JPS6342921Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 この考案は、電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

考案の技術的背景及び背景技術の問題点 従来、電気掃除機の吸込口体として本体に回転
ブラシと、下面開口からの吸込風により回転して
回転ブラシを駆動するタービンとを収納したもの
がある。しかし、このようなものは床面から本体
を持ち上げたときに下面開口からの吸込風量が増
大するため、回転ブラシとタービンとが高速回転
し、回転音を発生する欠点がある。そこで、本体
の下面に開口面積の小さいリーク孔を形成し、絨
毯等を掃除するときにはリーク孔は床面に密着し
て閉止するが、本体を床面から持上げたときにリ
ーク孔からも外気を吸い、したがつてタービンの
回転数及び回転音を下げるようにしたものがあ
る。しかし、このようなものはリーク孔が塵埃等
により閉止される欠点がある。

考案の目的 この考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、回転ブラシとタービンとの回転音の発生を防
止しうるとともにリーク孔が塵埃により閉止され
るのを防止しうる電気掃除機の吸込口体を得るこ
とを目的とするものである。

考案の慨要 この考案は、本体に上下回動自在に嵌合された
接続管に、この接続管を相対的に下方へ回動した
ときにタービン室に外気を導入するリーク孔を開
放し上方に回動したときにリーク孔を閉止する開
閉部を形成し、したがつて、床面から本体を持ち
上げたときに接続管が本体に対して相対的に下方
へ回動した状態になり、リーク孔より外気を導入
してタービンの高速回転を防止し、回転ブラシと
タービンとの回転音の発生を防止しうるように
し、このように、リーク孔を床面に対する接離動
作ではなく接続管の回動動作により開閉すること
により、リーク孔を本体の下面以外の後部に形成
することを可能にし、したがつて、リーク孔が塵
埃により閉塞されるのを防止しうるように構成し
たものである。

考案の実施例 この考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

まず、上ケース１と下ケース２とをバンパ３を
挾持して組立てた本体４が設けられている。この
本体４にはブラシ室５とタービン室６と伝動室７
とが仕切られつつ形成されている。前記ブラシ室
５には回転ブラシ８が回転自在に収納されるとと
もに下面に開口する吸込開口９が形成されてい
る。前記タービン室６にはタービン１０が回転自
在に収能され、このタービン１０の軸１１と前記
回転ブラシ８とにはタイミングベルト１２が巻回
されている。また、前記タービン室６と前記ブラ
シ室５とを仕切る仕切壁１３には前記タービン１
０の前方に位置させて通風口１４が形成され、こ
の通風口１４は前記タービン１０の左側の部分の
前方に対向する小さなノズル１５を有している。
前記仕切壁１３の前部には前記通風口１４の風量
を調節する風速調節板１６がスライド自在に取付
けられている。

しかして、前記本体４の後部には接続管１７が
上下回動自在に取付けられている。この接続管１
７は電気掃除機の集塵部（いずれも図示せず）に
接続される回転管１８と、前記タービン室６に位
置するとともに前記本体４の内面との間に間隙２
１ａを有して回動自在に嵌合された前面開口の回
転管１９とよりなるもので、前記回転管１９の前
部には前記本体４の内面に接合する開閉部である
フランジ２０が一体的に形成されている。また、
前記本体４の後部にはリーク孔２１が形成されて
いる。これらのリーク孔２１は前記間隙２１ａに
連通されている。

このような構成において、第５図に示すよう
に、床面２２に本体４を置き、接続管１７を上方
に回動した状態で吸込ホース（図示せず）等を介
して電気掃除機の集塵部に接続し、電気掃除機の
電動送風機を駆動すると、吸込開口９より吸込風
が吸い込まれ、この吸込風は通風口１４を経てタ
ービン室６に流入した後に接続管１７を経て集塵
部に流入するが、風速調節板１６によりノズル１
５以外の通風口１４の大半を閉止した場合には、
ノズル１５に絞られて流速を早めた吸込風はター
ビン１０を回転させることにより、回転ブラシ８
が回転して塵埃を掃き上げる。なお、このとき、
本体４に形成したリーク孔２１とタービン室６と
の間は接続管１７のフランジ２０が本体４の内面
に接合して閉止され、タービン室６に外気を導入
することはない。したがつて、タービン１０の回
転効率は高い。そして、第６図に示すように、本
体４を持ち上げると、吸込開口９が床面２２から
開放され、本体４が下方へ回動する。換言すれば
接続管１７が下方に本体４に対し相対的に回動し
てフランジ２０が本体４の内面から離間し、リー
ク孔２１とタービン室６との間が間隙２１ａを介
して連通され、タービン室６に外気が導入される
ことにより、ノズル１５を通る風量は半減する。
しかもリーク孔２１から吸込まれた風はタービン
１０を反対方向に回転させる力として作用する。
したがつて、タービン１０は減速され、回転ブラ
シ８とタービン１０との回転は小さい。また、こ
のようにリーク孔２１は常時外気を導入すること
がないとともに本体４の後部に形成されているこ
とにより塵埃等によつて閉塞されることはない。

なお、従来のリーク孔は床面に開口して床面に
対する接離動作により開閉するので硬質床のこと
を考えると大きくすることができないが、本考案
によれば接続管によりリーク孔２１とタービン室
６との間を完全に閉止しうるので、リーク風路の
面接を広くして本体４を床から持ち上げたときの
騒音をきわめて有効に防止しうる。

考案の効果 この考案は上述のように構成したので、床面か
ら本体を持ち上げたときにリーク孔からタービン
室に外気を導入して通風口から吸い込まれる吸込
風を半減することにより、タービンの回転を落
し、回転ブラシとタービンとの回転音の発生を抑
制することができ、また、リーク孔は接続管の回
動により開閉されるため床面以外の後部に形成す
ることができ、したがつて、塵埃によるリーク孔
の閉塞を防止することができる等の効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例に係わるもので、第
１図は斜視図、第２図は下ケースの平面図、第３
図は接続管の斜視図、第４図は背面図、第５図は
接続管を上方に回動させた状態を示す縦断側面
図、第６図は接続管を下方に回動させた状態を示
す縦断側面図である。 ４……本体、５……ブラシ室、６……タービン
室、８……回転ブラシ、１０……タービン、１３
……仕切壁、１４……通風口、１７……接続管、
２０……フランジ（開閉部）、２１……リーク孔、
２２……床面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床面を走行する本体に回転ブラシを収納する下
   面開口のブラシ室と前記回転ブラシを駆動するタ
   ービンを収納するタービン室とを仕切壁により仕
   切つて形成し、この仕切壁に前記ブラシ室と前記
   タービン室とを連通する通風口を形成し、前記タ
   ービン室を所定の曲率の円筒面とこの円筒面より
   曲率が大きく下方に位置する拡開壁とを連続させ
   て形成し、前記円筒面の曲率より小さい曲率の円
   筒状で、かつ、前記タービン室に開口する開口を
   形成するとともにこの開口の縁部に前記タービン
   室の円筒面に沿つて擢動し前記拡開壁に対向する
   位置まで移動する開閉部を有する接続管を前記タ
   ービン室の円筒面との間に通路を形成させて前記
   円筒面に沿つて回動自在に嵌合し、前記本体の後
   部に前記タービン室と前記回転管との間に形成さ
   れた前記通路に連通するリーク孔を形成しことを
   特徴とする電気掃除機の吸込口体。