JPH0517008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は小型電動掃除機に係り、殊に挟小な場
所での取り扱いの便のために、塵埃吸入口や集塵
室等をコンパクトに構成した小型電動掃除機の構
造に関する。

（考案の背景） テーブルや机の上面などを清掃する小型電動掃
除機は、一般に本体ケースの内部に吸引フアンを
配設して構成されており、塵埃吸入口から塵埃を
吸引室へ吸引し、更に本体ケースの一隅に形成さ
れた集塵室に集塵するようになつていた。しかし
ながらこの種従来のものは、上記塵埃吸入口は一
般に本体ケースの底面に開設されていたため、テ
ーブル上面の隅部や引き出し内部などの狭小な場
所の清掃をやりにくい問題点があつた。

（考案の目的） 本考案はテーブル上面や引き出し内部などの狭
小な場所の清掃に適した小型電動掃除機を提供す
ることを目的とする。

（考案の概要） 本考案は、本体ケースの内部に、モータにより
駆動される吸入フアンを配設した吸引室を設け、
該吸引室と上記本体ケースの壁面の間に集塵室を
形成するとともに、塵埃吸入口を備えたノズル部
を該集塵室の内部に進退自在に収納し、かつ該塵
埃吸入口を上記吸引室を介して上記集塵室に連通
せしめ、ノズル部により集塵室を分割したもので
ある。このように構成することにより、ノズル部
を適宜進退させて、その塵埃吸入口により引き出
し内部などの狭小な場所も手軽に清掃できるよう
にするとともに、集塵室を該ノズル部の収納部と
して兼務せしめることによりコンパクトな構造と
なし、殊に狭小な場所での取り扱い性を向上せし
めたものである。

（実施例） 以下、図面を参照しながら本考案の実施例の説
明を行う。

第１図〜第３図は本考案に係る小型電動掃除機
の斜視図、分解図および断面図であつて、１は上
ケース１ａと下ケース１ｂから成る本体ケース、
３は該ケース１の上部に装着された蓋部であり、
該蓋部３に握り部２が着脱自在に装着されてい
る。４は着脱操作ボタン、４ａはその係着爪であ
る。この握り部２は略棒状体であつて、本体ケー
ス１の後方へまつすぐに延出しており、その内部
には充電池５、トランス６、充電用プラグ７等が
収納されている。８はキヤツプ、９はコネクタ
ー、１０ａはスライド式スイツチ部、１０ｂはス
イツチ体である。なお充電池５にかえて、乾電池
を使用してもよい。

１２は本体ケース１の上部に収納されたモー
タ、１３は該モータ１２により駆動される塵埃の
吸入フアンであり、該フアン１３はケース１の前
方へやや偏心して配設されている。１７はモータ
１２の保持板である。１８は略々椀状の仕切り部
材であつて、柔らかい合成樹脂などの軟質材から
成るものであり、この仕切り部材１８の内方に吸
入フアン１３が配設される吸引室１９が形成され
る。１８ａはこの仕切り部材１８の周囲につば状
に延出するバンパーであつて、上記上ケース１ａ
と下ケース１ｂは該バンパー１８ａを挟んで係着
される。３１は係着用爪部、３２は上ケース１ａ
の後面に形成された空気吹出し孔、１８ｃは仕切
り部材１８に開設された空気吹出し孔３２へ通じ
る開口部である。１４はケース１の底面中央に開
設された円形の第１の塵埃吸入口、１５，１５は
上記吸引室１９と本体ケース１の壁面の間に形成
された集塵室であつて、該吸入口１４は該集塵室
１５，１５に連通しており、フアン１３が回転す
ると塵埃は該吸収口１４から矢印イにて示すよう
に吸引室１９に吸入され、フアン１３の周囲を旋
回した後、仕切り部材１８に形成された開口部１
８ｂ，１８ｂから集塵室１５，１５に落入する。
なお本実施例では開口部１８ｂ，１８ｂを、ケー
ス１の後方側、すなわちフアン１３が偏心して配
設されたことにより確保される空間Ｓ側に開設し
ている。１６はケース１の底面の上記吸入口１４
の周囲に放射状に植設されたブラシ毛である（第
４図参照）。

２０は上記集塵室１５，１５の内部に前後方向
に進退自在に配設されたノズル部であつて、その
先端部には本体ケース１の側壁面に露呈する横長
矩形の第２の塵埃吸入口２３が形成されており、
その周囲にはブラシ毛２４が植設されている。２
５，２５は本体ケース１の下部に形成されたガイ
ド部であつて、ノズル部２０の中央部に形成され
た膨大部２１ａ，２１ａは該ガイド部２５，２５
に摺接し、ノズル部２０は該ガイド部２５，２５
に沿つて前後方向に摺動する。上記集塵室１５，
１５は、ノズル部２０に分割されてその両側方に
形成されており、このように集塵室１５，１５を
ノズル部２０により分割することにより、集塵室
１５，１５内において空気流のために塵埃が不要
に乱れるのを防止している。また集塵室１５，１
５はノズル部２０の収納部を兼務しており、かく
することにより本体ケース１の高さを減じてコン
パクトな構造をなし、挟小な場所での取り扱いの
便を図つている。３３はノズル部２０の上部に配
設される仕切り板である。

２６はノズル部２０を上下方向に貫通する貫通
孔であつて、ノズル部２０を本体ケース１に完全
に収納した状態で、ノズル部２０の先端部は本体
ケース１の側壁面に一致し、また該貫通孔２６は
上記第１の吸入口１４に合致し（以上第３図実線
参照）、該吸入口１４から吸入された塵埃は貫通
孔２６を通つて集塵室１５，１５へ吸入される。
２７はノズル部２０の後部に形成された開放部で
あつて、ノズル部２０の吸入口２３を本体ケース
１側壁面の前方へ引き出した状態（第３図鎖線参
照）で、この開放部２７は上記吸入フアン１３の
軸心の直下に位置し、上記吸入口２３は該開放部
２７や上記吸引室１９を介して上記集塵室１５，
１５に連通する。この状態で第１の吸入口１４は
ノズル部２０の底板２１ｂに閉鎖され、第２の吸
入口２３から吸入された塵埃は矢印ロにて示すよ
うに貫通孔２６の両側部を迂回し、開放部２７か
ら吸引室１９へ吸引され、集塵室１５，１５に集
塵される。またノズル部２０を本体ケース１に収
納した状態で、該開放部２７は仕切り板３３によ
り閉塞される。２８はノズル部２０の後部に突設
された操作片であつて、その後端下部には係止部
２９が突設されており、該操作片２８を指先にて
操作することにより、ノズル部２０は本体ケース
１に対して出し入れされる。第４図において、３
０は突部２９の係止用孔部である。

この小型電動掃除機は上記のような構成より成
り、テーブルや机の上面などの平たんな部分を清
掃するときは、ノズル部２０を本体ケース１内に
収納したうえでスイツチ部１０ａを投入し、握り
部２を保持してブラシ毛１６をテーブル上面など
に沿つて摺動させれば、テーブル上の塵埃は第１
の吸入口１４から吸引されて集塵室１５，１５に
集塵される。また引き出し内部の隅部などを清掃
するときは、ノズル部２０を引き出して第２の吸
入口２３を本体ケース１の側壁面から突出させ、
該吸入口２３を上記隅部に沿つて移動させれば、
塵埃はここから吸引されて集塵室１５，１５に集
塵される。

（考案の効果） 以上説明したように本考案に係る小型電動掃除
機は、吸引室１９と本体ケース１の壁面の間に集
塵室１５を形成するとともに、塵埃吸入口２３を
備えたノズル部２０を該集塵室１５の内部に進退
自在に収納しているので、ノズル部２０を適宜進
退させることにより、その塵埃吸入口２３により
引き出し内部などの挟小な場所も良好に清掃でき
る。また集塵室１５をノズル部２０の収納部とし
て兼務せしめているので、本体ケース１の高さを
減じて全体をコンパクトな構造となし、特に挟小
な場所での取り扱い性を向上させることができ
る。更には、ノズル部２０により集塵室１５を分
割したことにより、空気流による塵埃の流れを防
止し、塵埃をスムーズに吸入できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであつて、第１
図は小型電動掃除機の斜視図、第２図は分解斜視
図、第３図は断面図、第４図は底面図である。 １……本体ケース、１２……モータ、１３……
吸入フアン、１５……集塵室、１９……吸引室、
２０……ノズル部、２３……塵埃吸入口、２５…
…ガイド部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケース１の内部に、モータ１２により駆動
   される吸入フアン１３を配設した吸引室１９を設
   けて成り、該吸引室１９と上記本体ケース１の壁
   面の間に集塵室１５を形成し、該集塵室１５に塵
   埃吸入口２３を備えたノズル部２０を進退自在に
   収納するとともに、該塵埃吸入口２３を上記吸引
   室１９を介して上記集塵室１５に連通せしめ、上
   記ノズル部２０により上記集塵室１５を分割した
   ことを特徴とする小型電動掃除機。