JPH0640576Y2 - 高い光沢度を有する金属被覆ガラスフレーク - Google Patents

高い光沢度を有する金属被覆ガラスフレーク

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JPH0640576Y2
JPH0640576Y2 JP1986062485U JP6248586U JPH0640576Y2 JP H0640576 Y2 JPH0640576 Y2 JP H0640576Y2 JP 1986062485 U JP1986062485 U JP 1986062485U JP 6248586 U JP6248586 U JP 6248586U JP H0640576 Y2 JPH0640576 Y2 JP H0640576Y2
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coated
coated glass
glass flakes
weight
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芙治夫 久野
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は高い光沢度を有する金属被覆ガラスフレークに
係り、特に光沢度が高く装飾性の高い金属被覆ガラスフ
レークに関する。
[従来の技術] 各種粉粒状物の表面に金属の被覆を施し、金属光沢を有
する粉粒状物を得ることは従来より知られている。
しかして、金属被覆を施す基体となる粉粒状物としては
マイカ等の天然鉱物が知られているが、天然鉱物は表面
に凹凸があるため均一な金属の被覆層を形成することが
難しく、また鉱物自体が着色していることから、十分な
金属の光沢度が得られないという欠点がある。
これに対し、ガラスフレークは溶融成形により製造され
るため、表面の凹凸、着色、均質性等の面からは、金属
被覆の基体として極めて優れたものということができ
る。
従来、金属被覆粉粒状物については、特開昭55-162473
にその製法が、また特開昭55-165970にそれを含む塗料
がそれぞれ開示されている。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、従来の金属被覆ガラスフレークでは、い
ずれも十分に満足し得る金属光沢が得られていない。勿
論、被覆金属量を増加させることにより、光沢度を向上
させることはできるが、このようなことは製品価格の高
騰につながり、好ましいことではない。
このため、従来より、ガラスフレークに被覆する金属の
量が少なく、しかもその金属の箔と同等の良好な金属光
沢を有する金属被覆ガラスフレークの出現が強く望まれ
ていた。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本考案は、極めて光沢度の高い金属被覆ガラスフレーク
を提供するものであって、 ガラスフレークに金属を被覆してなる金属被覆ガラスフ
レークであって、ガラスフレークは粒径が149〜250μm
のものを90重量%以上含有し、かつ金属は金、銀又はニ
ッケルであり、その被覆厚さが80〜170nmであることを
特徴とする高い光沢度を有する金属被覆ガラスフレーク
を要旨とするものである。
即、本考案者らは、金属被覆ガラスフレークの光沢度を
改良すべく鋭意検討を重ねた結果、基体となるガラスフ
レークの粒径や金属の種類及びその被覆厚さが得られる
金属被覆ガラスフレークの光沢度が大きな影響力を有す
ることを知見した。
従来、金属被覆ガラスフレークの光沢度に対して、ガラ
スフレークの粒径や金属の種類及びその被覆厚さについ
ての定量的な報告は何らなされておらず、例えば、前述
の特開昭55-165970においては実施例1及び実施例2
に、それぞれ「大きさ0.2〜0.5mm、厚さ3〜5μm程度
のガラスフレーク」、「大きさ0.5〜1mm、厚さ10μm程
度のガラスフレーク」の例が挙げられ、また、特開昭55
-162473においては実施例1に「大きさ1〜2mm、厚さ5
〜20μm程度のガラスフレーク」の例が挙げられてお
り、比較的大きなガラスフレークを用いることが記載さ
れているにすぎない。
これに対し、本考案者らは、ガラスフレークが粒径149
〜250μmのものを90重量%以上含有し、金、銀又はニ
ッケルよりなる金属被覆厚さが80〜170nmである金属被
覆ガラスフレークは、十分に経済的な金属被覆重量で極
めて良好な光沢を呈することを見出し本考案を完成させ
た。
以下、本考案につき図面を参照して詳細に説明する。
第1図は本考案の金属被覆ガラスフレーク1の一例を示
す断面図である。
本考案において、金属被覆3を施す基体となるガラスフ
レーク2は、その粒径dが149〜250μmのものを90重量
%以上含むものである。粒径dが149〜250μmの範囲に
あるものが90重量%未満のガラスフレークでは金属被覆
を施した際に、十分な光沢が得られない。また、このガ
ラスフレークの平均厚みhは0.5〜7μmであることが
好ましい。
このようなガラスフレークに施す金属被覆3の厚さtは
80〜170nm、好ましくは100〜150nmである。厚さtが80n
m未満では十分な光沢が得られず、厚さtが170nmを超え
て被覆しても、厚さを増して金属量を増加させたことに
よる顕著な光沢度の上昇は得られず、経済的に不利とな
る。
なお、本考案において、ガラスフレークの材質には特に
制限はなく、通常のガラス材料、例えば一般板ガラス用
ガラス、E−ガラス、鉛ガラス、耐酸性容器用ガラス等
が使用される。
また、金属被覆の金属は、金、銀又はニッケルであり、
これらの合金を用いても良い。金属被覆ガラスフレーク
として、コストの低減を図る目的からは、銀が有効であ
る。
このような本考案の金属被覆ガラスフレークの製造方法
には特に制限はなく、被覆金属の種類、要求される光沢
や色調によっても異なるが、例えば無電解メッキ法等を
採用することができる。
本考案の金属被覆ガラスフレークは、通常アクリル又は
ポリエステル等の樹脂、漆等のマトリックスに混合され
て被処理物に塗布されるが、この場合、その混合割合
は、得られる混合物中の金属被覆ガラスフレークの重量
が20〜45重量%、好ましくは35〜45重量%となるように
するのが望ましい。金属被覆ガラスフレークの割合が20
重量%未満では十分な光沢が得られず、また40〜45重量
%程度の混合で十分な光沢が得られることから、45重量
%を超えて混合することはコスト的に不利である。
本考案の金属被覆ガラスフレークは、通常その比重が3.
5〜4.5であって、各種のマトリックスと極めて良好に混
合可能であり、また均一に配向させることができるた
め、少量使用で十分な光沢を得ることができる。
本考案の金属被覆ガラスフレークをマトリックスに混合
して使用する場合、マトリックスに着色剤を配合してお
くことにより、より仕上げ面の装飾性を高めることがで
きる。また、このようにして処理した後、更に表面に樹
脂コーティングを施しても良い。
なお、この場合、被処理物の母材の着色、均質性、表面
凹凸等が得られる仕上げ面の光沢度が密度、強度等に影
響を及ぼす。このため、特に表面凹凸については、被処
理物の表面の凹凸差が30μm以下となるように予め研磨
等の処理を施しておくのが好ましい。
本考案の金属被覆ガラスフレークは、純金箔(比重18.
9)、純銀箔(比重10.5)、ニッケル箔(比重8.8)等の
純金属箔と同等の光沢を得ることができ、しかも少ない
金属被覆量であることから、各種金属箔の代替材料とし
て大幅なコスト低減を図ることができ、新用途の開発に
も大きな期待をよせることができる。
このような本考案の金属被覆ガラスフレークはプラスチ
ックのホットスタンピング用、プラスチックのボトル等
の容器のオーバーコート用、仏壇・仏具用、漆器用、蒔
絵用、その他各種の光沢が重視される物品に、装飾用、
印刷用、塗装用材料等として極めて有用である。
[実施例] 以下実施例について説明する。
なお、以下の実施例において、光沢度の測定は村上製光
沢度計GM−5型(グレーフィルター使用、入射角60°)
にて行なった。また被覆金属の厚さは金属被覆フレーク
の断面を電子顕微鏡で観察して測定した。
実施例1 平均厚みが4μmで粒径149〜250μmの範囲にあるガラ
スフレークに100nm厚さに金を被覆したものを、アクリ
ル樹脂に混合後の総重量に対して33重量%混合して基板
表面に塗布し、塗布面の分光特性及び光沢度を調べた。
結果を第1表に示す。
また、比較のため同形状のマイカフレークに同様に金被
覆を施したものについても、分光特性及び光沢度を調
べ、結果を第1表に併記した。
第1表により、マイカフレークでは光沢度が大幅に低
く、金属被覆基体としてはガラスフレークが優れている
ことが明らかである。
実施例2 ガラスフレーク(平均厚みは4μm)の粒径範囲を下記
第2表の如く変えて、各々のガラスフレークに100nmの
金被膜を施したものをアクリル樹脂に混合後の総重量に
対して20重量%となるように混合し、これを各々基板表
面に塗布してその光沢度を調べた。なお、比較のため純
金箔についてもその光沢度を調べた(F)。結果を第2
図に示す。
第2図より、本考案の粒径範囲のガラスフレークを用い
ることにより、良好な光沢度が得られることが明らかで
ある。
実施例3 平均厚さが4μmで粒径範囲が149〜250μmのガラスフ
レークに被覆厚さを変えて金被覆を施し、各々の金被覆
ガラスフレークをアクリル樹脂に混合後の総重量に対し
て33重量%となるように混合し、これを各々基板表面に
塗布してその光沢度を調べた。なお、比較のため純金箔
についてもその光沢度を調べ、第3図に示した。
第3図より、本考案の80〜170μm厚さに金被覆を施し
たガラスフレークは、少ない金被覆重量で良好な光沢度
が得られることが明らかである。
実施例4 平均厚さが4μmで粒径範囲が149〜250μmのガラスフ
レークに厚さ100nmの金被覆を施し、この金被覆ガラス
フレークをアクリル樹脂に混合後の総重量に対する重量
割合を種々変えて混合し、各々透明基板表面に塗布して
その表面及び裏面の光沢度と重量割合との関係を調べ
た。なお、比較のため純金箔の光沢度も調べ第4図に示
した。
第4図より、本考案の金属被覆ガラスフレークは、その
使用に際して、混合後の総量に対して20〜45重量%、特
に35〜45重量%となるようにマトリックス中に混合する
と、極めて良好な効果を得ることができることが明らか
である。
[考案の効果] 以上詳述した通り、本考案の金属被覆ガラスフレーク
は、粒径が149〜250μmのものを90重量%以上含有する
ガラスフレークに被覆厚さ80〜170μmの金、銀又はニ
ッケル被覆を施したものであって、少ない金属重量で良
好な光沢度を得ることができる。
しかも、本考案の金属被覆ガラスフレークは、通常その
比重が3.5〜4.5であるため、各種のマトリックスと極め
て良好に混合可能であり、また均一に配向させることが
できるので、少量使用で十分な光沢を得ることができ
る。
このため、本考案の金属被覆ガラスフレークによれば、
各種金属箔の代替品として、低コストで装飾性の著しく
高い製品を製造することができ、経済的に極めて有利で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の金属被覆ガラスフレークの一例を示す
断面図、第2図〜第4図は各々実施例の結果を示すグラ
フである。 1…金属被覆ガラスフレーク、 2…ガラスフレーク、3…被覆金属。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスフレークに金属を被覆してなる金属
    被覆ガラスフレークであって、ガラスフレークは粒径が
    149〜250μmのものを90重量%以上含有し、かつ金属は
    金、銀又はニッケルであり、その被覆厚さが80〜170nm
    であることを特徴とする高い光沢度を有する金属被覆ガ
    ラスフレーク。
  2. 【請求項2】金属の被覆厚さが100〜150nmである実用新
    案登録請求の範囲第1項に記載の高い光沢度を有する金
    属被覆ガラスフレーク。
  3. 【請求項3】ガラスフレークの平均厚みが0.5〜7μm
    である実用新案登録請求の範囲第1項又は第2項に記載
    の高い光沢度を有する金属被覆ガラスフレーク。
JP1986062485U 1986-04-24 1986-04-24 高い光沢度を有する金属被覆ガラスフレーク Expired - Lifetime JPH0640576Y2 (ja)

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