JPS641914Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案は、鞍乗型車両のフエンダーに設けられ
る泥よけ装置に関する。

ｂ 従来例 第１図は従来の鞍乗型車両の泥よけ装置を示す
ものである。第１図において、１は前輪、２は後
輪、３は前輪１を操舵するためのバーハンドル、
４は座席、５はフロントフレームカバー、６はリ
ヤーフレームカバーであつて、上述のフロントフ
レームカバー５の左右両側に一体成形されたフロ
ントフエンダー５ａの後端部に、ゴム材等より成
る泥よけ板７の上端をビス止め等にて取付けるよ
うにしていた。

しかしながら、このような従来の泥よけ装置で
は、泥よけ板７の剛性が比較的低いため、車両走
行時にこの泥よけ板７がバタついて前輪１に巻き
込まれ、破損してしまう等のおそれが多分にあつ
た。また、泥よけ板７と路面との間に或る程度の
隙間をとらなければならない関係上、この泥よけ
板７の長さをあまり長くすることができないのが
実状である。このため、水たまりやぬかるみを走
行する際に、泥よけ効果を充分に奏し得ず、泥ハ
ネにより操縦者の衣服や靴を汚すことが多々あつ
た。

ｃ 本考案の目的 本考案は上述の如き実状に鑑みて考案されたも
のであつて、その目的は、車輪への巻き込みを防
止し得て安全性の向上を図り得ると共に、充分な
泥よけ効果を発揮し得る鞍乗型車両の泥よけ装置
を提供することにある。

ｄ 本考案の構成 本考案の特徴は、フロントフエンダーとリヤー
フエンダーとの間であつて足掛け用ステツプの下
方に、泥よけ部材を配置し、前記泥よけ部材の前
後両端を前記フロントフエンダーの後端部及び前
記リヤーフエンダーの前端部にそれぞれ連結する
と共に、前記泥よけ部材の側部を前記足掛け用ス
テツプの外端部に取付けるようにしたことにあ
る。

ｅ 実施例 第２図は本考案を適用した鞍乗型車両の泥よけ
装置の一実施例を示すものである。なお、第２図
において第１図と共通する部分には共通の符号を
付してその説明を省略する。

本実施例においては、第２図に示す如く、車両
の両側部であつて座席４の下方に配設された足掛
け用ステツプ８に対応して、泥よけ部材９が設け
られている。すなわち、この泥よけ部材９は合成
樹脂等から成る一体成形品であつて、底面板９ａ
と、この底面板９ａの両端に形成された前面板９
ｂ及び後面板９ｃと、側面板９ｄと、この側面板
９ｄに対向して形成された突片９ｅとをそれぞれ
有している。しかして、側面板９ｄが車両本体側
に配置されると共に、底面板９ａが足掛け用ステ
ツプ８の下方に配置され、この状態の下で、前面
板９ｂ及び後面板９ｃの上端部がフロントフエン
ダー５ａの後端部及びリヤーフエンダー６ａの前
端部にビス又はボルト、ナツト等の如き締結手段
１０にて固着されている。さらに、ステツプ８の
外端部には泥よけ部材９の突片９ｅがビス１１等
にて固着されている。

このように構成した泥よけ装置によれば、泥よ
け部材９はフロントフエンダー５ａ及びリヤーフ
エンダー６ａに一体的に連結されるので、この泥
よけ部材９が車両走行時に前輪１又は後輪２に巻
き込まれる等の支障を来たすおそれがない。ま
た、操縦者の足は、泥よけ部材９内の領域におい
てステツプ８上に乗せられることになるため、前
輪１又は後輪２により路面からはね上げられた泥
等が衣服や靴に付着する不都合を来たすことがな
く、泥はねを効果的に防止することができる。そ
の上、車両走行時において、足の前輪１、後輪２
への巻き込みを泥よけ部材９の前面板９ｂ及び後
面板９ｃにて確実に防止できる。

また、泥よけ部材９を既述の如くフレームカバ
ー５，６及びステツプ８にそれぞれ一体的に連結
するようにしているので、この泥よけ部材９がフ
レームカバー５，６及びステツプ８の補強部材と
して役立つという利点がある。

以上、本考案の一実施例に付き述べたが、本考
案は、既述の実施例に限定されるものではなく、
本考案の技術的思想に基いて各種の変形及び変更
が可能である。

ｆ 考案の効果 以上の如く本考案は、泥よけ部材を足掛け用ス
テツプの下方に配置してその両端をフロントフエ
ンダーの後端部とリヤーフエンダーの前端部とに
それぞれ連結するようにしたものであるから、泥
よけ部材の車輪への巻き込みを防止することがで
き、車両走行の安全性の向上を図ることができ
る。しかも、ステツプ上に乗せられる操縦者の足
は、フロントフエンダー、リヤーフエンダー及び
泥よけ部材にて取囲まれた領域に位置することと
なるため、車両が水たまりやぬかるみを通過する
際に、泥はね等により衣服や靴を汚す不都合を未
然に防止できる。

また、泥よけ部材はフロントフエンダーとリヤ
ーフエンダーとの間の連結部材として取付けられ
ることになるため、これらのフエンダーの構造上
の強度を充分に高めることができる。

さらに、泥よけ部材はフロントフエンダー、リ
ヤーフエンダーのみならず足掛け用ステツプにも
連結するようにしているので、その取付けを確実
に行なうことができ、しかも取付状態の剛性をさ
らに高めることができる。従つて、不整地走行時
に石や木材等が泥よけ部材に当たつても、それに
充分に耐えることができる。

また、既存の鞍乗型車両にも、設計変更を加え
ることなく、本考案に係る泥よけ装置を設けるこ
とができるといつた利点をも有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の鞍乗型車両の泥よけ装置を示す
斜視図、第２図は本考案を適用した鞍乗型車両の
泥よけ装置を示す斜視図である。 ５……フロントフレームカバー、５ａ……フロ
ントフエンダー、６……リヤーフレームカバー、
６ａ……リヤーフエンダー、８……足掛け用ステ
ツプ、９……泥よけ部材、９ａ……底面板、９ｂ
……前面板、９ｃ……後面板、９ｄ……側面板、
９ｅ……突片、１０……締結手段、１１……ビ
ス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロントフエンダーとリヤーフエンダーとの間
   であつて足掛け用ステツプの下方に、泥よけ部材
   を配置し、前記泥よけ部材の前後両端を前記フロ
   ントフエンダーの後端部及び前記リヤーフエンダ
   ーの前端部にそれぞれ連結すると共に、前記泥よ
   け部材の側部を前記足掛け用ステツプの外端部に
   取付けたことを特徴とする鞍乗型車両の泥よけ装
   置。