS228)。
【0180】
次いで、前記と同様に、カメラNo.4で撮像した画像について、処理領域550内のカメラNo.4の各画素における輝度をX軸方向(横方向)に積算し、X軸方向(横方向)の輝度の積算値を求める(ステップS229)。
【0181】
次いで、前記と同様に、カメラNo.4の画素の行のうち、前記X軸方向の輝度の積算値の大きい方から行を30ライン(30行)選択する(ステップS230)。
【0182】
次いで、前記と同様に、前記選択された30ラインの行570についての画素の輝度の分散値を求める(ステップS231)。
【0183】
次いで、前記と同様に、前記ステップS231で求めた分散値をカメラNo.4で撮像した画像のY軸方向成分(縦方向成分)を持った分散値(Y軸方向成分の分散値)Vvとしてメモリー4に記憶する(ステップS232)。
【0184】
前記ステップS232の後、図7に示すルーチンに戻り、図40に示すように、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸方向に一定量(一定距離)(例えば、50μm )移動させる(ステップS107)。
【0185】
前述したように、粗調整における画像データ取得開始位置がフォーカスが合うと予想される位置よりダイクロイックプリズム21に遠い側の所定位置に設定されているので、このステップS107では、液晶ライトバルブ25をダイクロイックプリズム21に接近する方向(図40中左側)に移動させる。
【0186】
また、ステップS107は、粗調整における画像データ取得のための液晶ライトバルブ25の移動制御であるので、その移動量(移動距離)は、後述するステップ117の微調整における画像データ取得のための液晶ライトバルブ25の移動制御での液晶ライトバルブ25の移動量より大きく設定されている。
【0187】
前記ステップS107での液晶ライトバルブ25の移動量をL1、後述するステップS117での液晶ライトバルブ25の移動量をL2としたとき、これらの比L1/L2は、2〜10程度が好ましく、3〜7程度がより好ましい。
【0188】
また、ステップS107での液晶ライトバルブ25の移動量L1は、20〜240μm 程度が好ましく、30〜100μm 程度がより好ましい。
【0189】
また、後述するステップS117での液晶ライトバルブ25の移動量L2は、3〜30μm 程度が好ましく、5〜20μm 程度がより好ましい。
【0190】
以上のように液晶ライトバルブ25の移動量L1、L2を設定することにより、フォーカス調整に要する時間を短縮しつつ、フォーカス調整の精度を向上させることができる。
【0191】
次いで、液晶ライトバルブ25が粗調整における画像データ取得終了位置に到達したか否かを判断する(ステップS108)。
【0192】
前記画像データ取得終了位置は、フォーカスが合うと予想される位置から、ダイクロイックプリズム21に接近する方向に十分に離間した所定位置(フォーカスが合わない位置)に予め設定されている。
【0193】
前記ステップS108において、液晶ライトバルブ25が画像データ取得終了位置に到達していないと判断した場合には、ステップS103に戻り、再度、ステップS103〜ステップS108を実行する。これにより、液晶ライトバルブ25を前回の位置からZ軸方向にL1移動させてカメラNo.1〜カメラNo.4で撮像した各画像について、それぞれ、Y軸方向成分の分散値Vvと、X軸方向成分の分散値Vhとを取得することができる。
【0194】
また、前記ステップS108において、液晶ライトバルブ25が画像データ取得終了位置に到達したと判断した場合には、粗調整における前記ステップS10aで取得した分散値に基づいて、粗調整におけるZ軸方向のフォーカス位置(Z座標)ZPと、H方向の移動量(角度)Hdと、V方向の移動量(角度)Vdとをそれぞれ求める(ステップS109)。
【0195】
このステップS109では、カメラNo.1で撮像した画像(電子画像)について、Y軸方向成分(縦方向成分)の分散値Vvの最大値と、X軸方向成分(横方向成分)の分散値Vhの最大値とをそれぞれ求め、これらから、Y軸方向成分の分散値Vvが最大の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)Z1vと、X軸方向成分の分散値Vhが最大の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)Z1hとをそれぞれ検出する。
【0196】
図41は、カメラNo.1で撮像した画像についての分散値Vh、Vvと、前記分散値Vh、Vvを取得したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置との関係を示すグラフである。なお、グラフの縦軸に、分散値Vh、Vv、横軸に、液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置をとる。
【0197】
図42は、液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置を変えたときの処理領域550内の画像(フォーカスの状態:コントラスト)を模式的に示す図である。
【0198】
図42において、液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置は、処理領域550内の画像の状態が(a)のときがダイクロイックプリズム21から最も離間し、以下、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)の順に、ダイクロイックプリズム21に接近する。
【0199】
また、図42(d)の状態は、このフォーカス調整における撮像領域511内の画像の目的の状態、すなわち、フォーカスが合った状態(合焦状態)を示すものであり、このときは、A行とB行のコントラスト(Y軸方向に配列された画素部551とY軸方向間隙部553におけるコントラスト)と、C列とD列のコントラスト(X軸方向に配列された画素部551とX軸方向間隙部554におけるコントラスト)とが、それぞれ比較的高く、かつ、そのバランスも良い。
【0200】
図41に示すように、X軸方向成分の分散値Vhが最大のとき、すなわち、液晶ライトバルブ25がZ1hに位置しているときは、処理領域550内の画像は、図42(c)の状態、すなわち、A行とB行のコントラスト(Y軸方向に配列された画素部551とY軸方向間隙部553におけるコントラスト)が最大の状態(第1の状態)となる。
【0201】
一方、図41に示すように、Y軸方向成分の分散値Vvが最大のとき、すなわち、液晶ライトバルブ25がZ1vに位置しているときは、処理領域550内の画像は、図42(e)の状態、すなわち、C列とD列のコントラスト(X軸方向に配列された画素部551とX軸方向間隙部554におけるコントラスト)が最大の状態(第2の状態)となる。
【0202】
図42(d)に示す目的の状態は、図42(c)に示す第1の状態と、図42(e)に示す第2の状態との間の所定の状態であるので、図42(d)の状態が得られるのは、液晶ライトバルブ25が、位置Z1vと位置Z1hとの間の所定の位置(Z座標)に位置しているときである。
【0203】
従って、前記位置Z1vと位置Z1hとの間の所定の位置(Z座標)(例えば、Z1vとZ1hの中間の位置)をZ1とする。
【0204】
本実施例では、例えば、Z1vおよびZ1hを下記式に代入して、Z1を求める。
【0205】
Z1=a・Z1v+(1−a)・Z1h(但し、0<a<1)
上記式中の係数aは、その式で求めたZ1に液晶ライトバルブ25を位置させたとき、スクリーン2上に投影された撮像領域511中の画像について、フォーカスが合うように(合焦状態が得られるように)、すなわち、処理領域550内の画像の状態が図42(d)に示す目的の状態とになるように、予め設定されている。なお、この係数aは、その設定に先立って、例えば、実験的に求められる。
【0206】
ここで、処理領域550内のカメラNo.1の全画素についての輝度の分散値が最大となるときの処理領域550内の画像は、例えば、レンズの収差等の影響により、必ずしも図42(d)の状態になるとは限らない。このため、処理領域550内のカメラNo.1の全画素についての輝度の分散値が最大となるときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置を前記Z1として後述する調整を行うと、特に、レンズの収差が大きい場合は、フォーカス調整の精度が低くなってしまうことがある。
【0207】
これに対し、レンズの収差の大小にかかわらず、X軸方向成分の分散値Vhが最大のときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置Z1hと、Y軸方向成分の分散値Vvが最大のときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置Z1vとの間の所定の位置に液晶ライトバルブ25が位置しているときに、処理領域550内の画像は、図42(d)に示すフォーカスが合った状態となる。
【0208】
従って、前述したように、X軸方向成分の分散値Vhが最大のときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置Z1hと、Y軸方向成分の分散値Vvが最大のときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置Z1vの間の所定の位置をZ1とし、このZ1に基づいて後述する調整を行うことにより、フォーカス調整の精度を高くすることができる。
【0209】
また、前記と同様に、カメラNo.2で撮像した画像(電子画像)について、Y軸方向成分(縦方向成分)の分散値Vvの最大値と、X軸方向成分(横方向成分)の分散値Vhの最大値とをそれぞれ求め、これらから、Y軸方向成分の分散値Vvが最大の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)Z2vと、X軸方向成分の分散値Vhが最大の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)Z2hとをそれぞれ検出し、前記位置Z2vと位置Z2hとの間の所定の位置(Z座標)(例えば、Z2vとZ2hの中間の位置)をZ2とする。本実施例では、例えば、Z2vおよびZ2hを下記式に代入して、Z2を求める。
【0210】
Z2=a・Z2v+(1−a)・Z2h(但し、0<a<1)
なお、上記式中の係数aは、前記と同様に予め設定されている。
【0211】
また、前記と同様に、カメラNo.3で撮像した画像(電子画像)について、Y軸方向成分(縦方向成分)の分散値Vvの最大値と、X軸方向成分(横方向成分)の分散値Vhの最大値とをそれぞれ求め、これらから、Y軸方向成分の分散値Vvが最大の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)Z3vと、X軸方向成分の分散値Vhが最大の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)Z3hとをそれぞれ検出し、前記位置Z3vと位置Z3hとの間の所定の位置(Z座標)(例えば、Z3vとZ3hの中間の位置)をZ3とする。本実施例では、例えば、Z3vおよびZ3hを下記式に代入して、Z3を求める。
【0212】
Z3=a・Z3v+(1−a)・Z3h(但し、0<a<1)
なお、上記式中の係数aは、前記と同様に予め設定されている。
【0213】
また、前記と同様に、カメラNo.4で撮像した画像(電子画像)について、Y軸方向成分(縦方向成分)の分散値Vvの最大値と、X軸方向成分(横方向成分)の分散値Vhの最大値とをそれぞれ求め、これらから、Y軸方向成分の分散値Vvが最大の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)Z4vと、X軸方向成分の分散値Vhが最大の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置(Z座標)Z4hとをそれぞれ検出し、前記位置Z4vと位置Z4hとの間の所定の位置(Z座標)(例えば、Z4vとZ4hの中間の位置)をZ4とする。本実施例では、例えば、Z4vおよびZ4hを下記式に代入して、Z4を求める。
【0214】
Z4=a・Z4v+(1−a)・Z4h(但し、0<a<1)
なお、上記式中の係数aは、前記と同様に予め設定されている。
【0215】
前記Z1、Z2、Z3およびZ4を下記(1)式に代入して、液晶ライトバルブ25のZ軸方向のフォーカス位置(Z座標)ZPを求める。
【0216】
【数1】
Figure 0003794190
【0217】
ここで、カメラNo.1の撮像領域511の中心(中心点)をフォーカス調整された液晶ライトバルブ25に光学ブロック20を介して投影したときのX座標を上記(1)式中のX1、Y座標を上記(1)式中のY1とする。
【0218】
同様に、カメラNo.2の撮像領域521の中心をフォーカス調整された液晶ライトバルブ25に光学ブロック20を介して投影したときのX座標を上記(1)式中のX2、Y座標を上記(1)式中のY2とする。
【0219】
同様に、カメラNo.3の撮像領域531の中心をフォーカス調整された液晶ライトバルブ25に光学ブロック20を介して投影したときのX座標を上記(1)式中のX3、Y座標を上記(1)式中のY3とする。
【0220】
同様に、カメラNo.4の撮像領域541の中心をフォーカス調整された液晶ライトバルブ25に光学ブロック20を介して投影したときのX座標を上記(1)式中のX4、Y座標を上記(1)式中のY4とする。
【0221】
なお、前記X1、Y1、X2、Y2、X3、Y3、X4およびY4は、それぞれ、対応するカメラの位置で決定されている。
【0222】
前記X1、X2、X3およびX4と、前記Z1、Z2、Z3およびZ4とを下記(2)式に代入して、液晶ライトバルブ25のH方向の移動量(角度)Hdを求める。なお、図5中の矢印(H)の方向が正の方向である。
【0223】
【数2】
Figure 0003794190
【0224】
また、前記Hdと、前記Y1、Y2、Y3およびY4と、前記Z1、Z2、Z3およびZ4とを下記(3)式に代入して、液晶ライトバルブ25のV方向の移動量(角度)Vdを求める。なお、図5中の矢印(V)の方向が正の方向である。
【0225】
【数3】
Figure 0003794190
【0226】
次いで、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25を、H方向に前記ステップS109で得られた角度Hd回転させ、また、V方向に角度Vd回転させる(ステップS110)。
【0227】
ここで、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸に沿って前記ステップS109で得られたフォーカス位置ZPに移動させた場合には、4つの撮像領域511〜541の処理領域550内の画像の状態が、それぞれ、図42(d)に示す目的の状態に近づく(目的の状態と一致する場合も含む)が、すなわち、粗く4隅のフォーカスが合うが、この動作は省略される(液晶ライトバルブ25のZ軸方向の調整は、後述する微調整においてのみ行えばよい)。なお、この動作を前記粗調整において行ってもよいことは、言うまでもない。
【0228】
また、前記ステップS110では、必要に応じて、3軸テーブル9により、液晶ライトバルブ25をX軸方向、Y軸方向に所定量移動させる。
【0229】
このステップS110で粗調整が終了する。
【0230】
次いで、微調整における画像データ取得のための液晶ライトバルブ25のZ軸方向移動範囲を設定する(ステップS111)。
【0231】
このステップS111では、前記ステップS109で得られたフォーカス位置ZPから、ダイクロイックプリズム21から離間する方向に所定量(所定距離)離間した位置を後述するステップS112の微調整における画像データ取得開始位置(Z軸方向設定位置)として設定するとともに、前記フォーカス位置ZPから、ダイクロイックプリズム21に接近する方向に所定量(所定距離)離間した位置を後述するステップS118の微調整における画像データ取得終了位置として設定する。
【0232】
前記所定量は、それぞれ、例えば、図41に示すZ軸方向の距離L3の1/2の値、または距離L3の1/2より大きい所定の値に予め設定されている。この所定量は、例えば、実験的に求められる。
【0233】
なお、前記画像データ取得開始位置は、液晶ライトバルブ25が画像データ取得開始位置に位置しているとき、フォーカスが合わないように設定されればよいが、液晶ライトバルブ25が画像データ取得開始位置に位置しているとき、フォーカスが合わず、かつ、撮像領域511〜541内の液晶ライトバルブ25の画素に対応する部分の輝度と、前記画素の間の部分に対応する部分の輝度とに差がでるように設定されるのが好ましい。
【0234】
また、前記画像データ取得終了位置は、液晶ライトバルブ25が画像データ取得終了位置に位置しているとき、フォーカスが合わないように設定されればよいが、液晶ライトバルブ25が画像データ取得終了位置に位置しているとき、フォーカスが合わず、かつ、撮像領域511〜541内の液晶ライトバルブ25の画素に対応する部分の輝度と、前記画素の間の部分に対応する部分の輝度とに差がでるように設定されるのが好ましい。
【0235】
次いで、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸に沿って、前記微調整における画像データ取得開始位置(Z軸方向設定位置)へ移動させる(ステップS112)。
【0236】
次いで、カメラNo.1で撮像し、撮像領域511の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS113)。
【0237】
次いで、カメラNo.2で撮像し、撮像領域521の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS114)。
【0238】
次いで、カメラNo.3で撮像し、撮像領域531の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS115)。
【0239】
次いで、カメラNo.4で撮像し、撮像領域541の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS116)。
【0240】
次いで、前述したように、分散値取得処理(図8および図9に示すサブルーチン)を実行し(ステップS10a)、カメラNo.1〜カメラNo.4で撮像した各画像(電子画像)について、それぞれ、Y軸方向成分(縦方向成分)の分散値Vvと、X軸方向成分(横方向成分)の分散値Vhとを取得する。
【0241】
次いで、図40に示すように、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸方向に一定量(例えば、10μm )移動させる(ステップS117)。
【0242】
前述したように、微調整における画像データ取得開始位置が前記ステップS109で得られたフォーカス位置ZPよりダイクロイックプリズム21に遠い側の所定位置に設定されているので、このステップS117では、液晶ライトバルブ25をダイクロイックプリズム21に接近する方向(図40中左側)に移動させる。
【0243】
次いで、液晶ライトバルブ25が微調整における画像データ取得終了位置に到達したか否かを判断する(ステップS118)。
【0244】
前記ステップS118において、液晶ライトバルブ25が画像データ取得終了位置に到達していないと判断した場合には、ステップS113に戻り、再度、ステップS113〜ステップS118を実行する。これにより、液晶ライトバルブ25を前回の位置からZ軸方向にL1移動させてカメラNo.1〜カメラNo.4で撮像した各画像について、それぞれ、Y軸方向成分の分散値Vvと、X軸方向成分の分散値Vhとを取得することができる。
【0245】
また、前記ステップS118において、液晶ライトバルブ25が画像データ取得終了位置に到達したと判断した場合には、前述した粗調整の場合と同様にして、微調整における前記ステップS10aで取得した分散値に基づいて、微調整におけるZ軸方向のフォーカス位置(合焦位置)ZPと、H方向の移動量(角度)Hdと、V方向の移動量(角度)Vdとをそれぞれ求める(ステップS119)。
【0246】
次いで、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸に沿って前記ステップS119で得られたフォーカス位置ZPに移動させ、また、H方向に角度Hd回転させ、また、V方向に角度Vd回転させる(ステップS120)。
【0247】
これにより、前記ステップS110において液晶ライトバルブ25をZ軸に沿って前記ステップS109で得られたフォーカス位置ZPに移動させた場合に対し、4つの撮像領域511〜541の処理領域550内の画像の状態が、それぞれ、図42(d)に示す目的の状態にさらに近づく(目的の状態と一致する場合も含む)。すなわち、実質的に4隅のフォーカスが合う。
【0248】
また、前記ステップS120では、必要に応じて、3軸テーブル9により、液晶ライトバルブ25をX軸方向、Y軸方向に所定量移動させる。
【0249】
このステップS120で微調整が終了、すなわち、フォーカス調整が終了する。
【0250】
なお、本発明では、フォーカス調整における粗調整や、微調整を前述した方法と異なる方法で行ってもよい。前述した方法と異なる方法としては、例えば、画像全体の分散値を求めてフォーカス調整を行う方法や、コントラストを測定してフォーカス調整を行う方法等が挙げられる。
【0251】
但し、フォーカス調整における粗調整と微調整のうちの一方、特に、微調整を前述した方法で行うのが好ましく、フォーカス調整における粗調整と微調整の両方を前述した方法で行うのがより好ましい。
【0252】
また、前記実施例では、フォーカス調整における調整の回数が2回(粗調整と微調整)に設定されているが、本発明では、フォーカス調整における調整の回数は、2回に限らず、1回、または3回以上であってもよい。
【0253】
但し、フォーカス調整における調整の回数は、2回以上が好ましく、2〜4回程度がより好ましい。
【0254】
フォーカス調整において、その調整を2回以上行うと、フォーカス調整の精度を向上させることができる。
【0255】
また、フォーカス調整における調整の回数を2回以上にする場合、後の調整ほど、撮像時の液晶ライトバルブ25のZ軸方向における位置の間隔(画像データを取得する際、液晶ライトバルブ25を次の撮像時の位置に移動させるときのその移動量)を小さくするのが好ましい。
【0256】
これにより、フォーカス調整に要する時間を短縮しつつ、フォーカス調整の精度を向上させることができる。
【0257】
また、本発明では、画像データを取得する際の液晶ライトバルブ25の移動方向を、ダイクロイックプリズム21から離間する方向(図40中右側)としてもよい。すなわち、画像データ取得開始位置と画像データ取得終了位置を前記実施例と逆にしてもよい。
【0258】
また、本発明では、粗調整と微調整とで、画像データを取得する際の液晶ライトバルブ25の移動方向が異なっていてもよい。
【0259】
また、前記実施例では、A行に属する行570や、C列に属する列560を選択する場合、積算値の大きい方から所定数のラインを選択するようになっているが、本発明では、これに限らず、例えば、所定のしきい値を設定し、このしいき値以上の行や列を選択するように構成してもよい。
【0260】
但し、前記実施例のように積算値の大きい方から所定数のラインを選択するよう構成するのが好ましい。この場合には、特に、照明ムラや画像ムラがあったとしても、精度良くフォーカス調整することができる。
【0261】
フォーカス調整終了後、フォーカス調整用のカメラ51〜54から位置調整用のカメラ61〜64へ切り替え(ステップS150)、この後、位置調整(アライメント調整)へ移行する。以下、代表的に緑色用の液晶ライトバルブ25の位置調整(アライメント調整)を説明する。
【0262】
図10、13〜18は、位置調整(アライメント調整)における位置決め装置1の制御手段3の制御動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
【0263】
以下のアライメント調整の説明において、投影領域110を移動させるとは、3軸テーブル9で液晶ライトバルブ25をX軸方向およびY軸方向に移動させることにより、投影領域110を移動させることを意味する。また、投影領域110を回転させるとは、3軸テーブル9で液晶ライトバルブ25をW方向(Z軸の回り)に回転させることにより、投影領域110を回転させることを意味する。
【0264】
また、以下のアライメント調整の説明において、図19〜25中左右方向は、液晶ライトバルブ25のX軸方向に対応し、図19〜25中上下方向は、液晶ライトバルブ25のY軸方向に対応している。
【0265】
以下の位置調整を行う前に、あらかじめ、メモリー4に、図11に示すような、投影領域110の各角部111a、111b、111cおよび111dを含む部分に対応した4つのパターンA1、B1、C1およびD1の画像データ(輝度データ)を記憶しておく。さらに、あらかじめ、図12に示すような、投影領域110の図6中左側のY軸方向の辺113aを含む部分に対応したパターンH1、および、投影領域110の図6中下側のX軸方向の辺114aを含む部分に対応したパターンV1の画像データを記憶しておく。
【0266】
各パターンA1、B1、C1およびD1中には、それぞれ、位置121、122、123および124があらかじめ設定されている。これら位置121、122、123および124は、それぞれ、投影領域110のエッジ(頂点)112a、112b、112c、112dの位置に対応している。また、パターンH1およびV1には、それぞれ位置129aおよび129bがあらかじめ設定されている。なお、これら位置129aおよび129bは、投影領域110の対応する辺113aおよび114a上に重なるように位置している。
【0267】
なお、これらのパターンをあらかじめメモリー4に記憶しておかずに、以下の位置調整において必要に応じ、位置決め装置1に接続されている図示しない外部記憶装置(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、光磁気ディスクなど)から、適宜メモリー4に読み込んでもよい。
【0268】
なお、以下の位置調整を説明するに先立って、以下の位置調整中で適宜行われるパターンマッチング(パターンマッチング法)について、まず説明する。
【0269】
パターンマッチングでは、例えばカメラNo.1、2、3、4で撮影され、メモリ4に取り込まれた画像データ(被検索データ)中に、パターンA1、B1、C1、D1、H1、V1等の特定のパターン(検索パターン)が存在するか否かを検索する。
【0270】
そして、かかる検索パターンが存在しない場合には、かかる検索パターンは被検索データ中に存在しないと判別される。
【0271】
一方、かかる検索パターンが存在する場合には、かかる検索パターンは被検索データ中に存在すると判別される。また、このとき、撮像した画像(被検索データ)中の所定領域と、検索パターンとが一致したときの位置(例えば位置121〜124、129a、129b等)の座標(X座標、Y座標)を得る。この座標(位置)をその後の処理で必要としない場合は、かかる座標は、得なくてもよい。
【0272】
ここで、パターンマッチング中において、「検索パターンが存在する」とは、検索パターンと完全に合致するパターンが、被検索データ中に存在するという意ではなく、検索パターンとの一致度(認識率)が一定値(しきい値)以上のパターンが存在することをいう。
【0273】
この値(しきい値)は、位置決め装置1の置かれている環境等、種々の条件により好ましい値は異なるが、80%以上に設定することが好ましく、90%以上に設定することがより好ましい。しきい値を前記の値に設定すると、パターンマッチングをより高い精度で行うことができる。
【0274】
なお、検索パターンが被検索データ中に存在する旨の結果を出力あるいは返却する際に、必要に応じ、かかる一致度を返却または出力してもよい。
【0275】
図10に示すように、位置調整(アライメント調整)では、まず、粗調整を行い(S300)、次いで、微調整(S350)を行う。
【0276】
まず、ステップS300の粗調整について説明する。
【0277】
ステップS300の粗調整では、第1の処理(処理S30A)と、第2の処理(処理S30B)と、第3の処理(処理S30C)と、第4の処理(処理S30D)と、第5の処理(処理S30E)と、第6の処理(処理S30F)と、第7の処理(処理S30G)と、第8の処理(処理S30H)とを行う。以下、図13〜16、19〜24に基づいて、各処理を、ステップごとに詳細に説明する。
【0278】
[処理S30A]第1の処理は、ステップS301〜S303とパターンC導入処理(処理S90a)とで構成される。
【0279】
ステップS301〜S303を実行することにより、投影領域110の角部111cが撮像領域(目的領域)631内に存在するか否かを検出することができる。また、角部111cが撮像領域631内に存在しない場合には、パターンC導入処理(処理S90a)を実行することにより、角部111cを撮像領域631内に導入することができる。
【0280】
[ステップS301]まず、カメラNo.3(カメラ63)で撮像し、撮像領域631の画像データをメモリー4に記憶する。
【0281】
[ステップS302]次に、前記ステップS301でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンC1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0282】
[ステップS303]次に、パターンマッチングを行った結果、前記ステップS301でメモリー4に記憶した画像データにパターンC1が存在する場合、すなわち図19(A1)に示すように、撮像領域631内に角部111cが存在する場合には、第2の処理(処理S30B)すなわちステップS304を行い、存在しない場合には、パターンC導入処理(処理S90a)を実行する。
【0283】
なお、ここで、「撮像領域631内に角部111cが存在しない」とは、パターンマッチングで、角部111cが存在しないという結果が得られたという意である。以下の説明において、パターンマッチングの結果に基づき本ステップと同様の判断を行う場合にも、これと同様のことが言える。
【0284】
[処理S90a]パターンC導入処理は、図16に示すように、ステップS901〜S910で構成される。
【0285】
このパターンC導入処理を実行することにより、角部111cを撮像領域631内に入れるもしくは近づけることができる。さらには、この処理を実行することにより、投影領域110と撮像領域631との相対的な位置関係が分かる。
【0286】
[ステップS901]まず、前記ステップS301でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンH1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0287】
[ステップS902]次に、パターンマッチングを行った結果、前記ステップS301でメモリー4に記憶した画像データにパターンH1が存在する場合、すなわち図19(A2)に示すように、撮像領域631内に投影領域110のY軸方向の辺113aが存在する場合には、ステップS903を行い、存在しない場合には、ステップS904を実行する。
【0288】
[ステップS903]次に、投影領域110を、図19中上方に移動(変位)させる。このときの移動量は、例えば、撮像領域631のY軸方向の長さnの1/3に相当する量である。
【0289】
これにより、図19(B2)に示すように、投影領域110の角部111cが撮像領域631内に入る。もしくは、例えば角部111cが撮像領域631からn/3より離間した位置に存在する場合のように、投影領域110の角部111cが撮像領域631から遠い場合には、投影領域110の角部111cが撮像領域631に近づく。
【0290】
その後、ステップS301へ戻る。
【0291】
なお、本ステップにおいて、投影領域110の移動量は、アライメントを調整する際の諸条件に応じて、任意の値に設定することが可能である。これは、以下のステップにおいて、本ステップと同様の処理を行う場合(例えば、ステップS906、ステップS909、ステップS910など)にも言える。
【0292】
[ステップS904]次に、前記ステップS301でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンV1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0293】
[ステップS905]次に、パターンマッチングを行った結果、前記ステップS301でメモリー4に記憶した画像データにパターンV1が存在する場合、すなわち図19(A3)に示すように、撮像領域631内に投影領域110のX軸方向の辺114aが存在する場合には、ステップS906を行い、存在しない場合には、ステップS907を実行する。
【0294】
[ステップS906]次に、投影領域110を、図19中右方向に移動させる。このときの移動量は、例えば、撮像領域631のX軸方向の長さmの1/3に相当する量である。
【0295】
これにより、図19(B3)に示すように、投影領域110の角部111cが撮像領域631内に入る。もしくは、例えば角部111cが撮像領域631からm/3より離間した位置に存在する場合のように、投影領域110の角部111cが撮像領域631から遠い場合には、投影領域110の角部111cが撮像領域631に近づく。
【0296】
その後、ステップS301へ戻る。
【0297】
[ステップS907]次に、前記ステップS301でメモリー4に記憶した画像データに対して、かかる画像データ全体の輝度、すなわち撮像領域631内の明るさを求める。
【0298】
[ステップS908]次に、輝度を求めた結果、かかる輝度がしきい値未満の場合(撮像領域631内の明るさがしきい値未満の場合)、すなわち図20(A4)に示すように、撮像領域631中に投影領域110の角部111c、辺113a、114aのいずれも存在しない場合には、ステップS909を実行する。一方、輝度が一定値以上の場合(撮像領域631内の明るさがしきい値以上の場合)、すなわち図20(A5)に示すように、撮像領域631が投影領域110内に包含されている場合には、ステップS910を実行する。
【0299】
なお、このしきい値は、撮像領域631中に投影領域110の角部111c、辺113a、114aのいずれも存在しない場合の輝度よりも十分高く、かつ、撮像領域631が投影領域110内に包含されている場合の輝度よりも十分低く設定されている。
【0300】
[ステップS909]次に、投影領域110を、図20中左下方向に移動させる。このとき図20中下方向への移動量は、例えば、撮像領域631のY軸方向の長さnの1/3に相当する量であり、図19中左方向への移動量は、例えば、撮像領域631のX軸方向の長さmの1/3に相当する量である。
【0301】
これにより、図20(B4)に示すように、投影領域110の角部111cが撮像領域631内に入る。もしくは、投影領域110の角部111cが、かかる移動量に相当する距離より、撮像領域631から離間していた場合には、投影領域110の角部111cが撮像領域631に近づく。
【0302】
その後、ステップS301へ戻る。
【0303】
[ステップS910]次に、投影領域110を、図20中右上方向に移動させる。このとき図20中上方向への移動量は、例えば、撮像領域631のY軸方向の長さnの1/3に相当する量であり、図20中右方向への移動量は、例えば、撮像領域631のX軸方向の長さmの1/3に相当する量である。
【0304】
これにより、図20(B5)に示すように、投影領域110の角部111cが撮像領域631内に入る。もしくは、投影領域110の角部111cが、かかる移動量に相当する距離より、撮像領域631から離間していた場合には、投影領域110の角部111cが撮像領域631に近づく。
【0305】
その後、ステップS301へ戻る。
【0306】
なお、角部111cが撮像領域631から大きく離間している場合のように、1回のパターンC導入処理で角部111cを撮像領域631内に入れることができない場合でも、パターンC導入処理を1回実行する度に角部111cを撮像領域631に近づけることができるので、パターンC導入処理を複数回実行することにより、最終的に角部111cを撮像領域631内に入れることができる。
【0307】
[処理S30B]第2の処理は、ステップS304、S305で構成される。
【0308】
この第2の処理を実行することにより、角部111cを撮像領域631の中心125cに合致させることができる。
【0309】
[ステップS304]まず、前記ステップS302における最後のパターンマッチングで得られた位置123に基づいて、投影領域110のエッジ112cを撮像領域631の中心125cに移動させるための、投影領域110のX軸方向およびY軸方向の移動量を求める。
【0310】
これは、前述したように、得られた位置123の座標は、エッジ112cの座標に対応している、すなわち、位置123の座標は、エッジ112cの座標を表しているので、位置123の座標と中心125cとの座標から、投影領域110の移動量を求めることができる。
【0311】
[ステップS305]次に、前記ステップS304で求めた投影領域110のX軸方向およびY軸方向の移動量に基づいて、投影領域110を移動させる。
【0312】
これにより、図19(B1)に示すように、投影領域110の角部111cが、撮像領域631の中心125cに合致する。
【0313】
以下に説明する第3〜第5の処理(処理S30C〜S30E)では、撮像領域611と撮像領域631とを基準として位置合わせを行う。すなわち、投影領域110のY軸方向、換言すれば、液晶ライトバルブ25のY軸方向に重きを置いて位置合わせを行う。
【0314】
[処理S30C]第3の処理は、ステップS306〜S310とパターンA導入処理(処理S90b)とで構成される。
【0315】
上記第1の処理および第2の処理を実行することにより、投影領域110の角部111cを撮像領域631内に導入し、さらには角部111cを撮像領域631の中心125cに合致させることができる。
【0316】
しかし、かかる処理を行った後でも、図21(A6)に示すように、辺113aが撮像領域631の中心125cと撮像領域611の中心125aとを結ぶ線に対して大きく傾いている場合には、角部111aが撮像領域611内に入っていない場合がある。
【0317】
このような場合でも、この第3の処理を実行することにより、角部111aを撮像領域611内に導入することができる。
【0318】
なお、以下のステップS308を実行するに先だって、後述するステップS921で投影領域110の移動量を算出するために必要な変数Iに、あらかじめ0を代入しておく。
【0319】
[ステップS306]まず、カメラNo.3(カメラ63)で撮像し、撮像領域631の画像データをメモリー4に記憶する。
【0320】
[ステップS307]次に、前記ステップS306でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンC1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0321】
[ステップS308]次に、カメラNo.1(カメラ61)で撮像し、撮像領域611の画像データをメモリー4に記憶する。
【0322】
[ステップS309]次に、前記ステップS308でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンA1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0323】
[ステップS310]次に、パターンマッチングを行った結果、前記ステップS308でメモリー4に記憶した画像データにパターンA1が存在しない場合、すなわち図21(A6)に示すように、撮像領域611内に角部111aが存在しない場合には、パターンA導入処理(処理S90b)を実行する。一方、パターンA1が存在する場合には、第4の処理(処理S30D)すなわちステップS311を実行する。
【0324】
[処理S90b]パターンA導入処理は、ステップS921、S922とで構成される。
【0325】
このパターンA導入処理を所定回数実行することにより、角部111aを撮像領域611内に導入することができる。
【0326】
[ステップS921]まず、次のステップS922で投影領域110を移動させる際の移動先のエッジ112cの位置(座標)を求める。これは、例えば次の式で求めることができる。この式は、Iの値に対応したエッジ112cの座標を与える。なお、前述したように、nは、撮像領域631のY軸方向の長さであり、mは、撮像領域631のX軸方向の長さである。
【0327】
X軸方向の位置 = IDOU_X1 + (I mod 3)*(m)
(ここで、(I mod 3)とは、Iを3で割ったときの余りを求めることを意味する)
Y軸方向の位置 = IDOU_Y1 + (I/3)*(n/2) (なお、得られた移動量の小数点以下は切り捨てる)
ここで、定数IDOU_X1およびIDOU_Y1は、I=0のときの、次のステップS922におけるエッジ112cの移動先の座標に対応している。
【0328】
これら定数IDOU_X1およびIDOU_Y1としては、I=0のときの移動後のエッジ112cの位置が、撮像領域631の中心125cよりも図21中左上に来るような値が好ましい。これにより、エッジ112aを効率よく撮像領域611内に導入することができる。
【0329】
[ステップS922]次に、前記ステップS921で求めたエッジ112cの移動先の位置に、エッジ112cが来るように、投影領域110を移動させる。
【0330】
これにより、図21(B61)〜(B64)および図22(B65)〜(B69)に示すように、Iが所定の値になった場合に、エッジ112aが、撮像領域611内に入る。
【0331】
なお、図21の(B61)はI=0のときの投影領域110の位置を、(B62)はI=1のときの投影領域110の位置を、(B63)はI=2のときの投影領域110の位置を、(B64)はI=3のときの投影領域110の位置を、図22の(B65)はI=4のときの投影領域110の位置を、(B66)はI=5のときの投影領域110の位置を、(B67)はI=6のときの投影領域110の位置を、(B68)はI=7のときの投影領域110の位置を、(B69)はI=8のときの投影領域110の位置をそれぞれ表している。
【0332】
なお、図21および図22に示す例では、I=8となったときに、エッジ112aが、撮像領域611内に入る。
【0333】
その後、ステップS308へ戻る。そのとき、Iに1を加える。
【0334】
このように、Iの値を変化させつつパターンA導入処理(処理S90b)を所定回数実行することにより、エッジ112aを撮像領域611内に入れることができる。
【0335】
なお、前記ステップS921において、エッジ112cのX軸方向の位置およびY軸方向の位置は、同一の変数Iによりそれぞれを求めているが、X軸およびY軸に対応した変数をそれぞれ用意し、X軸方向の位置およびY軸方向の位置を、これら用意した変数からそれぞれ独立に求めてもよい。
【0336】
なお、前記ステップS921において、エッジ112cのX軸方向の位置およびY軸方向の位置は、計算により求めているが、あらかじめIの値に対応したX軸方向およびY軸方向の位置もしくは移動量を、テーブルとして用意しておき、かかるテーブルに基づいて前記ステップS922で投影領域110を移動させてもよい。
【0337】
[処理S30D]第4の処理は、ステップS311、S312とで構成される。
【0338】
この第4の処理を実行することにより、撮像領域611の中心125aと撮像領域631の中心125cとを結ぶ直線126(目的線)と、辺113とを平行にすることができる。すなわち、辺113の傾きを解消することができる。
【0339】
[ステップS311]まず、前記パターンA導入処理(処理S90b)における前記ステップS921で最後に求めたエッジ112cの座標(位置)と、前記ステップS309の最後のパターンマッチングで得られたエッジ112aの座標とに基づいて、図23(A7)に示すような、直線126と辺113aとの傾きθ1を求める。
【0340】
なお、前記パターンA導入処理(処理S90b)を一度も行わなかった場合には、前記ステップS307のパターンマッチングで得られた位置123が、エッジ112cの位置となる。
【0341】
[ステップS312]次に、前記ステップS311で求めたθ1に基づいて、投影領域110を回転させる。
【0342】
これにより、図23(B71)に示すように、直線126と辺113aとを平行にすることができる。
【0343】
[処理S30E]第5の処理は、ステップS313〜S317とで構成される。
【0344】
この第5の処理を実行することにより、エッジ112aと112cとが、目的位置に近づく。また、撮像領域611内に入る投影領域110の画素数と、撮像領域631内に入る投影領域110の画素数とをほぼ一致させることができる。
【0345】
[ステップS313]まず、カメラNo.3(カメラ63)で撮像し、撮像領域631の画像データをメモリー4に記憶する。
【0346】
[ステップS314]次に、前記ステップS313でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンC1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0347】
[ステップS315]次に、カメラNo.1(カメラ61)で撮像し、撮像領域611の画像データをメモリー4に記憶する。
【0348】
[ステップS316]次に、前記ステップS315でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンA1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0349】
[ステップS317]次に、前記ステップS314およびS316におけるパターンマッチングで得られたエッジ112aとエッジ112cの位置に基づいて、直線126と辺113aとが合致するように、かつ、y1=y2となるように、投影領域110を移動させる。
【0350】
なお、y1とは、図23(B72)に示すように、撮像領域611の図23中上の辺612と、投影領域110の図23中上の辺114bとの間の幅である。また、y2とは、撮像領域631の図23中下の辺632と、投影領域110の図23中下の辺114aとの間の幅である。
【0351】
これにより、図23(B72)に示すように、エッジ112aと112cとが、目的位置に近づく。また、撮像領域611内に入る投影領域110の画素数と、撮像領域631内に入る投影領域110の画素数とがほぼ一致する。
【0352】
以下に説明する第6〜第8の処理は、前記第3〜第5の処理と類似の処理である。
【0353】
前記第3〜第5の処理は、撮像領域611と撮像領域631とを基準として位置合わせを行った。すなわち、投影領域110のY軸方向(辺113a)、換言すれば、液晶ライトバルブ25のY軸方向に重きを置いた位置合わせを行った。それに対し、以下の第6〜第8の処理では、撮像領域631と撮像領域641とを基準として位置合わせを行う。すなわち、投影領域110のX軸方向(辺114a)、換言すれば、液晶ライトバルブ25のX軸方向に重きを置いた位置合わせを行う。
【0354】
[処理S30F]第6の処理は、ステップS318〜S322とパターンD導入処理(処理S90c)とで構成される。
【0355】
上記第3〜第5の処理を実行することにより、投影領域110の角部111aを撮像領域611内に導入でき、さらには辺113aを直線126と平行にすることができ、さらにはエッジ112aと112cとを、目的位置に近づけることができた。
【0356】
しかし、かかる処理を行った後でも、図23(A8)に示すように、角部111dが撮像領域641内に入っていない可能性も、非常に少ないが、有り得る。
【0357】
このような場合でも、この第6の処理を実行することにより、角部111dを撮像領域641内に導入することができる。
【0358】
なお、以下のステップS320を実行するに先だって、後述するステップS931で投影領域110の移動量を算出するために必要な変数Iに、あらかじめ0を代入しておく。
【0359】
[ステップS318]まず、カメラNo.3(カメラ63)で撮像し、撮像領域631の画像データをメモリー4に記憶する。
【0360】
[ステップS319]次に、前記ステップS318でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンC1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0361】
[ステップS320]次に、カメラNo.4(カメラ64)で撮像し、撮像領域641の画像データをメモリー4に記憶する。
【0362】
[ステップS321]次に、前記ステップS320でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンD1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0363】
[ステップS322]次に、パターンマッチングを行った結果、前記ステップS320でメモリー4に記憶した画像データにパターンD1が存在しない場合、すなわち図23(A8)に示すように、撮像領域641内に角部111dが存在しない場合には、パターンD導入処理(処理S90c)を実行する。一方、パターンD1が存在する場合には、第7の処理(処理S30G)すなわちステップS323を実行する。
【0364】
[処理S90c]パターンD導入処理は、ステップS931、S932とで構成される。
【0365】
このパターンD導入処理を所定回数実行することにより、角部111dを撮像領域641内に導入することができる。
【0366】
[ステップS931]まず、次のステップS932で投影領域110を移動させる際の移動先のエッジ112cの位置(座標)を求める。これは、例えば次の式で求めることができる。この式は、Iの値に対応したエッジ112cの座標を与える。なお、前述したように、nは、撮像領域631のY軸方向の長さであり、mは、撮像領域631のX軸方向の長さである。
【0367】
X軸方向の位置 = IDOU_X2 + (I mod 3)*(m)
(ここで、(I mod 3)とは、Iを3で割ったときの余りを求めることを意味する)
Y軸方向の位置 = IDOU_Y2 + (I/3)*(n/3) (なお、得られた移動量の小数点以下は切り捨てる)
ここで、定数IDOU_X2およびIDOU_Y2は、I=0のときの、次のステップS932におけるエッジ112cの移動先の座標に対応している。
【0368】
これら定数IDOU_X2およびIDOU_Y2としては、I=0のときの移動後のエッジ112cの位置が、投影領域631の中心125cよりも図23中左上に来るような値が好ましい。これにより、エッジ112dを効率よく撮像領域641内に導入することができる。
【0369】
[ステップS932]次に、前記ステップS931で求めたエッジ112cの移動先の位置に、エッジ112cが来るように、投影領域110を移動させる。なお、Y軸方向に移動させる処理は、省略することもできる(X軸方向のみに移動させてもよい)。
【0370】
これにより、Iが所定の値になった場合に、エッジ112dが、撮像領域641内に入る。
【0371】
その後、ステップS320へ戻る。そのとき、Iに1を加える。
【0372】
このように、Iの値を変化させつつパターンD導入処理(処理S90c)を所定回数実行することにより、エッジ112dを撮像領域641内に入れることができる。
【0373】
なお、前記ステップS931において、エッジ112cのX軸方向の位置およびY軸方向の位置は、同一の変数Iによりそれぞれを求めているが、X軸およびY軸に対応した変数をそれぞれ用意し、X軸方向の位置およびY軸方向の位置を、これら用意した変数からそれぞれ独立に求めてもよい。
【0374】
なお、前記ステップS931において、エッジ112cのX軸方向の位置およびY軸方向の位置は、計算により求めているが、あらかじめIの値に対応したX軸方向およびY軸方向の位置もしくは移動量を、テーブルとして用意しておき、かかるテーブルに基づいて前記ステップ932で投影領域110を移動させてもよい。
【0375】
[処理S30G]第7の処理は、ステップS323、S324とで構成される。
【0376】
この第7の処理を実行することにより、撮像領域631の中心125cと撮像領域641の中心125dとを結ぶ直線127(目的線)と、辺114aとを平行にすることができる。すなわち、辺114aの傾きを解消することができる。
【0377】
[ステップS323]まず、前記パターンD導入処理(処理S90c)における前記ステップS931で最後に求めたエッジ112cの座標(位置)と、前記ステップS321の最後のパターンマッチングで得られたエッジ112dの座標とに基づいて、図24(A9)に示すような、直線127と辺114aとの傾きθ2を求める。
【0378】
なお、前記パターンD導入処理(処理S90c)を一度も行わなかった場合には、前記ステップS319のパターンマッチングで得られた位置123が、エッジ112cの位置となる。
【0379】
[ステップS324]次に、前記ステップS323で求めたθ2に基づいて、投影領域110を回転させる。
【0380】
これにより、図24(B91)に示すように、直線127と辺114aとを平行にすることができる。
【0381】
[処理S30H]第8の処理は、ステップS325〜S329とで構成される。
【0382】
この第8の処理を実行することにより、エッジ112cと112dとが、目的位置に近づく。また、撮像領域631内に入る投影領域110の画素数と、撮像領域641内に入る投影領域110の画素数とをほぼ一致させることができる。
【0383】
[ステップS325]まず、カメラNo.3(カメラ63)で撮像し、撮像領域631の画像データをメモリー4に記憶する。
【0384】
[ステップS326]次に、前記ステップS325でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンC1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0385】
[ステップS327]次に、カメラNo.4(カメラ64)で撮像し、撮像領域641の画像データをメモリー4に記憶する。
【0386】
[ステップS328]次に、前記ステップS327でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンD1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0387】
[ステップS329]次に、前記ステップS314およびS316におけるパターンマッチングで得られたエッジ112cとエッジ112dの位置に基づいて、直線127と辺114aとが合致するように、かつ、x1=x2となるように、投影領域110を移動させる。
【0388】
なお、x1とは、図24(B92)に示すように、撮像領域631の図24中左の辺633と、投影領域110の図24中左の辺113aとの間の幅である。また、x2とは、撮像領域641の図24中右の辺643と、投影領域110の図24中右の辺113bとの間の幅である。
【0389】
これにより、図24(B92)に示すように、エッジ112cと112dとが、目的位置に近づく。また、撮像領域631内に入る投影領域110の画素数と、撮像領域641内に入る投影領域110の画素数とがほぼ一致する。
【0390】
以上で、粗調整が終了する。
【0391】
以下、ステップS350の微調整(位置調整処理)の第1の実施の形態について説明する。
【0392】
以下のステップS350の微調整を行うことにより、アライメントを非常に高精度で調整することができる。さらには、図25(A13)に示すような、投影領域110が、完全に長方形でない場合でも、正確にアライメント調整を行うことができる。
【0393】
ステップS350の微調整を説明するに先立って、ステップS350の微調整中で適宜行われる四頂点位置計測処理(処理S90d)についてまず説明する。
【0394】
[処理S90d]図18に示すように、四頂点位置計測処理は、ステップS941〜S948で構成される。
【0395】
この四頂点位置計測処理を実行することにより、エッジ112a、エッジ112b、エッジ112cおよびエッジ112dの座標を得ることができる。
【0396】
[ステップS941]まず、カメラNo.1(カメラ61)で撮像し、撮像領域611の画像データをメモリー4に記憶する。
【0397】
[ステップS942]次に、前記ステップS941でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンA1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0398】
[ステップS943]次に、カメラNo.2(カメラ62)で撮像し、撮像領域621の画像データをメモリー4に記憶する。
【0399】
[ステップS944]次に、前記ステップS943でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンB1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0400】
[ステップS945]次に、カメラNo.3(カメラ63)で撮像し、撮像領域631の画像データをメモリー4に記憶する。
【0401】
[ステップS946]次に、前記ステップS945でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンC1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0402】
[ステップS947]次に、カメラNo.4(カメラ64)で撮像し、撮像領域641の画像データをメモリー4に記憶する。
【0403】
[ステップS948]次に、前記ステップS947でメモリー4に記憶した画像データに対して、パターンD1を検索パターンとして、パターンマッチングを行う。
【0404】
なお、以上の四頂点位置計測処理(処理S90d)で得られたエッジ112aの座標を(gluxg,gluyg)、エッジ112bの座標を(gruxg,gruyg)、エッジ112cの座標を(gldxg,gldyg)、エッジ112dの座標を(grdxg,grdyg)とする(図25(A10)参照)。
【0405】
ステップS350の微調整では、第1の処理(処理S35A)と、第2の処理(処理S35B)と、第3の処理(処理S35C)とを行う。以下、図17、18、25に基づいて、各処理を、ステップごとに詳細に説明する。
【0406】
[処理S35A]第1の処理は、四頂点位置計測処理(処理S90d)と、ステップS351〜S353とで構成される。
【0407】
この第1の処理を実行することにより、投影領域110全体の傾き、すなわち、液晶ライトバルブ25全体の傾きが最も小さくなる。
【0408】
[処理S90d]まず、前述した四頂点位置計測処理を実行する。
【0409】
[ステップS351]次に、この四頂点位置計測処理により得られたエッジ112a〜112dの座標に基づいて、θgux、θgdx、θglyおよびθgryを求める。
【0410】
図25(A11)に示すように、θguxは、辺114bと、撮像領域611の中心125aと撮像領域621の中心125bとを結ぶ線との間の角度である。θgdxは、辺114aと、撮像領域631の中心125cと撮像領域641の中心125dとを結ぶ線との間の角度である。θglyは、辺113aと、撮像領域611の中心125aと撮像領域631の中心125cとを結ぶ線との間の角度である。θgryは、辺113bと、撮像領域621の中心125bと撮像領域641の中心125dとを結ぶ線との間の角度である。
【0411】
これらθgux、θgdx、θglyおよびθgryは、四頂点位置計測処理(処理S90d)で得られたエッジ112a〜112dの座標(gluxg,gluyg)、(gruxg,gruyg)、(gldxg,gldyg)および(grdxg,grdyg)と、中心125a〜dの座標とから求めることができる。
【0412】
[ステップS352]次に、前記ステップS351で求めたθgux、θgdx、θglyおよびθgryに基づいて、次のステップS353で投影領域110を回転させる際の回転角度θを求める。
【0413】
これは、次の式から求めることができる。なお、θkとは、あらかじめ設定された基準角度である。
【0414】
θgx = (θgux + θgdx)/2
θgy = (θgly + θgry)/2
θg = (θgx + θgy)/2
θ = θk − θg
[ステップS353]次に、投影領域110を、前記ステップS352で求めた回転角度θ度回転させる。
【0415】
これにより、図25(B12)に示すように、投影領域110のX軸方向およびy軸方向の傾きが最も小さくなる。
【0416】
[処理S35B]第2の処理は、四頂点位置計測処理(処理S90d)と、ステップS354〜S356とで構成される。
【0417】
この第2の処理を実行することにより、投影領域110の中心の位置が、あらかじめ設定された基準座標に合致する。すなわち、この第2の処理を実行することにより、投影領域110の中心の位置を調整することができる。
【0418】
[処理S90d]まず、前述した四頂点位置計測処理を実行する。
【0419】
[ステップS354]次に、この四頂点位置計測処理により得られたエッジ112a〜112dの座標に基づいて、投影領域110の中心座標(gxg,gyg)を求める。
【0420】
この座標は、例えば、四頂点位置計測処理(処理S90d)で得られたエッジ112a〜112dの座標(gluxg,gluyg)、(gruxg,gruyg)、(gldxg,gldyg)、(grdxg,grdyg)から、辺113a、113b、114aおよび114bの中点の座標をそれぞれ求め、これらの中点の座標から、辺113aの中点と辺113bの中点とを結ぶ直線と、辺114aの中点と辺114bの中点とを結ぶ直線との交点の座標を求めることにより得ることができる。
【0421】
すなわち、辺113aの中点と辺113bの中点とを結ぶ直線と、辺114aの中点と辺114bの中点とを結ぶ直線との交点の座標が、投影領域110の中心座標(gxg,gyg)となる。
【0422】
[ステップS355]次に、前記ステップS354で求めた投影領域110の中心座標(gxg,gyg)に基づいて、次のステップS356で投影領域110を移動させる際の移動量を求める。
【0423】
これは、次の式から求めることができる。なお、kxgとkygは、あらかじめ設定された基準座標である。
【0424】
X軸移動量 = kxg − gxg
Y軸移動量 = kyg − gyg
[ステップS356]次に、投影領域110を、前記ステップS355で求めたX軸移動量およびY軸移動量に基づいて移動させる。
【0425】
これにより、撮像領域110の中心が基準座標に移動する。
【0426】
[処理S35C]第3の処理は、四頂点位置計測処理(処理S90d)と、ステップS357〜S359とで構成される。
【0427】
この第3の処理を実行することにより、液晶ライトバルブ25全体を、X軸方向およびY軸方向のずれが最も小さくなる位置に調整することができる。
【0428】
[処理S90d]まず、前述した四頂点位置計測処理を実行する。
【0429】
[ステップS357]次に、この四頂点位置計測処理により得られたエッジ112a〜112dの座標について、エッジ112a〜112dごとにそれぞれあらかじめ設定された基準座標(目的位置)からのずれを求める。
【0430】
ここで、エッジ112aの基準座標を(kluxg,kluyg)、エッジ112bの基準座標を(kruxg,kruyg)、エッジ112cの基準座標を(kldxg,kldyg)、エッジ112dの基準座標を(krdxg,krdyg)とする。
【0431】
ここで、エッジ112a〜112dのX軸方向の基準座標からのずれをそれぞれX1〜X4、エッジ112a〜112dのY軸方向の基準座標からのずれをそれぞれY1〜Y4とすると、X1〜X4およびY1〜Y4は、例えば次の式で表すことができる。
【0432】
X1 = kluxg − gluxg
X2 = gruxg − kruxg
X3 = kldxg − gldxg
X4 = grdxg − krdxg
Y1 = kluyg − gluyg
Y2 = kruyg − gruyg
Y3 = gldyg − kldyg
Y4 = grdyg − krdyg
[ステップS358]次に、前記ステップS357で求めたX1〜X4およびY1〜Y4に基づいて、次のステップS359で投影領域110を移動させる際の移動量を求める。
【0433】
X軸方向の移動量は、X1〜X4のうち、1番目に大きい絶対値と2番目に大きい絶対値を有するものの平均をとることにより求める。なお、絶対値が1番大きいものと2番目に大きいものの値の正負が同符号の場合は、X1〜X4のうち、1番目に大きい絶対値と3番目に大きい絶対値を有するものの平均をとることにより、X軸方向の移動量を求める。さらには、絶対値が1番大きいものと3番目に大きいものの値の正負が同符号の場合は、X1〜X4のうち、1番目に大きい絶対値と4番目に大きい絶対値を有するものの平均をとることにより、X軸方向の移動量を求める。
【0434】
Y軸方向の移動量は、Y1〜Y4のうち、1番目に大きい絶対値と2番目に大きい絶対値を有するものの平均をとることにより求める。なお、絶対値が1番大きいものと2番目に大きいものの値の正負が同符号の場合は、Y1〜Y4のうち、1番目に大きい絶対値と3番目に大きい絶対値を有するものの平均をとることにより、Y軸方向の移動量を求める。さらには、絶対値が1番大きいものと3番目に大きいものの値の正負が同符号の場合は、Y1〜Y4のうち、1番目に大きい絶対値と4番目に大きい絶対値を有するものの平均をとることにより、Y軸方向の移動量を求める。
【0435】
[ステップS359]次に、前記ステップS358で求めたX軸方向の移動量およびY軸方向の移動量に基づいて、投影領域110を移動させる。
【0436】
これによりエッジ112a〜112d(角部111a〜111d)のうち、これらに対応する基準座標から最も離れたエッジ(角部)は、かかる基準座標に近づく。
【0437】
従って、例えば、図25(A13)に示すように、投影領域110が、完全に長方形でない場合でも、正確に位置調整を行うことができる。
【0438】
以上で、第1の実施の形態のステップS350の微調整(位置調整処理)が終了する。
【0439】
なお、この微調整では、第1の処理(処理S35A)、第2の処理(処理S35B)および第3の処理(処理S35C)の各処理ごとに四頂点位置計測処理(処理S90d)を行っているが、各処理ごとに四頂点位置計測処理(処理S90d)を行わなくてもよい。ただし、この第1の実施の形態のように、各処理ごとに四頂点位置計測処理(処理S90d)を実行することが好ましい。これにより、アライメント調整の精度がより向上する。
【0440】
なお、この微調整では、四頂点位置計測処理(処理S90d)を行い、エッジ112a〜112dの座標をそれぞれ求め、第1〜第3の処理(処理S35A〜処理S35C)を行っているが、エッジ112a〜112dの座標のうちの少なくとも2つの座標を求め、かかる座標に基づいて、第1の処理(処理S35A)、第2の処理(処理S35B)および第3の処理(処理S35C)を行ってもよい。
【0441】
アライメント調整において、光学系の特性(レンズの収差)等により、スクリーン2上に投影される画像(投影画像)、すなわちライトバルブの画素の投影画像が変形する(例えば、カブリ、ムラ、ぼけ、にじみ等が生じる)ことがある。
【0442】
このような場合、例えば、図11に示すようなパターンA1〜D1を検索パターンとしてパターンマッチングを行った場合、検索を的確に行うことが困難な場合がある。
【0443】
このときは、図26に示すような、パターンA2、B2、C2およびD2を検索パターンとして、パターンマッチングを行ってもよい。これら各パターンA2、B2、C2およびD2は、それぞれ、液晶ライトバルブの画素の投影像にレンズの収差による投影画像の変形がある場合に、対応する角部111a、111b、111cおよび111dを含む部分に対応するものである。
【0444】
さらには、まずは、図11に示すようなパターンA1〜D1を検索パターンとしてパターンマッチングを行い、かかるパターンマッチングで、被検索データ中に検索パターンが存在しなかった場合に、図26に示すようなパターンA2〜D2を検索パターンとして再びパターンマッチングを行うようにしてもよい。
【0445】
このように、パターンマッチングに用いる所定のパターン(1つの角部に対応するパターン)を複数設定しておくことにより、レンズの収差による投影画像の変形の程度が異なる場合に、容易に対応することができ、アライメントの精度を向上させることができる。
【0446】
この場合、図26に示すように、パターンA2〜D2中において、位置121、122、123および124は、例えば、各画素にレンズの収差による投影画像の変形がないときのエッジ112a、112b、112cおよび112dの位置に対応したものとすることができる。
【0447】
また前記と同様に、図12に示すようなパターンH1およびパターンV1についても、図27に示すような、パターンH1およびパターンV1に対応したパターンH2およびパターンV2を用意して、これらを用いてパターンマッチングを行うことができる。
【0448】
これらパターンH2およびパターンV2は、それぞれ、液晶ライトバルブの画素の投影像にレンズの収差による投影画像の変形がある場合に、対応する辺113aおよび114aを含む部分に対応したものである。
【0449】
この場合、図27に示すように、パターンH2およびV2中において、位置129aおよび129bは、例えば、各画素にレンズの収差による投影画像の変形がないとしたときの辺113aおよび114a上に重なるような位置とすることができる。
【0450】
以下、ステップS350の微調整(位置調整処理)の第2の実施の形態について説明する。
【0451】
微調整では、まず、カメラNo.1、カメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4でそれぞれ撮像し、撮像領域611、621、631および641の各画像データをメモリー4に記憶する。
【0452】
次いで、メモリー4からカメラNo.1、カメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4で撮像された画像の各画像データをそれぞれ読み出し、エッジ処理(エッジ処理法)により、図28(a)に示す各特定位置128を検出する(特定位置128のX座標およびY座標を求める)。なお、このエッジ処理については後に詳述する。
【0453】
そして、図28(b)に示すように、各特定位置128がそれぞれ対応する目的位置にさらに近づくように(一致する場合も含む)、3軸テーブル9により、液晶ライトバルブ25を変位させる。すなわち、各特定位置128がそれぞれ対応する目的位置にさらに近づくように(一致する場合も含む)、液晶ライトバルブ25をW方向に回転させ、X軸方向およびY軸方向に移動させる。
【0454】
次に、エッジ処理について説明する。なお、代表的に、カメラNo.4で撮像した画像の特定位置のY座標を求める場合を説明する。
【0455】
図29は、エッジ処理における位置決め装置1の制御手段3の制御動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
【0456】
エッジ処理では、まず、カメラNo.4(本実施例では、画素:400行×600列)で撮像し、撮像領域641の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS401)。
【0457】
前記カメラNo.4で撮像された画像、すなわち、メモリー4に記憶された画像は、例えば、図30に示す通りである。
【0458】
図30に示すように、X−Y座標を想定する。このX−Y座標は、電子画像の面に対応している。すなわち、カメラNo.4の各画素の列(第1列〜第600列)および行(第1行〜第400行)は、それぞれ、その画素のX軸方向の座標(X座標)およびY軸方向の座標(Y座標)に対応する。本実施例では、カメラNo.4の第j行(j行目)、第i列(i列目)の画素の座標は、(i,j)である。
【0459】
次いで、各画素における輝度をY軸方向に積算し、Y軸方向の輝度の積算値Iy[i]=Σ f(i,j )を求める(ステップS402)。
【0460】
前記積算値Iy[i]のグラフを図30に示す。なお、グラフの縦軸に、積算値Iy[i]、横軸に、画素のX座標iをとる。
【0461】
次いで、前記積算値Iy[i]の最大値Iymaxと、最小値Iyminとをそれぞれ求める(ステップS403)。
【0462】
次いで、しきい値Ty を設定する(ステップS404)。
【0463】
このステップS404では、前記ステップS403で求めた最大値Iymaxおよび最小値Iyminを下記式に代入することにより、しきい値Ty を求める。
【0464】
Ty =(Iymax−Iymin)*α+Iymin(但し、0<α<1)
次いで、図30に示すように、しきい値Ty と積算値Iy[i]とのクロス点のX座標Xc を求める(ステップS405)。
【0465】
次いで、図31に示すように、座標(0,0)、座標(Xc ,0)、座標(Xc ,400)および座標(0,400)の4点で囲まれる四角形の領域を設定する(ステップS406)。
【0466】
次いで、前記設定された領域内において、各画素における輝度をX軸方向に積算し、X軸方向の輝度の積算値Iax[j] =Σ f(i,j )を求める(ステップS407)。
【0467】
前記積算値Iax[j] (第1の波形)のグラフを図31に示す。なお、グラフの横軸に、積算値Iax[j] 、縦軸に、画素のY座標jをとる。この積算値Iax[j] をX軸方向の輝度の積算値のY軸方向における変化を示す第1の波形とする。
【0468】
次いで、前記積算値Iax[j] の最大値Iaxmax と、最小値Iaxmin とをそれぞれ求める(ステップS408)。
【0469】
次いで、しきい値Taxを設定する(ステップS409)。
【0470】
このステップS409では、前記ステップS408で求めた最大値Iaxmax および最小値Iaxmin を下記式に代入することにより、しきい値Taxを求める。
【0471】
Tax=(Iaxmax −Iaxmin )*α+Iaxmin (但し、0<α<1)
次いで、図31に示すように、しきい値Taxと積算値Iax[j] とのクロス点のY座標Yacを求める(ステップS410)。
【0472】
次いで、図31に示すように、積算値Iax[j] のグラフの各ピーク(正ピーク)におけるY座標Ppy[P] と、各ボトム(負ピーク)におけるY座標Pmy[q] とをそれぞれ求める(ステップS411)。
【0473】
なお、図31の場合には、正ピークの数が4、負ピークの数が3であるので、前記4つの正ピークにおけるY座標Ppy[1] 、Ppy[2] 、Ppy[3] およびPpy[4] と、前記3つの負ピークにおけるY座標Pmy[1] 、Pmy[2] およびPmy[3] とがそれぞれ検出される。
【0474】
次いで、下記式から、隣接する正ピークの縦軸方向の間隔の平均値Ppyavr を求める(ステップS412)。
【0475】
Ppyavr ={Σ(Ppy[p+1] −Ppy[p] )}/(n−1)
(但し、nは、正ピークの数である)
次いで、図31に示すように、Y座標がYac−1.2*Ppyavr 未満の範囲で、Yac−1.2*Ppyavr −Pmy[q] が最小となる負のピークにおけるY座標Pmpymaxを検出する(ステップS413)。
【0476】
なお、換言すれば、前記Pmpymaxは、Yac−1.2*Ppyavr より小さく、かつ、Yac−1.2*Ppyavr に最も近いPmy[q] である。
【0477】
次いで、下記式から、積算値Iax[j] の差分値Diax[j]を計算する(ステップS414)。
【0478】
Diax[j]=Iax[j+1] −Iax[j−1]
なお、換言すれば、j行目の差分値Diax[j]は、j+1行目の積算値Iax[j+1] からj−1行目の積算値Iax[j−1]を引いた値である。
【0479】
前記差分値Diax[j]のグラフと、積算値Iax[j] のグラフとを図32に示す。なお、差分値Diax[j]のグラフでは、その横軸に、差分値Diax[j]、縦軸に、画素のY座標jをとる。
【0480】
次いで、図32に示すように、Pmpymax付近(図32中丸で示す)で、Diax[j]を用いてゼロクロス点(Diax[j]=0のときのY座標)を計算し(ゼロクロス処理を行い)、得られたゼロクロス点を特定位置のY座標とする(ステップS415)。
【0481】
すなわち、このステップS415により、カメラNo.4で撮像した画像の特定位置のY座標が求まる。
【0482】
以上で、エッジ処理を終了する。
【0483】
なお、カメラNo.4で撮像された画像の特定位置のX座標を求めるには、前述した特定位置のY座標を求めるエッジ処理において、xをyに、yをxに変えて同様に行えばよい。
【0484】
この場合、設定された領域内において、各画素における輝度をY軸方向に積算したY軸方向の輝度の積算値と、画素のX座標との関係(Y軸方向の輝度の積算値のX軸方向における変化)を示す図示しないグラフにおける波形が、第2の波形であり、前述した特定位置のY座標を求めるエッジ処理と同様に、この第2の波形に基づいて特定位置のX座標を求める。
【0485】
図33は、第1の波形および第2の波形を示す図である。
【0486】
同図に示すように、第2の実施の形態では、図33中下側(撮像された投影領域の端部側)から、第1の波形のピークおよびボトムの4番目のY軸方向の位置が特定位置128のY座標とされ、図33中右側(撮像された投影領域の端部側)から、第2の波形のピークおよびボトムの4番目のX軸方向の位置が特定位置128のX座標とされる。
【0487】
また、カメラNo.1、カメラNo.2およびカメラNo.3で撮像された各画像の特定位置のX座標およびY座標を求めるには、それぞれ、前述したように行えばよい。
【0488】
以上で、第2の実施の形態のステップS350の微調整(位置調整処理)が終了する。
【0489】
以上のようなエッジ処理のフローチャートから判るように、第2の実施の形態のステップS350の微調整では、エッジ処理において、図33に示す第1の波形のピークまたはボトムのY軸方向の位置を特定位置のY座標とし、第2の波形のピークまたはボトムのX軸方向の位置を特定位置のX座標とするのが好ましい。
【0490】
また、図33中下側(撮像された投影領域の端部側)から、第1の波形のピークおよびボトム(1次微分係数が0となる点)のNy 番目のY軸方向の位置を特定位置のY座標とし、図33中右側(撮像された投影領域の端部側)から、第2の波形のピークおよびボトム(1次微分係数が0となる点)のNx 番目のX軸方向の位置を特定位置のX座標とするのが好ましい。
【0491】
この場合、Ny とNx は、異なっていてもよいが、等しいのが好ましい。Ny とNx とを等しくすることにより、位置調整の精度をより高くすることができる。
【0492】
また、Ny およびNx は、それぞれ、偶数であるのが好ましい。すなわち、第1の波形のボトムのY軸方向の位置を特定位置のY座標とするのが好ましく、また、第2の波形のボトムのX軸方向の位置を特定位置のX座標とするのが好ましい。
【0493】
Ny 、Nx が偶数であると、より正確に特定位置のY座標、X座標を求めることができ、これにより位置調整の精度を向上させることができる。
【0494】
また、Ny およびNx は、それぞれ、2以上であるのが好ましく、4以上であるのがより好ましく、4〜8程度がさらに好ましい。
【0495】
Ny 、Nx が2以上であると、より正確に特定位置のY座標、X座標を求めることができ、これにより位置調整の精度を向上させることができる。
【0496】
以上で、緑色用の液晶ライトバルブ25の位置決めが終了し、前述したように、この液晶ライトバルブ25は、光学ブロック20に仮固定され、この後、本固定される。
【0497】
次いで、前記と同様に、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めが行われる。
【0498】
このとき、ステップS350の微調整(位置調整処理)を第1の実施の形態の微調整で行う場合には、次のように行うことにより、緑色用の液晶ライトバルブ25と、赤色用の液晶ライトバルブ24と、青色用の液晶ライトバルブ26とにより形成された各画像が重なるように、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めを行うことができる。
【0499】
まず、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めを行うに先立って、前記四頂点位置計測処理(処理S90d)を行い、緑色用の液晶ライトバルブ25の投影領域110のエッジ112a〜112dの座標を得る。
【0500】
かかる座標に基づいて、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めにおいてステップS352で用いられるθkと、ステップS355で用いられるkxgおよびkygと、ステップS357で用いられるエッジ112a〜112dの基準座標(kluxg,kluyg)と(kruxg,kruyg)と(kldxg,kldyg)と(krdxg,krdyg)とを求める。
【0501】
そして、これらの値に基づいて、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めを行う。
【0502】
これにより、緑色用の液晶ライトバルブ25と、赤色用の液晶ライトバルブ24と、青色用の液晶ライトバルブ26とにより形成された各画像が重なるように、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めを行うことができる。
【0503】
一方、ステップS350の微調整(位置調整処理)を第2の実施の形態の微調整で行う場合には、次のように行うことにより、緑色用の液晶ライトバルブ25と、赤色用の液晶ライトバルブ24と、青色用の液晶ライトバルブ26とにより形成された各画像が重なるように、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めを行うことができる。
【0504】
まず、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めを行うに先立って、緑色用の液晶ライトバルブ25の投影領域110をカメラ61〜64でそれぞれ撮像し、各画像データをメモリー4に記憶する。
【0505】
そして、メモリー4から前記各画像データをそれぞれ読み出し、前述したエッジ処理により、各特定位置のX座標およびY座標を求める。得られた各特定位置のX座標およびY座標を、それぞれ、位置調整のうちの微調整における各目的位置のX座標およびY座標として設定する。
【0506】
これにより、緑色用の液晶ライトバルブ25と、赤色用の液晶ライトバルブ24と、青色用の液晶ライトバルブ26とにより形成された各画像が重なるように、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めを行うことができる。
【0507】
液晶ライトバルブ24の位置決めが終了すると、前述したように、この液晶ライトバルブ24は、光学ブロック20に仮固定され、この後、本固定される。
【0508】
同様に、液晶ライトバルブ26の位置決めが終了すると、前述したように、この液晶ライトバルブ26は、光学ブロック20に仮固定され、この後、本固定される。
【0509】
以上説明したように、本発明のライトバルブの位置決め方法によれば、各液晶ライトバルブ24〜26の位置決めが自動的に行われるので、それを手作業で行う場合に比べ、容易、迅速かつ確実に位置決めすることができる。
【0510】
また、位置決めを手作業で行う場合に比べ、精度良く、位置決めすることができる。
【0511】
特に、フォーカス調整用のカメラ51〜54と、位置調整用のカメラ61〜64とを用いて位置決めを行うので、スクリーン2上に同一パターンの画像を投影して、フォーカス調整と、位置調整とを行うことができる。
【0512】
これにより、位置決めに使用する前記パターンの設計等、位置決め装置1の製造に要する時間やその手間を軽減することができる。
【0513】
また、同一パターンの画像を投影して、フォーカス調整と、位置調整とを行うことができるので、位置決め装置1の制御を簡素化することができる。
【0514】
そして、液晶ライトバルブ24〜26を作動させずに前記同一パターンの画像を投影するようになっているので、位置決め装置1の制御を簡素化することができ、また、位置決めの際の消費電力を低減することができる。
【0515】
また、フォーカス調整では、粗調整と微調整とを行うので、短時間で、精度良くフォーカス調整することができる。
【0516】
また、X軸方向成分の分散値Vhが最大のときの液晶ライトバルブ24〜26のZ軸方向の位置と、Y軸方向成分の分散値Vvが最大のときの液晶ライトバルブ24〜26のZ軸方向の位置とを求め、これらに基づいて、図42(d)に示すフォーカスが合った状態のときの液晶ライトバルブ24〜26のZ軸方向の位置を求めるので、レンズの収差の大小にかかわらず、フォーカス調整の精度を高くすることができる。
【0517】
また、カメラ51の撮像領域511、カメラ52の撮像領域521、カメラ53の撮像領域531およびカメラ54の撮像領域541が、それぞれ、図6に示すように、投影領域110の角部111a付近、角部111b付近、角部111c付近および角部111d付近に位置するようになっており、これらのすべての処理領域550において図42(d)に示すフォーカスが合った状態に近づくか、または、一致するように調整するので、スクリーン2上の投影領域110のほぼ全域においてフォーカスが合う。すなわち、投影領域110のほぼ全域において高いコントラストが得られる。
【0518】
また、位置調整では、粗調整と微調整とを行うので、短時間で、精度良く位置調整を行うことができる。
【0519】
また、カメラ61の撮像領域611、カメラ62の撮像領域621、カメラ63の撮像領域631およびカメラ64の撮像領域641は、それぞれ、図6に示すように、投影領域110の角部111a、角部111b、角部111cおよび角部111dを含むように設定されており、これらのすべての角部に対して位置調整するので、正確に位置調整することができる。
【0520】
また、粗調整を行うことにより、スクリーン上に投影した画像が目的領域内に存在しない場合でも、かかる画像の角部を目的領域内に導入することができ、効率よく位置調整を行うことができる。これにより、投影領域が目的領域から離間したところに位置する場合でも、位置調整を容易に行うことができる。
【0521】
また、第1の実施の形態の微調整を行う場合には、スクリーン上に投影した画像が完全に長方形でない場合でも、正確に位置調整を行うことができる。
【0522】
また、位置調整のうちの微調整において、第2の実施の形態の微調整を行う場合には、輝度の積算値を利用する前述したエッジ処理により特定位置のX座標およびY座標を求めるので、正確に特定位置のX座標およびY座標を求めることができ、これにより位置調整の精度をさらに向上させることができる。
【0523】
そして、本発明の表示ユニットおよび投射型表示装置によれば、前述した位置決め方法により、液晶ライトバルブ24、25および26が精度良く位置決めされているので、画像の全域においてコントラスト(画像の鮮明さ)が高く、色ずれ(画素ずれ)のないカラー画像をスクリーン上に投影することができる。
【0524】
以上、本発明のライトバルブの位置決め方法、表示ユニットおよび投射型表示装置を、図示の実施例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0525】
例えば、本発明では、用いる位置決め装置の構造は、図示のものに限定されない。
【0526】
また、本発明では、フォーカス調整において撮像される所定領域の位置と、位置調整において撮像される所定領域の位置は、それぞれ、前記実施例には限定されない。
【0527】
また、本発明では、カメラの台数、すなわち、フォーカス調整において撮像される所定領域の数と、位置調整において撮像される所定領域の数は、それぞれ、前記実施例には限定されない。
【0528】
例えば、フォーカス調整において撮像される所定領域は、3箇所以下でもよく、また、5箇所以上でもよい。
【0529】
但し、フォーカス調整において撮像される所定領域は、3箇所以上(但し、そのすべてが同一直線上に存在する場合を除く)が好ましく、4または5箇所(但し、そのすべてが同一直線上に存在する場合を除く)がより好ましい。
【0530】
フォーカス調整において撮像される所定領域を3箇所以上に設定することにより、スクリーン上に投影された投影領域のほぼ全域においてフォーカスが合った状態のときのライトバルブのZ軸方向の位置および姿勢と、現在のライトバルブのZ軸方向の位置および姿勢とのずれを検出することができる。これにより、前記投影領域のほぼ全域においてフォーカスが合うように(投影領域のほぼ全域において高いコントラストが得られるように)、フォーカス調整することができる。
【0531】
フォーカス調整において撮像される所定領域を3箇所に設定したときの実施例を図43および図44に示し、フォーカス調整において撮像される所定領域を5箇所に設定したときの実施例を図45に示す。
【0532】
図43に示すように、この実施例では、図示しないフォーカス調整用の3台の第1のカメラが設置されており、これらのカメラの撮像領域411、412および413は、それぞれ、投影領域110の内側に設定されている。
【0533】
すなわち、撮像領域411は、辺114bの近傍であって、かつ、辺113aと辺113bの中間に位置し、撮像領域412は、角部111c付近に位置し、撮像領域413は、角部111d付近に位置している。
【0534】
図44に示すように、この実施例では、図示しないフォーカス調整用の3台の第1のカメラが設置されており、これらのカメラの撮像領域421、422および423は、それぞれ、投影領域110の内側に設定されている。
【0535】
すなわち、撮像領域421は、辺114aの近傍であって、かつ、辺113aと辺113bの中間に位置し、撮像領域422は、角部111a付近に位置し、撮像領域423は、角部111b付近に位置している。
【0536】
図45に示すように、この実施例では、図示しないフォーカス調整用の5台の第1のカメラが設置されており、これらのカメラの撮像領域431、432、433、434および435は、それぞれ、投影領域110の内側に設定されている。
【0537】
すなわち、撮像領域431、432、433および434は、それぞれ、角部111a付近、角部111b付近、角部111c付近および角部111d付近に位置し、撮像領域435は、投影領域110の中心部に位置する。
【0538】
なお、この他、例えば、フォーカス調整における撮像領域を辺113aの近傍であって、かつ、辺114aと辺114bの中間に位置させてもよく、また、フォーカス調整における撮像領域を辺113bの近傍であって、かつ、辺114aと辺114bの中間に位置させてもよい。
【0539】
また、例えば、位置調整において撮像される所定領域は、3箇所以下でもよく、また、5箇所以上でもよい。
【0540】
位置調整において撮像される所定領域を3箇所に設定したときの実施例を図46および図47に示し、位置調整において撮像される所定領域を4箇所に設定したときの実施例を図48に示す。
【0541】
図46に示すように、この実施例では、図示しない位置調整用の3台の第2のカメラが設置されており、これらのカメラの撮像領域441、442および443は、それぞれ、投影領域110と非投影領域(投影領域110の外側の部分)との境界(境界部)を含むように設定されている。
【0542】
すなわち、撮像領域441は、辺114aの中間部を含むように設定され、撮像領域442は、角部111aを含むように設定され、撮像領域443は、角部111bを含むように設定されている。
【0543】
この場合には、撮像領域441の画像データからは、撮像領域441のうちの特定位置のY座標が求まり、撮像領域442の画像データからは、撮像領域442のうちの特定位置のX座標およびY座標が求まり、撮像領域443の画像データからは、撮像領域443のうちの特定位置のX座標およびY座標が求まる。
【0544】
従って、これらの情報に基づいて液晶ライトバルブを変位させることにより位置調整する。
【0545】
図47に示すように、この実施例では、図示しない位置調整用の3台の第2のカメラが設置されており、これらのカメラの撮像領域451、452および453は、それぞれ、投影領域110と非投影領域(投影領域110の外側の部分)との境界(境界部)を含むように設定されている。
【0546】
すなわち、撮像領域451は、辺114bの中間部を含むように設定され、撮像領域452は、角部111cを含むように設定され、撮像領域453は、角部111dを含むように設定されている。
【0547】
この場合には、撮像領域451の画像データからは、撮像領域451のうちの特定位置のY座標が求まり、撮像領域452の画像データからは、撮像領域452のうちの特定位置のX座標およびY座標が求まり、撮像領域453の画像データからは、撮像領域453のうちの特定位置のX座標およびY座標が求まる。
【0548】
従って、これらの情報に基づいて液晶ライトバルブを変位させることにより位置調整する。
【0549】
図48に示すように、この実施例では、図示しない位置調整用の4台の第2のカメラが設置されており、これらのカメラの撮像領域461、462、463および464は、それぞれ、投影領域110と非投影領域(投影領域110の外側の部分)との境界(境界部)を含むように設定されている。
【0550】
すなわち、撮像領域461は、辺114bのうちの角部111aの近傍の部分を含むように設定され、撮像領域462は、辺114bのうちの角部111bの近傍の部分を含むように設定され、撮像領域463は、角部111cを含むように設定され、撮像領域464は、角部111dを含むように設定されている。
【0551】
この場合には、撮像領域461の画像データからは、撮像領域461のうちの特定位置のY座標が求まり、撮像領域462の画像データからは、撮像領域462のうちの特定位置のY座標が求まり、撮像領域463の画像データからは、撮像領域463のうちの特定位置のX座標およびY座標が求まり、撮像領域464の画像データからは、撮像領域464のうちの特定位置のX座標およびY座標が求まる。
【0552】
従って、これらの情報に基づいて液晶ライトバルブを変位させることにより位置調整する。
【0553】
なお、この他、例えば、位置調整における撮像領域を辺113aの中間部を含むように設定してもよく、また、位置調整における撮像領域を辺114aの中間部を含むように設定してもよい。この場合には、前記撮像領域の画像データからは、その撮像領域のうちの特定位置のX座標が求まる。
【0554】
また、前記実施例では、ライトバルブを作動させずにスクリーン上に画像を投影して位置決め(フォーカス調整、位置調整)を行っているが、本発明では、ライトバルブを作動させてスクリーン上に画像を投影して位置決め(フォーカス調整、位置調整)を行ってもよい。
【0555】
また、前記実施例では、第1のフォーカス調整(フォーカスの粗調整)、第2のフォーカス調整(フォーカスの微調整)、第1の位置調整(位置の粗調整)、第2の位置調整(位置の微調整)の順番で、ライトバルブの位置決めを行っているが、本発明では、この順番に限らず、例えば、第1のフォーカス調整(フォーカスの粗調整)、第1の位置調整(位置の粗調整)、第2のフォーカス調整(フォーカスの微調整)、第2の位置調整(位置の微調整)の順番で、ライトバルブの位置決めを行ってもよい。
【0556】
また、前記実施例では、ライトバルブが、液晶ライトバルブで構成されているが、本発明では、これに限らず、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)を用いたライトバルブで構成されていてもよい。なお、DMDを用いたライトバルブの場合には、そのDMDにより所定のパターン(明暗パターン)を形成し、そのパターンをスクリーン上に投影して位置決めを行う。
【0557】
また、前記第1の実施の形態のステップS350の微調整において、四頂点位置計測処理(処理S90d)では、エッジ処理を行い特定位置を検出し、かかるエッジ処理で検出した特定位置に基づいて、前記第1の処理(処理S35A)と、第2の処理(処理S35B)と、第3の処理(処理S35C)とを行ってもよい。
【0558】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のライトバルブの位置決め方法によれば、容易、迅速、確実に、かつ精度良く位置決めすることができる。
【0559】
特に、フォーカス調整用の第1のカメラと、位置調整用の第2のカメラとを用いて位置決めを行うので、位置決めに使用する投影画像のパターンの設計等、位置決め装置の製造に要する時間やその手間を軽減することができ、また、位置決め装置の制御を簡素化することができる。
【0560】
また、フォーカス調整では、粗調整と微調整とを行うので、短時間で、精度良くフォーカス調整を行うことができ、位置調整では、粗調整と微調整とを行うので、短時間で、精度良く位置調整を行うことができる。
【0561】
そして、本発明の表示ユニットおよび投射型表示装置によれば、赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブが精度良く位置決めされているので、コントラストが高く、色ずれのないカラー画像をスクリーン上に投影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のライトバルブの位置決め方法に用いる位置決め装置の構成例を模式的に示す側面図である。
【図2】図1に示す位置決め装置の回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明における投射型表示装置の光学ヘッド部(各液晶ライトバルブおよび光学系の一部)を示す断面図である。
【図4】本発明におけるダイクロイックプリズムと、緑色に対応した液晶ライトバルブと、支持部材とを示す分解斜視図である。
【図5】図1に示す位置決め装置のチャックで挟持された液晶ライトバルブを模式的に示す図である。
【図6】本発明における液晶ライトバルブによるスクリーン上の投影領域と、各カメラの撮像領域とを模式的に示す図である。
【図7】本発明におけるフォーカス調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明におけるフォーカス調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明におけるフォーカス調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明における位置調整(アライメント調整)の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明における4つのパターンを模式的に示す図である。
【図12】本発明における2つのパターンを模式的に示す図である。
【図13】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図17】本発明における位置調整(アライメント調整)における第1の実施の形態の微調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明における位置調整(アライメント調整)における第1の実施の形態の微調整の際の位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整を説明するための図である。
【図20】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整を説明するための図である。
【図21】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整を説明するための図である。
【図22】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整を説明するための図である。
【図23】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整を説明するための図である。
【図24】本発明における位置調整(アライメント調整)における粗調整を説明するための図である。
【図25】本発明における位置調整(アライメント調整)における第1の実施の形態の微調整を説明するための図である。
【図26】本発明における他の4つのパターンを模式的に示す図である。
【図27】本発明における他の2つのパターンを模式的に示す図である。
【図28】本発明における位置調整(アライメント調整)における第2の実施の形態の微調整を説明するための図である。
【図29】本発明におけるエッジ処理における位置決め装置の制御手段の制御動作を示すフローチャートである。
【図30】本発明におけるエッジ処理を説明するための図である。
【図31】本発明におけるエッジ処理を説明するための図である。
【図32】本発明におけるエッジ処理を説明するための図である。
【図33】本発明における第1の波形および第2の波形を示す図である。
【図34】本発明における撮像領域と、処理領域とを模式的に示す図である。
【図35】本発明における処理領域の一部分を模式的に示す図である。
【図36】本発明における処理領域の一部分と、その部分に対応するY軸方向の輝度の積算値のグラフとを示す図である。
【図37】本発明における処理領域の一部分と、その部分に対応するY軸方向の輝度の積算値のグラフとを示す図である。
【図38】本発明における処理領域の一部分と、その部分に対応するX軸方向の輝度の積算値のグラフとを示す図である。
【図39】本発明における処理領域の一部分と、その部分に対応するX軸方向の輝度の積算値のグラフとを示す図である。
【図40】本発明におけるフォーカス調整の際の液晶ライトバルブの移動を説明するための模式図である。
【図41】本発明におけるカメラで撮像した画像についての分散値Vh、Vvと、前記分散値Vh、Vvを取得したときの液晶ライトバルブのZ軸方向の位置との関係を示すグラフである。
【図42】本発明における液晶ライトバルブのZ軸方向の位置を変えたときの処理領域内の画像を模式的に示す図である。
【図43】本発明におけるフォーカス調整において撮像される所定領域を3箇所に設定したときの各カメラの撮像領域を模式的に示す図である。
【図44】本発明におけるフォーカス調整において撮像される所定領域を3箇所に設定したときの各カメラの撮像領域を模式的に示す図である。
【図45】本発明におけるフォーカス調整において撮像される所定領域を5箇所に設定したときの各カメラの撮像領域を模式的に示す図である。
【図46】本発明における位置調整において撮像される所定領域を3箇所に設定したときの各カメラの撮像領域を模式的に示す図である。
【図47】本発明における位置調整において撮像される所定領域を3箇所に設定したときの各カメラの撮像領域を模式的に示す図である。
【図48】本発明における位置調整において撮像される所定領域を4箇所に設定したときの各カメラの撮像領域を模式的に示す図である。
【図49】従来の投射型表示装置の光学系を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 位置決め装置
2 スクリーン
3 制御手段
4 メモリー
51〜54 カメラ
511、521 撮像領域
531、541 撮像領域
550 処理領域
551 画素部
552 間隙部
553 Y軸方向間隙部
554 X軸方向間隙部
555 共通間隙部
560 列
570 行
61〜64 カメラ
611、621 撮像領域
612 辺
631、641 撮像領域
632、633 辺
643 辺
71〜74 照明装置
8 3軸テーブル
81 3軸テーブル駆動機構
9 3軸テーブル
91 3軸テーブル駆動機構
11 チャック
12 支持部材
20 光学ブロック
21 ダイクロイックプリズム
211、212 ダイクロイックミラー面
213〜215 面
216 出射面
22 投射レンズ
23 支持体
24〜26 液晶ライトバルブ
251 枠部材
252 貫通孔
253 切り欠き部
27 支持部材
28 固定板
281 開口
282 ネジ孔
29 固定板
291 開口
292 貫通孔
293 突起
31 ネジ
32 楔
33 接着剤
411〜413 撮像領域
421〜423 撮像領域
431〜435 撮像領域
441〜443 撮像領域
451〜453 撮像領域
461〜464 撮像領域
110 投影領域
111a、111b 角部
111c、111d 角部
112a、112b エッジ
112c、112d エッジ
113a、113b 辺
114a、114b 辺
121〜124 位置
125a、125b 中心
125c、125d 中心
126、127 直線
128 特定位置
129a、129b 位置
300 投射型表示装置
301 光源
302、303 インテグレータレンズ
304、306、309 ミラー
305、307、308 ダイクロイックミラー
310〜314 集光レンズ
315 ダイクロイックプリズム
316〜318 液晶ライトバルブ
319 投射レンズ
320 スクリーン
S101〜S120 ステップ
S10a 処理
S150 ステップ
S201〜S232 ステップ
S300 粗調整
S30A〜S30H 処理
S301〜S329 ステップ
S350 微調整
S351〜S359 ステップ
S401〜S415 ステップ
S90a〜S90d 処理
S901〜S910 ステップ
S921、S922 ステップ
S931、S932 ステップ
S941〜S948 ステップ

Claims (7)

  1. ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め方法であって、
    前記ライトバルブを作動させない状態で、光源からの光を前記ライトバルブを通して、略四角形の投影領域となるように、スクリーン上に投影し、第1のカメラにより、前記投影領域の角部の内側に設定される所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像のフォーカスの状態が目的の状態に近づくように前記ライトバルブを変位させるフォーカス調整を行い、
    前記ライトバルブを作動させない状態で、光源からの光を前記ライトバルブを通して、略四角形の投影領域となるように、スクリーン上に投影し、第2のカメラにより、前記投影領域の角部に設定され、前記フォーカス調整のときと異なる所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置が目的位置に近づくように前記ライトバルブを変位させる位置調整を行うことを特徴とするライトバルブの位置決め方法。
  2. ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め方法であって、
    前記ライトバルブを作動させない状態で、光源からの光を前記ライトバルブを通して、略四角形の投影領域となるように、スクリーン上に投影し、第1のカメラにより、前記投影領域の角部の内側に設定される所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像のフォーカスの状態が目的の状態に近づくように前記ライトバルブを変位させる第1のフォーカス調整を行い、
    前記第1のフォーカス調整の後、前記第1のカメラにより、スクリーン上に投影された投影領域のうちの所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像のフォーカスの状態が目的の状態に更に近づくように前記ライトバルブを変位させる第2のフォーカス調整を行い、
    前記ライトバルブを作動させない状態で、光源からの光を前記ライトバルブを通して、略四角形の投影領域となるように、スクリーン上に投影し、第2のカメラにより、前記投影領域の角部に設定され、前記フォーカス調整のときと異なる所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置が目的位置に近づくように前記ライトバルブを変位させる第1の位置調整を行い、
    前記第1の位置調整の後、前記第2のカメラにより、スクリーン上に投影された投影領域のうちの、前記フォーカス調整のときと異なる所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置が目的の状態に更に近づくように前記ライトバルブを変位させる第2の位置調整を行うことを特徴とするライトバルブの位置決め方法。
  3. 前記ライトバルブのフォーカス調整における所定位置は、3箇所以上(但し、その全てが同一直線上に存在する場合を除く)に設定される請求項1または2に記載のライトバルブの位置決め方法。
  4. 前記ライトバルブのフォーカス調整における前記ライトバルブの変位は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸のうちの、X軸回りの回転と、Y軸回りの回転と、Z軸方向の移動である請求項1ないし3のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
  5. 前記第1のカメラは、前記ライトバルブのフォーカス調整における所定領域の数と同じ台数設置されており、前記第1のカメラにより、対応する前記所定領域を撮像する請求項1ないし4のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
  6. 前記第1のカメラは4台設置されており、前記投影領域の角部の内側の4つの領域を、各々異なる前記第1のカメラの4台で撮像し、前記第2のカメラは4台設置されており、前記投影領域の角部の4つの領域を、各々異なる前記第2のカメラの4台で撮像する請求項5記載のライトバルブの位置決め方法。
  7. 前記ライトバルブの位置調整における前記ライトバルブの変位は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸のうちの、X軸方向の移動と、Y軸方向の移動と、Z軸回りの回転である請求項1ないし6のいずれかに記載のライトバルブの位置決め方法。
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