JPS645938B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、籾から籾殻を取り除いて玄米にす
ると同時に青米や粃及び砕米等の屑米を除去する
ようにした籾摺装置に関し、小型で能率の良い構
成にしたものである。

従来の籾摺装置は、籾をロールで摺つて脱す
る籾摺部の下部に、摺出米中の籾殻を風選して取
り除く唐箕部を設けると共に、摺出米から籾と玄
米を選別する玄米選別部を籾摺部の側部に設け、
唐箕部と玄米選別部とを昇降機によつて連絡した
構成で、籾を籾摺部に供給して脱し、唐箕と昇
降機を通して玄米選別部で玄米と籾を選別し、玄
米は機外へ取り出し、籾は再び籾摺部へ戻すよう
にしている。

玄米選別部としては万石通しや揺動選別板及び
回転選別筒等がある。

そして、玄米中に混入する青米や粃及び砕米等
の屑米は、玄米選別部から出る玄米を籾摺装置に
一体的に組み込んだ屑米選別部、あるいは、籾摺
装置とは別装置の屑米選別機で選別して取り除い
ていた。

このため、籾から屑米を除いた玄米とするため
には、籾摺部、唐箕部、昇降機、玄米選別部、屑
米選別部あるいは屑米選別機を必要としていたの
である。

この発明は、前記従来の構成を簡略化して小型
化するもので、次の如く構成した。すなわち、籾
を脱する籾摺部１の下方に籾摺部１から落下す
る摺出米中の籾殻を風選する唐箕部２を設け、こ
の唐箕部２の摺出米を玄米と籾とに分離選別する
玄米選別部３へ送り揚げる上昇搬送経路４に、揚
穀用スパイラル軸６を内装した選別筒５を立設
し、摺出米から屑粒を抜き出して玄米選別部３へ
供給するよう籾摺装置を構成した。

この発明は、前記の構成によつて、次の技術的
作用効果を奏する。すなわち、従来では単に籾と
玄米の混合された摺出米を上昇搬送させていただ
けの上昇搬送経路４に、スパイラル軸６で穀粒を
上昇搬送しながら選別筒５で青米や粃及び砕米等
の屑粒を選別するようにしたので、従来では玄米
選別部３の後に設けていた屑米選別部が不要とな
り、籾摺装置全体の構成が簡略化でき小型とな
る。また、万石通し方式、揺動選別方式あるい
は、回転選別筒方式等で構成される玄米選別部３
は、他の籾摺部１や唐箕部２等と比較して処理速
度が遅く籾摺装置全体の性能向上に対するネツク
となつていたのであるが、この発明では、上昇搬
送経路の選別筒５で屑米を取り除いた状態で玄米
選別部３に穀粒を供給するので、玄米選別部３に
目詰り等の能率低下を起こさせることなく、少な
くなつた屑米の分まで処理量を増やすことができ
ることになり、従来の装置よりも性能向上が計れ
ることになる。

次に、この発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。

この実施例は、玄米選別部３として揺動選別板
方式を採用したものである。

籾摺部１は、一対のゴムロール７，７からな
り、上部の供給ホツパー８から供給される籾を、
このゴムロール７，７で摺つて籾殻を取り除く作
用をする。

この籾摺部１の下方には唐箕部２を設け、籾摺
部１から落下する籾殻、玄米及び籾の混合した摺
出米に唐箕フアン９の吸引風を作用させて、籾殻
を籾殻排出口１０から機外へ排出し、玄米と籾を
下方へ落下させる。

この唐箕部２の底部には、横送りラセン１１を
設け、玄米を上昇搬送経路４側へ移送している。

上昇搬送経路４は、固定した下部の受粒筒１２
と上部で回転自在にした選別筒５とを設け、これ
らを貫通してスパイラル翼１３を固着した揚穀用
スパイラル軸６を立設する。受粒筒１２は、横送
りラセン１１に移送終端と連絡樋１４で連通して
いる。選別筒５は上下の中間部に多数の選別孔を
穿設した選別網部１５を形成し、この選別網部１
５の側と下側にそれぞれ掻羽根１６，１７を設
け、上側掻羽根１６の上部周壁には放出窓１８を
穿設している。選別筒５を囲う機枠内は、上下の
仕切板１９，２０で仕切つている。２１はモータ
ー、２２は選別筒５とスパイラル軸６とを互いに
逆回転駆動するギヤボツクスである。

横送りラセン１１の終端から連絡樋１４を通つ
て受粒筒１２へ供給された玄米と籾は、スパイラ
ル軸６の回転によつてスパイラル翼１３で上昇搬
送されるのであるが、上昇中に、選別筒５の選別
網部１５で青米や粃及び砕米等の屑米が選別筒５
外へ漏れ出して下部仕切板２０上へ落下し、この
屑米が下側掻羽根１７によつて屑米取外口２３に
掻き送られ機外へ排出される。

スパイラル翼１３で選別筒５の上方へ送り揚げ
られた玄米と籾は放出窓１８から上部仕切板１９
上へ放出され、上部掻羽根１６で玄米選別部３の
上部に設けたタンク２４内へ掻き送られる。

玄米選別部３は、多段に積み重ねた選別板２
５，２５，２５を傾斜揺動させるものであつて、
タンク２４から分配樋２６を通つて各選別板２
５，２５，２５に供給された玄米は、玄米のみ、
玄米と籾の混合、籾のみに分けられ、籾のみは籾
樋２７を通つて供給ホツパー８へ直接還元され、
玄米と籾の混合物は、混合樋２８から唐箕戻し筒
２９を通つて唐箕部２へ戻され、玄米のみが玄米
取出樋３０から機外へ取り出される。

３１は、籾摺部１と唐箕部２及び玄米選別部３
の駆動源となるモーターである。

【図面の簡単な説明】

図は、この発明の一実施例を示すもので、第１
図は一部を断面にした正面図、第２図は一部を断
面にした背面図である。 １……籾摺部、２……唐箕部、３……玄米選別
部、４……上昇搬送経路、５……選別筒、６……
スパイラル軸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 籾を脱する籾摺部１の下方に籾摺部１から
   落下する摺出米中の籾殻を風選する唐箕部２を設
   け、この唐箕部２の摺出米を玄米と籾とに分離選
   別する玄米選別部３へ送り揚げる上昇搬送経路４
   に、揚穀用スパイラル軸６を内装した選別筒５を
   立設し、摺出米から屑粒を抜き出して玄米選別部
   ３へ供給するよう構成してなる籾摺装置。