JPS6411330B2

JPS6411330B2 -

Info

Publication number: JPS6411330B2
Application number: JP54100134A
Authority: JP
Inventors: Takehito Tabata; Mikio Yamada
Original assignee: NIHON SURFACTANT KOGYO KK
Current assignee: NIHON SURFACTANT KOGYO KK
Priority date: 1979-08-06
Filing date: 1979-08-06
Publication date: 1989-02-23
Also published as: JPS5624034A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は親水性蔗糖脂肪酸エステルと多価アル
コールを主成分とする新規な油中水型乳化剤組成
物に関するものである。油中水型エマルシヨンは鉱油あるいは動植物油
などの油中に水が乳化剤により安定に分散されて
いる状態のエマルシヨンであり、化粧品、医薬
品、食品関係で広く使用されている。例えば化粧
品ではコールドクリーム、ハンドクリームなど
に、医薬品では軟膏などに、又食品ではチヨコレ
ート、バターなどに利用されている。油中水型エマルシヨンの乳化剤としては一般に
親油性の乳化剤が使用されている。特に、ソルビ
タン、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビトー
ルなどの多価アルコールと炭素数12以上の脂肪酸
とのエステルあるいは乳酸、クエン酸などの高級
アルコールエステル、あるいはポリオキシエチレ
ンオレイルエーテル（酸化エチレン低モル付加
物）などが広く使用されている。又、多価アルコ
ール脂肪酸エステルと多価アルコールとの組み合
わせにより更に優れた油中水型乳化剤が得られる
という提案もなされている。油中水型乳化剤としては次のような諸性能が要
求される。１長期保存安定性に優れたエマルシヨンを作る
こと。２温度による粘度差が少なく、凍結−融解安定
性に優れたエマルシヨンを作ること。３各種の油に対して良好な乳化力を有するこ
と。４感触、味のよいエマルシヨンを作ること。５取扱いが容易で又簡単な乳化法で良好なエマ
ルシヨンを作ること。６安全性に優れていること。しかし、一般に使用されている上記の如き従来
の油中水型乳化剤はそれぞれ優れた特徴を有して
いるものの、それぞれ欠点を有しており、上記諸
性能をすべて満足するような油中水型乳化剤は未
だ知られていない。又、多くの研究が現在進めら
れているが、未だに満足すべき油中水型乳化剤は
得られていない。本発明者らは鋭意研究の結果、従来の乳化剤に
は見られない優れた特徴を有する新規な油中水型
乳化剤を発明した。即ち、本発明によれば親油性
蔗糖脂肪酸エステルと多価アルコールと、更に必
要に応じてHLB調整剤として親油性非イオン界
面活性剤を使用することにより、油中水型乳化剤
として具備すべき条件をすべてそなえている優れ
た油中水型乳化剤組成物を得ることができる。本発明の油中水型乳化剤組成物はHLB8〜13の
範囲で良好な油中水型エマルシヨンを得ることが
できる。そこでHLBを８〜13に調整するために
親油性非イオン界面活性剤をHLB調整剤として
必要に応じて使用するわけであるが、通常、油中
水型エマルシヨンを形成するにはHLBが８より
低い領域の乳化剤を使用する必要があり、HLB8
〜13では水中油型エマルシヨンが生成してしま
う。従つて水中油型エマルシヨンの生成領域であ
るHLB8〜13で優れた油中水型エマルシヨンが作
られるということは実に驚くべきことである。更に驚くべきことには、油に溶解しない親水性
蔗糖脂肪酸エステル及び多価アルコールが乳化剤
組成物として同時に使用することにより油に溶解
することである。これは親水性蔗糖脂肪酸エステ
ルと多価アルコールが強い相互作用を有し、親油
化するためと思われる。本発明で使用される親水性蔗糖脂肪酸エステル
とは蔗糖と炭素数12以上の高級脂肪酸エステルで
ありHLB10以上のものである。本発明の多価アルコールとはグリセリン、１，
３−ブチレングリコール、ソルビトール、乳糖、
蔗糖、果糖、グルコース、キシリトール、ポリオ
キシエチレンソルビトール、ポリオキシエチレン
グリセリン、デンプン糖及び糖還元アルコールな
どである。又、親油性非イオン界面活性剤とは、バチルア
ルコール、キミルアルコールなどの親油性多価ア
ルコールの高級脂肪酸エステル、及び高級アルコ
ール酸化エチレン低モル付加物、ヒマシ油あるい
は硬化ヒマシ油酸化エチレン低モル付加物などで
ある。本発明の油中水型乳化剤組成物は次のような優
れた特徴を有する。長期保存安定性に優れたエマルシヨンを作る
ことができる。温度による粘度差が少なく、凍結融解安定性
に優れたエマルシヨンを作ることができる。各種の油に対して良好な乳化力を有する。優れた感触、優れた味のエマルシヨンを作る
ことができる。液状であるため取り扱いが容易である。簡単な撹拌で乳化ができる。油相比率の高い系でも粘性の高い安定なエマ
ルシヨンを作ることができる。安全性が非常に高い。なお、本発明の組成物はHLB8〜13の範囲外に
おいても油中水型エマルシヨンを作ることができ
る。即ち、HLB8以下でも良好な油中水型エマル
シヨンを作ることができるが、本発明の乳化剤組
成物の特徴である上記〜のうち、，，
の特徴を有することができない。本発明の乳化剤組成物は、化粧品、医薬品、食
品における油中水型エマルシヨンを製造する場合
に利用することができる。次に本発明の実施例を示す。実施例１（ハンドクリーム）マイクロクリスタリンワツクス 10％流動パラフイン 20％本発明乳化剤組成物（組合わせHLB10.7）
5％蔗糖ラウリン酸エステル（HLB17） POE(2)オレイルエーテル（HLB6）ソルビトール 30％ 40％ 30％イオン交換水 65％実施例２（コールドクリーム）蜜ロウ 5％マイクロクリスタリンワツクス 10％流動パラフイン 40％イソプロピルミリステート 5％本発明乳化剤組成物（組合わせHLB9） 7％蔗糖パルミチン酸エステル（HLB11）ソルビトールモノオレエート（HLB6）ソルビトール 50％ 30％ 20％イオン交換水 33％実施例３（可食性クリーム）サフラワー油 20％牛脂硬化油 30％本発明乳化剤組成物（組合わせHLB10） 5％蔗糖パルミチン酸エステル（HLB16）ジグリセンモノオレエート（HLB5）グリセリン 40％ 50％ 10％イオン交換水 45％実施例４表１に示す所定量の乳化剤を良く混合し均一溶
液とした後、油を加え撹拌混合する。この時乳化
剤と油との相溶性を観察し、この結果を表１に示
した。更に撹拌を続け精製水を加える。得られた
エマルシヨンの形態はエマルシヨンの水への分散
性から判定した、得られたエマルシヨンを40℃恒
温槽に放置し、エマルシヨンの分離度合から安定
性を評価した。表１中、×は室温放置で直後に分
離し、◎は40℃放置で１ケ月以上安定であつたも
のを示す。

【表】

Claims

【特許請求の範囲】

１ HLB10以上の親水性蔗糖脂肪酸エステル及
び多価アルコールからなるか、又は更にHLB調
整剤として親油性非イオン界面活性剤を含み、
HLB8〜13であることを特徴とする油中水型乳化
剤組成物。