JP2006293387A - ライトバルブの位置決め装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】投射型表示装置のライトバルブの位置決めを容易、迅速、確実かつ精度良く行うことができるライトバルブの位置決め装置を提供する。
【解決手段】本発明のライトバルブの位置決め装置では、まず、フォーカス調整を行い、次いで、位置調整(アライメント調整)を行う。フォーカス調整では、まず、粗調整により粗く調整し、次いで、微調整により密に調整する。位置調整では、まず、粗調整により粗く調整し、次いで、微調整により密に調整する。位置調整における粗調整では、第1および第2のパターンを予め設定しておき、パターンマッチングにより特定位置を検出し、その特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、3軸テーブル9により液晶ライトバルブ25を変位させ、微調整では、エッジ処理により特定位置を検出し、その特定位置が予め設定された目的位置にさらに近づくように、3軸テーブル9により液晶ライトバルブ25を変位させる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のライトバルブの位置決め装置では、まず、フォーカス調整を行い、次いで、位置調整(アライメント調整)を行う。フォーカス調整では、まず、粗調整により粗く調整し、次いで、微調整により密に調整する。位置調整では、まず、粗調整により粗く調整し、次いで、微調整により密に調整する。位置調整における粗調整では、第1および第2のパターンを予め設定しておき、パターンマッチングにより特定位置を検出し、その特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、3軸テーブル9により液晶ライトバルブ25を変位させ、微調整では、エッジ処理により特定位置を検出し、その特定位置が予め設定された目的位置にさらに近づくように、3軸テーブル9により液晶ライトバルブ25を変位させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、投射型表示装置のライトバルブの位置決め装置に関する。
液晶ライトバルブ(液晶光シャッター)を用いた投射型表示装置が知られている。
図20は、従来の投射型表示装置の光学系を模式的に示す図である。
同図に示すように、この投射型表示装置300は、光源301と、インテグレータレンズ302および303で構成された照明光学系と、ミラー304、306、309、赤色光および緑色光を反射する(青色光のみを透過する)ダイクロイックミラー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー307、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー(または赤色光を反射するミラー)308、集光レンズ310、311、312、313および314で構成された色分離光学系(導光光学系)と、青色、緑色および赤色に対応した3つの液晶ライトバルブ316、317および318と、ダイクロイックプリズム(色合成光学系)315と、投射レンズ(投射光学系)319とを有している。
光源301から出射された白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ302および303を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ302および303により均一にされる。
インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図20中左側に反射し、その反射光のうちの赤色光(R)および緑色光(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図20中下側に反射し、青色光(B)は、ダイクロイックミラー305を透過する。
ダイクロイックミラー305を透過した青色光は、ミラー306で図20中下側に反射し、その反射光は、集光レンズ310により平行光とされ、青色用の液晶ライトバルブ316に入射する。
ダイクロイックミラー305で反射した赤色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミラー307で図20中左側に反射し、赤色光は、ダイクロイックミラー307を透過する。
ダイクロイックミラー307で反射した緑色光は、集光レンズ311により平行光とされ、緑色用の液晶ライトバルブ317に入射する。
また、ダイクロイックミラー307を透過した赤色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)308で図20中左側に反射し、その反射光は、ミラー309で図20中上側に反射する。前記赤色光は、集光レンズ312、313および314により平行光とされ、赤色用の液晶ライトバルブ318に入射する。
このように、光源301から出射された白色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバルブに導かれ、入射する。
これらの青色光、緑色光および赤色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ316、317および318で変調され、これにより、青色用の画像、緑色用の画像および赤色用の画像がそれぞれ形成される。
前記液晶ライトバルブ316、317および318からの各色の光、すなわち液晶ライトバルブ316、317および318により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム315により合成され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ319により、所定の位置に設置されているスクリーン320上に投影(拡大投射)される。
前述した投射型表示装置300の組み立ての際は、コントラスト(画像の鮮明さ)が高く、色ずれ(画素ずれ)のない画像をスクリーン320上に表示し得るように、3つの液晶ライトバルブ316、317および318の位置決め、すなわち、3つの液晶ライトバルブ316、317および318のフォーカス調整および位置調整が、それぞれ行われる。
フォーカス調整では、コントラストの認識しやすい調整用画像を投影して、作業者が、肉眼でコントラストを確認しつつ、調整器具を用いて、コントラストが最も高くなるように液晶ライトバルブを変位させ、固定するという方法が採られている。
また、位置調整では、色ずれの認識しやすい調整用画像を投影して、作業者が、肉眼で画素のずれを確認しつつ、調整器具を用いて、色ずれが最も少なくなるように液晶ライトバルブを変位させ、固定するという方法が採られている。
しかしながら、従来は、液晶ライトバルブの位置決めを手作業で行うので、非常に手間がかかり、また、熟練者が行っても作業に長時間かかっていた。
また、コントラストや色ずれを肉眼で観察するので、位置決めの精度が悪いという欠点がある。
また、画像が投影されるスクリーンと、位置決めされる液晶ライトバルブの位置とが離れているので、1人で位置決めを行う場合には、スクリーンと液晶ライトバルブとの間を何度も行き来する必要があり、作業に非常に時間がかかる。
また、2人で位置決めを行う場合には、一方の作業者がスクリーンの近傍に位置し、投影された画像を観察し、その情報を他方の作業者に伝え、その情報を受けた作業者が液晶ライトバルブを変位させるので、作業人員が増えるばかりでなく、作業者間で情報が正確に伝わらないことがあり、確実性に欠ける。
前述した問題を解決する方法として、位置調整において、スクリーン上に投影された投影領域の角部を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の前記角部のうちの特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に位置するように、前記ライトバルブを変位させる方法が考えられる。なお、この方法は、本願の発明者により発明された方法であり、公知ではない。
この方法では、前記特定位置の検出を、前記角部を含む部分に対応した予め設定されたパターンを用い、そのパターンとの一致を検索するパターンマッチング法により行う。
しかしながら、光学系(レンズ)の収差により、スクリーン上に投影された画像(投影画像)、すなわち、ライトバルブの画素の投影画像が変形する(例えば、カブリ、ムラ、ぼけ、にじみ等が生じる)ことがあり、また、その変形の程度は、前記収差の大きさ等の諸条件(光学系の特性)により異なる。
このため、前述した1種類のパターンを用いる方法では、撮像された画像中に前記投影領域の角部が存在するにもかかわらず、パターンマッチングにおいて、撮像された画像中に前記パターンが存在しないと判別されてしまい、前記特定位置を検出できないことがある。
また、前述した1種類のパターンを用いる方法では、パターンマッチングにおいて、本来一致すべき位置からずれた位置で一致してしまうこと、すなわち、本来一致度(認識率)が最大になるべき位置からずれた位置で一致度が最大になることがあり、これにより、特定位置を正確に検出できず、位置決めの精度が低いという欠点がある。
本発明の目的は、投射型表示装置のライトバルブの位置決めを容易、迅速、確実かつ精度良く行うことができるライトバルブの位置決め装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(17)の本発明により達成される。
(1) ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め装置であって、スクリーン上に投影された投影領域の非投影領域との境界部付近を撮像して電子画像を得るとともに、前記境界部を含む部分に対応する異なる複数のパターンを予め設定しておき、前記複数のパターンのうちの少なくとも1つを用いて、前記電子画像中の特定位置を、前記パターンとの一致を検索するパターンマッチング法により検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、前記ライトバルブを変位させる位置調整を行うことを特徴とするライトバルブの位置決め装置。
(2) ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め装置であって、スクリーン上に投影された投影領域の非投影領域との境界部付近を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、前記ライトバルブを変位させる第1の位置調整を行い、その後、前記境界部付近を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置にさらに近づくように、前記ライトバルブを変位させる第2の位置調整を行い、前記第1の位置調整と前記第2の位置調整とのうちの少なくとも一方において、前記境界部を含む部分に対応する異なる複数のパターンを予め設定しておき、前記複数のパターンのうちの少なくとも1つを用いて、前記パターンとの一致を検索するパターンマッチング法により前記特定位置を検出することを特徴とするライトバルブの位置決め装置。
(3) ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め装置であって、スクリーン上に投影された投影領域の非投影領域との境界部付近を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、前記ライトバルブを変位させる第1の位置調整を行い、その後、前記境界部付近を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置にさらに近づくように、前記ライトバルブを変位させる第2の位置調整を行い、前記第2の位置調整において、前記境界部を含む部分に対応する異なる複数のパターンを予め設定しておき、前記複数のパターンのうちの少なくとも1つを用いて、前記パターンとの一致を検索するパターンマッチング法により前記特定位置を検出することを特徴とするライトバルブの位置決め装置。
(4) ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め装置であって、スクリーン上に投影された投影領域の非投影領域との境界部付近を撮像して電子画像を得るとともに、前記境界部を含む部分に対応する異なる複数のパターンを予め設定しておき、前記複数のパターンのうちの少なくとも1つを用いて、前記電子画像中の特定位置を、前記パターンとの一致を検索するパターンマッチング法により検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、前記ライトバルブを変位させる第1の位置調整を行い、その後、スクリーン上に投影された投影領域の角部を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の前記角部のうちの少なくとも一部を含む所定領域の輝度を画素単位で求め、互いに直交するX軸方向およびY軸方向の各々の方向に積算し、前記電子画像に対してX−Y座標を想定したときの前記X軸方向の輝度の積算値のY軸方向における変化を示す第1の波形と、前記Y軸方向の輝度の積算値のX軸方向における変化を示す第2の波形とに基づいて前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置にさらに近づくように、前記ライトバルブを変位させる第2の位置調整を行うことを特徴とするライトバルブの位置決め装置。
(5) 前記第1の波形のピークまたはボトムのY軸方向の位置を前記特定位置のY座標とし、前記第2の波形のピークまたはボトムのX軸方向の位置を前記特定位置のX座標とする上記(4)に記載のライトバルブの位置決め装置。
(6) 前記複数のパターンには、レンズの収差による投影画像の変形の程度が異なる複数のパターンが含まれる上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め装置。
(7) 前記複数のパターンには、レンズの収差による投影画像の変形の程度が異なる第1のパターンと第2のパターンとが含まれる上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め装置。
(8) 前記第2のパターンの前記変形の程度は、前記第1のパターンのそれより大きい上記(7)に記載のライトバルブの位置決め装置。
(9) 前記パターンマッチング法による特定位置の検出において、前記第1のパターンとの一致を検索し、前記第1のパターンが存在しない場合には、前記第2のパターンとの一致を検索する上記(7)または(8)に記載のライトバルブの位置決め装置。
(10) 前記ライトバルブの位置調整における該ライトバルブの変位は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸のうちのX軸方向の移動と、Y軸方向の移動と、Z軸の回りの回転である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め装置。
(11) 前記ライトバルブは、液晶ライトバルブである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め装置。
(12) 前記投射型表示装置は、赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブを有している上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め装置。
(13) 前記3つのライトバルブのそれぞれについて前記位置決めを行う上記(12)に記載のライトバルブの位置決め装置。
(14) 前記3つのライトバルブにより形成された画像が重なるように前記位置決めを行う上記(12)または(13)に記載のライトバルブの位置決め装置。
(15) 前記緑色に対応したライトバルブの位置調整を行い、そのライトバルブにより形成された画像に、前記赤色に対応したライトバルブにより形成された画像と、前記青色に対応したライトバルブにより形成された画像とが重なるように、前記赤色に対応したライトバルブおよび前記青色に対応したライトバルブの位置調整を行う上記(12)ないし(14)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め装置。
(16) 前記ライトバルブの位置調整は、該ライトバルブのフォーカス調整を行った後に行われる上記(1)ないし(15)のいずれかに記載のライトバルブの位置決め装置。
(17) 前記ライトバルブのフォーカス調整では、投影領域のうちの所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像の輝度を集計して輝度の分散を求め、その分散が最も大きくなるように前記ライトバルブを変位させる上記(16)に記載のライトバルブの位置決め装置。
以下、本発明のライトバルブの位置決め装置を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のライトバルブの位置決め装置の構成例を模式的に示す側面図、図2は、図1に示す位置決め装置の回路構成を示すブロック図である。
これらの図に示す位置決め装置1は、投射型表示装置(例えば、液晶プロジェクター)のライトバルブ(光シャッターアレイ)の位置決め、すなわち、赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブのフォーカス調整(コントラスト調整)および位置調整(アライメント調整)をそれぞれ自動的に行う装置である。
まず、投射型表示装置を説明する。
図3は、本発明を説明するための投射型表示装置の光学ヘッド部(各液晶ライトバルブおよび光学系の一部)を示す断面図、図4は、本発明を説明するためのダイクロイックプリズムと、緑色に対応した液晶ライトバルブと、支持部材とを示す分解斜視図である。
図1および図3に示すように、投射型表示装置は、図示しない光源と、図示しない複数のダイクロイックミラーを備えた色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)24と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)25と、青色に対応した(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー面211および青色光のみを反射するダイクロイックミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)22と、L字状の支持体23とを有している。
ダイクロイックプリズム21および投射レンズ22は、それぞれ、支持体23に固定的に設置されている。
また、3つの液晶ライトバルブ24、25および26は、それぞれ、支持部材27を介して、ダイクロイックプリズム21の図3中上側の面213、図3中右側の面214および図3中下側の面215に設置されている。
前記各支持部材27の構造は、同様であるので、代表的に、緑色用の液晶ライトバルブ25を支持(固定)している支持部材27を説明する。
図4に示すように、支持部材27は、ダイクロイックプリズム21側に位置する固定板28と、液晶ライトバルブ25側に位置する固定板29と、これらの固定板28、29を固定する4つのネジ31とで構成されている。
固定板28の中央部には、光通過用の矩形の開口281が形成されている。そして、固定板28の4隅には、前記ネジ31と螺合するネジ孔282が形成されている。
また、固定板29の中央部には、光通過用の矩形の開口291が形成されている。そして、固定板29の4隅の前記ネジ孔282に対応する位置には、前記ネジ31の頭部より小径で、そのネジ31が挿入される貫通孔292が形成されている。さらに、固定板29の開口291の各角部の近傍には、ダイクロイックプリズム21の反対側に突出する突起293が立設されている。
固定板28と固定板29とは、4つのネジ31で固定された状態で、接着剤33により、プリズム21の面214に接着されている。
液晶ライトバルブ25の枠部材251の4隅の前記突起293に対応する位置には、前記突起293が挿入される貫通孔252が形成されている。この貫通孔252の内径は、後述する位置決めの際、液晶ライトバルブ25を変位し得るように設定されている。
そして、枠部材251の図4中左側および右側の端面には、それぞれ、後述する楔32を差し込むための切り欠き部253が設けられている。
この液晶ライトバルブ25は、固定板29の各突起293が対応する貫通孔252に挿入された状態で、後述する位置決め装置1により位置決めされる。
位置決めが終了すると、予め枠部材251の各貫通孔252に注入されている接着剤を硬化させることにより、液晶ライトバルブ25が仮固定される。この仮固定用の接着剤としては、例えば、紫外線硬化型接着剤等を用いることができる。
この仮固定の後、支持部材27の固定板29と液晶ライトバルブ25の枠部材251との間に、切り欠き部253から2つの楔32が差し込まれる。そして、これらの楔32を介し、支持部材27と液晶ライトバルブ25とが接着剤で固定(本固定)される。この固定用の接着剤としては、例えば、紫外線硬化型接着剤等を用いることができる。
赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26についても前述した緑色用の液晶ライトバルブ25と同様に、それぞれ、後述する位置決め装置1により位置決めされ、仮固定された後、固定される。
なお、各液晶ライトバルブ24、25および26の位置決めは、それぞれ、3つの支持部材27が設置されたダイクロイックプリズム21、投射レンズ22および支持体23で構成される図1に示す光学ブロック20を所定の姿勢で所定の位置に設置(セット)して行う。
この光学ブロック20と、ダイクロイックプリズム21に対して固定的に設置された液晶ライトバルブ24、25および26とで、投射型表示装置の表示ユニットが構成される。
次に、前記投射型表示装置の作用を説明する。
光源から出射された白色光(白色光束)は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、図3に示すように、赤色光、緑色光および青色光は、それぞれ、赤色用の液晶ライトバルブ24、緑色用の液晶ライトバルブ25および青色用の液晶ライトバルブ26に導かれる。
赤色光は、液晶ライトバルブ24に入射し、液晶ライトバルブ24で変調され、これにより赤色用の画像が形成される。この際、液晶ライトバルブ24の各画素は、赤色用の画像信号に基づいて作動する図示しない駆動回路(駆動手段)により、スイッチング制御(オン/オフ)される。
同様に、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ25および26に入射し、液晶ライトバルブ25および26で変調され、これにより緑色用の画像および青色用の画像が形成される。この際、液晶ライトバルブ25の各画素は、緑色用の画像信号に基づいて作動する図示しない駆動回路により、スイッチング制御され、液晶ライトバルブ26の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動する図示しない駆動回路により、スイッチング制御される。
図3に示すように、前記液晶ライトバルブ24により形成された赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211で図3中左側に反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出射面216から出射する。
また、前記液晶ライトバルブ25により形成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ25からの緑色光は、面214からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211および212をそれぞれ透過して、出射面216から出射する。
また、前記液晶ライトバルブ26により形成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図3中左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過して、出射面216から出射する。
このように、前記液晶ライトバルブ24、25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバルブ24、25および26により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム21により合成され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ22により、所定の位置に設置されている図示しないスクリーン上に投影(拡大投射)される。
次に、本発明のライトバルブの位置決め装置1を説明する。なお、位置決め装置1の構造の説明においては、代表的に、緑色用の液晶ライトバルブ25を用いて説明する。
図1および図2に示すように、位置決め装置1は、液晶ライトバルブ24、25、26を挟持するチャック11と、チャック11を支持する支持部材12と、フォーカス調整用の3軸テーブル(変位手段)8と、位置調整用(アライメント調整用)の3軸テーブル(変位手段)9と、電子画像(画像データ)を形成し得るフォーカス調整用の4台のカメラ(ビデオカメラ)51、52、53および54と、電子画像(画像データ)を形成し得る位置調整用の4台のカメラ(ビデオカメラ)61、62、63および64と、4台の照明装置71、72、73および74とを有している。
図1に示すように、3軸テーブル8に3軸テーブル9が支持され、この3軸テーブル9に支持部材12が支持され、この支持部材12の先端部にチャック11が設置されている。
図5は、位置決め装置1のチャック11で挟持された液晶ライトバルブ25を模式的に示す図である。
同図に示すように、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸(X−Y−Z座標)を想定する。
フォーカス調整用の3軸テーブル8は、Z軸方向に移動し、H方向(Y軸の回り)に両方向に回転し、かつ、V方向(X軸の回り)に両方向に回転し得るように構成されている。
3軸テーブル8がZ軸方向に移動すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル8とともにZ軸方向に移動する。また、3軸テーブル8がH方向に回転すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル8とともにH方向に回転する。また、3軸テーブル8がV方向に回転すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル8とともにV方向に回転する。
この3軸テーブル8の変位、すなわち、Z軸方向の移動と、H方向およびV方向の回転は、それぞれ、後述する3軸テーブル駆動機構81を介し、制御手段3により制御される。
また、位置調整用の3軸テーブル9は、X軸方向およびY軸方向に移動し、かつ、W方向(Z軸の回り)に両方向に回転し得るように構成されている。
3軸テーブル9がX軸方向に移動すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル9とともにX軸方向に移動する。また、3軸テーブル9がY軸方向に移動すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル9とともにY軸方向に移動する。また、3軸テーブル9がW方向に回転すると、液晶ライトバルブ25は3軸テーブル8とともにW方向に回転する。
この3軸テーブル9の変位、すなわち、X軸方向およびY軸方向の移動と、W方向の回転は、それぞれ、後述する3軸テーブル駆動機構91を介し、制御手段3により制御される。
また、図1に示すように、4台の照明装置71、72、73および74は、それぞれ、チャック11で挟持された液晶ライトバルブ25の背面側(図1中右側)に位置するように設置されている。各照明装置71〜74の照明範囲は、それぞれ、少なくともカメラ51〜54およびカメラ61〜64の後述する撮像領域をカバーし得るように設定されている。
また、位置決め装置1に設置された光学ブロック20から所定距離離間した位置には、スクリーン2が設置されている。
そして、カメラ51〜54およびカメラ61〜64は、それぞれ、スクリーン2の表面側(図1中右側)に設置されている。
図6は、液晶ライトバルブ25によるスクリーン2上の投影領域と、カメラ51〜54および61〜64の撮像領域とを模式的に示す図である。
同図に示すように、カメラ51、52、53および54は、それぞれ、液晶ライトバルブ25によるスクリーン2上の投影領域(投影された画像の範囲)110の4隅であって、かつ、投影領域110の内側を撮像し得るように、すなわち、カメラ51の撮像領域(撮像された画像の範囲)511、カメラ52の撮像領域521、カメラ53の撮像領域531およびカメラ54の撮像領域541が、それぞれ、図6に示すようになるように配置されている。
本実施例では、フォーカス調整において、図6中左上を撮像するカメラ51を「カメラNo.1」、図6中右上を撮像するカメラ52を「カメラNo.2」、図6中左下を撮像するカメラ53を「カメラNo.3」、図6中右下を撮像するカメラ54を「カメラNo.4」とする。
また、カメラ61、62、63および64は、それぞれ、液晶ライトバルブ25によるスクリーン2上の投影領域110の4隅であって、かつ、投影領域110の角部111を撮像し得るように、すなわち、カメラ61の撮像領域611、カメラ62の撮像領域621、カメラ63の撮像領域631およびカメラ64の撮像領域641が、それぞれ、図6に示すようになるように配置されている。
本実施例では、位置調整(アライメント調整)において、図6中左上を撮像するカメラ61を「カメラNo.1」、図6中右上を撮像するカメラ62を「カメラNo.2」、図6中左下を撮像するカメラ63を「カメラNo.3」、図6中右下を撮像するカメラ64を「カメラNo.4」とする。
また、図2に示すように、位置決め装置1は、制御手段3、メモリー4、3軸テーブル駆動機構81および91を有している。
制御手段3は、通常、マイクロコンピュータ(CPU)で構成され、メモリー4と、カメラ51、52、53、54、61、62、63および64と、照明装置71、72、73および74と、3軸テーブル駆動機構81および91等、位置決め装置1全体の制御を行う。なお、この制御手段3は、必要に応じて、液晶ライトバルブ24、25および26の駆動回路の制御も行う。
次に、本発明のライトバルブの位置決め装置1の作用を説明する。
光学ブロック20を位置決め装置1の所定の位置に設置し、位置決め装置1を作動させると、位置決め装置1により、自動的に、各液晶ライトバルブ24、25および26の位置決めが行われ、それらが光学ブロック20に仮固定される。
本実施例では、各液晶ライトバルブ24、25および26の位置決めを行う場合、初めに、緑色用の液晶ライトバルブ25の位置決めを行い、この後、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めをそれぞれ行う。
すなわち、初めに、液晶ライトバルブ25を予め設定された位置に位置決めし、この後、液晶ライトバルブ25の位置を検出し、この検出された位置に相当する位置に液晶ライトバルブ24および26をそれぞれ位置決めする。
また、各液晶ライトバルブ24、25および26の位置決めの際は、それぞれ、初めに、フォーカス調整(コントラスト調整)を行い、次いで、位置調整(アライメント調整)を行う。
フォーカス調整では、まず、粗調整(第1のフォーカス調整)により、粗く調整し、次いで、微調整(第2のフォーカス調整)により密に調整する。以下、代表的に緑色用の液晶ライトバルブ25のフォーカス調整を説明する。
図7は、フォーカス調整における位置決め装置1の制御手段3の制御動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
フォーカス調整では、まず、4台の照明装置71〜74を点灯させる(ステップS101)。なお、液晶ライトバルブ25は、駆動させない。
このステップS101により、図1に示すように、照明装置71〜74から出射し、液晶ライトバルブ25の各画素を透過した光がスクリーン2上に投影される。
次いで、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸に沿ってZ軸方向基準位置(粗調整における画像データ取得開始位置)へ移動させる(ステップS102)。
前記Z軸方向基準位置は、フォーカスが合うと予想される位置から、ダイクロイックプリズム21に接近する方向に所定量(所定距離)離間した位置、または、ダイクロイックプリズム21から離間する方向に所定量離間した位置に予め設定されている。
次いで、カメラNo.1(カメラ51)で撮像し、撮像領域511の輝度に関する画像データ(以下、単に「画像データ」と言う)を求め、これをメモリー4に記憶する(ステップS103)。
次いで、カメラNo.2(カメラ52)で撮像し、撮像領域521の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS104)。
次いで、カメラNo.3(カメラ53)で撮像し、撮像領域531の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS105)。
次いで、カメラNo.4(カメラ54)で撮像し、撮像領域541の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS106)。
次いで、図8に示すように、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸方向に一定量(一定距離)(例えば、50μm)移動させる(ステップS107)。
前記Z軸方向基準位置がフォーカスが合うと予想される位置よりダイクロイックプリズム21に近い側の所定位置に設定されている場合には、ステップS107では、液晶ライトバルブ25をダイクロイックプリズム21から離間する方向(図8中右側)に移動させる。
また、前記Z軸方向基準位置がフォーカスが合うと予想される位置よりダイクロイックプリズム21に遠い側の所定位置に設定されている場合には、ステップS107では、液晶ライトバルブ25をダイクロイックプリズム21に接近する方向(図8中左側)に移動させる。
また、ステップS107は、粗調整における画像データ取得のための液晶ライトバルブ25の移動制御であるので、その移動量(移動距離)は、後述するステップ117の微調整における画像データ取得のための液晶ライトバルブ25の移動制御での液晶ライトバルブ25の移動量より大きく設定されている。
前記ステップS107での液晶ライトバルブ25の移動量をL1、後述するステップS117での液晶ライトバルブ25の移動量をL2としたとき、これらの比L1/L2は、2〜10程度が好ましく、3〜7程度がより好ましい。
また、ステップS107での液晶ライトバルブ25の移動量L1は、20〜240μm程度が好ましく、30〜100μm程度がより好ましい。
また、後述するステップS117での液晶ライトバルブ25の移動量L2は、3〜30μm程度が好ましく、5〜20μm程度がより好ましい。
次いで、液晶ライトバルブ25のZ軸方向基準位置からの移動量(Z軸方向基準位置と液晶ライトバルブ25の現在の位置との間の距離)が、粗調整におけるZ軸方向設定移動量に達したか否かを判断する(ステップS108)。
前記Z軸方向設定移動量は、前記Z軸方向基準位置とフォーカスが合うと予想される位置との間の距離より大きく設定されている。
前記ステップS108において、液晶ライトバルブ25のZ軸方向基準位置からの移動量がZ軸方向設定移動量に達していないと判断した場合には、ステップS103に戻り、再度、ステップS103〜ステップS108を実行する。
また、前記ステップS108において、液晶ライトバルブ25のZ軸方向基準位置からの移動量がZ軸方向設定移動量に達したと判断した場合には、粗調整におけるフォーカス計算を行う(ステップS109)。
図9は、スクリーン2上に投影された画像と、その画像を撮像したときの輝度のヒストグラムとを示す図である。
同図に示すように、フォーカスが合った状態(合焦状態)では、スクリーン2上に投影された画像は、コントラストが高い(画像が鮮明である)。この画像を撮像したときの輝度と、その輝度の画素数(カメラ上の画素数)との関係を表わすグラフ(輝度のヒストグラム)は、図9に示す通りであり、輝度のバラツキ、すなわち、輝度の分散(σ2)が大きい。
そして、フォーカスがずれるほど、コントラストが低下し(画像が不鮮明になり)、輝度のバラツキ、すなわち、輝度の分散(σ2)が小さくなる。
前記ステップS109では、カメラNo.1で撮像したすべての画像(電子画像)について、画像毎に、メモリー4から画像データを読み出して、輝度を集計し、輝度の分散を求め、その分散が最も大きい画像、すなわち、図9中最も上側の状態(合焦状態)またはそれに最も近い状態の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置を求める。得られた前記位置に液晶ライトバルブ25が位置しているときにカメラNo.1で撮像した画像を粗調整における目標画像No.1とする。
同様に、カメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4で撮像した画像について、それぞれ、輝度の分散が最も大きい画像、すなわち、図9中最も上側の状態またはそれに最も近い状態の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置を求める。得られた前記位置に液晶ライトバルブ25が位置しているときにカメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4で撮像した画像をそれぞれ粗調整における目標画像No.2、目標画像No.3および目標画像No.4とする。
そして、得られた前記4つの位置から、粗調整における液晶ライトバルブ25の目標の状態(姿勢およびZ軸方向の位置)からの液晶ライトバルブのH方向(Y軸回り)の角度、V方向(X軸の回り)の角度およびZ軸方向の位置のずれ量をそれぞれ求める。
前記目標の状態とは、得られた前記4つの位置に液晶ライトバルブ25が位置しているときの対応する画像、すなわち、前記目標画像No.1、目標画像No.2、目標画像No.3および目標画像No.4が、同時に得られる状態のことである。
次いで、得られた前記Z軸方向の位置、H方向の角度およびV方向の角度のずれ量がそれぞれ0になるように、3軸テーブル8を変位させる(ステップS110)。
すなわち、このステップS110では、3軸テーブル8により、前記目標の状態が得られるように、液晶ライトバルブ25をZ軸方向に移動させ、また、H方向、V方向に回転させる。これにより粗く4隅のフォーカスが合う。
なお、前記ステップS110では、必要に応じて、液晶ライトバルブ25をX軸方向、Y軸方向に所定量移動させる。
このステップS110で粗調整が終了する。
次いで、微調整における画像データ取得のための液晶ライトバルブ25のZ軸方向移動範囲を設定する(ステップS111)。
このステップS111では、粗調整終了時の液晶ライトバルブ25の位置(現在の位置)から、ダイクロイックプリズム21に接近する方向に所定量離間した位置と、前記粗調整終了時の位置から、ダイクロイックプリズム21から離間する方向に所定量離間した位置とのうちの一方を後述するステップS112のZ軸方向設定位置(微調整における画像データ取得開始位置)として設定する。
そして、前記ダイクロイックプリズム21に接近する方向に所定量離間した位置と、前記ダイクロイックプリズム21から離間する方向に所定量離間した位置との間の距離を後述するステップS118の微調整におけるZ軸方向設定移動量として設定する。
すなわち、微調整における画像データ取得のための液晶ライトバルブ25のZ軸方向移動範囲は、前記ダイクロイックプリズム21に接近する方向に所定量離間した位置と、前記ダイクロイックプリズム21から離間する方向に所定量離間した位置とのうちの一方から他方までの範囲に設定される。
次いで、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸に沿って前記Z軸方向設定位置(微調整における画像データ取得開始位置)へ移動させる(ステップS112)。
次いで、カメラNo.1で撮像し、撮像領域511の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS113)。
次いで、カメラNo.2で撮像し、撮像領域521の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS114)。
次いで、カメラNo.3で撮像し、撮像領域531の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS115)。
次いで、カメラNo.4で撮像し、撮像領域541の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS116)。
次いで、図8に示すように、3軸テーブル8により、液晶ライトバルブ25をZ軸方向に一定量(例えば、10μm)移動させる(ステップS117)。
前記Z軸方向設定位置が粗調整終了時の液晶ライトバルブ25の位置よりダイクロイックプリズム21に近い側の所定位置に設定されている場合には、ステップS117では、液晶ライトバルブ25をダイクロイックプリズム21から離間する方向(図8中右側)に移動させる。
また、前記Z軸方向設定位置が粗調整終了時の液晶ライトバルブ25の位置よりダイクロイックプリズム21に遠い側の所定位置に設定されている場合には、ステップS117では、液晶ライトバルブ25をダイクロイックプリズム21に接近する方向(図8中左側)に移動させる。
次いで、液晶ライトバルブ25のZ軸方向設定位置からの移動量(Z軸方向設定位置と液晶ライトバルブ25の現在の位置との間の距離)が、微調整における前記Z軸方向設定移動量に達したか否かを判断する(ステップS118)。
前記ステップS118において、液晶ライトバルブ25のZ軸方向設定位置からの移動量がZ軸方向設定移動量に達していないと判断した場合には、ステップS113に戻り、再度、ステップS113〜ステップS118を実行する。
また、前記ステップS118において、液晶ライトバルブ25のZ軸方向設定位置からの移動量がZ軸方向設定移動量に達したと判断した場合には、微調整におけるフォーカス計算を行う(ステップS119)。
このステップS119では、カメラNo.1で撮像したすべての画像について、画像毎に、メモリー4から画像データを読み出して、輝度を集計し、輝度の分散を求め、その分散が最も大きい画像、すなわち、図9中最も上側の状態またはそれに最も近い状態の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置を求める。得られた前記位置に液晶ライトバルブ25が位置しているときにカメラNo.1で撮像した画像を微調整における目標画像No.1とする。
同様に、カメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4で撮像した画像について、それぞれ、輝度の分散が最も大きい画像、すなわち、図9中最も上側の状態またはそれに最も近い状態の画像を撮像したときの液晶ライトバルブ25のZ軸方向の位置を求める。得られた前記位置に液晶ライトバルブ25が位置しているときにカメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4で撮像した画像をそれぞれ微調整における目標画像No.2、目標画像No.3および目標画像No.4とする。
そして、得られた前記4つの位置から、微調整における液晶ライトバルブ25の目標の状態(姿勢およびZ軸方向の位置)からの液晶ライトバルブ25のH方向の角度、V方向の角度およびZ軸方向の位置のずれ量をそれぞれ求める。
前記目標の状態とは、得られた前記4つの位置に液晶ライトバルブ25が位置しているときの対応する画像、すなわち、前記目標画像No.1、目標画像No.2、目標画像No.3および目標画像No.4が、同時に得られる状態のことである。
前述したように、このステップS117の微調整における移動量L2は、前記ステップS107の微調整における移動量L1より小さく設定されているので、微調整では、細かい間隔で撮像され、これにより、前記目標画像No.1〜No.4は、それぞれ、前記粗調整における目標画像No.1〜No.4に比べ、図9中最も上側の状態またはそれにより近い状態の画像となる。
次いで、得られた前記Z軸方向の位置、H方向の角度およびV方向の角度のずれ量がそれぞれ0になるように、3軸テーブル8を変位させる(ステップS120)。
すなわち、このステップS120では、3軸テーブル8により、前記目標の状態が得られるように、液晶ライトバルブ25をZ軸方向に移動させ、また、H方向、V方向に回転させる。これにより4隅のフォーカスが合う。
なお、前記ステップS120では、必要に応じて、液晶ライトバルブ25をX軸方向、Y軸方向に所定量移動させる。
このステップS120で微調整が終了、すなわち、フォーカス調整が終了する。
フォーカス調整終了後、フォーカス調整用のカメラ51〜54から位置調整用のカメラ61〜64へ切り替え(ステップS201)、この後、位置調整(アライメント調整)へ移行する。以下、代表的に緑色用の液晶ライトバルブ25の位置調整(アライメント調整)を説明する。
図10は、位置調整(アライメント調整)における位置決め装置1の制御手段3の制御動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
位置調整(アライメント調整)では、まず、粗調整(第1の位置調整)を行い(ステップS301)、次いで、微調整(第2の位置調整)を行う(ステップS302)。
この位置調整には、光学系(レンズ)の収差によるスクリーン2上に投影された液晶ライトバルブの画素の画像(投影画像)の変形(例えば、カブリ、ムラ、ぼけ、にじみ等)の程度が異なる複数のパターン(本実施例では、第1のパターンと第2のパターン)を用いてパターンマッチング法により特定位置を検出して前記粗調整を行い、エッジ処理により特定位置を検出して前記微調整を行う第1実施例と、単一のパターン(本実施例では、第1のパターン)を用いてパターンマッチング法により特定位置を検出して前記粗調整を行い、前記複数のパターン(本実施例では、第1のパターンと第2のパターン)を用いてパターンマッチング法により特定位置を検出して前記微調整を行う第2実施例とがある。なお、前記変形の程度が異なる複数のパターンには、投影画像が変形していない場合に相当するパターンが含まれていてもよいことは言うまでもない。
前記第1実施例によれば、粗調整において前記複数のパターンを用いてパターンマッチング法により特定位置を検出するので、その粗調整において迅速かつ確実に特定位置を検出することができ、これにより迅速かつ確実に位置調整を行うことができる。そして、微調整においてエッジ処理により特定位置を検出するので、その微調整においてさらに正確に特定位置を検出することができ、位置調整の精度の向上にも寄与する。
また、前記第2実施例によれば、微調整において前記複数のパターンを用いてパターンマッチング法により特定位置を検出するので、その微調整においてエッジ処理技術を用いなくとも正確に特定位置を検出することができ、これにより位置調整の精度を向上させることができる。
まず、前記位置調整の第1実施例を説明する。
第1実施例における前記ステップS301の粗調整では、後述するパターンマッチング法により特定位置を検出するが、予め、このパターンマッチング法に用いる所定の複数のパターンを設定しておく。
すなわち、図6に示す液晶ライトバルブの投影領域(画素投影部)110の非投影領域(画素非投影部)113との境界部114を含む部分(本実施例では、エッジ112を含む部分)に対応する異なる複数のパターン(本実施例では、第1のパターンと第2のパターン)を設定しておく。
図11は、第1のパターンの構成例を模式的に示す図、図18は、第2のパターンの構成例を模式的に示す図である。
図11に示すように、第1のパターンは、パターンA1、B1、C1およびD1で構成されている。
各パターンA1、B1、C1およびD1は、それぞれ、レンズの収差による投影画像の変形の程度が比較的小さい場合の対応するエッジ(頂点)112を含む部分(対応する角部を含む部分)と同等のものである。
また、図18に示すように、第2のパターンは、パターンA2、B2、C2およびD2で構成されている。
各パターンA2、B2、C2およびD2は、それぞれ、レンズの収差による投影画像の変形の程度が比較的大きい場合の対応するエッジ112を含む部分と同等のものである。
メモリー4には、予め、図11に示す4つのパターンA1、B1、C1およびD1の画像データ(輝度データ)と、図18に示す4つのパターンA2、B2、C2およびD2の画像データとが、それぞれ、記憶(記録)されている。
各パターンA1、B1、C1およびD1には、それぞれ、位置121、122、123および124が予め設定されている。なお、本実施例では、位置121、122、123および124は、それぞれ、投影領域110の対応するエッジ112に相当する位置に設定されている。
同様に、各パターンA2、B2、C2およびD2には、それぞれ、位置131、132、133および134が予め設定されている。なお、本実施例では、位置131、132、133および134は、それぞれ、投影領域110の対応するエッジ112に相当する位置に設定されている。
この粗調整では、まず、カメラNo.3(カメラ63)で撮像し、撮像領域631の画像データをメモリー4に記憶する。
そして、パターンマッチング法により、前記カメラNo.3で撮像された画像のうちの特定位置を検出する。すなわち、メモリー4から前記カメラNo.3で撮像された画像の画像データと、パターンC1の画像データとを読み出し、前記画像に対してパターンC1でパターンマッチング(パターンマッチング処理)を行う。
このパターンマッチングでは、前記カメラNo.3で撮像された画像(被検索画像)の画像データ(被検索データ)中に、パターンC1(検索パターン)の画像データ(検索データ)が存在するか否かを検索する(パターンC1との一致を検索する)。
そして、検索パターンが存在しない場合には、検索パターンは被検索画像中に存在しないと判別される。
一方、検索パターンが存在する場合には、検索パターンは被検索画像中に存在すると判別される。また、この場合、検索パターンを被検索画像に対応させたときの位置123の座標(X座標、Y座標)を得る。
前記パターンマッチングにおいて、「検索パターンが存在する」とは、検索データと完全に合致する画像データが、被検索データ中に存在するという意味ではなく、検索データとの一致度(認識率)が一定値(しきい値)以上の画像データが、被検索データ中に存在することをいう。
本実施例では、例えば、前記一致度のしきい値を80%以上に設定するのが好ましく、90%以上に設定するのがより好ましい。
これを具体的に説明すると、まず、前記カメラNo.3で撮像された画像のほぼ全域を探索領域(探索範囲)として設定するとともに、前記カメラNo.3で撮像された画像のうちの所定領域(パターンC1と同一形状、同一面積)を比較対象領域として設定し、この比較対象領域内の画像の画像データとパターンC1の画像データとの一致度を計算する。
次いで、前記比較対象領域を1画素(カメラNo.3上の画素で1画素)ずらし、この比較対象領域内の画像の画像データとパターンC1の画像データとの一致度を計算する。
以下、前記探索領域のすべてについて、前記と同様にして、前記比較対象領域を1画素づつずらしつつ、この比較対象領域内の画像の画像データとパターンC1の画像データとの一致度を計算していく。
レンズの収差による投影画像の変形の程度が比較的小さい場合には、前記一致度の最大値は、しきい値以上となり、前記カメラNo.3で撮像された画像中にパターンC1に相当する画像が存在する(パターンC1あり)と判別される。そして、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンC1をカメラNo.3で撮像された画像に対応させたときの位置123の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
一方、レンズの収差による投影画像の変形の程度が比較的大きい場合には、前記一致度の最大値は、しきい値未満となり、前記カメラNo.3で撮像された画像中にパターンC1に相当する画像が存在しない(パターンC1なし)と判別される。
この場合には、検索パターンをパターンC1からパターンC2に変更し、前記カメラNo.3で撮像された画像に対してパターンC2で、再度パターンマッチングを行う。すなわち、メモリー4から前記カメラNo.3で撮像された画像の画像データと、パターンC2の画像データとを読み出し、前記画像に対してパターンC2でパターンマッチングを行う。
このときは、前記一致度の最大値は、しきい値以上となり、前記カメラNo.3で撮像された画像中にパターンC2に相当する画像が存在すると判別される。
そして、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンC2をカメラNo.3で撮像された画像に対応させたときの位置133の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
そして、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンC2をカメラNo.3で撮像された画像に対応させたときの位置133の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
なお、カメラNo.1で撮像された画像に対してパターンマッチングを行う場合には、まず、検索パターンとしてパターンA1を使用してパターンマッチングを行う。そして、前記カメラNo.1で撮像された画像中にパターンA1に相当する画像が存在すると判別された場合には、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンA1をカメラNo.1で撮像された画像に対応させたときの位置121の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
一方、前記カメラNo.1で撮像された画像中にパターンA1に相当する画像が存在しないと判別された場合には、検索パターンをパターンA1からパターンA2に変更し、カメラNo.1で撮像された画像に対してパターンA2で、再度パターンマッチングを行い、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンA2をカメラNo.1で撮像された画像に対応させたときの位置131の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
また、カメラNo.2で撮像された画像に対してパターンマッチングを行う場合には、まず、検索パターンとしてパターンB1を使用してパターンマッチングを行う。そして、前記カメラNo.2で撮像された画像中にパターンB1に相当する画像が存在すると判別された場合には、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンB1をカメラNo.2で撮像された画像に対応させたときの位置122の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
一方、前記カメラNo.2で撮像された画像中にパターンB1に相当する画像が存在しないと判別された場合には、検索パターンをパターンB1からパターンB2に変更し、カメラNo.2で撮像された画像に対してパターンB2で、再度パターンマッチングを行い、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンB2をカメラNo.2で撮像された画像に対応させたときの位置132の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
また、カメラNo.4で撮像された画像に対してパターンマッチングを行う場合には、まず、検索パターンとしてパターンD1を使用してパターンマッチングを行う。そして、前記カメラNo.4で撮像された画像中にパターンD1に相当する画像が存在すると判別された場合には、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンD1をカメラNo.4で撮像された画像に対応させたときの位置124の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
一方、前記カメラNo.4で撮像された画像中にパターンD1に相当する画像が存在しないと判別された場合には、検索パターンをパターンD1からパターンD2に変更し、カメラNo.4で撮像された画像に対してパターンD2で、再度パターンマッチングを行い、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、パターンD2をカメラNo.4で撮像された画像に対応させたときの位置134の座標(X座標、Y座標)を前記特定位置の座標(X座標、Y座標)とする。
前記パターンマッチングにより、カメラNo.3の撮像領域631中の特定位置のX座標およびY座標が検出されると、前記特定位置が目的位置に位置するように、3軸テーブル9により、液晶ライトバルブ25を変位させる。すなわち、前記特定位置が目的位置に位置するように、液晶ライトバルブ25をX軸方向およびY軸方向に移動させる。
図12に示すように、本実施例では、カメラNo.1(カメラ61)、カメラNo.2(カメラ62)、カメラNo.3(カメラ63)およびカメラNo.4(カメラ64)における目的位置は、それぞれ、撮像領域611、621、631および641の中心125に予め設定されている。
従って、前記調整により、液晶ライトバルブ25の投影領域110の図12中左下のエッジ112は、図12(a)に示す撮像領域631の中心125からずれた位置から、図12(b)に示す撮像領域631の中心125に移動する。
次いで、カメラNo.3およびカメラNo.4でそれぞれ撮像し、撮像領域631および641の各画像データをメモリー4に記憶する。
そして、前述したように、メモリー4からカメラNo.3で撮像された画像の画像データと、パターンC1の画像データとを読み出し、前記画像に対してパターンC1でパターンマッチングを行い、特定位置のX座標およびY座標を求める。この際、前記カメラNo.3で撮像された画像中にパターンC1に相当する画像が存在しないと判別された場合には、メモリー4からパターンC2の画像データを読み出し、前記画像に対してパターンC2で、再度パターンマッチングを行い、特定位置のX座標およびY座標を求める。
同様に、メモリー4からカメラNo.4で撮像された画像の画像データと、パターンD1の画像データとを読み出し、前記画像に対してパターンD1でパターンマッチングを行い、特定位置のX座標およびY座標を求める。この際、前記カメラNo.4で撮像された画像中にパターンD1に相当する画像が存在しないと判別された場合には、メモリー4からパターンD2の画像データを読み出し、前記画像に対してパターンD2で、再度パターンマッチングを行い、特定位置のX座標およびY座標を求める。
そして、得られた前記両特定位置のX座標およびY座標と、両目的位置のX座標およびY座標とから、図12(c)に示す前記両目的位置を通る直線126と、前記両特定位置を通る直線127とのなす角の角度θ1(ずれ量)を求める。
そして、図12(d)に示すように、前記角度θ1が0に近づくように、3軸テーブル9により、液晶ライトバルブ25を変位させる。すなわち、前記角度θ1が0に近づくように、液晶ライトバルブ25をW方向(Z軸の回り)に回転させる。
従って、前記調整により、液晶ライトバルブ25の投影領域110の各エッジ112、すなわち特定位置は、それぞれ、対応する撮像領域の中心125、すなわち目的位置に近づく。
以上で、粗調整が終了する。
次に、第1実施例における前記ステップS302の微調整を説明する。
この微調整では、まず、カメラNo.1、カメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4でそれぞれ撮像し、撮像領域611、621、631および641の各画像データをメモリー4に記憶する。
次いで、メモリー4からカメラNo.1、カメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4で撮像された画像の各画像データをそれぞれ読み出し、エッジ処理(エッジ処理法)により、図12(e)に示す各特定位置128を検出する(特定位置128のX座標およびY座標を求める)。なお、このエッジ処理については後に詳述する。
そして、図12(f)に示すように、各特定位置128がそれぞれ対応する目的位置にさらに近づくように(一致する場合も含む)、3軸テーブル9により、液晶ライトバルブ25を変位させる。すなわち、各特定位置128がそれぞれ対応する目的位置にさらに近づくように(一致する場合も含む)、液晶ライトバルブ25をW方向に回転させ、X軸方向およびY軸方向に移動させる。
後述するエッジ処理を利用した前記微調整でのカメラNo.1、カメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4における目的位置は、それぞれ、前述した粗調整でのカメラNo.1、カメラNo.2、カメラNo.3およびカメラNo.4における目的位置から投影領域110の中心側に少しずれた位置、すなわち、撮像領域611、621、631および641の中心125から投影領域110の中心側に少しずれた位置に予め設定されている。
次に、エッジ処理について説明する。なお、代表的に、カメラNo.4で撮像した画像の特定位置のY座標を求める場合を説明する。
図13は、エッジ処理における位置決め装置1の制御手段3の制御動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
エッジ処理では、まず、カメラNo.4(本実施例では、画素:400行×600列)で撮像し、画像領域641の画像データをメモリー4に記憶する(ステップS401)。
前記カメラNo.4で撮像された画像、すなわち、メモリー4に記憶された画像は、例えば、図14に示す通りである。
図14に示すように、X−Y座標を想定する。このX−Y座標は、電子画像の面に対応している。すなわち、カメラNo.4の各画素の列(第1列〜第600列)および行(第1行〜第400行)は、それぞれ、その画素のX軸方向の座標(X座標)およびY軸方向の座標(Y座標)に対応する。本実施例では、カメラNo.4の第j行(j行目)、第i列(i列目)の画素の座標は、(i,j)である。
次いで、各画素における輝度をY軸方向に積算し、Y軸方向の輝度の積算値Iy[i]=Σf(i,j)を求める(ステップS402)。
前記積算値Iy[i]のグラフを図14に示す。なお、グラフの縦軸に、積算値Iy[i]、横軸に、画素のX座標iをとる。
次いで、前記積算値Iy[i]の最大値Iymaxと、最小値Iyminとをそれぞれ求める(ステップS403)。
次いで、しきい値Tyを設定する(ステップS404)。
このステップS404では、前記ステップS403で求めた最大値Iymaxおよび最小値Iyminを下記式に代入することにより、しきい値Tyを求める。
Ty=(Iymax+Iymin)*α(但し、0<α<1)
次いで、図14に示すように、しきい値Tyと積算値Iy[i]とのクロス点のX座標Xcを求める(ステップS405)。
次いで、図14に示すように、しきい値Tyと積算値Iy[i]とのクロス点のX座標Xcを求める(ステップS405)。
次いで、図15に示すように、座標(0,0)、座標(Xc,0)、座標(Xc,400)および座標(0,400)の4点で囲まれる四角形の領域を設定する(ステップS406)。
次いで、前記設定された領域内において、各画素における輝度をX軸方向に積算し、X軸方向の輝度の積算値Iax[j]=Σf(i,j)を求める(ステップS407)。
前記積算値Iax[j](第1の波形)のグラフを図15に示す。なお、グラフの横軸に、積算値Iax[j]、縦軸に、画素のY座標jをとる。この積算値Iax[j]をX軸方向の輝度の積算値のY軸方向における変化を示す第1の波形とする。
次いで、前記積算値Iax[j]の最大値Iaxmaxと、最小値Iaxminとをそれぞれ求める(ステップS408)。
次いで、しきい値Taxを設定する(ステップS409)。
このステップS409では、前記ステップS408で求めた最大値Iaxmaxおよび最小値Iaxminを下記式に代入することにより、しきい値Taxを求める。
Tax=(Iaxmax+Iaxmin)*α(但し、0<α<1)
次いで、図15に示すように、しきい値Taxと積算値Iax[j]とのクロス点のY座標Yacを求める(ステップS410)。
次いで、図15に示すように、しきい値Taxと積算値Iax[j]とのクロス点のY座標Yacを求める(ステップS410)。
次いで、図15に示すように、積算値Iax[j]のグラフの各ピーク(正ピーク)におけるY座標Ppy[P]と、各ボトム(負ピーク)におけるY座標Pmy[q]とをそれぞれ求める(ステップS411)。
なお、図15の場合には、正ピークの数が4、負ピークの数が3であるので、前記4つの正ピークにおけるY座標Ppy[1]、Ppy[2]、Ppy[3]およびPpy[4]と、前記3つの負ピークにおけるY座標Pmy[1]、Pmy[2]およびPmy[3]とがそれぞれ検出される。
次いで、下記式から、隣接する正ピークの縦軸方向の間隔の平均値Ppyavrを求める(ステップS412)。
Ppyavr={Σ(Ppy[p+1]−Ppy[p])}/(n−1)(但し、nは、正ピークの数である)
次いで、図15に示すように、Y座標がYac−1.2*Ppyavr未満の範囲で、Yac−1.2*Ppyavr−Pmy[q]が最小となる負のピークにおけるY座標Pmpymaxを検出する(ステップS413)。
次いで、図15に示すように、Y座標がYac−1.2*Ppyavr未満の範囲で、Yac−1.2*Ppyavr−Pmy[q]が最小となる負のピークにおけるY座標Pmpymaxを検出する(ステップS413)。
なお、換言すれば、前記Pmpymaxは、Yac−1.2*Ppyavrより小さく、かつ、Yac−1.2*Ppyavrに最も近いPmy[q]である。
次いで、下記式から、積算値Iax[j] の差分値Diax[j]を計算する(ステップS414)。
Diax[j]=Iax[j+1]−Iax[j−1]
なお、換言すれば、j行目の差分値Diax[j]は、j+1行目の積算値Iax[j+1]からj−1行目の積算値Iax[j−1]を引いた値である。
なお、換言すれば、j行目の差分値Diax[j]は、j+1行目の積算値Iax[j+1]からj−1行目の積算値Iax[j−1]を引いた値である。
前記差分値Diax[j]のグラフと、積算値Iax[j] のグラフとを図16に示す。なお、差分値Diax[j]のグラフでは、その横軸に、差分値Diax[j]、縦軸に、画素のY座標jをとる。
次いで、図16に示すように、Pmpymax付近(図16中丸で示す)で、Diax[j]を用いてゼロクロス点(Diax[j]=0のときのY座標)を計算し(ゼロクロス処理を行い)、得られたゼロクロス点を特定位置のY座標とする(ステップS415)。
すなわち、このステップS415により、カメラNo.4で撮像した画像の特定位置のY座標が求まる。
以上で、エッジ処理を終了する。
なお、カメラNo.4で撮像された画像の特定位置のX座標を求めるには、前述した特定位置のY座標を求めるエッジ処理において、xをyに、yをxに変えて同様に行えばよい。
この場合、設定された領域内において、各画素における輝度をY軸方向に積算したY軸方向の輝度の積算値と、画素のX座標との関係(Y軸方向の輝度の積算値のX軸方向における変化)を示す図示しないグラフにおける波形が、第2の波形であり、前述した特定位置のY座標を求めるエッジ処理と同様に、この第2の波形に基づいて特定位置のX座標を求める。
図17は、第1の波形および第2の波形を示す図である。
同図に示すように、本実施例では、図17中下側(撮像された投影領域の端部側)から、第1の波形のピークおよびボトムの4番目のY軸方向の位置が特定位置128のY座標とされ、図17中右側(撮像された投影領域の端部側)から、第2の波形のピークおよびボトムの4番目のX軸方向の位置が特定位置128のX座標とされる。
また、カメラNo.1、カメラNo.2およびカメラNo.3で撮像された各画像の特定位置のX座標およびY座標を求めるには、それぞれ、前述したように行えばよい。
以上で、緑色用の液晶ライトバルブ25の位置決めが終了し、前述したように、この液晶ライトバルブ25は、光学ブロック20に仮固定され、この後、本固定される。
次いで、前述したように、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めが行われる。
この場合、液晶ライトバルブ24および26の位置決めに先立って、カメラ61〜64でそれぞれ撮像し、各画像データをメモリー4に記憶する。
そして、メモリー4から前記各画像データをそれぞれ読み出し、前述したパターンマッチングにより、各特定位置のX座標およびY座標を求める。得られた各特定位置のX座標およびY座標を、それぞれ、位置調整のうちの粗調整における各目的位置のX座標およびY座標として設定する。
また、メモリー4から前記各画像データをそれぞれ読み出し、前述したエッジ処理により、各特定位置のX座標およびY座標を求める。得られた各特定位置のX座標およびY座標を、それぞれ、位置調整のうちの微調整における各目的位置のX座標およびY座標として設定する。
なお、赤色用の液晶ライトバルブ24および青色用の液晶ライトバルブ26の位置決めも前述した緑色用の液晶ライトバルブ25の位置決めと同様に行えばよい。
液晶ライトバルブ24の位置決めが終了すると、前述したように、この液晶ライトバルブ24は、光学ブロック20に仮固定され、この後、本固定される。
同様に、液晶ライトバルブ26の位置決めが終了すると、前述したように、この液晶ライトバルブ26は、光学ブロック20に仮固定され、この後、本固定される。
以上のようなエッジ処理のフローチャートから判るように、本発明では、エッジ処理において、図17に示す第1の波形のピークまたはボトムのY軸方向の位置を特定位置のY座標とし、第2の波形のピークまたはボトムのX軸方向の位置を特定位置のX座標とするのが好ましい。
また、図17中下側(撮像された投影領域の端部側)から、第1の波形のピークおよびボトム(1次微分係数が0となる点)のNy番目のY軸方向の位置を特定位置のY座標とし、図17中右側(撮像された投影領域の端部側)から、第2の波形のピークおよびボトム(1次微分係数が0となる点)のNx番目のX軸方向の位置を特定位置のX座標とするのが好ましい。
この場合、NyとNxは、異なっていてもよいが、等しいのが好ましい。NyとNxとを等しくすることにより、位置調整の精度をより高くすることができる。
また、NyおよびNxは、それぞれ、偶数であるのが好ましい。すなわち、第1の波形のボトムのY軸方向の位置を特定位置のY座標とするのが好ましく、また、第2の波形のボトムのX軸方向の位置を特定位置のX座標とするのが好ましい。
Ny、Nxが偶数であると、より正確に特定位置のY座標、X座標を求めることができ、これにより位置調整の精度を向上させることができる。
また、NyおよびNxは、それぞれ、2以上であるのが好ましく、4以上であるのがより好ましく、4〜8程度がさらに好ましい。
Ny、Nxが2以上であると、より正確に特定位置のY座標、X座標を求めることができ、これにより位置調整の精度を向上させることができる。
以上説明したように、本発明のライトバルブの位置決め方法によれば、各液晶ライトバルブ24〜26の位置決めが自動的に行われるので、それを手作業で行う場合に比べ、容易、迅速かつ確実に位置決めすることができる。
また、位置決めを手作業で行う場合に比べ、精度良く、位置決めすることができる。
また、フォーカス調整では、粗調整と微調整とを行うので、短時間で、精度良くフォーカス調整することができる。
また、位置調整では、粗調整と微調整とを行うので、短時間で、精度良く位置調整を行うことができる。
また、位置調整のうちの粗調整において、第1のパターンまたは第2のパターンでパターンマッチングを行って特定位置のX座標およびY座標を求めるので、レンズの収差による投影画像の変形の大小にかかわらず、迅速かつ確実に、特定位置のX座標およびY座標を求めることができ、これにより位置調整をより確実に行うことができる。
また、位置調整のうちの微調整において、輝度の積算値を利用する前述したエッジ処理により特定位置のX座標およびY座標を求めるので、レンズの収差による投影画像の変形の大小にかかわらず、正確に特定位置のX座標およびY座標を求めることができ、これにより位置調整の精度をさらに向上させることができる。
そして、本発明を説明するための表示ユニットおよび投射型表示装置によれば、前述した位置決め方法により、液晶ライトバルブ24、25および26が精度良く位置決めされているので、コントラスト(画像の鮮明さ)が高く、色ずれ(画素ずれ)のないカラー画像をスクリーン上に投影することができる。
次に、位置調整の第2実施例を説明する。なお、前述した位置調整の第1実施例との共通点については説明を省略し、主な相違点を説明する。
粗調整では、特定位置のX座標およびY座標を求める場合、単一のパターン、すなわち、第1のパターン(図11に示すパターンA1、B1、C1、D1)でパターンマッチングを行う。
また、微調整では、特定位置のX座標およびY座標を求める場合、まず、第1のパターン(図11に示すパターンA1、B1、C1、D1)でパターンマッチングを行う。
そして、前述したように、第1のパターンに相当する画像が存在すると判別された場合には、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、前記パターンを撮像された画像に対応させたときの所定位置のX座標およびY座標をそれぞれ特定位置のX座標およびY座標とする。
一方、第1のパターンに相当する画像が存在しないと判別された場合には、第2のパターン(図18に示すパターンA2、B2、C2、D2)で再度パターンマッチングを行って、特定位置のX座標およびY座標をそれぞれ求める。
この第2実施例では、微調整でのパターンマッチングにおける一致度のしきい値は、粗調整でのパターンマッチングにおける一致度のしきい値より高く設定されるのが好ましい。すなわち、粗調整でのパターンマッチングにおける一致度のしきい値は、比較的低く設定されるのが好ましく、また、微調整でのパターンマッチングにおける一致度のしきい値は、比較的高く設定されるのが好ましい。
粗調整では、特定位置を検出する場合の精度が比較的低くても問題がなく、また、パターンマッチングにおける一致度のしきい値を比較的低く設定することにより、撮像された画像中に投影領域110の角部111が存在するにもかかわらず、パターンマッチングにおいて、撮像された画像中に第1のパターンが存在しないと判別されてしまうのを防止することができる。
そして、微調整では、パターンマッチングにおける一致度のしきい値を比較的高く設定し、第1のパターンまたは第2のパターンでパターンマッチングを行って特定位置のX座標およびY座標を求めるので、レンズの収差による投影画像の変形の大小にかかわらず、正確に特定位置のX座標およびY座標を求めることができ、これにより位置調整の精度を向上させることができる。
以上、本発明のライトバルブの位置決め装置を、図示の実施例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明では、用いる位置決め装置の構造は、図示のものに限定されない。
前記実施例では、フォーカス調整専用のカメラと、位置調整専用のカメラとを用いて位置決めを行っているが、本発明では、フォーカス調整と位置調整とに、共通のカメラを用いて位置決めを行ってもよい。
また、前記実施例では、ライトバルブを作動させずにスクリーン上に画像を投影して位置決めを行っているが、本発明では、ライトバルブを作動させてスクリーン上に画像を投影して位置決めを行ってもよい。
また、本発明では、位置調整において、粗調整と微調整とのそれぞれで、複数のパターン(例えば、図11に示す第1のパターンと図18に示す第2のパターン)を予め設定しておき、パターンマッチング法により特定位置を検出してもよい。
また、本発明では、位置調整において、必ず複数のパターン(例えば、図11に示す第1のパターンと図18に示す第2のパターン)のそれぞれでパターンマッチングを行って、これらのうち、一致度が、しきい値以上であり、かつ最大のときにおいて、前記パターンを撮像された画像に対応させたときの所定位置(所定位置のX座標およびY座標)を特定位置(特定位置のX座標およびY座標)とするように構成してもよい。
また、本発明では、予め設定される複数のパターンは、図示のものに限らない。
また、本発明では、予め設定されるパターンの種類(数)は、2種類に限らず、3種類以上であってもよい。
図19は、パターンマッチングに用いられるパターンの他の構成例を模式的に示す図である。
本発明では、図11に示すパターンA1、B1、C1およびD1のような、投影領域の角部を含む部分に対応したパターンと、図19に示すパターンH1およびV1(カメラNo.3で撮像された画像用)のような、投影領域の辺部を含む部分に対応したパターンとを設定しておき、これらのうちの所定のパターンを用いてパターンマッチングを行い、位置調整してもよい。
図19に示すパターンH1やV1を用いてパターンマッチングを行って調整すると、カメラの撮像領域内に投影領域の角部が存在しない場合でも、そのエッジがカメラの撮像領域内に位置するように調整することができ、この後、前述したように、パターンA1、B1、C1およびD1のうちの所定のパターンを用いてパターンマッチングを行って調整する。
なお、本発明では、さらに、レンズの収差による投影画像の変形の程度が比較的大きい場合の投影領域の辺部を含む部分と同等のパターン(パターンH1やV1に対応)を設定しておいてもよい。
以上説明したように、本発明のライトバルブの位置決め装置によれば、容易、迅速、確実かつ精度良く位置決めすることができる。
また、位置調整では、粗調整と微調整とを行うので、短時間で、精度良く位置調整を行うことができる。
また、位置調整において、異なる複数のパターン、特に、レンズの収差による投影画像の変形の程度が異なる複数のパターンが予め設定されており、これらのうちの少なくとも1つを用い、パターンマッチング法により特定位置を検出するので、レンズの収差による投影画像の変形の大小にかかわらず、正確かつ確実に、特定位置を検出することができ、これにより、位置調整をより確実に行うことができるとともに、位置調整の精度をさらに向上させることができる。
そして、本発明の本発明のライトバルブの位置決め装置によれば、表示ユニットおよび投射型表示装置の、赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブが精度良く位置決めされているので、コントラストが高く、色ずれのないカラー画像をスクリーン上に投影することができる。
1…位置決め装置、2…スクリーン、3…制御手段、4…メモリー、51〜54…カメラ、511,521…撮像領域、531,541…撮像領域、61〜64…カメラ、611,621…撮像領域、631,641…撮像領域、71〜74…照明装置、8…3軸テーブル、81…3軸テーブル駆動機構、9…3軸テーブル、91…3軸テーブル駆動機構、11…チャック、12…支持部材、20…光学ブロック、21…ダイクロイックプリズム、211,212…ダイクロイックミラー面、213〜215…面、216…出射面、22…投射レンズ、23…支持体、24〜26…液晶ライトバルブ、251…枠部材、252…貫通孔、253…切り欠き部、27…支持部材、28…固定板、281…開口、282…ネジ孔、29…固定板、291…開口、292…貫通孔、293…突起、31…ネジ、32…楔、33…接着剤、110…投影領域、111…角部、112…エッジ、113…非投影領域、114…境界部、121〜124…位置、125…中心、126,127…直線、128…特定位置、131〜134…位置、300…投射型表示装置、301…光源、302,303…インテグレータレンズ、304,306,309…ミラー、305,307,308…ダイクロイックミラー、310〜314…集光レンズ、315…ダイクロイックプリズム、316〜318…液晶ライトバルブ、319…投射レンズ、320…スクリーン、S101〜S120…ステップ、S201…ステップ、S301,S302…ステップ、S401〜S415…ステップ。
Claims (17)
- ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め装置であって、
スクリーン上に投影された投影領域の非投影領域との境界部付近を撮像して電子画像を得るとともに、前記境界部を含む部分に対応する異なる複数のパターンを予め設定しておき、前記複数のパターンのうちの少なくとも1つを用いて、前記電子画像中の特定位置を、前記パターンとの一致を検索するパターンマッチング法により検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、前記ライトバルブを変位させる位置調整を行うことを特徴とするライトバルブの位置決め装置。 - ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め装置であって、
スクリーン上に投影された投影領域の非投影領域との境界部付近を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、前記ライトバルブを変位させる第1の位置調整を行い、
その後、前記境界部付近を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置にさらに近づくように、前記ライトバルブを変位させる第2の位置調整を行い、
前記第1の位置調整と前記第2の位置調整とのうちの少なくとも一方において、前記境界部を含む部分に対応する異なる複数のパターンを予め設定しておき、前記複数のパターンのうちの少なくとも1つを用いて、前記パターンとの一致を検索するパターンマッチング法により前記特定位置を検出することを特徴とするライトバルブの位置決め装置。 - ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め装置であって、
スクリーン上に投影された投影領域の非投影領域との境界部付近を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、前記ライトバルブを変位させる第1の位置調整を行い、
その後、前記境界部付近を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置にさらに近づくように、前記ライトバルブを変位させる第2の位置調整を行い、
前記第2の位置調整において、前記境界部を含む部分に対応する異なる複数のパターンを予め設定しておき、前記複数のパターンのうちの少なくとも1つを用いて、前記パターンとの一致を検索するパターンマッチング法により前記特定位置を検出することを特徴とするライトバルブの位置決め装置。 - ライトバルブにより形成された画像を投射光学系により投影する投射型表示装置の前記ライトバルブの位置決めを行う位置決め装置であって、
スクリーン上に投影された投影領域の非投影領域との境界部付近を撮像して電子画像を得るとともに、前記境界部を含む部分に対応する異なる複数のパターンを予め設定しておき、前記複数のパターンのうちの少なくとも1つを用いて、前記電子画像中の特定位置を、前記パターンとの一致を検索するパターンマッチング法により検出し、該特定位置が予め設定された目的位置に近づくように、前記ライトバルブを変位させる第1の位置調整を行い、
その後、スクリーン上に投影された投影領域の角部を撮像して電子画像を得、前記電子画像中の前記角部のうちの少なくとも一部を含む所定領域の輝度を画素単位で求め、互いに直交するX軸方向およびY軸方向の各々の方向に積算し、前記電子画像に対してX−Y座標を想定したときの前記X軸方向の輝度の積算値のY軸方向における変化を示す第1の波形と、前記Y軸方向の輝度の積算値のX軸方向における変化を示す第2の波形とに基づいて前記電子画像中の特定位置を検出し、該特定位置が予め設定された目的位置にさらに近づくように、前記ライトバルブを変位させる第2の位置調整を行うことを特徴とするライトバルブの位置決め装置。 - 前記第1の波形のピークまたはボトムのY軸方向の位置を前記特定位置のY座標とし、前記第2の波形のピークまたはボトムのX軸方向の位置を前記特定位置のX座標とする請求項4に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記複数のパターンには、レンズの収差による投影画像の変形の程度が異なる複数のパターンが含まれる請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記複数のパターンには、レンズの収差による投影画像の変形の程度が異なる第1のパターンと第2のパターンとが含まれる請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記第2のパターンの前記変形の程度は、前記第1のパターンのそれより大きい請求項7に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記パターンマッチング法による特定位置の検出において、前記第1のパターンとの一致を検索し、前記第1のパターンが存在しない場合には、前記第2のパターンとの一致を検索する請求項7または請求項8に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記ライトバルブの位置調整における該ライトバルブの変位は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸のうちのX軸方向の移動と、Y軸方向の移動と、Z軸の回りの回転である請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記ライトバルブは、液晶ライトバルブである請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記投射型表示装置は、赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブを有している請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記3つのライトバルブのそれぞれについて前記位置決めを行う請求項12に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記3つのライトバルブにより形成された画像が重なるように前記位置決めを行う請求項12または請求項13に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記緑色に対応したライトバルブの位置調整を行い、そのライトバルブにより形成された画像に、前記赤色に対応したライトバルブにより形成された画像と、前記青色に対応したライトバルブにより形成された画像とが重なるように、前記赤色に対応したライトバルブおよび前記青色に対応したライトバルブの位置調整を行う請求項12乃至請求項14のいずれか一項に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記ライトバルブの位置調整は、該ライトバルブのフォーカス調整を行った後に行われる請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載のライトバルブの位置決め装置。
- 前記ライトバルブのフォーカス調整では、投影領域のうちの所定領域を撮像して電子画像を得、前記電子画像の輝度を集計して輝度の分散を求め、その分散が最も大きくなるように前記ライトバルブを変位させる請求項16に記載のライトバルブの位置決め装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061107 |