JPS643351Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、洋服箪笥の中に設置される防虫剤の
収容器に関する。

（従来の技術） 従来種々の仕方でもつて、洋服箪笥の内部に防
虫剤が配置されている。

例えば、フツクが設けられた収容器を洋服箪笥
内の棚などに懸けたり、多数の防虫剤を紐に一列
に取り付けたものを吊るしたり、収容器を洋服箪
笥内の棚の上に載せたり、防虫剤を入れた小袋を
粘着テープ、鋲等により洋服箪笥の内壁に固着し
たりしている。

しかしながら、上記従来公知のフツク付収容
器、収容器を棚の上に載せるものおよび防虫剤を
付けた紐を吊るすものでは、洋服の出し入れの際
に吊り下げた防虫剤が邪魔になる問題があり、ま
た防虫剤入の小袋を内壁に固着するものでは、防
虫剤が使い尽くされた後、前の小袋を外して新た
な小袋を粘着テープ等により固着しなければなら
ず、取り付け、取り外しに手間がかかるという問
題があつた。

そこで、上記問題点を解消するものとして次に
示すような収容器が公知となつている。

例えば、実公昭55−40161号には、洋服箪笥の
天井に固定枠が固定され、該固定枠に防虫剤を入
れる容体が回転式に着脱自在に取り付けられ、容
体の底面の開口部から防虫剤の揮発成分が流下す
る収容器が開示されている。

また、特開昭50−134880号には、板状の防虫剤
を固定枠に収容して、該固定枠を固着する収容器
が開示されている。

（考案が解決しようとする課題） しかし、上記従来公知の収容器には、次のよう
な問題点があつた。

まず、実公昭55−40161号の収容器では、固定
枠の下部から容体が取り付けられるようになつて
いるため、洋服の出し入れ時に該容体を誤つて回
転させ、該容体が固定枠から外れて落下させるお
それがあり、また容体の着脱時に洋服箪笥内の上
部の棚や洋服吊し用横棒が障害となるという問題
点があつた。

また、特開昭50−134880号の収容器では、使用
可能な防虫剤が板状のものに限られてしまい、ま
た防虫剤の固定枠に対する装着が簡単ではないと
いう問題点があつた。

そこで本考案の目的は、上記従来公知の防虫剤
の収容器の欠点を改善し、防虫剤の形状が限定さ
れことがなく、かつ防虫剤が落下することがな
く、また防虫剤の着脱が簡単であるような防虫剤
の収容器を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本考案は、次の要素
から構成されている。

上面に洋服箪笥の内部に固定される固定部が設
けられ、正面に引き出しを差し込むための引き出
し用開口部が設けられ、下面に防虫剤の揮発成分
を洋服箪笥内に流下させるための流下用開口部と
が設けられた固定枠。

該固定枠の引き出し用開口部に差し込み自在に
設けられ、且つ底面に防虫剤の揮発成分を流下さ
せるための流下用開口部が設けられた引き出し。

（実施例） 以下に、本考案の一実施例を図を参照して説明
する。

第１図を参照して、固定枠１は、洋服箪笥の中
で邪魔とならないように薄形の箱状に形成され、
正面に後記引き出し６を矢印方向に差し込むため
の差し込み開口部３が設けられ、上面に洋服箪笥
の天井に固定するための固定部１１が設けられ、
下面には引き出しの中の防虫剤２（第２図参照）
の揮発成分を流下させるための流下用開口部５が
多数設けられている。

ここで、固定枠１の素材は合成樹脂、紙、木ま
たは金属等種々任意のものでよいことは勿論であ
る。また、固定部１１を天井に固定する手段とし
て、例えば固定部を粘着面としてカバーで被覆し
該カバーを剥離して貼り付けるようにしたもの、
固定部に接着剤を塗布して貼り付けるようにした
もの、木螺子により固定するもの、または吸盤等
が採用される。さらに、流下用開口部５は、本実
施例のように多数の穴状のものに限定されるもの
ではなく、大きな開口部を一つまたは少数形成し
てもよいが、引き出しを保持する部分は残す必要
がある。

そして、この固定枠１の差し込み開口部３に差
し込み式に出し入れする引き出し６が、第２図に
示されている。この引き出し６は防虫剤２を入れ
るものであり、底面には第３図に示すように防虫
剤の揮発成分を流下させるための小孔状の流下用
開口部７が多数設けられており、該引き出し６の
流下用開口部７と第１図に示した固定枠１の流下
用開口部５を介して防虫剤の揮発成分を洋服箪笥
内に流下させるようになつている。

上記のように構成された本考案は、次のように
使用される。

すなわち、固定枠１を第４図に示すように洋服
箪笥９の天井１０に固定し、防虫剤を入れた引き
出し６（第２図参照）を第１図の矢印で示すよう
に固定枠１の差し込み開口部３に差し込む。

防虫剤の揮発成分は、引き出し６の流下用開口
部７（第３図参照）と固定枠１の流下用開口部５
（第１図参照）を介して洋服箪笥内に流下する。

防虫剤が使い尽くされた後は、引き出し６を固
定枠１から引き出して新しい防虫剤２を入れ、固
定枠１に差し込む。

（考案の効果） 本考案では、固定枠の正面に設けられた差し込
み開口部から引き出しをワンタツチに差し込式に
出し入れするものであるから、簡単な操作で防虫
剤の取り付けが行なわれる上、防虫剤の取り替え
作業も容易である。

また、天井の固定枠に引き出しが収容されてい
るので、洋服等の出し入れに当たつて、防虫剤を
落下させるようなことがない。

さらに、天井の固定枠に横方向から引き出しを
出し入れする構造となつているので、防虫剤の着
脱時に洋服箪笥内の棚等が障害とならない。

さらにまた、引き出しに防虫剤をいれるので防
虫剤の形状は限定されることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例に係る防虫剤の収
容器の固定枠の部分の斜視図である。第２図は、
本実施例の引き出しの部分の斜視図である。第３
図は、第２図の引き出しの底面図である。第４図
は、本実施例の使用状態図である。 １：固定枠、２：防虫剤、３：差し込み開口
部、４：下面、５：流下用開口部、６：引き出
し、７：底面、８：流下用開口部、９：洋服箪
笥、１０：天井、１１：固定部、１２：棚。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上面に洋服箪笥の天井に固定される固定部が設
   けられ、正面に引き出しを差し込むための差し込
   み開口部が設けられ、下面に防虫剤の揮発成分を
   洋服箪笥内に流下させるための流下用開口部が設
   けられた固定枠と、 該固定枠の差し込み開口部に差し込み自在に設
   けられ、且つ底面に防虫剤の揮発成分を流下させ
   るための流下用開口部が設けられた引き出しと、 から成ることを特徴とする防虫剤の収容器。