JPS6396112A

JPS6396112A - アイシャドウ

Info

Publication number: JPS6396112A
Application number: JP24097686A
Authority: JP
Inventors: Soichiro Nobuoka; 信岡　聰一郎; Hiromi Yamashita; 裕己山下
Original assignee: RIYUUHOUDOU SEIYAKU KK; Agency of Industrial Science and Technology
Current assignee: RIYUUHOUDOU SEIYAKU KK; National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date: 1986-10-09
Filing date: 1986-10-09
Publication date: 1988-04-27
Also published as: JPH0416442B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、薄板状酸化鉄粉を核種とし、その表面に金、
銀、白金、ロジウム、パラジウムなどの貴金属薄層を形
成させた貴金属光沢を有する新規な複合顔料に関する。

本発明の複合顔料は、薄板状の粒子形態であるため、板
状面に平行に配列しやすく、その光沢は特有の優美な貴
金属光沢を発揮するものであり、この特性を応用して各
種化粧料をはじめ合成樹脂、印刷インキ、塗料、建築材
料、装飾品などの貴金属メタリック色材として広範囲に
利用することができるものである。

［従来の技術］貴金属光沢を有する粉体としては、従来から金粉、銀粉
、真珠顔料などがある。金粉としては、全箔粉などが用
いられているが、通常の金粉は黄銅（銅と亜鉛の合金）
粉である。銀粉としては、金属銀粉などが用いられてい
るが、通常の銀粉はアルミ箔粉である。アルミ箔粉はル
ーフイングアルミともいわれ、屋根瓦状に平行に配列し
、特有のメタリック光沢をもっているので、自動車用塗
料などとして広く利用されている。これについては、「
色材協会誌」　（佐藤豊ほか著、１９７９年発行、５２
巻、６号、３１１頁）に詳述されている。また、天然マ
イカの薄片上に酸化チタンなどを薄層被覆し、薄膜の光
の干渉を応用し真珠光彩を放つ真珠顔料が開発されてい
る。これらは化粧料、レザー、釦、建材などに利用され
ている。これについては、「色材協会誌」　（渡辺隆三
著、１９７７年発行、５０巻、８号、４６０頁）に詳述
されている。以上のように、貴金属粉体およびその模造
品は従来から広く使用されているものである。金、銀、
白金などの粉体は貴金属特有の優雅な光沢を放つので貴
重なものであるが、きわめて高価なものであるため、そ
の用途は限定されざるをえない。また、これらは一般の
顔料に比べて比重が３倍以上も大きいものであるため、
一般顔料との混合、分散が困難であり、分散しても経時
により分離、沈澱しやすいという難点がある。

黄銅粉およびアルミ箔粉は貴金属類似の光沢を有し、安
価であるため、従来より普及しているが、優美な光沢に
欠け、かつ徐々に酸化されて光沢を失なうという欠点が
ある。また真珠顔料は、特有の真珠光沢を放ち優雅であ
るが、きらきらと輝く貴金属光沢とは異質の光沢および
色調を呈するものである。

［発明が解決しようとする問題点］本発明の目的は、貴金属のきらきらと輝く優雅な光沢、
耐候性および化学的安定性を存し、しかも廉価で一般顔
料とよく混合し、分散する薄板状の複合顔料を提供する
ことにある。

本発明者らは、前記目的を達成するために、鋭意研究を
重ねた結果、合成された薄板状酸化鉄を核種として使用
し、その表面に厚さ　０．３ａｍ以下の貴金属薄層を無
電解メッキ法で形成密着させたばあい、かかる目的を達
成しうろことを見出し、本発明を完成するに至った。こ
のばあい、核種となる薄板状酸化鉄の特性が重要な要素
であるが、これについては「塗装技術」　（信岡聰一部
著、１９８１年、１月号１６５頁）や特公昭４ｇ−２９
７１８号公報などに詳述されている。すなわち、薄板状
酸化鉄粉は、耐候性、化学的安定性に優れ、有害な紫外
線を吸収するといった酸化鉄粉本来の特性を有するだけ
でなく、粒子表面がきわめて平滑であり、粒度分布幅が
狭く、かつ所望の粒子径のものを自由にうろことができ
るという特徴をも併せもっているので、核種としてきわ
めて適応したものであり、他にその例をみない。

このような薄板状酸化鉄を核種とし、その表面に貴金属
薄層を形成させた薄板状の複合顔料はまだ見出されてい
ない。

［問題点を解決するための手段］本発明は薄板状酸化鉄を核種とし、その表面上に貴金属
層を形成したことを特徴とする複合顔料に関する。

［実施例］本発明の複合顔料は、薄板状酸化鉄粉を核種とし、その
表面に貴金属を形成することによりえられる。

本発明においては核種として使用される薄板状酸化鉄の
特性が重要な要素となる。また薄板状酸化鉄粉の粒子径
は、板状面の長さが２〜１００燗、厚さが０．５〜５遍
であるものが好適である。長さが２虜以下になると光沢
がなくなるとともに凝集しやすくなり、分散性がわるく
なり、また　１００ｍ＋以上になるとその他の基材中に
均一かつ安定に分散させるのが困難になる。また厚さが
０．５ρ以下になると脆くなり、５項以上になると配列
性がわるくなる。

薄板状酸化鉄の諸特性については前記文献に詳述されて
いるが、その製造法の概要はつぎのとおりである。

すなわち、硫酸鉄且の濃厚水溶液とカセイソーダの飽和
水溶液とをモル比（硫酸鉄（Ｉ［Ｄ／カセイソーダ）で
１／６〜１／１０となるように調整したのち、常温で反
応させて無定形水酸化鉄（ＩＩＤの沈澱物を調製する。

えられたペースト状の沈澱物をアルカリ過剰の条件下で
オートクレーブに入れて約２００℃で水熱処理を行なう
。この処理によって無定形沈澱物は溶解し、析出反応を
起して結晶化し、六角薄板状単結晶へと変化する。この
ばあい、ペースト状の無定型沈澱物中のアルカリ過剰度
を調整したり、あるいは結晶化促進触媒などを使用する
ことによって生成する薄板状結晶の粒子径を調整するこ
とができる。

つぎに無電解メッキ法について説明する。かかる無電解
メッキ法については「化学便覧、応用編Ｊ　　（１９８
０年、１１５７頁、丸善−発行）などに詳述されている
。すなわち、無電解メッキ法は素地の処理が簡便であり
、皮膜接若が大きく、所望の厚さの均一なメッキを施す
ことができ、かつ不導体の表面にもメッキを被覆するこ
とができ、しかも２重の被覆を形成することができると
いう特徴を有している。以上の点から無電解メッキ法は
金属酸化物である薄板状酸化鉄粉へのメッキ法として最
適の方法である。

本発明においては被覆金属として金、銀、白金、ロジウ
ム、パラジウムなどの貴金属が用いられ、これら貴金属
はたとえば硝酸銀のような水溶性塩の形で用いられ、強
力な還元剤で還元されて貴金属にもどり、核種の表面に
貴金属薄膜を形成する。これらの貴金属は複合顔料の素
地となる酸化鉄とその境面で親和性が良好で皮膜密着強
度が大きいものである。薄板状酸化鉄粉の表面上に形成
された貴金属層の厚さは、０．０２〜０，３重ｍである
のが光沢上、好適である。

また、核種の表面に貴金属薄膜を形成させる方法として
は、上記無電解メッキ法以外の方法、たとえば真空蒸着
法、スパッタリング法などの蒸着法であってもよい。

以下に本発明の複合顔料を実施例および応用例に基づい
てさらに詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定
されるものではない。

実施例１Ｂ成分を１時間煮沸し、冷却したのち、エタノール２．
７ｍｌを加え１週間以上熟成した。薄板状酸化鉄（粒子
径：　１５虜）　１０ｇをＡ成分に添加し、さらに約２
０℃において撹拌し、分散状態を保ちながら前記熟成し
たＢ成分を添加し、１時間還元反応を行なった。この反
応によって析出した銀によって薄板状酸化鉄粉の表面は
被覆され、銀光沢をもつ薄板状の複合顔料かえられた。

なお、核種となる薄板状酸化鉄粉の表面には銀位子が析
出しやすく、メッキ感度を高めるための前処理は不要で
あった。

つぎにえられた複合顔料の物性として光沢、耐候性、お
よび化学的安定性について下記の方法にしたがって調べ
た。その結果を第１表に示す。

（光　沢）ガラス瓶に充填したものを、以下の判定基準にもとづき
評価を行なった。

○：優雅な貴金属光沢がある。

△：金庇光沢はあるが、貴金属光沢はない。

×：光沢はあるが、金属光沢はない。

（耐候性）長さ３ｃｍ、幅１．５０ｆｆ１％高さ　０　、３　ｃｍ
の容器に充填してプレス成形したものを、恒温恒湿機（
温度４０°Ｃ１湿度７５％）に１ケ月間保存し、以下の
判定基準にもとづき耐候性の評価を行なった。

Ｏ：もとのままの光沢である。

Δ：少し変色し、光沢もやや鈍い。

×：変色し、光沢が鈍い。

（化学的安定性）ガラス瓶に試験品１０ｇと水５０ｍ１を入れ、２０°Ｃ
で７日間保存し、以下の判定大学にもとづき、化学的安
定性の評価を行なった。

○：もとのままの光沢である。

△：少し変化し、光沢も鈍い。

×：変色し、光沢が鈍い。

実施例２薄板状酸化鉄を蒸溜水中に分散させたＡ成分にＢ成分を
添加し、撹拌しながら８５℃に保ち、２０分分間光反応
を行なった。酸化鉄表面上に白金が析出し、白金光沢を
有する薄板状複合顔料かえられた。

つぎに実施例１と同様にしてえられた複合顔料の物性を
測定した。その結果を第１表に示す。

実施例３分散状態のＡ成分にＢ成分を添加し、撹拌しながら、７
５℃で５分間反応させた。このようにして酸化鉄を核種
とする全光沢複合顔料かえられた。薄板状酸化鉄の表面
の第１層に銀、また第２層に金を形成したところ、貴金
属層への密着強度が大きい複合顔料かえられた。

実施例４分散状態のＡ成分にＢ成分を添加し、撹拌しながら約２
０℃で３００分間反応せ、ロジウムメッキの薄板状酸化
鉄をえた。

つぎに実施例１と同様にしてえられた複合顔料の物性を
調べた。その結果を第１表に示す。

比較例１市販されている黄銅粉（粒子径１５虜）を用いて実施例
１と同様にしてその特性を調べた。

比較例２市販されているアルミ箔粉（粒子径１！＋ｓ＋）を用い
て実施例１と同様にしてその特性を調べた。

比較例３市販されている雲母チタン（粒子径ｌＯρ）を用いて実
施例１と同様にしてその特性を調べた。

［以下余白］応用例１　（ネイルエナメルの調製）ニトロセルロース１５ｇ１アルキツド樹脂１２ｇ１有機
変性モンモリナイト１ｇ、酢酸エチル７．５ｇ　、酢酸
ブチル２２ｇ、イソプロパツール５ｇ、エタノール　６
．５ｇ、）ルエン２５ｇ１ｄｇ−カンフル１ｇおよび実
施例３でえられた金メツキ複合顔料５ｇを混合撹拌して
全光沢を有するネイルエナメルを調製した。

複合顔料は薄板状で粒径がそろっているので、均一なメ
イクアップ効果かえられた。長期間保存（タバイ冷熱す
イクル試験機ＰＵ−３Ｇ型、μｍ、０°Ｃ〜４０℃、１
日２サイクル、１力月間）すると他の顔料と同様に沈降
するが、再分散が容易であった。

比較応用例１応用例１の金メツキ複合顔料のかわりに比較例１の黄銅
粉を用いてネイルエナメルを調製した。

黄銅粉であるために、外観の優雅さに劣り、長期間保存
すると応用例１と同様に沈降し、しかも再分散は困難で
あった。

応用例２（アイシャドウの調製）流動パラフィン５ｇ１ラノリン２ｇ１ソルビタンセスキ
オレエート１ｇ１タルク５５ｇ１炭酸マグネシウム２ｇ
１ステアリン酸亜鉛１０ｇ、酸化チタン５ｇおよび実施
例２でえられた白金メッキ複合顔料２０ｇを混合撹拌し
、これをプレス成形してケーキ型アイシャドウを調製し
た。

比較応用例２応用例２の白金メッキ複合顔料２Ｑ７−に代えて比較例
２で用いたアルミ箔粉２０ｇを用いてアイシャドウを調
製した。

つぎに応用例２と比較応用例２のアイシャドウの光沢、
耐候性、使用感について調べた。なお、光沢および耐候
性については、実施例と同じ方法で、また使用感につい
ては下記の方法にしたがって調べた。

（使用感）化粧用ブラシを用いて肌の上に塗布して以下の判定基準
にもとづき使用感の評価を行なった。

○：肌へののびが非常によく、違和感がない。

Δ：肌へののびがややわるく、やや違和感がある。

×：肌へののびがわるく、異物感がある。

第　　　　２　　　　表応用例３（印刷インキの調製）ロジン変性フェノール樹脂フェス３２ｇ１ゲルワニス９
ｇ１号外フェス３ｇ１カルナウバロウ０．２ｇ、　　ト
リデシルアルコール１．８ｇおよび実施例３でえられた
金メツキ複合顔料５４ｇを充分に混合撹拌して印刷イン
キを作製した。

応用例３のインキで印刷されたものは全特有の優雅な光
沢を有し、長期保存（４０℃、７５％、６ケ月間）して
も光沢は減じなかった。

［発明の効果］本発明の複合顔料は、粒子の表面がきわめて平滑な合成
薄板状酸化鉄を核種とし、その表面を銀、金、白金、ロ
ジウム、パラジウムなどの貴金属で被覆したものである
が、粒子形が薄板状であるため、板状面に平行に配列し
やすく、その光沢は特有の優美な貴金属光沢を発揮する
だけでなく、貴金属だけの粉体に比べて非常に軽量でか
つ廉価であり、しかも安全性、長期耐候性、化学的安定
性が高いという効果を奏する。

したがって本発明の複合顔料は、さらに各種化粧料をは
じめ、合成樹脂、印刷インキ、塗料、建築材料、装飾品
などの貴金属色材などに広範囲に応用することができる
。

Claims

【特許請求の範囲】１　薄板状酸化鉄粉を核種とし、その表面上に貴金属層
を形成したことを特徴とする複合顔料。２　薄板状酸化鉄粉が、板状面の長さが２〜１００μｍ
、厚さが０．５〜５μｍのものである特許請求の範囲第
１項記載の複合顔料。３　貴金属が金、銀、白金、ロジウム、パラジウムから
選ばれた１種または２種以上のものである特許請求の範
囲第１項記載の複合顔料。