JP3213412B2 - 有極リレー - Google Patents

有極リレー

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JP3213412B2
JP3213412B2 JP31466392A JP31466392A JP3213412B2 JP 3213412 B2 JP3213412 B2 JP 3213412B2 JP 31466392 A JP31466392 A JP 31466392A JP 31466392 A JP31466392 A JP 31466392A JP 3213412 B2 JP3213412 B2 JP 3213412B2
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和弘 信時
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁石ブロック上に接
極子ブロックを揺動自在に載置し、コイルの通電制御に
伴う接極子ブロックの揺動に応じて接点切換を行ういわ
ゆるバランスアマチュア構造の有極リレーに関し、接極
子ブロックの接点ばねに一体形成され接極子ブロックに
復帰力を付与するヒンジばね片の構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の有極リレーとしては、概略的に
は図7に示すように、略コ字状に形成された鉄心1に絶
縁状態でコイル3を巻装し、永久磁石4を鉄心1の両側
片1aの先端間に介装し、鉄心1の磁極部としての両側
片1aの上面に対向させて永久磁石4上に揺動自在に接
極子5を載置して構成したいわゆるバランスアマチュア
構造のものがある。この有極リレーでは、接極子5の下
面の中央に突条5aを形成し、この突条5aを揺動支点
として揺動自在としてある。また、永久磁石4は中央部
と両端部とを異極に着磁し、コイル3への通電を停止し
た状態においても永久磁石4の起磁力により接極子5の
一端と鉄心1の側片1aの上面との接触状態を保持する
構造としてある。
【0003】この種のバランスアマチュア構造の有極リ
レーの接極子ブロック12の具体構造を図8(a)に示
す。接極子ブロック12は、平板状の接極子5と、この
接極子5に一体に取り付けられた接点ばね6とで構成さ
れている。ここで、接極子5と接点ばね6とは合成樹脂
でモールドして一体成形してある(成形部12a)。こ
の有極リレーの場合には2回路タイプであるので、接極
子5の両側に2本の接点ばね6を設けてある。
【0004】上記夫々の接点ばね6の両端には可動接点
8が固着されている。そして、夫々の接点ばね6の接極
子5のセンター位置、つまりは接極子5の揺動支点とな
る突条5aの形成位置に対応する位置から側方に略T字
状のヒンジばね片6a’を突設してある。このヒンジば
ね片6a’は先端部を電磁石ブロック14に固着し、接
極子5が鉄心1の側片1aの一方に吸着されたときに、
固着された先端部と接点ばね6からの延出基部との間に
生じるねじれにより、接極子5に復帰力を付与する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記有極リレーでは、
コイル3に正逆方向で通電を行うと、接極子5が鉄心1
のいずれかの側片1aに吸着され、コイル3への通電を
停止しても、その吸着状態を保持するいわゆる双安定動
作を行うものである。ところで、この種の有極リレーと
しては双安定動作を行うもの以外に、コイル5への通電
を停止したときに、特定の鉄心1の側片1aに接極子5
の一端が吸着する状態に復帰するいわゆる単安定動作を
行うものがある。このような単安定動作型のバランスア
マチュア構造の有極リレーは、従来より種々提案されて
いるが、いずれの場合にも大幅且つ複雑な構造の変更を
必要とするという問題があった。
【0006】本発明は上述の点に鑑みて為されたもので
あり、バランスアマチュア構造の有極リレーを比較的に
容易に単安定動作型とすることを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の有
極リレーは、両端部が磁極部となる鉄心と、鉄心に絶縁
状態で巻装されたコイルと、上記鉄心の磁極部間に配置
される永久磁石とからなる電磁石ブロックと、上記鉄心
の磁極部に両端部を対向させて永久磁石上に揺動自在に
載置される接極子と、接極子に一体的に取り付けられ接
極子と共に揺動する接点ばねとからなる接極子ブロック
とで構成され、接点ばねに固着された可動接点を、電磁
石ブロック側に配置される固定接点に、コイルの通電制
御に伴う接極子ブロックの揺動に応じて接離させて接点
切換を行い、電磁石ブロック側に先端部が固着されるヒ
ンジばね片を接点ばねに一体形成し、このヒンジばね片
で接点の閉成時に接極子ブロックに復帰力を付与する有
極リレーであって、接点ばねにおける揺動中心から接極
子ブロックの一端側にずれた延出位置から延出して、接
極子ブロックの他端側に延びる形状に、上記ヒンジばね
片を形成し、このヒンジばね片の先端部を接極子ブロッ
クの揺動支点位置に対応する電磁石ブロック上に固着
し、接点ばねの延出位置の部分とヒンジばね片の先端
との間に接極子ブロックにおける電磁石ブロック側から
その反対側に立ち上がる立上げ部を形成して成ることを
特徴とする。請求項2記載の発明は、請求項1記載の有
極リレーにおいて、立上げ部は電磁石ブロック側に開口
するコ字状に形成されることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明は、上述のように接点ばねにおける揺動
中心から接極子ブロックの一端側にずれた延出位置から
延出して、接極子ブロックの他端側に延びる形状に、上
記ヒンジばね片を形成し、このヒンジばね片の先端部を
接極子ブロックの揺動支点位置に対応する電磁石ブロッ
ク上に固着することにより、接極子ブロックの揺動支点
の両側におけるばね負荷特性をアンバランスにし、ヒン
ジばね片の変更のみで、単安定動作型のバランスアマチ
ュア構造の有極リレーとすることを可能とする。また、
ヒンジばね片の延出位置を固着する先端部からずらすこ
とにより、延出位置の部分先端部との間の長さを長く
することを可能とし、ばね特性を柔らかくする。さら
に、接点ばねの延出位置の部分とヒンジばね片の先端
との間に接極子ブロックにおける電磁石ブロック側から
その反対側に立ち上がる立上げ部を形成することで、ヒ
ンジばね片にすべての方向において自由度を持たせ、衝
撃や振動によるヒンジばね片の変形を防止する。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図1乃至図6に基づいて
説明する。本実施例の有極リレーは、上述した従来の双
安定動作型のバランスアマチュア構造の有極リレーを基
にして形成されるものである。本実施例の有極リレー
は、図1に示すように、鉄心1、コイル3及び永久磁石
4からなる電磁石ブロック14を端子7と共に合成樹脂
で一体にモールドしてブロック化してある。なお、この
ブロックを以下ボディブロック11と呼ぶ。このボディ
ブロック11上に接極子ブロック12を載置した状態
で、カバー13を被着して構成される。
【0010】電磁石ブロック14は、図3に示すよう
に、略コ字状の鉄心1をコイルボビン2にインサート成
形することで鉄心1にコイルボビン2を一体形成し、コ
イルボビン2の胴部2bにコイル3を巻装し、鉄心1の
両側片1a間に永久磁石4を介装して形成してある。こ
こで、鉄心1の磁極部となる両側片1aの先端部は、コ
イルボビン2の鍔部2aから露呈させてある。また、上
記永久磁石4は中央部と両端部とが異極に着磁されてい
る。
【0011】上記コイルボビン2の夫々の鍔部2aに
は、コイル3の両端を接続する接続片21と、この接続
片21と一体となった固定片22とを植設してあり、鉄
心1の両側の上面からは位置決め突起23を突設してあ
る。上記電磁石ブロック14は、端子7と共に合成樹脂
でモールドして図1に示すボディブロック11として一
体形成される。端子7としては、基端に固定接点9が形
成された固定接点端子71 と、基端に後述する接点ばね
6のヒンジばね片6aが固着される固着片7aが形成さ
れた共通接点端子72 と、コイル3に通電を行うコイル
端子73 とを備える。この有極リレーは2回路タイプで
あるので、電磁石ブロック14の両側に、2本の固定接
点端子71 ,1本の共通接点端子72及び2本のコイル
端子73 が夫々植設される。
【0012】上記端子71 〜73 は板金を打抜くことに
より図5(a)に示す形で同時形成される。なお、この
ように端子71 〜73 を打抜き形成した部材を以下の説
明ではフープ材15と呼ぶ。このようにして打抜き形成
されたフープ材15は図4に示す形で、電磁石ブロック
14との位置合わせを行って、合成樹脂で一体にモール
ドされる。
【0013】ところで、上述のようにボディブロック1
1を形成する場合、成形時に端子7に及ぶ成形圧で固定
接点9の位置が変動する恐れがある。そこで、固定接点
9部を強固に保持した状態でボディブロック11を成形
する必要がある。従来ではこの固定接点9部の位置決め
のために、固定接点9部を金型で直接に位置決めしてい
た。しかし、本実施例のように電磁石ブロック14と端
子7とを一体に合成樹脂でモールドするいわゆる同時成
形加工を施す場合、電磁石ブロック14を一体にモール
ドするので、固定接点9部を保持するために金型を入れ
るスペースを設けることができない。
【0014】そこで、本実施例では、上記電磁石ブロッ
ク14と端子7とを合成樹脂でモールドする際に、コイ
ルボビン2の鍔部2aに形成した位置決め突起23上に
固定接点端子71 の固定接点9が形成された基部を載置
し、金型で鍔部2aを介して固定接点9が形成された基
部を挟んで保持する。このようにすれば、成形圧で固定
接点9の位置が変動することがない。
【0015】なお、共通接点端子72 は従来のように金
型で位置決めすればよく、この共通接点端子72 の基部
の上面はボディブロック11の上面から露呈させるよう
にしてモールドされる。また、この種の有極リレーは小
型であることが要望されるものである。そこで、本実施
例の有極リレーでは、コイル端子73 とコイル3との接
続位置を固定接点の下方としてある。コイル端子73
その基部がコイルボビン2の鍔部2aに植設された固定
片22に溶接により連結される。そこで、固定片22を
鍔部2aの上下方向における中央部に設けて、電磁石ブ
ロック14の長手方向に沿う方向での長さが短くなるよ
うにしてある。なお、固定片22を固定接点9の下方に
離間して設けてあるため、固定片22とコイル端子73
との溶着部と、固定接点9との位置を離して、絶縁距離
は従来同様に確保される。
【0016】ここで、フープ材15を電磁石ブロック1
4とモールドする際に、コイル端子73 の位置を上下に
ずらすため、フープ材15を図5(a)に示すように打
抜き加工した後に、同図(b)に示すように曲げ加工を
施す。これにより、コイル端子73 の上下方向における
位置を他の端子71 ,72 と異ならせてある。上述のよ
うにして端子71 〜73 を電磁石ブロック14と共にモ
ールドした後には、フープ材15の各端子71 〜73
一体的に連結された部分を切り離し、夫々の端子7の成
形部から露呈する部分を下方に折り曲げ、図1に示す形
にボディブロック11を形成する。
【0017】このように鉄心1、永久磁石4及び固定接
点9をボディブロック11として一体に形成すると、後
述する接極子ブロック12が揺動自在に載置される揺動
面、鉄心1の両側片1aの上面である磁極面、及び固定
接点9の位置精度を高くすることができる。つまり、各
部材を個別に組み付けて形成する場合には、夫々の部材
の組付状態のばらつきで、上記揺動面、磁極面及び固定
接点9の位置にばらつきを生じる。しかし、本実施例の
ようにボディブロック11として一体成形すれば、揺動
面、磁極面及び固定接点9の位置精度を容易に高くする
ことができる。従って、製品の品質が安定する。
【0018】接極子ブロック12は、図2に示すよう
に、平板状の接極子5と、この接極子5に一体に取り付
けられた接点ばね6とで構成され、基本的には従来の接
極子ブロックと同様の構造になっている。つまり、接極
子5と接点ばね6とは合成樹脂でモールドして一体成形
し、2回路タイプであるので、接極子5の両側に2本の
接点ばね6を設けてある。
【0019】ここで、接極子5と接点ばね6とを合成樹
脂でモールドして接極子ブロック12として一体成形す
ることで、成形部12aにより接極子5と接点ばね6と
を絶縁してある。このようにすれば、成形部12aで、
接極子5を介する接点ばね6とコイル3との間の絶縁距
離が実質的に短くなることを防止することができる。し
かも、本実施例の場合には、ボディブロック11の成形
部材内にコイル3が埋設されるので、ボディブロック1
1の成形部材でも接点ばね6とコイル3との間の絶縁が
施され、このため入出力耐圧を充分に確保することが可
能となる。
【0020】上記接点ばね6の両端には夫々可動接点8
が固着され、中央部の一側部からヒンジばね片6aを突
設してある。ヒンジばね片6aは上記共通接点端子72
の固着片7aに固着され、これにより接点ばね6が共通
接点端子72 に電気的に接続される。以下、本実施例の
特徴とするヒンジばね片6aの構造について説明する。
本実施例の有極リレーでは、図2に示すように、上記ヒ
ンジばね片6aの接点ばね6からの延出部の基部を、接
極子ブロック12のセンター位置、つまりは接極子5の
揺動支点としての突条5aの形成位置からずらせた位置
から延出してある。そして、ヒンジばね片6aの先端を
接極子ブロック12のセンター位置で共通接点端子72
の固着片7aに固着してある。
【0021】このようにヒンジばね片6aの接点ばね6
からの延出位置を接極子ブロック12のセンター位置か
らずらすと、接極子ブロック12の揺動支点の両側のば
ね負荷をアンバランスとすることができ、ヒンジばね片
6aのばね力を、永久磁石4による接極子5を鉄心1の
磁極面に吸着させる起磁力よりも大きくすれば、永久磁
石4による接極子5と鉄心1の磁極面との間の吸着力に
抗して接極子5を一定状態に復帰回動させることができ
る。従って、有極リレーが単安定動作する。
【0022】つまり、図2におけるヒンジばね片6aの
接点ばね6からの延出位置を接極子ブロック12のセン
ター位置からずらした側でのヒンジばね片6aによる復
帰力が強くなるため、接極子ブロック12のこの方向が
ノーマリオープン(NO)側となり、逆側がノーマリク
ローズ(NC)側となる。ところで、従来の双安定動作
型のもののように、ヒンジばね片6a’を接極子ブロッ
ク12の揺動支点位置から延出し、且つT字状とする
と、ヒンジばね片6a’の延出部と固着部との間の長さ
を長くできず、このためばね特性が固くなり、衝撃や振
動に対して弱くなるという問題があった。
【0023】つまり、この種の有極リレーは小型なもの
であり、限られたスペース内に各構成部材を収める必要
があるから、ヒンジばね片6a’の延出部と固着部との
間の長さを長くできない。このため、ばね特性が固くな
り、図8(a)中に示すX,Y,Z方向におけるヒンジ
ばね片6a’の自由度がないことになる。よって、衝撃
や振動に対して弱くなる。従って、ヒンジばね片6a’
が容易に変形し、接極子ブロック12の回動中心がずれ
て特性変化を生じる。
【0024】また、このようにヒンジばね片6a’に変
形を生じると、接極子ブロック12の揺動支点に浮きが
生じ、この状態で外部から振動が加わると、接極子ブロ
ック12が振動し、その振動が接点に伝わり、接点溶着
(スティッキング)を起こすという問題もある。これに
対して、本実施例の有極リレーのようにヒンジばね片6
aの接点ばね6からの延出位置を揺動支点からずらす構
造とであると、ヒンジばね片6aの延出部の基部と固着
部との間の長さを長くでき、Z軸方向での自由度が取
れ、ばね特性を柔らかくできる。従って、衝撃や振動に
よりヒンジばね片6aが変形を起こす恐れはなくなる。
【0025】しかし、図8(b)のヒンジばね片6a”
のように延出位置をセンター位置からずらすだけである
と、Z方向における自由度は取れるものの、X,Y方向
における自由度はない。このため、衝撃や振動により
X,Y方向におけるヒンジばね片6aの変形により特性
変化を来す問題は残る。そこで、本実施例のヒンジばね
片6aには、接点ばね6からの延出基部と固着部との間
に、下方に開口するコ字状の立上げ部6bを、接極子ブ
ロック12の略揺動方向に沿う方向、つまりは上下方向
に立上げ形成してある。
【0026】このように立上げ部6bを形成すれば、ヒ
ンジばね片6aの延出部の基部と固着部との間の長さを
さらに長くできる。また、立上げ片6bの両縦片部の接
極子ブロック12の両端方向での撓みにより、X方向に
おける自由度を持たせることができ、且つ立上げ片6b
の下部の開口幅が伸縮する撓みにより、Y方向における
自由度も持たせることができる。このため、ヒンジばね
片6aにすべての方向において自由度を持たせることが
でき、衝撃や振動によるヒンジばね片6aの変形を生じ
ない。このため、特性変化を防止できる。
【0027】上記接極子ブロック12をボディブロック
11の永久磁石4上に載置して、図1に示すカバー13
を被嵌する。このカバー13は下面が開口する箱状であ
り、上面の1コーナ部に内部を封止するための封止部1
3aを形成してある。本実施例の有極リレーの組立後の
構造を図6に示す。上記実施例の有極リレーの動作につ
いて簡単に説明する。この有極リレーでは、コイル3へ
の通電が停止されている定常時には、永久磁石4の起磁
力でヒンジばね片6aの延出位置をずらせた側と反対側
の接極子5の端部が鉄心1の磁極面に吸着された状態に
なっている。
【0028】いま、接極子5が吸着されていない側の端
部が鉄心1の磁極面に吸着されるようにコイル3に通電
を行うと、接極子5の上記端部が鉄心1に吸引され、接
極子ブロック12が揺動して接極子5が鉄心1の側片1
aに吸着される。この際、接点ばね6の一端側の可動接
点8が固定接点9に接触する。この状態はコイル3に通
電を行っている間保持される。
【0029】そして、コイル3への通電を停止すると、
ヒンジばね片6aのばね力で、永久磁石4による接極子
5と鉄心1の磁極面との間の吸着力に抗して接極子5を
一定状態に復帰回動させる。本実施例によれば、接点ば
ね6を双安定型の有極リレーと変えるだけで容易に単安
定型の有極リレーを製造することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明は上述のように、接点ばねにおけ
る揺動中心から接極子ブロックの一端側にずれた延出
置から延出して、接極子ブロックの他端側に延びる形状
に、上記ヒンジばね片を形成し、このヒンジばね片の先
端部を接極子ブロックの揺動支点位置に対応する電磁石
ブロック上に固着してあるので、接極子ブロックの揺動
支点の両側におけるばね負荷特性をアンバランスにし、
ヒンジばね片の変更のみで、単安定動作型のバランスア
マチュア構造の有極リレーとすることができる。また、
ヒンジばね片の延出位置を固着する先端部からずらし
あるので、延出位置の部分先端部との間の長さを長く
することができ、ばね特性を柔らかくすることができ、
さらに接点ばねの延出位置の部分とヒンジばね片の先端
部との間に接極子ブロックにおける電磁石ブロック側か
らその反対側に立ち上がる立上げ部を形成してあるの
で、ヒンジばね片にすべての方向において自由度を持た
せて、衝撃や振動によるヒンジばね片の変形を起こしに
くくでき、ヒンジばね片の変形により特性が変化するこ
とを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す分解斜視図であ
る。
【図2】同上の接極子ブロックの平面図である。
【図3】電磁石ブロックの一部を破断した斜視図であ
る。
【図4】電磁石ブロックと端子との一体成形方法を示す
説明図である。
【図5】(a),(b)は端子が一体形成されたフープ
材の加工方法の説明図である。
【図6】(a)〜(d)は組立後の有極リレーの横断面
図、縦断面図、同図(a)中のA−B線断面図、同図
(a)中のC−D線断面図である。
【図7】バランスアマチュア構造の有極リレーの概略構
成図である。
【図8】(a),(b)は夫々変形を起こす恐れのある
ヒンジばね片を備える接極子ブロックの平面図である。
【符号の説明】
1 鉄心 1a 側片 3 コイル 4 永久磁石 5 接極子 6 接点ばね 6a ヒンジばね片 6b 立上げ部 8 可動接点 9 固定接点 11 ボディブロック 12 接極子ブロック 14 電磁石ブロック
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−162897(JP,A) 特開 平5−298996(JP,A) 特開 平5−174689(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 50/04 H01H 50/06 H01H 50/16 H01H 50/18 H01H 51/22 H01H 51/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部が磁極部となる鉄心と、鉄心に絶
    縁状態で巻装されたコイルと、上記鉄心の磁極部間に配
    置される永久磁石とからなる電磁石ブロックと、上記鉄
    心の磁極部に両端部を対向させて永久磁石上に揺動自在
    に載置される接極子と、接極子に一体的に取り付けられ
    接極子と共に揺動する接点ばねとからなる接極子ブロッ
    クとで構成され、接点ばねに固着された可動接点を、電
    磁石ブロック側に配置される固定接点に、コイルの通電
    制御に伴う接極子ブロックの揺動に応じて接離させて接
    点切換を行い、電磁石ブロック側に先端部が固着される
    ヒンジばね片を接点ばねに一体形成し、このヒンジばね
    片で接点の閉成時に接極子ブロックに復帰力を付与する
    有極リレーであって、接点ばねにおける揺動中心から接
    極子ブロックの一端側にずれた延出位置から延出して、
    接極子ブロックの他端側に延びる形状に、上記ヒンジば
    ね片を形成し、このヒンジばね片の先端部を接極子ブロ
    ックの揺動支点位置に対応する電磁石ブロック上に固着
    し、接点ばねの延出位置の部分とヒンジばね片の先端
    との間に接極子ブロックにおける電磁石ブロック側から
    その反対側に立ち上がる立上げ部を形成して成ることを
    特徴とする有極リレー。
  2. 【請求項2】 立上げ部は電磁石ブロック側に開口する
    コ字状に形成されることを特徴とする請求項1記載の有
    極リレー。
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