JPS638383Y2 - - Google Patents

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JPS638383Y2
JPS638383Y2 JP15993583U JP15993583U JPS638383Y2 JP S638383 Y2 JPS638383 Y2 JP S638383Y2 JP 15993583 U JP15993583 U JP 15993583U JP 15993583 U JP15993583 U JP 15993583U JP S638383 Y2 JPS638383 Y2 JP S638383Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はミシンの布押え装置に関するもので
あつて、更に詳細には、ミシンによるボタン穴か
がりを行う際に、加工布を上下から確実に挾圧支
持して、例えば生地の薄い加工布であつても布縮
みを生じることなく、円滑に布送りをなし得る布
押え装置に関するものである。
従来技術 ミシンによりボタン穴周囲の布地がほつれない
ようにかがり縫いするには、長穴を板体に穿設し
てなる布押え装置をミシンの押え足に取付け、該
布押え装置とミシン針板から上方へ臨ませた送り
歯との協働により加工布を挾持しつつ布送りを付
与するようになつているが、加工布の生地の厚薄
の程度によつては、円滑な送りがなされない場合
がある。すなわち加工布の生地が厚すぎると、押
え棒に弾性押圧力を付与しているコイルばねの圧
縮率が大きくなつて、布押え装置と送り歯との間
で当該加工布が強力に挾圧され、布送り時の抵抗
が増大する。また加工布の生地が薄すぎる場合、
前記布押え装置によつて該加工布を上方より押え
るだけでは充分な挾圧力が発揮されず、布送り中
に布縮みが生じて正確なボタン穴かがりをなし得
ない欠点がある。
そこでこの欠点に対処するための手段として、
例えば実公昭57−16534号公報に記載される考案
「ボタン孔かがりを行うための押え装置」が提案
されている。この押え装置では、平担板状の加工
物係合板80を、これに一体成形した突起100
を支持部材90に設けた非円形溝孔98に挿通さ
せることにより、ミシンの押え足に接続する加工
物係合シユー33に対して上下に平行移動させ得
るよう構成されており、前記加工物係合シユー3
3と加工物係合板80とにより加工布の厚みに応
じた挾圧がなされるようになつている。しかしな
がらこの押え装置は、極めて部品点数が多いため
構成が複雑になり、操作が面倒でしかも製造コス
トが増大する等の難点がある。
目 的 本考案は、従来技術に係るボタン穴かがり用の
ミシンの布押え装置に内在している前記欠点に鑑
み、これを解決するべく提案されたものであつ
て、部品点数が少く簡単な構成でありながら、加
工布の布地の厚さの程度に左右されることなく、
確実に該加工布を上下から挾圧支持することがで
き、これにより円滑な布送り運動を付与し得る新
規な布押え装置を提供することを目的としてい
る。
実施例 次に本考案に係るミシンの布押え装置の詳細に
つき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。第1図は本考案に係
る布押え装置をミシン押え足に取付けた外観状態
を示す斜視図、第2図は本考案に係る布押え装置
を2つの主要部に分解した状態での底面斜視図で
ある。第3図において参照符号10は加工布係合
部材を示し、この加工布係合部材10は、矩形状
金属板の長手方向両端縁部に断面横コ字状の案内
レール12,14を夫々対向的に折曲形成してな
り、前記案内レール12,14間にはミシンの押
え足係着用のスライダ16が摺動自在に嵌挿支持
されている。このスライダ16は合成樹脂製の板
材からなり、縫針落下挿通用の矩形状開孔18が
穿設されると共に、該板材に一体成形された1対
の対向突片20,20間に横方向にピン22が差
渡されている。そして該スライダ16(および加
工布係合部材10)は、第1図に示すように、ミ
シン頭部24から延出している押え棒26にねじ
28で取付けた押え足30に、前記ピン22を介
して着脱自在に装着される。また前記スライダ1
6は、加工布係合部材10の一方の端部に固着し
た合成樹脂製の端末部材32中に巻込み自在に収
納した巻取りばね34(第2図に部分的に図示さ
れている)と接続していて、常には前記端末部材
32を引寄せて該スライダに当接位置させ、後述
するように加工布係合部材10に送り歯による所
定方向への送り運動が付与されると、前記巻取り
ばね34の巻取り弾力に抗して該加工布係合部材
10をスライダ16に対し摺動させるようになつ
ている。
前記加工布係合部材10には、縫針36の落下
を許容する長穴38が、その摺動方向に延在して
穿設されている。前記長穴38は、加工布上のボ
タン穴形成帯域を囲繞するに充分な大きさの開口
寸法となつている。
なお本考案の要旨とは直接の関係はないが、加
工布係合部材10の周辺部材につき便宜上ここで
説明しておくと、第3図に示すように、前記加工
布係合部材10の他方の端部には、前記案内レー
ル12,14に沿つて別の端末部材40が嵌挿固
定されている。この端末部材40は、案内レール
12,14に直接嵌挿されかつ一端部が加工布係
合部材10の端部から若干延出する縦部材42,
42と、前記両縦部材の延出端部下面および中間
部上面に夫々橋架するよう合成樹脂で一体的に形
成された横部材44,46とからなる。そしてこ
の端末部材40には山形の連続突起48を上面に
形成した位置決め部材50が摺動自在に挿通さ
れ、前記横部材46の底面に弾力的に埋め込んだ
ボール(図示せず)が前記連続突起48とクリツ
ク係合することにより、該位置決め部材50がそ
の端部に形成した直立壁51と横部材46との間
にボタン52を挾んで位置固定されるようになつ
ている。また参照符号54および56で示す各突
起は、夫々第1図に示すようにミシン頭部から垂
下するレバー58と所定の位置において接触し
て、ボタン穴かがりの開始基準位置および送り運
動逆転位置を設定するための補助部材である。
次に第2図および第4図には、前記加工布係合
部材10の底面と協働して加工布60を挾持する
加工布支持板62が示されている。この加工布支
持板62は、好ましくは弾性に富む金属材料を材
質とする長形の板材で構成され、後述するように
前記加工布係合部材10と連結した際に、該加工
布係合部材10に設けた前記長穴38と相対して
延在する長穴64が穿設されている。この長穴6
4は、第2図から判明するように前記長穴38と
その開口幅は略同一で、かつ開口長さは前記長穴
38よりも充分長くなるよう設定しておくのが好
ましい。
また加工布支持板62の一端部における両側部
は直角上方に折曲されて、一対の突片66,66
が対向的に形成され、各突片66には後述する連
結部材76の嵌合を許容する溝68が開設されて
いる。更に加工布支持板62の前記突片66が設
けられている側の一端部には切込みが入れられ
て、第4図に示すように舌片状の弾性部材70が
形成されている。なお第2図に示す如く加工布支
持板62の底面には、その長穴64の長手方向端
縁部に沿つてストリツプ状の合成ゴム片72を貼
付して、ミシン針板から上方に臨ませた送り歯
(図示せず)が該ゴム片と摩擦係合して確実な送
りが付与されるようにしておくのが好ましい。ま
た第4図および第6図に示すように、加工布支持
板62の表面には、前記長穴64の長手方向端縁
部に沿つて適宜間隔で複数の切起し74をその切
起し方向が互いに逆になるよう交互に形成して、
加工布60を挾持した際に当該加工布60がこれ
らの切起し74に係合して支持板62上をスリツ
プしないよう対策が施されている。
次に前記加工布支持板62は、連結部材76を
介して前記加工布係合部材10に回動自在に連結
されている。すなわち第4図において参照符号7
6で示す連結部材は、鋼鉄線のように弾性力の充
分大きい線材を図示形状に折曲して得られるもの
であつて、当該連結部材76の開放端となる一端
部76a,76aは、前記加工布係合部材10の
案内レール12,14を形成している側面部の一
端部に穿設されている嵌合孔78,78(第2図
に片方の嵌合孔78のみ図示する)に回動自在か
つ係合離脱自在に挿通連結されている。また前記
連結部材76の他方の端部76bは、加工布支持
板62の端部に、後述する付勢手段80を介して
回動自在に連結されている。なお加工布係合部材
10の案内レール12,14を形成している側面
部の他端にも嵌合孔82,82(第2図に片方の
嵌合孔82のみ図示する)が穿設されていて、第
5図に示すように前記連結部材76の一端部76
a,76aをこの嵌合孔82,82に挿通するこ
とにより、加工布係合部材10に対する加工布支
持板62の取付方向を必要に応じて変更すること
ができるようになつている。
前記付勢手段80は、連結部材76を介して加
工布係合部材10に連結された加工布支持板62
が、前記加工布係合部材10の底面に弾力的に係
合当接するように設けられるものである。図示の
実施例では、加工布支持板62の端部に形成した
前記舌片状の弾性部材70と、前記弾性力に富む
線材からなる連結部材76の端部76bに形成し
たコ字状の折曲部84とからなる。すなわち第2
図に示すように、連結部材76の端部76bは加
工布支持板62の対向し合う一対の前記突片6
6,66に夫々形成した溝68に嵌入すると共
に、その折曲部84は舌片状の弾性部材70の開
放端部に捕捉係合されている。このとき連結部材
76の加工布支持板62に対する連結位置(端部
76b)と、該連結部材76の加工布係合部材1
0に対する連結位置(端部76aが挿通されてい
る嵌合孔78の位置)との間には高低差があるた
め、第2図に示すように前記弾性部材70が折曲
部84に上方から係合することにより該弾性部材
70は斜め上方に撓曲変形し(第6図参照)、そ
の結果として加工布支持板62を加工布係合部材
10の底面に向け常時係合当接させるように弾力
付勢することになる。従つて、加工布60を加工
布係合部材10の底面と加工布支持板62との間
に介在させれば、当該加工布支持板62は加工布
60を弾力的に挾圧保持することが諒解されよ
う。なお前記加工布係合部材10の底面には、第
2図に示すように、その長穴38の開設端縁部に
沿つて合成ゴム片86を貼設して、加工布60を
スリツプさせることなく確実に把持するようにし
てある。このゴム片86の表面部には、滑り止め
のローレツトを刻設しておけば更に好適である。
作用・効果 次に、このように構成した本考案に係るミシン
の布押え装置の作用および効果について説明す
る。使用に際して本考案に係る布押え装置は、上
昇位置にある押え棒26に取付けた押え足30に
装着され、加工布60を前記布押え装置を構成す
る加工布係合部材10および加工布支持板62の
間に介在させた後、第1図に示すように押え棒2
6を降下させる。これにより加工布係合部材10
には前記押え足30を介して上方からの押圧力が
付与され、加工布60を加工布支持板62との間
において確実に挾持する。しかも加工布支持板6
2は、前記連結部材76を介して加工布係合部材
10に回動自在かつ弾力的に連結されているもの
であるため、加工布60の生地が充分厚い場合で
も、加工布支持板62は加工布係合部材10に対
し平行移動してその厚みに迅速に対応することが
できる。また加工布60の生地が薄くても、該加
工布は同様に両部材10,76により良好に挾持
される。従つてミシン針板から上方に臨んでいる
送り歯(図示せず)と前記押え足30との協働作
用により、加工布60に円滑な送りを付与するこ
とができる。
しかも連結部材76の一端部76a,76a
は、加工布係合部材10の側面に設けた嵌合孔7
8,78および82,82の何れにでも選択的に
係合離脱自在に装着されるようになつているの
で、第1図に示すように嵌合孔78,78に装着
すれば、鳩目および眠りボタン穴等の一端に環状
縫製部を有するボタン穴の形成に適する。また第
5図に示すように、一端部76a,76aを嵌合
孔82,82に装着して、矩形ボタン穴のかがり
時に布端からの縫製開始位置が定まるようにする
ことができる。
以上詳細に説明したように本考案に係るミシン
の布押え装置によれば、加工布の生地の厚みに関
係なく確実にこれを上下から挾圧支持すると共
に、ミシン運転中における加工布係合部材と加工
布支持板との相対的移動を付勢手段により確実に
防止することができ、これにより円滑な布送り運
動を付与することができる。また部品点数を少く
して簡単に構成し得るので、操作が容易となり、
しかも製造コストを低廉になし得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るミシンの布押え装置をミ
シンの押え足に取付けた状態を示す概略斜視図、
第2図は本考案装置を2つの主要部に分解した状
態で底面を見上げた斜視図、第3図は加工布係合
部材の平面図、第4図は加工布支持板の平面図、
第5図は加工布支持板を加工布係合部材に逆方向
から連結した状態を示す側面図、第6図は本考案
装置の縦断面図である。 10……加工布係合部材、12,14……案内
レール、26……押え棒、30……押え足、36
……縫針、38……長穴、60……加工布、62
……加工布支持板、64……長穴、70……弾性
部材、76……連結部材、78……嵌合孔、80
……付勢手段、82……嵌合孔、84……折曲
部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ミシンの押え棒26からの押圧力を受ける押
    え足30に対して摺動自在に設けられ、縫針3
    6の落下を許容するために摺動方向に延在する
    長穴38が穿設された加工布係合部材10と、 前記加工布係合部材10の長穴38と相対し
    て延在する長穴64が穿設され、加工布係合部
    材10の底面と協働して加工布60を挾持する
    加工布支持板62と、 一端部76a,76aが前記加工布係合部材
    10の端部に回動自在に連結され、他端部76
    bが前記加工布支持板62の端部に回動自在に
    連結された連結部材76と、 前記加工布支持板62が加工布係合部材10
    の底面と係合するように弾力付勢するために前
    記加工布係合部材10と加工布支持板62との
    間に配置された付勢手段80と を含むミシンの布押え装置。 (2) 前記付勢手段80は、前記加工布支持板62
    の端部から延出形成された弾性部材70と、そ
    の弾性部材70と常時係合するように前記連結
    部材76に形成された折曲部84とからなる実
    用新案登録請求の範囲第1項記載のミシンの布
    押え装置。 (3) 前記加工布係合部材10は、その摺動方向に
    延在する案内レール12,14の両端部の側面
    に夫々穿設された嵌合孔78,82を有し、前
    記連結部材76の一端部76a,76aは、前
    記案内レール12,14の各端部に設けた嵌合
    孔78,82に対して係合離脱自在に形成され
    ている実用新案登録請求の範囲第1項記載のミ
    シンの布押え装置。
JP15993583U 1983-10-14 1983-10-14 ミシンの布押え装置 Granted JPS6067781U (ja)

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JP15993583U JPS6067781U (ja) 1983-10-14 1983-10-14 ミシンの布押え装置

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JPS6067781U JPS6067781U (ja) 1985-05-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104514100A (zh) * 2013-09-30 2015-04-15 蛇目缝衣机工业株式会社 纽孔压脚装置及使用该装置缝制纽孔的方法
KR102130072B1 (ko) * 2019-09-03 2020-07-03 박효희 재봉천의 높이차에 따른 발 미끄러짐현상 방지구의 제조방법

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104514100A (zh) * 2013-09-30 2015-04-15 蛇目缝衣机工业株式会社 纽孔压脚装置及使用该装置缝制纽孔的方法
CN104514100B (zh) * 2013-09-30 2019-07-26 蛇目缝衣机工业株式会社 纽孔压脚装置及使用该装置缝制纽孔的方法
KR102130072B1 (ko) * 2019-09-03 2020-07-03 박효희 재봉천의 높이차에 따른 발 미끄러짐현상 방지구의 제조방법

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