JPS6411507B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はビデオの基板等軽量の物品にロボツト
作業によつて部品を組付ける際に、該物品を載置
したパレツトを部品組付け位置に停止させる精度
を高めることのできるパレツト停止位置決め装置
に関する。

電気機械、測定機器その他に組込まれる基板お
よび基体等の軽量物品に多数の部品を組付ける作
業は、該軽量物品をパレツトに載置し、パレツト
下面に旋回自在に取付けた被動ローラとパレツト
走行案内レールに沿設した駆動回転軸とを摩擦接
触させてパレツトの走行、停止を制御するパレツ
ト搬送装置を用いる場合が多い。

すなわち、かかる軽量物品のパレツト搬送装置
は、例えば特公昭52−45568号公報に開示されて
いるように被動ローラの回転軸線を駆動回転軸に
斜交させ、被動ローラと駆動回転軸との摩擦伝導
によりパレツトを搬送している。

したがつて、被動ローラの回転軸線と駆動回転
軸とが平行になつていると、駆動回転軸が回転し
ていても被動ローラは遊転するのみでパレツトは
前進駆動されずに停止している。

そこで、パレツトを部品自動組付け位置に停止
させる際には、被動ローラを駆動回転軸に対して
斜交位置より平行位置に旋回させるが、パレツト
の運動慣性は被動ローラと駆動回転軸との周面摩
擦抵抗が抗力として作用するのみであるから、パ
レツトの定位置停止は困難であり、定位置より過
走して停止する場合がきわめて多い。

精密機器の部品組付け作業をロボツト化する場
合に、組付け物品を載置しているパレツトを精確
に所定位置に停止させることは不可欠の要件であ
るから、従来のパレツト搬送装置の如く摩擦抵抗
による運動慣性の吸収のみでは定位置停止の精度
はきわめて低い欠点を有している。

本発明は上述した従来の欠点を除去したもの
で、以下図面に基いて本発明の実施例を説明する
と、 第１図はパレツト搬送装置の要部斜視図であつ
て、パレツト１は架台２上に支持された２条のレ
ール３，３′上を矢印イ方向に循環走行し、所定
の組付け作業位置に停止し、組付け作業完了によ
つて発進し、次位の組付け作業位置に再び停止す
ることを繰返えしながら、全組立け作業を完了す
るものである。架台２上にはレール３，３′に並
設したパレツト搬送駆動用回転軸４があり、該回
転軸４は第２図に示すパレツト１の下面に旋回自
在に取付けた被動ローラ５の周面に押接し、該被
動ローラ５の回転軸線が回転軸４の軸線に斜交し
ているときはパレツト１を前進駆動させ、被動ロ
ーラ５の回転軸線が回転軸４の軸線に平行してい
るときはパレツト１は停止する。被動ローラ５に
は旋回作動板６が固設され、該旋回作動板６は連
動杆７，７′を介してパレツト前後部に枢着した
８，８′に連動連結され、旋回作動板６はバネ９
によつて被動ローラ５の回転軸線が回転軸４の軸
線に斜交し、レバー８８がパレツト前部および後
部より夫々前方および後方へ突出するように旋回
付勢されている。

旋回作動板６にはカムピン１０，１０′が突設
され、該カムピン１０の近傍位置のパレツト下面
にはストツパピン１１が突設され、更にパレツト
の側部下面にはロツクピン１２が突設されてい
る。

パレツト１の下面隅部にはレール３，３′上を
転動する車輪１３設けられパレツト下面一側の前
後にはレール３を挟持する一対のガイドローラ１
４，１４′が取付けられ、パレツト１をレール３，
３′に沿つて走行案内する。パレツト１の前後部
には隣接するパレツトのレバーを押動没入して被
動ローラ５を旋回させる押動部材１５，１５′が
突設されている。

そして、レール３，３′間にはパレツトに突設
したカムピン１０およびストツパピン１１と協同
して作動するパレツト停止位置決め装置１６が設
けられている。

パレツト停止位置決め装置１６の詳細は第３図
に詳記されている。

すなわち、指令信号により操作されるシリンダ
装置１７によつてパレツト下面に突設したストツ
パピン１１の移動経路上に出没するストツパ１８
と被動ローラの旋回作動板６に突設したカムピン
１０の移動経路上に出没して突出時にカムピン１
０を旋回作動板６に作用するバネ９の付勢力に抗
して押動し被動ローラ５の回転軸線を回転軸４の
回転軸線に平行する直近位置まで旋回するカム面
１９とを有する停止作動板２０を取付け、該停止
作動板２０上にはパレツトに突設したストツパピ
ン１１の移動経路上にバネ２１（第４図参照）に
よつて回動付勢されるパレツト停止位置決め板２
２を回動枢着し、該停止位置決め２２にはストツ
パピン１１の通過によつてバネ２１の付勢力に抗
して該板２２が押し開かれストツパピン１１がス
トツパ１８に衝接した際にバネ２１によつて復帰
するカム面２３と、ストツパピン１１をストツパ
１８との間に挟圧すると共にストツパ１１を側方
に押圧するカム面２４と、が形成されている。

したがつて、第４図に示すように、ストツパピ
ン１１がストツパ１８とカム面２４との間に挟圧
され、そして、停止作動板２０のカム面１９は旋
回作動板６のカムピン１０を被動ローラ５の回転
軸線が回転軸４の回転軸線に平行になるまで押動
せず、平行の直近位置になる様に押動しているか
ら、パレツト１には回転軸４より僅かな前進駆動
力が伝達され、したがつて、ストツパピン１１は
常にストツパ１８に押圧された状態に維持され、
ストツパ１８のストツパ面をパレツトの前後方向
基準面とすることによりパレツトの前後方向の位
置決めが精確に行われ、且つパレツトが逆走する
おそれは全くなく、また、停止作動板２０のカム
面１９にバネ９の付勢力により押圧されているカ
ムピン１０の反力がパレツト１を側方レールに押
し付け、また停止位置決め板２２のカム面２４に
よつてストツパピン１１が同じく側方レール方向
に押し付けられるから、パレツト１は側方レール
によつて左右方向の位置決めを精確に行うことが
できる。

なお、パレツト停止位置におけるパレツトの芯
合せをより確実にするために、パレツト停止位置
決め装置１６と協同して側方レールの外側面に指
令信号により操作されるシリンダ装置で作動し先
端にＶ形溝２５を有するロツクレバー２６を設
け、該Ｖ形溝２５をパレツト下面に突設したロツ
クピン１２に係合させることもある。

以上述べた如く、本発明は被動ローラの回転軸
線を回転軸の軸線に平行ではなく、平行直近位置
にすることにより、停止パレツトには絶えず僅か
な前進駆動力が伝達されているから、パレツトの
ストツパピンは、ストツパのストツパ面を基準面
として押圧付勢されると共に、停止位置決め板の
カム面によつてストツパ面との間に挟圧されて、
パレツトの前後方向停止位置決めは精確に行わ
れ、また、左右方向の停止位置決めは前述した側
方レール方向への付勢力によつてレール側面を基
準面としてパレツトが押圧されることにより精確
に行われ、したがつて精度の高い部品組付け作業
を可能にするものであり、また停止パレツトには
絶えず前進駆動力が伝達されているから、組付け
作業後のパレツト停止位置決め装置の後退により
パレツトは発進遅れを生ずることなく直ちに発進
することができるので作業能率の向上にも役立つ
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図はパレツ
ト搬送装置の要部斜視図、第２図はパレツト下面
斜視図、第３図はパレツト停止位置決め装置の斜
視図、第４図はパレツト停止位置決め装置の平面
図である。 １……パレツト、３，３′……パレツト走行案
内レール、４……回転軸、５……被動ローラ、６
……旋回作動板、１０……カムピン、１１……ス
トツパピン、１７……シリンダ装置、１８……ス
トツパ、２０……停止作動板、２２……パレツト
停止位置決め板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 架台上に支持されたパレツト走行案内レール
   と該レールに沿設されパレツト下面に旋回制御可
   能に取付けられた被動ローラに押接してパレツト
   を前記レール上で搬送駆動する回転軸とを有し、
   被動ローラの旋回角度を制御してパレツトを走
   行、停止させるパレツト搬送装置において、被動
   ローラの旋回立軸に固定し被動ローラの回転軸線
   を前記回転軸に斜交付勢した旋回作動板にカムピ
   ンを突設し、該カムピンの移動経路上に出没し突
   出時に該カムピンを前記斜交付勢力に抗して押動
   して前記旋回作動板を被動ローラの回転軸線が前
   記回転軸に平行直近位置に旋回させるカム面を形
   成した停止作動板を前記レール間に取付け、該停
   止作動板上に該板の突出時にパレツト下面に突設
   したストツパピンに衝接するストツパとストツパ
   ピンの移動経路内に突出付勢され、ストツパに衝
   接したストツパピンをストツパに挟圧すると共に
   側方に押圧するカム面を有するパレツト停止位置
   決め板を回動可能に枢着し、前記停止作動板はシ
   リンダ装置の制御操作により出没作動するパレツ
   ト搬送装置におけるパレツト停止位置決め装置。