JPS642921B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、距離測定装置に関し、特に、自動焦
点カメラ等に用いられる距離決定装置に関する。

遠隔の物体からの光を、カメラの撮影レンズ
（taking lens）を通し、カメラの中で光は２つに
分けられるようにすることが必要となる場合がし
ばしばある。１つは、通常の光の大部分がフイル
ムまたはビデオカメラの電子部品へと当たるが、
光のもう一方の部分は、カメラレンズの焦点状態
を示す信号を発生する自動焦点検出回路へと向け
られる。この種の装置は、たとえば、1980年１月
22日に発行されたストウフアー氏の米国特許第
4185191号明細書に見ることができる。

このような従来装置において、光路に部分的に
銀のついた鏡（partially silvered mirror）をも
うけて、光の約80パーセントをカメラの像平面に
通し、光の約20パーセントを自動焦点回路に向け
るようにしていた。カメラの像平面への光の量を
最大にすることが望ましく、したがつて、検出平
面で光の像のできるだけ多くを受けるように、検
出器を形成することによつて、自動焦点検出器の
効率を上げる努力がなされてきた。たとえば、本
発明の譲受人に譲渡された1980年10月28日発行の
ストウフアー氏の米国特許第4230942号明細書に
これらをみることができる。検出器は、そのかど
が半円形に近づけるために切りとられ、光の像は
長円形のパターンを形成するよう歪められてい
る。しかしながら、光の像の中にあてはまるよう
に検出器を形作つたり、または、像の領域を広げ
るために像を変化させることは、付加的な努力お
よび部品を必要とし、そして、位置決めや調整の
問題をひきおこしていた。なぜならば、光の像お
よ検出器対は、用いられる光を最大にするように
非常に注意深く調整されなければならないからで
ある。この問題のために、検出器対がその範囲内
により容易にあてはまるように光の像の大きさを
増すという妥協策がなされている。しかし、そう
すると、光がムダになり、カメラのフイルムやビ
デオカメラの検出回路に当てるために得られる光
が少なくなつてしまうという結果になる。

さらに、たとえば映画やビデオのカムラで、ズ
ームレンズを用いた場合、部分的に銀のついた鏡
は、レンズの無限焦点ズームの部分（afocal
zoom portion）とマスターレンズの間におかな
ければならないという事実により問題が発生す
る。部分的に銀のついた鏡の長さは、不必要にズ
ームレンズの長さを好ましくなくふやすことにな
る。

本発明によれば、従来の部分的に反射する鏡の
かわりにほぼ全部を反射する細長い鏡
（substantially fully−reflecting strip mirror）
を用いて、これまで用いられてきた円形の像よ
り、比較的幅のせまく、長くされた細長い出口瞳
孔（exit pupil）の像を自動焦点回路へ通すよう
にしたものである。この細長い像はそれぞれの組
の検出器両方の等しい部分にあたり、このような
構成は従来必要だつた非常に注意深い調整を必要
としない。さらに、自動焦点回路へ向かう光は長
方形の小さな形をしているので、ムダな光の量は
非常に少なく、したがつて、より多くの光が必要
とされるフイルムまたはビデオの電子回路へ通す
ことができる。さらに、検出器は円形の像の主要
部分にあてはまるように形成する必要はなく、従
つてより簡単に製造することができる。そして、
全部を反射する細長い鏡を用いることによつて、
ズームレンズシステムにおいて、無限焦点レンズ
とマスターレンズの間の距離は、かなり小さくな
り、ズームレンズは望まれたより短かくできるで
あろう。具体的には、本発明によれば、第１の光
路に沿つて遠隔物体からの光を像平面へ向ける可
動レンズを有し、その光は第１の光路の予め決め
られた位置で断面領域を有し、かつ、遠隔物体ま
での距離を示す出力を出すように第２の光路内に
設けられ第１の領域を持つた光検出器対を有する
装置に用いられる距離決定装置であつて、その予
め決められた位置に設けられ、光の予め決められ
た分のみを光検出器対へ向けて第２の光路に沿つ
てほぼ全反射する断面領域よりも小さな幅の細長
い鏡であり、光検出器対を横切るようにかつ光検
出器対の幅より狭い幅でそのほぼ全反射された光
をほぼ長方形であててその光が第１の領域よりも
狭い検出器対の第２の領域をカバーする反射手段
を有したことを特徴とするものである。

以下、本発明を図面を用いて実施例により説明
する。

第１図は、ズームレンズシステム１０を示した
もので、焦点レンズ（focus lens）１２、無限焦
点ズームレンズ１４およびマスターレンズ１６か
らなり、矢印１８，２０および２２で示した光路
にそつて光を受けるようになつていて、そして矢
印２４で示した光路にそつて像を像平面２６に作
るようになつている。像平面はカメラまたは映画
カメラのフイルム平面またはビデオカメラの検出
器平面であろう。

焦点レンズ１２を適切な距離において像平面２
６上に焦点のあつた像を発生するために、従来
は、無限焦点レンズ１４とマスターレンズ１６の
間に45度の角度で部分的に銀のついた鏡３０を挿
入して、光を矢印３２で示した光路に沿つて、レ
ンズ３４へ、そして矢印３６で示した光路に沿つ
て自動焦点回路４０の検出器アレイ３８へ向けて
いた。検出器アレイ３８の検出器の出力は導線４
２を通して自動焦点回路４０に与えられる。自動
焦点回路は、機械的な接続関係４４として示した
出力を発生するように作動して、像平面２６上に
焦点の合つた像を作るようにズームレンズシステ
ム１０の焦点レンズ１２を適切な位置に位置させ
る。

部分的の銀のついた鏡３０は、自動焦点検出器
３８が働くように十分な光を検出器に与えるが、
残りの光は、マスターレンズ１６へ通過するよう
に、通常は作られている。第１図において、無限
焦点ズームレンズ１４とマスターレンズ１６の間
で45度の角度では、鏡３０を置くには距離“Ｄ”
が使用するには必要であることがわかる。また、
距離“Ｄ”は全てのズームレンズの長さを合理的
に小さくするために最小にしなければならない。

第２図は、鏡３０およびレンズ３４によつて検
出器アレイ３８に送られた光の像５０を示してい
る。検出器アレイ３８は複数の検出器対からなる
が、第２図ではそのうちの１つを、検出器Ａおよ
びＢで示して、符号および５４をつけてある。上
述の米国特許第4230942号明細書の中で述べたよ
うに、検出器ＡおよびＢからの最大出力を得るた
めに、検出器対は円形の像５０の中にあてはまる
ように形成されなければならない。第２図では、
検出器は円形の像５０の中にちようどよくあては
まるような大きさの８角形の一部分として示され
ている。しかしながら、システム調整の大きな困
難さを防せぐために、像５０は、検出器Ａおよび
Ｂより、必要にいくらか大きくしてあり、よつて
円形の領域５０の中の斜線の領域は、検出器Ａお
よびＢで用いられずにムダとなる光を表わしてい
る。このムダな光の量を最小にすることによつ
て、第１図の無限焦点レンズ１４からマスターレ
ンズ１６への光の量を増加するようにすることが
望まれる。

第３図は、本発明の一実施例を示すもので、ズ
ームレンズシステム６０は、焦点レンズ６２、無
限焦点ズームレンズ６４およびマスターレンズ６
６からなり、第１図の各レンズと同じように遠隔
物体からの光を矢印６８，７０，７２および７４
で示した光路に沿つて像平面７６に送るようにな
つている。像平面７６は、カメラまた映画カメラ
のフイルム面またはビデオカメラの検出器であろ
う。

第３図において、小さなほぼ全ての光を反射す
る細長い鏡８０が、第１図の大きな部分的の銀の
ついた鏡３０にかわつて示されている。細長い鏡
８０は長方形をしており、その長い方の方向は、
第３図の平面に垂直な方向にのびている。第１図
と同様に、光は鏡８０から反射されて矢印８２に
よつて示した光路に沿つて下方に向かい、レンズ
８４を通り、矢印８６で示した光路に沿つて検出
器アレイ８８へあたる。第１図のアレイ３８と同
様に検出器アレイ８８は、複数の検出器対からな
り、導線９２を通して自動焦点回路９０へ出力を
だす。自動焦点回路９０の出力は、焦点レンズ６
２に接続される機械的接続関係９４で示されてお
り、像平面７６に焦点の合つた像を作るために焦
点レンズ６２を適切な位置に位置させるようにす
る。第３図において“D′”で示した無限焦点ズ
ームレンズ６４とマスターレンズ６６の間の距離
は、第１図の距離“Ｄ”に比べてかなり小さいと
いうことに注目したい。これは、鏡が無限焦点ズ
ームレンズ６４とマスターレンズ６６の間より小
さな空間を占めるようになつたからであり、この
２つのレンズをより近づけることができるように
なつた。

鏡はほぼ全て反射するので、鏡８０に当たる光
はマスターレンズ６６へはゆかず、鏡８０のまわ
りの光はすべてマスターレンズ６６へと通過す
る。この全て反射する鏡８０の大きさを調整する
ことによつて、必要な光の何パーセントでも自動
焦点検出器へ送ることができ、残りの光はマスタ
ーレンズ６６へといくことになる。もし、たとえ
ば遠隔物体からの光の20パーセントが自動焦点検
出器に必要ならば、細長い鏡８０は無限焦点レン
ズ６４とマスターレンズ６６の間の横断面領域の
光の20パーセントをさえぎるようにすべきであろ
う。さらに以下で説明するように、鏡８０で送ら
れる光の像に関しての検出器の位置の調整はさほ
ど決定的な問題ではなく、光の少々がムダになる
だけである。したがつて、自動焦点回路は、第１
図で必要だつた光の量より少ない量で動作するこ
とができる。よつて、マスターレンズ６６を通る
光の量は増加する。

第４図において、第２図の検出器ＡおよびＢ
は、それぞれ符号１０２および１０４で示してあ
る。第４図では、鏡８０で反射される光の像は、
検出器ＡおよびＢの中心部を横切る細長い長方形
で示されている。像１０６は検出器ＡおよびＢの
削除された隅の間にあり、距離“Ｌ”で第４図に
示した距離の中にあるのがわかる。したがつて、
検出器ＡおよびＢが光の適切な量を受けるために
は、像１０６が距離“Ｌ”の中のどこかにあれば
よく、調整の困難さは減少されることがわかる。
第４図において、検出器ＡおよびＢにあてられて
いる光の領域は第２図より小さいが、検出器のう
ける光の量は、同じような量かまたはより多いで
あろう。なぜならば、第１図の鏡３０は光の約２
０パーセントだけを反射するが、第３図は鏡８０
はほぼ全てを反射するからである。さらに、第４
図において、ムダな光の量を示す斜線の領域は、
第２図に示した領域よりかなり減少しているのが
わかる。よつて、より多くの光が、第１図の場合
よりも第３図のマスターレンズにいくことにな
る。

第５図は、第４図と同様の構成を示したもので
あり、ただし、ここでは検出器ＡおよびＢは正方
形または長方形で示してある。これは、第４図の
８角形の構成より製造するのが簡単である。第５
図の構成によれば、検出器は、第４図の検出器と
同じ光の量を受け、同じ光の量をムダにしている
が、全体の構成は製造するのにより簡単である。

以上のように、本発明によれば、自動焦点検出
機構が新しい方法で行なわれ、ムダな光の量を減
少し、全体構成が小さな空間でおさまり、そし
て、製造容易で調整も容易である。

以上の説明は好ましい実施例で説明されたが当
業者であれば、この発明の範囲内で種々の変更が
可能であることは明らかであろう。従つて、この
発明は、特許請求の範囲の記載のみによつて限定
されることを承知されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のズームレンズを用いた自動焦
点システムの概略構成図である。第２図は、第１
図のシステムにおける光の像の中の検出器の構成
を示した図である。第３図は、本発明の一実施例
のズームレンズおよび細長い鏡を用いた自動焦点
システムの概略構成図である。第４図および第５
図は、第３図のシステムにおける検出器と細長い
光の像の構成を示した図である。 １０，６０……ズームレンズシステム、１２，
６２……焦点レンズ、１４，６４……無限焦点レ
ンズ、１６，６６……マスターレンズ、２６，７
６……像平面、３０，８０……鏡、３８，８８…
…検出器アレイ、５２，５４，１０２，１０４…
…検出器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１の光路に沿つて遠隔物体からの光を像平
   面へ向ける可動レンズを有し、その光は第１の光
   路の予め決められた位置で断面領域を有し、か
   つ、遠隔物体までの距離を示す出力を出すように
   第２の光路内に設けられ第１の流域を持つた光検
   出器対を有する装置に用いられる距離決定装置で
   あつて、 上記予め決められた位置にもうけられ、光の予
   め決められた分のみを上記光検出器対へ向けて上
   記第２の光路に沿つてほぼ全反射する上記断面領
   域よりも小さな幅の細長い鏡であり、上記光検出
   器対を横切るようにかつ上記光検出器対の幅より
   狭い幅でそのほぼ全反射された光をほぼ長方形で
   あててその光が上記第１の領域よりも狭い上記検
   出器対の第２の領域をカバーする反射手段を有す
   るようにしたことを特徴とする距離決定装置。 ２ 特許請求の範囲第１項において、上記距離決
   定装置は、ズームレンズシステムに用いられ、上
   記断面領域はズームレンズの無限焦点レンズとマ
   スターレンズの間に位置するようにしたことを特
   徴とする距離決定装置。