JPH0623537Y2 - 保護被覆層を有するフレーク状ガラス - Google Patents

保護被覆層を有するフレーク状ガラス

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JPH0623537Y2
JPH0623537Y2 JP1989085564U JP8556489U JPH0623537Y2 JP H0623537 Y2 JPH0623537 Y2 JP H0623537Y2 JP 1989085564 U JP1989085564 U JP 1989085564U JP 8556489 U JP8556489 U JP 8556489U JP H0623537 Y2 JPH0623537 Y2 JP H0623537Y2
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八寿雄 赤野
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株式会社ハイミラー
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はフレーク状ガラスに係り、特に被覆された金属
層の変退色等の劣化の防止を図るようにした耐久性の高
いフレーク状ガラスに関する。
[従来の技術] フレーク状ガラスは、偏平な片状のガラス粉粒であり、
塗料樹脂や成形用樹脂などに混入されて広く用いられて
いる。
このフレーク状ガラスの表面に金属層を形成し、特有の
金属光沢を帯びさせるようにした金属被覆フレーク状ガ
ラスも知られている(例えば実開昭62−175045
号)。
[考案が解決しようとする課題] 従来の金属被覆フレーク状ガラスは、フレーク状ガラス
の表面に金属層のみが被覆されたものであったので、該
金属被覆フレーク状ガラスが酸やアルカリ、硫化水素な
どが存在する環境下や高温下におかれると金属層が変退
色したり、溶出したりするおそれがあった。
本考案はかかる従来の問題点に解決し、金属層の耐久性
が向上された金属被覆フレーク状ガラスを提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案の請求項1のフレーク状ガラスは、フレーク状ガ
ラスの表面に形成された金属被覆層と、該金属被覆層の
上に金属アルコキシド法により形成された、Si,A
l,Ti及びZrよりなる群から選ばれる1種又は2種
以上の金属酸化物の保護被覆層とを有するものである。
請求項2のフレーク状ガラスは上記請求項1のフレーク
状ガラスにおいて、保護被覆層が、金属アルコキシド法
により金属酸化物を析出させた後、加熱処理して形成さ
れたものである。
[作用] 本考案のフレーク状ガラスにおいては、金属被覆層が特
定の金属酸化物の保護被覆層で被覆されているので、
酸、アルカリ、硫化水素等を含む腐食性環境下におかれ
ても金属被覆層の劣化が防止される。また、金属被覆層
は耐熱性が高く、かつ酸素の透過を妨げるから、高温酸
化雰囲気におかれても金属被覆層は容易には酸化しない
ようにる。
[実施例] 以下、図面を用いて実施例について説明する。
第1図において、フレーク状ガラス1の表面に金属被覆
層2が形成され、さらにその上に金属酸化物の保護被覆
層3が形成されている。
このフレーク状ガラス1としては、その厚み方向と直交
方向の粒径aが10〜1000μm程度であり、厚さh
が0.1〜10μm程度であるものが好適である。
フレーク状ガラスのガラス材質には特に制限はなく、通
常のガラス材料、例えば一般板ガラス用ガラス、E−ガ
ラス、鉛ガラス、耐酸性容器用ガラス等が使用される。
このようなフレーク状ガラスに施す金属被覆層2の厚さ
は35〜100nmが好適である。
また、金属被覆の金属としては、金、銀、プラチナ等の
貴金属、ニッケル、銅、クロム、亜鉛等の卑金属等が挙
げられ、またこれらの合金を用いても良い。
このような金属被覆層の形成方法には特に制限はなく、
被覆金属の種類、要求される光沢や色調によっても異な
るが、例えば無電解メッキ法等の化学メッキ法を採用す
ることができる。
金属酸化物層3は、厚さが20〜1000nm程度のも
のが好適であり、材質としては、Si,Al,Ti及び
Zrよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の金属酸
化物、具体的には、SiO,SiO−Al
Al,TiO,ZrOが採用される。この酸
化物被覆層は次のように金属アルコキシドを用いた方法
で形成される。
即ち、金属アルコキシド、水およびアルコールを含有す
るアルカリ性の液中に金属被覆層付きのフレーク状ガラ
スを分散状態にて所定時間保持し、ついで前記液から前
記粉体を分離し、分離した粉体を加熱する方法である。
金属アルコキシドとしては(CnH2n+1O)Si
(nは1,2又は3)として表わされるテトラアルコキ
シシランなどのケイ素化合物のほか、アルミニウムイソ
プロポキシド、チタンイソプロポキシド、ジルコニウム
プロポキシド、金属のアセチルアセトネート(チタニル
アセチルアセトネート)なども用いうる。
アルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノールなどが好適であるが、常温で水混和性
を有しているものであれば良い。また多価アルコールで
あっても良い。
金属アルコキシド、水及びアルコールの混合液をアルカ
リ性とするためのアルカリ物質としては、アンモニア、
NaOH、KOH、NaCo、エチレンジアミンな
どが好適である。
金属アルコキシドと水との混合割合(モル比)は、金属
アルコキシドを1とした場合に水25〜100が好適で
ある。混合液全体に占めるアルコールの割合は、重量%
で34%以上100%未満とりわけ40〜90%とする
のが好適である。34%よりもアルコールが少ないと不
混和状態を生じて希望通りの性能が得られない。90%
以下とするのはコスト面からして好適である。
本発明においては、上記の金属アルコキシド、水及びア
ルコールを混合して、この混合液中にフレーク状ガラス
を供給するのが好適である。この混合液中へのフレーク
状ガラスの供給量は、金属アルコキシドを100とした
場合に重量比で100〜1000程度が好適である。ま
た、このフレーク状ガラス供給後にアルカリを添加して
pH調節するのが均一な被覆を形成する点からして好適で
ある。(ただし、粉体供給前に液をアルカリ性にしてお
いても良い。)pHは10〜12が特に好適である。pHが
10未満であると反応速度が小さい。また、pHが12を
超えると、反応速度が過度に大きくなり、被膜が緻密さ
を欠くようになる。
混合液中にフレーク状ガラスを投入した後は、フレーク
状ガラスが沈殿しない程度に撹拌するのが好適であり、
このフレーク状ガラスの分散状態を好ましくは1〜4時
間程度継続する。
これにより、フレーク状ガラス表面に金属酸化物が析出
し、被膜が形成される。
その後、濾過、遠心分離など適宜の手法によりフレーク
状ガラスと液とを分離し、必要に応じ水洗する。
その後、このフレーク状ガラスを加熱することにより粉
体表面の析出物が脱水され、金属酸化物の被膜が形成さ
れた金属被覆層付きフレーク状ガラスが得られる。この
加熱温度は150〜300℃とりわけ200〜250℃
程度が好適であり、時間は0.5〜3.0時間とりわけ
1.0〜2.0時間程度が好適である。
本考案の保護被覆層を有するフレーク状ガラスは、通常
その比重が3.5〜4.5であって、各種のマトリック
スと極めて良好に混合可能であり、また均一に配向させ
ることができるため、少量使用で十分な光沢を得ること
ができる。このフレーク状ガラスは金属層2が酸化物層
3で被覆されているので、金属層2の酸化等の化学変化
が防止される。また、金属層2の擦過等による傷つきも
防止される。さらに、さらさらした分散性・流動性の良
好なものでもある。
本考案のフレーク状ガラスは、純金箔(比重18.
9)、純銀箔(比重10.5)、ニッケル箔(比重8.
8)等の純金属箔と同等の光沢を得ることができ、各種
金属箔の代替材料として大幅なコスト低減を図ることが
できる。
以下に具体的な製造実施例について説明する。
製造実施例1 めっき液中にフレーク状ガラスを分散させて表面を銀め
っき(コート)したフレーク状ガラスについて、次のよ
うにして酸化物被覆処理を行なった。
テトラエトキシシラン30ml、エチルアルコール250
ml、水200ml溶液の調製を行ない、その溶液中に平均
粒径約100μmの銀コートフレーク状ガラス30gを
混合して攪拌器で撹拌しながら水酸化アンモニウム7ml
を添加した。3時間加水分解反応を行なわせた後、水
洗、濾過、乾燥の手順で処理を行なった。この結果、表
面にSiO被膜が形成された銀コートフレーク状ガラ
スが得られた。なお、SiO層の存在については走査
型電子顕微鏡で確認された。
製造実施例2 テトラエトキシシラン30ml、エチルアルコール250
ml、水200ml溶液の調製を行ない、その溶液中に銀コ
ートフレーク状ガラス30gを混合して攪拌器で撹拌し
ながら水酸化アンモニウム7mlを添加した。3時間加水
分解反応を行なった後、水洗、濾過、乾燥の手順を3回
繰返してSiO被膜付きの銀コートフレーク状ガラス
を得た。
上記の銀コートフレーク状ガラスについて被膜の耐酸
性、耐硫化水素性及び耐熱性について調べた。主な試験
条件と試験結果を第1表に示す。第1表より、このフレ
ーク状ガラスは耐酸性、耐硫化水素性において比較例の
ものよりも格段に優れた特性を有していることが明らか
であり、耐熱性においても優れている。なお、比較例は
金属酸化物で被覆していない銀コートフレーク状ガラス
である。
[考案の効果] 以上の通り、本考案のフレーク状ガラスは金属と同等の
光沢を有し、各種金属箔の代替用途に用い得る。
本考案のフレーク状ガラスにおいては、金属層が酸化物
層で被覆されており、酸、アルカリ、硫化水素等の腐食
性環境下におかれても金属層の変色等の劣化が防止され
る。また、耐熱性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例に係るフレーク状ガラスの模式的な断面
図である。 1……フレーク状ガラス、2……金属層、 3……金属酸化物層。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレーク状ガラスの表面に形成された金属
    被覆層と、該金属被覆層の上に金属アルコキシド法によ
    り形成された、Si,Al,Ti及びZrよりなる群か
    ら選ばれる1種又は2種以上の金属酸化物の保護被覆層
    とを有するフレーク状ガラス。
  2. 【請求項2】請求項1のフレーク状ガラスにおいて、該
    保護被覆層は金属アルコキシド法による金属酸化物の析
    出層を加熱処理して形成されたものであることを特徴と
    するフレーク状ガラス。
JP1989085564U 1989-07-20 1989-07-20 保護被覆層を有するフレーク状ガラス Expired - Lifetime JPH0623537Y2 (ja)

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JPH0640576Y2 (ja) * 1986-04-24 1994-10-26 日本板硝子株式会社 高い光沢度を有する金属被覆ガラスフレーク

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