JPS638033Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリードスイツチに関し、特に耐振形の
リードスイツチに関する。

従来、リードスイツチは第１図に示すように、
ガラス、セラミツクス等よりなる非磁性の封入容
器１内に封入部片２ａ，３ａを容器１の両側より
のぞませて磁性材よりなる第１及び第２の固定端
子片２，３を封着し、第２の固定端子片３の封入
部分３ａにバネ性の支持片４の一端を連設し、こ
の支持片４の他端に可動片５を可動接点６の背部
８のかしめピンをかしめることにより固定し、可
動片５の一端の接極面５ａを第１の固定端子片２
の封入部分２ａの接極面２ｂに磁気間隙をもつて
対向させ、第１の固定端子片２の封入部分２ａの
一端に接触片７を固定し、前記封入部分２ａに沿
つて封入部分２ａの端部に接触予備圧力を有する
ように折曲部を設けて係止させ、封入部分２ａの
端部より突出させた舌片に前記可動接点６に接離
する固定接点７ａが設けられている。

このように構成されたリードスイツチは、外部
から磁界が加えられると、可動片５の接極面５ａ
と第１の固定端子片２の封入部分２ａの接極面２
ｂとの間に磁気吸引力が働き、支持片４のバネ性
に抗して可動片５を反時計方向に回動させ、可動
片５の可動接点６が接触片７の固定接点７ａに接
触する。更に可動片５が反時計方向に回動する
と、固定接点７ａを介して接触片７のバネ性に抗
して連動し遂に可動片５の接極面５ａが封入部分
２ａの接極面２ｂに接触して投入は完了する。こ
の場合可動片５の動作途中から可動片５の運動に
反発力を加えるバネ性の接触片７は緩衝材の役目
を果しており、接極面５ａが接極面２ｂに接触す
るとき起るチヤタリングを防止する。

次に、外部磁界を取除くと支持片４および接触
片７のバネ力により接触片７の固定接点７ａが可
動片５の可動接点６に接触しながら可動片５は時
計方向に回動する。可動片５が所定の位置に達す
ると、接触片７が封入部分２ａの端部に衝突し、
固定接点７ａ、可動接点６間に衝撃が加えられ接
点の溶着を破壊して、接触片７は下方にはねかえ
りながら振動減衰して停止するとともに可動片５
は更に時計方向に回動し、可動接点６の背部８が
封入容器１の内壁に係止して開離が完了する。

このように投入、開離動作を行う際、可動片５
はＡ点を支点として回動し動作を安定化している
が、このＡ点における支持片４と可動片５とが当
接する当接部は第２図に示すように支持片４は、
薄く、かつバネ性の材料によることから、幅方向
にそつているのが現状で、この場合可動片５に対
して一点にて当接している。このため吸引動作中
に支持片４と可動片５との当接点が幅方向に移動
し易く、これに応じて可動片５が微妙に首振りを
行いながら投入動作を行うために投入動作が不安
定となり、更に、外部から振動が加わるような場
所で使用すると、磁界を与えなくても支持片４と
可動片５との当接点の移動が原因となつて可動片
５が首振りを行ない誤投入に到る問題があつた。
本考案は上述した問題を解消し、支持片と可動片
の当接部を改良することによつて、動作を安定化
したリードスイツチを提供することを目的とす
る。

この考案は封入容器内にあつて、導電性バネ材
よりなる支持片の一端を封着した固定端子の封入
部分に固定し、他端を可動接点背部のかしめピン
をかしめることによつて支持片、可動接点、磁性
材よりなる可動片を一体にかしめ、かつ前記支持
片あるいは可動片どちらか一方にスリツトを形成
することにより、可動片と支持片との中途当接部
が、このスリツト両側の２点となるように構成し
たことを特徴とするリードスイツチに係るもので
ある。

以下、本考案を第３図に示す実施例に基いて説
明すれば、同図は本考案に係る支持片と可動片と
の当接部の拡大図であり、支持片４における可動
片５との当接部付近にその長手方向に沿うスリツ
トを設けたものである。従つて、支持片４はスリ
ツトの両側の２辺のＢ点及びＣ点においてそれぞ
れ可動片５と当接することになる。このように構
成することによつて、可動片５と支持片４とは可
動接点６によりかしめられ、上記Ｂ、Ｃ点の２点
で当接した状態となるから、首振り運動が起り難
く、たとえ可動片５が可動接点６を支点とする一
定以上の揺動力を受けた場合でも、例えばＢ点か
ら可動片５が離れた後、支持片４のバネ力による
復元作用で可動片５はＣ点を支点として元の状態
に戻るという動作を行うので首振りは短時間で減
衰することになる。また第４図に示すように可動
片５側にスリツトを設けて支持片４と当接させて
も同様な効果が得られ、第５図に示すように支持
片４にスリツトを設け、可動片５に前記スリツト
に係合する突出部を設けて支持片４と可動片５と
を当接させ、このように構成することによつて、
外部から支持片４の長手方向に直交する方向の振
動が加わつても可動片５は、この振動に対しても
誤投入を防止できるものである。

上述したように本考案によれば、リードスイツ
チの支持片あるいは可動片にスリツトを設けて前
記支持片と可動片とが当接する当接部を２点にし
たので、可動片は安定に投入することができ、更
に外部から振動が加わる場所で使用しても可動片
の首振りによる誤投入を防止できる効果を奏する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はリードスイツチの構成を示す断面図、
第２図は従来の支持片と可動片とが当接する当接
部の一部切欠斜視図、第３〜５図は本考案に係る
実施例の支持片と可動片とが当接する当接部の一
部切欠斜視図である。 １；封入容器、２；第１の固定端子片、３；第
２の固定端子片、２ａ，３ａ；封入部分、２ｂ，
５ａ；接極面、４；支持片、５；可動片、６；可
動接点、７；接触片、７ａ；固定接点、８；可動
接点背部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 封入容器内にあつて、導電性バネ材よりなる支
   持片の一端を、封着した固定端子の封入部分に固
   定し、他端を可動接点背部のかしめピンをかしめ
   ることによつて支持片、可動接点、磁性材よりな
   る可動片を一体にかしめ、かつ前記支持片あるい
   は可動片どちらか一方にスリツトを形成すること
   により、可動片と支持片との中途当接部が、この
   スリツト両側の２点となるように構成したことを
   特徴とするリードスイツチ。