JPS638710Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ロープを綱溝に掛け外しする際に
そのスナツチ片の開閉が極めて簡単に行えるよう
にしたスナツチブロツクに関する。

従来のこの種スナツチブロツクにおける代表的
なスナツチ機構の一例を第１図に従つて述べる
と、ロープ車イを軸承する一方の側板ロのフレー
ムロ′上部屈折面をフツクハの取付板ニとすると
ともに、他側の側板のフレームロ″先端部を蝶番
ホによつて開閉自在なスナツチ片ヘとし、該スナ
ツチ片ヘを介してロープ車イに対するロープの掛
け外しを行うようにしたものである。

而して、上記スナツチ片ヘを閉止した場合の固
定手段としては、該スナツチ片ヘに鍵杆トを枢着
する一方、取付板ニの一側に突成された係合子
ニ′を上記スナツチ片ヘに開設された透孔ヘ′に嵌
入させて、その突出端部に設けられた通孔ニ″乃
至は凹溝に上記鍵杆トを係入してスナツチ片ヘを
固定するようにしたものであつた。

然しながら、このような構造のものでは上記ス
ナツチ片ヘの開閉操作がスムーズに行えないし、
その鍵杆トは支点から一定の高さが必要であるた
め、いきおいスナツチ片が長くなる傾向が見ら
れ、その結果、特に小型ブロツクの場合にはその
昇降距離が短縮されるという欠点があつた他、フ
ツクを支持する取付板に透孔や溝を設けることが
強度の低下を招くなど、多くの問題点が指摘され
ていたものであつた。

このような実情に鑑み本考案は、スナツチ片の
開閉が至極容易に行えるうえ、ブロツクの全長を
最小限に止め、軽量でしかも安価なスナツチ機構
を提供しようとするものである。

以下、その構成を一つの実施例に基づいて更に
詳述すると、図において１，１′はロープ車２を
軸承する側板、３はフツク４の取付板であつて、
上記一方の側板１の上端にその一側が固定され、
他側に係合子３′を突成したものである。

更に５は上記取付板３の下面に固定された板バ
ネで、その中間には係合子３′に沿つて首部５′を
凹設し、更に該取付板３から突出する先端部を下
方に彎曲せしめてなるものである。

而して、他方の側板１′はその先端部を蝶番６
を介して開閉自在なスナツチ片７とし、更に該ス
ナツチ片７には凸形の透孔８を貫設して、その太
巾部８ａに板バネ５の先端部が、又、細巾部８ｂ
に上記板バネ５の首部５′及び取付板の係合子
３′がそれぞれ嵌入可能としたものである。

尚、図中９はシーブ２の支承軸、１０は上記両
側板の固定用ボルトを示す。

叙上の構成に係る本案スナツチブロツクは、そ
のスナツチ片７を閉止する場合に、該スナツチ片
７を起立させつゝ、そのまゝ押し込むことによつ
て透孔８における細巾部８ｂの両下角８ｃが板バ
ネ５を押し下げ、該細巾部８ｂが取付板の係合子
３′に嵌合すると同時に、上記両下角８ｃが板バ
ネの首部５′に達したとき、該バネ５の復原弾性
によつてその首部５′が細巾部８ｂの両側縁に係
入して、スナツチ片７は確実に固定されるもので
ある。

他方、この状態からスナツチ片７を開放してロ
ープ（図示せず）を着脱する場合には、上記板バ
ネ５をその先端部がスナツチ片７の透孔８の太巾
部８ａに位置するまで押し下げたうえ、スナツチ
片７を手前に倒伏させることによつて、取付板の
係合子３′及び板バネ５の先端が透孔８より抜け
出るから、該部を至極簡単に開放し得るものであ
る。

尚、この場合上記スナツチ片７の例えば蝶番部
分にバネを弾装して該スナツチ片７を常時、外方
に押し開くようにしておくことによつて、板バネ
５を押し下げるだけで開放操作もワンタツチで行
えるものである。

以上述べたように本案のスナツチブロツクは、
スナツチ片の開閉操作が極めて容易に行えるう
え、従前の鍵杆方式のスナツチ機構に比較して、
そのスナツチ片の長さが大巾に短縮され、ブロツ
ク全体をバランス良く小型化できるものであるか
ら、昇降距離が延長できて特に小型ブロツクに好
適なものである。

この他、本案スナツチブロツクによればフツク
の取付板自体に透孔や溝を設ける必要がないか
ら、該部の強度を低下させることがないし、その
製作も簡単で軽量であるなどの優れた実用的利点
が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスナツチブロツクの斜視図、第
２図は本案スナツチブロツクの正面図、又、第３
図はその側面図、第４図は正面図Ａ−Ａ線断面
図、更に、第５図はスナツチ片を開放した状態を
示す斜視図である。 尚、図中、１，１′……側板、２……ロープ車、
３……取付板、４……フツク、５……板バネ、６
……蝶番、７……スナツチ片、８……透孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 上端にフツクを備え、ロープ車を軸承する側
   板の上部を蝶番等によつて開閉可能なスナツチ
   片としたスナツチブロツクにおいて、上記フツ
   クの取付板下面に首部を有する板バネを設ける
   一方、上記スナツチ片には取付板一側の係合子
   及び板バネが嵌入可能な凸形の透孔を貫設した
   ことを特徴とするスナツチブロツク。 ２ スナツチ片が、その蝶番部分にスプリングを
   弾装してなる実用新案登録請求の範囲第１項記
   載のスナツチブロツク。