JP2017032650A - 投射型表示装置及び投射型表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、投射画像の補正を行う領域を選択可能な投射型表示装置および投射型表示システムを提供することを目的とする。【解決手段】 プロジェクター1が、緑色用の液晶パネル11Gと、赤色用の液晶パネル11Rと、撮像素子2と、第1シフトユニット3と、パネル制御手段100を備えている。そして、第1の補正用画像106Gの像と第2の投射画像の像は、撮像素子2の画素よりも小さく、パネル制御手段100は、被投射面における第1の補正用画像106Gおよび第2の投射画像の位置が変化するように液晶パネル11を制御することが可能である。さらに、パネル制御手段100は、撮像光学系ユニット4の位置が互いに異なる複数の状態での第1の補正用画像106Gの複数の撮像結果と、撮像光学系ユニット4の位置が互いに異なる複数の状態での第2の投射画像の複数の撮像結果とに基づいて、前記第2の光変調素子を制御する。【選択図】 図1
Description
本発明は、投射型表示装置及び投射型表示システムに関する。
複数の液晶パネルを用いたプロジェクターにおいては、複数の液晶パネルからの光をスクリーン上に投射する際の各液晶パネルからの光の投射位置のずれである、いわゆる色ずれを補正する必要がある。この色ずれを補正する技術として特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1には、プロジェクターと、スクリーンに投射された画像を撮像するデジタルカメラとを備える投射型表示システムが開示されている。特許文献1に記載の投射型表示システムでは、投射領域の右上に、色ずれ補正の基準となる液晶パネルにより形成されるテストパターンの画像を表示してその画像を撮像する。次に調整対象となる液晶パネルにより形成されるテストパターンの画像を表示して同様に撮像する。そして、これらの撮像結果から色ずれを補正する技術が開示されている。
ここで、プロジェクターを1台のみ用いて投射画像を表示する使用方法以外に、2台のプロジェクターからの投射画像を重ねるスタック投影や、2つの投射画像を左右で連結してより大きな投射画像とするマルチ投影といった使用方法がある。一般に、プロジェクターを1台のみ用いる場合やスタック投影の場合には、投射画像の中心で特に色ずれ補正が行われていることが好ましいが、マルチ投影の場合には、投射画像の中心ではなく、端部で特に色ずれ補正が行われていることが好ましい。
すなわち、プロジェクターの使用方法によって色ずれを検出して投射画像の補正を行う必要のある領域が異なる。このため、プロジェクターは投射画像の色ずれなどの補正を行う領域を選択可能であることが好ましい。
しかしながら、前述の特許文献1はプロジェクターとカメラとの位置関係が一定であり、投射画像の補正を行う領域を選択することを可能とする技術の開示は無い。
そこで、本発明は、投射画像の補正を行う領域を選択可能な投射型表示装置および投射型表示システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の投射型表示装置は、
投射光学系を用いて被投射面に光を投射する投射型表示装置であって、
第1の光変調素子と、
第2の光変調素子と、
撮像素子と、
前記被投射面からの光を前記撮像素子に導く撮像光学系が撮像可能な領域の位置を移動させる第1の移動手段と、
前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御する制御手段と、を備え、
前記第1の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第1の投射画像とし、前記第2の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第2の投射画像とするとき、前記撮像光学系によって前記撮像素子上に形成された前記第1の投射画像の像と、前記第2の投射画像の像は、前記撮像素子の画素よりも小さく、
前記制御手段は、前記被投射面における前記第1の投射画像および前記第2の投射画像の位置が変化するように前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御することが可能であり、
前記制御手段は、前記撮像光学系の位置が互いに異なる複数の状態での前記撮像光学系による前記第1の投射画像の複数の撮像結果と、前記撮像光学系の位置が互いに異なる複数の状態での前記撮像光学系による前記第2の投射画像の複数の撮像結果とに基づいて、前記第2の光変調素子を制御する、
ことを特徴とする。
投射光学系を用いて被投射面に光を投射する投射型表示装置であって、
第1の光変調素子と、
第2の光変調素子と、
撮像素子と、
前記被投射面からの光を前記撮像素子に導く撮像光学系が撮像可能な領域の位置を移動させる第1の移動手段と、
前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御する制御手段と、を備え、
前記第1の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第1の投射画像とし、前記第2の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第2の投射画像とするとき、前記撮像光学系によって前記撮像素子上に形成された前記第1の投射画像の像と、前記第2の投射画像の像は、前記撮像素子の画素よりも小さく、
前記制御手段は、前記被投射面における前記第1の投射画像および前記第2の投射画像の位置が変化するように前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御することが可能であり、
前記制御手段は、前記撮像光学系の位置が互いに異なる複数の状態での前記撮像光学系による前記第1の投射画像の複数の撮像結果と、前記撮像光学系の位置が互いに異なる複数の状態での前記撮像光学系による前記第2の投射画像の複数の撮像結果とに基づいて、前記第2の光変調素子を制御する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、投射画像の補正を行う領域を選択可能な投射型表示装置および投射型表示システムを提供することができる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の相対配置などは、この発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、本発明は後述の実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で様々な変形及び変更が可能である。
〔第1実施例〕
(投射型表示装置の構成)
図1を用いて、本発明の各実施例に係るプロジェクター(投射型表示装置)1の構成と、撮像光学系ユニット(撮像光学系)4のシフト移動について説明する。
(投射型表示装置の構成)
図1を用いて、本発明の各実施例に係るプロジェクター(投射型表示装置)1の構成と、撮像光学系ユニット(撮像光学系)4のシフト移動について説明する。
図1において、2は撮像素子であり、4は、スクリーン(被投射面)からの光を撮像素子2に導く撮像光学系ユニットである。そして、3aは撮像光学系ユニット4を撮像光学系ユニット4の光軸と交差する方向(光軸と直交する面方向)に移動可能なように支持する第1シフトユニット(第1の移動手段)である。101は第1シフトユニット3aを制御するシフト制御手段(移動制御手段)である。
5は後述の液晶パネル(光変調素子)11からの光をスクリーンに導く投射光学系ユニット(投射光学系)である。3bは投射光学系ユニット5を投射光学系ユニットの光軸と交差する方向に移動可能なように支持する第2シフトユニット(支持手段、第2の移動手段)である。
11Gは緑色用の液晶パネル(第1の光変調素子)であり、11Rは赤色用の液晶パネル(第2の光変調素子)であり、11Bは青色用の液晶パネル(第3の光変調素子)である。なお、本発明の各実施例においては11G、11R、11Bをまとめて液晶パネル11とする。100は液晶パネル11を制御するパネル制御手段(制御手段)である。102は、液晶パネル11からの光を合成して投射光学系ユニット5へ導く合成プリズム(色合成手段)である。
106は、後述の色ずれ補正を行う際に表示する補正用画像であり、補正用画像106は、第1の補正用画像(第1の投射画像)106Gと、第2の補正画像(第2の投射画像)106Rとを含んでいる。なお、第1の補正用画像106Gと第2の補正用画像106Rは、後述のように色ずれによって、補正前は多少位置がずれている。
次に、撮像光学系ユニット4のシフト移動について説明する。
図1(A)、(B)、(C)に示すように、撮像光学系ユニット4がシフト移動することによって、投射領域7に対する撮像領域8の位置が変化する。本実施例においては、図1(A)に示すように投射光学系ユニット4がシフト移動していない場合には、撮像領域8は投射領域7の中心に位置している。そして、図1(A)に示す状態から撮像光学系ユニット4が左右にシフト移動することで図1(B)あるいは(C)に示す状態となる。
このように、本実施例においては、撮像光学系ユニット4は投射領域7の全体を一回で撮影できるほどの画角を有しておらず、撮像領域8は投射領域7よりも狭い。すなわち、本発明の各実施例でいう撮像領域とは、撮像光学系ユニット4がある位置にあるときに、撮像光学系ユニット4が撮像可能な被投射面上の領域を意味する。
また、第1シフトユニット3aは、撮像光学系ユニット4が、投射領域7を複数の領域に分割した各々の領域を撮像可能なように構成されている。これにより、撮像光学系ユニット4は投射領域7の全体を撮像可能となる。すなわち、撮像光学系ユニット4は左右にシフト移動するため、複数の位置における撮像領域8を繋げた領域は投射領域7と同じであるか、あるいは投射領域7よりも広い。さらに、撮像光学系ユニット4は、第1の補正用画像106Gおよび第2の補正用画像106Rが表示されている位置を撮像可能なように移動することが可能となる。
なお、前述の投射領域7とは、スクリーン等の被投射面における、投射光学系ユニット5が液晶パネル11からの光を投射可能な領域である。言い換えれば、液晶パネル11を照明している光を全てスクリーン等の被投射面に投射した場合にスクリーン上に映る矩形の画像である。投射領域7は、投射光学系ユニット5が所定の状態にある場合に、スクリーンのうち、プロジェクター11がスクリーンに投射し得る最大サイズの画像(全面が白色の画像等)が表示されている領域を意味するともいえる。さらに言い換えれば、投射領域7とは、液晶パネル11上の照明領域がなり得る最大の面積に投射光学系ユニット5による拡大倍率をかけた面積である。
また、前述の撮影領域8とは、被投射面のうち、撮像光学系ユニット4が撮像可能な領域である。
(シフトユニットの構成)
次に、図2を用いて第1シフトユニット3a及び第2シフトユニット3bの構成について説明する。なお、本実施例においては第1シフトユニット3a及び第2シフトユニット3bをまとめてシフトユニット3とする。また、図2においてZ軸方向は撮像光学系ユニット4あるいは投射光学系ユニット5の光軸と平行な方向であり、X軸方向はZ軸方向と直交するとともに、プロジェクター1の設置面と平行な方向である。そして、Y軸方向はZ軸方向及びX軸方向に直交する方向である。
次に、図2を用いて第1シフトユニット3a及び第2シフトユニット3bの構成について説明する。なお、本実施例においては第1シフトユニット3a及び第2シフトユニット3bをまとめてシフトユニット3とする。また、図2においてZ軸方向は撮像光学系ユニット4あるいは投射光学系ユニット5の光軸と平行な方向であり、X軸方向はZ軸方向と直交するとともに、プロジェクター1の設置面と平行な方向である。そして、Y軸方向はZ軸方向及びX軸方向に直交する方向である。
まず、X軸方向の移動について説明する。撮像光学系ユニット4及び投射光学系ユニット5は、X方向移動板33及び後述のY方向移動板37に設けられた開口部に挿入され、4本のビスで締結されることで、シフトユニット3に支持される。なお、本実施例においては、撮像光学系ユニット4及び投射光学系ユニット5はシフトユニット3に対して着脱可能なように構成されている。もちろん、撮像光学系ユニット4及び投射光学系ユニット5のうち一方がシフトユニット3に対して着脱可能な構成であっても、両方がシフトユニット3に対して固定されている構成であってもよい。
X方向駆動モータ31が駆動することによって、X方向移動板33はX方向駆動ギアユニット32を介してX方向に移動する。これにより、撮像光学系ユニット4及び投射光学系ユニット5はX軸方向に移動する。なお、X軸方向への移動の際には、X方向位置検出リニアセンサ34(第1の位置検出手段)が、撮像光学系ユニット4及び投射光学系ユニット5のX軸方向の位置を検出する。
次にY軸方向の移動について説明する。Y方向駆動モータ35が駆動することによって、Y方向移動板37がY方向駆動ギアユニット36を介してY方向に移動する。これにより、撮像光学系ユニット4及び投射光学系ユニット5はY軸方向に移動する。なお、Y軸方向への移動の際には、Y方向位置検出リニアセンサ38(第2の位置検出手段)が、撮像光学系ユニット4及び投射光学系ユニット5のY軸方向の位置を検出する。
すなわち、プロジェクター1は、第2シフトユニット3bに対する投射光学系ユニット5の位置(投射光学系ユニット5の光軸の位置)を取得する位置取得手段として、X方向位置検出リニアセンサ34およびY方向位置検出リニアセンサ38を備えている。
このように、シフトユニット3によって、撮像光学系ユニット4及び投射光学系ユニット5は、各々の光軸と交差する方向(光軸と直交する面方向)に移動可能なように支持される。なお、シフトユニット3が備える上記の各構成は、シフトベース板39内に格納および保持されている。
ここで、前述のスタック投影やマルチ投影を行う際には投射画像を微調整できることが求められる。具体的には、液晶パネル11の1画素の画素幅よりも小さい単位での調整が求められる。そこで、シフトユニット3は、撮像光学系ユニット4(撮像光学系ユニット4の光軸)が、緑色の光変調素子11Gが備える複数の画素のうち所定の画素の幅よりも小さい距離移動することが可能なように構成されている。なお、本実施例において、液晶パネル11の1画素の幅は8μmであり、シフトユニット3は4μm刻みの微調整が可能である。
(投射光学系ユニットの構成)
次に、図3を用いて投射光学系ユニット5の構成について説明する。なお、図3における各軸方向は前述の図2における軸方向と同様の定義である。
次に、図3を用いて投射光学系ユニット5の構成について説明する。なお、図3における各軸方向は前述の図2における軸方向と同様の定義である。
図3に示す投射光学系ユニット5はフォーカシング及びズーミングが可能なように構成されている。
フォーカシングの際には、レンズ制御基板51からの信号に基づいてフォーカス駆動モータ52が駆動し、その駆動力をフォーカス駆動ギア54がフォーカシングに寄与するフォーカスレンズユニットを保持する筒部材に伝達する。この結果、フォーカスレンズユニットが光軸方向に移動し、フォーカシングが行われる。なお、フォーカシングの際には、フォーカス駆動モータ53の回転数を検出するフォトインタラプタ53と、ポジションスイッチ55とを組み合わせることで、フォーカスレンズユニットの光軸方向の位置(フォーカスポジション)を検出することが可能である。
一方、ズーミングの際には、レンズ制御基板51からの信号に基づいてズーム駆動モータ56が駆動し、その駆動力をズーム駆動ギア57がズーミングに寄与するズームレンズユニットを保持する筒部材に伝達する。この結果、ズームレンズユニットが光軸方向に移動し、ズーミングが行われる。なお、ズーミングの際には、ズームリニアセンサ58によってズームレンズユニットの光軸方向の位置(ズームポジション)を検出することが可能である。
(色ずれの補正方法)
次に、図4から図10を用いて、本実施例における色ずれの補正方法について説明する。
次に、図4から図10を用いて、本実施例における色ずれの補正方法について説明する。
図4(A)において、61Gは、撮像光学系ユニット4によって撮像素子上に形成された、緑色用の液晶パネル11Gが備える複数の画素のうち所定の1画素からの光のみをスクリーンに投射することで表示される第1の補正用画像106Gの像を示す。62は撮像素子2の1画素である。
図4(A)に示すように、本実施例において像61Gは画素62よりも小さい。このような関係の場合、画素62は光を第1の補正用画像106Gからの光を受光しているか否かは判断できるが、画素62のどこに第1の補正用画像106Gからの光が入射しているかは判断できない。言い換えれば、画素62は、画素62と像61Gとが重なっているかどうかは分かるが、画素62のどこに像61Gが位置しているかは分からない。すなわち、第1の補正用画像106Gを表示した状態で、撮像光学系ユニット4を用いて被投射面を撮影したとしても、像61Gと画素62の位置関係は分からない。
このため、色ずれ補正の基準となる位置が分からない。そこで、本実施例においては、撮像光学系ユニット4を光軸と交差する方向(光軸と直交する面方向)に移動させることで、画素62のどこに像61Gが位置しているかを検出している。以下にその検出方法の詳細を述べる。
(像61Gの位置の検出)
まず、スクリーンに前述の第1の補正用画像106Gを表示し、第1の補正用画像106Gを撮像する。その撮像結果が図4(B)に示すように、画素62の右下に像61Gが位置しているとする。このままでは前述のように画素62上における像61Gの位置が分からないため、撮像光学系ユニット4を光軸と交差する方向(光軸と直交する面方向)にシフトさせる。
まず、スクリーンに前述の第1の補正用画像106Gを表示し、第1の補正用画像106Gを撮像する。その撮像結果が図4(B)に示すように、画素62の右下に像61Gが位置しているとする。このままでは前述のように画素62上における像61Gの位置が分からないため、撮像光学系ユニット4を光軸と交差する方向(光軸と直交する面方向)にシフトさせる。
図4(B)から図4(F)は、撮像光学系ユニット4を像61Gに対して右方向に移動させながら撮影を行った様子を示している。なお、図4においては、撮像光学系ユニット4を液晶パネル11の画素幅の半分の距離だけ移動させて撮像を行い、再び同じ距離移動させて撮影を行うという流れを繰り返している。図4(F)に示すように、像61Gが画素62の外に出るまで撮像光学系ユニット4の移動及び撮影を継続する。すなわち、撮像光学系ユニット4の位置が互いに異なる複数の状態における撮像光学系ユニット5による第1の補正用画像106Gの複数の撮像結果を取得する。
同様の動作を、図4(B)から図4(H)に示すように、撮像光学系ユニット4を像61Gに対して左方向に移動させる場合においても行う。さらに、図4(B)から図4(L)に示すように、撮像光学系ユニット4を像61Gに対して下方向に移動させる場合と、図4(B)から図4(N)に示すように、撮像光学系ユニット4を像61Gに対して上方向に移動させる場合においても行う。
図5は、図4(B)から図4(N)に示す各状態での撮影結果を示している。縦軸は、図4(B)に示すように、画素62に第1の補正用画像106Gからの光が全て入射した際の明るさを1としている。横軸は図4に示す各状態を示している。図5に示す結果から、図4(B)に示す状態を基準としたときに、撮像光学系ユニット4が何画素分上下左右方向に移動すると、像61Gが画素62の外に出るかが分かる。この結果から、画素62上のどこに像61Gが位置しているかが分かり、色ずれ補正の基準となる位置が分かる。
言い換えれば、撮像素子2の画素が第1の補正用画像106Gからの光あるいは後述の第2の補正用画像106Rからの光を受光しているかどうかを受光状態とする。あるいは、撮像素子2の画素がどの程度の光量の光を受光しているかどうかを受光状態とする。
このとき、パネル制御手段100は、受光状態と、受光状態が第1の状態から第1の状態と異なる第2の状態に変化するまでに必要な、第1シフトユニット3aによる撮像光学系ユニット4の移動量と、に基づいて、赤色用の光変調素子11Rを制御する。ここでいう第1の状態とは、画素62上に像61Gあるいは後述の像61Rがある状態を意味し、第2の状態とは、画素62上に像61Gあるいは後述の像61Rがない状態を意味する。
(像61Rの位置の検出)
上記の動作によって、色ずれ補正の基準となる位置が分かった。次に、基準位置に対して赤色用の液晶パネル11Rの画素がどの程度ずれているかを検出するまでを説明する。
上記の動作によって、色ずれ補正の基準となる位置が分かった。次に、基準位置に対して赤色用の液晶パネル11Rの画素がどの程度ずれているかを検出するまでを説明する。
図6(A)において61Rは、撮像光学系ユニット4によって撮像素子2上に形成された、赤色用の液晶パネル11Rが備える複数の画素のうち所定の1画素からの光のみをスクリーンに投射することで表示される第2の補正用画像106Rの像を示す。62は前述のとおり、撮像素子2の1画素である。
図6(A)に示すように、像61Gと同様に像61Rも画素62よりも小さいために、前述の像61Gの位置検出と同様に、撮像光学系ユニット4をシフト移動させて撮像を行うといった流れを繰り返す。すなわち、投射光学系ユニット5と撮像光学系ユニット4との位置関係が互いに異なる複数の状態における撮像光学系ユニット5による第2の補正用画像106Rの撮像結果を取得する。
具体的には、図6(A)から図6(E)は、撮像光学系ユニット4を像61Rに対して左方向に移動させながら撮像を行った様子を示している。なお、図6においては、撮像光学系ユニット4を液晶パネル11の画素幅の半分の距離だけ移動させて撮像を行い、再び同じ距離移動させて撮影を行うという流れを繰り返している。図6(E)に示すように、像61Rが画素62の外に出るまで撮像光学系ユニット4の移動及び撮影を継続する。
同様の動作を、図6(A)から図6(G)に示すように、撮像光学系ユニット4を像61Rに対して右方向に移動させる場合においても行う。さらに、図6(A)から図6(I)に示すように、撮像光学系ユニット4を像61Rに対して下方向に移動させる場合と、図6(A)から図4(M)に示すように、撮像光学系ユニット4を像61Rに対して上方向に移動させる場合においても行う。
図7は、図6(A)から図4(M)に示す各状態での撮像結果を示している。縦軸は、図6(A)に示すように、画素62に第2の補正用画像106Rからの光が全て入射した際の明るさを1としている。横軸は図6に示す各状態を示している。図7に示す結果から、図6(A)に示す状態を基準としたときに、撮像光学系ユニット4が何画素分上下左右方向に移動すると、像61Rが画素62の外に出るかが分かる。この結果から、画素62上のどこに像61Rが位置しているかが分かる。
なお、像61Gと緑色用の液晶パネル11Gの対応関係と、像61Rと赤色用の液晶パネル11Rの対応関係は同一になっている。具体的には、像61Gに対応する画素は緑色用の液晶パネル11Gの左上の隅にある画素であり、像61Rに対応する画素も赤色用の液晶パネル11Rの左上の隅にある画素である。
このように、液晶パネル11にとっては同じ位置にある画素からの光による像であっても製造時の誤差や、特に投射領域7の周辺部で生じる倍率収差などによって位置がずれ、いわゆる色ずれが発生してしまう。
(像61Gと像61Rの位置合わせの方法)
次に、像61Gと像61Rの位置合わせ、すなわち色ずれ補正の方法について、図9および図10を用いて説明する。
次に、像61Gと像61Rの位置合わせ、すなわち色ずれ補正の方法について、図9および図10を用いて説明する。
図9において、11は前述の液晶パネルであり、13は液晶パネル11においてプロジェクター1が備える光源からの光が照射されている光照射領域を示している。そして、12は、スクリーンに表示される任意の投射画像を生成する画素が設けられている画像生成領域を示している。
図10において、121は画像生成領域12の位置(第1の位置)を示しており、122は位置121とは異なる画像生成領域12の位置(第2の位置)を示している。図10に示すように、画像生成領域12は、光照射領域13内であれば位置121であっても位置122であってもよく、適宜移動が可能である。
本実施例における色ずれ補正は図10に示すように画像生成領域12の位置を調整することで行われる。前述の図4(B)および図6(A)に示すように、像61Rの位置を下に1画素、右に1画素分移動させると、画素62に上において像61Gと像61Rが重なり、色ずれを補正することができる。具体的には、緑色用の液晶パネル11Gにおける画像生成領域12を基準として、赤色用の液晶パネル11Rの画像生成領域12を移動させる。
すなわち、パネル制御手段100は、赤色用の液晶パネル11R上において複数の画素が設けられた画素領域のうち、プロジェクター1に入力された画像信号に基づく投射画像を表示するために使用する領域である、前述の画像生成領域の位置を制御する。
以上により、色ずれの補正を行うことが可能となる。なお、本実施例においては緑色を基準として赤色の色ずれを補正する場合を例示したが、これに加えて青色の色ずれ補正を行ってもよい。さらに、色ずれ補正の基準は必ずしも緑色である必要はない。
(第1の補正用画像106Gと第2の補正用画像106Rの位置の調整)
前述のように、スタック投影やマルチ投影などのプロジェクターの使用方法によって、色ずれを検出して投射画像の補正を行う必要のある領域が異なる。このため、プロジェクターは投射画像の補正を行う領域を選択可能であることが好ましい。
前述のように、スタック投影やマルチ投影などのプロジェクターの使用方法によって、色ずれを検出して投射画像の補正を行う必要のある領域が異なる。このため、プロジェクターは投射画像の補正を行う領域を選択可能であることが好ましい。
そこで、本実施例においては、パネル制御手段100が、被投射面における第1の補正用画像106Gおよび第2の補正用画像106Rの位置が変化するように、液晶パネル11を制御することが可能となっている。これにより、投射画像の補正を行う領域を選択可能な投射型表示装置を実現することが可能となる。
なお、パネル制御手段100は、第1の補正用画像106Gと第2の補正用画像106Rが表示される位置を指定する位置指定手段からの信号に基づいて、被投射面における第1の補正用画像106Gおよび第2の補正用画像106Rの位置を調整してもよい。
位置指定手段とは、具体的には図8に示すリモートコントローラ(以下、リモコン)10である。プロジェクター1はリモコン10からの信号を受信することが可能なように構成されており、パネル制御手段100はリモコン10からの信号に基づいて、第1の補正用画像106Gおよび第2の補正用画像106Rの位置の調整を行う。
ユーザーがリモコン10に設けられた十字キーを操作すると、投射領域7中の位置指定カーソル9がユーザーの操作と連動して移動する。これにより、ユーザーは、特に投射画像の補正を行いたい領域を選択することが可能となる。
なお、本実施例において、プロジェクター1とリモコン10とは別体であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、プロジェクター1の天板にリモコン10と同様の機能を有する操作部を設けてもよい。ここでいう操作部とはユーザーが操作可能な十字キーやボタン、あるいはタッチパネル等である。
すなわち、プロジェクター1は、第1の補正用画像106Gと第2の補正用画像106Rが表示される位置を指定可能な位置指定手段と通信可能であればよい。この位置指定手段は前述のリモコン10のようにプロジェクター1と別体であっても、操作部のようなプロジェクター1と一体となっていてもよい。
このように、本実施例によれば、投射画像の補正を行う領域を選択可能な投射型表示装置および投射型表示システムを提供することができる。
なお、撮像素子2の画素数は、液晶パネル11の画素数よりも少ない。このような撮像素子2であっても、前述のように色ずれ補正用の画像(第1の補正用画像106G、第2の補正用画像106R)を、撮像光学系ユニット4の位置が互いに異なる複数の位置において撮像することで、色ずれ補正を行うことが可能となる。さらに、本実施例によれば、撮像素子2は投射領域7の全体を撮像する必要が無いために、液晶パネル11と同じ大きさ及び画素数である必要はなく、より小型でよりコストの低い撮像素子を用いた投射画像の補正が可能となる。
また、第1の補正用画像106Gと第2の補正用画像106Rの位置、すなわち色ずれ量を検出する際の撮像光学系ユニット4の単位移動量は、第1の補正用画像106Gを撮像する場合と、第2の補正用画像106Rを撮像する場合とで同じである。しかしながら、色ずれ量を検出する際の撮像光学系ユニット4の単位移動量は、第1の補正用画像106Gを撮像する場合と、第2の補正用画像106Rを撮像する場合とで互いに異なっていても良い。
なお、シフト制御手段101は、第1の補正用画像106Gの複数の撮像結果における複数の状態と、第2の補正用画像106Rの複数の撮像結果における複数の状態とを、プロジェクター1に記憶された情報に基づいて実現する。ここでいう、プロジェクター1に記憶された情報とは、第1の補正用画像106G及び第2の補正用画像106Rを撮像する際の、投射光学系ユニット4の単位移動量である。すなわち、第1の補正用画像106G及び第2の補正用画像106Rの撮像は、プロジェクターが自動で行うため、この撮像を行う際にユーザーが特にプロジェクターを操作する必要がない。このため、ユーザーの負担を低減することが可能となる。
〔第2実施例〕
プロジェクターを用いてスクリーンに画像を投射する場合、ユーザーは、プロジェクターからスクリーンまでの距離や、自身が投射画像を表示したいスクリーン上の位置、投射画像の大きさ等を考慮して、プロジェクターの調整を行う。具体的には、投射光学系ユニット5のX方向およびY方向へのシフトによる位置調整、ズーミングおよびフォーカシングによる投射画像の大きさの調整、ピント合わせを行う。
プロジェクターを用いてスクリーンに画像を投射する場合、ユーザーは、プロジェクターからスクリーンまでの距離や、自身が投射画像を表示したいスクリーン上の位置、投射画像の大きさ等を考慮して、プロジェクターの調整を行う。具体的には、投射光学系ユニット5のX方向およびY方向へのシフトによる位置調整、ズーミングおよびフォーカシングによる投射画像の大きさの調整、ピント合わせを行う。
このようなユーザーが調整済みの状態から、前述の第1実施例に記載の色ずれ補正を行う際に、撮像光学系ユニット4に関してもユーザーが調整する必要があると、色ずれ補正に時間がかかり、かつユーザーの負担が増加してしまう。そこで、本実施例においては、以下の動作を行うことによって色ずれ補正に要する時間の短縮化、およびユーザーの負担をより低減することを実現した。
前述の図2に示すように、シフトユニット3はX方向位置検出リニアセンサ34およびY方向位置検出リニアセンサ38を備えているため、ユーザーが調整後の投射光学系ユニット5の光軸のX方向およびY方向の位置を検出可能である。また、前述の図3に示すように、投射光学系ユニット5はフォトインタラプタ53およびポジションスイッチ55を備えているため、ユーザーが調整後のフォーカスポジションを検出可能である。さらに、投射光学系ユニット5はズームリニアセンサ58を備えているため、ユーザーが調整後のズームポジションも検出可能である。なお、ズームポジションからは投射領域7の大きさを、フォーカスポジションからはプロジェクター1からスクリーンまでの距離をそれぞれ取得可能である。
このように、図2および図3に示す構成から投射光学系ユニット5に関するユーザーの調整結果を検出可能である。この検出結果は、撮像光学系ユニット4のフォーカスポジションおよびズームポジションを制御するレンズ調整手段と、第1シフトユニット3aを制御するシフト制御手段101とに送信される。レンズ調整手段およびシフト制御手段101は、受信した情報にあわせて、撮像光学系ユニット4の光軸のX方向およびY方向の位置、フォーカスポジション、ズームポジションを自動で調整する。
具体的には、シフト制御手段101は、X方向において撮像光学系ユニット4の光軸の位置と投射光学系ユニット5の光軸の位置とが一致するように、シフトレンズユニット3aを制御する。そして、レンズ制御手段は、以下の情報に基づいて、撮像光学系ユニット4のフォーカスポジションおよびズームポジションをそれぞれ調節する。すなわち、投射領域7の大きさ、すなわち第1の補正用画像106Gおよび第2の補正用画像106Rの大きさと、プロジェクター1からスクリーンまでの距離である。これにより、色ずれ補正に要する時間の短縮化、およびユーザーの負担をより低減することが可能となる。
すなわち、本実施例においては、プロジェクター1は第2シフトユニット3bに対する投射光学系ユニット5の位置を取得する位置取得手段として、X方向位置検出リニアセンサ34およびY方向位置検出リニアセンサ38を備えている。そして、第1シフトユニット3aは、位置取得手段による取得結果に基づいて撮像光学系ユニット4を移動させる。言い換えれば、レンズ調整手段は、投射光学系ユニット5の焦点距離及びフォーカスポジションに基づいて、撮像光学系ユニット4の焦点距離及びフォーカスポジションを調整する。
これにより、自動的にX方向における撮像光学系ユニット4の光軸の位置と投射光学系ユニット5の光軸の位置とを一致させることができ、ユーザーの負担を低減しつつ、より精度良く投射画像の補正を行うことが可能となる。
なお、前述のズームポジションをより詳細に説明すれば、次の通りである。撮像光学系ユニット4および投射光学系ユニット5が備える複数のレンズユニットのうち、ズーミングに際して隣接するレンズユニットとの間隔が変化するように移動するレンズユニットの光軸方向の位置をズームポジションとする。そして、複数のレンズユニットが備えるレンズのうち、フォーカシングに際して移動するレンズの光軸方向の位置をフォーカスポジションとする。そして、前述のレンズ調整手段は、投射光学系ユニット5のズームポジションおよびフォーカスポジションに基づいて、撮像光学系ユニット4のズームポジションおよびフォーカスポジションを調整する。
(本実施例の変形例)
前述のように、プロジェクターを1台のみ用いて投射画像を表示する際には、投射画像の中心で特に色ずれ補正が行われていることが好ましい。この状態においては、色ずれ補正に用いる第1の補正用画像106Gおよび第2の補正用画像106Rを、投射領域7の中心に表示することが好ましい。
前述のように、プロジェクターを1台のみ用いて投射画像を表示する際には、投射画像の中心で特に色ずれ補正が行われていることが好ましい。この状態においては、色ずれ補正に用いる第1の補正用画像106Gおよび第2の補正用画像106Rを、投射領域7の中心に表示することが好ましい。
そこで、プロジェクター1が投射領域7の中心に第1の補正用画像106Gおよび第2の補正用画像106Rを表示することを予め記憶しておくとともに、その情報を前述のレンズ制御手段およびシフト制御手段101へ送信してもよい。
これにより、レンズ制御手段およびシフト制御手段101は、投射画像の中心での色ずれ補正に適するように、撮像光学系ユニット4の光軸のX方向およびY方向の位置、フォーカスポジションおよびズームポジションを自動で調節することが可能となる。このような構成であっても、色ずれ補正に要する時間の短縮化、およびユーザーの負担をより低減することが可能となる。
もちろん、色ずれ補正は投射領域7の中心以外に端部などで行ってもよい。すなわち、プロジェクター1が予め記憶しておく、投射画像の補正を行う領域は選択可能である。これにより、投射画像の補正を行う領域を選択可能な投射型表示装置を提供することが可能となる。
〔第3実施例〕
前述の各実施例では、投射型表示装置の構成を例示したが、本発明は投射型表示装置に限定されるものではなく、本実施例に示すように、投射型表示システムであってもよい。
前述の各実施例では、投射型表示装置の構成を例示したが、本発明は投射型表示装置に限定されるものではなく、本実施例に示すように、投射型表示システムであってもよい。
図11は、本発明の第3実施例としてのプロジェクションシステム(投射型表示システム)105の構成を示す図である。
図11に示すように、プロジェクションシステム105は、投射型表示装置としてのプロジェクター1と、プロジェクター1とは別体であり、撮像素子2と第1シフトユニット3aを備えるカメラ(撮像装置)103と、を備えている。
また、104はコンピューターなどの制御装置である。本実施例においてパネル制御手段100はプロジェクター1内に設けられているが、制御装置104がパネル制御手段100を備える構成であってもよい。さらに、制御装置104は、前述の位置指定手段を備えていてもよい。
このようなプロジェクションシステム105も、投射画像の補正を行う領域を選択可能であり、前述の第1実施例で示した色ずれ補正と同様の動作を行うことで、投射画像の補正が可能である。
〔他の実施形態〕
前述の各実施例において、色ずれ補正のために、第1の補正用画像106Gとして、緑色用の液晶パネル11Gが備える複数の画素のうち所定の1画素からの光のみをスクリーンに投射することで表示される画像を撮像する。また、第2の補正用画像106Rとして、赤色用の液晶パネル11Rが備える複数の画素のうち所定の1画素からの光のみをスクリーンに投射することで表示させる画像を撮像する。
前述の各実施例において、色ずれ補正のために、第1の補正用画像106Gとして、緑色用の液晶パネル11Gが備える複数の画素のうち所定の1画素からの光のみをスクリーンに投射することで表示される画像を撮像する。また、第2の補正用画像106Rとして、赤色用の液晶パネル11Rが備える複数の画素のうち所定の1画素からの光のみをスクリーンに投射することで表示させる画像を撮像する。
しかしながら、本発明はこれに限定されず、撮像光学系ユニット4によって撮像素子2上に形成された第1の補正用画像106Gの像が、撮像素子2の画素よりも小さければ、第1の補正用画像106Gは以下のような画像であってもよい。すなわち、第1の補正用画像106Gは、緑色用の液晶パネル11が備える複数の画素のうち所定の複数の画素からの光をスクリーンに投射することで表示される画像であってもよい。さらに、第1の補正用画像106Gは、矩形状の画像であることが好ましい。
また、前述の図1においては、撮像領域8の中心に第1の補正用画像106Gが位置している構成を例示したが、第1の補正用画像106Gと撮像領域8との位置関係は適宜調整可能である。
なお、上記の点は、第2の補正用画像106Rについても同様である。
また、前述の各実施例においては、撮像光学系ユニット4を、液晶パネル11の画素幅の半分の距離を1単位として移動可能な構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。シフトユニット3が、第1の補正用画像106Gが緑色用の光変調素子11Gの画素幅よりも小さい距離移動することができるように構成されていればよい。すなわち、シフトユニット3は、撮像光学系ユニット4を、液晶パネル11の画素幅の4分の1の距離(本発明の各実施例においては2μm)を1単位として移動可能な構成であってもよい。
また、前述の各実施例においては、撮像光学系ユニット4をシフト移動させる構成を開示したが、本発明はこれに限定されるものではない。撮像光学系ユニット4の代わりに投射光学系ユニット5をシフト移動させてもよい。すなわち、プロジェクター1は、投射光学系ユニット5と撮像光学系ユニット4のうち少なくとも一方を、投射光学系ユニット5あるいは撮像光学系ユニット4の光軸と交差する方向に移動可能なように支持する移動手段を備えていればよい。すなわち、プロジェクター1は前述の第1シフトユニット3aと第2シフトユニット3bのうち少なくとも一方を備えていればよい。
また、前述の各実施例においては、色ずれ補正のために画像生成領域12の位置をシフトさせる手法を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、液晶パネル11と投射光学系ユニット5との間に平板ガラスなどの光学素子を設け、この光学素子の位置や角度を調節することで、色ずれの補正をおこなってもよい。さらに、電気的に画像処理を行うことによって色ずれ補正を行ってもよい。色ずれ補正以外の投射画像の補正を目的として、撮像光学系ユニット4をシフト移動させて投射領域7を複数の領域に分割して撮像してもよい。
また、撮像光学系ユニット4は第1シフトユニット3aに対して着脱可能に構成されていてもよく、投射光学系ユニット5は第2シフトユニット3bに対して着脱可能に構成されていてもよい。すなわち、撮像光学系ユニット4および投射光学系ユニット5のうち少なくとも一方は交換可能であってもよい。
また、前述の各実施例においては、撮像光学系ユニット4を光軸に対して垂直な方向に移動させているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、撮像光学系ユニット4と撮像素子2とを撮像装置として一体化し、これらを回転させて投射領域を分割して撮像してもよい。また、回転と垂直な方向の移動を併用してもよい。さらに、撮像光学系ユニット4ではなく、撮像素子2を移動させてもよい。すなわち、第1シフトユニット3aは、被投射面からの光を撮像素子に導く撮像光学系が撮像可能な領域の位置を移動させる第1の移動手段であればよい。
1 プロジェクター(投射型表示装置)
2 撮像素子
3a 第1シフトユニット(第1の移動手段)
4 撮像光学系ユニット(撮像光学系)
11G 緑色用の液晶パネル(第1の光変調素子)
11R 赤色用の液晶パネル(第2の光変調素子)
100 パネル制御手段(制御手段)
106G 第1の補正用画像(第1の投射画像)
106R 第2の補正用画像(第2の投射画像)
2 撮像素子
3a 第1シフトユニット(第1の移動手段)
4 撮像光学系ユニット(撮像光学系)
11G 緑色用の液晶パネル(第1の光変調素子)
11R 赤色用の液晶パネル(第2の光変調素子)
100 パネル制御手段(制御手段)
106G 第1の補正用画像(第1の投射画像)
106R 第2の補正用画像(第2の投射画像)
Claims (17)
- 投射光学系を用いて被投射面に光を投射する投射型表示装置であって、
第1の光変調素子と、
第2の光変調素子と、
撮像素子と、
前記被投射面からの光を前記撮像素子に導く撮像光学系が撮像可能な領域の位置を移動させる第1の移動手段と、
前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御する制御手段と、を備え、
前記第1の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第1の投射画像とし、前記第2の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第2の投射画像とするとき、前記撮像光学系によって前記撮像素子上に形成された前記第1の投射画像の像と、前記第2の投射画像の像は、前記撮像素子の画素よりも小さく、
前記制御手段は、前記被投射面における前記第1の投射画像および前記第2の投射画像の位置が変化するように前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御することが可能であり、
前記制御手段は、前記撮像光学系の位置が互いに異なる複数の状態での前記撮像光学系による前記第1の投射画像の複数の撮像結果と、前記撮像光学系の位置が互いに異なる複数の状態での前記撮像光学系による前記第2の投射画像の複数の撮像結果とに基づいて、前記第2の光変調素子を制御する、
ことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記第1の移動手段を制御する移動制御手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記第1の投射画像と前記第2の投射画像が表示される位置が、前記第1の投射画像と前記第2の投射画像が表示される位置を指定する位置指定手段からの信号に基づいた位置となるように、前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御し、
前記移動制御手段は、前記位置指定手段からの信号に基づいて、前記撮像光学系が前記第1の投射画像と前記第2の投射画像を撮像可能なように、前記第1の移動手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。 - 前記位置指定手段は、リモートコントローラである、
ことを特徴とする請求項2に記載の投射型表示装置。 - 前記移動制御手段は、前記第1の投射画像の複数の撮像結果における前記複数の状態と、前記第2の投射画像の複数の撮像結果における前記複数の状態とを、前記投射型表示装置に記憶された情報に基づいて実現する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 前記第1の移動手段は、前記撮像光学系を前記撮像光学系の光軸と交差する方向に移動可能なように支持する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 前記第1の移動手段は、前記撮像光学系が、前記第1の光変調素子が備える複数の画素のうち所定の画素の幅よりも小さい距離移動することが可能なように構成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の投射型表示装置。 - 前記第1の光変調素子および前記第2の光変調素子からの光を前記被投射面に導く前記投射光学系を支持する支持手段をさらに備え、
前記被投射面における、前記投射光学系が前記第1の光変調素子および前記第2の光変調素子からの光を投射可能な領域を投射領域とし、前記撮像光学系が撮像可能な領域を撮像領域するとき、
前記撮像領域は、前記投射領域よりも狭く、
前記第1の移動手段は、前記撮像光学系が前記投射領域を複数の領域に分割した各々の領域を撮像可能なように構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 前記第1の移動手段は、前記撮像光学系が前記第1の移動手段に対して着脱可能となるように構成されており、
前記支持手段は、前記投射光学系が前記支持手段に対して着脱可能となるように構成されている、
ことを特徴とする請求項7に記載の投射型表示装置。 - 前記支持手段は、前記投射光学系を前記投射光学系の光軸と交差する方向に移動可能な様に支持する第2の移動手段である、
ことを特徴とする請求項7または8に記載の投射型表示装置。 - 前記第2の移動手段に対する前記投射光学系の光軸の位置を取得する位置取得手段をさらに備え、
前記第1の移動手段は、前記位置取得手段による取得結果に基づいて前記撮像光学系を移動させる、
ことを特徴とする請求項9に記載の投射型表示装置。 - 前記撮像素子の画素が前記第1の投射画像からの光あるいは前記第2の投射画像からの光を受光しているかどうかを受光状態とするとき、
前記制御手段は、前記受光状態と、前記受光状態が第1の状態から前記第1の状態と異なる第2の状態に変化するまでに必要な前記第1の移動手段による前記撮像光学系が撮像可能な領域の移動量と、に基づいて、前記第2の光変調素子を制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 前記撮像光学系および前記投射光学系が備える複数のレンズユニットのうち、ズーミングに際して隣接するレンズユニットとの間隔が変化するように移動するレンズユニットの前記撮像光学系および前記投射光学系の光軸方向の位置をズームポジションとし、
前記複数のレンズユニットが備えるレンズのうち、フォーカシングに際して移動するレンズの前記撮像光学系および前記投射光学系の光軸方向の位置をフォーカスポジションとするとき、
前記投射光学系の前記ズームポジションおよび前記フォーカスポジションに基づいて、前記撮像光学系の前記ズームポジションおよび前記フォーカスポジションを調整するレンズ調整手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 前記制御手段は、前記第2の光変調素子において複数の画素が設けられた画素領域のうち、前記投射型表示装置に入力された画像信号に基づく投射画像を表示するために使用する領域の位置を制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 前記第1の画像は、前記第1の光変調素子が備える複数の画素のうち所定の1画素からの光のみを前記被投射面に投射することで表示される画像であり、
前記第2の画像は、前記第2の光変調素子が備える複数の画素のうち所定の1画素からの光のみを前記被投射面に投射することで表示される画像である、
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 前記撮像素子の画素数は、前記第1の光変調素子および前記第2の光変調素子の画素数よりも少ない、
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 第3の光変調素子をさらに備え、
前記第3の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第3の投射画像とするとき、
前記制御手段は、前記被投射面における、前記第1の投射画像と前記第2の投射画像と前記第3の投射画像との位置のずれが小さくなるように、前記第2の光変調素子および前記第3の光変調素子を制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の投射型表示装置。 - 第1の光変調素子と、第2の光変調素子と、を備える投射型表示装置と、
撮像素子と、被投射面からの光を前記撮像素子に導く撮像光学系が撮像可能な領域を移動させる第1の移動手段と、を備える撮像装置と、
前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御する制御手段と、を備え、
前記撮像光学系によって前記撮像素子上に形成された前記第1の投射画像の像と、前記第2の投射画像の像は、前記撮像素子の画素よりも小さく、
前記制御手段は、前記第1の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第1の投射画像とし、前記第2の光変調素子からの光によって前記被投射面に表示される画像を第2の投射画像とするとき、前記被投射面における前記第1の投射画像および前記第2の投射画像の位置が変化するように前記第1の光変調素子及び前記第2の光変調素子を制御することが可能であり、
前記制御手段は、前記撮像光学系の位置が互いに異なる複数の状態での前記撮像光学系による前記第1の投射画像の複数の撮像結果と、前記複数の状態での前記撮像光学系による前記第2の投射画像の複数の撮像結果とに基づいて、前記第2の光変調素子を制御する、
ことを特徴とする投射型表示システム。
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-
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- 2015-07-29 JP JP2015149674A patent/JP2017032650A/ja active Pending
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