JPS641864B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、記録再生装置おけるデイスクカセツ
トの摺動蓋開蓋装置に関するものである。

記録再生装置におけるデイスクカセツトの摺動
蓋開蓋装置の従来例として、例えば実公昭45−
10063号公報がある。

この従来例は、デイスク状記録媒体が回転自在
に収納されたカセツト筐体と、カセツト筐体の前
端部に対して直角な一側部側に設けられたヘツド
挿入孔と、ヘツド挿入孔を開閉するためにカセツ
ト筐体内に取付けられた摺動蓋と、カセツト筐体
内に取付けられて摺動蓋をカセツト筐体の一側部
に沿つて摺動させるスライダと、カセツト筐体の
前端部に設けられたピン挿入孔とを有するデイス
クカセツトを用いるものである。

そして、記録再生装置にはデイスクカセツトの
挿入方向の後方側に向かつて突出するピンが設け
られている。

そして、デイスクカセツトをその前端部側から
記録再生装置に挿入することにより、ピン挿入孔
内に相対的に挿入されるピンでスライダを押し
て、摺動蓋をデイスクカセツトの挿入方向の後方
側に開蓋させるようにしたものである。

しかし、この従来例では、ピンによつて押され
るスライダのスライド量＝摺動蓋の開蓋ストロー
クであり、摺動蓋の開蓋ストロークを大きくとる
ことができない。従つて、ヘツド挿入孔が大き
く、摺動蓋の開蓋ストロークを大きくしなければ
ならないデイスクカセツトには適用できない。ま
た、摺動蓋がスライダと一体に摺動されるため
に、摺動蓋の摺動方向がデイスクカセツトの挿入
方向と平行にならざるを得ず、摺動蓋をデイスク
カセツトの挿入方向と直交する方向に開蓋させる
ことができない。なお、スライダと摺動蓋との間
に運動方向変換機構を設ければ、摺動蓋をデイス
クカセツトの挿入方向と直交する方向に開蓋可能
であるが、構造が複雑になる。また、カセツト筐
体内にスライダと摺動蓋とを組込んだデイスクカ
セツトは、部品点数及び組立工数が多くて構造が
著しく複雑であり、コスト高につく。特に、スラ
イダのスライドスペースをカセツト筐体内に確保
するためには、カセツト筐体が大型化してしまう
と言つた問題点があつた。

そこで、本発明は、摺動蓋をデイスクカセツト
の挿入方向と直交する方向に大きな開蓋ストロー
クで開蓋できるにも拘わらず、デイスクカセツト
の構造が簡単な記録再生装置におけるデイスクカ
セツトの摺動蓋開蓋装置を提供しようとするもの
である。

即ち、本発明は、デイスク状記録媒体が回転自
在に収納されたカセツト筐体と、該カセツト筐体
の前端部側に設けられたヘツド挿入孔と、該ヘツ
ド挿入孔を開閉するために上記カセツト筐体に取
付けられて該カセツト筐体の前端部に沿つて摺動
される摺動蓋とを有するデイスクカセツトと、上
記デイスクカセツトが上記カセツト筐体の前端部
側から挿入されるカセツト挿入部と、該挿入され
るデイスクカセツトの上記摺動蓋と係合され、か
つ、該挿入されるデイスクカセツトによつて回動
される回動レバーとを有する記録再生装置とから
なり、上記デイスクカセツトを上記記録再生装置
の上記カセツト挿入部に挿入することにより、上
記回動レバーによつて上記摺動蓋を上記カセツト
筐体の前端部に沿つて上記デイスクカセツトの挿
入方向と直交する方向に開蓋させるように構成し
た記録再生装置におけるデイスクカセツトの摺動
蓋開蓋装置である。

このように構成された本発明によれば、デイス
クカセツトの挿入によつて記録再生装置に取付け
られた回動レバーを回動させ、この回動レバーに
よつて挿入されるデイスクカセツトの摺動蓋を開
蓋させるものであり、回動レバーが摺動蓋への運
動方向及び運動量の変換手段を構成している。従
つて、摺動蓋をデイスクカセツトの挿入方向と直
交する方向に大きな開蓋ストロークで開蓋させる
ことができる。しかも、回動レバーは記録再生装
置に取付けられており、デイスクカセツトにはこ
の回動レバーや従来例のようなスライダ等を一切
取付ける必要がない。従つて、デイスクカセツト
には摺動蓋だけを取付ければ良いので、デイスク
カセツトの部品点数や組立工数を少なくできる。

以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

先ず第１実施例について説明すると、第１図及
び第２図に示すように、記録再生装置１のシヤー
シ２上にカセツト装着装置のカセツトホルダ３が
設けられている。このカセツトホルダ３は上板部
４と、この上板部４の左右両側部に設けられたコ
字状を成す一対のカセツト挿入部５，６とから成
り、この一対のカセツト挿入部５，６にデイスク
カセツト７の左右両側部を挿入するようになつて
いる。またこのカセツトホルダ３は図示しないカ
セツト装着装置の上下動機構により上下動可能と
なつていて、デイスクカセツト７を記録再生装置
の仮装着位置から正装着位置にセツトできるよう
になつている。なお、一対のカセツト挿入部５，
６の後端部にはデイスクカセツト７の挿入位置を
規制する一対のストツパ部８，９が設けられてい
る。

シヤーシ２上にはまた、偏平形ブラシレスモー
タ１２及び磁気ヘツド１３が設けられている。上
記ブラシレスモータ１２の回転軸１４には回転台
１５が一体に取り付けられていて、この回転台１
５上には駆動ピン１６及びマグネツト１７が取り
付けられている。一方、磁気ヘツド１３はヘツド
支持基体１８に取り付けられていて、このヘツド
支持基体１８は図示しない送りネジ及びステツプ
モータ等にて第１図で矢印ａ方向及び矢印ｂ方向
に間欠的に往復動するようになつている。

カセツトホルダ３の上板部４の一側部には、第
１図及び第２図に示すように支点ピン２１が植設
されている。この支点ピン２１には左右方向に延
びたアーム板２２の一端部が回動自在に軸支さ
れ、このアーム板２２は引張バネ２３にて第１図
で常時反時計方向に回動付勢されている。なお、
上板部４にはストツパーピン２４が植設され、ア
ーム板２２は常時はこのストツパーピン２４と当
接して第１図で反時計方向の回動が阻止されてい
る。

アーム板２２の先端部には、ピン２７及び２８
によつて２つ回動レバー２５及び２６の一端部が
夫々水平方向に回動自在にして取付けられてい
る。なおピン２８は長孔１１に挿通されていて、
前後方向にやや移動し得るようになつている。こ
れら回動レバー２５，２６は互いに平行とされ、
かつ夫々の回動レバー２５，２６の先端部は上記
アーム板２２と平行な連結板２９にて相互に連結
されている。詳しくは連結板２９の左右両端部と
回動レバー２５，２６の先端部とがピン１９，２
０にて互いに枢支結合されていて、アーム板２２
の先端部、回動レバー２５，２６及び連結板２９
にて平行４連リンクが構成されている。従つて、
回動レバー２５，２６は互いに平行状態を保持し
て回動し得るようになつている。回動レバー２５
及び２６の先端部にはまた、係合ピン３０及び３
１が植設され、これら係合ピン３０，３１の下端
部は上板部４に形成された切欠部３２から上板部
４の下方へと突出している。そして係合ピン３
０，３１の下端部は後述するデイスクカセツト７
の摺動蓋３３の凸部３４をその側方から押圧する
押圧部３０ａ及び３１ａを成している。なお、回
動レバー２５の先端部には引張バネ３５の一端部
が止着され、この引張バネ３５の他端部は上板部
４に設けられた突片３６に止着されている。従つ
て係合ピン３０，３１は常時は切欠部３２の直線
エツジ部３７と当接している。

次に、上述した記録再生装置１に適用されるデ
イスクカセツト７の構造につき説明する。

このデイスクカセツト７は合成樹脂にて成形さ
れた偏平なカセツト筐体４５内に磁気デイスク４
６を回転自在に収納したものである。詳しくは第
１図に示すように、磁気デイスク４６の中心部に
は芯金４７が取付けられていて、この芯金４７が
カセツト筐体４５の下面に形成された円形孔４８
内に回転自在に嵌合している。なお、芯金４７の
下面には前記ブラシレスモータ１２の回転軸１４
及び駆動ピン１６が挿入される挿入孔４９及び５
０が夫々設けられている。カセツト筐体４５の前
端部４５ａの上下両面にはヘツド挿入孔５１及び
パツド挿入孔５２が夫々設けられている。そして
デイスクカセツト７を前記記録再生装置１に装着
すると、ヘツド挿入孔５１に磁気ヘツド１３が挿
入される一方、パツド挿入孔５２に図示しないパ
ツドが挿入され、磁気ヘツド１３が磁気デイスク
４６の記録再生面と接触するようになつている。

上記ヘツド挿入孔５１及びパツド挿入孔５２
は、カセツト筐体４５の前側部４５ａを上下方向
から挟む断面コ字状を成す摺動蓋３３によつて常
時は覆われている。この摺動蓋３３は第１図で矢
印ｃ方向及び矢印ｄ方向（デイスクカセツト７の
挿入及び排出方向と直角を成す方向）に摺動自在
とされている。そして摺動蓋３３が第１図で矢印
ｃ方向に摺動すると、摺動蓋３３の上板部及び下
板部に夫々設けられた一対の連通孔５４が上記ヘ
ツド挿入孔５１及びパツド挿入孔５２と夫々整合
して、これら挿入孔５１，５２が開放されるよう
になつている。なお、この摺動蓋３３の側面３３
ａには前記ピン３０，３１の押圧部３０ａと３１
ａとの間に嵌合可能な凸部３４が形成されてい
る。

記録再生装置１及びデイスクカセツト７は上述
の如く構成され、記録再生装置１に対するデイス
クカセツト７の挿入及び排出動作と連動して上記
摺動蓋３３が自動的に開閉される。即ち、デイス
クカセツト７を第１図で矢印ｅ方向からカセツト
ホルダ３のカセツト挿入部５，６に挿入すると、
先ず摺動蓋３３の凸部３４がピン３０，３１の押
圧部３０ａと３１ａとの間に嵌合する。そしてデ
イスクカセツト７を更に挿入すると、第３図に示
す如く押圧部３０ａと３１ａが摺動蓋３３の側面
３３ａとカセツト筐体４５の前端部４５ｂとによ
つて矢印ｅ方向に夫々押圧される。従つて回動レ
バー２５，２６が引張バネ３５に抗して第３図で
反時計方向に回動する。このため摺動蓋３３の凸
部３４が一方の係合ピン３１の押圧部３１ａによ
つて第３図で矢印ｃ方向に押圧され、摺動蓋３３
は同方向へ摺動する。そして第４図で一点鎖線に
て示す如く摺動蓋３３が開蓋するが、回動レバー
２５，２６はアーム板２２に支持されているた
め、デイスクカセツト７を第４図で一点鎖線にて
示す位置から実線にて示す位置まで更に挿入する
ことができる。そしてこのときのデイスクカセツ
ト７の移動距離ｌにより記録再生装置に対するデ
イスクカセツト７のローデイングロツクがなされ
る。即ち、カセツトホルダ３は第５図に示す如く
カセツト装着装置の上下動機構により下降し、ブ
ラシレスモータ１２の回転軸１４及び駆動ピン１
６がデイスクカセツト７の芯金４７の挿入孔４９
及び５０に夫々挿入されると共に、ヘツド挿入孔
５１及びパツド挿入孔５２に磁気ヘツド１３及び
パツドが夫々挿入されて磁気デイスク４６の記録
再生がなされる。なおこのときアーム板２２は第
４図に示す如く引張バネ２３に抗して時計方向に
やや回動する。

一方、デイスクカセツト７の排出動作は第４図
において図示しないエジエクトレバーを操作する
ことによりなされ、摺動蓋３３の閉蓋動作は上述
の場合と全く逆になされる。

次に本発明の第２実施例を第６図〜第８図に基
づいて説明する。この実施例は、第６図及び第７
図に示すように第１実施例における一方の回動レ
バー２５をカセツトホルダ３の後端部にピン５７
によつて回動自在に取付けたものである。そして
デイスクカセツト７を排出するためのスライダ５
８と上記回動レバー２５との間に引張バネ５９を
設けたものである。なおスライダ５８にはデイス
クカセツト７の前端面が当接される突起７１が設
けられていて、スライダ５８の復動時にその突起
７１によつてデイスクカセツト７を排出するよう
になされている。従つてスライダ５８の復動力が
引張バネ５９を回動して回動レバー２５に作用
し、回動レバー２５を第７図で反計時方向に確実
かつスピーデイに回動させることができる。よつ
て摺動蓋が開蓋したままデイスクカセツト７が排
出されるような開閉ミスを生じることが全くな
い。なお、第６図及び第７図において６０〜６２
は、アーム板２２、回動レバー２６及びスライダ
５８を夫々復動させるための引張バネである。ま
た６３はスライダ５８に取付けられたカセツトロ
ツクレバーであつて、その爪部６３ａがデイスク
カセツト７の凹部６４と係合するようになつてい
る。なお、６５はカセツトホルダ３等に設けられ
たロツク解除片であつて、デイスクカセツト７乃
至スライダ５８が復動したとき、第８図に示す如
く爪部６３ａと凹部６４との係合が解除されるよ
うになつている。

次に本発明の第３実施例を第９図に基づいて説
明する。この実施例はカセツトホルダ３の上板部
４に回動レバー３９をピン４０にて回動自在に取
付けたものである。そしてこの回動レバー３９の
先端部に取付けられた係合ピン４１が摺動蓋３３
に形成された凹部４２と係合するようになつてい
る。従つてデイスクカセツト７を第９図で矢印ｅ
方向に挿入すると、回動レバー３９が同図で反時
計方向に回動し、摺動蓋３３が同図で矢印ｃ方向
に摺動して開蓋する。なお第９図で４３は回動レ
バー３９の復動用の引張バネである。

本発明は上述の如く、デイスクカセツトの挿入
によつて記録再生装置に取付けられた回動レバー
を回動させ、この回動レバーによつて挿入される
デイスクカセツトの摺動蓋をデイスクカセツトの
挿入方向と直交する方向に開蓋させるように構成
して、回動レバーで摺動蓋への運動方向及び運動
量を変換して、摺動蓋をデイスクカセツトの挿入
方向と直交する方向に大きな開蓋ストロークで開
蓋させることができる。従つて、ヘツド挿入孔が
大きく、摺動蓋の開蓋ストロークが大きくしなけ
ればならないデイスクカセツトに特に有効であ
る。

しかも、デイスクカセツトにはこの回動レバー
やスライダ等を一切取付ける必要がなく、デイス
クカセツトには摺動蓋だけを取付ければ良いの
で、デイスクカセツトの部品点数や組立工数を少
なくできて、構造が簡単になり、デイスクカセツ
トの低コスト化を図ることができる。

そして、デイスクカセツトのカセツト筐体内に
回動レバーやスライダ等の可動スペースを確保す
る必要がないので、カセツト筐体の小型化を図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示したものであつて、
第１図〜第５図は第１実施例、第６図〜第８図は
第２実施例、第９図は第３実施例を夫々示し、第
１図は記録再生装置及びデイスクカセツトの平面
図、第２図は同上の−線矢視正面図、第３図
は摺動蓋の開蓋動作を説明するための説明図、第
４図はデイスクカセツトがローデイングロツクさ
れたときの状態を示す説明図、第５図は同上の
−線矢視背面図、第６図は第２実施例に係る記
録再生装置の概略を示す平面図、第７図は同上の
デイスクカセツトがローデイングロツクされたと
きの状態を示す説明図、第８図は同上のカセツト
ロツクレバーがロツク解除された状態を示す説明
図、第９図は第３実施例に係る記録再生装置の概
略を示す平面図である。なお図面に用いた符号に
おいて、 ５，６……カセツト挿入部、２５，２６……回
動レバー、３０，３１，４１……係合ピン、３３
……摺動蓋、３４……凸部、４２……凹部、４６
……磁気デイスクである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ デイスク状記録媒体が回転自在に収納された
   カセツト筐体と、該カセツト筐体の前端部側に設
   けられたヘツド挿入孔と、該ヘツド挿入孔を開閉
   するために上記カセツト筐体に取付けられて該カ
   セツト筐体の前端部に沿つて摺動される摺動蓋と
   を有するデイスクカセツトと、 上記デイスクカセツトが上記カセツト筐体の前
   端部側から挿入されるカセツト挿入部と、該挿入
   されるデイスクカセツトの上記摺動蓋と係合さ
   れ、かつ、該挿入されるデイスクカセツトによつ
   て回動される回動レバーとを有する記録再生装置
   とからなり、 上記デイスクカセツトを上記記録再生装置の上
   記カセツト挿入部に挿入することにより、上記回
   動レバーによつて上記摺動蓋を上記カセツト筐体
   の前端部に沿つて上記デイスクカセツトの挿入方
   向と直交する方向に開蓋させるように構成した記
   録再生装置におけるデイスクカセツトの摺動蓋開
   蓋装置。