JPS642672Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

従来の技術 従来、電気掃除機の吸込口体において、回転ブ
ラシとタービンとを収納した本体に、タービンに
外気を供給してタービンを回転させる風路と、こ
の本体を持ち上げたときにタービンに供給される
外気を低減させてタービンの回転を低減させるリ
ーク風路とを設けたものがある。そして、このよ
うな本体に壁際等の隅の塵埃を吸い込めるように
エツジ用吸込風路を設けたものがある。

考案が解決しようとする問題点 このようなものは、メインの風路、リーク風
路、エツジ用吸込風路との三種の風路を設けなけ
ればならないため、構造が複雑化すると云う欠点
がある。

問題点を解決するための手段 回転ブラシが回転自在に収納された下面開口の
ブラシ室と前記回転ブラシを駆動するタービンが
回転自在に収納されたタービン室とを仕切つて形
成した本体を設け、この本体に前記ブラシ室と前
記タービン室とを連通させて通気口を前記タービ
ンと対向させて形成し、電気掃除機の集塵部に接
続される前面開口の回転管を前記本体に上下回動
自在に取付け、前記本体に一端がこの本体の側方
下部に開口し他端が連通孔により前記タービン室
に連通するエツジ用吸込風路を設け、前記回転管
の下端にこの回転管を下方へ回動したときに前記
エツジ用吸込風路の連通孔に連通して導風風路を
形成する導風部を設け、この導風部に前記通風口
に近接するとともにその通風口に対向する切欠と
前記導風風路の終端を閉塞する突片とを形成し
た。

作 用 通常の使用時には、通気口を通る吸込気流によ
りタービンが駆動され、これにより、回転ブラシ
が駆動されるとともに塵埃を吸込み、また、本体
を床面から離したときには、回転管が下方へ回動
して導風部の突片がエツジ用吸込風路とタービン
室とを遮蔽し、かつ、導風部の切欠を通気口に対
向させてタービンに当る通気口からの吸込気流と
切欠からの吸込気流とを衝突させ、これにより、
タービンに当る吸込気流の風力を弱めてリーク風
路がないにも抱らずタービンの回転数を低減させ
ることができ、リーク風路を省略してもそのリー
ク風路を設けたものと同様な機能を得ることがで
きるように構成したものである。

実施例 この考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。上ケース１と下ケース２とをバンパ３を挾持
して組立てた本体４が設けられている。この本体
４には仕切壁５によりブラシ室６とタービン室７
とが形成されるとともに仕切壁８により伝動室９
が形成されている。前記ブラシ室６には吸込口１
０に臨んで回転ブラシ１１が回転自在に収納さ
れ、前記タービン室７にはタービン１２が回転自
在に収納されている。このタービン１２の軸１３
と前記回転ブラシ１１とには前記伝動室９におい
てベルト１４が懸架されている。そして、前記仕
切壁５には前記ブラシ室６と前記タービン室７と
を仕切る仕切板１５が取付けられている。この仕
切板１５には前記タービン１２と対向するノズル
１６を有する通気口１７が形成されている。前記
仕切板１５の前方には前記通気口１７を開閉する
開口１８と摘子１９とを形成した風速調節板２０
がスライド自在に設けられている。

ついで、前記本体４の一側には上方開口をカバ
ー２１により閉塞されたエツジ用吸込風路２２が
設けられている。このエツジ用吸込風路２２は、
前記下ケース２の下面と側面とに連通させて形成
した吸込開口２３に一端が連通し、他端が前記仕
切壁５に形成されて前記タービン室７に連通する
連通孔２４に連通している。

しかして、前記タービン１２を囲繞するように
して前面開口の回転管２５が前記仕切壁５に上下
回動自在に取付けられている。この回転管２５に
は回転管２５を下方へ回動したときに前記連通孔
２４からの外気を前記通気口１７に導く導風部２
６が形成されている。この導風部２６には前記回
転管２５を下方へ回動したときに前記ノズル１６
と対向する切欠２７が形成されるとともに、この
導風部２６の他側を閉塞する突片２８が形成され
ている。また、前記下ケース２の下面には前記連
通孔２４に一端が連通する凹部２９が前記仕切板
１５の後方に位置させて形成されている。

このような構成において、絨毯の掃除をする場
合、摘子１９を操作して通気口１７のうちノズル
１６のみを開放し、回転管２５を電気掃除機の集
塵部（図示せず）に接続し、第５図に示すように
回転管２５を上方に回動させた状態で電動送風機
（図示せず）を駆動すると、一方においては吸込
口１０から塵埃を含んだ外気が吸い込まれる。こ
の外気はノズル１６、タービン室７、回転管２５
を経て集塵部に流入するが、タービン室７に流入
するときタービン１２に当つてタービン１２を回
転させる。したがつて、回転ブラシ１１は回転し
て絨毯を掃き上げる。他方において、吸込開口２
３から塵埃を含んだ外気が吸い込まれる。この外
気はエツジ用吸込風路２２、連通孔２４、タービ
ン１２から離反したタービン室７、回転管２５、
集塵部の順に流入するが、吸込開口２３は下ケー
ス２の角部に開口しているため、吸込口１０では
吸い込めない壁際等の隅の塵埃も吸い込む。した
がつて、吸い残しの部分が生じることがなく良好
に掃除が行なえる。

ついで、本体４を持ち上げて絨毯かから離す
と、第６図に示すように、回転管２５は本体４に
対して相対的に下方へ回動し、連通孔２４の上方
に回転管２５の導風部２６が位置し、この導風部
２６の切欠２７がノズル１６と対向する。これに
より、連通孔２４からの外気は導風部２６に導び
かれて切欠２７から噴出してノズル１６からの外
気と衝突する。また、導風部２６にもノズル１６
からの外気が衝突する。したがつて、タービン１
２に当たる外気は風力を弱められるため、タービ
ン１２の回転数は大幅に下がり、これらのタービ
ン１２及び回転ブラシ１１の回転音は低減する。

このように、エツジ用吸込風路２２からの外気
を利用してタービン１２の回転数を低減されるた
め、従来のようにリーク風路を設ける必要がな
く、構造が簡略化される。

考案の効果 この考案は上述のように、回転ブラシが回転自
在に収納された下面開口のブラシ室と前記回転ブ
ラシを駆動するタービンが回転自在に収納された
タービン室とを仕切つて形成した本体を設け、こ
の本体に前記ブラシ室と前記タービン室とを連通
させて通気口を前記タービンと対向させて形成
し、電気掃除機の集塵部に接続される前面開口の
回転管を前記本体に上下回動自在に取付け、前記
本体に一端がこの本体の側方下部に開口し他端が
連通孔により前記タービン室に連通するエツジ用
吸込風路を設け、前記回転管の下端にこの回転管
を下方へ回動したときに前記エツジ用吸込風路の
連通孔に連通して導風風路を形成する導風部を設
け、この導風部に前記通風口に近接するとともに
その通風口に対向する切欠と前記導風風路の終端
を閉塞する突片とを形成したので、通常の使用時
には、通気口を通る吸込気流によりタービンが駆
動され、これにより、回転ブラシが駆動されると
ともに塵埃を吸込み、また、本体を床面から離し
たときには、回転管が下方へ回動して導風部の突
片がエツジ用吸込風路とタービン室とを遮蔽し、
かつ、導風部の切欠を通気口に対向させてタービ
ンに当る通気口からの吸込気流と切欠からの吸込
気流とを衝突させ、これにより、タービンに当る
吸込気流の風力を弱めてリーク風路がないにも拘
らずタービンの回転数を低減させることができ、
リーク風路を省略してもそのリーク風路を設けた
ものと同様な機能を得ることができると云う効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は斜視図、第２図は上ケースを外して内部構造
を示す平面図、第３図は回転管と下ケースの後部
とを拡大して示す一部の分解斜視図、第４図は第
３図を反対方向から見た状態を示す一部の分解斜
視図、第５図は回転管を上方へ回動させた状態を
示す縦断側面図、第６図は本体を持ち上げたとき
の状態を示す縦断側面図である。 ４……本体、６……ブラシ室、７……タービン
室、１１……回転ブラシ、１２……タービン、１
７……通気口、２２……エツジ用吸込風路、２５
……回転管、２６……導風部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転ブラシが回転自在に収納された下面開口の
   ブラシ室と前記回転ブラシを駆動するタービンが
   回転自在に収納されたタービン室とを仕切つて形
   成した本体を設け、この本体に前記ブラシ室と前
   記タービン室とを連通させて通気口を前記タービ
   ンと対向させて形成し、電気掃除機の集塵部に接
   続される前面開口の回転管を前記本体に上下回動
   自在に取付け、前記本体に一端がこの本体の側方
   下部に開口し他端が連通孔により前記タービン室
   に連通するエツジ用吸込風路を設け、前記回転管
   の下端にこの回転管を下方へ回動したときに前記
   エツジ用吸込風路の連通孔に連通して導風風路を
   形成する導風部を設け、この導風部に前記通風口
   に近接するとともにその通風口に対向する切欠と
   前記導風風路の終端を閉塞する突片とを形成した
   ことを特徴とする電気掃除機の吸込口体。