JPS645573Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

従来の技術 従来、電気掃除機の吸込口体は、絨毯の掃除を
良好に行なうために絨毯をたたく回転ブラシを収
納している。そして、この回転ブラシが臨む吸込
口は、掃除機本体との接続及び操作性から鑑み、
本体ケースの前部中央に形成されている。しか
し、このようなものは本体ケースの両側と吸込口
とは離間することとなるため、本体ケースの両側
付近の掃除ができないものである。そこで、この
ような欠点をなくすため、本体ケースの下面両側
に一端が吸込口に連通して他端に本体ケースの側
面に開口する開口を形成した凹部を設けている。
しかし、このようなものは吸込口の中央付近に対
して凹部の吸込力は弱いため、壁際等の部屋の隅
の掃除は十分できない。そこで、最近の電気掃除
機の吸込口体においては、壁際等の部屋の隅の掃
除を良好に行なうため、本体ケースのエツジ風路
と切換装置とを設けている。すなわち、このエツ
ジ風路は、電気掃除機の集塵部に連通されるとと
もに通気口を介してブラシ室に連通する連通室に
一端が連通し、かつ、本体ケースの下面一側に形
成されたエツジ吸込口に他端を連通させて形成さ
れているものである。そして、前記切換装置は、
通気口を開閉する切換板と、この切換板を操作す
る切換レバーとよりなるもので、切換レバーを操
作して切換板で通気口を閉塞し、これにより、エ
ツジ吸込口から集中的に吸込風を吸い込んで部屋
の隅を掃除できるようにしているものである。

考案が解決しようとする問題点 このような形式のものは上述のように、エツジ
吸込口が本体ケースの下面一側で前後方向には本
体ケースの略中央部に形成されているため、本体
ケースの前面とエツジ吸込口との間は離間してい
ることから部屋の隅々までは掃除できないもので
ある。

そこで、エツジ吸込口を本体ケースの前部に形
成して部屋の隅々まで掃除しようとするものが考
えられるが、この本体ケースの前部には車輪が取
付けられているため、その位置にはエツジ吸込口
を形成することができない。そのため、この車輪
の真後ろにエツジ吸込口が形成されることとなる
が、この位置は前述のように凹部を形成すべき位
置である。

そして、凹部形成部にエツジ吸込口を重ねて形
成することになるが、このようなものは略部屋の
隅々まで掃除することができと云う利点を有する
反面、本体ケースの側方の外気は被掃除面を経る
ことなく凹部の開口を経てエツジ吸込口に吸い込
まれることになる。そのため、エツジ風路の吸塵
作用は低いものである。特に、このような現象
は、部屋の隅に溝があると、凹部を通る空気流が
多く、一層助長されるものである。

本発明は、吸込口に連通した凹部を連通室に連
通したエツジ吸込口とを本体ケースの前部に互い
に連通させて形成しても、エツジ吸込口からの吸
塵作用を十分なものとして部屋の隅々まで清掃す
ることができる電気掃除機を得ることを目的とす
る。

問題点を解決するための手段 回転ブラシが収納されるブラシ室と電気掃除機
の集塵部に連通する連通室とを通気口により連通
させて形成した本体ケースを設け、この本体ケー
スに前記通気口を開閉する切換板と切換レバーと
を備えた切換装置を設け、前記本体ケースの下面
板の前部中央に前記回転ブラシが臨む吸込口を形
成するとともに前記本体ケースの下面板の両側に
前記本体ケースの側面に開口する開口を有して前
記吸込口に連通した凹部を設け、前記本体ケース
に一端が前記連通室に連通し他端が前記凹部の一
方に位置して形成されたエツジ吸込口に連通する
エツジ風路を設け、前記本体ケースに前記切換装
置の前記切換レバーによる前記通気口の開放時に
前記凹部の開口を開放し前記通気口の閉塞により
前記凹部の開口を閉塞する前記切換レバーに連動
して上下方向に移動する開閉板を備えた開閉装置
を設けた。

作 用 凹部とエツジ吸込口とが重なつて形成された吸
込口体においても、切換装置の切換レバーに連動
する開閉装置の開閉板が通気口が閉塞された状態
において凹部の開口を閉塞するため、エツジ吸込
口からの吸塵作用を向上させることができ、これ
により、エツジ吸込口が本体ケースの前方隅部に
形成されていなくても部屋の隅々まで清掃するこ
とができ、また、通気口を開放したときには、開
閉装置の開閉板が凹部の開口を開放するため、凹
部からの集塵も有効に行なわれるように構成した
ものである。

実施例 この考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。上ケース１と下ケース２とを組み立ててなる
本体ケース３が設けられている。この本体ケース
３にはブラシ室４と連通室５と軸受室６とが形成
されている。ブラシ室４と連通室５とは連通させ
て形成されている。また、前記本体ケース３には
回転ブラシ７が収納されている。すなわち、この
回転ブラシ７のブラシ毛８を有するブラシ毛部９
は前記ブラシ室４に収納され、回転ブラシ７の両
端の軸受１０は前記軸受室６に形成した支持リブ
１１に保持されている。そして、前記連通室５に
はタービン１２が収納されている。このタービン
１２と前記回転ブラシ７とにはベルト１３が懸架
されている。また、前記本体ケース３には前記ブ
ラシ室４と前記連通室５とを仕切る仕切板１４が
取付けられている。この仕切板１４には通気口１
５が形成され、この通気口１５には前記タービン
１２の前方に位置するノズル１６が形成されてい
る。そして、前記下ケース２の下面の前部中央に
は吸込口１７が形成され、下ケース２の下面両側
には一端が吸込口１７に連通し他端に下ケース２
の側面に開口する開口１８を有する凹部１９が形
成されている。また、前記本体ケース３にはエツ
ジ風路２０が形成されている。このエツジ風路２
０は一端に前記凹部１９の一方を重なつた位置に
エツジ吸込口２１が形成され他端に前記連通室５
とを連通する連通孔２１ａが形成され、これらの
エツジ吸込口２１と連通孔２１ａとをＬ字状で相
対向する仕切壁２２により連通し、これらの仕切
壁２２にＬ字状のカバー２３を載置して形成した
ものである。ついで、前記本体ケース３には前記
通気口１５を開閉する切換装置２４が取付けられ
ている。この切換装置２４は切換レバー２５と切
換板２６とよりなるもので、この切換レバー２５
は前記カバー２３に左右方向にスライド自在に載
置され、切換板２６は前記仕切板１４の前面にス
ライド自在に設けられている。この切換板２６に
は通孔２７が形成されている。この通孔２７は、
前記切換レバー２５を畳・床の位置にセツトした
とき前記通気口１５とラツプするように形成さ
れ、切換レバー２５を畳・床の位置より右側に位
置する絨毯の位置にセツトしたとき前記ノズル１
６のみとラツプするように形成され、切換レバー
２５を絨毯より右側に位置するエツジの位置にセ
ツトしたとき通気口１５とラツプしないように形
成されている。また、前記本体ケース３には前記
連通室５に位置させて回転管２８が上下回動自在
に取付けられている。この回転管２８の一端は電
気掃除機の集塵部（図示せず）に接続されてい
る。

しかして、前記本体ケース３には前記開口１８
を開閉する開閉装置２９が取付けられている。こ
の開閉装置２９は開閉板３０とスプリング３１と
よりなるもので、この開閉板３０は前記下ケース
２の側面と前記エツジ風路２０との間に設けられ
ている。この開閉板３０には前記エツジ風路２０
に沿つてＬ字状に折曲する連結杆３２が一体形成
されている。この連結杆３２は前記下ケース２に
形成された保持リブ３３に揺動自在に保持されて
いる。この連結杆３２には前記切換レバー２５に
形成されたガイド部３４が接触し、これにより、
前記開閉板３０は水平状態に保持されている。前
記連結杆３２は前記切換レバー２５をエツジの位
置にセツトする直前まで前記ガイド部３４に接触
する長さに形成され、このガイド部３４の左端部
には左上りに傾斜する傾斜面３５が形成されてい
る。また、前記開閉板３０には前記スプリング３
１がこの開閉板３０を下方へ付勢するように取付
けられている。そして、前記下ケース２の後部と
前部の隅とには車輪３６が取付けられ、前記凹部
１９に位置して前記開閉板３０が出没する出没孔
３７が形成されている。

このような構成において、電気掃除機の電動送
風機（図示せず）を駆動し、切換レバー２５を
畳・床、絨毯の位置にセツトした状態では第６図
ａに示すように、切換レバー２５のガイド部３４
が開閉板３０の連結杆３２に接触しているため、
開閉板３０は水平状態を維持し、出没孔３７から
突出することがない。したがつて、凹部１９の開
口１８は開放されるため、本体ケース３の両側付
近の掃除も行なえる。

ついで、切換レバー２５をエツジの位置にセツ
トすると、切換板２６が移動して通気口１５を閉
塞し、吸込風は吸込口１７から吸い込まれること
なくエツジ吸込口２１のみから吸い込まれるよう
になるとともに、切換レバー２５のガイド部３４
が連結杆３２から離れる。これにより、第６図ｂ
に示す如く、開閉板３０はスプリング３１の押圧
により出没孔３７から突出して開口１８を閉塞す
る。これにより、本体ケース３の側方の外気は被
掃除面を経て塵埃を含みエツジ吸込口２１に吸い
込まれるため、エツジ風路２０の吸塵作用が向上
する。

そして、エツジの位置にセツトされた切換レバ
ー２５を右側に移動して絨毯等の位置に切り換え
る場合、連結杆３２の後部は開閉板３０が水平状
態のときよりも上位に位置するが、切換レバー２
５には左上りに傾斜された傾斜面３５が形成され
ているため、連結杆３２とガイド部３４とはスム
ーズに接触し、開閉板３０はスムーズに水平状態
に復帰する。

また、開閉装置２９は上述のように切換装置２
４と連動するため、いちいち操作しなくてもよく
取扱いが容易である。

考案の効果 この考案は上述のように、回転ブラシが収納さ
れるブラシ室と電気掃除機の集塵部に連通する連
通室とを通気口により連通させて形成した本体ケ
ースを設け、この本体ケースに前記通気口を開閉
する切換板と切換レバーとを備えた切換装置を設
け、前記本体ケースの下面板の前部中央に前記回
転ブラシが臨む吸込口を形成するとともに前記本
体ケースの下面板の両側に前記本体ケースの側面
に開口する開口を有して前記吸込口に連通した凹
部を設け、前記本体ケースに一端が前記連通室に
連通し他端が前記凹部の一方に位置して形成され
たエツジ吸込口に連通するエツジ風路を設け、前
記本体ケースに前記切換装置の前記切換レバーに
よる前記通気口の開放時に前記凹部の開口を開放
し前記通気口の閉塞により前記凹部の開口を閉塞
する前記切換レバーに連動して上下方向に移動す
る開閉板を備えた開閉装置を設けたので、凹部と
エツジ吸込口とが重なつて形成された吸込口体に
おいても、切換装置の切換レバーに連動する開閉
装置の開閉板が通気口が閉塞された状態において
凹部の開口を閉塞するため、エツジ吸込口からの
吸塵作用を向上させることができ、これにより、
エツジ吸込口が本体ケースの前方隅部に形成され
ていなくても部屋の隅々まで清掃することがで
き、また、通気口を開放したときには、開閉装置
の開閉板が凹部の開口を開放するため、凹部から
の集塵も有効に行なうことができる等の効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は斜視図、第２図は底面図、第３図は上ケース
とエツジ風路のカバーとを外した状態を示す水平
断面図、第４図は上ケースを外した状態を示す水
平断面図、第５図は要部の分解斜視図、第６図
ａ，ｂは動作状態を示す縦断側面図である。 ３……本体ケース、４……ブラシ室、５……連
通室、７……回転ブラシ、９……ブラシ毛、１５
……通気口、１７……吸込口、１８……開口、１
９……凹部、２０……エツジ風路、２１……エツ
ジ吸込口、２１ａ……連通孔、２４……切換装
置、２９……開閉装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転ブラシが収納されるブラシ室と電気掃除機
   の集塵部に連通する連通室とを通気口により連通
   させて形成した本体ケースを設け、この本体ケー
   スに前記通気口を開閉する切換板と切換レバーと
   を備えた切換装置を設け、前記本体ケースの下面
   板の前部中央に前記回転ブラシが臨む吸込口を形
   成するとともに前記本体ケースの下面板の両側に
   前記本体ケースの側面に開口する開口を有して前
   記吸込口に連通した凹部を設け、前記本体ケース
   に一端が前記連通室に連通し他端が前記凹部の一
   方に位置して形成されたエツジ吸込口に連通する
   エツジ風路を設け、前記本体ケースに前記切換装
   置の前記切換レバーによる前記通気口の開放時に
   前記凹部の開口を開放し前記通気口の閉塞により
   前記凹部の開口を閉塞する前記切換レバーに連動
   して上下方向に移動する開閉板を備えた開閉装置
   を設けたことを特徴とする電気掃除機の吸込口
   体。