JPS64698Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はソケツトコンタクトの構造に係り、特
に接続対象物のピンをそのピン軸とは直角な方向
に移動させることで接続或は離脱を行う軸直角移
動型のソケツトコンタクトに関する。

此の種のソケツトコンタクトとしては、例えば
第１図に示したものがある。ソケツトコンタクト
１とピンコンタクト２との接触はソケツトコンタ
クト１のばね性を有した対の接触部３，３間にピ
ンコンタクト２が矢印４で示すように側方から挿
入され、その際ピンコンタクト２が対の接触部
３，３を外側へ押し開きつつそこに摺動すること
で得られる。

ソケツトコンタクト１のガイド部５は側方から
挿入される雄コネクタ又はLSIのピンを案内する
部分であり、ばね部６，６はソケツトコンタクト
のばねとして作用する。支持部７は断面がコの字
状で平行な２枚のばね片６，６を支持しおり、首
部８はｙ方向に弾性変位が可能なので雄コネクタ
又はLSIのピンがｙ方向い多少ずれて挿入されて
も弾性変位してピンを受容し接触部３，３と電気
接触させる。さらに圧入部９はインシユレータの
溝（図示せず）に挿入する部分で挿入に際しダボ
９ａが縮みその弾性力でインシユレータに固着さ
れる。

ソケツトコンタクト１の上記のような構成では
接触部３及びばね部６の他に支持部７、首部８及
び圧入部９があるためコンタクト全体の高さが高
くコネクタが大型となつて高密度実装が難しくま
た第２図に示すような展開形状になるので製品の
ピツチでコンタクトの製作が困難で倍ピツチから
３倍ピツチになつてしまい組立が複雑で工数を要
する。

そこで本考案の目的は、コンタクトの高さが低
くコネクタを小型とすることができ高密度実装が
可能な軸直角移動型ソケツトコンタクトの提供に
ある。

本考案の他の目的は製品ピツチと同一ピツチで
加工でき従つて組立が簡単で工数を要しない軸直
角移動型ソケツトコンタクトの提供にある。

以下図面を参照しながら本考案を実施例につい
て説明する。

第３図は本考案の一実施例を示している。ソケ
ツトコンタクト１０は弾性金属板から打抜き成形
されたもので断面がほぼ横Ｓ字型をなしていて、
接触部１１に続く断面が半楕円状のばね部１２と
屈曲部１３を経て180゜折曲げらればね部に平行し
て延びる支持部１４、さらにこれに続く圧入部１
５及び垂直に延びる脚部１６を有している。

接触部１１は長方形の板状で一端はやや外方に
開いてガイド部１７となりこれに対向して屈曲部
１３の下端から突出するガイド部１７′を設ける。
ガイド部１７′に続く屈曲部の下端は接触部１１
に対向する接触部１１′となりガイド部に案内さ
れて側方（矢印18）から挿入されるピン（図示せ
ず）と電気接触する。接触効果を高めるため接触
部１１，１１′には挿入されるピンに向つて突出
するダボ１９を設ける。ソケツトコンタクト１０
は接触部１１に続いて180゜折返して曲げられ断面
がほぼ半楕円状のばね部１２を形成する。ばね部
１２は接触部に対しばねとして作用し折返されて
接触部１１に対向する部分は前述のように接触部
１１′となる。接触部１１′に続いて円弧状の屈曲
部１３となり180゜折曲げられて帯状の支持部１４
を設ける。支持部１４は雄コネクタ又はLSIのピ
ンがｙ方向に多少ずれて挿入されてもｙ方向に弾
性変位してガイツ部１７を介して接触部１１，１
１′と電気接触させる作用をする。支持部１４に
続く圧入部１５は両側に長方形の舌片２０，２０
を有し舌片の中央に楕円形に膨出したダボ２１，
２１を設ける。ソケツトコンタクト１０は第５図
に示すようにインシユレータ２２のコンタクト収
容孔２３の壁に設けた細溝（図示せず）に舌片２
０を挿入することによりコンタクト収容孔内に固
着される。脚部１６は圧入部から垂直に延伸しプ
リント基板２４のスルーホール２５に半田付等の
方法により固着される。

本考案のソケツトコンタクト１０は第４図の展
開形状からも明らかなように製品のピツチと同一
ピツチで加工できるため、組立の際ブラケツト
（図示せず）で連結した複数のコンタクトをイン
シユレータの収容孔に挿入する回数が１回で済
む。

また本考案のソケツトコンタクト１０は前述の
ように支持部１４及び圧入部１５が接触部１１及
びばね部１２と並列に位置しているので高さが低
くなると共にコンタクトの高さの殆どの部分をば
ねとして利用できる。

第５図にソケツトコンタクト１０をインシユレ
ータ２２のコンタクト収容孔２３内に固着しこれ
にカバー２６及び雄コネクタ又はLSI２７を装着
した状態を示す。ソケツトコンタクト１０は前述
のように圧入部１５の舌片２０，２０によりイン
シユレータ２２に固着され、インシユレータには
ピン挿通孔２８を有するカバー２６を載置する。
ピン挿通孔２８は扇形の開口部を有しこれに雄コ
ネクタ又はLSI２７のピン３０を受容する。第５
図ａはソケツトコンタクト１０とピン３０の離脱
時の状態でありカバー２６を矢印方向２９に移動
させるとピン３０はソケツトコンタクト１０に嵌
合し第５図ｂの状態に移行する。第５図ｃは両者
の嵌合時の側面図である。

以上述べたように本考案のソケツトコンタクト
は支持部及び圧入部を縦方向に配列せず接触部及
びばね部と並んで位置させたのでコンタクトの高
さが低く従つてインシユレータのコンタクト収容
孔のスペースが小となり高密度実装の可能な無挿
抜力コネクタとすることができると共に製品ピツ
チと同一ピツチで加工できるため組立が容易で要
する工数が少い利点がある。

なお上述では特定の実施例について説明したが
本考案はこれに限定されるものではなく本考案の
技術的思想を逸脱しない範囲で各種の設計上の変
更が可能であり本考案はこの種の変形をも含むこ
とは当然である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の軸直角移動型ソケツトコンタク
トを示す斜視図、第２図は同じく従来のソケツト
コンタクトの展開図、第３図は本考案による軸直
角移動型ソケツトコンタクトの一実施例を示す斜
視図、第４図は同じく本考案ソケツトコンタクト
の展開図、第５図は本考案によるソケツトコンタ
クトをインシユレータに固着し、これにカバー及
び雄コネクタ又はLSIのピンを装着した状態を示
しａは離脱時、ｂは嵌合時の断面図、ｃは嵌合時
の側面図である。 １０……ソケツトコンタクト、１１，１１′…
…接触部、１２……ばね部、１３……屈曲部、１
４……支持部、１５……圧入部、１６……脚部、
２０……舌片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相手側ピンコンタクトをその軸方向とは直角方
   向に移動させて接触、離脱を行なう軸直角移動型
   のソケツトコンタクトにおいて、半楕円状の湾曲
   部を有するばね部１２の一方の先端側に第１の接
   触部１１を設け、他方の先端側の該第１の接触部
   １１と対向した部分を第２の接触部１１′とし、
   第２の接触部１１′に連続し該半楕円状の湾曲部
   の湾曲方向とは逆方向に湾曲する屈曲部１３を設
   け、屈曲部１３に連続して延伸する帯状の支持部
   １４を形成し、支持部１４の延長上にインシユレ
   ータに圧入される圧入部１５を該ばね部１２の板
   面と対向させて形成し、圧入部１５から延伸する
   脚部１６を具備したことを特徴とするソケツトコ
   ンタクト。