JPWO2002067390A1 - レーザ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、レーザ装置、特にそのレーザビームを伝送する光ファイバの入射側端部及び該光ファイバを接続するファイバ接続部の保護に関するものである。
背景技術
第5図は、従来のレーザ装置を示す概略構成図である。1は保護筺体、2はレーザ共振器、3は部分反射ミラー、4は全反射ミラー、5は励起光源、6は励起媒体である固体素子、7は励起光源5と固体素子6とを内蔵するキャビティ(箱)、8はレーザ共振器2から出射したレーザビーム、9は拡大レンズ、10はコリメートレンズ、11は内部シャッタ、12は外部シャッタ、13はファイバ入射レンズ、20は保護筺体1に設けられたファイバ出口、22は固定側ファイバコネクタ、23は光ファイバケーブルであり、光ファイバ23a,ケーブル側ファイバコネクタ23b,保護管23cを有する。24はコネクタ取付板、25は加工ヘッド、25a,25bは集光レンズである。
次に動作について説明する。第5図のレーザ装置において、励起光源5の励起光により固体素子6が励起され、固体素子6を挟むように設けられた部分反射ミラー3と全反射ミラー4とによりレーザ発振する。レーザ共振器2から出射したレーザビーム8は拡大レンズ9を通過することにより広げられ、コリメートレンズ10を通過することにより平行ビームとなり、その後、ファイバ入射レンズ13を通過することにより集光されレーザビーム8が光ファイバケーブル23すなわち光ファイバ23aへと導かれる。
全反射ミラー4と部分反射ミラー3の間に内部シャッタ11が設けられており、レーザビーム8のレーザ共振器2からの出射が不要の場合には、レーザビーム8を遮断できるようになっている。
コリメートレンズ10とファイバ入射レンズ13との間に外部シャッタ12が設けられており、保護筺体1外へのレーザビーム8の出射が不要の場合には、レーザビーム8を遮断できるようになっている。外部シャッタ12は、レーザビーム8を反射する反射ミラー12aとレーザビーム8を吸収し熱に変換するダンパー12bとからなっている。
保護筺体1内で光ファイバケーブル23に導かれたレーザビーム8は,光ファイバケーブル23内を通過し加工ヘッド25に接続された光ファイバケーブル23の他端面から出射する。加工ヘッド25に導かれたレーザビーム8は集光レンズ25a,25bにより集光され,加工等に利用される。
第6図は、従来のファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の概略構成図である。第6図においては、保護筺体1に対して着脱自在のケーブル側ファイバコネクタ23bに温度センサ101が取り付けられている。また、41はベース、42はホルダベース、61は制御装置である。
レーザビーム8の光軸ずれなどにより、レーザビーム8が光ファイバ入射側端部である光ファイバ23aの入射端面の中心部に入射せず、その周辺部のケーブル側ファイバコネクタ23bや固定側ファイバコネクタ22等のいわゆるファイバ接続部に誤照射される場合がある。
レーザビーム8、特に加工用等の高出力のレーザビーム8が誤照射されると、ケーブル側ファイバコネクタ23bや固定側ファイバコネクタ22は温度上昇し、そのまま放置すると、過熱状態となり溶融・焼損してしまう恐れがある。そのような事態を防ぐため、ケーブル側ファイバコネクタ23bに取り付けられている温度センサ101がケーブル側ファイバコネクタ23bの温度を検出することにより、ケーブル側ファイバコネクタ23bの温度変化やケーブル側ファイバコネクタ23bへ熱が伝達される固定側ファイバコネクタ22の温度を検出し、一定の温度以上に上昇した場合には、その温度センサ101からの出力に基き制御装置61が、アラーム発生,またはファイバ接続部へのレーザビーム8の到達を停止させる等の処理を行うことにより、ファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の保護を行っている。
第6図で説明したような従来のファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の構成では、ファイバ接続部であるケーブル側ファイバコネクタ23bの温度のみを検出しているため、保護筐体1内の他の部分の温度に関係なく、ある温度で、レーザ共振器2による発振を停止するなどによりファイバ接続部へのレーザビーム8の到達を停止させる、或いはアラームの発生等の処理を行っていた。そのため、保護筐体1内の温度が全体的に上がっていった場合などに、誤ってレーザ発振を停止したり或いはアラームを発生したりしてしまう、といった問題点があった。
また、着脱されるケーブル側ファイバコネクタ23b側に温度センサ101が取り付けられているため、光ファイバケーブル23を固定側ファイバコネクタ22に対し着脱するたびに温度センサ101の配線についても着脱の作業をしなければならず、その作業が煩わしく、また、配線のし忘れ・誤り等が生じる、といった問題点があった。
この発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、レーザビームの誤照射の有無を正確に判断することにより、誤動作が少なく信頼性の高いレーザ装置を得るものである。
発明の開示
この発明は、レーザビームを被加工物まで導く光ファイバと、レーザ共振器と、このレーザ共振器より出射されたレーザビームの光路を形成する内部レーザ光路系と、前記光ファイバを接続し前記レーザ共振器より出射され前記内部レーザ光路系を伝達されたレーザビームを前記光ファイバへ入射させるファイバ接続部と、前記レーザ共振器と前記内部レーザ光路系と前記ファイバ接続部とを収納する保護筺体と、前記ファイバ接続部に設けられた第一の温度センサと、前記ファイバ接続部とは別の部材に設けられた第二の温度センサと、前記第一の温度センサによる第一の検出温度と前記第二の温度センサによる第二の検出温度とを入力情報として演算処理を行う演算手段と、この演算手段からの出力に基きレーザ出力に関する制御またはアラーム出力を行う制御手段とを備えたレーザ装置を提供するものである。
したがって、温度検出に基く、ファイバ接続部若しくはその近傍の部材へのレーザビームの誤照射の検出において、第一の温度センサに検出された第一の検出温度の上昇が、ファイバ接続部若しくはその近傍の部材に対するレーザビームの誤照射によるものなのか否かを判断することが可能となり、誤照射の有無を正確に判断し、制御手段の誤動作の発生を低減することができるものである。
また、この発明は、第二の温度センサが設けられる部材は、保護筺体の内面部またはこの保護筺体の内部に収納された部材であるレーザ装置を提供するものである。
したがって、第一の温度センサに検出された第一の検出温度の上昇が、ファイバ接続部若しくはその近傍の部材に対するレーザビームの誤照射によるものなのか、保護筺体の内部の雰囲気温度の上昇によるものなのかを判断することが可能となり、誤照射の有無を正確に判断し、制御手段の誤動作の発生を低減することができるものである。
また、この発明は、演算手段が、第一の検出温度と第二の検出温度との検出温度差を算出するとともにこの検出温度差と予め設定された基準温度差との比較判断結果を出力するレーザ装置を提供するものである。
したがって、該比較判断結果に基き、制御手段が対応を取ることができるものである。
また、この発明は、基準温度差を複数設定するレーザ装置を提供するものである。
したがって、検出温度差の値に応じて適切な対応を取ることができるものである。
また、この発明は、レーザ共振器の内部に設けられレーザ共振を停止する内部シャッタと内部レーザ光路系に設けられレーザビームを遮断する外部シャッタとを有し、検出温度差と基準温度差との比較判断結果に基き、前記内部シャッタまたは前記外部シャッタを閉状態とするレーザ装置を提供するものである。
したがって、レーザ共振器によるレーザ発振を停止することなく、ファイバ接続部へのレーザビームの到達を停止させることができるものである。
また、この発明は、内部レーザ光路系にアパーチャを設け、このアパーチャに第三の温度センサを備えたレーザ装置を提供するものである。
したがって、アパーチャに対するレーザビームの光軸ずれの有無を正確に判断し、制御手段の誤動作の発生を低減することができるものである。
発明を実施するための最良の形態
実施の形態1.
従来は、第6図に示したようなファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の構成であり、先にも述べたように、温度センサ101が着脱自在のケーブル側ファイバコネクタ23b側に取り付けられているため、光ファイバケーブル23を固定側ファイバコネクタ22に対し着脱するたびに温度センサ101の配線についても着脱の作業をしなければならず、その作業が煩わしく、また、配線のし忘れ・誤り等が生じる、といった問題点があった。
そのため、第7図に示すようなファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の構成が考え出された。すなわち、温度センサ101を固定側ファイバコネクタ22、すなわち固定側に取り付けることにより、光ファイバケーブル23すなわちケーブル側ファイバコネクタ23bの着脱のたびに、温度センサ101の配線について作業を行う必要が無くなった。
しかし、さらに、上述のように温度センサを固定側に取り付けることにより、温度センサの配線について度々煩雑な作業を行う必要が無くなったことから、以下に説明するように、温度センサを複数箇所に取り付けておくことが考え出された。
以下、この発明の第1の実施の形態によるレーザ装置について、第1図を用いて説明する。第1図はこの発明の第1の実施の形態によるレーザ装置のファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の概略構成図である。
第1図において、符号8,13,22,23,24,41,42,61のものは、従来例のものと同一または相当のものであるため、詳細な説明は省略する。51は第一の温度センサとしての温度センサA、52は第二の温度センサとしての温度センサBである。62は演算装置、63は表示装置である。
次に動作について説明する。レーザビーム8の光軸ずれなどにより、レーザビーム8が光ファイバ23aに入射せず、その周辺部の固定側ファイバコネクタ22などに誤照射される場合がある。
この実施の形態のものでは、レーザビーム8が誤照射された場合の発熱源となる固定側ファイバコネクタ22に温度センサA51が取り付けられているとともに、発熱源となる固定側ファイバコネクタ22から離れた別部材であるベース41に温度センサB52が取り付けられている。このため、固定側ファイバコネクタ22がレーザビーム8の誤照射により過熱し温度上昇した場合に、固定側ファイバコネクタ22とベース41とで温度勾配をもち、温度センサA51と温度センサB52とでそれぞれ検出される温度には温度差(以下適宜、「検出温度差」と記す)が生じることになる。この検出温度差を演算装置62を用いて算出する。
すなわち、この実施の形態のものでは、固定側ファイバコネクタ22の位置とベース41の位置との2箇所の温度を検出しているため、何らかの理由により保護筐体1内全体或いはレーザ装置の雰囲気温度が全体的に上昇して、固定側ファイバコネクタ22等のファイバ接続部の部材が溶融・焼損してしまう温度に徐々に近づいているだけなのか、雰囲気温度にはほとんど変化が無く、実際にレーザビーム8の誤照射によりファイバ接続部の部材が局部的に過熱した状態にあるのかを、温度センサA51と温度センサB52とでそれぞれ検出される温度とその検出温度差の変化の様子によって判断することができる。
そして、この実施の形態のものの場合、温度センサA51と温度センサB52との検出温度差に対して、アラームの発生、レーザビームの出力の低減、或いはファイバ接続部へのレーザビーム8の到達の停止を行うための判断基準となる温度差(以下適宜、「基準温度差」と記す)を設定する。この基準温度差と検出温度差とを演算装置62により比較し、レーザビーム8の誤照射の有無を判断する。その演算装置62の判断結果に応じて、制御装置61が、アラーム発生、レーザビームの出力の低減、或いはファイバ接続部へのレーザビーム8の到達停止等の処理を行う。
第2図に、温度センサA51,温度センサB52による検出温度とその時間経過による変化の関係を示す。温度センサA51による検出温度をta,温度センサB52による検出温度をtbとし、この検出温度taと検出温度tbとから検出温度差tdを算出し、例えば、この検出温度差tdが予め定めた所定値に達した場合には、検出温度taそのものがその時点で、実際に固定側ファイバコネクタ22等が熱により溶融・焼損してしまう温度より多少低くても、アラームを発生したり、ファイバ接続部へのレーザビーム8の到達を停止する等の処理を行うこととする。
アラームとしては、例えば表示装置63にメッセージを表示したり、ライト等の点灯機器(図示せず)の点灯・点滅による光等、視覚的なもの、または、ブザー等(図示せず)の警報音等、聴覚に訴えるものなどがある。
ファイバ接続部へのレーザビーム8の到達を停止する方法としては、例えば、レーザ共振器2の電源の遮断や励起光源5への電力供給の遮断によってレーザ共振器2を停止させる方法、或いは、第5図に示した内部シャッタ11若しくは外部シャッタ12を閉状態とする、といった方法などがある。
なお、各温度センサの取り付け位置は、必ずしも第1図に示した位置でなくともよく、例えば、温度センサB52は、ベース41の他、ホルダベース42でもよく、或いは保護筐体1の外側表面等に取り付けてもよい。
なお、この実施例のものにおいて、温度センサA51による検出温度taが、固定側ファイバコネクタ22等のファイバ接続部が溶融・焼損してしまう恐れがある温度まで達した場合には、温度センサB52による検出温度tbに拘らず、従来と同様に、制御装置61がアラーム発生やファイバ接続部へのレーザビーム8の到達停止等の処理を行うことは、言うまでもない。
実施の形態2.
この発明の第2の実施の形態によるレーザ装置について、第3図を用いて説明する。第3図はこの発明の第2の実施の形態によるレーザ装置のファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の概略構成図である。
第3図において、符号8,13,22,23,24,41,42,51,52,61,62,63のものは、第1図に示したものと同一または相当のものであるため、詳細な説明は省略する。53は温度センサC、71はアパーチャである。
次に動作について説明する。固定側ファイバコネクタ22に温度センサA51が、ベース41に温度センサB52が、それぞれ取り付けられている。また、ファイバ入射レンズ13の入射側にファイバ入射レンズ13と同軸にアパーチャ71が設けてあり、そのアパーチャ71に第三の温度センサとしての温度センサC53が取り付けられている。これら3個の温度センサにより、固定側ファイバコネクタ22,ベース41,アパーチャ71の温度をそれぞれ検出する。
光ファイバ23aは断面の中心部である数100μmのコアに正確にレーザビーム8を集光された場合に最も効率よく導光する。したがって、光ファイバ23aのレーザビーム入射端面において、そのコアにレーザビーム8が正確に集光されるよう調整しなければならない。そのため球面収差,コマ収差等の収差を少なくするように、ファイバ入射レンズ13の中心にレーザビーム8を通す必要がある。ファイバ入射レンズ13とレーザビーム8の光軸との位置関係とそれによる光ファイバ通過後のレーザビームのビームパターンとの関係を示す概略説明図を第4図に示す。
第4図(a)に示すように、予め光ファイバ23aのレーザビーム入射端面との光軸に関する位置調整をされたファイバ入射レンズ13の中心にレーザビーム8の中心が正確に通過する場合には、同図(b)に示すように、光ファイバ23aの出射端面から出射されたレーザビーム8は、コア部のみを伝送された円形状のビームパターンとなる。他方、同図(c)または(d)に示すように、レーザビーム8の光軸がずれるなどして、ファイバ入射レンズ13の中心からずれた状態でレーザビーム8が通過する場合には、同図(e)に示すように、光ファイバ23aの出射端面から出射されたレーザビーム8は、光ファイバ23aのコア部を伝送された円形状とその外側にクラッド部を伝送された円環形状とが生じるビームパターンとなり、加工ワーク等の被照射面におけるレーザ光の密度すなわち強度が低下するなど、良好なレーザ光照射とならないという問題がある。
このため、ファイバ入射レンズ13を通過するレーザビーム8を制限し、その光軸を規正するために、レーザ光路上のファイバ入射レンズ13の直前の位置に設けられるのがアパーチャ71である。そして、そのアパーチャ71の中心をレーザビーム8が正確に通過していない状態を検出するために、アパーチャ71に温度センサC53を取り付け、光軸がずれたレーザビーム8がアパーチャ71に誤照射されることによるアパーチャ71の温度上昇を検出するようにしたものである。
温度センサB52による検出温度と温度センサC53による検出温度との温度差を検出し、この検出温度差が所定の値より大きい場合、レーザビーム8の光軸のずれと判断して、ファイバ入射レンズ13若しくはレーザビーム8の光軸を自動または手動で調整し、ファイバ入射レンズ13の中心にレーザビーム8が通るように調整する。また、検出温度差が大きい場合にはレーザ共振器2を停止させるようにする。
この実施の形態のものにおいて、検出精度のよい温度センサC53をアパーチャ71の円周方向に複数個設けることによって、どの方向にレーザビーム8の光軸がずれているのかが判るようにしてもよい。
上述の第1及び第2の実施の形態のものにおいて、基準温度差を予め複数設定してもよい。
例えば、第2図に示すように、複数の基準温度差をそれぞれ基準温度差td1,基準温度差td2とする。そして、基準温度差td1は、レーザビーム8の光軸が僅かにずれたことにより固定側ファイバコネクタ22にレーザビーム8が僅かに照射され、固定側ファイバコネクタ22が僅かに温度上昇する場合を想定した、正常な状態よりは僅かに大きいレベルの温度差に設定し、基準温度差td2は、固定側ファイバコネクタ22に損傷・溶融が生じ始める閾値に相当するレベルの温度差に設定するなどしてもよい。
上述のように基準温度差td1,td2を設定したうえで、例えば、検出温度差が基準温度差td1未満の場合は、アラームの発生をしないか、若しくは異常が無い旨の表示を行うようにする。
検出温度差が基準温度差td1以上且つ基準温度差td2未満の場合には、アラームの発生のみを行うものとする。そして検出温度差が、基準温度差td2以上の場合には、アラームの発生を行うとともに固定側ファイバコネクタ22すなわちファイバ接続部へのレーザビーム8の到達を停止する等の処理を行う。
また、上述の実施の形態のものに関して、基準温度差の設定を、固定側ファイバコネクタ22やコネクタ取付板24の材質等、種々の条件に応じて変更するようにしてもよい。
産業上の利用可能性
以上のように、この発明にかかるレーザ装置は、例えば高出力の工業用レーザ加工機において用いられるのに適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の第1の実施の形態によるレーザ装置のファイバ入射部の概略構成図である。
第2図は、温度と光ファイバ入射端面損傷度合いの関係を示す図である。
第3図は、この発明の第2の実施の形態によるレーザ装置のファイバ入射部の概略構成図である。
第4図は、ファイバ入射レンズとレーザビームの光軸との位置関係とそれによる光ファイバ通過後のレーザビームのビームパターンとの関係を示す概略説明図である。
第5図は、従来のレーザ装置の概略構成図である。
第6図は、従来のレーザ装置のファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の概略構成図である。
第7図は、他のレーザ装置のファイバ接続部及び光ファイバ入射側端部の概略構成図である。
発明の開示
この発明は、レーザビームを被加工物まで導く光ファイバと、レーザ共振器と、このレーザ共振器より出射されたレーザビームの光路を形成する内部レーザ光路系と、前記レーザ共振器より出射され前記内部レーザ光路系を伝達されたレーザビームを前記光ファイバへ入射させるべく前記光ファイバのケーブル側ファイバ接続部を接続する固定側ファイバ接続部と、前記レーザ共振器と前記内部レーザ光路系と前記固定側ファイバ接続部とを収納する保護筺体と、前記固定側ファイバ接続部に設けられた第一の温度センサと、前記固定側ファイバ接続部とは別の部材に設けられた第二の温度センサと、前記第一の温度センサによる第一の検出温度と前記第二の温度センサによる第二の検出温度とを入力情報として演算処理を行う演算手段と、この演算手段からの出力に基きレーザ出力に関する制御またはアラーム出力を行う制御手段とを備えたレーザ装置を提供するものである。
したがって、温度検出に基く、ファイバ接続部若しくはその近傍の部材へのレーザビームの誤照射の検出において、第一の温度センサに検出された第一の検出温度の上昇が、ファイバ接続部若しくはその近傍の部材に対するレーザビームの誤照射によるものなのか否かを判断することが可能となり、誤照射の有無を正確に判断し、制御手段の誤動作の発生を低減することができるものである。
また、この発明は、第二の温度センサが設けられる部材は、保護筺体の内面部またはこの保護筺体の内部に収納された部材であるレーザ装置を提供するものである。
したがって、第一の温度センサに検出された第一の検出温度の上昇が、ファイバ接続部若しくはその近傍の部材に対するレーザビームの誤照射によるものなのか、保護筺体の内部の雰囲気温度の上昇によるものなのかを判断することが可能となり、誤照射の有無を正確に判断し、制御手段の誤動作の発生を低減することができるものである。
Claims (6)
- レーザビームを被加工物まで導く光ファイバと、レーザ共振器と、このレーザ共振器より出射されたレーザビームの光路を形成する内部レーザ光路系と、前記光ファイバを接続し前記レーザ共振器より出射され前記内部レーザ光路系を伝達されたレーザビームを前記光ファイバへ入射させるファイバ接続部と、前記レーザ共振器と前記内部レーザ光路系と前記ファイバ接続部とを収納する保護筺体と、前記ファイバ接続部に設けられた第一の温度センサと、前記ファイバ接続部とは別の部材に設けられた第二の温度センサと、前記第一の温度センサによる第一の検出温度と前記第二の温度センサによる第二の検出温度とを入力情報として演算処理を行う演算手段と、この演算手段からの出力に基きレーザ出力に関する制御またはアラーム出力を行う制御手段とを備えたことを特徴とするレーザ装置。
- 第二の温度センサが設けられる部材は、保護筺体の内面部またはこの保護筺体の内部に収納された部材であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。
- 演算手段は、第一の検出温度と第二の検出温度との検出温度差を算出するとともにこの検出温度差と予め設定された基準温度差との比較判断結果を出力することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のレーザ装置。
- 基準温度差を複数設定することを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置。
- レーザ共振器の内部に設けられレーザ共振を停止する内部シャッタと内部レーザ光路系に設けられレーザビームを遮断する外部シャッタとを有し、検出温度差と基準温度差との比較判断結果に基き、前記内部シャッタまたは前記外部シャッタを閉状態とすることを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載のレーザ装置。
- 内部レーザ光路系にアパーチャを設け、このアパーチャに第三の温度センサを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレーザ装置。
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