JPWO2002038398A1 - 車両用車輪 - Google Patents

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種村 浩
牧野 哲典
古田 慎治
上野 和義
村田 達
加藤 久樹
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愛知タイヤ工業株式会社
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Abstract

組付け不良や空転、リムズレ及びそれらに起因する損傷等の発生を防止するための車両用車輪である。車両用車輪において、トレッドゴム層(4)とビードコア(6)が配置されたベースゴム層(2)とを備えたタイヤ基体(1)を装着するリム(8)が一方の側面側にリムフランジ(10)を備え、他方の側面側に窪み(16)を備え、タイヤ基体(1)には窪み(16)に係合する突起部(20)を備えている。ベースゴム層(2)の高さDをタイヤ高さHに対して20〜70%に形成し、ベースゴム層(2)がJIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法のダンベル状1号形における10%伸張時の引張応力が1.5〜5MPaであり、また、JIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験で硬さをA70〜100度とした。

Description

技術分野
本発明は、フォークリフト等の産業車両や建設車両に用いられる左右非対称の車両用車輪に関する。
背景技術
従来より、ビードシートバンド、サイドフランジ、ロックリングを用いた4ピースの傾斜座リム(記号TB:JATMA−YEAR−BOOK−2000(日本自動車タイヤ協会))が知られている。この傾斜座リムは、4ピースからなるため、組付けに工数を要する。
そこで、組付け工数を削減するため、ビードシートバンド、サイドフランジ及びロックリングを用いないで、リムにタイヤ基体を組み立てた車輪として、特開昭54−131202号公報にあるものが知られている。
しかしながら、こうした従来のものは、リムとタイヤ基体との径方向の締め代や軸方向の締め代が不適当であると組付け不良や空転、リムズレ及びそれらに起因する突起部の損傷等が発生する。同様に、使用するビードコアの径や幅も不適当であるとやはり組付け不良や空転、リムズレ及びそれらに起因する突起部の損傷等が発生する。
更に、ベースゴムとしての必要な物性が確保されていないと、空転、リムズレ等の発生はもちろん組付時にリムの窪みにベースゴムの突起が一度で入らず、再度押し込まなければならず作業性がよくないという問題があった。また、リム組付時に突起部を傷つけることもあった。
発明の開示
本発明の目的は、組付け不良や空転、リムズレ及びそれらに起因する損傷等の発生を防止した車両用車輪を提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即ち、
トレッドゴム層とビードコアが配置されたベースゴム層とを備えた中実のタイヤ基体を装着するリムが一方の側面側にリムフランジを備え、他方の側面側に窪みを備え、前記タイヤ基体には前記窪みに係合する突起部を備えた車両用車輪において、
前記ベースゴム層の高さをタイヤ高さに対して20〜70%に形成し、
前記ベースゴム層のJIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法のダンベル状1号形における10%伸張時の引張応力が1.5〜5MPaであり、また、JIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験で硬さをA70〜100度としたことを特徴とする車両用車輪がそれである。
リム装着時の径方向の締め代が1〜4%であり、軸方向の締め代が−2〜5%であってもよい。前記ビードコアの内周長がリム外周長の1.01〜1.04倍であり、かつ前記ビードコアの合計幅がリム幅に対して15〜35%であり、更に、前記ビードコアはタイヤ幅の30〜90%の位置に装着してもよい。前記窪みの幅が、リム幅に対して5〜30%であり、窪み深さがリム径の2〜8%であり、前記窪みの角度が15〜90度であり、前記窪みの軸方向外側の端部の高さが前記窪みの底部の高さ以上であることが好ましい。前記ベースゴム層には、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムを20〜80PHR使用し、他にジエン系ゴムを用いて100PHRとしたゴム質分を使用してもよい。前記ベースゴム層はジエン系ゴムよりなり、ポリアミド系短繊維を1〜30PHR含有し、該ポリアミド系短繊維が該ジエン系ゴムと化学結合しているものでもよい。前記ベースゴム層には、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムを20〜60PHR使用し、他にジエン系ゴムを用いて100PHRとしたゴム質分を使用し、かつ該ゴム質分100PHRに対してポリアミド系短繊維を1〜20PHR使用し、該ポリアミド系短繊維がジエン系ゴムと化学結合しているものでもよい。前記ベースゴム層を形成するベースゴムの組成が、フェノール系の樹脂を含有する配合において、前記ベースゴムがジエン系ゴムよりなり、ジエン系ゴム中に、結合スチレン量が40〜50重量%でありかつ溶液重合により製造されるスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを25〜50PHR含みジエン系ゴム合計で100PHRとしたゴム質分を使用したものでもよい。
発明を実施するための最良の形態
図1に示すように、1はタイヤ基体で、タイヤ基体1は、リム側のベースゴム層2と、路面側のトレッドゴム層4とを備えている。ベースゴム層2にはビードコア6が配置されている。タイヤ基体1はリム8に装着され、リム8は一方の側面側にリムフランジ10を備えている。
リム8は、リムフランジ10に連接してテーパ部12を備え、テーパ部12に連接して平坦部13、及び平坦部13に連接してフラット部14が形成されている。更に、フラット部14に連接して、リム8の他方の側面側に窪み16が形成されている。窪み16は周方向に連続して形成されている。タイヤ基体1をリム8に組み付けた際には、ベースゴム層2は、テーパ部12、平坦部13、フラット部14に隙間なく密着するように形成されており、また、窪み16に係合する突起部20がベースゴム層2に形成されている。
ベースゴム層2は、タイヤ軸を含む子午断面におけるベースゴム層2の高さDはタイヤ高さHに対して20〜70%になるように形成されている。ベースゴム層2の高さDが20%を下回ると剛性が低下し、歪量が大きくなり過ぎ、横剛性も小さくなり過ぎ、同時にリムズレも発生しやすくなるので好ましくない。また、リムスリップを防止するベースゴム層2が少なくなり過ぎるので長期の使用でゴムが劣化した場合に空転を起こす可能性があり好ましくない。
更に、ベースゴム層2の高さDが小さすぎると横方向変位に対して突起部20側は耐横剛性がサイドフランジがない分、他方のリムフランジ10がある側に比べ相対的に小さくなる傾向があり、長期の使用でゴムが劣化したり、イレギュラーで過荷重(強い衝撃等)が作用した場合等に、突起部20の歪がより大きくなって、突起部20が損傷しそのままタイヤ基体1がリム8から外れたり、突起部20の損傷がベースゴム層2に広がりベース破壊等の可能性があるので、性能上好ましくない。少なくとも20%とすることでこのようなトラブルを避け突起部20を保護することができる。
また、ベースゴム層2の高さDが70%を超えると相対的に弾性の大きいトレッドゴム層4が薄くなり過ぎ、各種走行中の衝撃等を緩和吸収する性能が低下し、トレッドゴム層4の発熱も大きくなる傾向にあり、同時に乗心地も悪化し好ましくない。
ベースゴム層2の物性に関しては、JIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法のダンベル状1号形における10%伸張時の引張応力が1.5〜5MPaとなるように形成している。ベースゴム層2の突起部20が、ベースゴム層2の物性としての、10%伸張時の引張応力が1.5MPaを下回ると、組付け時にリム8の窪み16に、きれいにきちんと一度で入らず、ベースゴム層2の突起部20がリム8の先端部を乗り越した段階で径方向に開いて収っていないような状態となる。再度この部分だけ押し込む作業が必要となり余計な作業工数がかかり好ましくない。また、この場合圧縮永久歪としては50%以下が好ましい(JIS−K6262:70℃×24時間の試験条件)。50%を超えるとゴムのセット性が大きくなり過ぎ、やはりリム組み時にベースゴム層2の突起部20がリム8の先端部を乗り越した段階で径方向に開いて収っていない状態となり易い傾向にあり好ましくない。
10%伸張時の引張応力が1.5MPaを下回ると、負荷が大きい場合にタイヤ基体1とリム8との間に空転が発生し易くなり好ましくない。突起部20側のサイドフランジが無い為、幅方向の締め代が十分に得られないので、空転しやすいと考えられる。尚、ビードコア6下のゴム厚さをビードコア6の径を変えることにより径方向の位置を変えて揃えるようにしてもよい。少なくとも10%伸張時の引張応力を1.5MPaとすることでリム組み時の突起部20の窪み16への収まり性を格段に向上させる効果を持ち、かつこのような非対称ベース構造タイヤの空転を効果的に防止できる。
10%伸張時の引張応力が5MPaを越えると硬くなり過ぎてリム組み性が低下するので好ましくない。また、5MPaを越える物性になると、ゴムが伸び難くなり、突起部20が組付け時の変形に耐え切れずクラックが入ったりひいてはそのまま裂けてしまう可能性もある。10%伸張時の引張応力を5MPa以下とすることで突起部20の損傷を防ぐことができる。
ベースゴム層2はJIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験で硬さをA70〜100度とする。ベースゴム層2の硬度が70度を下回ると、タイヤ剛性が小さくなり、ベースゴム層2の上下の振動、軸方向、周方向の撓み・揺れが大きくリムズレ等が大きくなり、好ましくなく、更に空転もし易くなり好ましくない。
更に、硬度が低すぎると横方向変位に対しての突起部20の耐横剛性がサイドフランジが無い分他方側に比べ相対的に小さくなる傾向があり、長期の使用でゴムが劣化したり、イレギュラーで過荷重(強い衝撃等)が作用した場合等に、突起部20の歪がより大きくなって、突起部20が損傷しそのままタイヤ基体1がリム8から外れたり、突起部20の損傷がベースゴム層2に広がりベースゴム層2の破壊等の可能性があるので、タイヤ性能上好ましくない。少なくとも、70度とすることでこのようなトラブルをさけ突起部20を保護することができる。
また、100度を越えると硬すぎてリム組み時の組付け性が悪くなるので好ましくない。組付け難いので繰り返し無理に組付けを行なっていると突起部20を傷つける恐れもあり好ましくない。更に100度以上では、通常ベースゴム層2の硬度を上げるために配合する樹脂の使用量が増加し、ゴムの物性としての耐屈曲亀裂性等が低下し、プラスチックのように、各種衝撃等を受けた時や傷を受けた時に亀裂等のクラックが入り易くまた進行し易くなるので好ましくない。突起部20にはサイドフランジによる保護がないので、ゴムが亀裂等に弱いプラスチック性を帯びる高硬度にするのは好ましくない。硬度を100度以下とすることでこのようなトラブルを避け突起部20を保護することができる。
尚、トレッドゴム層4としては、タイヤ高さHに対して30〜80%、硬度としては50〜75度が好ましい。高さが30%を下回ると各種走行中の衝撃等を緩和吸収する性能が低下し、トレッドゴム層4の発熱も大きくなる傾向にあり、同時に乗り心地も悪化し好ましくなく、80%を越えるとタイヤとしての剛性が小さくなり、片側摩耗等も発生し易くなるので好ましくない。硬度に関しては50度を下回るとタイヤとしての剛性が小さくなる傾向にあり、摩耗も大きくなる傾向にあり、片側摩耗等も発生し易くなるので好ましくない。75度を越えると硬すぎて乗り心地が悪くなる傾向にあり好ましくない。
また、トレッドゴム層4とベースゴム層2の間に中間ゴム層を設けてもよい。中間ゴム層はタイヤ高さHに対して10〜45%、硬度としては45〜65度が好ましく、かつ、トレッドゴム層4よりもゴム硬度が小さいものが好ましい。高さが20%より小さいとクッション性、発熱性等の改良効果が小さくなる傾向にあり、45%を越えるとタイヤ剛性が低下する傾向があり好ましくない。硬度が45度を下回るとやはりタイヤ剛性が低下する傾向があり好ましくなく、65度を越えるとクッション性等の改良効果が小さくなる傾向にあり好ましくない。
タイヤ基体1において、リム8をリム組みした時の締め代が、径方向の締め代において1〜4%、軸方向の締め代において−2〜5%に形成する。通常の中実タイヤの場合は、ビード大径の締め代、及びビード小径の締め代により、組付け易さと空転性のバランスを取って設定するが、本発明品は左右非対称であり、タイヤ軸を通る径方向の子午断面上におけるタイヤ基体1とリム8の締め代は1〜4%の範囲内としており、好ましくは、どこにおいても一定の1〜4%の範囲内がよい。径方向締め代が1%より小さくなると空転し易くなる傾向があり好ましくなく、また、あまり締め代が小さいとベースゴム層2の突起部20側で軸方向へイレギュラー等で大きな荷重が掛かった場合に突起部20が外れ易くなることがあり好ましくない。4%を越えると特に突起部20が有る方のベースゴム層2が組付け難い傾向にあり好ましくない。その場合、繰り返し無理に組付けを続けているとベースゴム層2の突起部20を傷つけることもあり好ましくない。径方向においての締め代を1〜4%とすることでこのようなトラブルを避け突起部20を保護しながら組み付けられる。
軸方向の締め代は−2〜5%としている。軸方向締め代が−2%より小さくなると窪み16内において突起部20の軸方向外側の隙間が大きくなり過ぎ、走行中に擦れて摩耗する傾向もあるので好ましくない。逆に5%を越えると突起部20が窪み16に収まりにくくなり、組付け難い傾向となり好ましくない。その場合、繰り返し無理に組付けを続けていると突起部20を傷つけることもあり好ましくない。また、走行中には、締め代が大きい分、窪み16から軸方向外側へはみ出している突起部20の側面部分が窪み16の縁と擦れ合い、クラックが発生する心配もあり好ましくない。軸方向においての締め代を−2〜5%とすることでこのようなトラブルを避け突起部20を保護しながら組み付けられ、走行もできる。
ベースゴム層2内に配置されるビードコア6の内周長は、リム8の外周長(リム径RD×π)の1.01〜1.04倍であり、かつビードコア6のタイヤ軸方向の合計幅が、リム8の幅RWに対して15〜35%である。ビードコア6の作用はいわゆるタガ効果であり、タイヤ基体1をリム8に組み止める機能を有している。ビードコア6の内周長がリム外周長の1.01倍以下になるとビードコア6の内周長が小さ過ぎてリム組みし難くなりかつ、ビードコア6下のゴムが薄くなり過ぎて組み立て時にも走行中にも破損し易く(耐久性低下)好ましくない。少なくとも1.01倍とすることで,順調な作業で組み付けられる。1.04倍を上回ると組付け性は向上するがタガ効果が小さくなり空転し易くなる傾向があり好ましくない。
ビードコア6のタイヤ軸方向の合計幅(ビードコア6の本数×1本の幅A)が、リム幅RWに対して15〜35%としている。ビードコア6の作用はいわゆるタガ効果であり、タイヤ基体1をリム8に組み止める機能を有している。突起部20側にサイドフランジが無い為、幅方向の締め代が十分に得られないので、通常より大きな15〜35%とする必要がある。尚、特開平10−193913号に示されるように適常は10〜21%程度である。ビードコア6のタイヤ軸方向の合計幅がリム幅RWに対して15%を下回ると、タイヤの空転が発生し易くなり好ましくない。35%を越えるとリム組みし難くなり好ましくない。
ビードコア6の軸方向位置(B/RW×100)として、外側のビードコア6の位置Bがタイヤビード幅RWに対して30〜90%である。外側のビードコア6がタイヤ軸方向にタイヤビード幅RWに対して30%を下回るとタイヤ外側のタガ効果による締め圧が低下し空転し易くなり好ましくなく、90%を越えるとリム組み時にビードコア6が外側にありすぎてリム8が挿入される時のタイヤ開口部周辺のゴムの特に径方向への変形の余裕が小さくなりリム組み性が悪化する傾向があると共に、特に突起部20においては、リム8の窪み16の軸方向の最も外側の端部(ガーター部)を乗り越える時に同様にゴムの変形の余裕が小さすぎて過剰な負担、変形が掛かり損傷し易くなるので好ましくない。また、更に外側にありすぎるとリムズレが生じた時にビードコア6が露出し易く好ましくない。
このように、90%までとすることで、突起部20の上のゴムの変形に余俗を与え、突起部20を損傷し難くする。また、内側のビードコア6に関しては50%を越えるとタイヤ中央部のタガ効果による締め圧が低下し、空転しやすくなり好ましくない。尚、ビードコア6はできるだけ軸方向均等間隔に配置することが好ましい。
窪み16の幅Waは、リム幅RWに対して5〜30%が好ましい。特に好ましくは7〜20%である。5%を下回ると窪み16の幅Waが小さくなり過ぎてタイヤ横方向の荷重に対しての、突起部20で受ける横方向の荷重に対する抵抗力も小さくなり、長期の使用でゴムが劣化したり、イレギュラーで過荷重(強い衝撃等)が作用した場合等に、突起部20が損傷したりあるいは窪み16から外れたりする可能性があるので、タイヤ性能上好ましくない。また、30%を越えると、組付け時に、突起部20が窪み16の軸方向外側の端部(ガーター部)を乗り越える際の抵抗が大きくなる等で組付低抗が大きくなる傾向があり、組付け難くなるので好ましくない。
窪み深さDaはリム径RDの2〜8%である。特に好ましくは3〜5%である。2%を下回ると窪み16の深さが浅くなり過ぎてタイヤ横方向の荷重に対しての、突起部20で受ける横方向の荷重に対する抵抗力も小さくなり、長期の使用でゴムが劣化したり、イレギュラーで過荷重(強い衝撃等)が作用した場合等に、突起部20が損傷したりあるいは窪み16から外れたりする可能性があるので好ましくない。また、8%を越えると、組付け時に、突起部20が窪み16の軸方向外側の端部(ガーター部)を乗り越える際の抵抗が大きくなる等で組付け抵抗が大きくなる傾向があり、組付け難くなるので好ましくない。
窪み16の角度θは15〜90度である。特に好ましくは22〜60度である。15度〜90度とすることで、組付け性、耐久性等に好ましい突起部20の角度θとすることができる。90度を越えると、組付け時に、突起部20が窪み16の軸方向の端部(ガーター部)と当った時の抵抗が大きくなり過ぎ、組付け難くなるので好ましくなく、また突起部20自体も組付け時の変形に耐え切れずクラックが入ったりひいてはそのまま裂けてしまう可能性もあり好ましくない。更に、90度以上では長期の使用でゴムが劣化したり、イレギュラーで過荷重(強い衝撃等)が作用した場合等に、やはり突起部20が損傷し易くなる可能性があるので、タイヤ性能上好ましくない。窪み16の軸方向外側の端部(ガーター部)の高さHaは窪み16の底部の高さ以上であり、これより突起部20のタイヤ横方向の荷重に対する脱落を防止できる。
尚、端部高さHaについては、好ましくは窪み16の深さ(フラット面14または平坦面13から窪み16の底部までの深さ)の50%から200%の高さが好ましい。より好ましくは70〜150%であり、特に好ましくは80〜120%である。50%を下回ると端部高さHaが小さくなり過ぎてタイヤ横方向の荷重に対しての、突起部20で受ける横方向の荷重に対する抵抗力も小さくなり、長期の使用でゴムが劣化したり、イレギュラーで過荷重(強い衝撃等)が作用した場合等に、突起部20が損傷したりあるいは窪み16から外れたりし易くなるので好ましくない。また、200%を越えると、端部高さHaが大き過ぎて組付け時に、突起部20が端部(ガーター部)を乗り越える際の抵抗が大きくなる等で組付抵抗が大きくなる傾向があり、組付け難くなるので好ましくない。更に200%以上では突起部20が端部に当った時の変形に耐え切れずクラックが入ったりひいてはそのまま裂けてしまう可能性もあり好ましくない。以上のように設定することで上記のようなトラブルを避け突起部20の保護、脱落防止等を図ることができる。
ベースゴム層2を形成するベースゴムの組成が、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムを20〜80PHR使用し、他に天然ゴム、SBR、BR等のジエン系ゴムを用いて合計100PHRとしたゴム質分を使用し、他にカーボンブラック等の充填剤、加硫剤等一般ゴム薬品を添加しゴム組成物とした。
ベースゴムは物性として、JIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法のダンベル状1号形における10%伸張時の引張応力が1.5〜5MPaと、JIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験で硬さをA70〜100度が必要である。シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムが20〜80PHRを占めるジエン系ゴムを配合の主体として組立てることにより下記物性を得ることができる。
Figure 2002038398
実施例1〜4は、高結晶性で高融点であるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムが20〜80PHRを占め、それに他のジエン系ゴムを加え100PHRとしたものに、カーボンブラック、カシュー変性フェノールレジンのような硬度を上げる目的の樹脂類、及び亜鉛華3号、ステアリン酸、ワックス、老化防止剤、アロマチックオイル、硫黄、加硫促進剤(BBS)等の一般に用いられるゴム薬剤とカシュー変性フェノールレジンの硬化剤であるヘキサメチレンテトラミンを組合せゴム組成物としたものである。尚カシュー変性フェノールレジンのような硬度を上げる目的の樹脂類は使用しない場合もある。
ここでシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンは5重量%以上含有されるが、好ましくは7%以上である。5%を下回ると10%伸張時の引張応力と硬度が低下する傾向があり好ましくない。この様なものとしては宇部興産株式会社のVCR303、VCR412、VCR617等がある。上記の表1ではシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンが12%含まれるVCR412を使用した。
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含有するブタジエンゴム量は20〜80PHRであり、より好ましくは30〜60PHRである。20PHRを下回るとやはり10%伸張時の引張応力と硬度が低下する傾向があり好ましくない。80PHR以上になると混練し難くなったり、あるいはロール作業でのバギングが大きくなる等でコンパウンドとしての全般的な作業性が低下する傾向があり好ましくない。更に過剰品質でもあり好ましくない。
表1に示されるように、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムを20〜80PHR配合したもの主体として使用することにより、ベースゴムとして必要な10%伸張時の引張応力と硬度を効率的に得ることができ、また圧縮永久歪にも優れている。
各種組み付け作業時等では突起部20に過剰な負担が掛かりやすいが(組み付け時リム8の窪み16の端部(ガーター部)を突起部20が乗り越える時に、突起部20に傷・亀裂等が入り易い)、ゴム組成をこのような高結晶で高融点であるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンで補強することにより、耐摩耗性、耐亀裂抵抗性等が向上するので、突起部20に傷・亀裂等が入り難くなる。また、当然走行中においても前述のような突起部20の損傷に対する耐久性が向上する。
尚、硬度はJIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験により、10%伸張時の引張応力はJIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法により(但し、低伸張の引張応力を測定する為引張速度を100mm/分とした)、圧縮永久歪はJIS−K6262:加硫ゴムの永久ひずみ試験方法の圧縮永久ひずみ試験方法で70℃×24時間の試験条件で行なった。
尚、充填剤としてはカーボンブラックはHAF級以上が好ましく使用量としては50〜100PHRが好ましい。硬度を上げる為のフェノールレジンとしてはカシュー変性フェノールレジンの他に、その他のオイル変性品、変性無しのもの等でもよく、適宜配合バランスを取って使用すればよい(使用しない場合もある)。
フェノールレジンは通常、3〜15PHRの範囲で用いている。3PHR以下では硬度アップの効果が小さく、15PHR以上ではゴムの耐屈曲亀裂特性が低下するので好ましくない。ワックス類も適宜マイクロクリスタリンワックス等使用すればよい。老化防止剤も6C、IPPD、ADPAL、TMDQ、PAN、DPPD、MBI等使用すればよい。加硫促進剤もBBS、CBS等のスルフェンアミド系等を適宜使用すればよい。尚、ヘキサメチレンテトラミンはフェノールレジンの硬化剤として用いた。
ベースゴム層2を形成するベースゴムの組成は、ジエン系ゴムよりなり、ポリアミド系短繊維を1〜30PHR含有し、ポリアミド系短繊維がジエン系ゴムと化学結合してなり、その他として、カーボンブラック等の充填剤、加硫剤等一般ゴム薬品を添加しゴム組成物としてもよい。
ベースゴムは物性として、JIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法のダンベル状1号形における10%伸張時の引張応力が1.5〜5MPaと、JIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験で硬さをA70〜100度が必要である。ポリアミド系短繊維を1〜30PHR含有し、ポリアミド系短繊維がジエン系ゴムと化学結合してなるものを配合の主体として組み立てることにより下記物性を得ることができる。
Figure 2002038398
実施例5〜9はジエン系ゴムを用い、ポリアミド系短繊維を1〜30PHR含有させ、ポリアミド系短繊維がジエン系ゴムと化学結合しており、その他として、前述と同様にカーボンブラック等の充填剤、加硫剤等一般ゴム薬品を添加しゴム組成物としたものである(上記表2のBR(ブタジエンゴム)はSBR等でもよい)。ここで用いたポリアミド系短繊維としては、宇部興産株式会社商品名のFRR−NRのUBEPOL−HE0100である。配合は天然ゴム100PHRに対して6−ナイロン50PHR(6−ナイロン融点221℃)のマスターバッチである。
FRR−NRとして混合済みのマスターバッチとなっているため、計量時は常に、1/3が6−ナイロン量となる(50PHR/150PHR)。これより、上記の配合では6−ナイロンの使用量を変量すると同時に天然ゴムも上乗せされるため、その分を調節して上記の配合となる様、天然ゴムを調節して加えた。例えば、実施例6では、6−ナイロンを5PHRにすると自動的に天然ゴムが10PHR入る為、調節して天然ゴムを50PHR加え、合計して天然ゴム量が60PHRとなるようにした。
尚、ゴム混練り時には、更にマスターバッチであるFRR−NR(UBEPOL−HE0100等)と一部のポリマーと一部のカーボンブラックとの2回目のマスターバッチを作製してから、残りの材料を加えて練り上げるのがよい。こうすることにより、短繊維の分散性を向上させることができる。
ポリアミド系短繊維使用量が1PHR以下になると低伸張即ち10%伸張時の引張応力及び硬度が低下し、特に10%伸張時の引張応力が低下する傾向にあり好ましくなく、30PHR以上になるとロール作業でのバギングが大きくなる等コンパウンドとしての全般的な作業性が低下する傾向があり好ましくなく、また、ゴム混練り性が悪くなり、ナイロンの分散性も低下する傾向があり好ましくなく、更に過剰品質でもあり好ましくない。尚、特に好ましくは2〜20PHRの範囲である。
ポリアミド系短繊維としては、例えば融点が190〜235℃程度の、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン611、ナイロン612等を上げることができ、これらを分散性等を考慮して天然ゴム等と任意の割合のマスターバッチとすればよい。また、分散性、作業性等を考慮して、天然ゴムと高密度あるいは低密度ポリエチレンとポリアミド系短繊維の3者のマスターバッチとしてもよい。尚、本発明では、ナイロン表面がゴム成分と化学結合をしているので、ゴムを効率的に補強する事ができる。本発明のポリアミド繊維は、ゴム分子と何等かの結合状態であればよいが、例えば、カップリング剤による一次結合やグラフト結合等の化学的結合が好ましい。
ポリアミド短繊維は平均径としては0.05〜1.0μmであり、より好ましくは0.1〜0.6μmであり、特に好ましくは0.2〜0.4μmであり、9割以上(重量比)が1μm以下であるのが好ましい。平均径が0.05μm以下では混練り中に切断が起き易く、1μmを越えると一種の異物となりゴムの耐久性が低下する傾向があり好ましくない。平均繊維長としては100〜2000μmが好ましく、より好ましくは200〜1000μmであり、更に好ましくは200〜500μmである。
100μm以下では配向性に乏しく補強効果が小さくなる傾向にあり、2000μm以上では混練り中に切断が起き易い傾向があり好ましくない。短繊維の「平均繊維長/平均径」は100〜2000程度が好ましく、より好ましくは100〜1000程度である。100以下では補強性が小さくなる傾向があり、2000以上では分散性が低下する傾向があり好ましくない。
表2に示されるように、ポリアミド系短繊維を1〜30PHR含有させ、ポリアミド系短繊維がジエン系ゴムと化学結合しているものを主体として使用することにより、ベースゴムとして必要な10%伸張時の引張応力と硬度を効率的に得ることができ、また圧縮永久歪にも優れている。更にゴム組成をこのような条件の短繊維で補強することにより、耐摩耗性、耐亀裂抵抗性等が向上するので、組み付け作業時等では突起部20に過剰な負担が掛かりやすいが、そのような場合でも突起部20に傷・亀裂等が入り難くなる。また、当然走行中においても、前述のような突起部20の損傷に対する耐久性が向上する。
尚、硬度はJIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験により、10%伸張時の引張応力はJIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法により(但し、低伸張の引張応力を測定する為引張速度を100mm/分とした)、圧縮永久歪はJIS−K6262:加硫ゴムの永久歪試験方法の圧縮永久歪試験方法で70℃×24時間の試験条件で行なった(表1に同じ条件)。
尚、充填剤としてはカーボンブラックはHAF級以上が好ましく使用量としては50〜100PHRが好ましい。硬度を上げる為のフェノールレジンとしてはカシュー変性フエノールレジンの他に、その他のオイル変性品、変性無しのもの等でもよく、適宜配合バランスを取って使用すればよい(使用しないケースもある)。ワックス類も適宜マイクロクリスタリンワックス等使用すればよい。老化防止剤も6C、IPPD、ADPAL、TMDQ、PAN、DPPD、MBI等使用すればよい。加硫促進剤もBBS、CBS等のスルフェンアミド系等を適宜使用すればよい。尚、ヘキサメチレンテトラミンはフェノールレジンの硬化剤として用いた(表1に同じ)。
Figure 2002038398
実施例10〜13は、ベースゴム層2を形成するベースゴムの組成が、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムを20〜60PHR使用し、他に天然ゴム、SBR、BR等のジエン系ゴムを用いて合計100PHRとしたゴム質分を使用し、かつ該ゴム質分100PHRに対してポリアミド系短繊維を1〜20PHR使用し、他にカーボンブラック等の充填剤、加硫剤等一般ゴム薬品を添加しゴム組成物としたものである。
ベースゴムは物性として、JIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法のダンベル状1号形における10%伸張時の引張応力が1.5〜5MPaと、JIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験で硬さをA70〜100度が必要である。
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムが20〜60PHRを占めるジエン系ゴムを使用し(他に天然ゴム、SBR、BR等のジエン系ゴムを用いて合計100PHRとなる)、かつポリアミド系短繊維をゴム質分100PHRに対し1〜20PHR使用し、ポリアミド系短繊維がジエン系ゴムと化学結合してなるもの、を配合の主体として組み立てることにより上記物性を得ることができる。
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含有するブタジエンゴムの使用量は20〜60PHRである。ポリアミド系短繊維の使用量は1〜20PHR使用し、ポリアミド系短繊維がジエン系ゴムと化学結合してなっている。両者を使用することで10%伸張時の引張応力が向上する。
また、ゴム組成をこのような高結晶性で高融点であるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンと更に短繊維で補強することにより、耐摩耗性、耐亀裂抵抗性等がより向上するので、組み付け作業時等では突起部20に過剰な負担が掛かりやすいが、そのような場合でも突起部20に傷・亀裂等がより入り難くなる。また、当然走行中においても、前述のような突起部20の損傷に対する耐久性が向上する。
本願発明のベースゴムは物性として、JIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法のダンベル状1号形における10%伸張時の引張応力が1.5〜5MPaと、JIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験で硬さをA70〜100度が必要である。フェノール系の樹脂を含有する配合において、ジエン系ゴム中に、結合スチレン量が40〜50重量%でありかつ溶液重合により製造されるスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを25〜50PHRの範囲で使用し、配合の主体として組み立てることにより下記物性を得ることができる。
Figure 2002038398
本願発明は、表4のように、フェノール系の樹脂を含有する配合において、結合スチレン量を40〜50重量%と通常品SBR(20〜25重量%程度)より増やしかつ溶液重合で製造したスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を25〜50PHR含み、それに他のジエン系ゴムを加え100PHRとしたゴム質分に、カシュー変性のようなフェノールレジン類、カーボンブラック、及び亜鉛華3号、ステアリン酸、ワックス、老化防止剤6C、アロマチックオイル、硫黄、加硫促進剤(BBS)等の一般に用いられるゴム薬剤とカシュー変性フェノールレジンの硬化剤であるヘキサメチレンテトラミンを組合せゴム組成物としたものである。
結合スチレン量は40〜50重量%が好ましく、40%以下になると10%伸張時の引張応力及び硬度が低下する傾向があり好ましくなく、50重量%以上になるとゴムの耐久性の指標である耐屈曲亀裂抵抗性が低下する傾向があり好ましくない。また、更にロール作業中にバギング等を起こし易く、コンパウンドとしての作業性全般が低下し好ましくない。
また、溶液重合により製造されることが好ましく、乳化重合にて製造するとやはりゴムの耐久性の指標である耐屈曲亀裂抵抗性が低下する傾向があり好ましくない。更に、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)の使用量は25〜50PHRである。25PHR以下になると10%伸張時の引張応力及び硬度が低下する傾向があり好ましくなく、50PHR以上になるとやはりゴムの耐久性の指標である耐屈曲亀裂抵抗性が低下する傾向があり好ましくない。また、更にロール作業中にバギング等を起こし易く、コンパウンドとしての作業性全般が低下し好ましくない。
尚、充填材としてはカーボンブラックはHAF級以上が好ましく使用量としては50〜100PHRが好ましい。また、更にカーボンブラックはHAF級以上でかつストラクチャーの異なる2種以上を混合するとよい。例えば吸油量として100ml/100g程度のもの(東海カーボン:シーストN)と75ml/100g程度のもの(東海カーボン:シースト300)である。このようにすることにより十分な硬度等を保ったまま、ゴムの耐久性の指標である耐屈曲亀裂性をより向上させることができる。
フェノールレジン(フェノール系レジン)としてはカシュー変性フェノールレジンの他に、その他のオイル変性品、変性無しのもの等でもよく、適宜配合バランスを取って使用すれば良い。フェノールレジンは通常、5〜15PHRの範囲で用いている。5PHR以下では硬度アップの効果が小さく、15PHR以上ではゴムの耐屈曲亀裂性の低下が大きくなるので好ましくない。以上のような配合とすることにより、耐屈曲亀裂性に優れたゴム配合とすることができるので、前述のような組付け時、走行時における突起部20の損傷を効果的に防止することができる。
タイヤ性能を確認した実車試験は下記の条件で行った。
使用したフォークリフトはFG15で積載物量は約500kg、走行面はコンクリートで稼動時間は約5時間/日で約30日間走行した。コースは8の字で1周約50mで、平均時速10km/h。タイヤサイズは後輪:5.00−8/3.00D、前輪:6.50−10/5.00F。それぞれ、TBリムのサイドフランジ、ロックリング、ビードシートバンドを用いずにそのまま組付けた。
ベースゴムの配合は実施例11の配合を使用。トレッド配合は天然ゴム系、ベース高さ40%、径方向締め代は2%、幅方向締め代は0%、ビードコア6の内周長とリム内周長の比(ビードコア内周長/リム内周長)は1.03倍、ビードコア6の総幅は後輪が27%、前輪が23%である。
試験の結果、組付け作業性良好、組付け時の突起部20の損傷等なく問題無し。走行後もリムズレ、突起部20の損傷等はなく問題はなかった。
以上本発明はこの様な実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
産業上の利用可能性
以上詳述したように本発明の車両用車輪は、ビードシートバンド、サイドフランジ及びロックリングを用いないで、リムにタイヤ基体を組み立てても、組付け不良や空転、リムズレ及びそれらに起因する突起部やその他の損傷等の発生を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての車両用車輪の断面図である。
図2は、本実施形態のリムの拡大断面図である。

Claims (8)

  1. トレッドゴム層とビードコアが配置されたベースゴム層とを備えた中実のタイヤ基体を装着するリムが一方の側面側にリムフランジを備え、他方の側面側に窪みを備え、前記タイヤ基体には前記窪みに係合する突起部を備えた車両用車輪において、
    前記ベースゴム層の高さをタイヤ高さに対して20〜70%に形成し、
    前記ベースゴム層のJIS−K6251:加硫ゴムの引張試験方法のダンベル状1号形における10%伸張時の引張応力が1.5〜5MPaであり、また、JIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試験で硬さをA70〜100度としたことを特徴とする車両用車輪。
  2. リム装着時の径方向の締め代が1〜4%であり、軸方向の締め代が−2〜5%であることを特徴とする請求項1記載の車両用車輪。
  3. 前記ビードコアの内周長がリム外周長の1.01〜1.04倍であり、かつ前記ビードコアの合計幅がリム幅に対して15〜35%であり、更に、前記ビードコアはタイヤ幅の30〜90%の位置に装着されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用車輪。
  4. 前記窪みの幅が、リム幅に対して5〜30%であり、窪み深さがリム径の2〜8%であり、前記窪みの角度が15〜90度であり、前記窪みの軸方向外側の端部の高さが前記窪みの底部の高さ以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の車両用車輪。
  5. 前記ベースゴム層には、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムを20〜80PHR使用し、他にジエン系ゴムを用いて100PHRとしたゴム質分を使用したことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の車両用車輪。
  6. 前記ベースゴム層はジエン系ゴムよりなり、ポリアミド系短繊維を1〜30PHR含有し、該ポリアミド系短繊維が該ジエン系ゴムと化学結合していることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の車両用車輪。
  7. 前記ベースゴム層には、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを少なくとも5重量%含有するブタジエンゴムを20〜60PHR使用し、他にジエン系ゴムを用いて100PHRとしたゴム質分を使用し、かつ該ゴム質分100PHRに対してポリアミド系短繊維を1〜20PHR使用し、該ポリアミド系短繊維がジエン系ゴムと化学結合していることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の車両用車輪。
  8. 前記ベースゴム層を形成するベースゴムの組成が、フェノール系の樹脂を含有する配合において、前記ベースゴムがジエン系ゴムよりなり、ジエン系ゴム中に、結合スチレン量が40〜50重量%でありかつ溶液重合により製造されるスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを25〜50PHR含み、ジエン系ゴム合計で100PHRとしたゴム質分を使用したことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の車両用車輪。
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