JPS645828Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は直管型蛍光ランプ用ソケツトに関する
ものである。

〔背景技術〕

従来のこの種の蛍光ランプ用ソケツトではラン
プのランプピンをソケツトに挿入すると同時に通
電されるため、蛍光ランプの一端側のランプピン
をソケツトに挿入した後に、他端のランプピンを
もう一方のソケツトに挿入しようとした際、人体
の一部がランプピンに接触して感電したりまたソ
ケツトを備えた照明器具本体の一部にランプピン
が接触することによる地絡、ランプ切れといつた
危険性があつた。

〔考案の目的〕

本考案は上述の問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは両端のランプピンを
対応するソケツトに夫々完全に挿入して感電、地
絡、ランプ切れといつた恐れがなくなつた後にラ
ンプを回転させることにより、各ランプに安全に
通電させることができる蛍光ランプ用ソケツトを
提供するにある。

〔考案の開示〕

以下本考案を実施例図によつて説明する。第１
図は一実施例の分解斜視図を示しており、図中１
は合成樹脂成形品からなるソケツト本体で、この
ソケツト本体１は前面が開口した凹所２が設けら
れ、図においてその凹所２の下部は円弧状の内壁
面を為し、円弧状の内壁面の両端に当る凹所２の
両側内壁には凹所２の前端から奥端に亘るガイド
用突起３を夫々一体に設けてある。４は略逆く字
状に折曲して形成せる電極、５は該電極４の背面
より前方へ向けて電極４の自由端を付勢する電極
押えばねであり、電極４と同様に略逆く字状に折
曲して形成してある。これら電極４及び電極押え
ばね５は図において夫々の上端より後方へ水平延
設した水平片４ａ，５ａを重ねてソケツト本体１
の凹所２の上部奥壁に設けてある嵌合溝６に圧入
して固定するのである。７は凹所２の上部中央に
設けられた隔壁で、この隔壁７によつて両側に配
設される一対の電極４及び電極押えばね５の上部
分間の距離を保持するためのものである。この隔
壁７の上部両側及びこの上部両側に対応する凹所
２の内壁面には凹所２の前端から奥端に亘る下向
きの段平面８が形成され、この段平面８によつて
前記電極４の水平片の図において上面両側を当接
支持するようになつている。９は隔壁７の両側に
おいて開口した開口部で、この開口部９にて外部
に露呈する電極４の上面に点灯回路からのリード
線の口出し部を接続する。１０は合成樹脂成形品
からなるプランジヤで、このプランジヤ１０は浅
皿円形状にて形成され、後方側に凹平面部を、外
底面部を前方側に位置させるように配設されるよ
うになつており、底面中央部には上、下位置に
夫々ランプＬのランプピン１１，１１を挿入する
ための一対のピン挿入孔１２，１２を穿孔してあ
り、また周縁鍔部１０ａの左右両端には前記ソケ
ツト本体１のガイド用突起３を摺動自在に挿通さ
せるためのガイド溝１３を夫々設けてある。図中
１４はソケツト本体１の前面部に被着するカバー
であつて、このカバー１４のは後面側が凹平面１
４ａとなつており、また下部にはプランジヤ１０
の外底面部を後方側から嵌合する円形状の窓孔１
５を穿設してある。１６はカバー１４を本体１の
取付孔１７に螺合する取付ねじ（図示せず）によ
り固定する取付ねじ挿通孔である。しかして本考
案の蛍光ランプ用ソケツトの組立に際してはソケ
ツト本体１側に上述のように電極押えばね５と、
電極４とを取付けた後にプランジヤ１０の外底面
部をカバー１４の円形状の窓孔１５に嵌込むよう
にしてカバー１４をソケツト本体１の前面部に被
着する。この際カバー１４は取付ねじ挿通孔１６
に挿通した取付ねじ（図示せず）をソケツト本体
１側に設けた取付孔１７に螺入締付させることに
よつてソケツト本体１に固定される。そしてプラ
ンジヤ１０は後面側が電極４の自由端に設けた接
触部４ａを介して電極押えばね５の付勢力にて前
方へ押圧されるため、周縁鍔部１０ａがカバー１
４の窓孔１５の開口周縁に押接された状態となつ
てカバー１４の凹平面１４ａ内で保存される。従
つてプランジヤ１０のガイド溝１３はソケツト本
体１のガイド用突起３からは離脱した状態となつ
ている。この状態を示すのが第２図ａである。

さて上述のように組立られ照明器具本体（図示
せず）に取付けられた一対のソケツト間にランプ
Ｌを装着する場合には、まずランプＬの片側のラ
ンプピン１１，１１を第２図ａに示すように上、
下に位置させてこの状態でプランジヤ１０のピン
挿入孔１２，１２に挿入し、ランプＬの管端をプ
ランジヤ１０の外底面部に押当てた状態でランプ
Ｌの端部を窓孔１５内に押込むと、プランジヤ１
０は電極４と電極押えばね５とをばね付勢力に抗
して押圧しながら後方のソケツト本体１の凹所２
内へ移動し、左右両側のガイド溝１３にソケツト
本体１のガイド用突起３を挿通係合させた状態と
なる。第２図ｂはこの押込み状態を示す。さてこ
の押し込んだ状態では反対側に設けた同様なソケ
ツトのプランジヤ１０のピン挿入孔１２に対して
反対側のランプピン１１が挿入可能状態となるよ
うにソケツト間の距離を設定しておくと、第２図
ｂの状態でランプＬの反対側のランプピン１１を
反対側のソケツトのプランジヤ１０のピン挿入孔
１２に挿入できることとなり、両側のランプピン
１１の挿入が終了してランプＬに加えていた押込
み力を解除すると、ランプＬは両側からの電極押
えばね５の付勢力によつてソケツト間で保持され
ることになる。第２図ｃはこの状態を示してお
り、この場合プランジヤ１０は当該ソケツトの電
極押えばね５の押圧力と反対側からの押圧力との
バランスがとれた位置で保持されるが、この際プ
ランジヤ１０はカバー１４の凹平面１４ａ内に位
置してガイド溝１３からガイド用突起３が離脱し
た状態となつている。しかしてこの状態ではプラ
ンジヤ１０を回転させることが可能となり、ラン
プＬを約90゜回転させると、各ランプピン１１の
先端は両側の電極４の接触部４ｂの半球面に前方
に曲成させた前面に周縁のテーパ面で案内されな
がら乗り上げて接触部４ｂの中央部に対して弾接
することになる。従つてこの状態になつて初めて
電極４を介してランプピン１１に通電されること
になる。第２図ｄはこの時の状態を示す。この状
態では一対のピン挿入孔１２が水平状態となると
ともに、一対のガイド溝１３が上、下方向に配置
されることとなり、ランプＬをソケツト方向に押
込もうとしてもプランジヤ１０の周縁鍔部１０ａ
がガイド用突起３の前端に衝合してプランジヤ１
０の凹所２への押込みが阻止され、従つてこの通
電状態ではランプＬをソケツトより外すことがで
きないのである。つまりランプＬをソケツトより
外す場合には一旦ランプＬを90゜回転させて第２
図ｃの状態に戻して通電状態を解除しなければな
らず、ランプＬの装着時と同様にランプピン１１
は非通電状態であるため、他方側のランプピン１
１に人体が接触しても感電せず、また照明器具本
体に接触しても地絡やランプ切れが生じないので
ある。

尚上述の電極４の接触部４ｂを半球面状に曲げ
て形成してあるが、第３図のように電極４の先部
の両側に後方へ傾いた傾斜片４ｃを一体延設して
この傾斜片４ｃのテーパ面でランプピン１１が乗
り上げ易いようにして接触部４ｂを形成してもよ
い。

〔考案の効果〕

本考案は上述のように構成したソケツト本体
と、プランジヤと、電極とカバーとを備えてある
ので、プランジヤの中央の上、下の位置にあるピ
ン挿入孔にランプの片側のランプピンを挿入して
もソケツト本体の凹所内の両側の電極に対してラ
ンプピンが接触せず、従つて通電されないため反
対側のランプピンを他方に設けてあるソケツトに
挿着する場合にランプピンに人体が触れても感電
することがなく安全であり、またソケツトを装着
する照明器具本体にランプピンが触れても地絡
や、ランプ切れ等が発生しないものであり、しか
も両側のソケツトにランプピンを挿入した状態で
ランプを約90゜回転させるとランプピンを電極の
接触部に接触させることができるから、通電状態
にする場合、全く感電等が起きる心配がなく安全
であり、またこの通電状態でプランジヤを押し込
もうとしてもガイド用突起がプランジヤのガイド
溝に対して位置が約90゜ずれるためプランジヤの
押し込みができず通電状態でのランプの取外しも
できない為装着時と同様に安全であるという利点
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の分解斜視図、第２
図ａ〜ｄは同上の使用説明図、第３図は同上に使
用する電極の前例を示す斜視図であり、１はソケ
ツト本体、２は凹所、３はガイド用突起、４は電
極、４ｂは接触部、５は電極押えばね、１０はプ
ランジヤ、１０ａは周縁鍔部、１１はランプピ
ン、１２はピン挿入孔、１３はガイド溝、１４は
カバー、１４ａは凹平面、１５は窓孔、Ｌはラン
プである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 前面開口の凹所を有しこの凹所の両側内壁に
   凹所の前端から奥端に亘つて突設したガイド用
   突起を備えたソケツト本体と、該ソケツト本体
   の凹所内の両側に夫々配設されて一端が凹所内
   に固定され自由端が凹所の前面開口より前方へ
   弾発付勢された一対の電極と、前記ソケツト本
   体の前面部に被着されるカバーと、円形浅皿状
   で外底面部をカバーに穿孔した円形状の窓孔に
   後方から嵌込んで前記電極の自由端の弾発力で
   カバーの後部に設けた凹平面内に周方向に回転
   可能なように保持されるプランジヤとを備える
   と共に、前記窓孔の後部開口縁に当接するプラ
   ンジヤの周縁鍔部の左右の両側端には前記ガイ
   ド用突起に対して前後方向に移動自在で且つ挿
   通離脱自在なガイド溝を設け、前記両電極間の
   位置に対応するプランジヤの中央部の上、下位
   置に夫々蛍光ランプのようなランプピンを挿入
   させるための一対のピン挿入孔を穿設し、各電
   極の自由端には前記ピン挿入孔が水平位置とな
   るようにプランジヤを約90゜回転させた際にピ
   ン挿入孔に挿入されたランプピンの先端が乗り
   上げ可能な接触部を設けて成る蛍光ランプ用ソ
   ケツト。 (2) 上記電極は、ソケツト本体の凹所の底面と電
   極との間に配設された電極押さえばねにより、
   自由端が前方へ付勢されて成る実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の蛍光ランプ用ソケツト。