JPS645025Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、洋室と和室との間に設置する戸襖
に於いて、戸襖の框材内部に芯材の周縁部を挿入
して結合する場合に用いる芯材固定金具に関する
もので、その目的は、框材と芯材との結合が強固
である事は勿論、金具両側壁の折曲げ加工が非常
に容易且つ正確であり、然かも戸襖組立時の納ま
りが良く、洋室側框材の見付寸法を小さく化粧板
の露出面積を大きくして優美な外観を呈するよう
にした新規な芯材固定金具を極めて簡単な構造に
より安価に提供することにある。

以下、本考案による芯材固定金具の構造及びそ
の使用状態を実施例の図面について具体的に説明
すると、図面中符号１は戸襖の框材、２は芯材、
３は芯材固定金具であつて、このうち框材１はア
ルミニウム又は合成樹脂の押出形材で成形され、
一方（和室側）の側壁１ａを高く他方（洋室側）
の側壁１ｂを低く〓形の断面形に形成し、その内
周部に芯材２の周縁部に嵌入する凹溝１ｃが設け
てあり、また芯材２は基板２０を発泡合成樹脂も
しくは段ボール等の材料で長方形の板体に成形
し、基板２０の一方（和室側）の面に襖紙２０
ａ、他方（洋室側）の面に化粧板２０ｂ又はこれ
に代わる表装材を張着してある。

本考案の芯材固定金具３は、前記框材のうち主
として竪框１０ａと芯材２の左右側縁部との間に
適数個介在させ、框材１と芯材２とを離脱不能に
結合固定するものであつて、主壁３０の両側に一
方（和室側）を高く他方（洋室側）を低く曲げ起
した高低二様の側壁３ａ，３ｂを対向して設け、
両側壁３ａ，３ｂの各先端部にそれぞれ内側に向
かつて屈曲する適数の棘爪３３を突設すると共
に、主壁３０と前記両側壁３ａ，３ｂとが連続す
る折曲部分３１にその折曲線に沿つて細巾の抜孔
３２を穿設してあり、このほか両側壁３ａ，３ｂ
の先端部外側面に、框側壁１ａ，１ｂの先端部に
設けた内向突縁部１１ａ，１１ｂに係止可能とな
る楔状の突起３４ａ，３４ｂを適数個宛突設し、
この突起３４ａ，３４ｂが側壁３ａ，３ｂの補強
を兼る。

本考案による芯材固定金具は上記構造なので、
戸襖の框材１内部に芯材２の周縁部を挿入して結
合固定する場合、先ず芯材２の左右側縁部に適数
の芯材固定金具３を第４図図示の如く当該金具３
の高い方の側壁３ａを芯材２の和室側の面に、そ
して低い方の側壁３ｂを芯材２の洋室側の面に位
置させて嵌着し、両側壁３ａ，３ｂをそれぞれ内
側に押圧して先端部の棘爪３３，３３を芯材２に
喰い込ませ、これを芯材２の所定位置に取付けた
後、芯材２の左右側縁部に外側から竪框１０ａ，
１０ａをパチンと音がするようにして嵌込み、そ
の後、上下の横框１０ｂ，１０ｂの両端部にコー
ナー連結具４，４を取付け、コーナー連結具４，
４の脚部４ａ，４ａをそれぞれ竪框１０ａ，１０
ａに嵌入すれば、従来の芯材固定金具と同様の結
合操作で簡単に戸襖を組立てることができる。

第８図ないし第１０図は芯材固定金具３の他の
実施例を示す図で、この実施例の場合は、主壁３
０と側壁３ａとが連続する折曲部分３１にのみそ
の折曲線に沿つて細巾の抜孔３２を穿設し、他
方、前例の突起３４ａ，３４ｂを形成しないでそ
の代わり棘爪３３の基部に突縁部３３ａを形成し
てある。この第８図に示す芯材固定金具３を用い
た場合は、第１１図に示すように、框材１の内向
突縁部１１ａ，１１ｂは棘爪３３の突縁部３３ａ
と係合することになる。

以上のように本考案の芯材固定金具は、金具自
体の使用方法は従来の芯材固定金具と殆んど変り
なく、簡単な取扱操作で框材１と芯材２とを強固
に結合固定できるものであるが、本考案の場合、
金具３の主壁３０両側部には一方高く他方を低く
曲げ起した高低二様の側壁３ａ，３ｂが対設して
あるため、戸襖を組立てる際に框材１に対する芯
材固定金具３の納まりが極めて良好であつて、洋
室側に面する框材側壁１ｂの見付寸法を小さく化
粧板２０ｂの露出面積を大きくして優美な外観を
呈するように工夫されている。また、第１実施例
のように芯材固定金具３の主壁３０と両側壁３
ａ，３ｂとが連続する折曲部分３１，３１や第２
実施例のように主壁３０と側壁３ａとが連続する
折曲部分３１には、その折曲線に沿つて細巾の抜
孔３２が穿設されているので、金具３を芯材２に
取付けるときに両側壁３ａ，３ｂ又は側壁３ａを
小さな力で著しく容易且つ正確に折り曲げる事が
出来る等の利点を併有し、本考案の芯材固定金具
を戸襖に使用すれば、金具の構造が簡単で製作費
が安価な事とも相俟つて、正に最適の実用効果を
発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による芯材固定金具の具体的な
実施構造の一例を示す正面図、第２図は底面図、
第３図は同じく斜視図、第４図は芯材に対する固
定金具の取付状態を示す斜視図、第５図は戸襖の
竪框を示す斜視図、第６図イ，ロは戸襖の組立状
態を示す正面図、第７図は第６図ロに於けるＡ−
Ａ線矢視の拡大断面図、第８図は芯材固定金具の
他の実施例を示す正面図、第９図は同上底面図、
第１０図は同上斜視図、第１１図は第７図に対応
する図であつて、第８図に示す芯材固定金具を用
いた場合の竪框部分の拡大横断面図である。 １…框材、１ａ，１ｂ…側壁、１ｃ…凹溝、２
…芯材、３…芯材固定金具、３ａ，３ｂ…側壁、
４…連結金具、４ａ…脚部、１０ａ…竪框、１０
ｂ…横框、１１ａ，１１ｂ…内向突縁部、２０…
基板、２０ａ…襖紙、２０ｂ…化粧板、３０…主
壁、３１…折曲部分、３２…抜孔、３３…棘爪、
３４ａ，３４ｂ…突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主壁３０の一側部に高側壁３ａを、又他側部に
   低側壁３ｂを夫々曲げ起し、主壁３０の両側部に
   高低二様の側壁３ａ，３ｂを対向して設け、両側
   壁３ａ，３ｂの各先端部にそれぞれ内側に向つて
   屈曲する適数の棘爪３３を突設すると共に、主壁
   ３０と前記両側壁３ａ，３ｂとが連続する折曲部
   分３１，３１にその折曲線に沿つて細巾の抜孔３
   ２を穿設し、側壁３ａ，３ｂの少なくとも一方の
   先端部外側面に楔状の突起３４ａ，３４ｂを設け
   たことを特徴とする戸襖の芯材固定金具。